JP3158701B2 - 過電流保護機能付mos型トランジスタ - Google Patents

過電流保護機能付mos型トランジスタ

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JP3158701B2
JP3158701B2 JP23433892A JP23433892A JP3158701B2 JP 3158701 B2 JP3158701 B2 JP 3158701B2 JP 23433892 A JP23433892 A JP 23433892A JP 23433892 A JP23433892 A JP 23433892A JP 3158701 B2 JP3158701 B2 JP 3158701B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、過電流保護機能付M
OS型トランジスタに関する。
【0002】
【従来技術】従来の過電流保護機能付MOS型トランジ
スタとしては、例えば、図8に記載されているものがあ
り、以下図8に従って説明する。
【0003】まず構成を説明する。
【0004】MOSFET801とMOSFET803
とのドレインは共に負荷111の一端に接続され、負荷
111の他端は電源に接続されている。またMOSFE
T801とMOSFET803のゲートは共に入力抵抗
805の一端bに接続されている。MOSFET801
のソースは接地され、MOSFET803のソースは抵
抗809を介して接地されている。
【0005】ここで、MOSFET801は多数のMO
SFETが並列に接続されたパワーMOSFETであ
る。また、MOSFET803はMOSFET801よ
りもセル数の少ないMOSFETであり、MOSFET
803のドレイン・ソース間には、MOSFET801
のドレイン・ソース間に流れる電流に比例した小さな電
流が流れる。つまり、MOSFET803はMOSFE
T801のカレントミラーになっている。
【0006】MOSFET807のドレインはMOSF
ET801及び803のゲートに接続され、MOSFE
T807のゲートはMOSFET803のソースに接続
され、MOSFET807のソースは接地されている。
【0007】次に作用を説明する。
【0008】入力抵抗805の他端(図8中の端子a)
に所定の電圧を印加すると、MOSFET801のゲー
ト及び803のゲートに前記所定の電圧が印加され、M
OSFET801及び803が共に導通状態となり(以
下、非導通状態から導通状態へ変わることをターンオ
ン、その反対をターンオフという)、負荷111に電流
が流れる。
【0009】負荷111の異常によりMOSFET80
1のドレイン・ソース間に流れる電流が大きくなり、そ
れと共にMOSFET803のドレイン・ソース間に流
れる電流が大きくなると、抵抗809により発生する電
圧すなわちMOSFET807のゲート電圧が高くな
る。この電圧が、MOSFET801・803のゲート
電圧つまりMOSFET807のドレイン電圧より、M
OSFET807がターンオンする電圧分以上高くなる
と、MOSFET807がターンオンする。それによっ
て、端子aから抵抗805及びMOSFET807を通
ってグランドへ電流が流れる。このとき、抵抗805に
よる電圧降下があるため入力抵抗の一端bつまりMOS
FET801、803のゲート電圧が下がる。
【0010】このために、MOSFET801のドレイ
ン・ソース間に過電流が流れることがなく、MOSFE
T801の破壊を防止することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の過電流保護機能付MOS型トランジスタにお
いては、負荷111として起動時に抵抗が低いもの、例
えばランプの場合、MOSFET801がターンオンし
た瞬間は、まだランプ内のフィラメントが冷えていてフ
ィラメントの電気抵抗が低い状態なので、過電流(ラッ
シュ電流)がフィラメント及びMOSFET801のド
レイン・ソース間に流れる。この過電流に比例した大き
さの電流がMOSFET803のドレイン・ソース間に
も流れるため、過電流保護回路を構成するMOSFET
807がターンオンしてしまいMOSFET801のゲ
ート電圧を下げ、フィラメントに流れる電流を小さくし
てしまう。このために、ランプ内のフィラメントの温度
の上昇が遅くなってしまい、ランプが発光するまでに時
間がかかってしまうという問題点があった。
【0012】この発明は前述した課題を解決すべくなさ
れたもので、負荷の起動時には過電流保護機能の効果を
消して負荷を迅速に起動させ、なおかつ負荷が定常状態
のときには過電流保護を行うことのできる過電流保護機
能付MOS型トランジスタを提供することを目的として
いる。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1に記載された発明は、図1のクレーム対応
図に示されるように、負荷111を駆動させる第1のM
OS型トランジスタ101と、該第1のMOS型トラン
ジスタ101とドレイン及びゲートがそれぞれ共通に接
続され、前記第1のMOS型トランジスタ101よりセ
ル数の少ないカレントミラー用の第2のMOS型トラン
ジスタ103と、前記第1及び第2のMOS型トランジ
スタのゲートに一端が接続され、他端に電圧が印加され
る入力抵抗105と、少なくとも前記第2のMOS型ト
ランジスタ103のソースに接続され、前記第2のMO
S型トランジスタ103のソースの電位が所定値以上に
なったときに前記入力抵抗を介して前記第1及び第2の
MOS型トランジスタのゲートに印加される電圧を低下
させる保護手段107と、前記入力抵抗105に電気的
に並列接続されたコンデンサ109とから過電流保護機
能付MOS型トランジスタを構成した。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明においては、負荷111
を駆動させるために入力抵抗105の他端に電圧を入力
すると、該電圧は、第1及び第2のMOS型トランジス
タのゲートに印加され負荷が起動される。負荷の起動時
には、負荷にラッシュ電流が流れるため、第1のMOS
型トランジスタ101のドレイン・ソース間にも定常電
流より大きな電流(ラッシュ電流)が流れる。
【0015】第1のMOS型トランジスタ101のドレ
イン・ソース間に大きな電流が流れることで、第1のM
OS型トランジスタ101のカレントミラーである第2
のMOS型トランジスタ103のドレイン・ソース間に
も前記大きな電流に比例した大きさの電流が流れる。そ
して、第2のMOS型トランジスタ103のソースの電
位が所定値以上になると保護手段が作動する。しかし、
入力抵抗105の他端に電圧が入力されたときにはコン
デンサ109は見かけ上ショートした状態とほぼ等価と
なっているので入力抵抗105には電流が流れず、この
入力抵抗105による電圧降下がない。そのため、保護
手段が作動しても入力抵抗105の他端に入力された電
圧がコンデンサ109を介して入力抵抗105の一端つ
まり第1及び第2のMOS型トランジスタのゲートに印
加されているため、第1のMOS型トランジスタ101
のドレイン・ソース間にラッシュ電流を流すに充分な電
圧をゲートに供給することができる。従って、負荷11
1の起動時にはラッシュ電流が流れるので、負荷111
を迅速に起動することができる。
【0016】
【実施例】以下、図2の回路図に従って、この発明の第
1実施例を説明する。
【0017】まず構成を説明する。
【0018】111は負荷であり、例えば車両のルーム
ランプである。201は負荷111を駆動させるため多
数のMOSFETが並列に接続された、第1のMOS型
トランジスタとしてのMOSFETである。203はM
OSFET201よりもセル数の少ない、第2のMOS
型トランジスタとしてのMOSFETであり、MOSF
ET201のカレントミラー用として使用される。20
7はバイポーラ・トランジスタであり、209は抵抗で
ある。(このバイポーラ・トランジスタ207と抵抗2
09とで、請求項1に記載された保護手段が構成され
る。)205は入力抵抗である。この入力抵抗205
は、バイポーラト・ランジスタ207が導通状態(以
下、非導通状態から導通状態になることをターンオンと
言い、その反対をターンオフという)になったときに、
入力抵抗205の一端(以下接続点bという)に発生す
る電位を降下させるためのものであり、バイポーラ・ト
ランジスタ207の内部抵抗に比べて充分に大きく、例
えば抵抗値2MΩのものを用いる。211は入力抵抗2
05に並列接続されたコンデンサであり、例えば容量
0.022μFのものを用いる。このコンデンサの容量
及びこのコンデンサに印加される電圧により決まる時間
の間、バイポーラ・トランジスタ207がターンオンし
てもMOSFET201・203をターンオンさせ続け
るためのものである。尚、MOSFET201・203
をターンオンさせ続ける時間は、負荷の起動時から定常
状態になるまでの時間と同じかそれより少し長い時間に
設定する。
【0019】MOSFET201のドレインとMOSF
ET203のドレインは共に負荷111に接続されてい
る。
【0020】MOSFET201のゲートとMOSFE
T203のゲートは共に接続点bに接続され、入力抵抗
205の他端(以下、電圧入力点aという)からは、M
OSFET201とMOSFET203をターンオンさ
せるための電圧が入力される。MOSFET201のソ
ースは接地され、MOSFET203のソースは抵抗2
09を介して接地されている。
【0021】バイポーラ・トランジスタのベースはMO
SFET203のソースに接続され、コレクタは前記接
続点bに接続され、エミッタは接地されている。
【0022】次に作用を説明する。
【0023】まず、負荷111の起動時の作用について
説明する。
【0024】負荷111を駆動させるために電圧入力点
aに電圧を入力した瞬間、MOSFET201及びMO
SFET203のゲートには、電圧入力点aに入力され
た電圧が印加され、MOSFET201のドレイン・ソ
ース間及び負荷111に電流が流れる。
【0025】負荷111に電流が流れる初期の状態は、
負荷111が例えばランプの場合、フィラメントの冷え
ている間は抵抗が小さく、大きな電流(ラッシュ電流)
がフィラメントに流れる。
【0026】定常電流よりも大きな電流がMOSFET
201のドレイン・ソース間に流れることで、MOSF
ET201のカレントミラーであるMOSFET203
のドレイン・ソース間にも前述した大きな電流に比例し
た大きさの電流が流れる。
【0027】その結果、MOSFET203のソース電
位が抵抗209により発生する電圧によって、MOSF
ET203のゲートの電位よりもバイポーラ・トランジ
スタ207のターンオン電圧分以上(所定値以上)高く
なると、バイポーラ・トランジスタ207が作動する。
しかし、まだこの時はコンデンサ211に電荷が一杯に
なっていないので接続点bには電圧入力点aに入力され
た電圧が印加される。そして、コンデンサ211及びバ
イポーラ・トランジスタ207のコレクタ・エミッタ間
を介して電流が流れる。しかし、バイポーラトランジス
タ207に内部抵抗があるため、接続点bの電位がグラ
ンドの電位(0V)に落ちずに電圧入力点aに入力され
た電圧がそのままMOSFET201及び203のゲー
トに印加され、MOSFET201及び203がターン
オンし続ける。そのため、MOSFET201及び20
3がラッシュ電流をランプに流し続けることができる。
【0028】そして、ランプに電流が流れフィラメント
が温まってくるのにともない抵抗も大きくなってきて、
一定の状態(一定の電流の大きさ)で落ちつく(定状状
態になる)。 負荷111に流れていたラッシュ電流が
小さくなり負荷111が定状状態になるとMOSFET
201のドレイン・ソース間に流れる電流が減少するこ
とで、MOSFET201のカレントミラーであるMO
SFET203のドレイン・ソース間に流れる電流も減
少する。このためバイポーラ・トランジスタ207がタ
ーンオフし、その後、コンデンサ211に電荷が一杯に
なると、電流はコンデンサ211を流れることができな
くなる。
【0029】以上の作用の説明により、負荷111の起
動時にもMOSFET201がターンオフすることなく
MOSFET201に充分なラッシュ電流を流すことが
できるため負荷111を迅速に起動させることができ
る。
【0030】尚、コンデンサ211に電荷が一杯になる
までの時間が数mmsec程度になるようにコンデンサ
211の容量に係る時定数を決めておけば、たとえ負荷
の起動時にこの負荷に異常が起きた場合にも、MOSF
ET201に流れる大きな電流による発熱によってMO
SFET201が壊れてしまう前にMOSFET201
をターンオフさせることができる。
【0031】次に、負荷111の異常時の作用を説明す
る。
【0032】負荷111が定常状態に落ちついてから、
負荷111に異常が起きて定常電流より大きな電流が流
れると、MOSFET201のドレイン・ソース間に流
れる電流が大きくなり、それと共にMOSFET203
のドレイン・ソース間に流れる電流も大きくなるので、
抵抗209により発生する電圧すなわちバイポーラ・ト
ランジスタ207のベース電圧が高くなる。この電圧
が、MOSFET201・203のゲート電圧つまりバ
イポーラ・トランジスタ207のコレクタ電圧より、バ
イポーラ・トランジスタ207がターンオンする電圧分
以上高くなると、バイポーラ・トランジスタ207がタ
ーンオンして電圧入力点aからグランドへ電流が流れ
る。このときコンデンサ211には電荷が一杯なので、
電圧入力点aから入力抵抗205及びバイポーラトラン
ジスタ207を介してグランドへ電流が流れる。入力抵
抗205の抵抗値はバイポーラ・トランジスタ207の
内部抵抗の抵抗値よりも充分に小さいために、入力抵抗
205による電圧降下によってMOSFET201及び
203のゲートに印加される電圧が低くなりMOSFE
T201及び203がターンオフする。従って、MOS
FET201のドレイン・ソース間に過電流が長時間流
れることがなく、MOSFET201の破壊を防止する
ことができる。また、電圧入力点aに入力されている電
圧が0V(スイッチOFF)になると、コンデンサ21
1にたまった電荷は入力抵抗205を通って消滅してし
まい、初期状態に戻る。
【0033】以上説明してきたようにこの第1実施例に
おいては、負荷111の起動時に、負荷111にラッシ
ュ電流を十分流すことができるため、負荷111を迅速
に起動させることができる。
【0034】次に図3の回路図に従ってこの発明の第2
実施例を説明する。尚、第1実施例として説明した図2
の構成と同一の部分は同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0035】この第2実施例においては、第1実施例の
コンデンサ211を入力抵抗205に電気的に並列接続
すると共にコンデンサ211と電圧入力点aとの間に抵
抗213を直列に接続している。
【0036】次にこの実施例の作用を説明する。尚、負
荷111の異常時の作用については前述した第1実施例
と同様なので省略し、負荷111の起動時の作用のみ説
明する。
【0037】前述した実施例1と同様に、電圧入力点a
に電圧が印加された瞬間にMOSFET201・203
のゲートに電圧入力点aに入力された電圧が印加され、
MOSFET201・203が導通状態(以下、非導通
状態から導通状態になることをターンオンと言い、その
反対をターンオフという)になる。負荷111は起動時
に大きな電流が流れるため、MOSFET201のカレ
ントミラーであるMOSFET203にも比例した電流
が流れる。そしてバイポーラ・トランジスタ207がタ
ーンオンすると、この時コンデンサ211は電荷が一杯
でないため、抵抗213、コンデンサ211、バイポー
ラ・トランジスタ207を介して電流が流れる。
【0038】このとき、コンデンサ211に電荷が一杯
になるまでの時間はコンデンサ211の容量及びコンデ
ンサ211に印加される電圧に依存しているので、抵抗
213の抵抗値を任意の値に設定することによってコン
デンサ211に印加される電圧に依存するコンデンサ2
11に電荷が一杯になるまでの時間を任意に設定するこ
とができる。
【0039】従って、抵抗213の抵抗値を所定の値に
設定することによって、MOSFET201のドレイン
・ソース間をラッシュ電流が流れている時間、つまり負
荷111にラッシュ電流が流れる時間を調節することが
できる。
【0040】以上の説明により、本実施例においては前
述した第1実施例の効果に加えて更に、入力抵抗205
に電気的に並列接続されたコンデンサ211に直列に抵
抗213を介し、この抵抗213の抵抗値を適切に設定
することで、必要な時間だけ負荷111にラッシュ電流
を流すことができるというこの実施例特有の効果があ
る。
【0041】次に図4の回路図に従ってこの発明の第3
実施例を説明する。尚、第1実施例として説明した図2
の構成と同一の部分は同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0042】この第3実施例においては、前述した第1
実施例のバイポーラ・トランジスタ207のかわりにコ
ンパレータ227を接続している。コンパレータ227
の入力端子の一方が(−端子)MOSFET203のソ
ースに接続され、コンパレータ227の入力端子の他方
(+端子)であるVREF端子229には基準電圧が入力
されている。コンパレータ227の出力端子はMOSF
ET201及びMOSFET203のゲートに接続され
ている。コンパレータ227の作動用電源の端子の一方
は電圧入力点aに接続され、作動用電源の端子の他方は
グランドに接地されている。コンパレータ227の入力
端子の一方(−端子)の電位が他方(+端子)の電位以
下の時にはHi出力として、電圧入力点aに入力されて
いる電圧と同じ電圧が出力端子から出力され、コンパレ
ータ227の入力端子の一方(−端子)の電位が他方
(+端子)の電位よりも高くなるとLo出力として、グ
ランドの電位と同じ電位(0V)が出力端子から出力さ
れる。
【0043】次にこの第3実施例の作用を説明する。
【0044】まず、負荷111の起動時の作用を説明す
る。
【0045】前述した第1実施例と同様に電圧入力点a
に電圧が印加されると、MOSFET201及びMOS
FET203が導通状態(以下、非導通状態から導通状
態になることをターンオンと言い、その反対をターンオ
フという)になる。負荷111が例えばランプの場合に
は、ランプのフィラメントが冷えている状態では電気抵
抗が低いので、定常状態の時に負荷111に流れる電流
よりも大きな電流がMOSFET201のドレイン・ソ
ース間に流れる。そして、抵抗209によってグランド
の電位(0V)とMOSFET203のソースとの間に
電位差が発生するため、MOSFET203のソースの
電位が上昇し、コンパレータ227のVREF端子229
に加えられている基準電位よりも高くなると、コンパレ
ータ227からLo出力である0Vの電圧が接続点bに
出力される。接続点bへの0Vの出力というのは、接続
点bがコンパレータ227を介してグランドに接地され
ることである。このときまだコンデンサ211に電荷が
一杯でないのでコンデンサ211及びコンパレータ22
7を介して電流が流れることになる。しかし、コンパレ
ータ227に出力抵抗(出力端子の前の段に存在するコ
ンパレータ227の内部抵抗)があるため、接続点bに
電圧が発生する。そして、コンデンサ211に電荷が一
杯になるまでは電圧入力点aに入力される電圧が接続点
bに印加されており、前記出力抵抗のために接続点bの
電位は電圧入力点aの電位と同じになる。そのため、M
OSFET201及び203はターンオフすることなく
負荷111にラッシュ電流を流し続ける。やがて負荷1
11の抵抗値が上昇し、ラッシュ電流がおさまると、M
OSFET203のソースの電位が降下し、コンパレー
タ227のVREF端子229に加えられている基準電位
よりも低くなると、接続点bに印加される電圧は電圧入
力点aに入力されている電圧と同じになり、MOSFE
T201・203がターンオンし続け、負荷1111定
常状態となる。
【0046】つぎに、負荷111の異常時の作用を説明
する。
【0047】負荷111が定常状態に落ちついてから、
負荷111に異常が起きて定常電流より大きな電流が流
れると、MOSFET201のドレイン・ソース間に流
れる電流が大きくなり、それと共にMOSFET203
のドレイン・ソース間に流れる電流も大きくなるので、
抵抗209により発生する電圧すなわちコンパレータ2
27の−端子の電圧が高くなる。この電圧が、コンパレ
ータ227のVREF端子229に印加されている基準電
圧よりも高くなると、コンパレータ227の出力端子か
らLo出力である0Vが出力つまり、接続点bがコンパ
レータ227を介してグランドに接地される。しかし、
このときコンデンサ211には電荷が一杯で電流が流れ
ることができず、電圧入力点aから入力抵抗205及び
コンパレータ227を介してグランドへ電流が流れる。
そして、入力抵抗205による電圧降下によってMOS
FET201及び203のゲートに印加される電圧が低
くなりMOSFET201及び203がターンオフす
る。従って、MOSFET201のドレイン・ソース間
に過電流が長時間流れることがなく、MOSFET20
1の破壊を防止することができる。また、電圧入力点a
に入力されている電圧が0V(スイッチOFF)になる
と、コンデンサ211にたまった電荷は入力抵抗205
を通って消滅してしまい、初期状態に戻る。
【0048】以上説明してきたようにこの第3実施例に
おいては、第1実施例と同様に、負荷111の起動時
に、負荷111にラッシュ電流を充分流すことができる
ため、負荷111を迅速に起動させることができる。
【0049】次に図5の回路図に従ってこの発明の第4
実施例を説明する。尚、第1実施例として説明した図2
の構成と同一の部分は同一の符号を付し、詳細な説明は
省略する。
【0050】前述した第1実施例においてはMOSFE
T203のソースは抵抗209を介してグランドに接地
されていたのに対し、この第4実施例においては、MO
SFET203のソースは抵抗231を介してバイポー
ラ・トランジスタ207のベースに接続されている。
【0051】次にこの実施例の作用を説明する。
【0052】まず、負荷111の起動時の作用について
説明する。
【0053】前述した第1実施例の作用と同様に、電圧
入力点aに電圧が印加され、MOSFET201及びM
OSFET203が導通状態(以下、非導通状態から導
通状態になることをターンオンといい、その反対をター
ンオフという)になる。負荷111が例えばランプの場
合には、ランプのフィラメントが冷えている状態では電
気抵抗が低いので、定常状態の時に負荷111に流れる
電流よりも大きな電流(ラッシュ電流)がMOSFET
201のドレイン・ソース間に流れる。MOSFET2
01のドレイン・ソース間にラッシュ電流が流れ、MO
SFET203のソースの電位つまりバイポーラ・トラ
ンジスタ207のベース電圧が上昇し、この電圧が、M
OSFET201及び203のゲートにかかっている電
圧つまりバイポーラ・トランジスタ207のコレクタ電
圧よりもバイポーラ・トランジスタ207のターンオン
電圧分以上高くなると、このバイポーラ・トランジスタ
207がターンオンする。しかし、バイポーラ・トラン
ジスタ207に内部抵抗があるため接続点bにはグラン
ドの電位よりも高い電位が生じる。また、コンデンサ2
11に電荷が一杯になるまではコンデンサ211は見か
け上ショートした状態と同様であるため、電圧入力点a
に入力されている電圧がコンデンサ211を介して接続
点bに入力される。そのため、バイポーラ・トランジス
タ207がターンオンしても、MOSFET201及び
203をターンオンさせ続ける。やがて、ランプのフィ
ラメント自体の発熱によりフィラメントの抵抗が高くな
り、ラッシュ電流がおさまり、バイポーラ・トランジス
タ207がターンオフする。その後コンデンサ211に
電荷が一杯になり、定常状態となる。
【0054】次に、負荷111の異常時の作用を説明す
る。
【0055】負荷111が定常状態になった後、負荷1
11に異常が起き定常電流よりも大きな電流が流れる
と、MOSFET201及び203にもこの大きな電流
が流れ、MOSFET203のソース電圧つまりバイポ
ーラ・トランジスタ231のベース電圧が上昇する。こ
のベース電圧が、バイポーラ・トランジスタ231のコ
レクタ電圧よりもバイポーラ・トランジスタ231のタ
ーンオン電圧分以上高くなると、このバイポーラ・トラ
ンジスタ231がターンオンする。この時コンデンサ2
11が電荷で一杯なため、電圧入力点aから入力抵抗2
05及びバイポーラ・トランジスタ207を介してグラ
ンドへ電流が流れる。このとき、入力抵抗205による
電圧降下がによって接続点bつまりMOSFET201
及び203に入力される電圧が降下し、MOSFET2
01及び203がターンオフする。
【0056】この第4実施例においては、MOSFET
203のコレクタを接地していないため、負荷111の
定常状態(バイポーラ・トランジスタ207がターンオ
フしている状態)の時にはMOSFET203のドレイ
ン・ソースを通ってグランドへ流れる電流はない。
【0057】以上の説明により、本実施例においては前
述した第1実施例の効果に加えて更に、MOSFET2
03を通ってグランドへ流れる電流がないため、第1実
施例に比べて消費電力が少ないというこの実施例特有の
効果がある。
【0058】また、負荷としてはこのようなランプに限
るものではなく、エアコンのブロアモータやエンジンの
セルモータなどのモータを負荷としても良い。負荷がモ
ータの場合にも、起動時にラッシュ電流を流し続けるこ
とができるため、モータを確実に且つ迅速に起動するこ
とができる。
【0059】尚、負荷の起動時にラッシュ電流を流すと
いう目的を達成する2つの回路例を以下に示す。
【0060】まず、図6の回路図に従ってこの回路例1
を説明する。尚、第1実施例と同一の部分は同一の符号
を付し、その説明を省略する。
【0061】この回路例1においては、前述した第1実
施例のコンデンサ211のかわりに、コンデンサ217
を抵抗209に並列に接続させている。
【0062】次に、負荷111の起動時の作用について
説明する。
【0063】電圧入力点aに印加された電圧がMOSF
ET201及び203のゲートに印加される。そしてM
OSFET201及びMOSFET203がターンオン
する。負荷111の起動時は、この負荷111が例えば
ランプの場合は抵抗が小さいため、MOSFET201
のドレイン・ソース間にラッシュ電流が流れ、コンデン
サ217に電荷が一杯になるまでは、このコンデンサ2
17を通って接地へと電流が流れるため、バイポーラ・
トランジスタ207のベースには電流が流れず、このバ
イポーラ・トランジスタ207はターンオンしない。
【0064】負荷111のラッシュ電流がおさまり、そ
の後コンデンサ217に電荷が一杯になり負荷111に
流れる電流は定常状態になる。
【0065】コンデンサ217の時定数、つまりコンデ
ンサ217に電荷が一杯になるまでの時間は、このコン
デンサ217の容量及びこのコンデンサ217の両端に
印加される電圧に依存している。
【0066】尚、負荷111が定常状態になったときに
はコンデンサ217には電荷が一杯であるため、負荷1
11の異常時の作用は前述した第1実施例と同様となる
のでその説明は省略する。
【0067】次に図7の回路図に従ってこの回路例2を
説明する。尚、第1実施例と同一の部分は同一の符号を
付し、その説明は省略する。
【0068】この回路例2においては、第3実施例のコ
ンデンサ217を抵抗209に電気的に並列接続させる
と共に、コンデンサ217とバイポーラ・トランジスタ
207のベースとの間に抵抗219を直列に接続してい
る。
【0069】次に、負荷111の起動時の作用について
説明する。
【0070】電圧入力点aに印加された電圧がMOSF
ET201及び203のゲートに印加される。そしてM
OSFET201及びMOSFET203がターンオン
する。負荷111の起動時は、この負荷111が例えば
ランプの場合は抵抗が小さいため、MOSFET201
のドレイン・ソース間にラッシュ電流が流れ、MOSF
ET203のソースの電位が上昇したとき、コンデンサ
217にかかる電圧は抵抗219の抵抗値によるため、
この抵抗219の抵抗値を変化させることによって、コ
ンデンサ217に電荷が一杯になるまでの時間(時定
数)を変化させることができ、負荷111にラッシュ電
流を流す時間を変化させることができる。
【0071】尚、負荷111が定常状態となったときに
はコンデンサ217には電荷が一杯なので、負荷111
の異常時の作用は前述した第1実施例と同様となるので
その説明は省略する。
【0072】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
れば負荷の起動時に負荷を駆動させる第1のMOS型ト
ランジスタのドレイン・ソース間に定常電流より大きな
電流が流れ、保護手段が作動しても、入力抵抗と電気的
に並列接続されているコンデンサによって前記第1のM
OS型トタンジスタのゲート電圧の降下を阻止するため
充分な始動電流を負荷へ流せるので、負荷の起動時には
過電流保護機能の効果を消して負荷を迅速に起動させ、
なおかつ負荷が定常状態のときには過電流保護を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に対するクレーム対応図
【図2】第1実施例の構成を示す回路図
【図3】第2実施例の構成を示す回路図
【図4】第3実施例の構成を示す回路図
【図5】第4実施例の構成を示す回路図
【図6】回路例1の構成を示す回路図
【図7】回路例2の構成を示す回路図
【図8】従来例の構成を示す回路図
【符号の説明】 101…第1のMOS型トランジスタ 103…第2
のMOS型トランジスタ 105…入力抵抗 107…保護
手段 109…コンデンサ 111…負荷 201…MOSFET 203…MO
SFET 205…入力抵抗 207…バイ
ポーラ・トランジスタ 209…抵抗 211…コン
デンサ 213…抵抗 217…コン
デンサ 219…抵抗 227…コン
パレータ 229…コンパレータのVREF端子 231…抵抗 801…MOSFET 803…MO
SFET 805…入力抵抗 807…MO
SFET 809…抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/00 - 17/70 G01R 19/00 - 19/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負荷を駆動させる第1のMOS型トランジ
    スタと、 該第1のMOS型トランジスタとドレイン及びゲートが
    それぞれ共通に接続され、前記第1のMOS型トランジ
    スタよりセル数の少ないカレントミラー用の第2のMO
    S型トランジスタと、 前記第1及び第2のMOS型トランジスタのゲートに一
    端が接続され、他端に電圧が印加される入力抵抗と、 少なくとも前記第2のMOS型トランジスタのソースに
    接続され前記第2のMOS型トランジスタのソースの電
    位が所定値以上になったときに前記入力抵抗を介して前
    記第1及び第2のMOS型トランジスタのゲートに印加
    される電圧を低下させる保護手段と、 前記入力抵抗に電気的に並列接続されたコンデンサとか
    らなる過電流保護機能付MOS型トランジスタ。
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