JP3159528B2 - 放電励起エキシマレーザ装置 - Google Patents

放電励起エキシマレーザ装置

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JP3159528B2
JP3159528B2 JP17805592A JP17805592A JP3159528B2 JP 3159528 B2 JP3159528 B2 JP 3159528B2 JP 17805592 A JP17805592 A JP 17805592A JP 17805592 A JP17805592 A JP 17805592A JP 3159528 B2 JP3159528 B2 JP 3159528B2
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忠明 三木
恭博 嶋田
直貴 小杉
明浩 松田
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松下電子工業株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光リソグラフィや微細
加工等に応用される放電励起エキシマレーザ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】希ガスハロゲンエキシマレーザ装置は紫
外域で発振する高出力のガスレーザであり、半導体リソ
グラフィや化学プロセス等の広範な用途に利用されてい
る。希ガスハロゲンエキシマレーザ装置の励起方式に
は、電子ビーム励起と放電励起とがあるが、後者、比較
的容易な構成で高繰り返し発振が可能であるため広く一
般的に用いられている。
【0003】希ガスハロゲンエキシマレーザ装置は非常
に高い励起密度を必要とするレーザであるため、主電極
の間の励起放電領域内を主放電に先立って予備電離する
ことにより励起放電の開始を容易にする手法が用いられ
ている。予備電離の方法としては、紫外光(UV光)ま
たはX線などのエネルギービームを励起放電領域に照射
する方法がある。
【0004】産業用エキシマレーザ装置の予備電離方式
としては、装置の構成が容易な容量移行自動予備電離と
呼ばれる方式が多く用いられている。以下に図4を参照
して従来の容量移行自動予備電離放電励起エキシマレー
ザ装置の構成を説明する。レーザヘッド40内には希ガ
スとハロゲンからなるレーザガス41が高気圧(2〜6
気圧程度)充填されており、運転中は図示しない循環系
により撹拌されている。ここで、レーザヘッド40内に
設けられた一対の主電極42および43との間にバルス
的な主放電44を発生させることによって、励起放電領
域内のレーザガス41を励起する。
【0005】次に、図4に示す回路の動作について説明
する。スイッチ45が開いている間に充電用コイル46
を経由して充電用キャパシタ47が充電される。図にお
いて、スイッチ45を閉じると、充電キャパシタ47の
電荷がピーキングキャパシタ48に移行するが、この際
スイッチ45と充電用キャパシタ47とピーキングキャ
パシタ48とからなる容量移行回路中に設けられた、対
向する予備電離電極1のギャップ4においてアーク放電
5が起こる。このアーク放電5から発生するUV光を主
放電44の起こる励起放電領域に照射することにより、
この領域内のレーザガス41を予備電離する。充電キャ
パシタ47からピーキングキャパシタ48への容量移行
によってピーキングキャパシタ48の端子間電圧が主電
極42および43間の放電開始電圧に達すると、主放電
44が起る。これで1回のレーザ動作は終了するが、一
般にスイッチ45にはサイラトロン等が使用され、上述
の動作を繰り返し行うようになっている。
【0006】このような構成の放電励起エキシマレーザ
装置において安定なレーザ出力を得るために主放電44
は、主電極42,43の長手(紙面に垂直)方向の全長
にわたって均一な放電であることが望ましい。このよう
な広域にわたる均一な主放電44を実現するためには、
予備電離も全域にわたって均一に行わなければならな
い。そのため、主電極42,43の両側に対向する予備
電離電極49を、主電極42,43近傍に例えば20〜
40mm間隔で並列に配設し、その長手方向すなわちレー
ザビーム方向(図示せず)に沿って配列する構成をとる
のが一般的である。このように多数配列された予備電離
電極49の要部の構造を図5に示す。図5において、お
よそ1mmのギャップ50を隔てて対向する予備電離電極
49は、直系およそ3mmの耐ハロゲンガス用の材料、例
えば純ニッケルで形成されている。容量移行の開始時
に、対向する予備電離電極49のギャップ50は絶縁破
壊し、容量移行電流によって、主放電(図示せず)に先
行するアーク放電51が生じる。このアーク放電5から
発生するUV光のうち、図4の主放電44領域の方向へ
放射されたものが、励起放電領域内のレーザガス41を
予備電離する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の放電励
起エキシマレーザ装置では、アーク放電による予備電離
電極材料のスパッタリングとアーク電流の局所的集中に
よる予備電離電極材料の加熱蒸発によって予備電離電極
49は著しく消耗する。したがって、レーザを繰り返し
動作させると、予備電離電極1の消耗によって、その予
備電離電極49のギャップ4が拡がり、予備電離開始電
圧がしだいに上昇する。このギャップ4の拡がりは、予
備電離電極49の各対によって一様でないので、予備電
離の開始時間およびそれから放射されるUV光の強度に
ばらつきが生じるようになる。その結果、励起放電領域
内の予備電離の状態が不均一となって、レーザ出力が低
下し、長期間の安定動作を必要とする産業用レーザ装置
としては問題があった。
【0008】また、ギャップ4で生じるUV光は等方的
に放射されるため、発生したUV光のうちの一部、すな
わち、主放電領域の方向に照射される部分しか予備電離
に利用できない。そのため、予備電離を効果的に行えな
いという問題が生じていた。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、予備
電離電極の消耗を低減し、UV光の効率的利用ができる
長期安定性に優れた高出力放電励起エキシマレーザ装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の放電励起エキシマレーザ装置は、少なくと
も対向する予備電離電極を複数対備えた放電励起エキシ
マレーザ装置において、前記予備電離電極の各対のギャ
ップに前記予備電離電極の幅よりも広い幅の絶縁体を設
け、前記ギャップにおける前記絶縁体の一部表面に前記
予備電離電極の前記絶縁体の沿面距離が最短距離となる
ように溝状の切り欠き部が設けられるとともに、前記切
り欠き部が主放電部の方向に向けられた構成としたもの
である。
【0011】
【作用】上記構成により、予備電離放電を沿面放電によ
って行えるので、アーク放電に比べて電流密度を小さく
抑えることができる。これによって、予備電離電極のス
パッタリングと局所的加熱を軽減し、予備電離電極の消
耗を低減することができ、長期間にわたる繰り返し動作
によっても、レーザ出力は安定に保たれる。また、絶縁
体の沿面距離の最短部を主放電部の方向に向けること
で、予備電離を行うUV光に指向性を持たせる(主放電
部の方向に向ける)ことができるので、予備電離密度が
向上し、レーザ出力が上昇する。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0013】図1は、本発明の第1の実施例における対
向する放電励起エキシマレーザ装置用予備電離電極49
のうちの1対の要部を示しており、予備電離電極49の
各対のギャップに絶縁体11を挿入して構成されてい
る。この放電励起エキシマレーザ装置の構成の特徴は、
図4,図5に示す従来の放電励起エキシマレーザ装置の
対向する予備電離電極49のギャップに絶縁体11を配
設したことである。絶縁体11の材料としては、耐ハロ
ゲンガス性を有する絶縁体が望ましい。そこで本発明
は、対向する予備電離電極49のギャップに配設する絶
縁体11の材料として純度99.5%のアルミナセラミ
ックスを用いた。
【0014】次に、本発明の実施例の放電励起エキシマ
レーザ装置の動作を図1にしたがって説明する。まず、
容量移行の開始と同時に絶縁体11の表面に沿ってレー
ザガスの絶縁破壊が起こる。続いて、絶縁体11の表面
全体に沿って沿面放電が始まり、容量移行によって予備
電離電流12が流れる。この予備電離電流12は、主放
電(図示せず)に先行するので、沿面放電から発生する
UV光13は主放電に先行して励起放電領域内のレーザ
ガスを予備電離する。このとき、絶縁体11の表面を流
れる電流は絶縁体11の表面全体に均一に拡がるので、
空間ギャップのアーク放電に比べて単位断面積当りの電
流密度は著しく低くなる。したがって、予備電離電極4
9間で電流の局所的集中を軽減でき、予備電離電極49
のスパッタリングおよび局所加熱の影響が低く抑えられ
ることになる。その結果、予備電離電極49の消耗が低
減され、予備電離電極49のギャップの間隔を長期間一
定に保つことができ、レーザ出力を安定に維持できるこ
とになる。
【0015】次に、本発明の第2の実施例における対向
する放電励起エキシマレーザ装置の予備電離電極と、そ
の予備電離電極の各対のギャップに挿入した絶縁体とで
構成された要部を図2に示す。
【0016】第2の実施例の予備電離電極部の構成は、
第1の実施例と同様に、対向する予備電離電極49とそ
の予備電離電極49の各対のギャップに挿入した絶縁体
21を備えたものである。本実施例において、絶縁体2
1の形状は円板状で、その一部を切り欠いた構造になっ
ている。そして、対向する予備電離電極49の各対のギ
ャップに、円板状の絶縁体21をその中心軸と予備電離
電極49の中心軸が一致するように挟んでいる。ここで
絶縁体21の一部を切り欠いた部分、すなわち沿面距離
の最短部は、主放電部(図示せず)の方向に向けられて
いる。この構成において、容量移行の開始と同時に絶縁
体21の沿面距離の最短部の表面に沿ったレーザガスだ
けが絶縁破壊を起す。つづいて、絶縁体21の沿面距離
の最短部の表面に沿って沿面放電が発生し、容量移行に
よって予備電離電流22が流れる。この予備電離電流2
2は、主放電(図示せず)に先行するので、沿面放電か
ら発生するUV光23は主放電に先行する。このとき、
本実施例においては、各予備電離電極49の絶縁体21
の沿面距離の最短部を、主放電部の方向に向けて配設し
てあるので、沿面放電によって発生するUV光23を主
放電部の方向へ集中させることができる。その結果、従
来の等方的なUV光23を発生させるアーク放電または
沿面放電に比べて予備電離効果が大きくでき、レーザ出
力も向上する。
【0017】図3は、本発明の第3の実施例における対
向する放電励起エキシマレーザ装置の予備電離電極と、
その予備電離電極の各対のギャップに挿入した絶縁体と
で構成した要部を示している。
【0018】第3の実施例の予備電離電極部の構成は、
第2の実施例と同様に、対向する予備電離電極49とそ
の予備電離電極49の各対のギャップに挿入した絶縁体
31を備えたものである。本実施例において、絶縁体3
1の形状は円筒で、その外周の一部を切り欠いた構造に
なっている。そして、対向する予備電離電極1の各対の
ギャップに、円筒状の絶縁体31をその中心軸と予備電
離電極1の中心軸が一致するように挟んでいる。ここで
絶縁体31は、対向する予備電離電極49の端部を絶縁
体31の端部へ挿入する構造となっているので、この予
備電離電極49の各対のギャップに絶縁体31を確実に
取付けできる。さらに絶縁体31の一部を切り欠いた部
分、すなわち沿面距離の最短部は、主放電部(図示せ
ず)の方向に向けられている。この構成において、容量
移行の開始と同時に絶縁体31の沿面距離の最短部の表
面のレーザガスだけが絶縁破壊を起す。つづいて絶縁体
31の沿面距離の最短部の表面に沿って沿面放電が発生
し、容量移行によって予備電離電流32が流れる。この
とき、本発明の第3の実施例において沿面放電は、絶縁
体31の表面全体に沿ってではなく、沿面距離の最短部
において発生するため、この沿面放電によって発生する
UV光33は、等放的ではなく、絶縁体31の最短部の
向けられた方向に限定して放射される。各予備電離電極
1の絶縁体31の沿面距離の最短部は、主放電部の方向
に向けて配設されているので、沿面放電によって発生す
るUV光33を主放電部の方向へ集中させることができ
る。また、本実施例における絶縁体31の構造は、予備
電離電極49に円筒状の絶縁体31をはめ込む構造にな
っているため、予備電離電極49の消耗および機械的振
動によって絶縁体31が予備電離電極49から抜け落ち
ることがなくなる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明の放電励起エ
キシマレーザ装置は、対向する予備電離電極を複数対備
え、その予備電離電極の各対のギャップに絶縁体を挿入
して構成したもので、予備電離電極の早期消耗を低減で
き、レーザ出力を長期間安定に保てるので、メンテナン
ス頻度が少なくなり、また、絶縁体の沿面距離の最短部
を主放電部の方向に向けて配設しているので、予備電離
を行うUV光に指向性を持たせることができ、その結
果、予備電離電極部から発生するUV光はすべて主放電
部に向かって放射されるので、予備電離密度が向上し、
レーザ出力の上昇を図ることができる放電励起エキシマ
レーザ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の放電励起エキシマレー
ザ装置の要部斜視図
【図2】本発明の第2の実施例の放電励起エキシマレー
ザ装置の要部斜視図
【図3】本発明の第3の実施例の放電励起エキシマレー
ザ装置の要部斜視図
【図4】従来の放電励起エキシマレーザ装置の構成図
【図5】図4の放電励起エキシマレーザ装置の要部斜視
【符号の説明】
11,21,31 絶縁体 12,22,32 予備電離電流 13,23,33 UV光 49 予備電離電極
フロントページの続き (72)発明者 松田 明浩 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−135176(JP,A) 特開 昭63−229884(JP,A) 特開 昭63−227073(JP,A) 特開 昭63−228772(JP,A) 実開 昭55−65879(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/03 - 3/038 H01S 3/097 - 3/0979

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも対向する予備電離電極を複数
    対備えた放電励起エキシマレーザ装置において、前記予
    備電離電極の各対のギャップに前記予備電離電極の幅よ
    りも広い幅の絶縁体を設け、前記ギャップにおける前記
    絶縁体の一部表面に前記予備電離電極の前記絶縁体の沿
    面距離が最短距離となるように溝状の切り欠き部が設け
    られるとともに、前記切り欠き部が主放電部の方向に向
    けられたことを特徴とする放電励起エキシマレーザ装
    置。
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