JP2008307567A - ロストワックス鋳造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熔解チャンバの連通口から流出する保護ガスはかなりの量に達し,保護ガスの消費を低減化することが求められる。
【解決手段】内部に鋳型を有するモールドチャンバと,熔融した地金を該熔解坩堝から該鋳型に導入するための連通口を該底部に有する熔解チャンバとを備え,側面に孔を備え,該連通口に挿嵌されるシール座金であって,最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を該鋳型の昇降にしたがって昇降可能なシール座金を備え,該シール座金は,該第一位置においては該孔は該熔解チャンバ内に位置して該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とを連通させ,該第二位置においては該孔が該熔解チャンバ外に位置して該孔を介しては該熔解チャンバ内外とを連通させないロストワックス製造装置により解決する。
【選択図】 図2
【解決手段】内部に鋳型を有するモールドチャンバと,熔融した地金を該熔解坩堝から該鋳型に導入するための連通口を該底部に有する熔解チャンバとを備え,側面に孔を備え,該連通口に挿嵌されるシール座金であって,最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を該鋳型の昇降にしたがって昇降可能なシール座金を備え,該シール座金は,該第一位置においては該孔は該熔解チャンバ内に位置して該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とを連通させ,該第二位置においては該孔が該熔解チャンバ外に位置して該孔を介しては該熔解チャンバ内外とを連通させないロストワックス製造装置により解決する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ロストワックス鋳造装置に関する。詳しくは、ロストワックス鋳造装置の熔解チャンバ内に挿入された熔解坩堝内に地金を入れた状態で、熔解チャンバへの大気の流入を防ぎ地金の酸化を防ぐ熔解チャンバの保護ガスの量を節約するための装置を提供することを目的とする。
中空部を有するなどの複雑な形状のアクセサリーを一体的に製造する方法としてロストワックス法が知られている。ロストワックス鋳造装置は、ロストワックス法を用いて鋳造を行う装置である。図1および図2を参照して、代表的なロストワックス鋳造装置の説明をする。ロストワックス鋳造装置の代表的な外観を示したものである。
ロストワックス鋳造装置1は、たとえば、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30とを有している。熔解チャンバ20は、モールドチャンバ30の上方において、ロストワックス鋳造装置1に対して固定されている。熔解チャンバ20の上方には、熔解チャンバ20の蓋22が配置される。モールドチャンバ30の下方には、ロックシリンダ40が配置される。モールドチャンバ30は、支持ロッド23aと支持ロッド23bに沿って鉛直方向上下に昇降可能に取り付けられている。さらに、モールドチャンバ30は、片方の支持ロッド23b周りに回動可能であって、熔解チャンバ20の真下の位置に配置することも、また熔解チャンバ20の真下から水平方向に引出した位置に配置することも可能である。
熔解チャンバ20の内部には、中空の円筒形状の保護坩堝5が配置されている。保護坩堝5の内部には、熔解坩堝4が保護坩堝5の上側から挿入可能である。保護坩堝5の上面には、熔解坩堝4の外形より大きな開口5aを有し、保護坩堝5の底部には開口5bが配置されている。保護坩堝5の内部には、熔解坩堝4の外形より小さい径の段が形成されている。
熔解坩堝4は、保護坩堝5の開口5aから保護坩堝5の内部に挿入される。保護坩堝5の開口5aから挿入された熔解坩堝4は、保護坩堝5の内部の段の面の上に載置され、固定される。熔解坩堝4は、保護坩堝5の内部の空間に挿入可能な外形を有し、内部は中空の円筒形状を有している。
熔解坩堝4は、上側には大き目の開口4aを有し、底部側の端部には絞られたノズル状の吐出口4bを有している。熔解坩堝4の底部側の端部の吐出口4bは保護坩堝5の底部側の開口5bの位置と対応し、熔解坩堝4で熔融した地金は保護坩堝5の底部側の開口5bを通して、モールドチャンバ30の上部開口30aに向けて流すことができる。
熔解チャンバ20は、開口20aを上側に有し、モールドチャンバ30の開口30aと対向する連通口20bを底部側に有している。開口20aの周りにはシール用パッキン20cが取り付けられている。モールドチャンバ30の上側にも、開口30aを有している。開口30aの周りにもシール用パッキン30bが取り付けられている。開口20aは、保護坩堝5の上面の開口5aを介して熔解坩堝4に地金7を供給するための開口である。連通口20bは、熔解チャンバ20内の熔解坩堝4から熔解した地金7をモールドチャンバ30に向けて放出するための開口である。
熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の下側にはロックシリンダ40が配置される。気体駆動で、昇降するロックシリンダ昇降ピストン41を有している。ロックシリンダ昇降ピストン41が上昇すると、モールドチャンバ30を押し上げる。押し上げられたモールドチャンバ30は、やがて熔解チャンバ20の下部に接触し、シール用パッキン30bでモールドチャンバ30の開口30aを塞ぐ。
一方、ロックシリンダ40のシリンダハウジングを降下させ、支持ロッド23aと支持ロッド23bとを下方に降下させると、支持ロッド23aと支持ロッド23bの上部が蓋22を押し下げるように降下する。降下した蓋22は、熔解チャンバ20の開口20aを塞ぐ。蓋22と開口20a途の間は、シール用パッキン20cで、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の両方が密閉される。
一方、ロックシリンダ40のシリンダハウジングを降下させ、支持ロッド23aと支持ロッド23bとを下方に降下させると、支持ロッド23aと支持ロッド23bの上部が蓋22を押し下げるように降下する。降下した蓋22は、熔解チャンバ20の開口20aを塞ぐ。蓋22と開口20a途の間は、シール用パッキン20cで、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の両方が密閉される。
モールドチャンバ30の下部には、鋳型昇降シリンダ31が配置されている。鋳型昇降シリンダ31の内部にはピストン32が配置され、駆動気体によりピストン32がモールドチャンバ30の内部で鉛直方向に昇降可能となっている。ピストン32の上側の面には、平らな面を有する鋳型台座42が配置されている。鋳型台座42の上に鋳型2が載置される。ピストン32の昇降により、鋳型2も昇降する。
熔解チャンバ20とモールドチャンバ30とが開けられた状態で、地金7が熔解坩堝4内にセットされる。そして、熔解チャンバ20の開口20aを蓋22で塞ぎ、モールドチャンバ30を閉じる。保護坩堝5の外面には、保護坩堝5を加熱する誘導コイル21が保護坩堝5を囲むように取付けられる。熔解坩堝4および熔解坩堝4内の地金7は誘導コイル21に通電することによって発生した磁力により、高周波誘導加熱の原理によって直接加熱される。
熔解チャンバ20の中には、ほぼ中央部に、鉛直方向に延在するストッパーロッド24が取り付けられている。ストッパーロッド24は、ストッパー駆動機構25により、鉛直方向の上下方向に昇降可能であって、熔解坩堝4の吐出口4bの栓としての役割を有する。ストッパーロッド24の先端は、鉛直方向の下方に降りた状態で熔解坩堝4のノズル状の吐出口4bを閉鎖し、一方、上方に昇った状態では熔解坩堝4のノズル状の吐出口4bが開放される。ストッパーロッド24が昇って吐出口4bが開放されると、熔融地金が吐出口4bからモールドチャンバ30の開口30aを通って鋳型2に流入する。
ロストワックス鋳造装置1を用いて鋳造する場合には、たとえば、鋳型2をモールドチャンバ30内にセットする前に、地金7が熔解するまで、または熔解直前の状態まで地金7を予め加熱する予備加熱工程(図9)を行うことがある。予備加熱工程では、モールドチャンバ30を閉じて地金7を予め加熱し、その後、一旦、モールドチャンバ30のみを開放する(図9,S102,S104,S106)。予備加熱工程の後に鋳造工程において、鋳型2をセットし再度モールドチャンバ30を閉じる(図9,S201,S202)。このように、予備加熱工程から鋳造工程に移る段階で、熔解チャンバ20内で地金7が加熱されている際に、モールドチャンバ30を開放する必要が生じる。
熔解チャンバ20内で地金7が加熱されている際にモールドチャンバ30を開放すると、熔解チャンバ20の底部側の連通口20bが暴露され、熔解チャンバ20内の雰囲気に大気が流入してしまう。加熱時に大気が流入すると熔解坩堝4のカーボン材および地金7が酸化してしまう。そこで、熔解チャンバ20内を乾燥気体(以下、保護ガスとよぶ)、たとえばアルゴンガスなどの不活性ガスで周囲の雰囲気圧より高めに加圧しておいて、熔解チャンバ20の底部側の連通口20bから流出させると熔解チャンバ20内に大気が流入することを防ぐことができる。
しかし、熔解チャンバ20の底部側の連通口20bは、鋳型に応じてある程度の大きさが要求される。したがって、熔解チャンバ20の連通口20bから流出する保護ガスは、かなりの量に達する。そこで、保護ガスの消費を低減化することが求められる。
そこで本発明は、内部に鋳型を有するモールドチャンバと、地金を熔解するための熔解坩堝を内部に有し、該モールドチャンバと連結するように配置され、熔融した地金を該熔解坩堝から該鋳型に導入するための連通口該底部に有する熔解チャンバとを備えるロストワックス装置において、熔融した地金を該熔解坩堝から該鋳型に導入するための熔解チャンバの底部に配置された連通口に挿嵌され、側面に孔を備えるシール座金およびそれが挿嵌されたロストワックス鋳造装置によって解決する。
この発明により、一旦モールドチャンバ30のみを開放する場合に、加熱されている熔解坩堝4と地金7とを外部雰囲気から隔絶する効果を奏する。さらに、熔解チャンバ20の連通口20bから流出する保護ガスの量の節約をすることができる。
以下、図1、図2および図3を参照して、本発明のロストワックス製造装置1について説明する。図1は、ロストワックス製造装置1の外観図である。図2は、ロストワックス製造装置1の内部の構造を示した概略図である。
ロストワックス鋳造装置1は、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30とを有している。熔解チャンバ20は、モールドチャンバ30の上方にロストワックス鋳造装置1に対して固定されている。熔解チャンバ20の上方には、熔解チャンバ20の蓋22が配置される。モールドチャンバ30の下方には、ロックシリンダ40が配置される。モールドチャンバ30は、支持ロッド23aと支持ロッド23bに沿って鉛直方向上下に昇降可能に取り付けられている。さらに、モールドチャンバ30は、片方の支持ロッド23b周りに回動可能であって、熔解チャンバ20の真下の位置に配置することも、また熔解チャンバ20の真下から水平方向に引出した位置に配置することも可能である。
熔解チャンバ20の内部には、中空の円筒形状の保護坩堝5が配置されている。保護坩堝5の上面には、熔解坩堝4の外形より大きな開口5aを有し、保護坩堝5の底部には開口5bが配置されている。保護坩堝5の内部には、熔解坩堝4の外形より小さい径の部分で、段が形成されている。
熔解坩堝4は、保護坩堝5の開口5aから保護坩堝5の内部に挿入される。保護坩堝5の開口5aから挿入された熔解坩堝4は、保護坩堝5の内部に配置された段の面上に載置されて、固定される。熔解坩堝4は、保護坩堝5の内部の空間に挿入可能な外形を有し、内部は中空の円筒形状を有している。
熔解坩堝4は、上側には大き目の開口4aを有し、底部側の端部には絞られたノズル状の吐出口4bを有している。熔解坩堝4の底部側端の吐出口4bは保護坩堝5の底部側の開口5bの位置と対応し、熔解坩堝4で熔融した地金は保護坩堝5の開口5bを通して、モールドチャンバ30の上部開口30aに向けて流すことができる。
熔解チャンバ20は、上側には開口20aを有し、底部側にモールドチャンバ30の開口30aと対向する連通口20bを有している。開口20aの周りにはシール用パッキン20cが取り付けられている。モールドチャンバ30の上側にも、開口30aを有している。開口30aの周りにもシール用パッキン30bが取り付けられている。開口20aは、保護坩堝5の上面の開口5aを介して熔解坩堝4に地金7を供給するための開口である。連通口20bは、熔解チャンバ20内の熔解坩堝4から熔解した地金7を受けるための開口である。
熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の下側にはロックシリンダ40が配置される。気体により駆動される、昇降するロックシリンダ昇降ピストン41を有している。ロックシリンダ昇降ピストン41が上昇すると、モールドチャンバ30を押し上げる。押し上げられたモールドチャンバ30は、やがて熔解チャンバ20の下部に接触し、シール用パッキン30bでモールドチャンバ30の開口30aを塞ぐ。
一方、ロックシリンダ40のシリンダハウジングを降下させ、支持ロッド23aと支持ロッド23bとを下方に降下させると、支持ロッド23aと支持ロッド23bの上部が蓋22を押し下げるように降下する。降下した蓋22は、熔解チャンバ20の開口20aを塞ぐ。蓋22と開口20a途の間は、シール用パッキン20cで、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の両方が密閉される。
一方、ロックシリンダ40のシリンダハウジングを降下させ、支持ロッド23aと支持ロッド23bとを下方に降下させると、支持ロッド23aと支持ロッド23bの上部が蓋22を押し下げるように降下する。降下した蓋22は、熔解チャンバ20の開口20aを塞ぐ。蓋22と開口20a途の間は、シール用パッキン20cで、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の両方が密閉される。
モールドチャンバ30の下部には、鋳型昇降シリンダ31が配置されている。鋳型昇降シリンダ31の内部にはピストン32が配置され、駆動気体によってシリンダ内が加圧/減圧されて、ピストン32がモールドチャンバ30の内部で鉛直方向に昇降可能となっている。ピストン32の上側の面には、平らな面を有する鋳型台座42が配置されている。鋳型台座42の上に鋳型2が載置される。ピストン32の昇降により、鋳型2も昇降する。
熔解チャンバ20の底部側の連通口20bには、シール座金3が挿嵌される。図3は、シール座金3の外観を示している。シール座金3は、連通口20bに対応した外径を有し、連通口20bの内法に沿って上下に摺動可能な径を有している。すなわち、連通口20bの内径またはそれより小さい径を有する円筒形状の円筒形状部3bを有する部材である。シール座金3の円筒形状部3bの一端側には、シール座金3の外形より大きい径で外側に張り出したフランジ3aを有している。すなわち、シール座金3が熔解チャンバ20の内側より、フランジ3aを上側として連通口20bに挿嵌されると、シール座金3は、連通口20bの内面にしたがって、鉛直方向上下に自由に摺動可能な部材となる。
モールドチャンバ30が熔解チャンバ20の下側に配置され、鋳型2の昇降ができる状態において、鋳型昇降シリンダ31を駆動して鋳型2を上昇させると、鋳型2の上部の面がシール座金3の底部に接触し、そして鋳型2は連通口20bに挿嵌され、鉛直方向に摺動可能なシール座金3を押し上げる。鋳型2が最も上昇した位置において、シール座金3の上昇が終わる。
シール座金3が鉛直方向に最も上昇した状態の位置を本願では第一位置とし、シール座金3が鉛直方向に最も下降して、熔解チャンバ20の底部側の連通口20bにシール座金3のフランジ3aが着座した状態の位置を、本願では第二位置とする。シール座金3は、最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を鋳型2の昇降にしたがって昇降可能である。図8Aに、シール座金3が鉛直方向に最も上昇した第一位置に位置している状態を示し、図8Bに、シール座金3が鉛直方向に最も下降した第二位置に位置している状態を示している。
シール座金3が鉛直方向に最も上昇した状態の位置を本願では第一位置とし、シール座金3が鉛直方向に最も下降して、熔解チャンバ20の底部側の連通口20bにシール座金3のフランジ3aが着座した状態の位置を、本願では第二位置とする。シール座金3は、最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を鋳型2の昇降にしたがって昇降可能である。図8Aに、シール座金3が鉛直方向に最も上昇した第一位置に位置している状態を示し、図8Bに、シール座金3が鉛直方向に最も下降した第二位置に位置している状態を示している。
シール座金3の円筒形状部3bの両端には、開口3dと開口3eが配置されている。
熔解坩堝4の吐出口4bは、なるべく鋳型2に近い位置まで延在しているのが良い。ところが、熔解坩堝4の吐出口4bを鋳型2に近い位置まで延在させるとすれば、シール座金3が上昇した際に、熔解坩堝4の吐出口4bにシール座金3が衝突し、シート座金3の自由な昇降が妨げられることになる。そこで、熔解坩堝4の座部4dにシート座金3が接触しないように、シート座金3においてフランジ3aがある側に、熔解坩堝4の吐出口4bが挿入されうる逃げ穴として開口3dを配置する。さらに、開口3dの大きさは、熔解坩堝4の吐出口4bが摺動するために最低限十分な径であって、シール座金3が最も上昇した第一位置において、シート座金3の上面が熔解坩堝4の底部4dのいずれの箇所にも接触しない大きさでなければならない。これにより、シール座金3が上昇しても、熔解坩堝4の吐出口4bが開口3dに嵌挿され、熔解坩堝4の吐出口4bおよび底部4dの存在にかかわらず、シート座金3は自由に昇降可能となる。これにより、シール座金3は開口3dが、熔解坩堝4の吐出口4bの外径に沿って鉛直方向に摺動可能となる。なおこの際に、開口3dと熔解坩堝4の吐出口4bとの間に、シール座金3の摺動にのみ必要な間隔が確保されればよく、それより大きな隙間がないようにするのが好ましい。密閉状態を確保するためである。
一方、シール座金3が下降する際には、シール座金3が熔解チャンバ20から脱落しないようにする必要がある。フランジ3aはその働きをする。シール座金3は、フランジ3aが熔解チャンバ20の底部の連通口20bの周囲に着座すると、シール座金3はそこから下方への移動ができずに熔解チャンバ20の底部の連通口20bの周囲で保持される。また、フランジ3aが熔解チャンバ20の底部の連通口20bの周囲に着座するとその接触部により熔解チャンバ20の内部が外部に対して密閉される。
熔解坩堝4の吐出口4bは、なるべく鋳型2に近い位置まで延在しているのが良い。ところが、熔解坩堝4の吐出口4bを鋳型2に近い位置まで延在させるとすれば、シール座金3が上昇した際に、熔解坩堝4の吐出口4bにシール座金3が衝突し、シート座金3の自由な昇降が妨げられることになる。そこで、熔解坩堝4の座部4dにシート座金3が接触しないように、シート座金3においてフランジ3aがある側に、熔解坩堝4の吐出口4bが挿入されうる逃げ穴として開口3dを配置する。さらに、開口3dの大きさは、熔解坩堝4の吐出口4bが摺動するために最低限十分な径であって、シール座金3が最も上昇した第一位置において、シート座金3の上面が熔解坩堝4の底部4dのいずれの箇所にも接触しない大きさでなければならない。これにより、シール座金3が上昇しても、熔解坩堝4の吐出口4bが開口3dに嵌挿され、熔解坩堝4の吐出口4bおよび底部4dの存在にかかわらず、シート座金3は自由に昇降可能となる。これにより、シール座金3は開口3dが、熔解坩堝4の吐出口4bの外径に沿って鉛直方向に摺動可能となる。なおこの際に、開口3dと熔解坩堝4の吐出口4bとの間に、シール座金3の摺動にのみ必要な間隔が確保されればよく、それより大きな隙間がないようにするのが好ましい。密閉状態を確保するためである。
一方、シール座金3が下降する際には、シール座金3が熔解チャンバ20から脱落しないようにする必要がある。フランジ3aはその働きをする。シール座金3は、フランジ3aが熔解チャンバ20の底部の連通口20bの周囲に着座すると、シール座金3はそこから下方への移動ができずに熔解チャンバ20の底部の連通口20bの周囲で保持される。また、フランジ3aが熔解チャンバ20の底部の連通口20bの周囲に着座するとその接触部により熔解チャンバ20の内部が外部に対して密閉される。
シール座金3は、円筒形状部3bに、孔3cを有している。孔3cは、図3のように切り欠きであってもよく、または四辺が囲まれた孔であってもよい。円筒形状部3bの孔3cの位置は、次のようにシール座金3の位置によって決定される。
また、シール座金3の孔3cは、シール座金3が鉛直方向に最も上昇した第一位置において熔解チャンバ20の内部に位置されて熔解チャンバ20の内部に暴露され、シール座金3が鉛直方向に最も下降した第二位置においてシール座金3の孔3cはすべて熔解チャンバ20の外に位置されて熔解チャンバ20の内部から隠れる。
また、シール座金3の孔3cは、シール座金3が鉛直方向に最も上昇した第一位置において熔解チャンバ20の内部に位置されて熔解チャンバ20の内部に暴露され、シール座金3が鉛直方向に最も下降した第二位置においてシール座金3の孔3cはすべて熔解チャンバ20の外に位置されて熔解チャンバ20の内部から隠れる。
すなわち、熔解チャンバ20の内部からシール座金3を見た場合に、シール座金3は、第一位置において、シール座金3の孔3cがすべて熔解チャンバ20の内部に暴露され、孔3cを介しての熔解チャンバ20内とモールドチャンバ30内とが連通する。熔解チャンバ20の内部は、シール座金3の孔3cを介して、円筒形状3bの内部の中空部と円筒形状3bの下側端部の開口部3eとを介して熔解チャンバ20の外部、たとえばモールドチャンバ30と連通する。一方、第二位置においては、シール座金3の孔3cは熔解チャンバ20外に位置して、孔3cを介しての熔解チャンバ20の内外との連通も、熔解チャンバ20内とモールドチャンバ30内との連通もない。フランジ3aは、孔3cの上側に半径方向外側に庇状に延在しているので、少なくともフランジ3aが連通口20bの周囲に着座した状態の第二位置においでは、シール座金3の孔3cが熔解チャンバ20の外に位置する状態になる。
熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の下側にはロックシリンダ40が配置される。気体駆動で、昇降するロックシリンダ昇降ピストン41を有している。ロックシリンダ昇降ピストン41が上昇すると、モールドチャンバ30を押し上げる。押し上げられたモールドチャンバ30は、やがて熔解チャンバ20の下部に接触し、シール用パッキン30bでモールドチャンバ30の開口30aを塞ぐ。
一方、ロックシリンダ40のシリンダハウジングを降下させ、支持ロッド23aと支持ロッド23bとを下方に降下させると、支持ロッド23aと支持ロッド23bの上部が蓋22を押し下げるように降下する。降下した蓋22は、熔解チャンバ20の開口20aを塞ぐ。蓋22と開口20a途の間は、シール用パッキン20cで、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の両方が密閉される。
一方、ロックシリンダ40のシリンダハウジングを降下させ、支持ロッド23aと支持ロッド23bとを下方に降下させると、支持ロッド23aと支持ロッド23bの上部が蓋22を押し下げるように降下する。降下した蓋22は、熔解チャンバ20の開口20aを塞ぐ。蓋22と開口20a途の間は、シール用パッキン20cで、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30の両方が密閉される。
モールドチャンバ30の下部には、鋳型昇降シリンダ31が配置されている。鋳型昇降シリンダ31の内部にはピストン32が配置され、駆動気体によってシリンダ内が加圧/減圧されて、ピストン32がモールドチャンバ30の内部で鉛直方向に昇降可能となっている。ピストン32の上側の面には、平らな面を有する鋳型台座42が配置されている。鋳型台座42の上に鋳型2が載置される。ピストン32の昇降により、鋳型2も昇降する。ロックシリンダ40の下部には、蓋上下シリンダ43が配置されている。蓋上下シリンダ43は、蓋上下シリンダ43内に配置されるピストンに連結されて昇降する軸43aを有している。蓋上下シリンダ43を駆動させて、軸43aが上昇している状態では支持ロッド23aと支持ロッド23bとを押し上げられて蓋2が上昇し、軸43aが下降すると支持ロッド23aと支持ロッド23bも下降し蓋2が熔解チャンバ20の開口部20aを塞ぐ。
地金7は、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30とが開けられた状態で、熔解坩堝4内にセットされる。そして、熔解チャンバ20の開口20aを蓋22で塞ぎ、モールドチャンバ30を閉じる。保護坩堝5の外面には、保護坩堝5を加熱する誘導コイル21が保護坩堝5を囲むように取付けられ、熔解坩堝4および熔解坩堝4内の地金7は誘導コイル21に通電することによって発生した磁力により、高周波誘導加熱の原理によって直接加熱される。
熔解チャンバ20の中には、ほぼ中央部に鉛直方向に延在するストッパーロッド24が取り付けられている。ストッパーロッド24は、ストッパー駆動機構25により、鉛直方向の上下方向に昇降可能であって、熔解坩堝4の吐出口4bの栓としての役割を有する。ストッパーロッド24の先端は、鉛直方向の下方に降りた状態で熔解坩堝4のノズル状の吐出口4bを閉鎖し、一方、上方に昇った状態では熔解坩堝4のノズル状の吐出口4bが開放される。ストッパーロッド24が昇って吐出口4bが開放されると、熔融地金が吐出口4bからモールドチャンバ30の開口30aを通って鋳型2に流入する。
続いて、図2を参照して、本願のロストワックス製造装置1の熔解チャンバ20を大気圧以上に加圧する保護ガスの供給ラインについて説明する。熔解チャンバ20内を初期加圧するために、保護ガスが貯蔵・充填されたボンベ54が保護ガス供給ライン55に接続されている。保護ガス供給ライン55は熔解チャンバ20に接続され、熔解チャンバ20にボンベ54の新しい保護ガスが供給可能である。
消費する保護ガスを節約するために保護ガスを回収するための保護ガス回収ユニット50が配置される。保護ガス回収ユニット50は、回収した保護ガスを貯蔵する保護ガス回収用チャンバ51を備えている。保護ガス回収用チャンバ51は、保護ガス供給ライン55とは別の管路である保護ガス供給/回収用ライン56によって、熔解チャンバ20に結合されている。保護ガス回収用チャンバ51は、バルブにより保護ガス供給ライン55との気体的な接続を断ち、保護ガス供給/回収用ライン56を介して熔解チャンバ20と保護ガス回収用チャンバ51との間で閉管路を形成可能である。
保護ガス回収用チャンバ51は内部の圧力を測定する圧力センサ52が配置されている。保護ガス回収ユニット50の保護ガス回収用チャンバ51は、保護ガス排気ライン57により真空ポンプ53に接続されている。保護ガス回収用チャンバ51は、ロストワックス製造装置1の起動時、初回にまず内部を排気するために真空ポンプ53により排気し、2回目以降は各工程の中でガスの回収、放出を繰り返す。熔解チャンバ20は、保護ガス排気ライン58により真空ポンプ53に接続されている。モールドチャンバ30は、保護ガス排気ライン59により真空ポンプ53に接続されている。保護ガス回収用チャンバ51は、保護ガス回収用チャンバ51の内部の保護ガスを熔解チャンバ20の内部に導入し、または熔解チャンバ20から保護ガスを回収するために保護ガス供給/回収用ライン56により熔解チャンバ20に接続されている。
続いて、図2および図4から図9を参照して、本発明のロストワックス製造装置1において、本発明による保護ガスの節約について、シール座金3の位置の状態と、保護ガスの導入の関係を説明する。図4から図7は、鋳型2、シール座金3、熔解チャンバ20およびモールドチャンバ30の位置関係を示した図である。図4は、予備加熱工程において鋳型がセットされていない状態のロストワックス鋳造装置の断面図である。図5は、鋳造工程において、シールド座金が第二位置にある状態をロストワックス鋳造装置の断面図である。図6は、鋳造工程において、シールド座金が第一位置にある状態であって、鋳造前のロストワックス鋳造装置の断面図である。図7は、鋳造工程において、シールド座金が第一位置にある状態であって、鋳造中のロストワックス鋳造装置の断面図である。図9は、ロストワックス製造装置1における鋳造プロセスの各工程のフロー示した図である。図9に示すとおり、鋳造プロセスは、鋳造準備段階の予備加熱工程と、その後に実行される鋳造工程とからなる。
図4に示す予備加熱工程の最初の段階においては、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30とが連結していない。シール座金3は、熔解チャンバ20の底部の連通口20aに挿嵌されている。この状態では、鋳型2は鋳型台座32の上には載置されていない。シール座金3は、第二位置、すなわち最も下降した状態の位置にある。
図4に示す予備加熱工程の最初の段階においては、熔解チャンバ20とモールドチャンバ30とが連結していない。シール座金3は、熔解チャンバ20の底部の連通口20aに挿嵌されている。この状態では、鋳型2は鋳型台座32の上には載置されていない。シール座金3は、第二位置、すなわち最も下降した状態の位置にある。
まず、予備加熱工程を実行する。予備加熱工程では、まず熔解坩堝4に地金7がセットされる(図4および図9のS101)。そして、ロックシリンダ40のロックシリンダ42駆動用ラインから気体を供給してロックシリンダ昇降ピストン41を上昇させる。ロックシリンダ昇降ピストン41により下部が持ち上げられたモールドチャンバ30は、熔解チャンバ20に対して圧接され、シール用パッキン30bにより密閉される。熔解チャンバ20の開口20aは蓋22によりが閉じられ、シール用パッキン20cにより密閉される(S102)。
熔解熔解チャンバ20はガス排気ライン58を介して、またモールドチャンバ30はガス排気ライン59を介して、真空ポンプ53で内部を真空にする真空排気工程を実行する。その後、熔解チャンバ20およびモールドチャンバ30に置換ガスを導入して、それぞれの内部を一定圧力に維持する(S103)。置換ガスは、保護ガスと異なり、熔解チャンバ20内の大気をなくして、沸騰を防止するためのガスである。そして、誘導コイル21に通電をして、熔融坩堝4および地金7を加熱する(S104)。地金7が所定の温度に達したら、一旦加熱を停止する(S105)。そして、モールドチャンバ30を支持ロッド23aおよび23bに沿って下降させて開放する(S106)。一方、蓋2は閉まったまま維持される。この際、外部雰囲気が熔解チャンバ20の内部に入り込まないように、熔解チャンバ20の内に保護ガスを導入する(S107)。熔解チャンバ20内の圧力は、外部の圧力より約30ヘクトパスカルから60ヘクトパスカルほど高くなるように維持する。
図9に示すように、予備加熱工程に続いて、鋳造工程が実行される。モールドチャンバ30の鋳型台座32の上に載置する(S201)。図5は、鋳造工程の初期の段階で、鋳型2が鋳型台座32に載置されているが、未だ鋳型2が上昇していない状態を示している。そして再度、モールドチャンバ30を閉じて、モールドチャンバ30内の真空排気工程、モールドチャンバ30へ保護ガスを導入し、モールドチャンバ30へ保護ガスを導入する(S202)。熔解坩堝4の内部に入れられた地金7は、誘導コイル21により目標温度にまで達するまで再度加熱され、熔解する(S203)。熔解後、誘導コイル21への通電を停止して地金の過熱を終了する(S204)。この段階では、ストッパーロッド24は下降しており、溶解した地金7は未だ熔解坩堝4の吐出口4bからは吐出されていない。そして、鋳型昇降シリンダ駆動用ライン33から気体を供給して鋳型昇降シリンダ31で鋳型台座32を上昇させる。鋳型台座32に載置されている鋳型2が上昇する。鋳型2の上昇により、鋳型2の上部がシール座金3に当接し、鋳型2の上昇とともにシール座金3が上昇する。鋳型2が最も上昇する第一位置まで鋳型台座32を上昇させる(S205)。図6は、鋳造工程で、鋳型2が最も上昇する第一位置まで移動し、その位置におけるシール座金3の状態を示している。
その後、ストッパーロッド駆動機構25を駆動させて、ストッパーロッド24を上昇させると、溶解した地金7は熔解坩堝4の吐出口4bから連通口20bを介して吐出される(S206)。図7は、この状態を示している。その後、加圧ガス供給ライン55から保護ガスと同種であるアルゴンを熔解チャンバ20内に導入する。熔解チャンバ20内の圧力は、加圧ガスにより加圧状態の圧力(たとえば、3000ヘクトパスカル)に設定する(S207)。加圧ガスは、シール座金3の側面の孔3cから円筒形状部3bの中空部をぬけて、開口3eを介して鋳型2の上部から地金7に圧力を付与する。その後、所定の時間、加圧状態の圧力を維持する。
そして、ガス回収ユニット50のガス回収用チャンバ51の内部を排気ライン57を介して真空ポンプ53により排気し、ガス回収用チャンバ51にガスを回収する準備をする。加圧状態にした後から所定時間経過した後に、バルブにより熔解チャンバ20をガス供給/回収用ライン56接続し、ガス回収用チャンバ51の内部に接続する。ここで、ガス回収用チャンバ51の接続バルブを開けて、熔解チャンバ20から、熔解チャンバ20の加圧の目的に使用した加圧動作に使用済の加圧ガスを回収する。熔解チャンバ20の圧力と回収チャンバの圧力とが平衡になった時点、すなわち熔解チャンバ20の圧力値が回収チャンバの圧力センサ52とほぼ同じ圧力になった時点で、接続バルブを閉じる。これにより、ガス回収用チャンバ51に加圧ガスが回収される(S208)。回収された加圧ガスは、次の鋳造の際の予備加熱工程の終了時の保護ガスとして使用される。
従前はこの段階でも、加圧ガスをそのまま供給して排出していたため、加圧ガスの消費量が極めて高く、無駄があった。さらに、シール座金3を用いることにより、この状態での熔解チャンバ20から外部への加圧ガスの流出量が抑えられ、加圧ガスが大きく節約できる。
その後、鋳造が終了して、次の鋳型に変える際には、ストッパーロッド駆動機構25を駆動させて、ストッパーロッド24を下降させる。ここで、鋳型昇降シリンダ駆動用ライン33から油圧を減じて鋳型台座32を下降させる。鋳型台座32に載置されている鋳型2が下降する。鋳型2の下降にしたがって、シール座金3のフランジ3aが連通口20bの周囲に着座するまでシール座金3が下降する。この位置が第二位置である。図4が、この状態を示している。ここでは、シール座金3の側部の孔3cは完全に熔解チャンバ外に位置し、熔解チャンバ内には暴露されない。シール座金3の上部の開口3dは熔解坩堝4の吐出口4bの外径とほぼ合致しているので、保護ガスに対しては密閉状態、すなわち熔解チャンバ20からモールドチャンバ30への保護ガスの流れは生じない状態となる。この間に、モールドチャンバ30を開けて、鋳型2の交換を行う。
なお、シール座金3の孔3cは、鋳造中の第一位置において熔解チャンバ20から鋳型2の内部を監視するための構成としても使用できる。たとえば、図1の熔解チャンバ20に観察窓20cを配置して、シール座金3を連通口20bに挿嵌する際に、シール座金3の孔3cを観察窓20cを配置する。これにより、シール座金3が第一位置にある際には、鋳型2の上面を観察することができる。
1 ロストワックス鋳造機
2 鋳型
3 シール座金
4 溶解坩堝
5 保護坩堝
6 ストッパーロッド
7 地金
20 溶解チャンバ
30 モールドチャンバ
40 ロックシリンダ
50 保護ガス回収ユニット
51 保護ガス回収用チャンバ
2 鋳型
3 シール座金
4 溶解坩堝
5 保護坩堝
6 ストッパーロッド
7 地金
20 溶解チャンバ
30 モールドチャンバ
40 ロックシリンダ
50 保護ガス回収ユニット
51 保護ガス回収用チャンバ
Claims (6)
- 内部に鋳型を有するモールドチャンバと、
地金を熔解するための熔解坩堝を内部に有し、該モールドチャンバと連結するように配置され、熔融した地金を該熔解坩堝から該鋳型に導入するための連通口を底部に有する熔解チャンバとを備えるロストワックス鋳造装置であって、
該ロストワックス鋳造装置は、さらに、
側面に孔を備え、該連通口に挿嵌されるシール座金であって、最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を該鋳型の昇降にしたがって昇降可能なシール座金を備え、
該シール座金は、該第一位置において、前記シール座金の孔が該熔解チャンバ内に位置して該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とを連通し、該第二位置においては該孔が該熔解チャンバ外に位置して該孔を介しての該熔解チャンバ内外とを連通がないことを特徴とするロストワックス鋳造装置。 - 請求項1に記載のロストワックス鋳造装置であって、該シール座金は、一端に開口を有する中空部を有する円筒形状の部材であって、該孔は該中空部と連通し、該開口は該熔解チャンバ外と連通することを特徴とするロストワックス鋳造装置。
- 請求項1または2に記載のロストワックス鋳造装置であって、
該シール座金は上面に開口を有し、該開口は該熔解坩堝の吐出口の外径に沿って鉛直方向に摺動可能であって、
該シール座金は、該孔より上側にフランジ部を有し、該フランジ部が該連通口の周囲に着座した状態では該孔が該熔解チャンバ外に位置することを特徴とするロストワックス鋳造装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のロストワックス鋳造装置であって、該鋳造装置は、該熔解チャンバを加圧する保護ガスが貯蔵されたボンベに接続され、該熔解チャンバに保護ガスを供給する保護ガス供給ラインと、
該保護ガス供給ラインとは別の保護ガス供給/回収用ラインによって、該熔解チャンバに結合される保護ガス回収用チャンバとを備え、
該保護ガス供給ラインとの気体的な接続を断ち、該保護ガス供給/回収用ラインを介して該熔解チャンバと該保護ガス回収用チャンバとの間で閉管路を形成可能であることを特徴とするロストワックス鋳造装置。 - ロストワックス鋳造装置のシール座金であって、該ロストワックス鋳造装置は、
内部に鋳型を有するモールドチャンバと、
地金を熔解するための坩堝を内部に有し、該モールドチャンバと連結するように配置され、熔融した地金を該坩堝から該鋳型に導入するための開口を該底部に有する熔解チャンバとを備え、
該シール座金は側面に孔を備え、
該シール座金は、該開口に挿嵌され、最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を該鋳型の昇降にしたがって昇降可能であって、
シール座金の該孔は、該第一位置においては該熔解チャンバ内に位置して該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とを連通させ、該第二位置において該熔解チャンバ外に位置して該孔を介しては該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とが連通しないことを特徴とするシール座金。 - 内部に鋳型を有するモールドチャンバと、地金を熔解するための坩堝を内部に有し、該モールドチャンバと連結するように配置され、熔融した地金を該坩堝から該鋳型に導入するための開口を該底部に有する熔解チャンバと、熔融する地金の酸化を防止するために該熔解チャンバから該モールドチャンバに向かって該開口を介して導入される保護ガスとを備えるロストワックス鋳造装置において、側面に孔を備えるシール座金によって該保護ガスの節約をするための方法であって、該方法は、
該シール座金を、最も上昇した第一位置と最も下降した第二位置との間を該鋳型の昇降にしたがって昇降可能なように該開口に挿嵌する工程を備え、
該工程では、シール座金の該孔は、該第一位置においては該熔解チャンバ内に位置して該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とを連通させ、該第二位置において該熔解チャンバ外に位置して該孔を介しては該熔解チャンバ内と該モールドチャンバ内とが連通しないことを特徴とする方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007157181A JP2008307567A (ja) | 2007-06-14 | 2007-06-14 | ロストワックス鋳造装置 |
ITRM20080303 ITRM20080303A1 (it) | 2007-06-14 | 2008-06-10 | Lost-wax casting apparatus. |
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JP2007157181A JP2008307567A (ja) | 2007-06-14 | 2007-06-14 | ロストワックス鋳造装置 |
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JP2007157181A Pending JP2008307567A (ja) | 2007-06-14 | 2007-06-14 | ロストワックス鋳造装置 |
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IT (1) | ITRM20080303A1 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012176415A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Yasui & Co | 加圧鋳造方法とその装置 |
CN103418744A (zh) * | 2012-05-24 | 2013-12-04 | 安井贸易株式会社 | 加压铸造方法及其装置 |
-
2007
- 2007-06-14 JP JP2007157181A patent/JP2008307567A/ja active Pending
-
2008
- 2008-06-10 IT ITRM20080303 patent/ITRM20080303A1/it unknown
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105170952A (zh) * | 2012-05-24 | 2015-12-23 | 安井贸易株式会社 | 加压铸造方法及其装置 |
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