JP3158503B2 - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Image-Pickup Tubes, Image-Amplification Tubes, And Storage Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次元画像情報を時系
列の電気信号に変換する撮像装置に関し、特にトンネル
放出型の冷陰極(以下、これをトンネル陰極と称す
る。)をエミッションに用いた新規な撮像装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、これまで可視光像を電気信号へと
変換する撮像デバイスには、撮像管や固体撮像素子が用
いられてきた。このうち、撮像管は、歴史的にも固体撮
像素子より古くから開発が行われ、長い間数多くの改良
を経て、現在主として高画質、高信頼性の放送用カメラ
としての用途に用いられている。
【0003】しかし、このような撮像管は、電子ビーム
の収束、偏向等の動作を行う電子銃部を備えているた
め、構造的に小型化並びに軽量化が難しい。したがっ
て、小型・軽量化を要求される用途に用いられる撮像デ
バイスとしては、固体撮像素子が主流となっている。
【0004】この一方で、これまでの電子銃部に代わる
エミッション源として電界放出型の微小冷陰極を用い、
これを各画素毎に配列した固体撮像素子に匹敵するマイ
クロチップ型の撮像管の研究開発が進められている。上
記微小冷陰極は、例えば半導体製造プロセスにより基体
上に直径1.0μm以下のモリブデン等よりなる円錐状
の突起(陰極)として形成され、その突起の周囲を取り
囲むようにして形成される絶縁層上に設けられるゲート
電極によってその突起の先端部より電子ビームが引き出
されるようになっている。
【0005】ところで、上記微小冷陰極においては、突
起の先端部より電子ビームを放出させるためには、ゲー
ト電極と突起の間に一定値以上の負電界を印加する必要
がある。しかしながら、電子ビームを引き出すに必要な
印加電圧は突起の形状やこの突起とゲート電極との距離
等に敏感なため、現在の半導体製造プロセスを用いた場
合、数100Vと非常に高い電圧が必要となる。また、
電子放出部(突起表面)への残留ガスの吸着により、放
出電流が変動し電子ビームが不安定となる。さらには、
上記微小冷陰極の作製には、高度なプロセス技術や高真
空技術が要求されるため、作製が容易でなくコストや信
頼性の面で難点がある。
【0006】そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、小型で且つ低電圧動作が可
能な信頼性の高い撮像装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明にかかる撮像装置は、平行に配列された複
数の電極を有するトンネル放出型の冷陰極と、上記冷陰
極上に空間を隔てて設けられた光導電膜と、上記光導電
膜上に上記複数の電極と交差して配列された複数の透明
電極とを有し、上記電極と上記透明電極との交点に位置
する冷陰極から電子ビームを順次放出させて上記光導電
膜に蓄えられた電荷を時系列の電気信号として取り出す
ことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明では、光導電膜によって変換された電荷
像を時系列の電気信号として取り出すのにトンネル現象
を利用したトンネル陰極を用いる。以下に、トンネル陰
極より電子ビームが放出される原理について簡単に説明
する。トンネル陰極は、図4に示すように、一対の金属
膜(半導体)52,53と、膜厚が100オングストロ
ーム以下の厚みの薄い絶縁体膜51とからなり、この絶
縁体膜51を上記金属膜52,53で挾み込んだいわゆ
る3層構造とされる。このトンネル陰極の一次元のバン
ド構造を模式的に示すと、図5に示すようになり、絶縁
体膜51は金属膜52,53中の電子eに対する障壁と
して表現される。障壁が薄い場合、つまり絶縁体膜51
が薄い場合は、電子eはある有限のトンネル確率で金属
膜52から金属膜53(あるいは金属膜53から金属膜
52)へトンネル透過する。例えば、図6に示すよう
に、仕事関数をψ1 ,ψ2 を持つ金属膜52,53にお
いて、これらの間にバイアスを印加したとき、金属膜5
2より金属膜53へ透過した電子eのうち金属膜53の
仕事関数ψ2 以上のエネルギーを持つものは真空中へ放
出される。これを簡単に説明すると、透過する電子eの
ほとんどは金属膜52のフェルミ・レベルにあるものと
すれば、金属膜53の仕事関数ψ2 より大きなバイアス
印加により真空中への電子放出が得られる。これがトン
ネル陰極の電子放出の原理であり、このときの電子eを
放出させるための印加電圧は、上記金属膜52,53の
仕事関数ψ1 ,ψ2 が数eV程度であるため、数V程度
の低電圧でよい。
【0009】上記トンネル陰極を形成するに当たって
は、半導体製造プロセスで行われているMBE(分子線
エピタキシアル成長)法によって簡単にSi基体上にA
2 3 よりなる絶縁体膜を堆積させることができ、従
来の微小冷陰極を形成する場合に比べて高度なプロセス
技術や高真空技術を必要としない。このように形成され
たトンネル陰極は、面状陰極であるため面平均放出電子
密度が高いばかりでなく、陰極動作に与える残留ガスの
吸着・脱離等の影響が小さく電子ビームの安定化が図れ
る等数々の利点を有する。
【0010】したがって、光導電膜の裏面側に配列され
るトンネル陰極より電子ビームを順次照射すると、上記
光導電膜によって変換された電荷像がこの電子ビームに
よって時系列の電気信号として取り出される。このと
き、電子ビームを放出させるに必要な印加電圧は、微小
冷陰極で電子ビームを放出させるに要する電圧に比べて
極めて低い電圧で足り、低電圧動作が可能となる。ま
た、トンネル陰極はその構造が簡単であり、しかも高度
な製造プロセス技術を必要としないので、製造しやすく
コストの面でも有利となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を適用した実施例について図面
を参照しながら説明する。本実施例の撮像装置は、図1
に示すように、透明電極1と光導電膜2よりなる光電変
換部と、この光電変換部で光学像を電荷像に変換した電
荷を時系列の電気信号として取り出すための電子ビーム
を照射させるトンネル陰極部3を備えた電界放出陰極部
とからなっている。
【0012】上記光電変換部は、光学像を電荷像に変換
し、これを一時的に蓄える役目をするもので、主として
透明電極1と光導電膜2から構成されている。透明電極
1は、例えばSnO2 からなるネサ膜と呼ばれる膜から
なるもので、光電変換部の基体となるガラスよりなるフ
ェースプレート(図示は省略する。)の一主面上に複数
の帯状の電極が平行に配列されてなり、これと略直交し
て配列される後述するトンネル陰極の一方の電極6とに
よってマトリックス構造をなすようになっている。した
がって、この電極6と透明電極1との交点が画素とな
る。
【0013】一方、光導電膜2は、上記フェースプレー
トを透過して入射される光学像を電荷像に変換させるた
めのもので、例えばSb2 3 、PbO、CdSe、S
e、As、Teを主材としたガラス半導体膜等からな
り、上記透明電極1上に形成される。なお、これら透明
電極1及び光導電膜2には、従来より撮像管として用い
られている公知の材料がいずれも適用でき、特に限定さ
れるものではない。また、光電変換部の構成も同様に従
来公知の構成がいずれも適用できる。
【0014】上記電界放出陰極部は、上記光導電膜2に
蓄えられた電荷像を時系列の電気信号として取り出す電
子銃部に相当するもので、トンネル現象を利用したトン
ネル陰極から構成されている。トンネル陰極は、上記光
導電膜2の透明電極1が設けられる面とは反対側の裏面
側に設けられ、例えば図2に示すような構造とされてい
る。すなわち、上記トンネル陰極は、n型Si基体4
と、このSi基体4上に形成される膜厚の薄いAl2
3 等よりなる絶縁体膜5と、この絶縁体膜5上に積層形
成され上記透明電極1と略直交して設けられるAl等よ
りなる帯状の金属膜6とから構成されている。
【0015】 上記Si基体4、絶縁体膜5、金属膜6
が積層される部分は、電子ビームを放出するトンネル陰
極部3となされており、各トンネル陰極部3が1画素を
構成するようになっている。そして、各画素は、上記透
明電極1と上記金属膜6との交点にそれぞれ対応してマ
トリックス配置されている。なお、上記各トンネル陰極
部3は、上記Si基体4上に形成される膜厚の厚いSi
よりなる絶縁膜7によって分断され、その電子放出
部が略円形状に形成されている。
【0016】また、このトンネル陰極では、電子を如何
に高いトンネル確率で透過させるかが重要であるため、
理想的なトンネル透過が得られるようにその絶縁体膜5
の膜厚が決められる。例えば、その絶縁体膜5の膜厚と
しては100オングストローム以下とされる。この他、
上記金属膜6には、なるべく散乱の少ない材料を選択し
て使用することが重要である。
【0017】このようにして構成されるトンネル陰極に
おいては、上記Si基体4の下面に形成されるAuSb
よりなる金属薄膜8が一方の電極として働き、絶縁体膜
5を挾んで積層される金属膜6が他方の電極として機能
し、これら電極間に上記金属膜6の仕事関数以上の電圧
を印加することで上記トンネル陰極部3より光導電膜2
に向かって電子が放出される。
【0018】上述のようにして形成されたトンネル陰極
よりなる電界放出陰極部と光電変換部とは、光導電膜2
と金属膜6との間に層間絶縁膜9を介して積層すること
により撮像装置を構成する。そして、上記撮像装置は、
図3に示すように、透明電極1と接続される水平走査回
路10と、金属膜6と接続される垂直走査回路11とに
よって選択的に走査パルスを発生させ、その交点に配さ
れるトンネル陰極部3より電子ビームを放出させて上記
光導電膜2に蓄えられた電荷像を電気信号として取り出
すようになっている。したがって、これらを各画素に応
じて順次繰り返せば、上記光導電膜2に蓄えられた電荷
像が上記トンネル陰極部3より照射される電子ビームに
よって時系列の電気信号として取り出される。
【0019】なお、上述の撮像装置では、トンネル陰極
としてMIS(metal−insulatar−se
miconductor)構造のトンネル陰極とした
が、MIM(metal−insulatar−met
al)構造のトンネル陰極であっても同様の作用効果が
得られる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明においては、光導電膜に蓄えられた電荷像を半導体製
造プロセスにより作製した薄膜の積層構造よりなるトン
ネル陰極によって時系列の電気信号として取り出すよう
にしているので、これまでの撮像管のように電子ビーム
を走査する収束コイルや偏向用コイル等を備えた電子銃
部を用いることなく、マイクロチップサイズの小型の撮
像装置を提供することができる。また、本発明では、電
子ビームを放出させるのに数V程度の低電圧でよいた
め、微小冷陰極のように高電圧を印加する必要がなく、
低電圧で動作させることができる。また、本発明におい
ては、トンネル陰極の作製が高度なプロセス技術や高真
空技術を要しないため、製造上及びコスト面で非常に有
利であり、安価な撮像装置の提供が望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した撮像装置の一例を示す断面図
である。
【図2】電界放出陰極部を拡大して示す要部拡大斜視図
である。
【図3】本発明を適用した撮像装置の概略的な構成図で
ある。
【図4】トンネル陰極の構造を示す模式図である。
【図5】トンネル陰極の一次元のバンド構造を示す模式
図である。
【図6】トンネル陰極の動作原理を説明するための模式
図である。
【符号の説明】
1・・・透明電極 2・・・光導電膜 3・・・トンネル陰極部 4・・・Si基体 5・・・絶縁体膜 6・・・金属薄膜
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 31/38 H01J 1/30 H04N 5/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配列された複数の電極を有するト
    ンネル放出型の冷陰極と、 上記冷陰極上に空間を隔てて設けられた光導電膜と、 上記光導電膜上に上記複数の電極と交差して配列された
    複数の透明電極とを有し、 上記電極と上記透明電極との交点に位置する冷陰極から
    電子ビームを順次放出させて上記光導電膜に蓄えられた
    電荷を時系列の電気信号として取り出すことを特徴とす
    撮像装置。
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JP2005149865A (ja) * 2003-11-14 2005-06-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 電界放出装置、電界放出基板、駆動装置およびディスプレイ

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桜庭一郎著「電子管工学」(昭64−2−28)森北出版 p204〜214

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