JP3161440B2 - ハーモニックミキサ回路 - Google Patents

ハーモニックミキサ回路

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JP3161440B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周波数変換を行う
ミキサ回路に関し、特に、ハーモニックミキサ回路に関
する。より詳細には、本発明は、広い電圧範囲に渡り所
望の特性が得られる入力電圧範囲を持ち、ダイレクトコ
ンバージョン受信機の自己混合の問題を回避するために
用いて好適とされ、且つ、半導体集積回路上に形成して
好適とされるハーモニックミキサ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイレクトコンバージョン受信機におい
ては、受信信号を直流近辺のベースバンド信号に変換す
るため直流オフセットや低い周波数の雑音をフィルタに
よって所望信号と分離することが困難であり通信品質の
劣化の原因となっており、この問題は、局部発信信号の
自己混合(self-mixing)と呼ばれている。ダイレクト
コンバージョン受信機の自己混合の問題を回避するとと
もに小さい局部発信信号で駆動可能な周波数変換機とし
て、例えば特開平9−205382号公報には、例えば
図12、及び図13に示すようなハーモニックミキサ回
路が提案されている。このハーモニックミキサ回路は通
常の差動対であり、それぞれの入力端子に高周波信号電
圧VRFとローカル信号電圧VLOを入力している。
【0003】すなわち図12を参照すると、差動アンプ
15の一方の入力端子15aに高周波信号を、他方の入
力端子15bに局部発振信号をそれぞれ入力し、差動ア
ンプに信号合成と振幅制限の機能をもたせ、差動アンプ
15に付随する負荷回路に低域通過フィルタ30が接続
し、簡易な構成の周波数変換器を実現している。以下、
図12に示した回路について、その動作原理の概略を説
明する。
【0004】バイポーラトランジスタのコレクタ電流I
Cは、次式(1)と表わされる。
【0005】
【0006】上式(1)において、ISは逆方向コレク
タ飽和電流、VBEはベース・エミッタ間電圧、VT(=
kT/q)は熱電圧であり、kはボルツマン定数、Tは
絶対温度、qは単位電子電荷である。
【0007】図12において、差動アンプ15のトラン
ジスタTr41、Tr42のコレクタ電流をIc1、Ic2
とすると差動出力電流ΔI(=Ic1−Ic2)は、次式
(2)と表される。
【0008】
【0009】ただし、αFはトランジスタの順方向直流
電流増幅率である。
【0010】上式(2)は、|VRF−VLO|<<2VT
の条件では、次式(3)で近似される。
【0011】
【0012】上式(3)において、(VRF−VLO3
の展開式は次式(4)で与えられる。
【0013】
【0014】上式(4)と上式(3)から、上式(2)
の差動出力電流ΔIには、VRFLO 2の項が得られ、高
周波周波数fRFとローカル周波数fLOの2倍の周波数の
和と差の周波数fRF±2fLOが得られ、これにより、図
12に示した回路が、シングルバランス型ハーモニック
ミキサ回路となっていることがわかる。
【0015】次に、図13に示したハーモニックミキサ
回路は、2つの差動対から構成され、ダブルバランス型
ハーモニックミキサ回路として構成されている。また図
13を参照すると、この周波数変換器は、低域通過フィ
ルタ30と、差動アンプよりなる第1、第2の比較器1
6、17より構成されており、それぞれの比較器の一方
のトランジスタTr41Aのベースには、高周波信号が
入力され、他方側のトランジスタTr41Bのベースに
は反転された高周波信号が供給され、トランジスタTr
42A、トランジスタTr42Bのベースにはローカル
信号が供給されている。
【0016】図12において、差動アンプ16、17の
トランジスタTr41A、Tr42A、Tr41B、T
r42Bのコレクタ電流をそれぞれIc1、Ic2、Ic3
c4とすると、差動出力電流ΔI{=(Ic1+Ic3)−
(Ic2+Ic4)}は、次式(5)で表わされる。
【0017】
【0018】同様に、上式(5)の第2項は、|VRF±
LO|<<2VTの条件では次式(6)で近似される。
【0019】
【0020】(VRF+VLO3項の展開式は、次式
(7)で与えられ、
【0021】
【0022】上式(3)と(4)、及び上式(6)と
(7)から、|VRF±VLO|<<2V Tの条件では、上
式(5)は次式(8)で近似される。
【0023】
【0024】上式(8)により、この差動出力電流△I
には、VRFLO 2の項が得られ、高周波周波数fRFとロ
ーカル周波数fLOの2倍の周波数の和と差の周波数fRF
±2f LOが得られる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のハーモニックミキサ回路においては、所望の特
性が得られる入力電圧範囲が狭く、実際に使用するに
は、不十分である、という問題点を有している。
【0026】その理由は、高周波信号VRFと局部発信振
信号VLOとの差又は和の絶対値|V RF±VLO|が熱電圧
T(常温で約25mV)の2倍よりもはるかに小さい
という条件で、高周波周波数とローカル周波数の2倍の
周波数の和と差の周波数が得られているためである。
【0027】したがって、本発明は、上記問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的は、より広い電圧範
囲にわたって所望の特性が得られる入力電圧範囲を持
ち、半導体集積回路上に形成して好適とされるハーモニ
ックミキサ回路を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明のハーモニックミキサ回路は、第1、第2、第3、第
4のトランジスタのそれぞれのエミッタが共通接続され
て1つの定電流源で駆動されるクァドリテールセルから
構成され、前記第1のトランジスタのベースには高周波
信号が入力され、前記第2のトランジスタのベースには
ローカル信号が入力され、前記第3と第4のトランジス
タのベースは共通接続されて所定の直流電圧に前記高周
波信号と前記ローカル信号の和信号の半分の信号が重畳
されて入力され、前記第1のトランジスタのコレクタ電
流と前記第3のトランジスタのコレクタ電流の和電流と
前記第2のトランジスタのコレクタ電流と前記第4のト
ランジスタのコレクタ電流の和電流の差電流を出力と
し、前記高周波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍
の周波数の和または差の周波数成分を出力するようにし
たものである。
【0029】本発明のハーモニックミキサ回路は、第
1、第2、第3、第4のトランジスタのそれぞれのエミ
ッタが共通接続されて1つの定電流源で駆動される第1
のクァドリテールセルと第5、第6、第7、第8のトラ
ンジスタのそれぞれのエミッタが共通接続されて1つの
定電流源で駆動される第2のクァドリテールセルから構
成され、前記第1のトランジスタのベースには高周波信
号が正相で入力され、前記第6のトランジスタのベース
には高周波信号が逆相で入力され、前記第2と前記第5
のトランジスタのベースは共通接続されてローカル信号
が入力され、前記第3と第4のトランジスタのベースは
共通接続されて所定の直流電圧に前記正相高周波信号と
前記ローカル信号の和信号の半分の信号が重畳されて入
力され、前記第7と第8のトランジスタのベースは共通
接続されて前記所定の直流電圧に前記逆相高周波信号と
前記ローカル信号の和信号の半分の信号が重畳されて入
力され、前記第1のトランジスタのコレクタ電流と前記
第3のトランジスタのコレクタ電流と前記第5のトラン
ジスタのコレクタ電流と前記第7のトランジスタのコレ
クタ電流の和電流と前記第2のトランジスタのコレクタ
電流と前記第4のトランジスタのコレクタ電流と前記第
6のトランジスタのコレクタ電流と前記第8のトランジ
スタのコレクタ電流の和電流の差電流を出力とし、前記
高周波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数
の和または差の周波数成分を出力する。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
に説明する。本発明のハーモニックミキサ回路は、第1
の実施の形態において、第1、第2、第3のトランジス
タ(Q1、Q2、Q3)のそれぞれのエミッタが共通接
続されて1つの定電流源(I0)で駆動されるトリプル
テールセルを含み、第1のトランジスタ(Q1)のベー
スには高周波信号(VRF)が入力され、第2のトランジ
スタ(Q2)のベースにはローカル信号(VLO)が入力
され、第3のトランジスタ(Q3)のベースには、所定
の直流電圧(VC)に、前記高周波信号と前記ローカル
信号との和信号の半分の信号((VRF+VLO)/2)が
重畳されて入力される。
【0031】ここで、第3のトランジスタ(Q3)のエ
ミッタ面積は、第1、第2のトランジスタ(Q1、Q
2)のエミッタ面積のK倍とされ、このKと、上記所定
の直流電圧VCとの関係は、およそ、Kexp(VC/V
T)=34(ただし、VTは熱電圧であり、常温では約2
5mVである)を中心とした値を満たすように設定され
る。第1のトランジスタ(Q1)のコレクタ電流
(IC1)と前記第2のトランジスタ(Q2)のコレクタ
電流(IC2)の差電流(△I=IC1−IC2)を出力と
し、高周波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周
波数の和または差の周波数成分を出力する。
【0032】本発明のハーモニックミキサ回路は、第2
の実施の形態において、ダブルバランス型構成とされ、
図7を参照すると、第1、第2、第3のトランジスタ
(Q1、Q2、Q3)のそれぞれのエミッタが共通接続
されて1つの定電流源(I0)で駆動される第1のトリ
プルテールセルと、第4、第5、第6のトランジスタ
(Q4、Q5、Q6)のそれぞれのエミッタが共通接続
されて1つの定電流源で駆動される第2のトリプルテー
ルセルと、を含み、第1のトランジスタ(Q1)のベー
スには高周波信号が正相(VRF)で入力され、第5のト
ランジスタ(Q5)のベースには前記高周波信号が逆相
(−VRF)で入力され、第2のトランジスタ(Q2)の
ベースと第4のトランジスタ(Q4)のベースとは共通
接続されてローカル信号(VLO)が入力され、第3のト
ランジスタ(Q3)のベースには、所定の直流電圧に、
前記正相高周波信号と前記ローカル信号との和信号の半
分の信号が重畳された信号(VC+(VRF+VLO)/
2)が入力され、第6のトランジスタ(Q6)のベース
には、所定の直流電圧に、前記逆相高周波信号と前記ロ
ーカル信号との和信号の半分の信号が重畳された信号
(VC+(−VRF+VLO)/2)が入力され、第1のト
ランジスタ(Q1)のコレクタ電流(IC1)と第4のト
ランジスタ(Q4)のコレクタ電流(IC4)の和電流
と、第2のトランジスタ(Q2)のコレクタ電流
(IC2)と第5のトランジスタ(Q5)のコレクタ電流
(IC5)の和電流と、の差電流(△I=((IC1
C4)−(IC2+IC5)))を出力し、高周波信号の周
波数と前記ローカル信号の2倍の周波数の和または差の
周波数成分を出力する。第3、第6のトランジスタ(Q
3、Q6)のエミッタ面積は、第1、第2、第4、第5
のトランジスタ(Q1、Q2、Q3、Q4)のエミッタ
面積のK倍である場合に、このKと前記所定の直流電圧
Cとの関係が、およそ、Kexp(VC/VT)=34
(ただし、VTは熱電圧であり、常温では約25mVで
ある)を中心とした値に設定される。
【0033】また本発明のハーモニックミキサ回路は、
第3の実施の形態において、図8を参照すると、第1、
第2、第3、第4のトランジスタ(Q1、Q2、Q3、
Q4)のそれぞれのエミッタが共通接続されて1つの定
電流源で駆動されるクァドリテールセルから構成され、
第1のトランジスタ(Q1)のベースには高周波信号
(VRF)が入力され、第2のトランジスタ(Q2)のベ
ースにはローカル信号(VLO)が入力され、第3のトラ
ンジスタ(Q3)のベースと第4のトランジスタ(Q
4)のベースとは共通接続されて所定の直流電圧
(VC)に前記高周波信号と前記ローカル信号の和信号
の半分の信号が重畳された信号(VC+(VRF+VL O
/2)が入力され、第1のトランジスタ(Q1)のコレ
クタ電流(IC1)と第3のトランジスタ(Q3)のコレ
クタ電流(IC3)の和電流と、第2のトランジスタ(Q
2)のコレクタ電流(IC2)と第4のトランジスタ(Q
4)のコレクタ電流(IC4)の和電流との差電流(△I
=((IC1+IC3)−(IC2+IC4)))を出力とし、
高周波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数
の和または差の周波数成分を出力する。第3、第4のト
ランジスタ(Q3、Q4)のエミッタ面積は、第1、第
2のトランジスタ(Q1、Q2)のエミッタ面積のK倍
である場合に、前記所定の直流電圧VCとの関係がおよ
そKexp(VC/VT)=17を中心とした値に設定さ
れる。
【0034】さらに本発明のハーモニックミキサ回路
は、第4の実施の形態において、ダブルバランス型構成
とされ、図10を参照すると、第1、第2、第3、第4
のトランジスタ(Q1、Q2、Q3、Q4)のそれぞれ
のエミッタが共通接続されて1つの定電流源(I0)で
駆動される第1のクァドリテールセルと、第5、第6、
第7、第8のトランジスタ(Q5、Q6、Q7、Q8)
のそれぞれのエミッタが共通接続されて1つの定電流源
(I0)で駆動される第2のクァドリテールセルと、を
備え、第1のトランジスタ(q1)のベースには高周波
信号が正相(VRF)で入力され、第6のトランジスタ
(Q6)のベースには高周波信号が逆相(−VRF)で入
力され、第2のトランジスタジス(Q2)と第5のトラ
ンジスタ(Q5)のベースは共通接続されてローカル信
号(VLO)が入力され、第3のトランジスタ(Q3)の
ベースと第4のトランジスタ(Q4)のベースとは共通
接続されて所定の直流電圧に前記正相高周波信号と前記
ローカル信号の和信号の半分の信号が重畳された信号
(VC+(VRF+VLO)/2)が入力され、第7のトラ
ンジスタ(Q7)のベースと第8のトランジスタ(Q
8)のベースとは共通接続されて前記所定の直流電圧に
前記逆相高周波信号と前記ローカル信号の和信号の半分
の信号が重畳された信号(VC+(−VRF+VLO))が
入力され、第1、第3、第5、第7のトランジスタ(Q
1、Q3、Q5、Q7)の各コレクタ電流の和電流と、
第2、第4、第6、第8のトランジスタ(Q2、Q4、
Q6、Q8)の各コレクタ電流の和電流の差電流を出力
とし、高周波信号の周波数とローカル信号の2倍の周波
数の和または差の周波数成分を出力する。第3、第4、
第7、第8のトランジスタ(Q3、Q4、Q7、Q8)
のエミッタ面積は、第1、第2、第5、第6のトランジ
スタ(Q1、Q2、Q5、Q6)のエミッタ面積のK倍
である場合に、前記所定の直流電圧VCとの関係がおよ
そKexp(VC/VT)=17を中心とした値に設定さ
れる。
【0035】上記のような実施の形態をとる本発明は、
3つのトランジスタが1つのテール電流で駆動されるト
リプルテールセル、あるいは、4つのトランジスタが1
つのテール電流で駆動されるクァドリテールセルの伝達
特性において、差動入力トランジスタ以外のトランジス
タに流れる電流を大き目に設定することで、広い入力電
圧範囲に渡って3次特性を具備している。このように、
本発明においては、このトリプルテールセルあるいはク
ァドリテールセルをハーモニックミキサ回路に用いるこ
とで、大振幅信号入力時にも、不要な高次高調波成分を
抑えることができる。
【0036】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して以下
に説明する。図1は、本発明の第1の実施例の構成を示
す図である。本発明のハーモニックミキサ回路の第1の
実施例は、トリプルテールセルを用いたものである。
【0037】図1を参照すると、第1、第2、第3のN
PN型のバイポーラトランジスタQ1、Q2、Q3は、
各エミッタが共通接続されて1つの定電流源I0で駆動
されるトリプルテールセルを構成しており、第1のトラ
ンジスタQ1のベースには高周波信号VRFが入力され、
第2のトランジスタQ2のベースにはローカル信号V LO
が入力され、第3のトランジスタQ3のベースには、所
定の直流電圧VCに、高周波信号VRFとローカル信号V
LOとの和信号の半分の信号が重畳された信号(=VC
(VRF+VLO)/2)が入力され、第1のトランジスタ
Q1のコレクタ電流IC1と第2のトランジスタQ2のコ
レクタ電流IC2の差電流ΔIを出力とし、高周波信号の
周波数fRFとローカル信号の2倍の周波数2fLOの和ま
たは差の周波数成分(fRF±2fLO)を出力する。第1
のトランジスタQ1のコレクタは、ベースとコレクタが
接続されエミッタが電源VCCに接続された第4のPNP
型バイポーラトランジスタQ4のコレクタに接続され、
第2のトランジスタQ2のコレクタは、ベースが第4の
トランジスタQ4のベースに共通接続されエミッタが電
源VCCに接続された第5のPNP型バイポーラトランジ
スタQ5のコレクタに接続され、トランジスタQ4、Q
5はカレントミラー回路を構成しており、第2のトラン
ジスタQ2のコレクタと第5のトランジスタQ5のコレ
クタの接続点から、トランジスタQ4に流れる電流IC1
とトランジスタQ5に流れる電流IC2との差電流ΔIが
取り出される。また第3のトランジスタQ3のコレクタ
は電源VCCに接続されている。
【0038】第3のトランジスタQ3のエミッタ面積
は、第1、第2のトランジスタQ1、Q2のエミッタ面
積のK倍とし、素子間の整合性は良いものとすると、差
動出力電流ΔI(=IC1−IC2)は、次式(9)と表わ
される。
【0039】
【0040】ここで、上式(9)の導出についてその概
略を説明しておく。
【0041】トランジスタQ1、Q2、Q3のコレクタ
電流はIc1、Ic2、Ic3はそれぞれ以下のように表すこ
とができる。
【0042】 Ic1=ISexp{(VRF-VE)/VT}=ISexp{(VRF+VLO-2VE)/2VT}exp{(VRF -VLO)/2VT}(但し、VEはトリプルテールセルの共通エミッタ電位) …(9 a)
【0043】 Ic2=ISexp{(VLo-VE)/VT}=ISexp{(VRF+VLO-2VE)/2VT}exp{-(VR F -VLO)/2VT} …(9b)
【0044】 Ic3=ISKexp[{(VRF+VLO)/2+VC-VE}/VT]=ISexp{(VRF+VLO-2VE )/2VT}Kexp(VC/VT) …(9c)
【0045】αF0=Ic1+Ic2+Ic3(但し、αFはト
ランジスタの順方向直流電流増幅率)より、 I0=(1/αF)ISexp{(VRF+VLO-2VE)/2VT}[exp{(VRF-VLO)/2VT}+ exp{−(VRF-VLO)/2VT}+Kexp(VC/VT)] …(9d)
【0046】 ΔI=IC1−IC2=ISexp{(VRF+VLO-2VE)/2VT}[exp{(VRF-VLO)/2VT} −exp{−(VRF-VLO)/2VT}] …(9e)
【0047】したがって、 ΔI=αF0[exp{(VRF-VLO)/2VT}−exp{−(VRF-VLO)/2VT}]/[exp{ (VRF-VLO)/2VT}+exp{−(VRF-VLO)/2VT}+Kexp(VC/VT)] =2αF0sinh{(VRF-VLO)/2VT}/[2cosh{(VRF-VLO)/2VT}+Kexp( VC/VT)] =αF0sinh{(VRF-VLO)/2VT}/[cosh{(VRF-VLO)/2VT}+(K/2)exp(V C /VT)] …(9f)
【0048】従来、こうしたトリプルテールセルにおい
て、上式(9)で、 (K/2)exp(VC/VT)=2 に設定することで、トランスコンダクタンス特性が最大
平坦特性を持つ線形トランスコンダクタンスアンプとし
て用いられてきている。
【0049】そして、(K/2)exp(VC/VT)の
値を大きな値に設定することで、線形トランスコンダク
タンスアンプとは異なった特性が得られる。
【0050】例えば、従来から知られているように、 (K/2)exp(VC/VT)=5 に設定することで、第3のトランジスタQ3のコレクタ
電流特性は、2乗特性となる。
【0051】以下では、 (K/2)exp(VC/VT)≒17 に設定することで、伝達特性が広い入力電圧範囲に渡っ
て3次特性を持つことを明らかにする。
【0052】もっとも、固定の伝達特性(V−I特性)
を持つ差動対であっても、上記従来の技術として説明し
たように、差動対の差動出力電流ΔIに3次特性電流
(VRFLO 2)を含んでおり、このことからも、可変の
伝達特性を持つトリプルテールセルにおいては、より広
い入力電圧範囲にわたって、3次特性を持たせることが
実現できることが期待できよう。
【0053】として、上式(9)において、X=(VRF
−VLO)/VT、b=(K/2)exp(VO/VT)と
して、
【0054】
【0055】とおくと、図1に示したトリプリテールセ
ルの伝達特性f(x)のxに関する1次微分係数は、次
式(11)と求められる。
【0056】
【0057】図2に、b=5、10、20、30、4
0、50、100とした場合(粗ステップ)における、
トリプリテールセルの伝達特性f(x)のxに関する1
次微分特性f′(x)を示す。
【0058】図2からもわかるように、b=20では、
|x|<4の範囲(すなわち|VRF−VLO|<4VT
では2乗特性とみなしてよい。
【0059】このf(x)の1次微分特性について、パ
ラメータbの値の変化を小さくしたもの(精ステップ)
を図3に示す。図3では、b=15、16、17、18
について、f′(x)を示している。図3からもわかる
ように、b=17の場合には、|x|<4の範囲、すな
わち|VRF−VLO|<4VTではf′(x)はxについ
てほぼ2乗特性とみなしてよく、図1に示したトリプル
テールセルの伝達特性f(x)を、次式(12)に示す
ようなXに関する3次式とおくことができ、1次微分特
性f′(x)は次式(13)と求まる。
【0060】
【0061】図3より、b=17の場合には、f(x)
の係数a,cは、 a=1.11875,c=0.0375 …(14) と求められ、 c/a=0.3352=−29.5dB …(15) となっている。
【0062】一方、差動対を用いた従来のハーモニック
ミキサ回路の場合、小信号では、c/a=1/3=−9.
54dBとなっていることから、上式(15)に示されたc
/a値はおよそ20dB低い値である。
【0063】この時、差動出力電流ΔI(=IC1
C2)は、次式(16)のように求められる。
【0064】
【0065】すなわち、|VRF±VLO|<4Tの範囲で
差動出力電流ΔIは、(VRF−VLO3項より、VRF
LO 2の項が得られ、高周波周波数とローカル周波数の2
倍の周波数の和と差の周波数が得られ、シングルバラン
ス型ハーモニックミキサ回路となっていることがわか
る。
【0066】次に、上式(10)の関数f(x)の2次
微分係数f”(x)は、次式(17)と求められる。
【0067】
【0068】図4に、上式(17)においてb=5、1
0、20、30、40、50とした場合の伝達特性f
(x)の2次微分特性を示す。2次微分特性f”(x)
が直線となる入力範囲においては、元の伝達特性f
(x)は、3次特性を持つことになる。
【0069】図5に、上式(17)におけるパラメータ
bの値の変化を小さくした、伝達特性f(x)の2次微
分特性f”(x)を示す。図5では、b=13、14、
15、16、17、18としている。b=17の場合に
は、付加した直線に重なり、|x|<4の範囲、すなわ
ち|VRF−VT|<4VTではほぼ直線とみなしてよい。
【0070】したがって、bの最適値は、f(5)(0)
=0、あるいは、f(7)(0)=0から求められる(但
し、f(m)(0)=0はf(x)のm次の微分係数のx
=0における値)。なお、これは、bの5次あるいは7
次の次数を持つ関数として表され、この式を解いて求め
られるが、実際上は、5次方程式や7次方程式が解ける
とは限らない。
【0071】こうして求められたb=17より、次式
(18)となる。
【0072】
【0073】例えば、直流電圧VC=0とおくと、VT
常温で25mVであることから、K=34となり、ま
た、K=1とおくと、VC=90mVとなる。
【0074】図6は、本発明の一実施例において、直流
電圧VC=0とおいた場合の回路構成の一例を示す図で
ある。図6を参照すると、トリプルテールセルを構成す
る第3のトランジスタQ3のベースは、高周波信号
RF、ローカル信号VLOをそれぞれベース入力とする第
1、第2のトランジスタQ1、Q2のベースにそれぞれ
抵抗Rを介して接続されている。すなわち、この回路構
成では、抵抗値が互いに等しい2本の抵抗Rにより電圧
加算を行うことでトランジスタQ3のベースに供給する
電圧(VRF+VLO)/2を得ている。
【0075】図7には、K=1とおいた場合、図1の第
3のトランジスタQ3のベースでの電位を供給するため
の電圧加算回路の構成の一例を示す。図7を参照する
と、この電圧加算回路では、電流源Ibと抵抗Rbによ
り、所望の直流電圧VC=90mVを得ている。トラン
ジスタQ11とトランジスタQ12のエミッタは共通接
続されて第1の定電流源Ibに接続され、トランジスタ
Q13とトランジスタQ14のエミッタは共通接続され
て第2の定電流源Ibに接続されており、トランジスタ
Q11、Q14のベースには、高周波信号VRF、ローカ
ル信号VLOがそれぞれ入力され、それぞれベースとコレ
クタが接続されたトランジスタQ12、Q13のベース
及びコレクタの共通接続点同士が接続され、抵抗Rb
第3の定電流源Ibを介して電源VCCに接続され、抵抗
bと第3の定電流源Ibとの接続点電位から電圧(VRF
+VLO)/2+Rbb(但し、VC=Rbb=90m
V)を得ている。
【0076】以上、本発明の第1の実施例として、トリ
プルテールセルを用いたシングルバランス型ハーモニッ
クミキサ回路について説明した。次に、本発明の第2の
実施例について説明する。
【0077】図8は、本発明の第2実施例の構成を示す
図であり、トリプルテールセルを2個用いたダブルバラ
ンス型ハーモニックミキサ回路の構成を示す図である。
図8を参照すると、エミッタが共通接続され定電流源I
oをテール電流とする第1のトリプルテールセルを構成
する第1、第2、第3のNPN型バイポーラトランジス
タQ1、Q2、Q3と、エミッタが共通接続され定電流
源Ioをテール電流とする第2のトリプルテールセルを
構成する第4、第5、第6のNPN型バイポーラトラン
ジスタQ4、Q5、Q6とを備え、第1、第5のトラン
ジスタQ1、Q5のベースには、高周波信号の正相VRF
と、逆相の信号−VRFがそれぞれ入力され、第2、第4
のトランジスタQ2、Q4のベースにはローカル信号V
LOが共通に入力され、第2、第4のトランジスタQ2、
Q4のコレクタは、それぞれ第5、第1のトランジスタ
Q5、Q1のコレクタと共通接続され、第3、第6のト
ランジスタQ3、Q6のベースには、直流電圧VC
(VRF+VLO)/2、(−VR F+VLO)/2が重畳され
た信号がそれぞれ印加される。
【0078】第1、第4のトランジスタQ1、Q4の共
通接続されたコレクタは、カレントミラー回路の入力側
をなす第7のPNP型バイポーラトランジスタQ7のコ
レクタに接続され、第2、第5のトランジスタQ2、Q
5の共通接続されたコレクタは、カレントミラー回路の
出力側をなす第8のPNP型バイポーラトランジスタQ
8のコレクタに接続されており、第2、第5のトランジ
スタQ2、Q5の共通接続されたコレクタと、第8のト
ランジスタQ8の接続点から差動出力電流ΔI(=IC1
+IC4−(IC2+IC5))が取り出される。
【0079】この差動出力電流ΔIは、次式(19)と
求められ、上式(16)から次式(20)が導かれる。
【0080】
【0081】したがって、差動出力電流△Iから、VRF
LO 2の項から高周波周波数とローカル周波数の2倍の
周波数の和と差の周波数が得られ、ダブルバランス型ハ
ーモニックミキサ回路が実現される。
【0082】以上、説明したトリプルテールセルを用い
たハーモニックミキサ回路は、いずれも出力形式が、A
B級出力となっているため、差動出力電流ΔIを得るに
は、出力回路にカレントミラー回路等が必要とされてい
る。
【0083】次に、図9は、本発明の第3の実施例の構
成を示す図であり、クァドリテールセルを用いたシング
ルバランス型ハーモニックミキサ回路の一例を示す。図
9を参照すると、エミッタが共通接続されて定電流源I
0に接続した第1〜第4のNPN型バイポーラトランジ
スタQ1〜Q4がクァドリテールセルを構成し、第1の
トランジスタQ1のベースには高周波信号VRFが入力さ
れ、第2のトランジスタQ2のベースにはローカル信号
LOが入力され、第3、第4のトランジスタQ3、Q4
のベースには、直流電圧VCに(VRF+VLO)/2を重
畳した電圧が印加され、第1、第3のトランジスタQ
1、Q3のコレクタを共通接続して第1の負荷抵抗RL
を介して電源VCCに接続し、第2、第4のトランジスタ
Q2、Q4のコレクタを共通接続して第2の負荷抵抗R
Lを介して電源に接続している。
【0084】図9において、トランジスタQ3、Q4の
エミッタ面積をトランジスタQ1、Q2のエミッタ面積
のK倍とし、素子間の整合性は良いものとすると、差動
出力電流ΔI(=IC1+IC3−(IC2+IC4))は次式
(21)で表わされる。
【0085】
【0086】クァドリテールセルにおいては、図1に示
したトリプルテールセルのトランジスタQ3を2分割し
て、第3、第4トランジスタQ3、Q4としているか
ら、エミッタ面積比Kの値が丁度半分になっているだけ
である。したがって、次式(22)に設定すれば良い。
【0087】
【0088】この時、次式(23)と表され、トリプル
テールセルを用いたシングルバランス型ハーモニックミ
キサ回路と等しくなり、VRFLO 2の項から高周波周波
数(fRF)とローカル周波数(fLO)の2倍の周波数の
和と差の周波数(fRF±2f LO)が得られ、シングルバ
ランス型ハーモニックミキサ回路が実現される。
【0089】
【0090】一例として、図10に、直流電圧VC=0
とおいた場合に、抵抗加算を用いた実現回路の一例を示
す。図10を参照すると、クァドリテールセルを構成す
る第3、第4のトランジスタQ3、Q4のベースは、高
周波信号VRF、ローカル信号VLOをそれぞれベース入力
とする第1、第2のトランジスタQ1、Q2のベースに
それぞれ抵抗Rを介して接続されている。すなわち、こ
の回路構成では、抵抗値が互いに等しい2本の抵抗Rに
より電圧加算を行うことで第3、第4のトランジスタQ
3、Q4のベースに供給する電圧(VRF+VLO)/2を
得ている。第1、第3のトランジスタQ1、Q3のコレ
クタを共通接続して出力端子VO -に接続するとともに第
1の負荷抵抗RLを介して電源VCCに接続し、第2、第
4のトランジスタQ2、Q4のコレクタを共通接続して
出力端子VO +に接続するとともに第2の負荷抵抗RL
介して電源VCCに接続している。
【0091】図11は、本発明の第4の実施例の構成を
示す図であり、クァドリテールセルを2個用いたダブル
バランス型ハーモニックミキサ回路の一例を示す。第1
〜第4のトランジスタQ1〜Q4からなる第1のクァド
リテールセルと、第5〜第8のトランジスタQ5〜Q8
からなる第2のクァドリテールセルと、を備え、第1の
トランジスタQ1のベースには高周波信号の正相信号V
RFが入力され、第2のトランジスタQ2のベースにはロ
ーカル信号VLOが入力され、第3、第4のトランジスタ
Q3、Q4のベースには、直流電圧VCに(VRF
LO)/2を重畳した電圧が印加され、第1、第3のト
ランジスタQ1、Q3のコレクタを共通接続して出力端
子VO -に接続するともに第1の負荷抵抗RLを介して電
源VCCに接続し、第2、第4のトランジスタQ2、Q4
のコレクタを共通接続して出力端子V O +に接続するとも
に第2の負荷抵抗RLを介して電源に接続している。
【0092】また第6のトランジスタQ6のベースには
高周波信号の逆相信号−VRFが入力され、第5のトラン
ジスタQ5のベースにはローカル信号VLOが入力され、
第7、第8のトランジスタQ7、Q8のベースには、直
流電圧VCに(−VRF+VLO)/2を重畳した電圧が印
加され、第5、第7のトランジスタQ5、Q7のコレク
タを共通接続して出力端子VO -に接続し、第6、第8の
トランジスタQ5、Q7のコレクタを共通接続して出力
端子VO +に接続している。
【0093】図11において、トランジスタQ3、Q
4、Q7、Q8のエミッタ面積をトランジスタQ1、Q
2、Q5、Q6のエミッタ面積のK倍とすると、差動出
力電流ΔI(=IC1+IC3+IC5+IC7−(IC2+IC4
+IC6+IC8))は、次式(24)と求められる。
【0094】
【0095】上式(24)は、トリプルテールセルを2
個用いたダブルバランス型ハーモニックミキサ回路の差
動電流出力(上式(19)参照)と等しくなり、VRF
LO 2の項から高周波周波数(fRF)とローカル周波数
(fLO)の2倍の周波数の和と差の周波数(fRF±2f
LO)が得られ、ダブルバランス型ハーモニックミキサ回
路が実現される。
【0096】クァドリテールセルを用いたハーモニック
ミキサ回路の場合には、出力形式がA級出力となってい
るために、出力回路にカレントミラー回路等を用いて差
動出力電流を取らなくても、電源と出力端子間に負荷抵
抗を挿入することで、所望の出力を、電圧出力として容
易に得られる。なお、上記各実施例において、高周波周
波数とローカル周波数の2倍の周波数の和又は差の周波
数(fRF±2fLO)は、公知の帯域通過フィルタ等を用
いて選択出力される。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
下記記載の効果を奏する。
【0098】本発明の第1の効果は、広い入力電圧範囲
を持つハーモニックミキサ回路を実現できる、というこ
とである。
【0099】その理由は、本発明においては、ハーモニ
ックミキサ回路に、トリプルテールセル、またはクァド
リテールセルを用いて3次特性を有する伝達特性を実現
している、ためである。
【0100】本発明の第2の効果は、高調波歪みの少な
い広い入力電圧範囲を持つハーモニックミキサ回路を実
現できる、ということである。
【0101】その理由は、本発明においては、トリプル
テールセル、またはクァドリテールセルの伝達特性が正
確に3次特性を有するように条件を設定している、ため
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図であり、
トリプルテールセルを用いたシングルバランス型ハーモ
ニックミキサ回路の構成を示す図である。
【図2】図1に示したトリプルテールセルの伝達特性の
1次微分特性(粗ステップ)を示す図である。
【図3】図1に示したトリプルテールセルの伝達特性の
1次微分特性(精ステップ)を示す図である。
【図4】図1に示したトリプルテールセルの伝達特性の
2次微分特性(粗ステップ)を示す図である。
【図5】図1に示したトリプルテールセルの伝達特性の
2次微分特性(精ステップ)を示す図である。
【図6】本発明の一実施例におけるトリプルテールセル
と抵抗加算を用いたシングルバランス型ハーモニックミ
キサ回路の構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施例における電圧加算回路の構成
の一例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、
トリプルテールセルを2個用いたダブルバランス型ハー
モニックミキサ回路の構成を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例の構成を示す図であり、
クァドリテールセルを用いたシングルバランス型ハーモ
ニックミキサ回路の構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施例における、クァドリテ
ールセルと抵抗加算を用いたシングルバランス型ハーモ
ニックミキサ回路の構成を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例の構成を示す図であ
り、クァドリテールセルを2個用いたダブルバランス型
ハーモニックミキサ回路の構成を示す図である。
【図12】従来のシングルバランス型ハーモニックミキ
サ回路の構成を示す図である。
【図13】従来のダブルバランス型ハーモニックミキサ
回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
15 差動アンプ 16、17 比較器 30 低域通過フィルタ VC 直流電圧 VRF 高周波信号 VLO ローカル信号(局部発振信号) Q1〜Q8 バイポーラトランジスタ

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1、第2、第3のトランジスタのそれぞ
    れのエミッタが共通接続されて1つの定電流源で駆動さ
    れるトリプルテールセルを含み、 前記第1のトランジスタのベースには高周波信号が入力
    され、 前記第2のトランジスタのベースにはローカル信号が入
    力され、 前記第3のトランジスタのベースには、所定の直流電圧
    に前記高周波信号と前記ローカル信号との和信号の半分
    の信号が重畳されて入力され、 前記第1のトランジスタのコレクタ電流と前記第2のト
    ランジスタのコレクタ電流の差電流を出力とし、前記高
    周波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数の
    和または差の周波数成分を出力する、ことを特徴とする
    ハーモニックミキサ回路。
  2. 【請求項2】第1、第2、第3のトランジスタのそれぞ
    れのエミッタが共通接続されて1つの定電流源で駆動さ
    れる第1のトリプルテールセルと、 第4、第5、第6のトランジスタのそれぞれのエミッタ
    が共通接続されて1つの定電流源で駆動される第2のト
    リプルテールセルと、を含み、 前記第1のトランジスタのベースには高周波信号が正相
    で入力され、 前記第5のトランジスタのベースには前記高周波信号が
    逆相で入力され、 前記第2のトランジスタのベースと前記第4のトランジ
    スタのベースとは共通接続されてローカル信号が入力さ
    れ、 前記第3のトランジスタのベースには、所定の直流電圧
    に、前記正相高周波信号と前記ローカル信号との和信号
    の半分の信号が重畳されて入力され、 前記第6のトランジスタのベースには、前記所定の直流
    電圧に前記逆相高周波信号と前記ローカル信号との和信
    号の半分の信号が重畳されて入力され、 前記第1のトランジスタのコレクタ電流と前記第2のト
    ランジスタのコレクタ電流の差電流と、前記第4のトラ
    ンジスタのコレクタ電流と第5のトランジスタのコレク
    タ電流の差電流と、の和電流を出力とし、前記高周波信
    号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数の和また
    は差の周波数成分を出力する、ことを特徴とするハーモ
    ニックミキサ回路。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のハーモニックミキサ回路
    において、 前記第3のトランジスタのエミッタ面積が前記第1、第
    2のトランジスタのエミッタ面積のK倍である場合に、
    このKと前記所定の直流電圧VCとの関係が、およそ、
    Kexp(VC/VT)=34(ただし、VTは熱電圧で
    あり、常温では約25mVである)を中心とした値であ
    る、ことを特徴とするハーモニックミキサ回路。
  4. 【請求項4】請求項2に記載のハーモニックミキサ回路
    において、 前記第3、第6のトランジスタのエミッタ面積が前記第
    1、第2、第4、第5のトランジスタのエミッタ面積の
    K倍である場合に、このKと前記所定の直流電圧VC
    の関係が、およそ、Kexp(VC/VT)=34(ただ
    し、VTは熱電圧であり、常温では約25mVである)
    を中心とした値である、ことを特徴とするハーモニック
    ミキサ回路。
  5. 【請求項5】第1、第2、第3、第4のトランジスタの
    それぞれのエミッタが共通接続されて1つの定電流源で
    駆動されるクァドリテールセルを含み、 前記第1のトランジスタのベースには高周波信号が入力
    され、 前記第2のトランジスタのベースにはローカル信号が入
    力され、 前記第3のトランジスタのベースと第4のトランジスタ
    のベースとは共通接続されて、所定の直流電圧に前記高
    周波信号と前記ローカル信号の和信号の半分の信号が重
    畳されて入力され、 前記第1のトランジスタのコレクタ電流と前記第3のト
    ランジスタのコレクタ電流の和電流と、前記第2のトラ
    ンジスタのコレクタ電流と前記第4のトランジスタのコ
    レクタ電流の和電流と、の差電流を出力とし、前記高周
    波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数の和
    または差の周波数成分を出力する、ことを特徴とするハ
    ーモニックミキサ回路。
  6. 【請求項6】第1、第2、第3、第4のトランジスタの
    それぞれのエミッタが共通接続されて1つの定電流源で
    駆動される第1のクァドリテールセルと、 第5、第6、第7、第8のトランジスタのそれぞれのエ
    ミッタが共通接続されて1つの定電流源で駆動される第
    2のクァドリテールセルと、を含み、 前記第1のトランジスタのベースには高周波信号が正相
    で入力され、 前記第6のトランジスタのベースには高周波信号が逆相
    で入力され、 前記第2のトランジスタのベースと前記第5のトランジ
    スタのベースとは共通接続されてローカル信号が入力さ
    れ、 前記第3のトランジスタのベースと第4のトランジスタ
    のベースとは共通接続されて、所定の直流電圧に前記正
    相高周波信号と前記ローカル信号の和信号の半分の信号
    が重畳されて入力され、 前記第7のトランジスタのベースと第8のトランジスタ
    のベースとは共通接続されて、前記所定の直流電圧に前
    記逆相高周波信号と前記ローカル信号の和信号の半分の
    信号が重畳されて入力され、 前記第1のトランジスタのコレクタ電流と前記第3のト
    ランジスタのコレクタ電流と前記第5のトランジスタの
    コレクタ電流と前記第7のトランジスタのコレクタ電流
    の和電流と、前記第2のトランジスタのコレクタ電流と
    前記第4のトランジスタのコレクタ電流と前記第6のト
    ランジスタのコレクタ電流と前記第8のトランジスタの
    コレクタ電流の和電流と、の差電流を出力とし、前記高
    周波信号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数の
    和または差の周波数成分を出力する、ことを特徴とする
    ハーモニックミキサ回路。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のハーモニックミキサ回路
    において、 前記第3、第4のトランジスタのエミッタ面積が、前記
    第1、第2のトランジスタのエミッタ面積のK倍である
    場合に、このKと前記所定の直流電圧VCとの関係が、
    およそKexp(VC/VT)=17を中心とした値であ
    る、ことを特徴とするハーモニックミキサ回路。
  8. 【請求項8】請求項6に記載のハーモニックミキサ回路
    において、 前記第3、第4、第7、第8のトランジスタのエミッタ
    面積が、前記第1、第2、第5、第6のトランジスタの
    エミッタ面積のK倍である場合に、このKと前記所定の
    直流電圧VCとの関係が、およそKexp(VC/VT
    =17を中心とした値である、ことを特徴とするハーモ
    ニックミキサ回路。
  9. 【請求項9】請求項5乃至8のいずれか一に記載のハー
    モニックミキサ回路において、前記出力信号が電源電圧
    間の負荷抵抗を介して電圧出力される、ことを特徴とす
    るハーモニックミキサ回路。
  10. 【請求項10】第1の信号と第2の信号を入力して周波
    数変換し少なくとも前記第1の信号と前記第2の信号の
    3次特性の周波数信号を出力するミキサ回路であって、 エミッタが共通接続されて定電流源で駆動される3つ又
    は4つのトランジスタよりなるトリプルテールセル又は
    クァドリテールセルの二つのトランジスタのベースに前
    記第1、第2の信号をそれぞれ入力し、 残りのトランジスタのベースには、前記第1及び第2の
    信号の和信号の半分の信号に所定の直流電圧を重畳した
    信号が印加されることを特徴とするミキサ回路。
  11. 【請求項11】エミッタが共通接続され定電流源で駆動
    される3つのトランジスタのうち二つのトランジスタの
    ベースに高周波信号とローカル信号をそれぞれ入力し、
    残りのトランジスタのエミッタ面積を前記二つのトラン
    ジスタのエミッタ面積のK倍とし、そのベースには、前
    記高周波信号と前記ローカル信号の和の半分の信号に、
    電圧値がほぼVTln(b/K)(但し、VTは熱電圧、
    bは所定の正整数、lnは対数関数)の直流電圧VC
    加えた信号を印加し、前記二つのトランジスタのコレク
    タ電流の差電流から、前記高周波信号の周波数と前記ロ
    ーカル信号の2倍の周波数との和又は差の信号を取り出
    す、ことを特徴とするハーモニックミキサ回路。
  12. 【請求項12】エミッタが共通接続され定電流源で駆動
    される4つのトランジスタのうち、第1、第2の二つの
    トランジスタのベースに高周波信号とローカル信号をそ
    れぞれ入力し、残りの第3、第4のトランジスタのエミ
    ッタ面積を前記第1、第2のトランジスタのエミッタ面
    積のK倍とし、前記第3、第4のトランジスタのベース
    には、前記高周波信号と前記ローカル信号の和信号を半
    分の信号に、電圧値がほぼVTln(b/K)(但し、
    Tは熱電圧、bは所定の正整数、は対数関数)の直流
    電圧VCを加えた信号を印加し、前記第1のトランジス
    タと前記第3のトランジスタのコレクタ電流の和電流
    と、前記第2のトランジスタと前記第4のトランジスタ
    のコレクタ電流の和電流との差電流から、前記高周波信
    号の周波数と前記ローカル信号の2倍の周波数との和又
    は差の信号を取り出す、ことを特徴とするハーモニック
    ミキサ回路。
  13. 【請求項13】前記bが34又はこれに近い値であるこ
    とを特徴とする請求項11記載のハーモニックミキサ回
    路。
  14. 【請求項14】前記bが17又はこれに近い値であるこ
    とを特徴とする請求項12記載のハーモニックミキサ回
    路。
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