JP3158170B2 - 蒸発燃料放出抑制装置 - Google Patents

蒸発燃料放出抑制装置

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JP3158170B2 JP15710594A JP15710594A JP3158170B2 JP 3158170 B2 JP3158170 B2 JP 3158170B2 JP 15710594 A JP15710594 A JP 15710594A JP 15710594 A JP15710594 A JP 15710594A JP 3158170 B2 JP3158170 B2 JP 3158170B2
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上方に延出する給油管
がタンク本体に設けられて成る燃料タンクからの給油時
の蒸発燃料放出を抑制する蒸発燃料放出抑制装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、燃料タンクへの給油を円滑に行な
うために燃料タンクにおけるタンク本体の上部が給油管
の入口部に接続されたものが、特開昭58−14192
3号公報で開示されているが、タンク本体内で発生した
蒸発燃料が給油時に大気に放出されて大気汚染の原因と
なる。そこで、蒸発燃料の大気放出を抑制する装置とし
て、たとえば特開昭61−53451号公報で開示され
たものが知られており、このものでは、給油管からの蒸
発燃料の外部への放出を、給油管内に設けられているシ
ールを給油ガンのノズル外周に密接させることにより阻
止するようにしている。しかるに、シールの耐久性が問
題であり、給油の繰り返しにより前記シールが劣化ある
いは破損すると、蒸発燃料の給油管からの外部への放出
が避けられない。
【0003】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、耐久性が問題となるシールを用いることな
く、給油時の蒸発燃料の放出を効果的に抑制し得るよう
にした蒸発燃料放出抑制装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【0005】
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するため
に、請求項1 記載の発明は、上方に延出する給油管がタ
ンク本体に設けられて成る燃料タンクからの給油時の蒸
発燃料放出を抑制する蒸発燃料放出抑制装置であって、
タンク本体からの蒸発燃料を吸着するキャニスタと、タ
ンク本体およびキャニスタ間を結ぶ第1蒸発燃料通路
と、給油管の入口部およびタンク本体間を結ぶ第2蒸発
燃料通路とを備え、第2蒸発燃料通路の通気抵抗が第1
蒸発燃料通路の通気抵抗よりも大きく設定され、第2蒸
発燃料通路の途中には、タンク本体側の蒸発燃料圧が所
定の開弁圧以上となったときに開弁してタンク本体側か
ら給油管側への蒸発燃料の流通を許容するチェック弁が
設けられることを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
【0008】図1ないし図4は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は蒸発燃料放出抑制装置の構成を示す
切欠き断面図、図2は給油管の入口部の拡大断面図、図
3は通気抵抗比と蒸発燃料放出量との関係を示す図、図
4は通気抵抗比と燃料タンク内の蒸発燃料発生量との関
係を示す図である。
【0009】先ず図1において、燃料タンクTは、タン
ク本体1と、該タンク本体1から斜め上向きに延設され
る給油管2とを備え、給油管2の上端には拡径した入口
部2aが設けられる。またタンク本体1の上部には、第
1蒸発燃料通路3の一端部が接続されており、燃料タン
クTからの蒸発燃料を吸着するキャニスタCが第1蒸発
燃料通路3の他端に接続される。しかも第1蒸発燃料通
路3のタンク本体1内への接続部には、フロート室4と
フロート5とで構成されるフロート弁6が設けられ、該
フロート弁6は、燃料タンクTにおけるタンク本体1内
の燃料液面が鎖線で示す最高レベルまで達したときに閉
弁するものであり、燃料タンクTへの給油時には開弁状
態となっている。
【0010】第1蒸発燃料通路3の途中には、給油時に
開弁する開閉弁Vが介設される。この開閉弁Vのハウジ
ング8には、ダイヤフラム9の周縁部が挟持されてお
り、該ダイヤフラム9によりハウジング8内は、第1蒸
発燃料通路3の燃料タンクT側の部分3aに通じる弁室
10と、ばね室11とに区画され、ばね室11内にはダ
イヤフラム9を弁室10側に付勢するばね12が収納さ
れる。また弁室10内には、第1蒸発燃料通路3のキャ
ニスタC側の部分3bに通じる弁孔13を開閉可能であ
ってダイヤフラム9に連結される弁体14が収納され
る。しかもばね室11は、連通路15を介して給油管2
の入口部2aに連通される。
【0011】このような開閉弁Vでは、給油管2の入口
部2aを閉じた状態では弁体14が弁孔13を開く側に
ダイヤフラム9を変位させる差圧が弁室10およびばね
室11間に生じることはなく、閉弁状態が保持される
が、入口部2aを開いて給油ガンGにより燃料タンクT
内に燃料を給油する際には、燃料タンクT内の圧力すな
わち弁室10の圧力増大に応じてダイヤフラム9がばね
室11の容積を縮小する側に変位し、それに応じて弁体
14が弁孔13を開くので、給油時には開弁状態とな
る。
【0012】図2を併せて参照して、燃料タンクTへの
給油時に、給油管2の入口部2aには給油ガンGのノズ
ル16が挿入されるものであり、このノズル16の挿入
に応じて開くシャッタ17が入口部2aに設けられる。
すなわち入口部2aの中間部内面には、該入口部2a内
を内外に区画する隔壁18が設けられており、この隔壁
18には、給油ガンGのノズル16を挿入し得る挿入孔
19が設けられる。而してシャッタ17は、隔壁18の
内面側にピン20により回動自在に支承されるものであ
り、隔壁18およびシャッタ17間に設けられるねじり
ばね21によりシャッタ17は挿入孔19を内方側から
閉鎖する方向に付勢される。したがって図2で示すよう
にノズル16が挿入孔19に挿入されたときには、ねじ
りばね21の付勢力に抗してシャッタ17が強制的に開
かれ、挿入孔19からノズル16が引き抜かれたときに
は、ねじりばね21によりシャッタ17は挿入孔19を
閉じる位置まで回動する。
【0013】開閉弁Vのばね室11に通じる連通路15
は、前記シャッタ17よりも外方側で給油管2の入口部
2aに接続される。
【0014】再び図1において、第1蒸発燃料通路3の
フロート弁6および開閉弁V間からは第2蒸発燃料通路
22が分岐されており、この第2蒸発燃料通路22は、
前記シャッタ17よりもタンク本体1側で給油管2の入
口部2aに接続される。しかも図2で示すように、第2
蒸発燃料通路22の入口部2a内への開口端22a
1は、給油ガンGのノズル16からの燃料の流れ方向に
向けて、たとえば斜め下方に向くように形成される。
【0015】この第2蒸発燃料通路22の途中には、タ
ンク本体1側の蒸発燃料圧が所定の開弁圧以上となった
ときに開弁してタンク本体1側から給油管2の入口部2
a側への蒸発燃料の流通を許容するチェック弁25が設
けられ、該チェック弁25の開弁圧は開閉弁Vの開弁圧
よりもわずかに高く設定される。このチェック弁25
は、燃料タンクTへの給油速度が遅いことに起因して開
閉弁Vが開弁しない状態で第2蒸発燃料通路22を経て
蒸発燃料が大気に放出されるのを防止するものである
が、給油速度が遅いときには蒸発燃料を給油管2の入口
部2a側に戻さなくても、蒸発燃料の発生量自体が少な
いので問題とはならない。
【0016】第2蒸発燃料通路22の通気抵抗R2 は、
たとえば通路径を小径とすること等により、第1蒸発燃
料通路3の通気抵抗R1 よりも大きく設定される。而し
て第2蒸発燃料通路22の通気抵抗R2 が大きくなる
と、給油ガンGによる給油時にタンク本体1内で発生し
た蒸発燃料のうち第2蒸発燃料通路22側に流れる蒸発
燃料量が抑制されるものであり、図3で示すように、第
1蒸発燃料通路3の通気抵抗R1 に対する第2蒸発燃料
通路22の通気抵抗R2 の比が大きくなるにつれて、給
油管2から外部への蒸発燃料放出量は低下する。ここで
蒸発燃料放出量が許容レベルL以下となるのは、通気抵
抗比(R2 /R1 )が2以上であり、第2蒸発燃料通路
22の通気抵抗R2 は、第1蒸発燃料通路3の通気抵抗
1 より2倍以上大きいことが望ましい。
【0017】ところで、第2蒸発燃料通路22から給油
管2の入口部2aに導かれた蒸発燃料の多くは、給油ガ
ンGのノズル16からの燃料流に同伴してタンク本体1
内に還流せしめられるものであり、タンク本体1内で新
たに発生する蒸発燃料は、蒸発燃料の還流量が少なくな
るのに伴う新気の巻き込み量増大に応じて多くなる。す
なわち図4で示すように、第1蒸発燃料通路3の通気抵
抗R1 に対する第2蒸発燃料通路22の通気抵抗R2
比が大きくなるにつれて、タンク本体1内で新たに発生
する蒸発燃料は多くなるものであり、第2蒸発燃料通路
22から給油管2に導かれる蒸発燃料が抑制されると、
残余の多くの蒸発燃料が第1蒸発燃料通路3を経てキャ
ニスタCに導かれることになり、キャニスタCの容量を
大きくせねばならない。そこで、蒸発燃料の放出量を抑
制する観点からは、通気抵抗比(R2 /R1 )が2以上
の大きな値となることが望ましいのであるが、キャニス
タCの容量を大きくしないことを考慮して、通気抵抗比
(R2 /R1 )が、2以上ではあるが2を大きくは超え
ない値となるように、第2蒸発燃料通路22の通気抵抗
2 が設定される。
【0018】次にこの実施例の作用について説明する
と、燃料タンクTへの給油ガンGによる通常の給油速度
による給油時には、フロート弁6および開閉弁Vは開弁
しており、燃料タンクT内で発生した蒸発燃料は、第1
蒸発燃料通路3を介してキャニスタCに導かれるととも
に、第2蒸発燃料通路22を介して給油管2の入口部2
aに導かれる。而して第2蒸発燃料通路22の給油管2
への開口端22a1 は、ノズル16からの燃料の流れ方
向に向けて斜め下方に向くように形成されており、第2
蒸発燃料通路22からの蒸発燃料の多くはノズル16か
らの燃料流に同伴してタンク本体1内へと還流する。し
かも第2蒸発燃料通路22の通気抵抗R2は、第1蒸発
燃料通路3の通気抵抗R1 に比べて大きく設定されるも
のであり、第2蒸発燃料通路22に導かれる蒸発燃料量
を制限して、給油管2から外部への蒸発燃料放出量を抑
制することができる。
【0019】また第2蒸発燃料通路22は、シャッタ1
7よりもタンク本体1側で給油管2の入口部2aに接続
されるものであるので、第2蒸発燃料通路22からの蒸
発燃料をノズル16からの燃料流に、より効果的に同伴
せしめることができ、これにより、蒸発燃料の外部への
放出をより効果的に抑制することができる。
【0020】さらに第2蒸発燃料通路22は、タンク本
体1内の燃料液面が最高レベルとなるのに応じて閉弁し
て第1蒸発燃料通路3を閉鎖するフロート弁6よりも下
流側で第1蒸発燃料通路3から分岐されるものであるの
で、第2蒸発燃料通路22が第1蒸発燃料通路3とは独
立してタンク本体1に接続された場合に比べると、タン
ク本体1内の燃料液面最高レベルをフロート弁6のみで
規定することができ、燃料液面最高レベルの設定精度を
容易に向上することができる。
【0021】ところで、図5で示す第1変形例のよう
に、第2蒸発燃料通路22の入口部2a内への開口端2
2a2 が、斜めに切断されて斜め下方に向くように形成
されたものであってもよく、図6で示す第2変形例のよ
うに、第2蒸発燃料通路22の入口部2a内への開口端
22a3 が略U状に屈曲されて下方を向くように形成さ
れたものであってもよく、さらに図7で示す第3変形例
のように、第2蒸発燃料通路22の入口部2a内への開
口端22a4 が入口部2aにほぼ直角に接続されるもの
の、開口端22aの上方で入口部2aの内面に邪魔板2
3が設けられるようにしてもよい。
【0022】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように発明によれば、給油管の
入口部およびタンク本体間を結ぶ第2蒸発燃料通路の通
気抵抗が、タンク本体およびキャニスタ間を結ぶ第1蒸
発燃料通路の通気抵抗よりも大きく設定されるので、従
来用いていたシールを用いることなく、給油時のタンク
本体内への新気の巻き込みを抑えてキャニスタの容量増
大を回避しつつ、第2蒸発燃料通路に導かれる蒸発燃料
量を抑えて、蒸発燃料の外部放出を抑制することができ
る。
【0024】
【0025】
【0026】また特に第2蒸発燃料通路の途中に、タン
ク本体側の蒸発燃料圧が所定の開弁圧以上となったとき
に開弁してタンク本体側から給油管側への蒸発燃料の流
通を許容するチェック弁が設けられるので、燃料タンク
への給油速度が遅いときに蒸発燃料が第2蒸発燃料通路
を経て大気に放出されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸発燃料放出抑制装置の構成を示す切欠き断面
図である。
【図2】給油管の入口部の拡大断面図である。
【図3】通気抵抗比と蒸発燃料放出量との関係を示す図
である。
【図4】通気抵抗比と燃料タンク内の蒸発燃料発生量と
の関係を示す図である。
【図5】第1変形例の図2に対応した断面図である。
【図6】第2変形例の図2に対応した断面図である。
【図7】第3変形例の図2に対応した断面図である。
【符号の説明】
1 タンク本体 2 給油管 2a 給油管の入口部 3 第1蒸発燃料通路 6 フロート弁 17 シャッタ 22 第2蒸発燃料通路 25 チェック弁 C キャニスタ G 給油ガン T 燃料タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02M 37/00 311 B60K 15/02 L 321 15/04 C (72)発明者 堀内 正昭 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−132765(JP,A) 特開 平2−119667(JP,A) 実開 平2−50169(JP,U) 実開 平4−42258(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 B60K 15/04 B60K 15/077 F02M 37/00 301 F02M 37/00 311 F02M 37/00 321

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方に延出する給油管(2)がタンク本
    体(1)に設けられて成る燃料タンク(T)からの給油
    時の蒸発燃料放出を抑制する蒸発燃料放出抑制装置であ
    って、 タンク本体(1)からの蒸発燃料を吸着するキャニスタ
    (C)と、タンク本体(1)およびキャニスタ(C)間
    を結ぶ第1蒸発燃料通路(3)と、給油管(2)の入口
    部(2a)およびタンク本体(1)間を結ぶ第2蒸発燃
    料通路(22)とを備え、 第2蒸発燃料通路(22)の通気抵抗が第1蒸発燃料通
    路(3)の通気抵抗よりも大きく設定され、 第2蒸発燃料通路(22)の途中には、タンク本体
    (1)側の蒸発燃料圧が所定の開弁圧以上となったとき
    に開弁してタンク本体(1)側から給油管(2)側への
    蒸発燃料の流通を許容するチェック弁(25)が設けら
    れることを特徴とする、蒸発燃料放出抑制装置。
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