JP3159248B2 - 高周波増幅装置 - Google Patents

高周波増幅装置

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JP3159248B2 JP27287697A JP27287697A JP3159248B2 JP 3159248 B2 JP3159248 B2 JP 3159248B2 JP 27287697 A JP27287697 A JP 27287697A JP 27287697 A JP27287697 A JP 27287697A JP 3159248 B2 JP3159248 B2 JP 3159248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波増幅回路の
一部を母基板とは別の回路基板上に形成した高周波増幅
装置に関し、特に母基板から2つ以上の電源端子を介し
て電力が供給される高周波増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機は、近年小型化が進んでお
り、大きなバッテリーを搭載できないので電池寿命を延
ばすために消費電力を低減することが重要な課題のひと
つとなっている。そのため、携帯電話機では、基地局か
らの距離に応じて送信電力を変化させるAPC(Aut
o Power Controll)機能を有してい
る。このAPC機能とは、携帯電話機が基地局に近い場
合は送信電力を低くすることで、消費電力を節約するも
のである。
【0003】このようなAPC機能を有したアナログ携
帯電話機の構成を図6に示す。
【0004】このアナログ携帯電話機は、インターフェ
ース部・ロジック部29と、音声信号処理部24と、受
信回路25と、送信回路28と、デュプレクサ26と、
アンテナ27と、高周波増幅装置71と、電圧制御部2
1と、DC/DCコンバータ22と、電源23とから構
成されている。
【0005】インターフェース部・ロジック部29は、
プッシュボタンや送・受話器(図示せず。)を介して操
作者とのやりとりをする部分で、音声信号処理部24か
ら出力された受話音声信号を音声に変換したり送話音声
信号やダイアル信号を音声信号処理部24へ出力する。
【0006】音声信号処理部24は、インターフェース
部・ロジック部29から伝達された送話音声信号を送信
回路28に伝達し、受信回路25から伝達された受話音
声信号をインターフェース部・ロジック部29に伝達す
る。
【0007】受信回路25は、PLL(Phase L
ocked Loop)等により構成され、アンテナ2
7により受信した受信信号をデュプレクサ26を介して
入力し、復調して音声信号に変換して音声信号処理部2
4に出力する。
【0008】送信回路28もPLL等により構成され、
音声信号処理部24から出力された音声信号で搬送波を
変調して送信信号として出力する。
【0009】デュプレクサ26は、高周波増幅装置71
から出力された増幅された送信信号が受信回路25に回
り込まないようにしながら、アンテナ27により受信し
た受信信号を受信回路25に伝達し、高周波増幅装置7
1から出力された増幅された送信信号をアンテナ27に
伝達する。
【0010】高周波増幅装置71は、送信回路28から
出力され入力端子11に入力された送信信号を、2段の
増幅素子により増幅して出力端子12に出力する。そし
て、2段の増幅素子にはそれぞれドレイン電源端子1
4、15から電源が供給されている。
【0011】電源23はある一定電圧の電源をDC/D
Cコンバータ22および高周波増幅装置71のドレイン
電源端子15に供給する。
【0012】電圧制御部21は、図には示されていない
手段により受信回路25によって受信された信号の電界
強度を検出することにより基地局との距離を推定し、高
周波増幅装置71から出力される送信信号が基地局との
距離に対応した出力電力となるような指示をDC/DC
コンバータ22に出力する。
【0013】DC/DCコンバータ22は、電源23か
ら供給された電圧を電圧制御部21からの指示に従い変
化させた後に高周波増幅装置71のドレイン電源端子1
4に供給する。例えば、携帯電話機が基地局に近い場合
は、DC/DCコンバータ22の出力電圧を下げて、高
周波増幅装置71の出力を下げる、このとき、高周波増
幅装置71に流れる電流は少なくなり、消費電力を低減
することができる。逆に、携帯電話機が基地局から遠い
場合は、DC/DCコンバータ22の出力電圧を上げ
て、高周波増幅装置71から最大の出力が得られるよう
にする。このため、携帯電話機が基地局から離れていて
も通話することがができる。
【0014】次に、この高周波増幅装置71の構成を図
7のブロック図を用いて説明する。
【0015】この高周波増幅装置71は、入力整合回路
2と、入力段FET5と、段間整合回路3と、出力段F
ET6と、出力整合回路4と、ドレインバイアスライン
7、8と、コンデンサ9、10とから構成されている。
【0016】入力整合回路2は、入力端子11と入力段
FET5の間のインピーダンスの整合をとるための回路
である。
【0017】入力段FET5は、ドレイン電源端子14
からドレインバイアスライン7を介して供給された電源
を用いて動作し、入力整合回路2からの信号を増幅して
段間整合回路3に出力する。
【0018】段間整合回路3は、入力段FET5と出力
段FET6の間のインピーダンスの整合をとるための回
路である。
【0019】出力段FET6は、ドレイン電源端子15
からドレインバイアスライン8を介して供給された電源
を用いて動作し、段間整合回路3からの信号を増幅して
出力整合回路4に出力する。
【0020】出力整合回路4は、出力段FET6と出力
端子12との間のインピーダンスの整合をとるための回
路である。
【0021】ドレインバイアスライン7、8は、マイク
ロストリップラインにより構成されていて、それぞれド
レイン電源端子14、15から入力段FET5、出力段
FET6のドレインに電源を供給している。
【0022】コンデンサ9、10は、それぞれドレイン
電源端子14、15とグランドとの間に設けられ、ドレ
イン電源端子14、15をそれぞれ高周波的に接地させ
る。
【0023】入力段FET5および出力段FET6にG
aAsからなるFETを使用した場合、そのゲートバイ
アスとして負電圧が必要になり、ドレイン電源端子1
4、15とは別にゲート電源端子13を設けている。そ
して、ゲート電源端子13から供給されたゲートバイア
スは、抵抗72、73により分割され入力段FET5の
ゲートに印加され、抵抗74、75により分割され出力
段FET6のゲートに印加されている。
【0024】ここでは、入力段FET5および出力段F
ET6という2つのFETに対し、共通のゲート電源端
子13からバイアスを供給する例を示したが、別々のゲ
ート電源端子から別々にバイアスを供給する例も知られ
ている。
【0025】この従来の高周波増幅装置71では、ドレ
イン電源端子14から供給される電源電圧を変化させる
ことにより入力段FET5のゲインが変化し高周波増幅
装置71としてのトータルのゲインが制御されるように
なっている(以下この方法を電源電圧可変による電力制
御方法と呼ぶ)。
【0026】このように高周波増幅装置71には2つの
ドレイン電源端子14、15が設けられているが、携帯
電話機によっては高周波増幅装置に入力する電力を制御
することによりその送信出力を制御する場合もある(以
下この方法を入力電力制御方法と呼ぶ。)。この場合に
は、ドレイン電源端子14、15は図8に示すように、
携帯電話機の母基板側で1つに接続され同じ電源電圧が
供給されて使用されることになる。
【0027】通常、高周波増幅装置71は、特公平7−
114334に開示したように、ハイブリッド構造の増
幅器モジュールに形成される。この増幅器モジュールは
半導体メーカで組み立てし、特性を調整したのち、携帯
電話機などのセットメーカに納入される。セットメーカ
では増幅器モジュールを携帯電話機などの母基板に装着
して製品を完成させている。このため、セットメーカは
個別の増幅素子を購入して、母基板上に高周波増幅回路
を形成するよりも、増幅器モジュールを購入して実装す
る方が、小型化を実現するとともに、整合回路などの調
整が不要になる。
【0028】このように使用されると、図9に示すよう
に入力段FET5の高周波信号がドレインバイアスライ
ン7、8を介して出力段FET6に漏洩し、出力段FE
T6の高周波信号がドレインバイアスライン7、8を介
して入力段FET5に漏洩することにより高周波増幅装
置71の高周波特性が悪化してしまう。この不具合の発
生を防止するため、従来の高周波増幅装置では、ドレイ
ンバイアスライン7、8の長さをλ/4としたり、特公
平7−114334に示すように、増幅器モジュールの
外部にλ/4のバイアスラインやチョークコイルを電源
と各電源端子間ごとに設け、入力段FET5および出力
段FET6のそれぞれからの高周波信号の漏れを防ぐよ
うにしている。
【0029】しかし、携帯電話機の小型化に伴い高周波
増幅装置のサイズも小型化が要求され、現在では図10
に示すような10×10mmのサイズとなっている。そ
して、その中心には入力段FET5と出力段FET6を
含むパワーデバイス素子101が設けられていて、その
周辺にチップ抵抗、チップコンデンサ等の他の素子およ
びマイクロストリップラインやパターン、スルーホール
などが設けられている。
【0030】携帯電話機では約1GHzの周波数が使用
されており、λ/4は約30mmの長さになる。ストリ
ップラインの幅を0.2mmで、ラインとラインの間隔
を0.2mmとした場合に、2つのドレインバイアスラ
イン7、8を形成するためには12mm2の面積が必要
になる。その結果、高周波増幅装置71の基板面積が増
大して、携帯電話機の小型化を阻害したり、多層の回路
基板を使うことになり、高周波増幅装置71のコストを
上昇させてしまう。このような理由により、ドレインバ
イアスライン7、8を1/4λ以上確保することは困難
となり、λ/8〜λ/10程度の長さしか確保すること
ができなくなっている。このため、入力段FET5およ
び出力段FET6から高周波信号が漏洩し、ドレイン電
源端子14、15間のアイソレーションが悪化してしま
っている。
【0031】これを解決するため、特開平8−5132
7号公報には、電源端子からの高周波信号の漏洩を低減
してマイクロストリップラインの長さがλ/8しかない
場合でも高周波特性を保つという発明が記載されてい
る。この例では電源端子と入力段FETとの間にコイル
を設け、入力段FETと出力段FETのドレインバイア
スラインの間にコンデンサとコイルを設け高周波の漏洩
を低減しようとするものである。しかし、電源端子がモ
ジュールから1本しか設けられていないので電源電圧を
変えて出力電圧をかえるような携帯電話機には使用する
ことができない。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】ドレインバイアスライ
ン7、8の長さがλ/4であると、増幅素子である入力
段FET5および出力段FET6のドレインからドレイ
ン電源端子14、15を見たインピーダンスは無限大で
あるが、ドレインバイアスライン7、8にλ/4の長さ
を確保することができないと、ドレインからドレイン電
源端子14、15を見たインピーダンスは有限の値とな
る。このため、高周波増幅装置71の外部でドレイン電
源端子14、15に接続されるインピーダンスの影響が
ドレインに及ぶことになる。例えば、半導体メーカで図
7に示すようにドレイン電源端子14、15に個別に電
力を供給しながら、高周波増幅装置71の各整合回路を
調整して出荷しても、携帯電話機などのセットメーカ
で、図9に示すように、高周波増幅装置71のドレイン
電源端子14とドレイン電源端子15とを導体パターン
で電源23と接続するような使い方をすると、整合回路
が初期の設定状態から著しくずれてしまい、当初の特性
が得られないことになる。さらに、出力段FET6の出
力がドレインバイアスライン8とドレインバイアスライ
ン7を介して前段に戻って、入力段FET5の出力と干
渉したり、入力段FET5の出力がドレインバイアスラ
イン7とドレインバイアスライン8を介して後段に伝わ
り、出力段FET6の出力と干渉して、特性を劣化させ
ることもあった。
【0033】本発明の第1の目的は、2つの電源端子を
有する高周波増幅装置を、モジュール単体で最良の特性
が得られるように調整したものを、セットに組み込んで
も良好な特性を維持できるようにすることである。
【0034】本発明の第2の目的は、2つのドレイン電
源端子が外部で接続されて使用された場合でも高周波特
性が劣化することがない高周波増幅装置を提供すること
である。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の高周波増幅装置は、入力端子から入
力された信号を増幅して出力する入力段増幅素子と、前
記入力段増幅素子から出力された信号を増幅して出力端
子に出力する出力段増幅素子と、前記入力段増幅素子に
マイクロストリップラインを介して電源を供給する第1
の電源端子と、前記出力段増幅素子に前記マイクロスト
リップラインとは異なるマイクロストリップラインを介
して電源を供給する第2の電源端子とを有する高周波増
幅装置において、前記第1の電源端子と前記第2の電源
端子が交流的に接続されたことを特徴とする。
【0036】本発明は、第1および第2の電源端子間を
内部で交流的に接続しておくことにより、予め高周波信
号の漏洩を発生させておき、その状態で高周波信号の漏
洩の影響を含めた回路のマッチングをとる。
【0037】したがって、本発明の高周波増幅装置を入
力電力制御方法を用いる携帯電話機に搭載した場合でも
高周波特性が劣化することがない。
【0038】請求項2記載の高周波増幅装置は、前記第
1の電源端子と前記第2の電源端子を交流的に接続する
手段が、コンデンサである。
【0039】請求項3記載の高周波増幅装置は、前記第
1の電源端子と前記第2の電源端子を交流的に接続する
手段が、コンデンサと抵抗を直列に接続した回路であ
る。
【0040】本発明は、コンデンサと抵抗によりダンピ
ング回路を形成して入力段増幅素子および出力段増幅素
子間の特定の周波数領域の高周波信号の漏洩を低減する
ようにしたものである。
【0041】また、請求項4記載の高周波増幅装置は、
前記第1の電源端子と前記第2の電源端子を交流的に接
続する手段が、第1のコンデンサとコイルとを直列に接
続した回路と並列に、第2のコンデンサを並列に接続し
た回路である。
【0042】本発明は、コイルと第2のコンデンサによ
り並列共振回路を形成することにより入力段増幅素子お
よび出力段増幅素子間の特定の周波数領域の高周波信号
の漏洩を低減するようにしたものである。
【0043】また、請求項5記載の高周波増幅装置は、
前記入力段増幅素子に電源を供給するためのマイクロス
トリップラインと前記第1の電源端子との間にコイルを
設けたものである。
【0044】本発明は、マイクロストリップラインと前
記第1の電源端子との間に設けたコイルにより入力段増
幅素子および出力段増幅素子間の高周波信号の漏洩を低
減するようにしたものである。
【0045】また、請求項6記載の高周波増幅装置は、
入力端子から入力された信号を増幅して出力する入力段
増幅素子と、前記入力段増幅素子から出力された信号を
増幅して出力端子に出力する出力段増幅素子と、前記入
力段増幅素子にマイクロストリップラインを介して電源
を供給する第1の電源端子と、前記出力段増幅素子に前
記マイクロストリップラインとは異なるマイクロストリ
ップラインを介して電源を供給する第2の電源端子とを
有する高周波増幅装置において、前記第1の電源端子と
前記第2の電源端子とが、コイルで直流的に接続された
ことを特徴とする。
【0046】また、請求項7記載の高周波増幅装置は、
入力端子から入力された信号を増幅して出力する入力段
増幅素子と、前記入力段増幅素子から出力された信号を
増幅して出力端子に出力する出力段増幅素子と、前記入
力段増幅素子にマイクロストリップラインを介して電源
を供給する第1の電源端子と、前記出力段増幅素子に前
記マイクロストリップラインとは異なるマイクロストリ
ップラインを介して電源を供給する第2の電源端子とを
有する高周波増幅装置において、前記第1の電源端子と
前記第2の電源端子とが、実質的に0Ωのチップ抵抗で
直流的に接続されたことを特徴とする。
【0047】本発明は、高周波増幅装置を搭載する携帯
電話機の出力電力の制御方法が高周波増幅装置への入力
電力を制御する方法のみである場合に電源端子間を直流
的に接続するようにしたものである。
【0048】したがって、交流的に接続するよりも使用
する部品を少なくすることができる。
【0049】また、他の実装面積を確保したままで請求
項1記載の発明と同様な効果を得ることができる。
【0050】さらに、請求項6記載の高周波増幅装置の
ように、第1および第2の電源端子間にコイルを設ける
ようにすれば高周波信号の漏洩を低減することができ
る。
【0051】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0052】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態の高周波増幅装置1の構成を示したブロック図
である。図7中と同番号は同じ構成要素を示す。
【0053】本実施形態の高周波増幅装置1は、図7の
従来の高周波増幅装置71に対して、ドレイン電源端子
14、15をマイクロストリップライン16、17を介
してコンデンサ18で交流的に接続したものである。
【0054】このコンデンサ18は、例えば1000p
F程度の容量の素子で、高周波増幅装置1を使用する周
波数帯においてドレイン電源端子14、15を高周波的
にショートすることができればよい。
【0055】本実施形態は、コンデンサ18を用いてド
レイン電源端子14、15を内部で接続しておくことに
より、ドレイン電源端子14と15とを高周波増幅装置
1の外部で直接接続するような使い方を想定して、整合
回路などの調整をすることができる。
【0056】そのため、この高周波増幅装置1を入力電
力制御方法を用いる携帯電話機に搭載した場合でも電源
供給方法の違いによって高周波特性が劣化することがな
く、高周波増幅装置1を単体で調整したときの特性を維
持できる。
【0057】また、本実施形態では、ドレイン電源端子
14、15間をコンデンサ18によって交流的に接続し
たため直流的にはオープンの状態である。そのため、本
実施形態の高周波増幅装置1は、ドレイン電源端子14
に入力される電圧を制御することにより入力段FET5
のゲインの制御を行う機能を損なうことはない。また、
チップコンデンサが1つ増えるだけなので、ドレインバ
イアスライン7、8の長さをλ/4とした場合のパター
ンと比較して少ない面積とすることができる。
【0058】(第2の実施形態)図2は本発明の第2の
実施形態の高周波増幅装置21の構成を示したブロック
図である。図1中と同番号は同じ構成要素を示す。
【0059】本実施形態の高周波増幅装置21は、図1
の第1の実施形態の高周波増幅装置1に対してドレイン
バイアスライン7とドレイン電源端子14との間にコイ
ル19を設けたものである。
【0060】本実施形態は、上記第1の実施形態と同様
な効果が得られるものであるが、その効果に加えて入力
段FET5と出力段FET6の間のインピーダンスが、
ドレイン7、8の長さをλ/4とした場合のインピーダ
ンスに近づくので高周波信号の漏洩や干渉を低減するこ
とができる。
【0061】(第3の実施形態)図3は本発明の第3の
実施形態の高周波増幅装置31の構成を示したブロック
図である。図1中と同番号は同じ構成要素を示す。
【0062】本実施形態の高周波増幅装置31は、図1
の第1の実施形態の高周波増幅装置1に対して、コンデ
ンサ18とマイクロストリップライン17との間に抵抗
32を設けたものである。
【0063】そして、抵抗32の抵抗値は、ドレイン電
源端子14、15を結ぶマイクロストリップライン1
6、17の特性インピーダンスよりも低い値となるよう
に設定する。
【0064】本実施形態は、抵抗32とコンデンサ9、
10、18によりダンピング回路を形成するようにし、
上記第1の実施形態で得られる効果に加えてドレインバ
イアスライン7、8を介して漏洩する特定の周波数領域
の高周波信号を低減することができる。
【0065】(第4の実施形態)図4は本発明の第4の
実施形態の高周波増幅装置41の構成を示したブロック
図である。図1、3中と同番号は同じ構成要素を示す。
【0066】本実施形態の高周波増幅装置41は、図3
の第3の実施形態の高周波増幅装置31に対して、コン
デンサ18の代わりにコンデンサ43とコイル44を直
列に接続し、このコンデンサ43とコイル44と並列に
コンデンサ42を設けたものである。
【0067】本実施形態は、コイル44とコンデンサ4
2により並列共振回路を形成することにより上記第3の
実施形態と同様に、ドレインバイアスライン7、8を介
して漏洩する特定の周波数領域の高周波信号を低減する
とともにコンデンサ43を設けて、直流を阻止すること
により上記第1の実施形態と同様な効果を得るようにし
たものである。
【0068】(第5の実施形態)図5は本発明の第5の
実施形態の高周波増幅装置51の構成を示したブロック
図である。図1中と同番号は同じ構成要素を示す。
【0069】本実施形態の高周波増幅装置51は、図1
の第1の実施形態の高周波増幅装置1に対して、コンデ
ンサ18を用いずに、ドレイン電源端子14とドレイン
電源端子15との間をマイクロストリップライン52で
直流的に接続したものである。
【0070】このように直流的に接続するとドレイン電
源端子14から入力する電源電圧を変化させて出力電力
を制御する方法を用いる携帯電話機にはこの高周波増幅
装置51は使用することができない。しかし、高周波増
幅装置を搭載する携帯電話機の出力電力の制御方法が高
周波増幅装置への入力電力制御方法のみである場合には
ドレイン電源端子14、15間を直流的に接続しても動
作上の問題は無い。そして、本実施形態のようにマイク
ロストリップライン52でドレイン電源端子14、15
間を直流的にショートしても、図1の第1の実施形態の
高周波増幅装置1の様に交流的にドレイン電源端子14
とドレイン電源端子15との間をショートしたのと同様
な効果を得ることができる。
【0071】そして、本実施形態は、第1の実施形態と
同様な効果を得るとともにコンデンサ18分の実装面積
を少なくし、他の部品の実装面積を確保することができ
る。本実施形態では、ドレイン電源端子14、15間を
マイクロストリップライン52で直流的に接続したがコ
イルを用いて接続するこようにすれば高周波信号の漏洩
をさらに低減することができる。
【0072】また、上記第3〜第5の実施形態におい
て、図2の第2の実施形態と同様にドレインバイアスラ
イン7とドレイン電源端子14との間にコイルを設ける
ようにすれば高周波信号の漏洩をさらに低減することが
できる。
【0073】上記第1〜第5の実施形態では、増幅素子
としてFETを用いた場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく他の素子を増幅素子と
して用いた場合にも適用することができるものである。
【0074】また、高周波増幅装置を形成する回路パタ
ーンを予め準備しておき、電源端子間をコンデンサで接
続するか、コイルや0Ωのチップ抵抗で接続するかを製
造工程で選択することで、上記第1〜第5の実施形態で
説明した構成に対応でき、回路基板の製造コストや管理
コストを低減できる。
【0075】また、セットメーカ側では、携帯電話機な
どのセットが、電源電圧可変による電力制御方法であっ
ても、入力電力制御方法であっても、同一の外形で、同
一の端子配列を有する高周波増幅装置を使用できるの
で、セットの母基板の設計を標準化することができ、結
果的にコストを低減できる。
【0076】
【発明の効果】2つの増幅素子を内臓し、各増幅素子に
別々に電源端子と、この電源端子に接続されたマイクロ
ストリップラインを介して電源電力を供給するようにし
た高周波増幅装置において、マイクロストリップライン
の長さがλ/4以下であっても、電源端子間を交流的に
接続しておくことにより、出荷前に高周波増幅装置単体
で最適な特性が得られるように調整した状態が、セット
に組み込んでも維持できる。しかも電源端子間は直流的
に遮断されているので、電源電圧可変による電力制御方
法を採用するセットに使用しても、その機能は損なわれ
ることはない。
【0077】また、マイクロストリップラインと電源端
子との間にチョークコイルを挿入することにより、増幅
素子間の信号干渉を低減することができ、電源端子間を
接続したことによる特性劣化を低減できる。
【0078】さらに、高周波増幅装置を同一の回路パタ
ーンデータ構成し、電源端子間を交流的に接続するか、
直流的に接続するかを搭載部品の選択で容易に変更する
ことができるので、回路基板の製造コストや管理コスト
を低減できる。
【0079】また、携帯電話機などのセットが、電源電
圧可変による電力制御方法であっても、入力電圧制御方
法であっても、同一の外形で、同一の端子配列を有する
高周波増幅装置を使用できるので、セットの母基板の設
計を標準化することができ、結果的に製造コストを低減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の高周波増幅装置1の
構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の高周波増幅装置21
の構成を示したブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の高周波増幅装置31
の構成を示したブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施形態の高周波増幅装置41
の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の第5の実施形態の高周波増幅装置51
の構成を示したブロック図である。
【図6】アナログ携帯電話の構成を示したブロック図で
ある。
【図7】従来の高周波増幅装置71の構成を示したブロ
ック図である。
【図8】図7の高周波増幅装置71に1つの電源23か
ら電圧を供給した場合の携帯電話の構成を示したブロッ
ク図である。
【図9】図7の高周波増幅装置71の高周波信号の漏洩
経路を示すための図である。
【図10】高周波増幅装置の具体的なパターンおよび外
形を示すための図である。
【符号の説明】
1 高周波増幅装置 2 入力整合回路 3 段間整合回路 4 出力整合回路 5 入力段FET 6 出力段FET 7、8 ドレインバイアスライン 9、10 コンデンサ 11 入力端子 12 出力端子 13 ゲート電源端子 14、15 ドレイン電源端子 16、17 マイクロストリップライン 18 コンデンサ 19 コイル 22 DC/DCコンバータ 23 電源 24 音声信号処理部 25 受信回路 26 デュプレクサ 27 アンテナ 28 送信回路 31 高周波増幅装置 32 抵抗 33 コンデンサ 41 高周波増幅装置 42 コンデンサ 43 コンデンサ 44 コイル 51 高周波増幅装置 52 マイクロストリップライン 71 高周波増幅装置 72〜75 抵抗 101 パワーデバイス素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 3/60

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子から入力された信号を増幅して
    出力する入力段増幅素子と、 前記入力段増幅素子から出力された信号を増幅して出力
    端子に出力する出力段増幅素子と、 前記入力段増幅素子にマイクロストリップラインを介し
    て電源を供給する第1の電源端子と、 前記出力段増幅素子に前記マイクロストリップラインと
    は異なるマイクロストリップラインを介して電源を供給
    する第2の電源端子とを有する高周波増幅装置におい
    て、 前記第1の電源端子と前記第2の電源端子が交流的に接
    続されたことを特徴とする高周波増幅装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の電源端子と前記第2の電源端
    子を交流的に接続する手段が、コンデンサである請求項
    1記載の高周波増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の電源端子と前記第2の電源端
    子を交流的に接続する手段が、コンデンサと抵抗を直列
    に接続した回路である請求項1記載の高周波増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の電源端子と前記第2の電源端
    子を交流的に接続する手段が、第1のコンデンサとコイ
    ルとを直列に接続した回路と並列に、第2のコンデンサ
    を並列に接続した回路である請求項1記載の高周波増幅
    装置。
  5. 【請求項5】 前記入力段増幅素子に電源を供給するた
    めのマイクロストリップラインと前記第1の電源端子と
    の間にコイルを設けた請求項1から4のいずれか1項記
    載の高周波増幅装置。
  6. 【請求項6】 入力端子から入力された信号を増幅して
    出力する入力段増幅素子と、 前記入力段増幅素子から出力された信号を増幅して出力
    端子に出力する出力段増幅素子と、 前記入力段増幅素子にマイクロストリップラインを介し
    て電源を供給する第1の電源端子と、 前記出力段増幅素子に前記マイクロストリップラインと
    は異なるマイクロストリップラインを介して電源を供給
    する第2の電源端子とを有する高周波増幅装置におい
    て、 前記第1の電源端子と前記第2の電源端子とが、コイル
    直流的に接続されたことを特徴とする高周波増幅装
    置。
  7. 【請求項7】 入力端子から入力された信号を増幅して
    出力する入力段増幅素子と、 前記入力段増幅素子から出力された信号を増幅して出力
    端子に出力する出力段増幅素子と、 前記入力段増幅素子にマイクロストリップラインを介し
    て電源を供給する第1の電源端子と、 前記出力段増幅素子に前記マイクロストリップラインと
    は異なるマイクロストリップラインを介して電源を供給
    する第2の電源端子とを有する高周波増幅装置におい
    て、 前記第1の電源端子と前記第2の電源端子とが、実質的
    に0Ωのチップ抵抗で直流的に接続されたことを特徴と
    する 高周波増幅装置。
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