JP2589920Y2 - コンデンサ充電制御回路 - Google Patents

コンデンサ充電制御回路

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JP2589920Y2 JP1992083022U JP8302292U JP2589920Y2 JP 2589920 Y2 JP2589920 Y2 JP 2589920Y2 JP 1992083022 U JP1992083022 U JP 1992083022U JP 8302292 U JP8302292 U JP 8302292U JP 2589920 Y2 JP2589920 Y2 JP 2589920Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電圧が変動する電源よ
りコンデンサを充電するためのコンデンサ充電制御回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサの内部抵抗は一般に小である
ので、完全に放電しているコンデンサを充電する時に
は、充電当初に大きな突入電流が流れる。そのため、充
電電源とコンデンサの間の配線やスイッチ等を、その大
きな突入電流に耐えうる設計としなければならない。し
かし、それではコスト面で不経済であるということで、
電源とコンデンサとの間に定電流回路を介在させ、大き
な突入電流が流れないようにしたコンデンサ充電制御回
路がある。
【0003】図3は、そのような従来のコンデンサ充電
制御回路の1例を示す図である。図3において、1はオ
ルタネータ、2はバッテリ、3は定電流回路、4は抵
抗、5はパワーMOSFET(MOSFET…MOS電
界効果形トランジスタ)、6は定電圧ダイオード、7は
コンデンサ、8,9はスイッチ、10は負荷である。
【0004】この例は、車両に電源デバイスとして搭載
されているコンデンサ7を充電する場合のコンデンサ充
電制御回路を示している。オルタネータ1とバッテリ2
は並列に接続されており、スイッチ8を経て車両の各種
の負荷10へ給電される。また、定電流回路3を経てコ
ンデンサ7が充電される。
【0005】このコンデンサ7は、小型で大容量のコン
デンサであり、例えば電気2重層コンデンサが用いられ
る。負荷11は、コンデンサ7の放電電流によって動作
する負荷であり、例えばスタータである。コンデンサ7
が充電された後、スイッチ9をオンすると、コンデンサ
7から負荷(スタータ)11へ流れる放電電流により、
スタータが起動される。
【0006】定電流回路3は、パワーMOSFET5を
主体として構成されている。抵抗4と定電圧ダイオード
6との直列回路と、パワーMOSFET5とが並列に接
続される。そして、パワーMOSFET5のゲートG
は、抵抗4と定電圧ダイオード6との接続点Aに接続さ
れる。それゆえ、ゲートGとソースSとの間には、定電
圧ダイオード6が接続される形となる。
【0007】このように構成された定電流回路3では、
抵抗4と定電圧ダイオード6との直列接続体の両端に印
加される電圧が、定電圧ダイオード6のツェナー電圧V
Z1より大であると、定電圧ダイオード6の両端電圧はツ
ェナー電圧VZ1となる。この時には、パワーMOSFE
T5のゲートGとソースS間に印加される電圧が一定と
なるので、ドレインDからソースSへ流れる電流は一定
となる。これが、コンデンサ7へ流れ込む。このコンデ
ンサ充電制御回路によれば、コンデンサ7への充電電流
は、最大値がこの一定電流であるので、充電経路の配線
等を、突入電流のような大電流に耐えうる設計のものに
しなくとも良い。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】(問題点) しかしながら、前記した従来のコンデンサ充電制御回路
には、充電電源の電圧が増大した場合、必要以上の電圧
に充電されてしまうという問題点があった。
【0009】(問題点の説明) 図4は、従来のコンデンサ充電制御回路の充電特性を示
す図である。横軸は時間、縦軸は電圧、VG はオルタネ
ータ電圧、VC はコンデンサ電圧である。図4(イ)
は、充電電源の電圧であるオルタネータ電圧VG が一定
である場合の、コンデンサ電圧VC の変化を示してい
る。コンデンサ電圧VC は徐々に増加し、やがてオルタ
ネータ電圧VG に近い値で安定する。
【0010】図4(ロ)は、オルタネータ電圧VG が途
中で増大した場合の、コンデンサ電圧VC の変化を示し
ている。コンデンサ電圧VC は、オルタネータ電圧VG
が増大すると、それに連動して増大する。車両に搭載さ
れているオルタネータは、エンジンの回転数に応じて発
電電圧が大きく変動するから、図4(ロ)に示したよう
な変動は、しばしば起こりうる。
【0011】従って、図3の負荷11がスタータであ
り、コンデンサ7はスタータを起動するに充分な電圧に
充電されていさえすれば良いという場合であっても、オ
ルタネータ1の電圧が増大すると、それに連動して不必
要に過大な電圧まで充電されることになる。過大に充電
されていると、放電電流も必要以上に大きくなり、配線
やスイッチ等の容量も、余裕をみて大にしておかなけれ
ばならない。本考案は、以上のような問題点を解決する
ことを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本考案のコンデンサ充電制御回路では、パワーMO
SFETのゲートとソース間に第1の定電圧素子を接続
することによって構成された定電流回路からの電流を充
電対象のコンデンサへ給電するコンデンサ充電制御回路
において、前記コンデンサの端子の内、前記定電流回路
に接続されている端子とは反対側の端子と前記ゲートと
の間に接続され、定電圧値が該コンデンサの充電目標値
と略等しい第2の定電圧素子を具えることとした。
【0013】
【作 用】前記のような構成にすると、コンデンサ電
圧が第2の定電圧素子の定電圧値に略等しくなるまで増
大して来た時、定電流回路から充電電流が供給されなく
なり、コンデンサ電圧の増大は止まる。これにより、充
電電源の電圧が増大しても、コンデンサが、過大に充電
されることが防止される。
【0014】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は、本考案のコンデンサ充電制御回路
を示す図である。符号は図3のものに対応し、12は定
電圧ダイオードである。図3と同じ符号のものは同じ動
作をするので、その説明は省略する。
【0015】構成上、図3の従来例と異なる点は、コン
デンサ7と定電圧ダイオード6との直列接続体に、定電
圧ダイオード12を並列接続した点である。定電圧ダイ
オード12を接続することにより、接続点Aの電圧が、
定電圧ダイオード12のツェナー電圧VZ2以上に上昇す
ることが防止される。これにより、次に詳しく説明する
ように、コンデンサ7が必要以上の電圧まで充電される
ことがなくなる。
【0016】図2は、本考案のコンデンサ充電制御回路
の充電特性を示す図である。この図を参照しながら、本
考案のコンデンサ充電制御回路の動作を説明する。図2
(イ)は、オルタネータ電圧VG ,コンデンサ電圧VC
の変化を示し、図2(ロ)は、接続点Aの電圧VA の変
化を示している。
【0017】図2(イ)に示すように、オルタネータ電
圧VG が印加されると、コンデンサ7は徐々に充電さ
れ、コンデンサ電圧VC は上昇してゆく。オルタネータ
電圧VG が定電圧ダイオード12のツェナー電圧VZ2
り小である場合には、定電圧ダイオード12は導通して
いないので、回路から切り離されたと同然であり、実質
的には図3の従来例と同じ動作をする。
【0018】オルタネータ電圧VG がツェナー電圧VZ2
より増大すると、接続点Aの電圧VA は、定電圧ダイオ
ード12の作用によりツェナー電圧VZ2の値に固定され
る。定電圧ダイオード6での電圧降下とコンデンサ電圧
C との和がツェナー電圧VZ2であるので、コンデンサ
電圧VC が増大して来ると、定電圧ダイオード6での電
圧降下が小となる。
【0019】この電圧降下は、パワーMOSFET5の
ゲートGとソースSとの間の電圧であるから、これが小
となると、やがてパワーMOSFET5からの電流が流
れなくなり、コンデンサ電圧VC の増大が停止する。こ
のような動作により、オルタネータ電圧VG がいくら増
大したとしても、コンデンサ電圧VC はツェナー電圧V
Z2以下に保たれる。
【0020】従って、図2の時刻t1 でオルタネータ電
圧VG がツェナー電圧VZ2より大となっても、コンデン
サ電圧VC は略ツェナー電圧VZ2までは上昇するが、そ
れ以上には上昇しない。その後、時刻t2 でオルタネー
タ電圧VG がツェナー電圧VZ2より低下し、時刻t3
再度ツェナー電圧VZ2より大となるよう変動しても、い
ったんツェナー電圧VZ2まで充電されたコンデンサ電圧
C は、放電が行われない限り、同じ値を保ち続ける。
【0021】コンデンサ電圧VC は、ツェナー電圧VZ2
と略等しい電圧にされることから分かるように、設計時
にツェナー電圧VZ2の値を決めるに当たっては、コンデ
ンサ電圧VC の充電目標電圧の値となるように決める。
【0022】
【考案の効果】以上述べた如く、本考案のコンデンサ充
電制御回路によれば、オルタネータ電圧VG がいくら変
動して増大したとしても、コンデンサ電圧VC は、ほぼ
定電圧ダイオード12のツェナー電圧VZ2の値に保た
れ、不必要に過大な電圧まで充電されることがなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案のコンデンサ充電制御回路を示す図
【図2】 本考案のコンデンサ充電制御回路の充電特性
を示す図
【図3】 従来のコンデンサ充電制御回路を示す図
【図4】 従来のコンデンサ充電制御回路の充電特性を
示す図
【符号の説明】
1…オルタネータ、2…バッテリ、3…定電流回路、4
…抵抗、5…パワーMOSFET、6…定電圧ダイオー
ド、7…コンデンサ、8,9…スイッチ、10…負荷、
12…定電圧ダイオード

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーMOSFETのゲートとソース間
    に第1の定電圧素子を接続することによって構成された
    定電流回路からの電流を充電対象のコンデンサへ給電す
    るコンデンサ充電制御回路において、前記コンデンサの
    端子の内、前記定電流回路に接続されている端子とは反
    対側の端子と前記ゲートとの間に接続され、定電圧値が
    該コンデンサの充電目標値と略等しい第2の定電圧素子
    を具えたことを特徴とするコンデンサ充電制御回路。
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JP4720896B2 (ja) * 2008-10-08 2011-07-13 株式会社デンソー 電源回路の異常診断装置、及び電源回路
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