JP3161545B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JP3161545B2 JP26139191A JP26139191A JP3161545B2 JP 3161545 B2 JP3161545 B2 JP 3161545B2 JP 26139191 A JP26139191 A JP 26139191A JP 26139191 A JP26139191 A JP 26139191A JP 3161545 B2 JP3161545 B2 JP 3161545B2
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浩 岩切
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、接着耐久性の良好な弾
性接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム材料をベースにした接着剤は、被着
体の動きや衝撃、熱的ショック等を吸収する能力がある
ため、所謂弾性接着剤として注目を集めており、中でも
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン重合体をベー
スとしたものは、その優れた接着特性で多用されてい
る。しかしながら、従来の同重合体ベースのものでは、
高弾性化を目的として架橋点間分子量を上げた場合、粘
度が高くなりすぎ接着剤としては使用不適であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、反応
性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン重合体をベ−スと
して、被着体の動きや衝撃、熱的ショック等を吸収する
能力がある接着耐久性の良好な弾性接着剤を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、分子量分布の狭い反応性ケイ素基含有ポリオキシ
アルキレン重合体を用いる事により、高弾性で作業性の
良好な接着剤組成物が得られる事を見出した。すなわ
ち、本発明の上記課題は、分子量分布が1.5以下の
反応性ケイ素基含有ポリオキシアルキレン重合体(但
し、それぞれ分子量1,500〜10,000の2種の
アリル出発モノオールを互にハロゲン化メタン、脂肪族
イソシアネート、芳香族イソシアネート及びカーボネー
トより成る群から選択されるカップリング反応物でカッ
プリングさせ、次いで該カップリングしたポリエーテル
をアルコキシシランでヒドロシリル化することにより得
られるものを除く)と、分子中に少くとも、1個の窒
素原子を含有する加水分解性シリコン化合物を必須成分
とする、接着剤組成物により達成される。
【0005】本発明で使用される反応性ケイ素基含有ポ
リオキシアルキレン重合体は、代表的なものを示すと、
例えば、下記一般式(1)
【0006】
【化1】
【0007】 〔式中、R及びRは、いずれも炭素
数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール
基、炭素数7〜20のアラルキル基または(R
iO−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R
またはRが2個以上存在する時、それらは同一であっ
てもよく、異なっていてもよい。ここでRは炭素数1
〜20の1価の炭化水素基であり、3個のRは同一で
あってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または
加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、それ
らは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは
0、1、2または3を、bは0、1、または2をそれぞ
れ示す。また、m個の下記〔化2〕基におけるbは異な
っていてもよい。mは0〜19の整数を示す。但し、a
+Σb≧1を満足するものとする。
【0008】
【化2】
【0009】上記Xで示される加水分解性基は特に限定
されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的
には、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、ア
ミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、
アルケニルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、
水素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメ
ート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカ
プト基及びアルケニルオキシ基が好ましいが、加水分解
性が穏やかで取扱いやすいという観点からメトキシ基等
のアルコキシ基が特に好ましい。この加水分解性基や水
酸基は1個のケイ素原子に1〜3個結合することがで
き、(a+Σb)は1〜5であるのが好ましい。加水分
解性基や水酸基が反応性ケイ素中に2個以上存在する場
合には、それらは同一であってもよく、異なっていても
よい。
【0010】反応性ケイ素中に、ケイ素原子は1個あっ
てもよく、2個以上あってもよいが、シロキサン結合等
によりケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合に
は、20個程度あってもよい。なお、下記〔化3〕の一
般式(2)で表される反応性ケイ素基が、入手容易のて
んからは好ましい。
【0011】
【化3】
【0012】〔式中、R2 、X,aは前記と同じ。〕 また、上記一般式(1)におけるR1 及びR2 の具体例
としては、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル
基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニ
ル基などのアリール基、ベンジル基などのアラルキル
基、R3 がメチル基やフェニル基などである(R3 3
SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基などが挙げ
られる。R1 、R2 、R3 としてはメチル基が特に好ま
しい。反応性ケイ素基はオキシアルキレン重合体1分子
中に少なくとも1個、好ましくは1.1〜5個存在する
のがよい。重合体1分子中に含まれる反応性ケイ素基の
数が1個未満になると、硬化性が不十分になり、良好な
ゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
【0013】反応性ケイ素基はオキシアルキレン重合体
分子鎖の末端に存在してもよく、内部に存在してもよ
い。反応性ケイ素基が分子鎖の末端に存在すると、最終
的に形成される硬化物に含まれるオキシアルキレン重合
体成分の有効網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸び
で、低弾性率を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
本発明の重合体における重合鎖を構成するオキシアルキ
レン重合体は、下記一般式(3)で表されるものが使用
できる。
【0014】 一般式(3) −(R−O)− :(Rは炭素数1〜4の2価のアルキレン基) しかしながら、入手の容易さの点からは下記一般式
(4)で表される繰り返し単位を有するオキシアルキレ
ン重合体が好ましい。
【0015】一般式(4) −CH(CH3 )CH2 O− 上記オキシアルキレン重合体は、直鎖状であっても分枝
状であってもよく、或いは、これらの混合物であっても
よい。また、他の単量体等が含まれていてもよいが、上
記一般式(4)で表される単量体単位が重合体中に50
重量%以上、好ましくは80重量%以上存在することが
好ましい。本発明の反応性ケイ素基を有するオキシアル
キレン重合体は、官能基を有するオキシアルキレン重合
体に反応性ケイ素基を導入することによって得るのが好
ましい。
【0016】反応性ケイ素基を導入は公知の方法で行え
ばよい。すなわち、例えば以下の方法が挙げられる。 (1)末端に水酸基等の官能基を有するオキシアルキレ
ン重合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基及
び不飽和基を有する有機化合物を反応させ、若しくは不
飽和基含有エポキシ化合物との共重合により得られる不
飽和基含有オキシアルキレン重合体を得る。次いで、得
られた反応生成物に反応性ケイ素基を有するヒドロシラ
ンを作用させてヒドロシリル化する。 (2)(1)法と同様にして得られた不飽和基含有オキ
シアルキレン重合体にメルカプト基及び反応性ケイ素基
を有する化合物を反応させる。 (3)上記末端に水酸基、エポキシ基やイソシアネート
基等の官能基(以下、Y1 官能基という)を有するオキ
シプロピレン重合体に、このY1 官能基に対して反応性
を示す官能基(以下、Y2 官能基という)及び反応性ケ
イ素基を有する化合物を反応させる。
【0017】このY2 官能基を有するケイ素化合物とし
ては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシランなどのようなアミノ基含有シラン類;γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルメチルジメトキシシランなどのようなメルカ
プト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシランなどのようなエポキシシ
ラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイ
ルオキシプロピルトリメトキシシランなどのようなビニ
ル型不飽和基含有シラン基;γ−クロロプロピルトリメ
トキシシランなどのような塩素原子含有シラン類;γ−
イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソ
シアネートプロピルメチルジメトキシシランなどのよう
なイソシアネート含有シラン類;メチルジエトキシシラ
ンなどのようなハイドロシラン類などが具体的に例示さ
れ得るが、これらに限定されるものではない。以上の方
法の中で、(1)の方法、または(3)のうち末端に水
酸基を有する重合体とイソシアネート基及び反応性ケイ
素基を有する化合物を反応させる方法、が好ましい。
【0018】上記反応性ケイ素基含有オキシアルキレン
有機重合体としては、代表的なものを示すと、例えば、
特開昭50−156599号、同54−6096号、同
57−126823号、同59−78223号、同55
−82123号、同55−131022号、同55−1
37129号、同62−230822号、同63−83
131号、特開平3−47825号、同3−72527
号、同3−122152号、米国特許第3,632,5
57号、同4,345,053号、同4,366、30
7号、同4,960,844号等に開示されているもの
が例示できる。
【0019】 分子中に少くとも1個の窒素原子を含有
する加水分解性シリコン化合物とは 本発明に用いるア
ミノ基置換アルコキシシランまたはアミノ基置換アルコ
キシシラン誘導体化合物を具体的に例示すると、H
CHCHSi(OCH、HNCHCH
NHCHCHCHSi(OCH、HNC
CHNHCHCHCHSi(CH)(O
CH、(C SiCHCHCH
NHCHCHNHCHCHCHSi(
等のアミノ基置換アルコキシシラン及び、上記
アミノ基置換アルコキシシランと下記〔化4〕に示すよ
うなエポキシシラン化合物との反応物、
【0020】
【化4】
【0021】または、CH2 =C(CH3 )C(O)O
CH2 CH2 CH2 Si(OCH3 3 、CH2 =C
(CH3 )C(O)OCH2 CH2 CH2 Si(OCH
2 CH2 OCH2 3 のようなメタクリルオキシシラン
化合物との反応物が挙げられる。アミノ基置換アルコキ
シシランとエポキシシラン化合物または、アクリロイル
シラン化合物との反応は、アミノ基置換アルコキシシラ
ン1モルに対し、当該シラン化合物を0.2〜5モルを
混合し、室温ないし180℃の範囲で1〜8時間攪拌す
ることによって容易に得ることができる。
【0022】上記アミノ基置換アルコキシシランまたは
アミノ基置換アルコキシシラン誘導体化合物は、末端に
架橋可能な加水分解性シリコーン官能基を有するポリエ
ーテル重合体100重量部に対し0.01〜20重量部
使用されるのが好ましい。0.01重量部末端では期待
される接着性が発現しにくいし、20重量部を越えると
硬化後のゴム物性に悪影響を与えるからである。同化合
物は上記重合体100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは0.5〜5重量部使用すれば良い。接着
特性付与に必須の成分である。
【0023】接着剤組成物として、上記成分以外に必須
に応じて硬化触媒、充填剤、可塑剤、タレ防止剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、シリコン化合
物等を添加する事が出来る。はじめ触媒成分以外を脱水
しておいてから最後に触媒および必要に応じて脱水剤を
添加することにより1成分形が触媒成分を別包装にする
事により、2成分形が可能である。
【0024】
【実施例】
実施例1〜3
【0025】
【表1】
【0026】全末端の85%に(CH3 O)2 Si(C
3 )CH2 CH2 CH2 −基を含有する各種分子量、
分子量分布の表1記載のポリオキシアルキレン重合体1
00重量部に、脂肪酸処理された膠質炭酸カルシウム1
00重量部、ジオクチルフタレート50重量部、ヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤1重量部、γ−アミノエチ
ル−β−アミノプロピルトリメトキシシラン2重量部
を、3本ペイントロールで混練した後、接着特性と作業
性の評価に供した。
【0027】
【発明の効果】本発明により、接着耐久性に優れた接着
剤組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−43679(JP,A) 特開 平2−258866(JP,A) 特開 平4−33981(JP,A) 特開 昭64−45486(JP,A) 特開 昭57−182350(JP,A) 特開 昭55−127460(JP,A) 特開 昭55−131050(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 171/00 - 171/14 C09J 183/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子量分布が1.5以下の反応性ケイ素
    基含有ポリオキシアルキレン重合体(但し、それぞれ分
    子量1,500〜10,000の2種のアリル出発モノ
    オールを互にハロゲン化メタン、脂肪族イソシアネー
    ト、芳香族イソシアネート及びカーボネートより成る群
    から選択されるカップリング反応物でカップリングさ
    せ、次いで該カップリングしたポリエーテルをアルコキ
    シシランでヒドロシリル化することにより得られるもの
    を除く)と、分子中に少くとも、1個の窒素原子を含
    有する加水分解性シリコン化合物を必須成分とする、接
    着剤組成物。
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