JP3161140U - 耐震機能を備えた石材補強金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】墓石などの石材構築物において、複数の石材を連結補強すると共に、耐震機能を備えた石材補強金具を提供する。【解決手段】石材補強金具1は、弾性材料からなる弾性体シート2と、弾性材料より変形しがたいが外力により塑性変形する材料からなる塊状体3との組合せが、上部金属板1Aと下部金属板1Bとの間に配置する。ここで、弾性体シート2と塊状体3との組み合せを、上下の金属板の間に配置する形態には、弾性体シート2の内部に塊状体3を埋め込んだ転倒防止シート10を金属板1Aと1Bとの間に配置したり、弾性体シート2と塊状体3とを別々に配置したりする形態がある。さらに、上記の弾性体シート2と塊状体3との組合せにおいて、塊状体3を球状体としたり、該球状体を球状体の高さより小さい高さの環状体4の内側に配置としても良い。【選択図】図1
Description
本考案は、石材補強金具に関し、特に、墓石などの石材による構築物の基礎や中間台となる石材に適する耐震機能を備えた石材補強金具に関する。
石材による構築物である墓石は、一般には上から棹石、上台、中台、下台、芝台などから構成され、その一部は省略される場合もあるが、棹石と、上台、中台や下台などの中間台と、基礎となる芝台の構成から成っている。そして棹石は一つの石材から構成するが、上台、中台などの中間台や芝台は作業性などの面から、複数の石材を組み合わせて構成され、4つの石材を組合せて構成する場合が多い。この場合、地震などの衝撃を受けたときに各石材がバラバラになり、墓石が転倒することのないように、組合せる各石材をL字状補強金具により、コーナーを補強連結することが行われている。しかしながら、中間台、芝台などでは石材の内面が切り出した状態のままの荒れた面になっている場合もあり、L字状補強金具の使用が困難なこともある。そんな場合には、三角形状補強金具によりコーナーを連結補強したり、矩形板状補強金具により組合せた石材の上面を覆い、各石材全部を併せて連結補強したりすることが行われている。
また、中間台や芝台などを構成する石材として、窪みが存在する石材も、図9に示すように窪み20、21を内側にして積み上げられ、使用されている。
一方、石材による構築物が地震などの衝撃により転倒することを防止するための転倒防止用シートや転倒防止法が、特許文献1や2などで提案されている。この転倒防止シートや転倒防止方法は、弾性材料からなる弾性体シートと、弾性材料よりは変形しがたいが外力により塑性変形する材料からなる球状体とを組合せ、積み重ねられた石材の間にこの組合せを挿入し、地震の振動エネルギーを吸収して、構築物の転倒を防止するものである。
この転倒防止シートや転倒防止方法では、積み上げられた石材の転倒防止には非常に効果のあるものの、中間台や芝台として組み合わせられた石材が移動してバラバラになるのを防ぐのには効果が少なく、L字状補強金具などで連結補強する必要があった。また上記のような窪みなどの欠陥がある石材を使用した構築物では、弾性体シートと球状体の組合せである転倒防止シートを配置する場所に制限を受け、効果を充分に発揮するような配置ができない場合があった。
本考案の課題は、複数の石材を組合せた中間台、芝台などで構築される墓石などの石材構築物に用いられ、複数の石材を連結補強すると共に、耐震機能を備えた石材補強金具を提供することである。
本考案の石材補強金具は、弾性材料からなる弾性体シートと、弾性材料より変形しがたいが外力により塑性変形する材料からなる塊状体との組合せが、上部金属板と下部金属板との間に配置してあることを特徴とする。ここで、弾性体シートと塊状体との組合せを、上下の金属板の間に配置する形態には、弾性体シートの内部に塊状体を埋め込んだ転倒防止シートを金属板の間に配置したり、弾性体シートと塊状体とを別々に配置したりする形態がある。
さらに本考案の石材補強金具は、上記の弾性体シートと塊状体との組合せにおいて、塊状体が球状体であること、塊状体が塊状体の高さより小さい高さの環状体の内側に配置されていること、塊状体が金属材料からなること、および上記の上部金属板の形状が被せ蓋状であることなども特徴とする。
また、上記の石材補強金具が棹石と中間台と芝台とのすべての間、またはそのいずれか一つまたはそれ以上の間に、設置されている墓石も提供される。
本考案の石材補強金具では、上部金属板と下部金属板との間に配置してある弾性体シートと塊状体との組合せが、地震などに際して外部からの振動エネルギーを吸収して墓石などの石材構築物の転倒を防止する。そして、金属板は中間台や芝台を構成する複数の石材を強固に連結補強し、地震などに際して各石材がバラバラになるのを防ぎ、石材構築物の転倒を防止する。
また、複数の石材により中間台や芝台を構成した場合にできる内部の空間や、構築素材の石材の欠陥である窪みが存在しても、空間や窪みを金属板で覆うことができるため、弾性体シートと塊状体との組合せの配置は、上下の金属板の間で自由に行うことができ、より有効な転倒防止効果を得ることができる。
以下、本考案の実施の形態について説明するが本考案は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて適宜変更、改良等が加えられたものも、本考案の範囲に入るものである。
本考案の石材補強金具は、上下2枚の金属板の間に、弾性材料からなる弾性体シートと、弾性材料より変形しがたいが外力により塑性変形する材料からなる塊状体との組み合せが配置された構造となっている。弾性体シートと塊状体との組合せは、弾性体シートの内部に塊状体を埋め込んだ転倒防止シートであることが好ましいが、それぞれを別個に配置してもよい。また、弾性体シートとは合成ゴム、天然ゴム、合成樹脂などの弾性材料をシート状に成形したものであり、塊状体とは弾性体シートに用いられる弾性材料と比較して変形しがたいが、重量のある構築物又は重量物による荷重や地震などによる外部からの衝撃力により塑性変形する材料からなるものである。
塊状体として好ましい材料は、スズ、アルミニウム、鉛、銅、亜鉛、マグネシウム、銀、金およびこれらの合金から選ばれた金属、または硬質プラスチック材料を塊状としたものであり、これらの材料はいずれも弾性体シートの材料である弾性材料に比較して変形しがたいが、重量のある構築物などの荷重や外部からの衝撃力により塑性変形することのできる材料である。塊状体の形状は球状体のほか、楕円体、立方体ほかの多面体、円柱、円錐などや、それらを変形したり、組み合わせたりしたものなど特に限定はなく、さらに表面が不規則な凹凸面となっているものでもよい。これらのうち、球状体が最も好ましく、楕円体、立方体ほかの正多面体、切頂多面体などやこれらに近い形状となっているものが好ましい。このような形状のものは、外径や対面間距離がどの方向を取っても同じか、または大きく異なることが少ないので使用しやすいためである。
本考案の石材補強金具1の好ましい形態を図1に示す。図1は正面説明図であり、石材補強金具1は、上部金属板1Aと下部金属板1Bとの間に、弾性体シート2の内部に塊状体3と環状体4とが埋め込まれた転倒防止シート10が配置されている。この場合、塊状体3の形状は球状体となっている。転倒防止シート10では、塊状体3は環状体4の内側に配置されている。下部金属板1Bには、石材に固定するためのボルトを通すためのボルト孔5が設けられている。図2は上部金属板1Aを取り外した石材補強金具1を上から見た説明図であり、下部金属板1Bの上に転倒防止用シート10が4箇所に配置されている。
図3はこのような石材補強金具1を墓石に設置した説明図であり、墓石を構成する棹石11と中間台12との間と、中間台12と芝台13との間に石材補強金具1が設置されている。中間台12はさらに、上台、中台など複数のブロックとされている場合も多いが、この場合では、さらにこれらの間にも必要により石材補強金具1が設置される。
中間台12と棹石11との間に本考案の石材補強金具1を設置する工程を、図4〜6にて説明する。図4および5は、中間台12の上に、上部金属板1Aを外した石材補強金具1を設置した説明図であり、図4は上から見た説明図で図5は前から見た説明図である。中間台12は図4に示すように、4個の石材12A、12B、12Cおよび12Dが組み合わされたものである。これらの石材の上面に、下部金属板1Bを、複数のボルト孔5を通してボルト8で取付け、各石材を連結し一体化する。この下部金属板1Bには、前記した転倒防止シート10が4個取付けられている。各転倒防止シート10では、弾性体シート2の内部に塊状体3と環状体4とが埋め込まれている。
このようにして、中間台12の上面に、転倒防止シート10を配置した下部金属板1Bを取付けた後、図6に示すように、上部金属板1Aを重ね、接着材9をその上に配置して、棹石11を積み上げる。このようにして、棹石11と中間台12との間に石材補強金具1を設置することができる。
図4〜6で示した工程は、石材補強金具1を中間台12と芝台13との間に設置する場合にも応用でき、さらに中間台12が上台、中台のように複数のブロックからなっている場合も同様である。そして、石材補強具金具1は、棹石11と中間台12との間など、墓石を構築するブロックのすべての間に設置してもよいし、一つまたはそれ以上のいずれかの間だけに設置してもよい。
また、この工程では、下部金属板1Bと中間台12との取付け固定はボルト8により行い、上部金属板1Aと棹石11との取付け固定は接着材9により行ったが、図7に示すように、両方とも接着材9を使用してもよく、取付け固定方法は特に限定されない。接着材9としては、各種の接着材を用いることができ、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、シリコーンゴム系、天然もしくは合成ゴム系の接着材を例示することができる。
図8に示す石材補強金具は、上部金属板1Aの周辺部を側壁6として、被せ蓋状とした形態である。このように上部金属板1Aを被せ蓋状とすることで、上下の金属板の互いの位置を決め易くできるし、作業中に上下の金属板がずれるのを防ぐことができる。この場合、側壁6の高さは、転倒防止シート10と下部金属板1Bとの合計厚さより低くして、転倒防止シート10の働きを妨げることのない様に設定する必要がある。尚、転倒防止シート10の厚さは、上に積み重ねる石材ブロックの重量により減少して薄くなるため、側壁6の高さは、このことを考慮して設定する。さらに、図8に示す形態では、上下のそれぞれの金属板の中央に貫通孔7を設け、この貫通孔7を利用して、2枚の金属板の位置決めをより容易にできるようにすることができる。さらに、この貫通孔7から、金属板の下方を見通すことができ、作業が容易になる。この貫通孔7は、前記した上下の金属板が平面状の場合でも、同様に設けることができ、作用効果は同じである。
本考案の石材補強金具は、図9に示すように、中間台12や芝台13に窪み21や20がある場合にも、好適に適用できる。このような窪み20や21が存在する場合には、前記したように、転倒防止シート10のみでの耐震処置に際しては配置する場所に制約がある。しかし、本考案の石材補強金具を用いた場合ではこのような制約がなくなる。図10に示すように、本考案の石材補強金具では、窪み20や21があっても、それぞれの窪みを上下の金属板1Aや1Bで覆うことができるため、転倒防止シート10は上下の金属板の間で自由に配置することができ、墓石に耐震性能を充分に賦与することができる。図10では金属板の石材への取付け固定はボルト8と接着材9の組合せを示したが、前記のとおりすべてを接着材9で行ってもよい。
図11は芝台13が2個の石材13Aと13Bとから構成されている例を示したものである。この場合では、2個の石材が下部金属板1Bで連結補強されているため、地震などで外部からの衝撃が加わっても、石材がバラバラになることがなく、さらには転倒防止シート10の働きにより、地震の振動エネルギーを吸収し墓石が転倒倒壊することを防止する。
本考案の石材補強金具では、上下の金属板の間に、弾性材料からなる弾性体シートと弾性材料より変形しがたいが外力により塑性変形する材料からなる塊状体との組合せが配置されており、この組合せが地震の振動エネルギーを吸収し墓石が転倒倒壊することを防止する。この場合、弾性体シートのみでは、墓石に設置した場合に、石材の重量により弾性体シートが押しつぶされて、地震の振動を吸収できず、塊状体のみでは地震の振動の低減効果は少ない。本考案のように、弾性体シートと塊状体との組合せとすることで、石材の重量の多くが塊状体で支えられ、弾性体シートは押しつぶされることもなく、そして、地震の振動エネルギーを吸収することができる。さらに、塊状体も荷重や外部からの衝撃により塑性変形するものであるため、地震の振動エネルギーを吸収する。このように、弾性体シートと塊状体との組合せが、上下の金属板の間に配置された場合に、優れた耐震機能が発揮される。
以上のように、本考案の石材補強金具では、上下の金属板が石材をしっかりと連結補強し、金属板の間に配置した弾性体シートと塊状体との組合せが、地震の振動エネルギーを吸収し、これらの総合により優れた耐震機能を発揮する。
また、弾性体シート2と塊状体3以外に環状体4も用いられる。この環状体4は塊状体3の移動を制御するための移動防止壁の役割を果たすものである。そのため、塊状体3の作用効果を妨げないように、環状体4の高さは塊状体3の高さより小さく設定される。さらには、環状体4の高さは荷重により変形した塊状体3の高さより小さいことが好ましい。また、その形状は図2などで示したような円形のほか、矩形、多角形など特に限定されず、全体の形状も管状、ドーナッツ状、座金状などとすることができる。そして、環状体の内径を塊状体の外径より大きくし、環状体内側に塊状体が配置できるようになっておればよい。環状体の厚さは1mmから20mmとすればよく、環状体に用いられる材料は、塊状体に用いられるものと同じものであってもよいし、より剛性の高い材料であっても用いることができる。例えば、鉄、ステンレス、セラミックスなどを用いて製作することができる。
環状体は弾性体シートと塊状体とを別々に、上下の金属板の間に配置する場合にも用いられる。特に、塊状体として、球状体を用いる場合にはその移動を制御できるため有効である。
本考案の弾性体シートに用いる弾性材料としては、各種の合成ゴム、例えばジエン系ゴム(ブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルーブタジエンゴム)、オレフィン系ゴム(ブチルゴム、エチレンープロピレンゴム、エチレンー錯ビゴム、アクリルゴム)、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴムなどや、天然ゴムを使用することができる。その他、合成樹脂のうち軟質で弾性を有するものも使用でき、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル共重合体樹脂なども使用することができる。これらの弾性材料は成型してシート状にされ、本考案の石材補強金具に供される。これらの弾性材料のうち、とくにポリウレタンゴム、シリコーンゴムが好ましく用いられる。この材料は加硫硬化前では液状であり、加硫硬化により固体状弾性体とするものが多く、好ましい材料である。さらに、これらの材料には必要により、一般のゴム材料に用いられる充填剤、可塑剤、軟化剤、劣化防止剤などが加えられる。また、弾性体シートの表面に粘着性を付与させて、施工に際して石材と粘着することも有用であり、粘着付与剤、例えばロジン、ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、ポリアクリル酸エステル類などが加えられる。弾性体シートの厚さは0.5mmから50mm、より好ましくは2mmから20mmである。
塊状体に用いられる材料はスズ、アルミニウム、鉛、銅、亜鉛、マグネシウム、銀、金およびこれらの合金であるハンダ、真ちゅう、ジュラルミンなどから選ばれた金属、またはプラスチックである。金属として特に好ましいものは、スズ、ハンダ、鉛、アルミニウム、真ちゅうなどである。塊状体に用いる硬質プラスチックとしては熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチックのいずれでも用いることができる。熱可塑性プラスチックとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、酢酸セルロースなどを、熱硬化性プラスチックとしてはフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、硬質ポリウレタン樹脂などのほか、弾性材料としてのゴムと比較して、加硫度を高くして硬化させ、他のプラスチックと同程度の硬度の高い硬質ゴムを用いることができる。これらの材料は、弾性体シートに用いられる弾性材料と比較して変形しがたいが、重量のある構築物又は重量物による荷重により塑性変形するものである。従って、これらの材料の中から、弾性材料よりは剛性があり、変形しがたいが、重量のある構築物や重量物によって塑性変形するする材料を選択し、前記したような塊状に成型して塊状体とする。この塊状体の外径ないしは対面間距離である塊状体の高さは0.5mmから50mm、より好ましくは2mmから20mmである。
弾性体シートの内部に塊状体を埋め込む方法は、弾性体シートを成形するに際して、未加硫ゴム材料内の所定の場所に塊状体を配置したのち、未加硫ゴム材料を加硫硬化してシート状に成形する方法によれば、弾性体シートを成形する工程と塊状体を内部に配する工程とを同時に行うことができ、好ましい方法である。特に、液状ゴム等を加硫硬化させ、弾性体シートを成形する方法では、塊状体を所定の位置に配置することが容易であり、弾性体シートの内部に塊状体を固定するには好ましい方法である。この場合に、環状体を用いる場合には、環状体の内側に塊状体を配置して成型を行う。
本考案に用いる上下の金属板としては、ステンレス板や鋼板を用いることができるが、ステンレス板が好ましく、鋼板を用いる場合には表面に防蝕処理を施したものが好ましい。そのような表面処理鋼板としては、亜鉛メッキ鋼板などの金属被覆鋼板、塗装やラミネートによる樹脂被覆鋼板などを挙げることができる。金属板の厚さは上下とも1mmから3mmが好ましく、より好ましくは1.5mmから2.5mmである。
図面で示した実施例の転倒防止シート10は、弾性体シート2に対して1個の塊状体3の例を示したが、1枚の弾性体シートに対して複数個の塊状体を配してもよく、作用効果も同様に得られる。さらにこれらの例では、石材ブロック間に4個の転倒防止シート10を挿入設置したが、前述のように配置する数も特に制限されることはなく、自由に配置することができるし、棹石や中間台などの形状によっては、荷重のより多くかかる部分に、より多くの転倒防止シート10を配置し、より耐震性を高めることもできる。
また、転倒防止シートに替えて、弾性体シートと塊状体を別個に、上下の金属板の間に配置してもよい。この場合も、同様に配置する数は特に制限されることはない。そして、塊状体が球状体である場合には、球状体の移動を制限するために、環状体を併用することが好ましい。
弾性体シートやそれを使用した転倒防止シートの大きさも特に限定されず、上下の金属板に匹敵する大きさから、10mm×10mm程度の大きさまで使用できる。その形状も、矩形以外に円形、多角形、楕円やその他不定形な形状のものであってもよい。石材補強金具を設置する大きさに応じて、適宜、大きさと数を設定することができる。
また、転倒防止シートや弾性体シートを上下の金属板の間に設置する場合、転倒防止シートや弾性体シートの表面に粘着材や接着材を適用し、構築物に粘着または接着してもよい。用いることのできる粘着材または接着材としては、膠、でんぷん、アラビアゴム、鹸化ポリビニルアルコールなどの水溶液接着材、酢酸ビニル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、シリコーンゴム系、天然もしくは合成ゴム系の粘着材または接着材が使用できる。
以上、本考案の石材補強金具を墓石に適用する例について説明してきたが、本発明の転倒防止器材は、墓石本体の他、花立、香入、水鉢、外柵、舞台、墓誌、地上式納骨堂などの墓付属構築物にも適用し、お墓全体の耐震性の向上を図ることができる。その他の石材による構築物、例えば石碑、石塔、石柱、石灯篭、石像などの重量のある構築物にも好ましく用いられる。その他石材に限らず、コンクリートや金属のブロックや成型物などの重量物を積み重ねて構築される建造物にも用いることができる。
1 石材補強金具
1A 上部金属板
1B 下部金属板
2 弾性体シート
3 塊状体
4 環状体
5 ボルト孔
6 側壁
7 貫通孔
8 ボルト
9 接着材
10 転倒防止シート
11 棹石
12 中間台
12A、B、C、D 石材
13 芝台
13A、B 石材
20、21 窪み
1A 上部金属板
1B 下部金属板
2 弾性体シート
3 塊状体
4 環状体
5 ボルト孔
6 側壁
7 貫通孔
8 ボルト
9 接着材
10 転倒防止シート
11 棹石
12 中間台
12A、B、C、D 石材
13 芝台
13A、B 石材
20、21 窪み
Claims (7)
- 弾性材料からなる弾性体シートと、弾性材料より変形しがたいが外力により塑性変形する材料からなる塊状体との組合せが、上部金属板と下部金属板との間に配置してあることを特徴とする石材補強金具。
- 請求項1に記載の石材補強金具において、弾性体シートと塊状体との組合せは、弾性体シートの内部に塊状体を埋め込んだ転倒防止シートであることを特徴とする石材補強金具。
- 請求項1または2に記載の石材補強金具において、塊状体が球状体であることを特徴とする石材補強金具。
- 請求項3に記載の石材補強金具において、球状体が球状体の高さより小さい高さの環状体の内側に配置されていることを特徴とする石材補強金具。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の石材補強金具において、上部金属板の形状が被せ蓋状であることを特徴とする石材補強金具。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の石材補強金具において、塊状体が金属材料からなることを特徴とする石材補強金具。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の石材補強金具が、棹石と中間台と芝台とのすべて間、あるいはそのいずれか一つまたはそれ以上の間に、設置されていることを特徴とする耐震墓石。
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JP2010003009U JP3161140U (ja) | 2010-05-10 | 2010-05-10 | 耐震機能を備えた石材補強金具 |
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