JP3161559B2 - マスダンパー - Google Patents

マスダンパー

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JP3161559B2
JP3161559B2 JP04364593A JP4364593A JP3161559B2 JP 3161559 B2 JP3161559 B2 JP 3161559B2 JP 04364593 A JP04364593 A JP 04364593A JP 4364593 A JP4364593 A JP 4364593A JP 3161559 B2 JP3161559 B2 JP 3161559B2
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチューンドマスダンパー
(TMD)、アクティブマスダンパー(AMD)、また
はチューンされたアクティブマスダンパーの如きマスダ
ンパー、詳しくはマスダンパーの重錘の支持構造に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の構造としては、(イ)柱
aに重錘bを取付ける構造型式のものがあり、この場
合、柱の剛性、重錘の重量によって系の固有周波数が定
まるものであって、重錘と下部の構造物との間にダンパ
ーを取付ける。この系の固有周波数を下部の構造物にお
ける除去したい周波数に近付け、適切な減衰をとること
によってTMDとなる。(図6参照) (ロ)構造物cに振り子dを取付ける。この振り子によ
る方法も(イ)と同様にTMDとなり、このTMDを長
周期にしようとすると、振り子は長くなる。(図7参
照)図8に示すように振り子dを多段に重ね合わせるこ
とによって、低い高さで、長周期の振り子をつくること
ができる。 (ハ)ベアリングe等により重錘bを滑らすことによっ
て横方向に自由に動けるようにし、剛性はばねによって
与え、ダンパーを重錘と床fとの間に取付ける。(図9
参照) (ニ)重錘aを両端ピンgの柱hで支持し、重錘aの水
平方向の剛性はバットレスiとの間に介装したばねjに
よって賦与し、同ばねjの剛性、または前記重錘aの重
量を調整することによってTMDとして働くように構成
する。(図10参照) なお前記の各構造形式をAMD、またはチューンされた
アクティブマスダンパーとして利用する場合、前記重錘
には外部から力を加える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術において
は、(イ)の柱に重錘を取付ける場合、系の固有周期を
長くしようとすると、柱の剛性を小さくしなくてはなら
ないが、そのために柱断面を小さくすると、重錘を支持
できなくなる。また(ロ)の振り子を取付けた場合、固
有周期を長くしようとすると、振り子が長くなり、実現
し難い。また多段振り子による場合、構造が複雑にな
る。
【0004】更に(ハ)の重錘を滑らせる場合では、摩
擦を小さくしないと微振動にも有効なTMDとならない
ため、精度の高いものを作る必要がある。摩擦を完全に
無くすることは現実的に困難であり、がたつきを生じる
ことがある。更にまた(ニ)のピンで支持する方法で
は、ピンの加工が難しく、がたつきを完全に防ぐことは
できない。
【0005】本発明は前記従来技術の有する問題点に鑑
みて提案されたもので、その目的とする処は、構成が簡
単で、長周期の設定が簡単で小さい振動レベルから有効
に作動しうるマスダンパーを提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係るマスダンパーは、下端を建物等の構造
物に固定して立設した柱の上端に、該柱の上端を水平移
動自由とした場合の該柱の座屈荷重以上の重量の重錘を
支持せしめ、該柱が撓むことで前記重錘が水平方向に移
動可能であるようにし、前記重錘に水平方向の弾性力を
作用させるばねを前記重錘と前記構造物との間に介装す
るとともに、前記重錘の水平方向の運動を緩衝するダン
パーを前記重錘と前記構造物との間に介装してなること
を特徴とする。また、本発明に係るマスダンパーは、下
端を建物等の構造物に固定して立設した柱の上端に、該
柱の上端を水平移動自由とした場合の該柱の座屈荷重以
上の重量の重錘を支持せしめ、該柱が撓むことで前記重
錘が水平方向に移動可能であるようにし、前記重錘を水
平方向に駆動するアクチュエータを前記重錘と前記構造
物との間に介装してなることを特徴とする。また、本発
明に係るマスダンパーは、下端を建物等の構造物に固定
して立設した柱の上端に、該柱の上端を水平移動自由と
した場合の該柱の座屈荷重以上の重量の重錘を支持せし
め、該柱が撓むことで前記重錘が水平方向に移動可能で
あるようにし、前記重錘に水平方向の弾性力を作用させ
るばねを前記重錘と前記構造物との間に介装するととも
に、前記重錘の水平方向の運動を緩衝するダンパーを前
記重錘と前記構造物との間に介装し、更に、前記重錘を
水平方向に駆動するアクチュエータを前記重錘と前記構
造物との間に介装してなることを特徴とする。
【0007】下端を建物等の構造物に固定して立設した
柱の上端に、座屈荷重以上の荷重を支持させた場合を説
明するために、図3乃至図5に柱が支持する荷重を変え
た場合を示す。図3に示すように柱aが支持する重錘b
の荷重Wが、柱aの上端を水平移動自由とした場合の柱
aの座屈荷重Wcrより小さい場合には、水平力Fと水平
変位δとの関係はF=Kδ(K>0)となり、弾性範囲
内では線形で、正の剛性を持っている。
【0008】図4に示すように重錘bの重量W=Wcr
場合、水平力Fによって柱頭は横移動して座屈する。図
5に示すように重錘bの重量W>Wcrとなっている場
合、水平力Fと水平変位δとの関係はF=Kδ(K<
0)で、柱aと重錘bとから成る重錘支持構造は、重錘
bの水平方向の変位に関して負の剛性を有するものとな
っている。図4及び図5の状態では、柱aだけでは重錘
bの荷重を支持できない状態となっているが、本発明に
よれば前記したように、柱の上端に水平移動自由とした
場合の座屈荷重Wcr以上の重量Wの重錘を支持せしめて
図4または図5の状態とした上で、重錘と構造物との間
に、重錘に水平方向の弾性力を作用させるばねを取付け
ることによって剛性を付与し、負の剛性から正の剛性ま
での任意の剛性を選択することができるようにし、或い
は、重錘を水平方向に駆動するアクチュエータを介装す
るようにしたものである。
【0009】従って本発明によれば前記ばねの剛性を適
当に選択し、前記重錘と構造物との間に水平方向のダン
パーを介装することと相俟ってTMDとすることができ
る。また前記ばねを取り付けないで、前記アクチュエー
タで水平方向の力を負担させることによって、AMDと
して使用することが可能となる。更に前述の負の剛性を
打ち消すだけの前記ばねを取付けると、理想的には水平
方向に力を加えなくても動ける状態となる。この状態で
アクチュエータを取付けてAMDとすると、アクチュエ
ータの能力は少なくてすむ。
【0010】
【実施例】以下本発明を図示の実施例について説明す
る。図1は本発明の第1の実施例を示し、同図において
建物1は、マスダンパーで制振しようとする構造体であ
り、この建物1の屋上に立設された柱2に重錘3が支持
されている。図1から明らかなように、柱2は、その下
端が建物1の屋上の床に固定して立設されており、その
上端で重錘3を支持している。柱2の上端を水平移動自
由とした場合の柱2の座屈荷重をWcrとすると、重錘3
の重量Wは Wcr<W<4Wcr となっている。
【0011】柱2だけで重錘3を支持すると、図4に示
すように横方向にずれながら崩壊する。これは、図4に
示したように、柱2が撓むことで重錘3が水平方向に移
動可能だからである。そこで本実施例においては、重錘
3と屋上の床に剛に立設されたバットレス4との間を、
ある程度以上の剛さを有するばね5で横方向に支持する
ようにしており、即ち、重錘3に水平方向の弾性力を作
用させるばね5を、重錘3と建物1との間に介装するこ
とで、崩壊が生じないようにしている。この際、ばね5
のばね定数を適切に設定することによって、前記重錘3
の固有振動周波数を自由に選定することができる。また
建物1の床と重錘3の間にダンパー6を介装することに
よって動吸振器とすることができる。図1から明らかな
ように、このダンパー6は、重錘3の水平方向の運動を
緩衝するように取付けられている。
【0012】図2は本発明の第2の実施例を示し、重錘
3の重量WはWcr<W<4Wcrとなっていて、重錘3と
バットレス4との間にはアクチュエータ7が取り付けら
れている。図2から明らかなように、このアクチュエー
タ7は、重錘3を水平方向に駆動するように取付けられ
ている。従ってこの実施例では、重錘3と建物1との間
に介装したアクチュエータ7が、重錘3を水平方向に支
持することで、上述の崩壊が生じないようにしている。
同アクチュエータ7によって重錘の変位を適切に制御す
ることによって、図示の装置はAMDとして働くことに
なる。
【0013】
【発明の効果】本発明に係るマスダンパーは前記したよ
うに、下端を建物等の構造物に固定して立設した柱の上
端に、該柱の上端を水平移動自由とした場合の該柱の座
屈荷重以上の重量の重錘を支持せしめ、該柱が撓むこと
で前記重錘が水平方向に移動可能であるようにした重錘
支持構造を備えたものである。この重錘支持構造に、更
に、重錘に水平方向の弾性力を作用させるばねを付加す
ることによって、マスダンパー全体としての、重錘の水
平方向の変位に関する剛性を、前記重錘支持構造によっ
て決まる負の剛性から工学的には殆ど剛と判断できる正
の無限までの範囲で自由に設定できるとともに、マスダ
ンパーの振動系の固有周期を自由に設定できる。
【0014】また従来技術における柱に重錘を取り付け
る方法や、振り子による方法では長周期にマスダンパー
を設定することが難しかったが、本発明によれば長周期
のマスダンパーの設定が可能となり、更にがたつきがな
いので、従来のすべらせる方法に比して小さい振動レベ
ルから有効に働かせることが可能となり、更にまた従来
のピン支持方式に較べて構造が簡単である。
【0015】また請求項2の発明においては、アクチュ
エータで水平方向の力を負担させることによって、本発
明のマスダンパーを、AMDとして使用できるようにし
た。また請求項3の発明は、水平方向のばねと、ダンパ
ーと、アクチュエータとを使用して、本発明のマスダン
パーを、TAMD(チューンドアクティブマスダンパ
ー)として使用できるようにしたものである。尚、水平
方向のばねの強さを、重錘支持構造の持つ、重錘の水平
方向の変位に関する負の剛性を丁度打ち消す強さにすれ
ば、理想的には水平方向に力を加えなくても可動の状態
となり、この状態ではアクチュエータを取り付けてAM
Dとして使用すると、アクチュエータの能力は少なくて
済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマスダンパーの第1の実施例を示
す立面図である。
【図2】本発明に係るマスダンパーの第2の実施例を示
す立面図である。
【図3】柱の支持荷重と水平剛性の関係を示す説明図
で、(イ)は水平力非作動時の状態を示し、(ロ)は水
平力作動時の状態を示す。
【図4】柱の支持荷重と水平剛性の関係を示す説明図
で、(イ)は水平力非作動時の状態を示し、(ロ)は水
平力作動時の状態を示す。
【図5】柱の支持荷重と水平剛性の関係を示す説明図
で、(イ)は水平力非作動時の状態を示し、(ロ)は水
平力作動時の状態を示す。
【図6】従来技術の一例を示す立面図である。
【図7】従来技術の他の例を示す立面図である。
【図8】従来技術の他の例を示す立面図である。
【図9】従来技術の他の例を示す立面図である。
【図10】従来技術の更に他の例を示す立面図である。
【符号の説明】
1 建物 2 柱 3 重錘 4 バットレス 5 ばね 6 ダンパー 7 アクチュエータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端を建物等の構造物に固定して立設し
    柱の上端に、該柱の上端を水平移動自由とした場合の
    該柱の座屈荷重以上の重量の重錘を支持せしめ、該柱が
    撓むことで前記重錘が水平方向に移動可能であるように
    し、 前記重錘に水平方向の弾性力を作用させる ばねを前記
    錘と前記構造物との間に介装するとともに、前記重錘の
    水平方向の運動を緩衝するダンパーを前記重錘と前記構
    造物との間に介装してなることを特徴とするマスダンパ
    ー。
  2. 【請求項2】 下端を建物等の構造物に固定して立設し
    柱の上端に、該柱の上端を水平移動自由とした場合の
    該柱の座屈荷重以上の重量の重錘を支持せしめ、該柱が
    撓むことで前記重錘が水平方向に移動可能であるように
    し、 前記重錘を水平方向に駆動する アクチュエータを前記重
    錘と前記構造物との間に介装してなることを特徴とする
    マスダンパー。
  3. 【請求項3】 下端を建物等の構造物に固定して立設し
    上端に、該柱の上端を水平移動自由とした場合の
    該柱の座屈荷重以上の重量の重錘を支持せしめ、該柱が
    撓むことで前記重錘が水平方向に移動可能であるように
    し、 前記重錘に水平方向の弾性力を作用させる ばねを前記重
    錘と前記構造物との間に介装するとともに、前記重錘の
    水平方向の運動を緩衝するダンパーを前記重錘と前記構
    造物との間に介装し、更に、前記重錘を水平方向に駆動
    するアクチュエータを前記重錘と前記構造物との間に介
    装してなることを特徴とするマスダンパー。
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