JP3160573U - 靴紐及びそれを備えた靴 - Google Patents

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Abstract

【課題】靴への取り付け及び甲の締付具合の調節が非常に簡単に行えて、靴の脱ぎ履きや甲の締付具合の加減が行い易く、かつ靴の外観デザインの自由度を効果的に高めることができる靴紐を提供する。【解決手段】長手方向の両端それぞれに設けた紐通穴9に固定するための固定部21と、当該固定部21の間に設けた連結部31とを備えた伸縮性を有する一本の紐部材からなる。固定部21は、自然長の状態で径寸法の異なる大径部22と小径部23とで段差24が形成されていると共に、自然長から引き伸ばされた状態で、大径部23が小径化して段差24が平坦化する。左右一対の紐通穴9それぞれに各固定部21が有するいずれかの段差24を係合させることで、連結部31が左右の紐通穴9の間に掛け渡される。【選択図】図2

Description

本考案は、靴の紐通穴に通して取り付ける靴紐、及び該靴紐を備えた靴に関する。
従来の紐靴は、例えば、特許文献1に示すように、靴の甲皮に設けたスリット部の左右に複数個ずつ配列した紐通穴に通して取り付けられている。靴紐は、紐通穴の前段(下段)から後段(上段)に締め上げてゆく1本の紐部材からなるタイプが一般的である。このような靴紐は、各紐通穴の間で交差させながら順次に架け渡してゆき、最上段の紐通穴から引き出した両端を結んで固定するようになっている。そして、靴紐の締め上げ強さを調節することで、足の甲に対する靴の甲皮の締付具合を調節するようになっている。
しかしながら、従来の1本の靴紐では、一度締め上げた後で締付具合を調整する場合や、靴を履き直す場合には、一本の長い靴紐をずらす必要がある。これには、各紐通穴に対して上側から順番に靴紐をずらしてゆかなければ、全体の締付具合を調節できない。また、靴を脱ぐ際には靴紐を緩める必要があり、再度靴を履く際には、靴紐を順次送りながら締め上げる必要がある。しかしながら、靴紐は、両側の紐通穴の間で交差しており、その部分が重なり合っている。そのため、靴紐を締め上げた状態では、重なり合った靴紐が足の甲に押え付けられた状態になっている。これにより、靴紐の締付具合を調節する作業が行い難かった。また、1本の靴紐による締め上げでは、足の甲に対する甲皮の締付具合を精細に調節できないという問題もある。
また、従来の一本の靴紐は、一足の靴に対して単一の色彩が通常である。さらに、紐通穴への通し方などデザインのバリエーションには限りがある。そのため、靴の自由なデザインを十分に楽しむことができないという問題がある。
特開2006−314530号広報
本考案は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、靴への取り付け又は甲の締付具合の調節が非常に簡単に行えて、靴の脱ぎ履きや履き具合の加減が行い易く、かつ靴の外観デザインの自由度を効果的に高めることができる靴紐、及び該靴紐を備えた靴を提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案にかかる靴紐(20)は、靴(1)の甲部(3)に設けたスリット(7)の両側に配列した複数の紐通穴(9)のうち、前後方向の各段における左右一対の紐通穴(9,9)の間に掛け渡して取り付ける長さ寸法を有し、両端それぞれに設けられて紐通穴(9,9)に固定される固定部(21,21)と、固定部(21,21)の間に設けた連結部(31)とを備えた伸縮性を有する一本の紐部材からなり、固定部(21)は、自然長の状態で径寸法の異なる大径部(22)と小径部(23)とで段差(24)が形成されていると共に、自然長から引き伸ばされた状態で、大径部(23)が小径化して段差(24)が平坦化するように構成されており、一対の紐通穴(9,9)それぞれに各固定部(21,21)の段差(24)を係合させることで、連結部(31)が左右一対の紐通穴(9,9)の間に掛け渡されるように構成したことを特徴とする。
本考案にかかる靴紐は、靴の甲部に設けたスリットの両側に配列した複数の紐通穴のうち、前後方向の各段における左右一対の紐通穴の間に掛け渡して取り付けるものである。したがって、各段の紐通穴の間に掛け渡した靴紐の取付状態をそれぞれ調節することで、甲の各部の締付具合を任意に調節できるようになる。また、前段(下段)側の締付具合を調節する際に、靴紐を後段(上段)から順に緩めたり締めたりする必要が無いので、締付具合の調節が簡単に行えると共に、甲の各部に対する微細な締付具合の調節が可能となる。
また、本考案にかかる靴紐は、長手方向の両端それぞれに設けた紐通穴に固定するための固定部と、固定部の間に設けた連結部とを備えた伸縮性を有する一本の紐部材からなり、固定部は、自然長の状態で径寸法の異なる大径部と小径部とで段差が形成されていると共に、自然長から引き伸ばされた状態で、大径部が小径化して段差が平坦化するように構成されており、一対の紐通穴それぞれに各固定部の段差を係合させることで、連結部が一対の紐通穴の間に掛け渡されるように構成したので、靴紐を引張って伸ばすだけで、固定部を紐通穴に通して固定できる。したがって、靴紐を結ぶ作業が不要となり、かつ、靴紐の締付作業も不要となる。さらに、紐を履いているときに靴紐が不用意に緩むおそれがないので、靴の履き心地が向上すると共に、靴紐の結び直しや靴の履き直しが不要となる。
また、上記の靴紐によれば、各段の紐通穴に別々の靴紐を通すので、各段の靴紐の色などを互いに異ならせることが可能となる。これにより、従来の一本の靴紐と比べてデザインの自由度が格段に高くなり、靴の外観デザインに多彩なバリエーションを持たせることができる。また、各段の紐通穴に架け渡した複数本の靴紐を取り付けた靴は、当該靴紐を取り付けた甲部及びその周辺のデザインが従来の紐靴とは全く違ったものとなる。したがって、靴の外観デザインに斬新さを持たせることができる。なお、本考案にかかる靴紐は、従来の一本の靴紐を取り付けていた靴に対しても、付替用の靴紐として使用可能であるので、汎用性が高い。
また、上記の靴紐(20)の固定部(21)には、段部(24)が複数形成されており、それら複数の段部(24)のいずれかを選択的に紐通穴(9)に係合させることが可能であると良い。この構成によれば、紐通穴に係合させる段部を選択することで、靴紐による甲皮の締付具合を調節可能となる。したがって、靴を足に尚更フィットさせることができるので、靴の履き心地をさらに向上させることができる。また、この構成によれば、互いの距離が異なる紐通穴の間に掛け渡して設置する靴紐として、一種類の靴紐のみを用意すれば足りるので、靴紐の製造コストの削減、及び取扱性の向上を図ることができる。
また、上記の靴紐(20)は、軸心に沿って設置した伸縮可能な線材(32)と、該線材(32)の外周を被覆する外皮(35)とを備えており、外皮(35)における線材(32)に対して弛みを持って固定された箇所で大径部(22)と小径部(23)とが形成されているとよい。この構成によれば、結ぶことなく引張るだけで紐通穴に対する取り付け及び取り外しが行える靴紐を、簡単な構成で安価に実現できる。
また、本考案は、靴紐(20)を取り付けた靴(1)であって、靴(1)の甲部(3)に設けたスリット(7)の両側に配列した複数の紐通穴(9)のうち、前後方向に並ぶ各段それぞれにおける左右一対の紐通穴(9,9)の間に掛け渡して取り付けられた複数の靴紐(20)を備え、当該靴紐(20)は、本考案にかかる上記構成の靴紐(20)であることを特徴とする。
本考案にかかる靴によれば、上記の靴紐が有する効果によって、靴紐の取り付けが非常に簡単に行えると共に、脱ぎ履きや甲の締付具合の加減が行い易く、かつ、外観デザインの自由度を効果的に高めることができる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本考案の一例として示したものである。
本考案にかかる靴紐及び該靴紐を備えた靴によれば、靴紐の取り付けが非常に簡単に行えて、靴の脱ぎ履きや甲の締付具合の加減が行い易く、かつ靴の外観デザインの自由度を効果的に高めることができる。
本考案の第1実施形態にかかる靴紐を取り付けた靴を示す平面図である。 (a)は、靴紐を取り付けた靴の締付部を示す部分拡大図であり、(b)は、(a)のA−A矢視を示す図である。 靴紐を示す図で、(a)は、両端を引張っていない自然長の状態を示す図、(b)は、両端を引張って伸ばした状態を示す図である。 靴紐の内部構造を説明するための断面図で、(a)は、両端を引張っていない自然長の状態を示す図、(b)は、両端を引張って伸ばした状態を示す図である。 靴紐を他の態様で取り付けた靴の締付部を示す部分拡大図である。 本考案の第2実施形態にかかる靴紐を取り付けた靴を示す平面図である。 (a)は、靴紐を取り付けた靴の締付部を示す部分拡大図であり、(b)は、(a)のA−A矢視を示す図である。 第2実施形態の靴紐を示す図で、(a)は、両端を引張っていない自然長の状態を示す図、(b)は、両端を引張って伸ばした状態を示す図である。 第2実施形態の靴紐を他の態様で取り付けた靴の締付部を示す部分拡大図である。
以下、添付図面を参照して本考案の実施形態を詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本考案の一実施形態にかかる靴紐20を取り付けた靴1を示す平面図である。また、図2(a)は、靴紐20を取り付けた靴1の締付部6を示す部分拡大図であり、同図(b)は、(a)のA−A矢視を示す図である。また、図3は、靴紐20を示す図で、(a)は、両端を引張っていない自然長の状態を示す図、(b)及び(c)は、両端を引張って伸ばした状態を示す図である。
まず、本実施形態にかかる靴紐20を取り付ける靴(紐靴)1について説明する。なお、以下の説明では、靴1のつま先側を前側、かかと側を後側と称す。図1に示すように、靴1は、従来からある一般的な紐靴の構成を備えたものであり、足のつま先側からかかと側にかけての甲部分及び足首部分を覆う甲皮3と、足裏部分を覆う底部4とで構成されている。そして、甲皮3のかかと側には、足を挿入するための足挿入口5が形成されており、甲皮3のつま先側と足挿入口5との間には、靴紐20による締め付けを行うための締付部6が設けられている。締付部6は、靴1を履く際に足挿入口5を拡径する機能と、靴1を履いた状態で足の甲に対する甲皮3の締付具合を調節する機能とを有する部分である。
締付部6は、足挿入口5の前縁部から前側に向かって形成された帯状の切り込みからなるスリット部7と、該スリット部7の両側に配置された甲皮3の左端辺8aと右端辺8bとに沿って設けた複数個ずつ(図では5個ずつ)の紐通穴9,9とを備えている。また、スリット部7の下側には、スリット部7を塞ぐための舌片10が設置されている。舌片10は、スリット部7から出て足挿入口5内に延びている。紐通穴9,9には、本実施形態にかかる靴紐20が挿通されている。靴紐20は、複数本(図では5本)が互いに平行に設置されている。
締付部6では、靴紐20の緊縛操作及び弛緩操作によって、スリット部7の両側の左端辺8aと右端辺8bとの相対距離を適宜に調節することで、足の甲に対する甲皮3の締付具合を所望の状態に調節することができる。
靴紐20は、図3に示すように、その長手方向の両端に設けた紐通穴9,9に固定するための固定部21,21と、両側の固定部21,21の間に設けたそれらを連結する連結部31とを有する一本の紐状に形成されている。この靴紐20は、図1及び図2に示すように、靴1の締付部6に配列した複数の紐通穴9,9のうち、前後方向の各段に配置された左右一対の紐通穴9,9の間のみに掛け渡して取り付けるのに必要十分な長さ寸法を有している。したがって、従来の一般的な靴紐(一本の靴紐をすべての紐通穴9に架け渡すもの)よりも大幅に短い寸法である。
靴紐20の固定部21は、長手方向に沿って複数が配列された玉状の大径部22と、隣接する大径部22の間に配置された環状の窪みからなる小径部23とを備え、大径部22と小径部23の境界に段部24が形成された多段形状の外周面を有している。各図では、固定部21には、5個の大径部22が配列されており、各大径部22の間には、小径部23が設けられている。そして、靴紐20が自然長の状態では、固定部21の小径部23の太さが連結部31の太さと同程度に設定されており、大径部22の太さ(直径)は、連結部31よりも太い寸法に設定されている。また、大径部22の太さは、靴1の紐通穴9の径寸法(一般的な紐通穴9の径寸法)よりも大きな寸法に設定されており、かつ、小径部23の太さは、紐通穴9の径寸法よりも小さな寸法に設定されている。
図4は、靴紐20の内部構造を説明するための断面図で、(a)は、両端を引張っていない自然長の状態を示す図、(b)は、両端を引張って伸ばした状態を示す図である。同図に示すように、靴紐20は、内側の軸心に沿って設置したゴムなどの弾性を有する伸縮可能な部材からなる線材32と、該線材32の外周を被覆する外皮35とを備えて構成されている。外皮35は、僅かな伸縮性を有する布材などであっても良いし、布材よりも大きな伸縮性を有する合成樹脂製の皮膜などであってもよい。長手方向の中央に位置する連結部31においては、外皮35が線材32の外面に密着している。一方、両側の固定部21においては、外皮35は、線材32の外面に対してその長手方向に沿って所定間隔に配置された複数の固定点36のみが固定されている。そして、各固定点36の間の外皮35は、線材32に対して若干の弛みを有しており、線材32から外径側に膨らんで離間している。固定点36の部分が靴紐20の小径部23に対応しており、固定点36の間で弛められた外皮35が靴紐20の大径部22に対応している。なお、外皮35の弛みで形成された大径部22は、外力(靴を履いているときに靴紐9にかかる引張力)で容易に潰れてしまわない程度の強度を有していることが望ましい。
上記構成の靴紐20では、図3(a)及び図4(a)に示すように、両端を引張っていない自然長の状態では、線材32が伸びておらず、固定点36の間の外皮35がいずれも弛んだ状態になっている。これにより、固定部21では、両側の小径部23の間に玉形状の大径部22が配置されており、小径部23と大径部22とが交互に配列された多段形状になっている。一方、靴紐20の両端を引張って伸ばすと、固定部21の線材32が伸ばされる。これにより、図4(b)に示すように、固定点36の間で弛んでいた外皮35が靴紐20の長手方向に引張られて伸びた状態になる。そうすると、外皮35が中心の線材32に接近してその径が小さくなり、図3(b)に示すように、固定部21が靴紐20の長手方向に沿って平坦な形状となる。この場合の固定部21は、線材32が伸ばされていることで、自然長のときの小径部23よりもさらに小さな径寸法になっている。したがって、靴紐20は、両端を引張って伸ばした状態にすれば、靴1の紐通穴9に簡単に通すことができる。
上記構成の靴紐20は、両端を引張って伸ばした状態で、両側の固定部21,21それぞれを靴1のスリット部7の両側に配置した左右一対の紐通穴9,9それぞれに通す。このとき、靴紐20は互いに同じ段の紐通穴9,9に通す。その状態で、靴紐20の両端を引張って伸ばしている力を緩めると、靴紐20は、元の長さに復帰する。そうすると、固定部21の外皮35が弛むことで、平らになっていた大径部22が元の玉形状に戻る。これにより、紐通穴9,9がいずれかの段差24に係合した状態で固定される。こうして、図2に示すように、靴紐20は、両側の固定部21,21の段差24,24が紐通穴9,9に係合し、連結部31が左右に引張られた状態でスリット部7の幅方向に掛け渡される。
上記と同様の手順で、前後方向の各段における左右一対の紐通穴9,9に一本ずつ靴紐20を通して固定してゆく。こうして、図1及び図2に示すように、締付部6に複数本の靴紐20が並べて取り付けられる。このとき、紐通穴9に係合させる段差24の位置を適宜に選択することで、スリット部7の締付具合を調節することが可能である。さらに、各段の靴紐20ごとに当該調節を行えることで、スリット部7の前後方向における各位置の締付具合を任意に調節することができる。
スリット部7の両側の紐通穴9,9に掛け渡した各靴紐20は、その伸縮性によって、スリット部7の両側の端辺8a,8bを互いに接近させる方向に付勢している。これにより、靴1を履いた状態では、靴1の甲皮3を足の甲に対して適度な締付力で密着させることができ、靴1の良好な履き心地を確保できる。また、靴1を脱ぎ履きする際には、各靴紐20が適度に伸びることで、紐通穴9に対する靴紐20の固定位置(紐通穴9に係合する段部24の位置)を変えることなく、靴1の脱ぎ履きが非常に簡単に行えるようになる。
図5は、本実施形態の靴紐20を他の態様で取り付けた靴1の締付部6を示す部分拡大図である。靴紐20は、図2に示すように、前後方向の各段における左右の紐通穴9,9に掛け渡したものを互いに平行に配列する以外にも、図5に示すように、前後に隣り合う紐通穴9の間で前後の靴紐20を互いに交差させて取り付けてもよい。このように前後の靴紐20を互いに交差させて取り付ければ、靴1の締付部6及びその周辺のデザインにより多彩なバリエーションを持たせることができる。
以上説明したように、本実施形態の靴紐20は、靴1の甲皮3に設けたスリット部7の両側に配列した複数の紐通穴9のうち、左右一対の紐通穴9,9それぞれに固定部21,21が有する段差24,24を係合させることで、連結部31が左右一対の紐通穴9,9の間に掛け渡されるように構成した。したがって、各段の靴紐20の取り付け状態を調節することで、甲の各部の締付具合を任意に調節できるようになる。また、甲の前側の締付具合を調節する際に、靴紐20を後段から順に緩めたり締めたりする必要が無いので、締付具合の調節が簡単になると共に、甲の各部に対する微細な締付具合の調節が行えるようになる。
また、本考案にかかる靴紐20は、長手方向の両端それぞれに設けた固定部21,21と、固定部21,21の間に設けた連結部31とを備えた伸縮性を有する一本の紐部材からなる。そして、固定部21は、自然長の状態で径寸法の異なる大径部22と小径部23とで段差24が形成されていると共に、自然長から引き伸ばされた状態で、大径部23が小径化して段差24が平坦化するように構成されている。これらによって、靴紐20を引張って伸ばすだけで、固定部21を紐通穴9に挿通でき、その状態で引張っている力を緩めれば、紐通穴9に段差24を固定できる。したがって、靴紐20を結ぶ作業が不要となり、かつ、靴紐20の締付作業も不要となる。さらに、靴を履いているときに靴紐20が不用意に緩むおそれがなくなるので、靴1の履き心地が向上すると共に、靴紐20の結び直しや靴1の履き直しも不要となる。
また、本実施形態の靴紐20によれば、各段の紐通穴9,9に別々の靴紐20を通すので、各段の靴紐20の色彩や模様などを互いに異ならせることが可能となる。これにより、本実施系形態の靴1は、従来の一本の靴紐を取り付けた靴と比較して、デザインの自由度が格段に高くなるので、外観に多彩なバリエーションを持たせることができる。したがって、各段の紐通穴9,9に架け渡した複数の靴紐20を取り付けた靴1は、締付部6及びその周辺のデザインが従来の紐靴とは全く違ったものとなる。これにより、靴1の外観デザインに斬新さを持たせることができる。また、本実施形態の靴1では、スリット部7の両側の紐通穴9から飛び出している靴紐20の先端が自由端になっているので、歩いたり走ったりする際に、複数の靴紐20の先端それぞれがバラバラに揺れるようになる。これにより、靴1に動きのある視覚効果をもたらすことができる。このことによっても、靴1の外観に斬新さを持たせることができる。また、本実施形態の靴紐20は、従来の一本の靴紐を取り付けていた靴に対しても、そのまま付替用の靴紐として使用可能である。したがって、汎用性が高いものである。
また、本実施形態の靴紐20は、軸心に沿って設置した伸縮可能な線材32と、該線材32の外周を被覆する外皮35とを備えており、外皮35における線材32に対して弛みを持って固定された箇所で、大径部22と小径部23とが形成されている。このような構成を採用したことで、結ぶことなく引張るだけで紐通穴9に対する取り付け及び取り外しが行える靴紐20を、簡単な構成で安価に実現可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、本考案の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態の説明及び対応する図面においては、第1実施形態と同一又は相当する構成部分には同一の符号を付し、以下ではその部分の詳細な説明は省略する。また、以下で説明する事項以外の事項については、第1実施形態と同じである。この点は、他の実施形態においても同様である。
図6は、本考案の第2実施形態にかかる靴紐20−2を取り付けた靴1を示す平面図である。また、図7(a)は、靴紐20−2を取り付けた靴1の締付部6を示す部分拡大図であり、(b)は、(a)のB−B矢視を示す図である。また、図8は、第2実施形態の靴紐20−2を示す図で、(a)は、両端を引張っていない自然長の状態を示す図、(b)は、両端を引張って伸ばした状態を示す図である。図8に示すように、本実施形態の靴紐20−2は、固定部21に設けた大径部22を1個のみとしている。また、靴紐20−2は、弾性を有するゴム材からなる一体成型品であり、連結部31及び固定部21が一体のゴム材で構成されている。
また、本実施形態では、図8に示すように、靴1のスリット部7の両側に配列した前後方向の各段の紐通穴9に取り付ける靴紐20−2として、長さが異なる複数種類の靴紐20−2を用意する。これにより、スリット部7の前後方向における幅寸法の異なる箇所に対して、対応する長さの靴紐20−2を掛け渡すことで、前後方向の各部で均等な締付具合を確保できる。
また、本実施形態の靴紐20−2は、図8(b)に示すように、両端を引張って伸ばすことで、ゴム材からなる玉状の大径部22が細長形状に変形するようになっている。これにより、第1実施形態の靴紐20と同様、両端を引張って伸ばした状態にするだけで、靴1の紐通穴9に簡単に通すことができる。
図9は、第2実施形態の靴紐20−2を他の態様で取り付けた靴1を示す平面図である。本実施形態でも、靴紐20−2は、図7に示すように、前後方向の各段における左右の紐通穴9,9に掛け渡したものを互いに平行に配列する以外にも、図9に示すように、前後に隣り合う紐通穴9の間で前後の靴紐20−2を互いに交差させて取り付けてもよい。このように前後の靴紐20−2を互いに交差させて取り付ければ、靴1の締付部6及びその周辺のデザインにより多彩なバリエーションを持たせることができる。
以上、本考案の実施形態を説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、靴紐に設ける大径部の数は、上記実施形態に示すものには限定されず、少なくとも1個を設けていれば、他の数であってもよい。また、靴紐の材質は、弾性及び伸縮性を有する材料であれば、上記のゴム材には限定されず、他の材料であってもよい。また、上記実施形態では、第1実施形態の靴紐20は、軸心に沿って設置した伸縮可能な線材32と、該線材32の外周を被覆する外皮35とを備えた構成であるが、これに代えて、第2実施形態の靴紐20−2と同様、弾性を有するゴム材からなる一体成型品とし、連結部31及び固定部21を一体のゴム材で構成してもよい。また、これとは逆に、第2実施形態の靴紐20−2の構造として、軸心の線材とその外周を被覆する外皮とを有する構造を採用してもよい。
また、上記の実施形態では、靴1に対する靴紐20(20−2)の取り付け方法として、靴紐20における中央の連結部31をスリット部7の下側に配置し、両端の固定部21を紐通穴9から上方に引き出す態様で取り付けているが、これ以外にも、中央の連結部31をスリット部7の上側に配置し、両端の固定部21を紐通穴9から下側に引き出して甲皮3の下面側に隠すような態様で取り付けることも可能である。これによれば、靴紐20(20−2)を取り付けた靴1の締付部6及びその周辺のデザインにさらに多彩なバリエーションを持たせることができる。
1 靴(紐靴)
3 甲皮(甲部)
4 底部
5 足挿入口
6 締付部
7 スリット部
8a 左端辺
8b 右端辺
9 紐通穴
10 舌片
20 靴紐
21 固定部
22 大径部
23 小径部
24 段部
31 連結部
32 線材
35 外皮
36 固定点

Claims (4)

  1. 靴に取り付ける靴紐であって、
    前記靴の甲部に設けたスリットの両側に配列した複数の紐通穴のうち、前後方向の各段における左右一対の紐通穴の間のみに掛け渡して取り付ける長さ寸法を有し、
    両端それぞれに設けられて前記紐通穴に固定される固定部と、前記固定部の間に設けた連結部とを備えた伸縮変形可能な一本の紐部材からなり、
    前記固定部は、自然長の状態で径寸法の異なる大径部と小径部とで段差が形成されていると共に、自然長から引き伸ばされた状態で、前記大径部が小径化して前記段差が平坦化するように構成されており、
    前記一対の紐通穴それぞれに前記各固定部の前記段差を係合させることで、前記連結部が前記一対の紐通穴の間に掛け渡されるように構成した
    ことを特徴とする靴紐。
  2. 前記靴紐の前記固定部には、複数の前記段部が設けられており、
    前記複数の段部のいずれかを選択的に前記紐通穴に係合させるように構成した
    ことを特徴とする請求項1に記載の靴紐。
  3. 前記靴紐は、軸心に沿って設置した弾性を有する伸縮可能な線材と、該線材の外周を被覆する外皮とを備えており、
    前記外皮における前記線材に対して弛みを持って固定された箇所で前記大径部と前記小径部とが形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の靴紐。
  4. 靴紐を取り付けた靴であって、
    甲部に設けたスリットの両側に配列した複数の紐通穴のうち、前後方向に並ぶ各段それぞれにおける左右一対の紐通穴の間に掛け渡して取り付けられた複数の靴紐を備え、
    前記靴紐は、請求項1乃至3のいずれかに記載の靴紐である
    ことを特徴とする靴。
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