JP3160961B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents
ドライエッチング方法Info
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Description
において適用されるドライエッチング方法に関し、特に
対レジスト選択性、対シリコン下地選択性、高速性に優
れる酸化シリコン系材料層のドライエッチング方法に関
する。
ように半導体装置の高集積化および高性能化が進展する
に伴い、酸化シリコン(SiO2 )系材料層のドライエ
ッチング方法についても技術的要求がますます厳しくな
ってきている。まず、高集積化によりデバイス・チップ
の面積が拡大しウェハが大口径化していること、形成す
べきパターンが高度に微細化されウェハ面内の均一処理
が要求されていること、またASICに代表されるよう
に多品種少量生産が要求されていること等の背景から、
ドライエッチング装置の主流は従来のバッチ式から枚葉
式に移行しつつある。この際、従来と同等の生産性を維
持するためには、ウェハ1枚当たりのエッチング速度を
大幅に向上させなければならない。
めに不純物拡散領域の接合深さが浅くなり、また各種の
材料層も薄くなっている状況下では、従来以上に対下地
選択性に優れダメージの少ないエッチング技術が要求さ
れる。たとえば、半導体基板内に形成された不純物拡散
領域や、SRAMの抵抗負荷素子として用いられるPM
OSトランジスタのソース・ドレイン領域等にコンタク
トを形成しようとする場合等に、シリコン基板や多結晶
シリコン層を下地として行われるSiO2 層間絶縁膜の
エッチングがその例である。
課題である。これは、サブミクロン・デバイスでは、レ
ジストの後退によるわずかな寸法変換差の発生も許容さ
れなくなってきているからである。
グは、強固なSi−O結合を切断するために、イオン性
を高めたモードで行われている。典型的なエッチング・
ガスは、CHF3 ,CF4 等であり、これらから生成す
るCFx + を主エッチング種としている。しかし、高速
エッチングを行うためには高イオン・エネルギーが必要
であり、エッチング反応が物理的なスパッタ反応に近く
なるため、高速性と選択性とが常に背反する問題であっ
た。
本願出願人は先に特願平2−75828号明細書におい
て、炭素数2以上の飽和ないし不飽和の高次鎖状フルオ
ロカーボン系ガスを使用するシリコン化合物層のドライ
エッチング方法を提案している。これは、C2 F6 ,C
3 F8 ,C4 F10,C4 F8 等のフルオロカーボン系ガ
スを使用することによりCFx + を効率良く生成させ、
エッチングの高速化を図ったものである。ただし、高次
鎖状フルオロカーボン系ガスを単独で使用するのみでは
F* の生成量も多くなり、対レジスト選択比および対シ
リコン下地選択比を十分に大きくとることができない。
たとえばC3 F8 をエッチング・ガスとしてシリコン基
板上のSiO2 層をエッチングした場合、高速性は達成
されるものの、対レジスト選択比が1.3程度と低く、
エッチング耐性が不足する他、パターン・エッジの後退
により寸法変換差が発生してしまう。また、対シリコン
選択比も4.1程度であるので、オーバーエッチング耐
性にも問題が残る。
記の先行技術では高次鎖状フルオロカーボン系ガス単独
によるエッチングは下地が露出する直前で停止し、シリ
コン化合物層の残余部をエッチングする際には炭素系ポ
リマーの堆積を促進するために上記化合物にさらにエチ
レン(C2 H4 )等の炭化水素系ガスを添加するとい
う、2段階エッチングが行われている。これは、エッチ
ング反応系内にC原子を補給すると共に、プラズマ中に
生成するH* で過剰のF* を消費してHFに変化させ、
見掛け上のC/F比を高めることを目的としているので
ある。
ールが高度に微細化されている現状では、既にエッチン
グ・マスクとの寸法変換差がほとんど許容できなくなり
つつあり、上述のような2段階エッチングを行うにして
も、1段目のエッチングにおける選択比をさらに向上さ
せることが必要となる。また、今後より一層微細化が進
行するに伴い、炭素系ポリマーによるパーティクル汚染
の影響が深刻化することも考えられるので、2段目のエ
ッチングにおける炭化水素系ガス等の堆積性ガスの使用
量もできるだけ低減させたいところである。
−295225号明細書において、被処理基板の温度を
50℃以下に制御した状態で、分子内に少なくとも1個
の不飽和結合を有する鎖状不飽和フルオロカーボン系ガ
スを用いてシリコン化合物層をエッチングする技術を提
案している。上記鎖状不飽和フルオロカーボン系ガスと
は、たとえばオクタフルオロブテン(C4 F8 )やヘキ
サフルオロプロペン(C3 F6 )等である。これらのガ
スは、放電解離により理論上は1分子から2個以上のC
Fx + を生成するので、SiO2 を高速にエッチングす
ることができる。また、分子内に不飽和結合を有するこ
とから解離により高活性なラジカルを生成させ易く、フ
ルオロカーボン系ポリマーの重合が促進される。しか
も、被処理基板の温度が50℃以下に制御されているこ
とにより、上記フルオロカーボン系ポリマーの堆積が促
進される。
なく対レジスト選択性および対シリコン下地選択性を従
来よりも向上させることができた。
願人が先に提案した鎖状不飽和フルオロカーボン系ガス
を使用するドライエッチング方法は、従来の技術に比べ
れば極めて大きなメリットが得られるものであった。し
かし、このメリットは主に対シリコン選択比の向上にも
とづくものであり、対レジスト選択比に関しては2.5
程度にとどまっている。近年のようにデバイス構造が三
次元化し、ウェハの表面段差が増大してくると、長時間
に及ぶオーバーエッチングが必要となり、レジストの膜
厚の減少やパターン・エッジの後退が大きな問題とな
る。上述の対レジスト選択比の値は、将来のULSIデ
バイスの作製に対応するに十分な値とは言えない。
従来に優る高選択性、特に高レジスト選択性を達成でき
るドライエッチング方法を提供することを目的とする。
グ方法は、上述の目的を達成するために提案されるもの
である。すなわち、本願の第1の発明にかかるドライエ
ッチング方法は、被エッチング基板の温度を室温以下に
制御し、一般式Cx Fz (ただしx,zは原子数を示す
自然数であり、x≧2,z≦2x+2の条件を満足す
る。)で表されるフルオロカーボン化合物と臭素系化合
物とを含むエッチング・ガスを用いて酸化シリコン系材
料層をエッチングすることを特徴とする。
グ方法は、被エッチング基板の温度を室温以下に制御
し、一般式Cx Bry Fz (ただしx,y,zは原子数
を示す自然数であり、x≧2,y+z=2x+2の条件
を満足する。)で表されるブロモフルオロカーボン化合
物を含むエッチング・ガスを用いて酸化シリコン系材料
層をエッチングすることを特徴とする。
グ方法は、被エッチング基板の温度を室温以下に制御
し、一般式Cx Bry Fz (ただしx,y,zは原子数
を示す自然数であり、x≧2,y+z≦2xの条件を満
足する。)で表されるブロモフルオロカーボン化合物を
含むエッチング・ガスを用いて酸化シリコン系材料層を
エッチングすることを特徴とする。
エッチング方法は、前記第1の発明ないし第3の発明の
いずれかひとつにもとづいて酸化シリコン系材料層を実
質的にその層厚分だけエッチングした後、被エッチング
基板を50℃以上に加熱しながら、酸素系化合物とフッ
素系化合物とを含むエッチング・ガスを用いてオーバー
エッチングを行うことを特徴とする。
おいて対レジスト選択性を向上させるために、蒸気圧の
低い反応生成物の堆積量を増加させることを考え、フル
オロカーボン化合物を主体とするエッチング反応系に臭
素を何らかの形で寄与させるとの着想を得た。つまり、
被エッチング基板(ウェハ)の温度を室温以下に制御
し、従来のフルオロカーボン系ポリマーに加えてCBr
x をレジスト・マスクの表面に堆積させるのである。
ッチング反応系に臭素が関与した場合のエッチング機構
を、図1に模式的に示す。この図は、単結晶シリコン基
板1上のSiO2 層間絶縁膜2が、レジスト・パターン
3をマスクとしてエッチングされている場合の途中状態
を示している。エッチングは、フルオロカーボン系化合
物から解離生成するCFx + やBr+ 等を主エッチング
種として進行し、この過程がフルオロカーボン系ポリマ
ーやCBrx の堆積過程と競合する。しかし、SiO2
層間絶縁膜2の表面では膜中から酸素が供給されるため
に、これらの反応生成物は直ちに分解し、該SiO2 層
間絶縁膜2は最終的にはSiFx ,COx 等の形で除去
される。
素が供給されず、また自身がスパッタされて炭素供給源
となるため、フルオロカーボン系ポリマーやCBrx が
堆積し、入射イオンやF* ,Br* 等のラジカルの攻撃
から該レジスト・パターン3を保護する。このようにし
て、高い対レジスト選択性が達成される。もちろん本発
明では、単結晶シリコン基板1に対しても高選択性が達
成される。すなわち、SiO2 層間絶縁膜2のエッチン
グが終了して下地の単結晶シリコン基板1が露出する
と、被エッチング領域からはもはや酸素が供給されなく
なるので、レジスト・パターン3の表面と同様に上記の
反応生成物が堆積するからである。また、条件によって
はエッチング反応生成物であるSiBrx の一部も堆積
し、対シリコン選択性の向上に寄与する。
上のメカニズムである。本願の第1の発明では、一般式
Cx Fz で表されるフルオロカーボン化合物と臭素系化
合物とを含むエッチング・ガスを用いる。上記Cx Fz
は、C原子数xが2以上であることから、いわゆる高次
フルオロカーボン化合物である。F原子数zは(2x+
2)以下であることから、飽和,不飽和を問わず、また
炭素骨格構造も直鎖状,分枝状,環状の別を問うもので
はない。上記高次フルオロカーボン化合物の1分子から
は、理論上は2個以上のCFx + が生成し得る。したが
って、同じガス圧下ではCF3 H,CF2 H2 といった
従来公知のガスを使用した場合と比べてプラズマ中にお
けるCFx + の絶対量が多くなり、高速エッチングが可
能となる。このようなイオン・モードによるエッチング
では、ウェハが低温冷却された場合でもほとんどエッチ
ング速度の低下を来すことはない。
系化合物の添加による上述の選択性の向上が加わり、極
めて実用性の高いSiO2 系材料層のエッチングが可能
となる。
Fz で表されるブロモフルオロカーボン化合物を含むエ
ッチング・ガスを用いる。上記Cx Bry Fz は、y+
z=2x+2であることから、鎖状飽和フルオロカーボ
ン化合物のF原子の少なくとも1つがBr原子に置換さ
れた化合物に相当する。つまり、第1の発明と同様の効
果を、単一組成のエッチング・ガスにより実現しようと
するものである。これにより、エッチング・プロセスの
制御性および安定性を向上させることができる。
Bry Fz で表されるブロモフルオロカーボン化合物を
含むエッチング・ガスを用いる。しかし、上記Cx Br
y Fz は、y+z≦2xであることから、分子内に少な
くとも1つ以上の不飽和結合を有する鎖状フルオロカー
ボン化合物か、飽和もしくは不飽和の環状フルオロカー
ボン化合物(ただし、x≧3)のF原子の少なくとも1
つがBr原子に置換された化合物に相当する。この場合
のブロモフルオロカーボン化合物は、自身の炭素骨格構
造に起因して高いC/F比(分子中のC原子数とF原子
数の比)を有しているので、飽和鎖状化合物を使用した
場合と比べてエッチング反応系が炭素に富んだ雰囲気と
なり、フルオロカーボン系ポリマーやCBrx の堆積に
有利となる。特に、上記ブロモフルオロカーボン化合物
が不飽和化合物である場合には、放電解離条件下でモノ
ラジカル、あるいは場合によりカルベン等の高活性なビ
ラジカル(二端遊離基)が生成し、これらが不飽和結合
中のπ電子系を攻撃することで重合反応が促進される。
したがって、選択性をさらに向上させることが可能とな
る。
蒸気圧の低い反応生成物の堆積は促進されるが、これに
よりパーティクル・レベルが悪化したのではかえって逆
効果である。そこで本願の第4の発明では、第1〜第3
の発明のいずれかの方法によりSiO2 系材料層をジャ
スト・エッチング状態までエッチングした後、ウェハを
50℃以上に加熱しながら、酸素系化合物とフッ素系化
合物とを含むエッチング・ガスを用いてオーバーエッチ
ングを行う。これにより、レジスト・マスクや下地のシ
リコン系材料層の表面に堆積したフルオロカーボン系ポ
リマー,CBrx 等は、COx ,CFx ,CBrx Fy
等の蒸気圧の高い反応生成物に変化し、これにウェハ加
熱の効果が加わって容易に揮発除去される。したがっ
て、従来プロセスに比べて何らパーティクル汚染が増大
する虞れはない。また、これらの反応生成物の除去と同
時に、下地のシリコン系材料層の表面のエッチング・ダ
メージ層も、F* により除去される。
する。
工に適用し、オクタフルオロプロパン(C3 F8 )と四
臭化炭素CBr4 との混合ガスを用いてSiO2 層間絶
縁膜をエッチングした例である。このプロセスを、図2
を参照しながら説明する。
被エッチング基板(ウェハ)は、図2(a)に示される
ように、予め不純物拡散領域12が形成された単結晶シ
リコン基板11上にSiO2 層間絶縁膜13が形成さ
れ、さらに該SiO2 層間絶縁膜13のエッチング・マ
スクとしてレジスト・パターン14が形成されてなるも
のである。上記レジスト・パターン14には、開口部1
4aが設けられている。
性イオン・エッチング)装置のウェハ載置電極上にセッ
トした。ここで、上記ウェハ載置電極は冷却配管を内蔵
しており、装置外部に接続されるチラー等の冷却設備か
ら該冷却配管に冷媒を供給して循環させることにより、
エッチング中のウェハ温度を室温以下に制御することが
可能となされているものである。ここでは、冷媒として
エタノールを使用し、エッチング中のウェハ温度が−3
0℃に維持されるようにした。一例として、下記の条件
でSiO2 層間絶縁膜13のエッチングを行った。
Hz) 磁場強度 150Gauss このエッチング過程では、開口部14a内に露出するS
iO2 層間絶縁膜13の表面において、CFx + ,Br
+ 等のイオン・エネルギーにアシストされながら高速エ
ッチングが進行し、図2(b)に示されるように良好な
異方性形状を有するコンタクト・ホール15が形成され
た。このとき、レジスト・パターン14の表面において
は、フルオロカーボン系ポリマーやCBrx 等(いずれ
も図示せず。)の反応生成物が効率良く堆積したので、
レジスト・パターン14の膜厚の大幅な減少やパターン
・エッジの後退は認められなかった。また、下地の単結
晶シリコン基板11(正確には不純物拡散領域12)が
露出すると、その表面にも上述の反応生成物に加えてS
iBrx 等が堆積し、高い対シリコン選択性が得られ
た。
3、対シリコン選択比は約15と良好であった。
工に適用し、ブロモペンタフルオロエタン(C2 BrF
5 )を用いてSiO2層間絶縁膜をエッチングした例で
ある。本実施例で使用したウェハは、図2(a)に示し
たものと同じである。このウェハをマグネトロンRIE
装置にセットし、一例として下記の条件でSiO2 層間
絶縁膜13のエッチングを行った。
Hz) 磁場強度 150Gauss ウェハ温度 −30℃ 本実施例の場合、エッチング・ガスはC2 BrF5 の単
一組成であるが、SiO2 層間絶縁膜13のエッチング
および堆積物の形成に必要な化学種はすべてこの1種類
の分子から供給される。したがって、エッチング・プロ
セスの制御性および安定性が向上した。
4、対シリコン選択比は約20と良好であった。
工に適用し、ブロモトリフルオロエチレン(C2 BrF
3 )を用いてSiO2層間絶縁膜をエッチングした例で
ある。本実施例で使用したウェハも、図2(a)に示し
たものと同じである。このウェハをマグネトロンRIE
装置にセットし、一例として下記の条件でSiO2 層間
絶縁膜13のエッチングを行った。
Hz) 磁場強度 150Gauss ウェハ温度 5℃ 上記C2 BrF3 は分子内に二重結合を1個有してお
り、放電解離条件下で高活性なラジカルを生成して重合
によるフルオロカーボン系ポリマーの形成を促進した。
この結果、0℃以下に及ぶウェハ冷却を行わなくとも高
選択性を達成することができた。これにより、ウェハの
冷却、およびエッチング終了後の昇温に要する時間も短
縮することができ、スループットが向上した。
4、対シリコン選択比は約20と良好であった。
タクト・ホール加工に適用し、C3 F8 とジブロモジフ
ルオロエチレン(C2Br2 F2 )との混合ガスを用い
てSiO2 層間絶縁膜をジャスト・エッチング状態まで
エッチングした後、SF6 /O2 混合ガスを用いてオー
バーエッチングを行った例である。
ネトロンRIE装置にセットし、一例として下記の条件
でSiO2 層間絶縁膜13のエッチングを行った。C3
F8 流量 45SCCM C2 Br2 F2 流量 5SCCM ガス圧 2.0Pa RFパワー密度 2.0W/cm2 (13.56M
Hz) 磁場強度 150Gauss ウェハ温度 −30℃ このジャスト・エッチング工程では、C3 F8 とC2B
r2 F2 の双方からCFx + が解離生成することによ
り、極めて高速にエッチングが進行した。また、不飽和
化合物であるC2 Br2 F2 から生成する高活性ラジカ
ルによりフルオロカーボン系ポリマーの重合が促進され
た。
条件に切り換え、オーバーエッチングを行った。 SF6 35SCCM O2 流量 15SCCM ガス圧 2.0Pa RFパワー密度 0.5W/cm2 (13.56M
Hz) 磁場強度 150Gauss ウェハ温度 100℃ ここで、上記SF6 は効率の良いF* 供給源であり、ウ
ェハ上に堆積しているCBrx ,SiBrx 等の堆積物
中のBr原子をF原子に置換し、蒸気圧の高い化合物に
変換することができる。しかも、ウェハが加熱されてい
ることにより、これらの化合物の蒸気圧は一層高めら
れ、容易に揮発除去されるようになる。また、高い入射
イオン・エネルギーを用いて行われるSiO2 系材料層
のエッチングでは、下地のシリコン系材料層の表層部に
必然的にエッチング・ダメージ層が形成されるが、F*
はこのダメージ層を除去する役割も果たす。一方のO2
は、レジスト・アッシングに使用されることからも明ら
かなように、C原子の除去に優れた効果を発揮する。
は、RFパワー密度を低下させて入射イオン・エネルギ
ーを低減させた条件下において、F* やO* の化学的な
作用によりフルオロカーボン系ポリマー,CBrx ,S
iBrx 等の堆積物が速やかに分解除去され、これと同
時に単結晶シリコン基板11に損傷を与えることなくエ
ッチング・ダメージ層も除去できるわけである。
れ、エッチング装置のクリーニングを行うためのメンテ
ナンスの頻度が減少し、デバイスの歩留りも向上した。
ト・エッチング)と高温プロセス(オーバーエッチン
グ)とを連続して行うため、ウェハの冷却と昇温にある
程度の時間を要する。そこで、低温プロセス用チャンバ
と高温プロセス用チャンバとを高真空下に接続したマル
チ・チャンバ型のエッチング装置を使用することが、ス
ループットを向上させる上で有効である。あるいは、本
発明者が先に特願平2−301173号明細書において
提案しているように、冷却可能な固定電極に加熱可能な
可動電極を内蔵させたウェハ載置電極を備えたマグネト
ロンRIE装置を使用することも、極めて効果的であ
る。
説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。たとえば、本願の第1の発明において使
用される臭素系化合物としては、上述のCBr4 の他、
HBr,Br2 ,BBr3 等を使用することができる。
また、たとえばエッチング速度の制御を目的としてエッ
チング・ガスにO2 等を添加したり、あるいはスパッタ
リング効果,希釈効果,冷却効果等を期待する意味でH
e,Ar等の希ガスを適宜添加しても良い。
O2 に限られるものではなく、PSG,BSG,BPS
G,AsSG,AsPSG,AsBSG,SiN等であ
っても良い。
明では高次フルオロカーボン化合物を基本とするエッチ
ング・ガス系に何らかの形で臭素を関与させることによ
り、フルオロカーボン系ポリマーに加えてCBrx の堆
積を可能とし、選択性、特に対レジスト選択性を向上さ
せることが可能となる。しかも、高次フルオロカーボン
化合物の特長である高速性は、従来どおり活かされる。
さらに、このエッチングの後にフッ素系化合物と酸素系
化合物を含むエッチング・ガスを用いてオーバーエッチ
ングを行えば、堆積物の除去も速やかに行われるため、
何らパーティクル汚染が増大することはなく、デバイス
の歩留りを向上させ、スループットを改善することがで
きる。したがって、高速性、高選択性、低汚染性のすべ
てに優れるSiO2 系材料層のドライエッチングが可能
となる。
づいて設計され、高集積度と高性能を有する半導体装置
の製造に極めて好適である。
機構を説明するための模式的断面図である。
ロセス例をその工程順にしたがって示す概略断面図であ
り、(a)はSiO2 層間絶縁膜上にレジスト・パター
ンが形成された状態、(b)はコンタクト・ホールが開
口された状態をそれぞれ表す。
Claims (4)
- 【請求項1】 被エッチング基板の温度を室温以下に制
御し、一般式Cx Fz (ただしx,zは原子数を示す自
然数であり、x≧2,z≦2x+2の条件を満足す
る。)で表されるフルオロカーボン化合物と臭素系化合
物とを含むエッチング・ガスを用いて酸化シリコン系材
料層をエッチングすることを特徴とするドライエッチン
グ方法。 - 【請求項2】 被エッチング基板の温度を室温以下に制
御し、一般式Cx Bry Fz (ただしx,y,zは原子
数を示す自然数であり、x≧2,y+z=2x+2の条
件を満足する。)で表されるブロモフルオロカーボン化
合物を含むエッチング・ガスを用いて酸化シリコン系材
料層をエッチングすることを特徴とするドライエッチン
グ方法。 - 【請求項3】 被エッチング基板の温度を室温以下に制
御し、一般式Cx Bry Fz (ただしx,y,zは原子
数を示す自然数であり、x≧2,y+z≦2xの条件を
満足する。)で表されるブロモフルオロカーボン化合物
を含むエッチング・ガスを用いて酸化シリコン系材料層
をエッチングすることを特徴とするドライエッチング方
法。 - 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
記載のドライエッチング方法において、酸化シリコン系
材料層を実質的にその層厚分だけエッチングした後、被
エッチング基板を50℃以上に加熱しながら、酸素系化
合物とフッ素系化合物とを含むエッチング・ガスを用い
てオーバーエッチングを行うことを特徴とするドライエ
ッチング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28037491A JP3160961B2 (ja) | 1991-10-02 | 1991-10-02 | ドライエッチング方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28037491A JP3160961B2 (ja) | 1991-10-02 | 1991-10-02 | ドライエッチング方法 |
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JPH05152255A JPH05152255A (ja) | 1993-06-18 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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-
1991
- 1991-10-02 JP JP28037491A patent/JP3160961B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014022148A (ja) * | 2012-07-17 | 2014-02-03 | Koji Abu | Ledイオン電球 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05152255A (ja) | 1993-06-18 |
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