JP3159395B2 - 携帯無線機 - Google Patents
携帯無線機Info
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Description
を持つ携帯無線機の構造に関し、特に、ホイップアンテ
ナ収納時においても高いアンテナ利得を得ることのでき
る携帯無線機に係る。
ップアンテナを持つ携帯無線機の例を示す。これらの図
の内、図10は線状ホイップアンテナの場合を、また、
図11はコイル装荷ホイップアンテナの場合を示してお
り、いづれも、(a)はアンテナ引きだし時、(b)は
アンテナ収納時の状態を示している。
テナ素子、23は整合回路、24は50Ω系同軸線路、
25は給電端子(以下、給電点ともいう)、26は無線
回路、27は無線機筐体、このように従来のホイップア
ンテナは引きだし時に良好な特性が得られるように、引
きだし時のホイップアンテナの下端で整合が取れるよう
に整合回路を設計していた。従って、図10(a)に示
す電流分布28のように、引きだし時は良好な正弦波電
流分布が得られる。
イップアンテナの場合も同様である。同図において、2
1は線状ホイップアンテナ素子、22はコイルを表わし
ているが、この場合も、ホイップアンテナ引き出し時に
最良な特性になるように設計されているので、(a)に
示す状態では良好な電流分布が得られる。
造の携帯無線機においては、線状ホイップアンテナ素子
収納時は図10(b)に示すように、電流分布29は非
常に乱れが小さくなる。これは、整合回路が引きだした
アンテナに対して整合が取れるように設計されているの
で、収納時はホイップアンテナ素子21との給電点25
でインピーダンスが合わず、十分なアンテナへの電力供
給が出来ないからである。特に収納されているアンテナ
素子は筐体内の金属に埋もれてしまうので、インピーダ
ンスが低くなり、アンテナへ十分な電力が供給されたと
してもアンテナからの放射はほとんど筐体外部までは届
かない。
ても、アンテナ給電端子でのインピーダンスが合わず、
アンテナの放射特性が大きく劣化する。アンテナ引きだ
し時およびアンテナ収納時の電流分布はそれぞれ同図
(a),(b)に示すようになる。ただし、この場合
は、図10の場合と異なり、ホイップアンテナ収納時で
も、コイル部分を筐体より突出させているので、その部
分からの放射がある。しかし、これは、給電点でのイン
ピーダンスの不整合があるのでかなり小さいものであ
る。
イップアンテナの場合のみを説明したが、1/4波長ホ
イップアンテナでも同様の欠点がある。図10の例につ
いて、実際の容積が約400ccの携帯無線機で実測し
たところ、ホイップ引き出し時の利得が−2dBd(ダ
イポール比)であるのに対して、収納時は−20dBd
となり、非常に特性が劣化することが実測された。
ナをもつ携帯無線機は、ホイップアンテナ引き出し時に
特性が最も良くなるように整合回路を設計していたの
で、収納時はインピーダンスの不整合により十分な電力
がアンテナに供給できないと言う問題点があった。
するために成されたものであって、アンテナを無線機筐
体内に収納した状態であっても良好な放射特性を得るこ
とのできる携帯無線機を提供することを目的としてい
る。
題点は、前記特許請求の範囲に記載された手段により解
決される。
に収納可能で、その電気長がアンテナ共振波長のほぼ1
/2の整数倍に相当するアンテナ素子と、無線機筐体の
アンテナ素子引出口に近い側に置かれ、前記アンテナ素
子に摺動子を介して電気的に接触する給電端子Aと、該
給電端子Aよりアンテナ素子引出口に対して遠い側に置
かれ、前記アンテナ素子に摺動子を介して電気的に接触
する給電端子Bと、無線機のアンテナに対する入出力を
2分岐する分岐回路とを具備し、分岐回路によって分岐
された一方の回路は無線機の入出力インピーダンスとア
ンテナ素子の電流節部インピーダンスとの整合を行なう
整合回路aを介するか、または、直接、給電端子Aに接
続され、分岐回路によって分岐された他方の回路は無線
機の入出力インピーダンスとアンテナ素子の電流腹部イ
ンピーダンスとの整合を行なう整合回路bを介するか、
または、直接、給電端子Bに接続され、アンテナ素子を
筐体から引き出した時、給電端子Aが該アンテナ素子の
電流節に接触するとともに、給電端子Bは開放状態とな
り、アンテナ素子を筐体に収納した時、給電端子Bが該
アンテナ素子の電流腹に接触する構造を有する携帯無線
機である。
において、無線機アンテナ素子を無線機筐体に収納した
とき該アンテナ素子の基部である一端が当該無線機の接
地回路と電気的に接続される接点を設け、該接点と給電
端子Bとの間で1/4波長の短絡平行2線を形成せしめ
る如く構成した携帯無線機である。
電端子Aと給電端子Bとして2箇所に設け、アンテナ素
子を無線機筐体より引き出して用いるときは、給電端子
Aがアンテナ素子の電流節(電流分布の幅がほぼ最小と
なる部分)に接触して給電し、一方、アンテナ素子を無
線機筐体内に収納して用いるときには給電端子Bがアン
テナ素子の電流腹(電流分布の幅がほぼ最大となる部
分)に接触して給電する如く作用するのでアンテナ素子
を無線機筐体内に収納した状態においても、良好な放射
特性を得ることができる。
アンテナ素子を無線機筐体内に収納したとき、無線機筐
体のアンテナ引出口から最も遠い側のアンテナ素子の一
端を当該無線機の接地回路と電気的に接続して1/4波
長の短絡平行2線とすることにより、そのインピーダン
スを無限大として、電流を遮断し、これによって給電端
子Bよりアンテナ素子他端迄の1/4波長のホイップア
ンテナと等価な動作をさせるものである。
り、(a)はホイップアンテナ引き出し時、(b)はホ
イップアンテナ収納時の状態を示している。同図におい
て、1は先端にコイルを装荷した線状アンテナ素子、2
は整合回路b、3は整合回路a、4は給電線、5は給電
端子A、6は給電端子B、7は無線回路、8は無線機の
接地レベルあるいは無線機筐体を表わしており、以下の
説明では数字符5,6で示す給電端子を給電点ともい
う。
で、同図(a)に示すホイップアンテナ引き出し時に
は、アンテナ素子(線状金属+コイル)1は下端が給電
端子A5のみに接触し、同図(b)に示すホイップアン
テナ収納時には、コイル部分だけが筐体から突出して、
給電端子A5および給電端子B6がアンテナ素子1に接
触している。
る。同図において9がホイップアンテナが引き出されて
いる時の電流分布、10が収納時の電流分布を表わして
いる。同図(a)に示すようにアンテナが引き出されて
いる時は、下端から整合回路a3を通して、給電端子A
5により給電される。そして、アンテナ素子部分が約1
/2波長に共振するので、9に示すような電流分布とな
る。この場合、給電端子B6は全くアンテナ素子1と接
触していないので、アンテナ特性に影響しない。また、
無線装置からの給電線には非常に短い開放線路が並列に
つながるだけなので、殆ど線路のインピーダンスも変わ
らない。
収納時は、給電端子B6が、ほぼアンテナ素子上端から
1/4波長の電気長に相当する点に接触するような機構
にしてあるので、給電点6から給電されて、上下2つの
1/4波長ホイップアンテナがある場合と同じ動作をす
る。このとき、整合回路b2は無線機インピーダンスと
1/4波長ホイップアンテナの給電インピーダンスを整
合させる働きをする。そして、コイル部が筐体より突出
しているため、これから放射をする。この場合、給電点
5は、高インピーダンスとなっているので、この点では
低いアンテナインピーダンスと整合せず、アンテナ素子
1と接触しているがその電流分布を乱すことは無い。す
なわち、10のような電流分布となり、収納時も強く放
射する。
を説明する。アンテナ素子の線状金属部分の長さ80m
m、コイル部分の直径4mm、長さ13mm、巻き数1
6回、筐体部分は高さ130mm、幅55mm、厚さ2
4mmとし、整合回路aとしてはπマッチ回路を用い、
整合回路bは無線機の入出力インピーダンスが50Ωで
あるため、特に設けなかった。
時のリターンロス特性を示す。アンテナ収納時はコイル
部分のみを筐体より出した。ホイップアンテナ引き出し
時は同図(a)に示すように共振周波数が904MHz
でリターンロスは−38dB(VSWR<1.1)であ
り、アンテナ収納時は同図(b)に示すように共振周波
数が983MHzに移動したが、アンテナ引き出し時の
共振周波数が904MHzにおいても−9.5dB(V
SWR<2)程度のリターンロスが得られた。すなわ
ち、本構造とすれば、アンテナ引き出し時、アンテナ収
納時とも十分低いリターンロスが得られることがわか
り、このことは、アンテナ収納時でもアンテナ素子へ十
分な電力が供給されていることを示している。
確かめるために、直立時水平面の放射パターンを測定し
た結果を、図4に示す。ここで、(a)はホイップアン
テナ引き出し時、(b)は従来の場合のアンテナ収納
時、(c)は本実施例のアンテナ収納時を示すものであ
り、11はEθ成分、12はEφ成分を表わしている。
アンテナ引き出し時には十分に放射をしているが、アン
テナ収納時には、放射特性がかなり劣化し、一方、本実
施例の場合にはパターン形状に片寄りがあるものの、か
なり強い放射をしていることがわかる。 これらパター
ンのレベル平均を利得と考えた時、(a)が−1dBd
(ダイポール比)、(b)が−13dBd、(c)が−
4.5dBdであった。 この結果から本発明によれば
ホイップアンテナ収納時においても良好な放射特性を持
つ携帯無線機が実現できることが分かる。
り、(a)がホイップアンテナ引き出し時、(b)が収
納時の状態を示しており、13は線状アンテナ素子を表
わしている。その他の数字符は図1の場合と同様であ
る。この場合も第1の実施例とほぼ同じ構造であるが、
収納時に線状ホイップアンテナを1/4波長ホイップア
ンテナとして動作させるためには、給電点6がほぼ線状
アンテナ素子13の中央に来るようにしなければならな
いため、アンテナ素子13は完全に収納させることが出
来ない。
ない線状のアンテナ素子の場合でも、ほぼ同じ構造とす
ることにより同様の効果を得ることができる。この場合
もホイップアンテナ収納時において良好な放射特性を持
った携帯無線機が実現できる。
り、(a)がホイップアンテナ引き出し時、(b)が収
納時の状態を示している。同図において、14は接点端
子C、15はアンテナ近傍筐体金属を表わしており、そ
の他の数字符は図1と同様である。本実施例において
は、アンテナ収納時にアンテナの下端が筐体金属と短絡
するように接点端子Cが設けられている。
収納時の電流分布の変化を図7(a)、(b)に示す。
アンテナ引きだし時は、第1の実施例と同じように、従
来の1/2波長ホイップアンテナと変わらないが、アン
テナ収納時は接点端子Cによってホイップアンテナの下
端が短絡されているので、給電点6から下側を見たイン
ピーダンスは無限大となり、上部のみに電流が流れる。
この機構を図8に示す。この図は図7(b)を横にした
ものである。
納時に1/2波長ホイップアンテナを1/4波長ホイッ
プアンテナとして動作させる。第1の実施例では、図2
に示すように給電点6から上部と下部の2つの1/4波
長ホイップアンテナを給電した。一方、図8に示すよう
に、実際の無線機では、収納されている1/4波長ホイ
ップアンテナの近傍に筐体金属15が来るため、下部の
アンテナは効率が悪くなることがある。
点6に並列にコンデンサが挿入されたことと同じとな
り、インピーダンス整合が取れなくなることも考えられ
る。そこで、本例では、図8のようにアンテナの下端を
短絡して、1/4波長の短絡平行2線とする。1/4波
長の短絡平行2線は、線路の特性インピーダンスの値に
よらずインピーダンス無限大となるので、給電点6から
は左側の部分しか電流が流れない。したがって、図7
(b)のように、上部の1/4波長ホイップアンテナの
みに電流が流れ単独の1/4波長ホイップアンテナと同
じ動作をする。
をした結果を説明する。無線機は第1の実施例と同じ構
造とし、アンテナ収納時にはアンテナ素子と筐体の間隔
が約2mmとなるようにして、アンテナの下端を短絡し
た。このリターンロス特性を図9に示す。このように、
やや共振点はずれるが、引き出し時の共振周波数904
MHzでリターンロスが8dB近くなり、アンテナ収納
時も共振していることがわかる。また、第1の実施例の
実験結果から、共振さえしていれば、放射特性も良好で
あることが類推できる。
ンテナ収納時に良好なアンテナの放射特性を有する携帯
無線機を実現することができる。なお、以上の実施例に
おいては、アンテナ素子の長さが1/2波長のものにつ
いて説明しているが、アンテナ素子の長さが1/2波長
の整数倍のものであっても同様の効果を得ることができ
ることは明らかである。
携帯無線機において、アンテナ素子を筐体から引き出し
たときにおいては勿論、アンテナ素子を筐体内に収納し
た状態においても、良好な放射特性を得ることができる
利点がある。
ある。
リターンロス特性を示す図である。
放射パターン特性を示す図である。
ある。
明する図である。
特性を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 無線機筐体に収納可能で、その電気長が
アンテナ共振波長のほぼ1/2の整数倍に相当するアン
テナ素子と、 無線機筐体のアンテナ素子引出口に近い側に置かれ、前
記アンテナ素子に摺動子を介して電気的に接触する給電
端子Aと、 該給電端子Aよりアンテナ素子引出口に対して遠い側に
置かれ、前記アンテナ素子に摺動子を介して電気的に接
触する給電端子Bと、 無線機のアンテナに対する入出力を2分岐する分岐回路
とを具備し、 分岐回路によって分岐された一方の回路は無線機の入出
力インピーダンスとアンテナ素子の電流節部インピーダ
ンスとの整合を行なう整合回路aを介するか、または、
直接、給電端子Aに接続され、 分岐回路によって分岐された他方の回路は無線機の入出
力インピーダンスとアンテナ素子の電流腹部インピーダ
ンスとの整合を行なう整合回路bを介するか、または、
直接、給電端子Bに接続され、 アンテナ素子を筐体から引き出した時、給電端子Aが該
アンテナ素子の電流節に接触するとともに、給電端子B
は開放状態となり、 アンテナ素子を筐体に収納した時、給電端子Bが該アン
テナ素子の電流腹に接触する構造であることを特徴とす
る携帯無線機。 - 【請求項2】 アンテナ素子を無線機筐体に収納したと
き該アンテナ素子の基部である一端が当該無線機の接地
回路と電気的に接続される接点を設け、該接点と給電端
子Bとの間で1/4波長の短絡平行2線を形成せしめる
如く構成した請求項1記載の携帯無線機。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17262691A JP3159395B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 携帯無線機 |
DE69215283T DE69215283T2 (de) | 1991-07-08 | 1992-07-03 | Ausfahrbares Antennensystem |
EP92306167A EP0522806B1 (en) | 1991-07-08 | 1992-07-03 | Retractable antenna system |
US08/188,104 US5374937A (en) | 1991-07-08 | 1994-01-28 | Retractable antenna system |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17262691A JP3159395B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 携帯無線機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0522011A JPH0522011A (ja) | 1993-01-29 |
JP3159395B2 true JP3159395B2 (ja) | 2001-04-23 |
Family
ID=15945369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17262691A Expired - Lifetime JP3159395B2 (ja) | 1991-07-08 | 1991-07-12 | 携帯無線機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3159395B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2944444B2 (ja) * | 1995-01-12 | 1999-09-06 | 日本電気株式会社 | 携帯無線機 |
AU4219797A (en) * | 1996-09-11 | 1998-04-02 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Antenna system |
JP6136631B2 (ja) * | 2013-06-25 | 2017-05-31 | 富士通株式会社 | アンテナ装置および電子機器 |
-
1991
- 1991-07-12 JP JP17262691A patent/JP3159395B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0522011A (ja) | 1993-01-29 |
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