JP3161207B2 - 自動変速機の変速容量制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速容量制御装置

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JP3161207B2
JP3161207B2 JP2551394A JP2551394A JP3161207B2 JP 3161207 B2 JP3161207 B2 JP 3161207B2 JP 2551394 A JP2551394 A JP 2551394A JP 2551394 A JP2551394 A JP 2551394A JP 3161207 B2 JP3161207 B2 JP 3161207B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速に当
たって作動されることとなった摩擦要素の変速中におけ
る締結容量、つまり自動変速機の変速容量を適切に制御
するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機は、遊星歯車変速機構の伝動
経路を決定するクラッチやブレーキ等の複数の摩擦要素
を選択的に油圧作動させて締結することにより、対応す
る変速段を選択し、エンジンからの動力をこの変速段に
対応したギヤ比で変速して出力する。そして、自動変速
機を他の変速段へ変速するに当たっては、締結作動する
摩擦要素を切り換えることにより、当該変速を実行す
る。
【0003】このため、この変速に当たって締結作動さ
れることとなった摩擦要素の締結容量(摩擦要素の作動
圧で決まる)が大き過ぎると、摩擦要素の締結に伴う大
きな変速ショックを生ずる。逆に、上記摩擦要素の締結
容量が小さ過ぎると、該摩擦要素が滑ってこれに伴う自
動変速機の寿命低下を免れない。従って、特に変速中に
おける摩擦要素の締結容量、つまり自動変速機の変速容
量は適切に制御されるを要し、そのために従来例えば特
開平1−169164号公報に記載の如く、自動変速機
の全ての元圧であるライン圧を以下のように制御する技
術が提案された。
【0004】即ち、上記遊星歯車変速機構の入出力回転
数比で表される実効ギヤ比が、変速前値から変速後値に
向け変化している時間、つまりイナーシャフェーズ時間
を計測し、このイナーシャフェーズ時間が変速ショック
対策上の最適値になるようライン圧を学習制御するとい
うものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の変速容量
制御装置では何れにしても、以下の問題を生ずることを
確かめた。つまり、変速中は短時間のため車速が変化し
ないと見做すことができ、従って変速機出力回転数が一
定であることから、変速機入力回転数にほぼ同じエンジ
ン回転数Ne が図9および図10に示す変速前ギヤ比に
対応したNe1から変速後ギヤ比に対応したNe2へと変化
している時間を、イナーシャフェーズ時間として計測
し、このイナーシャフェーズ時間が変速ショック対策上
の最適値になるようライン圧を学習制御するというに等
価である。
【0006】ここで図9および図10は、2速選択圧P
2 の実線で示す如き立ち上がりによりバンドブレーキを
締結作動させて、第1速から第2速への変速を行う場合
における、エンジン回転数Ne および変速機出力トルク
の時系列変化を実線で示す。
【0007】そして図9には、摩擦要素がバンドブレー
キである場合において発生する傾向にある、摩擦要素の
締結初期の食いつきが悪い場合の、エンジン回転数Ne
および変速機出力トルクの時系列変化を破線で併記し
た。ところで、このように摩擦要素の締結初期の食いつ
きが悪い場合、本来正常ならイナーシャフェーズ時間が
Aであるところながら、これより短いBを計測すること
となり、イナーシャフェーズ時間が短いためにライン圧
が高過ぎる(変速容量過大)との判定のもと、このライ
ン圧を低下させる制御を行う。しかして、摩擦要素の食
いつきが悪いということは、変速容量不足であることに
ほかならず、それにもかかわらず変速容量過大と誤判定
してライン圧を低下させる(変速容量を低下させる)の
では、ライン圧(変速容量)が制御の度に低下され、最
終的に下限値に保持されて制御不能になる。
【0008】また図10には、ライン圧が低くてこれを
元圧とする2速選択圧P2 の棚圧も破線で示すように低
くなる場合における、エンジン回転数Ne および変速機
出力トルクの時系列変化を破線で併記した。ところで、
このように2速選択圧P2 の棚圧が低くて変速が間延び
する場合も、正常な棚圧ならイナーシャフェーズ時間が
Aであるところながら、これより短いBを計測すること
となり、イナーシャフェーズ時間が短いためにライン圧
が高過ぎる(変速容量過大)との判定のもと、このライ
ン圧を低下させる制御を行う。しかして、2速選択圧P
2 の棚圧が低いということは、変速容量不足であること
にほかならず、それにもかかわらず変速容量過大と誤判
定してライン圧を低下させる(変速容量を低下させる)
のでは、ライン圧(変速容量)が制御の度に低下され、
最終的に下限値に保持されて制御不能になるというよう
に、この場合も上記したと同様の問題を生ずる。
【0009】なおこの問題は、ライン圧学習制御の精度
に鑑み、図10にθで示す棚圧勾配を小さくする場合に
おいて特に顕著に発生する。
【0010】本発明は、従来の変速機入出力回転数比に
代えて、原動機回転数の時間変化割合に基づき変速容量
の適否を判定し、この判定結果を変速容量の制御に資す
ることで上述の問題を解消することを主たる目的とす
る。
【0011】本発明は更に、上記の通り原動機回転数の
時間変化割合に基づいて変速容量の適否を判定するに際
し特に、当該時間変化割合が正から負に切り換わってか
ら次に負から正に切り換わるまでの間における上記原動
機回転数の時間変化割合の合計を判定資料とすることに
より、この判定を比較的長い時間に亘り行うようになし
て判定結果に応じた変速容量の制御感度を低くし、もっ
て制御のハンチングを抑制可能とし、それに加えて、原
動機回転数の時間変化割合の大きさをも上記の判定に付
加するようになし、これにより変速容量の適否判定精度
を一層高め得るようにすることをも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、第
1発明による自動変速機の変速容量制御装置は、図1概
念を示す如く、複数の摩擦要素を選択的に締結させるこ
とにより投入変速段を決定され、原動機からの動力を該
投入変速段に応じたギヤ比で変速して出力し、前記摩擦
要素の締結切り換えにより他の変速段への切り換えを行
うようにした自動変速機において、前記原動機の回転数
を検出する原動機回転数検出手段と、前記変速段の切り
換え指令を検知する変速指令検知手段と、これら手段か
らの信号に応答して、変速指令が検知された後における
前記原動機回転数の時間変化割合を算出する原動機回転
数変化割合算出手段とを具え、該手段により算出した原
動機回転数の時間変化割合に基づき、変速に際して締結
されるべき摩擦要素の締結容量の過不足判定を行い、こ
の判定結果に応じて該摩擦要素の締結容量を過不足が解
消されるよう制御する構成とし、前記締結容量の過不足
判定は、前記変速指令から変速開始をカバーする第1設
定時間内で最後に前記原動機回転数の時間変化割合が正
から負に切り換わった瞬時と、前記変速指令から変速終
了をカバーする第2設定時間が経過するまでの間で前記
原動機回転数の時間変化割合が最初に負から正に切り換
わった瞬時との間における、前記原動機回転数の時間変
化割合の合計を、前記原動機回転数の時間変化割合に基
づく判定対象としたことを特徴とするものである。
【0013】第2発明の変速容量制御装置は、第1発明
において、自動変速機の全ての摩擦要素の締結を司どる
ライン圧を加減して、上記摩擦要素の締結容量を制御す
るようにしたことを特徴とするものである。
【0014】第3発明の変速容量制御装置は、第1発明
において、上記摩擦要素の締結容量を、該摩擦要素の締
結を司どる作動圧を直接加減して制御するようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0015】第4発明の変速容量制御装置は、第1発明
乃至第3発明のいずれかにおいて、前記原動機回転数の
時間変化割合の合計に係わるファジーメンバシップ関数
を設定し、このメンバシップ関数に基づき前記原動機回
転数の時間変化割合に基づく判定を行うよう構成したこ
とを特徴とするものである。
【0016】第5発明の変速容量制御装置は、第1発明
乃至第4発明のいずれかにおいて、前記締結容量の過不
足判定は、前記変速指令から変速開始をカバーする第1
設定時間が経過した後、変速終了をカバーする第2設定
時間が経過するまでの間で前記原動機回転数の時間変化
割合が最初に負から正に切り換わった瞬時と、前記変速
指令瞬時との間の変速所要時間の長さをも、前記原動機
回転数の時間変化割合に基づく判定対象としたことを特
徴とするのである。
【0017】第6発明の変速容量制御装置は、第5発明
において、前記変速所要時間の長さに係わるファジーメ
ンバシップ関数を設定し、このメンバシップ関数に基づ
き前記原動機回転数の時間変化割合に基づく判定を行う
よう構成したことを特徴とするものである。
【0018】第7発明の変速容量制御装置は、第1発明
乃至第6発明のいずれかにおいて、前記締結容量の過不
足判定は、前記変速指令から変速開始をカバーする第1
設定時間内で最後に前記原動機回転数の時間変化割合が
正から負に切り換わった瞬時の近傍における、該原動機
回転数の時間変化割合の勾配をも、前記原動機回転数の
時間変化割合に基づく判定対象としたことを特徴とする
ものである。
【0019】第8発明の変速容量制御装置は、第7発明
において、前記原動機回転数の時間変化割合の勾配に係
わるファジーメンバシップ関数を設定し、このメンバシ
ップ関数に基づき前記原動機回転数の時間変化割合に基
づく判定を行うよう構成したことを特徴とするものであ
る。
【0020】第9発明の変速容量制御装置は、第4発明
または第6発明或いは第8発明において、前記ファジー
メンバシップ関数は、前記原動機の負荷毎のメンバシッ
プ関数としたことを特徴とするものである。
【0021】
【作用】第1発明において自動変速機は、複数の摩擦要
素を選択的に締結させることにより投入変速段を決定さ
れ、摩擦要素の締結切り換えにより他の変速段への切り
換えを行い、投入変速段に応じたギヤ比で原動機からの
動力を変速して出力する。
【0022】ここで変速指令検知手段が上記変速段の切
り換え指令を検知すると、原動機回転数変化割合算出手
段は、原動機回転数検出手段が検出した原動機の回転数
の、変速指令検知後における時間変化割合を算出する。
そして変速容量制御装置は、変速指令から変速開始をカ
バーする第1設定時間内で最後に原動機回転数の時間変
化割合が正から負に切り換わった瞬時と、変速指令から
変速終了をカバーする第2設定時間が経過するまでの間
で原動機回転数の時間変化割合が最初に負から正に切り
換わった瞬時との間における、原動機回転数の時間変化
割合の合計に基づき変速容量の過不足を判定し、この判
定結果に応じて変速容量を過不足が解消されるよう制御
する。かかる本発明のように、原動機回転数の時間変化
割合の上記正から負への切り換わり瞬時と上記負から正
への切り換わり瞬時との間における原動機回転数の時間
変化割合の合計を基に変速容量の過不足を判定し、その
判定結果に応じて摩擦要素の締結容量を制御する構成に
よれば、図9および図10につき前述したように、摩擦
要素の初期食いつきが悪い場合や、該摩擦要素の棚圧が
ライン圧の低下で低い場合に、変速容量の過不足を誤判
定するといった問題を生ずるようなことがなく、このよ
うな場合においても摩擦要素締結容量、つまり変速容量
の過不足を正確に判定して、この過不足がなくなるよう
変速容量を常時正確に制御することができる。
【0023】本発明においては更に、原動機回転数の時
間変化割合の上記正から負への切り換わり瞬時と上記負
から正への切り換わり瞬時との間における原動機回転数
の時間変化割合の合計を基に変速容量の過不足を判定す
るから、かかる変速容量の過不足判定において、この判
定を比較的長い時間に亘って行うことになるため、判定
結果に応じた変速容量の制御感度が低くなり、制御のハ
ンチングを抑制することができると共に、原動機回転数
の時間変化割合の大きさも上記の判定に付加されること
から、判定精度を一層高めることができる。
【0024】なお、変速容量の制御に当たっては第2発
明のように、自動変速機の全ての摩擦要素の締結を司る
ライン圧を加減して、当該制御を行うのが最も実際的で
あり、採用し易い。
【0025】また、変速容量の制御に当たっては第3発
明のように、変速に際して締結作動されることとなった
摩擦要素の作動圧を直接加減して、当該制御を行うこと
もできる。この場合、制御系が煩雑になるものの、締結
作動中の摩擦要素に対する影響をなくすことができ、そ
の点で有利となる。
【0026】なお、上記第1発明における判定に当たっ
て第4発明では、上記原動機回転数の時間変化割合の合
計に関するメンバシップ関数を設定し、このメンバシッ
プ関数に基づき変速容量の過不足を判定するから、制御
の融通性に富むファジー制御が可能となって大いに有利
である。
【0027】第5発明の変速容量制御装置は、第1発明
乃至第4発明のいずれか1発明において、前記変速指令
から変速開始をカバーする第1設定時間が経過した後、
変速終了をカバーする第2設定時間が経過するまでの間
で前記原動機回転数の時間変化割合が最初に負から正に
切り換わった瞬時と、前記変速指令瞬時との間の変速所
要時間の長さに基づいても変速容量の過不足を判定し、
この判定結果に応じ前記の変速容量制御を行う。この場
合も変速容量の過不足判定が比較的長い変速所要時間に
基づいて行われることから、判定結果に応じた変速容量
の制御感度が低くなり、制御のハンチングを抑制するこ
とができる。
【0028】なお、上記第5発明による判定に当たって
第6発明では、変速所要時間の長さに関するメンバシッ
プ関数を設定し、このメンバシップ関数に基づき変速容
量の過不足を判定するから、制御の融通性に富むファジ
ー制御が可能となって大いに有利である。
【0029】第7発明の変速容量制御装置は、第1発明
乃至第6発明のいずれかにおいて、変速指令から変速開
始をカバーする第1設定時間内で最後に原動機回転数の
時間変化割合が正から負に切り換わった瞬時の近傍にお
ける、該原動機回転数の時間変化割合の勾配に基づいて
も変速容量の過不足を判定し、この判定結果に応じ前記
の変速容量制御を行う。かかる変速容量の過不足判定に
よれば、原動機回転数の時間変化割合の勾配を用いるこ
とから、判定精度を更に高めることができる。
【0030】なお、上記第7発明による判定に当たって
第8発明では、上記原動機回転数の時間変化割合の勾配
に関するメンバシップ関数を設定し、このメンバシップ
関数に基づき変速容量の過不足を判定するから、制御の
融通性に富むファジー制御が可能となって大いに有利で
ある。
【0031】なお、第4発明、第6発明、第8発明にお
けるメンバシップ関数を、第9発明のように原動機の負
荷毎のメンバシップ関数とすれば、如何なる原動機の負
荷状態のもとでも、前記各作用効果を達成することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図2は、本発明一実施の態様になる自動変速
機の変速容量制御装置を示し、この図において、1はエ
ンジン(原動機)、2は自動変速機である。自動変速機
2はトルクコンバータ3を経てエンジン1の動力を入力
され、選択変速段に応じたギヤ比で入力回転を変速し、
出力軸4に伝達するものとする。
【0033】ここで自動変速機2は、コントロールバル
ブ5内におけるシフトソレノイド6,7のON,OFF
の組み合わせにより、複数の摩擦要素を選択的に油圧作
動(締結)されて、選択変速段を決定され、トルクコン
バータ3は、同じくコントロールバルブ5内におけるロ
ックアップソレノイド8のデューティ制御により、入出
力要素間を直結されないコンバータ状態または入出力要
素間を直結したロックアップ状態にされるものとする。
【0034】シフトソレノイド6,7のON,OFF、
およびロックアップソレノイド8の駆動デューティD
は、コントローラ9によりこれらを制御し、このコント
ローラ9には、エンジン1のスロットル開度TH(エン
ジン負荷状態)を検出するスロットル開度センサ10か
らの信号、変速機出力軸4の回転数から車速Vを検出す
る車速センサ11からの信号、変速機作動油温Cを検出
する油温センサ12からの信号、およびエンジン1の回
転数Ne を検出するエンジン回転センサ(原動機回転数
検出手段)13からの信号を夫々入力する。
【0035】コントローラ9はこれら入力情報に基づ
き、図示しなかったが、周知の演算により以下の変速制
御およびロックアップ制御を行う。先ず変速制御を説明
するにコントローラ9は、センサ10で検出したスロッ
トル開度THと、センサ11で検出した車速Vとから、
現在の運転状態に最適な変速段を、予め設定された変速
線図に対応するテーブルデータからルックアップ方式に
より求め、この最適変速段が選択されるよう、シフトソ
レノイド6,7をON,OFFさせる。かかるシフトソ
レノイド6,7のON,OFFの組み合わせにより決ま
る摩擦要素がライン圧を供給され、これを作動圧として
当該摩擦要素が締結されることで、自動変速機2は現在
の変速段から上記最適変速段への変速を行う。
【0036】次にロックアップ制御を説明するに、この
ロックアップ制御に当たってコントローラ9は、予め設
定されたロックアップ車速線図に対応するテーブルデー
タからルックアップ方式により、スロットル開度THと
車速Vとを基にロックアップ領域およびコンバータ領域
のいずれの走行状態であるかを判別し、判別結果に応じ
てロックアップソレノイド8のデューティ制御を介し、
トルクコンバータ3をロックアップさせたり、コンバー
タ状態にする。なお、トルクコンバータ3のロックアッ
プは、ソレノイド8の駆動デューティDを95%にして
これを達成し、トルクコンバータ3のコンバータ状態
は、ソレノイド8の駆動デューティDを5%にしてこれ
を達成するものとする。
【0037】コントローラ9は更に、上記現在の変速段
から最適変速段への変速の指令(変速指令)の度に、図
3乃至図6の制御プログラムを繰り返し実行して、自動
変速機の変速時に以下の変速容量適否判定および変速容
量学習制御を行うものとする。
【0038】図3は、変速指令の度に開始されるメイン
ルーチンで、先ずステップ21において、後述の各タイ
マT,T3 ,T7 を0にリセットすると共に、後述のデ
ータ値ΔNemax,ΔNemin,ΣΔNe を夫々0にリセッ
トする。次のステップ22では、センサ13で検出した
エンジン回転数Ne 、センサ10で検出したスロットル
開度TH、およびセンサ12で検出した変速機作動油温
Cを読み込む。そして、次のステップ23ではタイマT
をインクリメント(歩進)させてT←T+ΔTとし、こ
のタイマTにより変速指令からの経過時間(以下では、
この経過時間をTと言う)を計測する。
【0039】次のステップ24では、図7に例示するエ
ンジン回転数Ne の時間変化割合の波形を、図4の制御
プログラムにより認識する。ステップ22〜24は、ス
テップ25で変速指令からの経過時間Tが、変速指令か
ら変速終了をカバーする設定時間T2 に至ったと判定す
るまで継続し、従って上記ステップ24での波形認識
は、変速指令後T≧T2 となるまでの間、ステップ23
における一定時間ΔT毎に実行されることとなる。なお
ステップ24における波形認識は、具体的には図4に示
す如きものとする。
【0040】変速指令後T≧T2 になると、ステップ2
6で、図5の制御プログラムにより変速容量の適否判定
を行うと共に、ステップ27で、図6の制御プログラム
により当該適否判定結果に基づく変速容量制御のための
油圧値の学習制御を実行する。
【0041】ステップ24において、図4のように実行
される波形認識を、図7に基づき以下に説明するに、瞬
時t0 の変速指令に伴う変速中エンジン回転数Ne が図
7のように変化し、図4(ステップ24)の1演算サイ
クルΔT当たりのエンジン回転数差ΔNe 、つまりエン
ジン回転数(原動機回転数)の時間変化割合が同図に示
す如きものである場合につき述べると、本例では、 変速指令瞬時t0 から変速開始をカバーするも、変速
終了に至らない、第1設定時間T1 が経過した後、変速
終了をカバーする第2設定時間T2 が経過するまでの間
で上記のエンジン回転数差ΔNe が最初に負から正に切
り換わった瞬時と、変速指令瞬時t0 との間の変速所要
時間の長さT7 、また 変速指令瞬時t0 から変速開始をカバーするも、変速
終了に至らない、第1設定時間T1 内で最後にエンジン
回転数差ΔNe が正から負に切り換わった瞬時(変速指
令瞬時t0 からの経過時間にしてT3 の瞬時)と、変速
指令瞬時t0 から変速終了をカバーする第2設定時間T
2 が経過するまでの間でエンジン回転数差ΔNe が最初
に負から正に切り換わった瞬時(変速指令瞬時t0 から
の経過時間にしてT7 の瞬時)との間における、エンジ
ン回転数差ΔNe の合計ΣΔNe(図7のハッチングを
付した部分の面積に略同じ)、更に 変速指令瞬時t0 から変速開始をカバーする第1設定
時間T1 内で最後にエンジン回転数差ΔNe が正から負
に切り換わった瞬時の近傍における、エンジン回転数差
ΔNe の勾配W/T4 によって、上記の波形認識を行う
ものとする。
【0042】ここで勾配W/T4 は、変速指令瞬時t0
から時間T3 が経過した瞬時を基準に、M回前の瞬時T
M およびN回後の瞬時TN 間の時間T4 と、この時間T
4 中におけるエンジン回転数差ΔNe の最大値ΔNemax
および最低値ΔNemin間の差Wとの比とする。また、第
1設定時間T1 および第2設定時間T2 は夫々、変速動
作に関与するエンジンスロットル開度THに応じて変化
させるのが良いのは言うまでもない。
【0043】なお、上記変速所要時間T7 が長い程、変
速容量(作動油圧)が不足気味であり、また上記エンジ
ン回転数差ΔNe の合計ΣΔNe が小さい程、変速容量
(作動油圧)が不足気味であり、更に上記エンジン回転
数差ΔNe の勾配W/T4 が緩やかな程、変速容量(作
動油圧)が不足気味であることが推測される。
【0044】以上の論理に基づき、図4による波形認識
に当たっては、先ずステップ31においてエンジン回転
数差ΔNe の算出に先立ちこれを0にリセットする。そ
して次のステップ32で、エンジン回転数読み込み値N
e をエンジン回転数今回値N e (NEW)にセットし、
ステップ33でこのNe (NEW)からエンジン回転数
前回値Ne (OLD)を減算することにより、エンジン
回転数差ΔNe を求める。このエンジン回転数差ΔNe
は図4の演算サイクルΔT毎に求められ、この一定時間
ΔT当たりのものであることから、エンジン(原動機)
回転数の時間変化割合に相当する。
【0045】次にステップ34では、変速指令からの経
過時間Tが前記第1設定時間T1 未満か否かをチェック
する。未満であると判定する間に、ステップ35で今回
のエンジン回転数差ΔNe が負であり、且つエンジン回
転数差前回値ΔNe (OLD)が正であると判定する瞬
時に、つまりエンジン回転数差が正から負に変化したと
判定する瞬時に、1回だけステップ36を実行する。こ
のステップ36では、当該瞬時におけるタイマTの値を
前記タイマT3 にセットし、前記エンジン回転数差ΔN
e の合計ΣΔNe を以後の算出のために0にリセット
し、更に当該瞬時からN回後の演算瞬時を表す時間TN
をT3 +(N×ΔT)により求め、また現在からM回前
の演算瞬時TM (図7参照)まで逆上ってエンジン回転
数差ΔNeの最大値ΔNemaxおよび最小値ΔNeminをメ
モリしておく。
【0046】ステップ35でエンジン回転数差が正から
負に変化したと判定する瞬時以外は、制御をステップ3
7に進め、上記ステップ36でのタイマT3 のセットが
済んでいるか否かをチェックし、タイマT3 のセットが
未だの間は制御を図3のメインルーチンに戻し、済んで
いる場合に制御をステップ38へ進めて、変速指令から
の経過時間Tが上記のTN 以内にあるか否かをチェック
する。
【0047】変速指令からの経過時間Tが上記のTN
内にある間に、ステップ39〜42において、上記エン
ジン回転数差ΔNe の最大値ΔNemaxおよび最小値ΔN
eminを、今回のエンジン回転数差ΔNe との比較のも
と、必要に応じて今回のエンジン回転数差ΔNe に更新
して、図7のT4 時間中におけるエンジン回転数差の最
大値ΔNemaxおよび最小値ΔNeminを求める。
【0048】次のステップ43〜46では、変速指令か
らの経過時間Tが第1設定時間T1以上となった後にお
いて、前記のタイマT7 がセットされるまでの間、今回
のエンジン回転数差ΔNe が正であり、且つエンジン回
転数差前回値ΔNe (OLD)が負であるか否かを判定
し、つまりエンジン回転数差が負から正に変化したか否
かを判定し、当該変化があった瞬時におけるタイマTの
値をタイマT7 にセットする。
【0049】ステップ47,48では、変速指令からの
経過時間Tが前記のタイマセット値T3 およびT7 の間
である間、エンジン回転数差ΔNe を加算してゆくこと
により、図7のハッチングを付して示す面積に相当する
エンジン回転数差ΔNe の合計値ΣΔNe を算出する。
【0050】図3のステップ26は、以上の波形認識に
基づき図5の制御プログラムを実行して、変速容量の適
否を判定するもので、先ずステップ51で変速機作動油
温Cが設定温度Cs以上か否かを判定する。変速機作動
油温Cが設定温度Cs以上でなければ、エンジン出力ト
ルクが不安定であったり、自動変速機の作動が不安定で
あるため、変速容量の判定が不正確になるから、制御を
ステップ56に進めて当該判定を行わないこととする。
変速機作動油温Cが設定温度Cs以上であれば、ステッ
プ52〜55において以下の如く変速容量の適否判定を
行う。
【0051】この変速容量の適否判定に当たっては、図
8(a),(b),(c)に示すように、図7における
変速所要時間T7 、エンジン回転数差の合計ΣNe 、お
よびW=ΔNemax−ΔNeminに関するファジーメンバシ
ップ関数を予め設定する。なお、これらファジーメンバ
シップ関数の形は、自動変速機の作動条件を種々に変え
て実験により、エンジンスロットル開度TH(原動機の
負荷状態)毎に決定することとする。
【0052】図5のステップ52においては、図8
(a),(b),(c)に例示する変速所要時間T7
エンジン回転数差の合計ΣNe 、およびW=ΔNemax
ΔNeminに関するファジーメンバシップ関数から、変速
容量の不足らしさM1 ,M2 ,M 3 を求め、次のステッ
プ53では、それぞれのメンバシップ関数に対し予め変
速容量が不足らしいと判定するための不足基準値M10
20,M30、および変速容量が過剰らしいと判定するた
めの過剰基準値M112131を、図8(a),
(b),(c)に例示するように読み込む。なお、これ
ら不足基準値M10,M20,M30および過剰基準値M11
21,M31は、変速機作動油温Cのテーブルデータとし
て予め、スロットル開度TH毎に設定しておき、該テー
ブルデータを基に変速機作動油温Cおよびスロットル開
度THから求めるものとする。
【0053】次のステップ54では、M1 ≧M10で、且
つM2 ≧M20で、且つM3 ≧M30であるか否かにより変
速容量が不足か否かをチェックし、ステップ55では、
1<M11で、且つM2 <M21で、且つM3 <M31であ
るか否かにより変速容量が過剰か否かをチェックする。
ステップ54,55の判定結果がいずれもNOである場
合、変速容量の不足らしさM1 ,M2 ,M3 が全て、対
応する不足基準値および過剰基準値間にあることから、
ステップ56に制御を進めて変速容量の判定を行わな
い。
【0054】ステップ54において、M1 ≧M10で、且
つM2 ≧M20で、且つM3 ≧M30であると判定する場
合、ステップ57で変速容量が不足であるとの判定結果
を出力し、ステップ55において、M1 <M11で、且つ
2 <M21で、且つM3 <M31であると判定する場合、
ステップ58で変速容量が過剰であるとの判定結果を出
力する。
【0055】なお図8(c)は、図7において一定時間
4 中におけるエンジン回転数差最大値ΔNemaxと、エ
ンジン回転数差最低値ΔNeminとの差W、つまりT3
間経過瞬時の近辺におけるエンジン回転数差の勾配に関
するメンバシップ関数であるが、この勾配は、Wを一定
とし、これに対する時間T4 を計測すれば、この計測時
間T4 によっても表すことができることから、図8
(c)のメンバシップ関数は、同図(d)のような時間
4 に関するメンバシップ関数に置き換えても良いこと
勿論である。
【0056】以上の変速容量判定結果に基づき、図3の
ステップ27では、図6の制御プログラムを実行してラ
イン圧の油圧値を学習制御し、変速容量を適切な値に持
ち来す。この学習制御は、図6のステップ61で変速容
量の判定があったかと判別する場合に、つまり図5のス
テップ56が実行されずに、ステップ57,58が実行
された場合に、以下の如くに行わせる。
【0057】つまり先ずステップ62において、変速の
種類(第何速から第何速への変速か)毎に設定した油圧
テーブルを基に、スロットル開度THに対応するライン
圧油圧値PL を読み込む。次にステップ63で容量不足
判定か、容量過剰判定かをチェックし、不足ならステッ
プ64でライン圧油圧値PL を一定量ΔPL だけ高く
し、過剰ならステップ65でライン圧油圧値PL を一定
量ΔPL だけ低くする。そして、ステップ66でこの補
正した油圧値PL が許容下限値PLIMLおよび許容上限値
LIMU間にあると判定する時、ステップ67において上
記油圧テーブルの対応番地における油圧値PL の書き換
えを行う。
【0058】これにより、次回の同種および同スロット
ル開度THでの変速は、図7に1点鎖線または2点鎖線
で示すようにこの更新したライン圧油圧値PL によりな
されることとなり、摩擦要素の作動圧(図7では、2速
選択圧P2 )が実線で示す値から1点鎖線または2点鎖
線で示す値に変更されて変速容量を過不足のない適正値
に制御することができる。
【0059】なお、変速容量の制御に当たっては、上記
実施例のように自動変速機の全ての元圧であるライン圧
油圧値PL を加減する代わりに、各摩擦要素の締結圧回
路に設けたアキュムレータの背圧を加減する等により、
対応する摩擦要素の作動圧のみを直接制御することも可
能である。
【0060】また、変速容量の適否を判定するに当たっ
ては、図5のステップ54,55の方式に代えて、次の
ような方式を採用することもできる。その1つは、M1
≧M 10,M2 ≧M20,M3 ≧M30のうちの1つ又は2つ
が成立し、残りの何れかがM 1 <M11,M2 <M21,M
3 <M31でない時、変速容量が不足であるとの判定結果
を出力し、逆の時、変速容量が過剰であるとの判定結果
を出力するものである。2つ目の方式は、M1 ×M2 ×
3 が不足判定基準値よりも大きい時、変速容量が不足
であるとの判定結果を出力し、M1 ×M2 ×M3 が過剰
判定基準値よりも小さい時、変速容量が過剰であるとの
判定結果を出力するものである。
【0061】
【発明の効果】かくして第1発明の変速容量制御装置
は、請求項1に記載の如く、変速指令後における原動機
回転数の時間変化割合を求め、変速指令から変速開始を
カバーする第1設定時間内で最後に原動機回転数の時間
変化割合が正から負に切り換わった瞬時と、変速指令か
ら変速終了をカバーする第2設定時間が経過するまでの
間で原動機回転数の時間変化割合が最初に負から正に切
り換わった瞬時との間における、原動機回転数の時間変
化割合の合計に基づきに基づき、変速に際して締結され
るべき摩擦要素の締結容量の過不足を判定し、その判定
結果に応じて摩擦要素の締結容量を制御するため、摩擦
要素の初期食いつきが悪い場合や、該摩擦要素の棚圧が
ライン圧の低下で低くなった場合においても、摩擦要素
締結容量の過不足を誤判定することがなく、このような
場合においても摩擦要素締結容量、つまり変速容量の過
不足を正確に判定して、この過不足がなくなるよう変速
容量を常時正確に制御することができる。
【0062】第1発明においては更に、原動機回転数の
時間変化割合の上記正から負への切り換わり瞬時と負か
ら正への切り換わり瞬時との間における、原動機回転数
の時間変化割合の合計に基づき変速容量の過不足を判定
し、この判定結果に応じ変速容量制御を行うため、変速
容量の過不足判定を比較的長い時間に亘り行うこととな
って、判定結果に応じた変速容量の制御感度が低くな
り、もって制御のハンチングを抑制することができる
し、それに加えて、原動機回転数の時間変化割合の大き
さが上記の判定に付加されることにより判定精度を一層
高めることができる。
【0063】なお変速容量の制御に当たって、請求項2
に記載された第2発明のように、自動変速機の全ての摩
擦要素の締結を司るライン圧を加減して、当該制御を行
う場合、最も実際的であり、採用し易い。
【0064】また変速容量の制御に当たって、請求項3
に記載された第3発明のように、変速に際して締結作動
されることとなった摩擦要素の作動圧を直接加減して、
当該制御を行う場合、制御系が煩雑になるものの、締結
作動中の摩擦要素に対する影響をなくすことができ、こ
の点で有利となる。
【0065】なお第4発明では請求項4に記載の如く、
第1発明乃至第3発明における判定に当たって、上記原
動機回転数の時間変化割合の合計に関するメンバシップ
関数を設定し、このメンバシップ関数に基づき変速容量
の過不足を判定することから、制御の融通性に富むファ
ジー制御が可能となって大いに有利である。
【0066】第5発明の変速容量制御装置は請求項5に
記載の如く、上記第1発明乃至第4発明のいずれかにお
いて、変速指令から変速開始をカバーする第1設定時間
が経過した後、変速終了をカバーする第2設定時間が経
過するまでの間で原動機回転数の時間変化割合が最初に
負から正に切り換わった瞬時と、変速指令瞬時との間の
変速所要時間の長さに基づいても変速容量の過不足を判
定し、この判定結果に応じ前記の変速容量制御を行う構
成としたから、この場合も変速容量の過不足判定を比較
的長い変速所要時間に基づいて行うこととなって、判定
結果に応じた変速容量の制御感度が低くなり、制御のハ
ンチングを抑制することができる。
【0067】なお第6発明では請求項6に記載の如く、
上記第5発明おける判定に当たって、上記変速所要時間
の長さに関するメンバシップ関数を設定し、このメンバ
シップ関数に基づき変速容量の過不足を判定する構成と
したから、制御の融通性に富むファジー制御が可能とな
って大いに有利である。
【0068】第7発明の変速容量制御装置は請求項7に
記載の如く、上記第1発明乃至第6発明のいずれかにお
いて、変速指令から変速開始をカバーする第1設定時間
内で最後に原動機回転数の時間変化割合が正から負に切
り換わった瞬時の近傍における、該原動機回転数の時間
変化割合の勾配に基づいても変速容量の過不足を判定
し、この判定結果に応じ前記の変速容量制御を行う構成
としたから、変速容量の過不足判定精度を更に高めるこ
とができる。
【0069】なお第8発明では請求項8に記載の如く、
上記第7発明による判定に当たって、上記原動機回転数
の時間変化割合の勾配に関するメンバシップ関数を設定
し、このメンバシップ関数に基づき変速容量の過不足を
判定する構成としたから、制御の融通性に富むファジー
制御が可能となって大いに有利である。
【0070】なお、上記第4発明、第6発明、第8発明
におけるメンバシップ関数を、請求項9に記載された第
9発明のように、原動機の負荷毎のメンバシップ関数と
すれば、如何なる原動機の負荷状態のもとでも、前記各
作用効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による自動変速機の変速容量制御装置を
示す概念図である。
【図2】本発明による変速容量制御装置の一実施例を示
すシステム図である。
【図3】同例におけるコントローラが実行する、自動変
速機の変速容量制御を示すメインルーチンのフローチャ
ートである。
【図4】エンジン回転数差の時間変化割合の波形を認識
するためのサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】変速容量の適否を判定するためのサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図6】ライン圧学習制御に関するサブルーチンを示す
フローチャートである。
【図7】エンジン回転数差の時間変化割合の波形認識方
式を、油圧の学習制御態様と共に示すタイムーチャート
である。
【図8】変速容量制御に際して変速容量の適否を判定す
るのに用いるファジーメンバシップ関数を例示する線図
である。
【図9】従来の変速容量制御装置の動作波形を、摩擦要
素の食いつきが悪い場合について示すタイムチャートで
ある。
【図10】従来の変速容量制御装置の動作波形を、摩擦
要素の作動圧が低い場合について示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 トルクコンバータ 5 コントロールバルブ 6 シフトソレノイド 7 シフトソレノイド 8 ロックアップソレノイド 9 コントローラ 10 スロットル開度センサ 11 車速センサ 12 油温センサ 13 エンジン回転センサ( 原動機回転数検出手段)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦要素を選択的に締結させるこ
    とにより投入変速段を決定され、原動機からの動力を該
    投入変速段に応じたギヤ比で変速して出力し、前記摩擦
    要素の締結切り換えにより他の変速段への切り換えを行
    うようにした自動変速機において、 前記原動機の回転数を検出する原動機回転数検出手段
    と、 前記変速段の切り換え指令を検知する変速指令検知手段
    と、 これら手段からの信号に応答して、変速指令が検知され
    た後における前記原動機回転数の時間変化割合を算出す
    る原動機回転数変化割合算出手段とを具え、 前記変速指令から変速開始をカバーする第1設定時間内
    で最後に前記原動機回転数の時間変化割合が正から負に
    切り換わった瞬時と、前記変速指令から変速終了をカバ
    ーする第2設定時間が経過するまでの間で前記原動機回
    転数の時間変化割合が最初に負から正に切り換わった瞬
    時との間における、前記原動機回転数の時間変化割合の
    合計に基づき、変速に際して締結されるべき摩擦要素の
    締結容量の過不足判定を行い、この判定結果に応じて該
    摩擦要素の締結容量を過不足が解消されるよう制御する
    構成にしたことを特徴とする自動変速機の変速容量制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記摩擦要素の締結
    容量は、自動変速機の全ての摩擦要素の締結を司どるラ
    イン圧を加減して制御するようにしたことを特徴とする
    自動変速機の変速容量制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記摩擦要素の締結
    容量は、該摩擦要素の締結を司どる作動圧を直接加減し
    て制御するようにしたことを特徴とする自動変速機の変
    速容量制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記原動機回転数の時間変化割合の合計に係わるフ
    ァジーメンバシップ関数を設定し、このメンバシップ関
    数に基づき前記原動機回転数の時間変化割合に基づく判
    定を行うよう構成したことを特徴とする自動変速機の変
    速容量制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項におい
    て、前記締結容量の過不足判定は、前記変速指令から変
    速開始をカバーする第1設定時間が経過した後、変速終
    了をカバーする第2設定時間が経過するまでの間で前記
    原動機回転数の時間変化割合が最初に負から正に切り換
    わった瞬時と、前記変速指令瞬時との間の変速所要時間
    の長さをも、前記原動機回転数の時間変化割合に基づく
    判定対象としたことを特徴とする自動変速機の変速容量
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記変速所要時間の
    長さに係わるファジーメンバシップ関数を設定し、この
    メンバシップ関数に基づき前記原動機回転数の時間変化
    割合に基づく判定を行うよう構成したことを特徴とする
    自動変速機の変速容量制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項におい
    て、前記締結容量の過不足判定は、前記変速指令から変
    速開始をカバーする第1設定時間内で最後に前記原動機
    回転数の時間変化割合が正から負に切り換わった瞬時の
    近傍における、該原動機回転数の時間変化割合の勾配を
    も、前記原動機回転数の時間変化割合に基づく判定対象
    としたことを特徴とする自動変速機の変速容量制御装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記原動機回転数の
    時間変化割合の勾配に係わるファジーメンバシップ関数
    を設定し、このメンバシップ関数に基づき前記原動機回
    転数の時間変化割合に基づく判定を行うよう構成したこ
    とを特徴とする自動変速機の変速容量制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項4,6,8のいずれか1項におい
    て、前記ファジーメンバシップ関数は、前記原動機の負
    荷毎のメンバシップ関数としたことを特徴とする自動変
    速機の変速容量制御装置。
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