JP3158432U - テント用支柱部材およびテント - Google Patents

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Abstract

【課題】面状の構造体を使用することで、強度が高く、設置・撤去・運搬が容易で、しかも外観に優れたテント用支柱部材およびテントを提供する。【解決手段】テント用支柱部材1は、複数の面状の構造体2a,2bと、前記構造体2a,2bの高さ方向に沿った縁部に設けられた接続部材3を有し、この接続部材3によって面状の構造体同士2a,2bが相互に着脱自在あるいは回転自在に接続して構成する。【選択図】図1

Description

この考案は、本発明は、主に日除けや雨避けとして使用されるテントおよびその支柱に関する。
特許文献1などには、柱パイプ、桁パイプおよび梁パイプを組み合わせたテントの支持構造が記載されている。このような組み立て式テントは、運動会や集会、あるいは各種イベントなどで使用されている。また、特許文献2などには、剛性フレームや弾性フレームなどを連結した折り畳み式のテントが記載されている。
実開平5−17037 特開2008−25235
特許文献1や特許文献2に記載されているテントをはじめとして従来のテントにおいては、全体を支持する4本またはそれ以上の支柱は、細いパイプ状の部材であった。ミクロにみればこれらの支柱も円筒または四角形の筒であって3次元構造物ではあるが、テント全体の大きさから比較すれば線状の部材といえるものである。このように細い支柱では断面2次モーメントや断面係数は小さく、強度を上げることは困難である。したがって、強風を受けることによって、激しく揺れたり、破損するおそれがある。
また、従来のテントは外観も単調である。さまざまなイベントなどに使用するために上部のシートに華やかなデザインを施すことはあっても、来客者はテント内でそのデザインを見ることはできず、目の高さに映るのは特徴のない支柱のみである。細い線状の支柱では施せるデザインは限られており、イベントの雰囲気を盛り上げるような華やかさは期待できない。
この考案は、強度が高く、設置・撤去・運搬が容易で、しかも外観に優れたテント用支柱部材およびテントを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、この考案のテント用支柱部材は、複数の面状の構造体がその高さ方向に沿った縁部において組み合わされていることを特徴とする。面状の構造体同士を着脱自在に接続する接続部材を面状の構造体の高さ方向に沿った縁部に設け、この接続部材によって面状構造体同士を着脱自在に接続してもよい。また、蝶番など面状構造体同士を回転自在に接続する接続部材を面状の構造体の高さ方向に沿った縁部に設け、この接続部材によって面状構造体同士を回転自在に接続してもよい。
また、この考案のテントは、上述のテント用支柱部材と、このテント用支柱部材の上に取り付ける上部支持枠体を有し、テント用支柱部材と上部支持枠体の接続部には一方が突起部材で他方がこの突起部材を挿入できる筒状部材である接続部材が設けられている。
この考案のテント用支柱部材およびテントは、複数の面状の構造体を接続部材によって着脱自在に接続することによって強固な支柱を簡単に構成することができる。ドライバやスパナなど特別な工具は必要なく、簡単に設置および撤去をすることができる。これまでのテントとは全く異なる新しい外観を有する。
テント用支柱部材を示す斜視図である。 接続部材を示す正面図である。 接続部材の変形例を示す正面図である。 同拡大平面図である。 テントを示す正面図である。
この考案を実施するための形態について図面に基づいて説明する。図1はテント用支柱部材を示す斜視図、図2は接続部材を示す正面図である。テント用支柱部材1は、複数の面状の構造体2と、この面状の構造体の縁部2に設けられた接続部材3を有する。
構造体2は、長方形の外形を有する。たとえば、4本の丸パイプや角パイプの鋼材を溶接などで接続して長方形の外枠を構成し、その内部にも複数のパイプを取り付けて面状の構造体を形成することができる。また、板材を使用してもよく、線状の構造材と板材の組み合わせなどでもよい。なお、従来のテントの支柱に使用される角パイプを構成する各面も厳密にみれば面状の広がりを有するが、その太さは30〜38mm程度かそれ以下であってテント全体の大きさに比較すれば極めて小さく、この考案においては面状の構造体には含まれない。この考案においては面状の構造体とは、少なくとも150mm以上の幅を有するものである。
図1において一つ面状構造体2aの高さ方向に沿った側端の縁部には、2以上の突起部材4が2以上設けられている。この突起部材4は、細い基部5と、基部よりも径が大きい先端部6を有する。一方、他の面状構造体2bの側端の縁部には、突起部材4と同数の鍵穴状の接続穴7が設けられている。それぞれの突起部材4に対応して接続穴7がほぼ同じ高さに位置している。この例では、突起部材4と接続穴7によって接続部材が構成されている。
接続穴7は、円形穴部8と、その上部につながったスリット部9よりなる。円形穴部8は突起部材4の先端部より若干大きく、突起部材4の先端部6を出し入れすることができる。一方、スリット部9の幅は突起部材4の基部5よりは広いが、先端部6の径よりは小さい。したがって、突起部材4の基部5がスリット部9に入っているときは、先端部6を引き出すことはできない。
円形穴部8は突起部材4よりも若干高い位置に設けられている。そこで、面状構造体2bを少し持ち上げることによって、突起部材4を円形穴部8に挿入することができる。その状態で面状構造体2bを降ろすことによって、突起部材4の基部5はスリット部9に進入する。このスリット部9は突起部材4と同じ高さに設定されているので、突起部材4と接続穴7のはめ込みによって接続したときに、二つの面状構造体2a,2bは側部を同じ高さに揃えて接続され、L字型の支柱部材が形成される。
以上、面状構造体2a,2bは簡単に接続・分離することができる。この例では2基の面状構造体2によってL字型の支柱部材を構成したが、3基でコの字型にしたり、4基で四角柱状に形成してもよい。
つぎに、接続部材の変形例を説明する。図3は接続部材の変形例を示す正面図、図4は同平面図である。この変形例では、突起部材10と筒状部材11によって接続部材が構成される。一つ面状構造体2aの側端の縁部には、鉛直方向に、すなわち、面状構造体2aの側端に沿った方向に伸びた2以上の突起部材10が設けられている。一方、他の面状構造体2bの側端の縁部には、突起部材10と同じ高さに同数の筒状部材11が設けられている。筒状部材11の内部は突起部材10の外形とほぼ同じ形状であり、突起部材10を筒状部材11をはめ込むことによって、2つの面状構造体2a,2bを接続することができる。
以上、接続部材3によって2以上の面状構造体2が着脱自在に接続されるので、支柱部材の組み立て・分解は容易である。なお、ここでは、「着脱自在に接続」とはネジやボルトなどのように特別な工具を必要とする接続手段を含まないが、それ以外であれば、上述の接続手段には限定されない。
面状構造体2は蝶番によって屏風状に接続することもできる。この場合、接続された面状構造体2を分離するには、蝶番を取り外す等しなければならないので、前述の接続手段よりは、分解しにくい面がある。しかし、蝶番によって折り畳むことができるので、移送や保管は容易である。開くだけで支柱の形状が作られ、また部品点数も少なくなり、設置が容易になる。
面状構造体2の上部には、上側の構造部材である上部支持枠体と接続するための突起部材12も設けられている。ここでは、接続部材3の近くやそれとは離れた位置にも突起部材12が設けられている。一方、上部支持枠体の下側には突起部材12をはめ込むための筒状部材13が設けられている。この突起部材12と筒状部材13の接合によって、上部支持枠体をテント用支柱部材1の上に取り付けることができる。
図5はテントを示す正面図である。4基のテント用支柱部材1をテントの四隅に配置し、その上に上部支持枠体14を載せて、突起部材12と筒状部材13とはめ合わせるだけで、簡単にテントの骨格を形成することができる。なお、筒状部材13を面状構造体2の上部に設け、突起部材12を上部支持枠体14の端部に設けてもよい。
ここでは、上部支持枠体14は、4本のフレーム材の端部を頂点で接続して四角錐を形成する屋根支持枠体15と、その下に設けられた基部16を有する。基部16は2本の梁の間に複数のフレーム材を垂直に取り付けた4体のはしご状の部材17を有する。この4体のはしご状の部材17によって正方形の筒の形状を形成する。基部16の下側には筒状部材13が設けられている。一方、基部16の上側は屋根支持枠体15と接続され、テント用シートを取り付けるための枠体が形成される。なお、それぞれのはしご状の部材17は、さらに2つの部分部材を中心部で回転自在につなぎ合わせた構造としてもよく、分解時には折りたためるようにすることによって、移送や保管を容易にすることもできる。
テント用支柱部材1は四隅以外にも配置してよく、大きなテントを構成することもできる。複数の面状構造体2で構成されたテント用支柱部材1は強固であり、テントを安定した状態で支持することができる。簡単に設置ができるほか、分間も容易であり、撤去や移動、あるいは保管も行いやすい。
このテント用支柱部材1を使用することによって、これまでにない新しい外観が得られる。面状構造体2には用途に合わせてさまざまなデザインを適用することもでき、イベントを盛り上げるような華やかな雰囲気を演出することもできる。
1.テント用支柱部材
2.面状の構造体
3.接続部材
12.突起部材
13.筒状部材
14.上部支持枠体

Claims (4)

  1. 複数の面状の構造体がその高さ方向に沿った縁部において組み合わされていることを特徴とするテント用支柱部材。
  2. 面状の構造体同士を着脱自在に接続する接続部材が面状の構造体の高さ方向に沿った縁部に設けられており、この接続部材によって前記構造体同士が着脱自在に接続されることを特徴とする請求項1に記載のテント用支柱部材。
  3. 面状の構造体同士を回転自在に接続する接続部材が面状の構造体の高さ方向に沿った縁部に設けられており、この接続部材によって前記構造体同士が回転自在に接続されることを特徴とする請求項1に記載のテント用支柱部材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のテント用支柱部材と、このテント用支柱部材の上に取り付ける上部支持枠体を有し、テント用支柱部材と上部支持枠体の接続部には一方が突起部材で他方がこの突起部材を挿入できる筒状部材である接続部材が設けられているテント。
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