JP3160842B2 - 低圧鋳造機及び低圧鋳造法 - Google Patents
低圧鋳造機及び低圧鋳造法Info
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Description
極力防止し得る低圧鋳造機及び低圧鋳造法に関する。
の酸化し易い金属材料の鋳造法として、保持炉の上側に
鋳型を配置するとともに、保持炉と鋳型内とをストーク
で連通させ、ストークの下端を溶湯に浸漬させた状態
で、保持炉に圧縮空気を供給することで、ストークを介
して鋳型内に溶湯を供給して鋳造する低圧鋳造法が知ら
れている。ところが、この低圧鋳造法においても、保持
炉及びストーク内における溶湯上面が空気に曝されて溶
湯上面に酸化皮膜が形成され、この酸化皮膜が鋳物の中
に混入して製品欠陥となることがあった。
ストークの上部内に内筒を設け、鋳型をセットした状態
で、ストークと内筒間及び保持炉内に不活性ガスを供給
して、鋳型とストークと保持炉内の空気を不活性ガスで
置換するように構成した低圧鋳造機が提案されている。
また、特公昭62−11942号公報には、鋳物を囲繞
するタンクを設け、鋳型をセットした状態でタンク内及
び保持炉内を真空にしてから、不活性ガスを供給して復
圧し、鋳型とストークと保持炉内の空気を不活性ガスで
置換するように構成した低圧鋳造機が提案されている。
5号公報に記載の低圧鋳造機では、ストークの上部から
下側へ向けて不活性ガスを供給する関係上、ストーク内
に空気が残留することがあり、しかも供給する不活性ガ
スの流れと、置換される空気の流れが相互に干渉するの
でストーク内の空気を効率良く除去できないという問題
がある。また、鋳型及びストーク内の空気と保持炉内の
空気を置換するため、2系統の不活性ガス供給路が必要
になり、配管系が複雑になるという問題もある。一方、
特公昭62−11942号公報に記載の低圧鋳造機で
は、鋳型内とストーク内と保持炉内を一旦真空にするの
で、内部の空気を略完全に不活性ガスに置換できるが、
前記低圧鋳造機と同様に、2系統の不活性ガス供給路が
必要になり、配管系が複雑になる。また、真空引きする
ために装置全体の構成が複雑になるとともに、鋳造のサ
イクルタイムが長くなり稼働効率が低下するという問題
もある。
ることなく、鋳型とストークと保持炉内の空気を効率的
に非酸化性ガスに置換し得る低圧鋳造機及び低圧鋳造法
を提供することである。
る低圧鋳造機は、気密状に密閉した保持炉と、前記保持
炉内へ非酸化性ガスを供給するガス体供給手段と、前記
保持炉と鋳型とを連通するストークと、前記ストークを
保持炉に対して相対的に昇降させて、ストークの保持炉
側の開口部を保持炉内の溶湯に浸漬させた鋳造位置と、
該開口部の少なくとも一部を保持炉内の溶湯面よりも上
側に開口させた置換位置とに位置切換えする位置切換え
手段とを備え、ストークを置換位置へ移動させた状態
で、保持炉内へ非酸化性ガスを供給して、保持炉とスト
ークと鋳型内の空気を非酸化性ガスで置換可能に構成し
たものである。
段によりストークを置換位置へ移動させた状態、つまり
ストークの保持炉側の開口部の少なくとも一部を保持炉
内の溶湯面よりも上側に開口させ、ストークを介して保
持炉と鋳型内とを連通させた状態で、保持炉内へ非酸化
性ガスを供給することで、保持炉とストークと鋳型の内
部空間の空気が非酸化性ガスで置換される。そして、ス
トークを鋳造位置へ移動させて、ストークの保持炉側の
開口部を保持炉内の溶湯に浸漬させた状態で、ガス体供
給手段から保持炉内へ非酸化性ガスを供給し、非酸化性
ガスのガス圧でストーク及び鋳型内へ溶湯を押し上げ
て、製品が鋳込まれることになる。このように、保持炉
に対してのみ非酸化性ガスを供給することで、保持炉と
ストークと鋳型内の空気を略完全に非酸化性ガスで置換
することが可能となり、非酸化性ガスの供給系統を1系
統に纏めることが可能となる。しかも、ストーク内の空
気は、保持炉から鋳型に向かう気流に乗って効率的に排
出される。また、鋳造のためストークを置換位置から鋳
造位置へ移動させると、ストーク内の溶湯面がストーク
に対して相対的に上昇し、ストーク及び鋳型の内圧が高
くなって、鋳型内に外気が逆流することが防止される。
載の低圧鋳造機において、前記置換位置において、スト
ークの下端を保持炉内の溶湯に浸漬させた状態で、開口
部の少なくとも一部が保持炉内の溶湯面よりも上側に開
口するように、ストークに開口部を形成したものであ
る。置換位置においてストーク全体を溶湯の上方へ移動
させてもよいが、ストークの下端が溶湯から離れるとき
に溶湯内に気泡が入り込み、これが鋳込まれて製品欠陥
になることが考えられるので、置換位置においてもスト
ークの下端を保持炉内の溶湯に浸漬させた状態に維持す
ることが好ましい。また、通常、保持炉側の開口部はス
トークの下端部に形成されているので、ストークを溶湯
に対して相対的に上昇させて、鋳造位置から置換位置へ
切り換えるときに、ストークの外周面に付着したスラッ
ジがストークの下端まで移動し、次にストークを鋳造位
置へ切り換えるときに、開口部からストークの内側へ巻
き込まれることが考えられるので、置換位置においても
ストークの下端を保持炉内の溶湯に浸漬させた状態に維
持することが好ましい。
は2記載の低圧鋳造機において、前記保持炉を点検する
ために設けた昇降手段であって、鋳型または保持炉を昇
降する昇降手段を位置切換え手段として兼用させたもの
である。低圧鋳造機として、保持炉を点検するために、
保持炉または鋳型を昇降するための昇降手段を設けたも
のを使用する場合には、この昇降手段を位置切換え手段
として兼用させて、昇降手段により鋳型または保持炉を
昇降させ、ストークを置換位置と鋳造位置とに位置切換
えすることが好ましい。
型とを連通するストークを位置切換え手段により保持炉
に対して相対的に上昇させて、ストークの保持炉側の開
口部の少なくとも一部を、保持炉内の溶湯面よりも上側
に開口させた状態で、保持炉内へ非酸化性ガスを供給し
て、保持炉とストークと鋳型内の空気を非酸化性ガスで
置換してから、ストークを位置切換え手段により保持炉
に対して相対的に下降させて、該開口部を保持炉内の溶
湯に浸漬させ、その後非酸化性ガスで保持炉内を加圧し
てストークを介して鋳型内へ溶湯を供給するものであ
る。
持炉側の開口部の少なくとも一部を保持炉内の溶湯面よ
りも上側に開口させた状態、つまりストークを介して保
持炉と鋳型内とを連通させた状態で、保持炉内へ非酸化
性ガスを供給するので、1系統の非酸化性ガスの供給路
を設けるだけで、保持炉とストークと鋳型内の空気を略
完全に非酸化性ガスで置換することが可能となる。しか
も、ストーク内の空気は、保持炉から鋳型に向かう気流
に乗って効率的に排出される。また、鋳造のためストー
クを置換位置から鋳造位置へ移動させると、ストーク内
の溶湯上面がストークに対して相対的に上昇し、ストー
ク及び鋳型の内圧が高くなって、鋳型内に外気が逆流す
ることが防止される。
面を参照しながら説明する。図1に示すように、るつぼ
型の低圧鋳造機1は、保持炉2と、鋳型としての上型3
及び下型4と、上型3を昇降する上型昇降手段5と、保
持炉2を昇降する炉昇降手段6と、保持炉2内に非酸化
性ガスを供給するためのガス体供給手段7と、これらの
手段5〜7を制御するたの制御手段8とを備えている。
この低圧鋳造機1では、溶湯9が酸素に接触することを
極力少なくできるので、アルミニウム合金やマグネシウ
ム合金などの酸化し易い金属材料を鋳造するのに適して
いるが、その他の金属材料でも同様に鋳造できる。
等で構成された上面開放の炉本体10が設けられ、炉本
体10の上面は炉蓋11で閉鎖され、保持炉2内は気密
状に密閉されている。保持炉2内にはるつぼ12が設置
され、保持炉2の内壁面には加熱用のヒータ13が組み
込まれている。
炉2の上方には支持脚15を介して固定プラテン16が
水平に配置され、固定プラテン16の四隅にはタイバー
17が立設されている。タイバー17の上端部にはベー
ス板18が水平に固定され、固定プラテン16とベース
板18間においてタイバー17には可動プラテン19が
水平に上下移動自在に組付けられている。ベース板18
にはメインシリンダ20が設けられ、メインシリンダ2
0のピストンロッド20aは、ベース板18を貫通する
ガイドシャフト21を介して可動プラテン19に連結さ
れている。可動プラテン19の下面には上型3が図示外
のクランパーを介して着脱自在に取付けられ、上型3は
可動プラテン19とともにメインシリンダ20により昇
降される。
貫通してるつぼ12内に延びるストーク22が挿通支持
され、固定プラテン16の上面には下型4が図示外のク
ランパーを介して固定されている。ストーク22の上端
部は下型4の湯口4aに開口され、ストーク22の下端
部には保持炉2内に開口する開口部22aが形成され、
上下の型3、4の内部空間はストーク22を介して保持
炉2内に連通されている。固定プラテン16にはストー
ク22の上半部を覆うカバー部材23が固定され、スト
ーク22と炉蓋11間はこのカバー部材23でシールさ
れている。
検するためのもので、電動や油圧などのアクチュエータ
により駆動される周知の構成のジャッキ装置24を備
え、炉本体10の下側に配置されている。本実施例で
は、この炉昇降手段6を位置切換え手段として兼用さ
せ、この炉昇降手段6により保持炉2を昇降させて、図
1に図示のように、ストーク22の開口部22aを溶湯
9の上面から離間させた置換位置と、図2に図示のよう
に、ストーク22の開口部22aを溶湯9内に浸漬させ
た鋳造位置とに亙って、ストーク22を相対的に昇降す
るように構成されている。炉蓋11の上面にはカバー部
材23を取り囲むようにシール部材29が設けられ、保
持炉2を上昇させてストーク22を鋳造位置へ移動させ
たときに、シール部材29が固定プラテン16の下面に
圧接されて、カバー部材23と炉蓋11の隙間がシール
されるように構成されている。
スやアルゴンガスなどの非酸化性ガスを供給するための
ガス体供給手段7に連なる供給管25が接続され、供給
管25の途中部には吸気弁26が介装され、吸気弁26
よりも保持炉2側の供給管25の途中部には排気管27
が接続され、排気管27の途中部には排気弁28が介装
されている。ガス体供給手段7としては、非酸化性ガス
を封入したボンベと、非酸化性ガスを加圧供給するコン
プレッサとを備えものや、大気から窒素を分離する分離
手段と、分離した窒素を加圧供給するコンプレッサとを
備えたものなど、種々の構成のものを採用できる。
御の制御プロブラムに基づいて、メインシリンダ20へ
の作動流体の給排を制御する図示外の電磁弁と、吸気弁
26及び排気弁28と、ジャッキ装置24のための図示
外のアクチュエータとを制御するための制御信号を所定
のタイミングで出力するように構成されている。但し、
鋳造機1は手動により操作することも可能である。
図を参照して説明しながら、低圧鋳造機1の制御手段8
でなされる低圧鋳造制御について説明する。先ず、メイ
ンシリンダ20を駆動して可動プラテン19を下降さ
せ、上下の鋳型3、4を型締めする。次に、炉昇降手段
6を駆動して保持炉2を下降させ、図1に示すように、
ストーク22の開口部22aを溶湯9の上面から離間さ
せて、ストーク22を保持炉2の内部空間に開口させ
る。
弁26を開弁し、ガス体供給手段7から保持炉2内へ非
酸化性ガスを供給する。このとき、供給された非酸化性
ガスは、保持炉2及びストーク22を通って鋳型3、4
内に供給され、保持炉2とストーク22と鋳型3、4の
内部空間の空気と置換される。また、ストーク22内に
おいては保持炉2から鋳型3、4への一方向の流れに乗
って内部の空気が効率良く排出されることになる。尚、
ストーク22内の空気が保持炉2内に流入しないよう
に、ストーク22の下端を溶湯9の上面から離間させる
前に、予め排気弁28を閉弁するとともに吸気弁26を
開弁し、保持炉2の内圧を高めてもよい。
の吹き込みを完了する。吸気弁26は、保持炉2への非
酸化性ガスの供給時間が所定時間を経過したときに閉弁
してもよいし、保持炉2に対する非酸化性ガスの供給量
が所定量以上になったときに閉弁してもよいし、鋳型
3、4から外部に排出される空気の酸素濃度が一定値以
下になったときに閉弁してもよい。次に、図2に示すよ
うに、炉昇降手段6を介して保持炉2を上昇させ、スト
ーク22の下端部を溶湯9内に浸漬させ、開口部22a
全体を溶湯9内に浸漬させる。このとき、ストーク22
内の溶湯9の上面は、ストーク22に対して相対的に上
昇し、ストーク22及び鋳型3、4の内部のガスが、ス
トーク22内の溶湯9に押されて鋳型3、4から排出さ
れながら、ストーク22の下端部が溶湯9に浸漬される
ので、鋳型3、4に外気が逆流することはない。
非酸化性ガスを供給し、保持炉2の内圧を高めてストー
ク22を介して鋳型3、4内へ溶湯9を供給する。次
に、鋳型3、4内に溶湯9が十分に行き渡った状態で、
保持炉2内を一定圧力に維持して一定時間溶湯9を冷却
してから、吸気弁26を閉弁する。次に、鋳型3、4内
の溶湯9が固化した時点で、排気弁28を開弁して、保
持炉2内の残圧を抜いて、ストーク22内の余分な溶湯
9をるつぼ12に戻す。次に、可動プラテン19を上昇
させて、上下の鋳型3、4を型開きし、製品をノックア
ウトして取出す。そして、前記と同様の手順で次の鋳造
作業を行うことになる。
置と鋳造位置とに切換えるために、保持炉2を炉昇降手
段6で昇降させたが、固定プラテン16をタイバー17
に沿って昇降自在に構成するとともに、固定プラテン1
6と可動プラテン19とを連結する連結手段を設け、メ
インシリンダ20により固定及び可動プラテン16、1
9とともにストーク22を昇降させるようにしてもよ
い。また、低圧鋳造機1のうちの支持脚15に、タイバ
ー17を昇降させるための昇降手段を設け、ストーク2
2を支持脚15よりも上側の低圧鋳造機1の上部構造と
ともに昇降させてもよい。更に、ストーク22をその長
さ方向に複数に分割構成し、ストーク自体を伸縮させ
て、ストークの下端部を昇降させてもよい。
1に本発明を適用したが、それ以外の構成の低圧鋳造機
に対しても本発明を同様に適用できる。例えば、図4、
図5に示す反射炉型の低圧鋳造機1Aのように、保持炉
2Aの上側に前記低圧鋳造機1と同様に、上型3及び下
型4と、上型3を昇降する上型昇降手段5Aとを設け、
固定プラテン16に保持炉2Aと上型3及び下型4とを
連通するストーク22を固定したものにおいては、スト
ーク22を昇降させるため、固定プラテン16をタイバ
ー17に沿って昇降自在に組付けるとともに、固定プラ
テン16と可動プラテン19とを連結する図示外の連結
手段を設け、上下のプラテン19、16とともにストー
ク22を、図4に図示の置換位置と、図5に図示の鋳造
位置とに位置切換えすることになる。
トーク22の下端を溶湯9よりも上方へ移動させたが、
ストーク22の少なくとも一部が保持炉2の内部空間に
開口されていれば、非酸化性ガスをストーク22内へ供
給できるので、ストーク22を次のように構成して、置
換位置においてもその下端が溶湯9に浸漬された状態に
なるように構成してもよい。即ち、図6(a)、(b)
に示すストーク22Aのように、高さ方向の途中部に貫
通孔からなる開口部30を形成したり、図7(a)、
(b)に示すストーク22Bのように、開口部22aを
閉鎖して、高さ方向の途中部に貫通孔からなる開口部3
0を形成したり、図8(a)、(b)に示すストーク2
2Cのように、下端部から上方へ延びる長孔状の開口部
31を形成したり、図9(a)、(b)に示すストーク
22Dのように、下端部にその両側を斜めに切り欠いた
開口部32を形成したり、図10(a)、(b)に示す
ストーク22Eのように、下端部を斜めに切り欠いて開
口部33を形成したりしてもよい。尚、開口部30〜3
3は、図例以外の形状に形成することも可能である。
場合には、鋳造位置において溶湯面を高さAに位置させ
て、ストークの保持炉2側の開口を全面的に溶湯9内に
浸漬させ、置換位置において溶湯面を高さBに位置させ
て、ストークの保持炉2側の開口の少なくとも一部が保
持炉2の内部空間に開口するように、ストークを溶湯9
に対して相対的に昇降させることになる。また、このよ
うなストークを用いた鋳造機では、置換位置においても
ストークの下端が、保持炉2内の溶湯9に浸漬されるの
で、ストークの下端が溶湯9から離れるときに溶湯9内
に気泡が入り込んだり、ストークの外周面に付着したス
ラッジが、ストークを置換位置から鋳造位置へ移動させ
るときに、ストークの内側へ巻き込まれることが防止さ
れ、鋳造品の品質を向上できる。但し、置換位置におい
てストーク22A〜22Eを溶湯面よりも上方へ移動さ
せることも可能である。
持炉に対してのみ非酸化性ガスを供給するだけで、保持
炉とストークと鋳型内の空気を略完全に非酸化性ガスで
置換できるので、非酸化性ガスの供給系統を1系統に纏
めることが可能となり、鋳造機の製作コストを低減でき
る。しかも、圧縮空気を供給する従来の低圧鋳造機に対
しても、圧縮空気に代えて非酸化性ガスを供給する手段
を設けるだけで、保持炉や鋳型に対して大幅な設計変更
を行うことなく容易に適用できる。また、ストーク内に
おいては、保持炉から鋳型への一方向へのスムーズな流
れに乗って空気が置換されるので、酸素の残留量を極力
少なくして、鋳造品の品質を向上させることが可能とな
る。更に、鋳造のためストークを置換位置から鋳造位置
へ移動させたときに、ストーク内の溶湯上面がストーク
とは相対的に上昇し、ストーク及び鋳型の内圧が高くな
って、鋳型内への外気の逆流が効果的に防止されるの
で、逆流による鋳造品の品質低下も防止できる。
て、ストークの下端を保持炉内の溶湯に浸漬させた状態
で、開口部の少なくとも一部が保持炉内の溶湯面よりも
上側に開口するように、ストークに開口部を形成する
と、気泡やスラッジが溶湯に巻き込まれることを防止し
て、鋳造品の品質を向上することが可能となる。請求項
3記載のように、保持炉を点検するために設けた昇降手
段であって、鋳型または保持炉を昇降する昇降手段を位
置切換え手段として兼用させると、ストークを位置切換
えするための手段を別途設ける必要もないので、既存の
低圧鋳造機に対しても、大幅な設計変更を加えることな
く、容易に本発明を適用することが可能となる。
炉に対してのみ非酸化性ガスを供給するだけで、保持炉
とストークと鋳型内の空気を略完全に非酸化性ガスで置
換できるので、請求項1と同様に、非酸化性ガスの供給
系統を1系統に纏めて鋳造機の製作コストを低減できる
こと、従来の低圧鋳造機に対して大幅な設計変更を行う
ことなく容易に適用できること、ストーク内における酸
素の残留量を極力少なくして、鋳造品の品質を向上でき
ること、鋳型内への外気の逆流を防止して鋳造品の品質
低下を防止できること、などの効果が得られる。
る、(a)は断面図、(b)は正面図
る、(a)は断面図、(b)は正面図
る、(a)は断面図、(b)は正面図
る、(a)は断面図、(b)は正面図
る、(a)は断面図、(b)は正面図
ダ 20a ピストンロッド 21 ガイドシャフ
ト 22 ストーク 22a 開口部 23 カバー部材 24 ジャッキ装置 25 供給管 26 吸気弁 27 排気管 28 排気弁 29 シール部材 1A 低圧鋳造機 2A 保持炉 5A 上型昇降手段 10A 炉本体 22A ストーク 30 開口部 22B ストーク 22C ストーク 31 開口部 22D ストーク 32 開口部 22E ストーク 33 開口部
Claims (4)
- 【請求項1】 気密状に密閉した保持炉と、 前記保持炉内へ非酸化性ガスを供給するガス体供給手段
と、 前記保持炉と鋳型とを連通するストークと、 前記ストークを保持炉に対して相対的に昇降させて、ス
トークの保持炉側の開口部を保持炉内の溶湯に浸漬させ
た鋳造位置と、該開口部の少なくとも一部を保持炉内の
溶湯面よりも上側に開口させた置換位置とに位置切換え
する位置切換え手段と、 を備え、ストークを置換位置へ移動させた状態で、保持
炉内へ非酸化性ガスを供給して、保持炉とストークと鋳
型内の空気を非酸化性ガスで置換可能に構成した低圧鋳
造機。 - 【請求項2】 前記置換位置において、ストークの下端
を保持炉内の溶湯に浸漬させた状態で、開口部の少なく
とも一部が保持炉内の溶湯面よりも上側に開口するよう
に、ストークに開口部を形成した請求項1記載の低圧鋳
造機。 - 【請求項3】 前記保持炉を点検するために設けた昇降
手段であって、鋳型または保持炉を昇降する昇降手段を
位置切換え手段として兼用させた請求項1又は2記載の
低圧鋳造機。 - 【請求項4】 保持炉と鋳型とを連通するストークを位
置切換え手段により保持炉に対して相対的に上昇させ
て、ストークの保持炉側の開口部の少なくとも一部を、
保持炉内の溶湯面よりも上側に開口させた状態で、保持
炉内へ非酸化性ガスを供給して、保持炉とストークと鋳
型内の空気を非酸化性ガスで置換してから、ストークを
位置切換え手段により保持炉に対して相対的に下降させ
て、該開口部を保持炉内の溶湯に浸漬させ、その後非酸
化性ガスで保持炉内を加圧してストークを介して鋳型内
へ溶湯を供給する低圧鋳造法。
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---|---|---|---|
JP14533298A JP3160842B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-27 | 低圧鋳造機及び低圧鋳造法 |
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JP13504598 | 1998-05-18 | ||
JP14533298A JP3160842B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-27 | 低圧鋳造機及び低圧鋳造法 |
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JP2000042715A JP2000042715A (ja) | 2000-02-15 |
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