JP3157630B2 - 画像露光装置 - Google Patents

画像露光装置

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JP3157630B2 JP31230492A JP31230492A JP3157630B2 JP 3157630 B2 JP3157630 B2 JP 3157630B2 JP 31230492 A JP31230492 A JP 31230492A JP 31230492 A JP31230492 A JP 31230492A JP 3157630 B2 JP3157630 B2 JP 3157630B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の半導体レーザを
光ビームの光源とし、ラスタースキャン等によって被走
査体を露光するカラー用の画像露光装置であって、光ビ
ームを所定のビーム径で、被走査体上の所定の位置に正
確に入射することができる画像露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】主走査方向に偏向された光ビームによっ
て、前記主走査方向と略直交する副走査方向に相対的に
移動する被走査体を露光する、いわゆるラスタースキャ
ンによる画像露光装置が、画像記録装置や印刷製版装置
等に適用されている。また、ラスタースキャンによる画
像露光装置の光ビームの光源としては、安価であるこ
と、小型であること等の点で半導体レーザ、例えばレー
ザダイオード(以下、LDとする)が多用されている。
【0003】そして、カラー画像露光装置では、例え
ば、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー
(Y)の3色の発色に対応する3つのLDが用いられ、
各LDより射出された光ビームは、先ず、それぞれに応
じて配備されるコリメータレンズによって平行光に整形
される。コリメータレンズによって整形された各光ビー
ムは、次いでポリゴンミラー等の光偏向器に入射して主
走査方向に一次元的に偏向され、fθレンズによって所
定の位置に所定のビーム径で結像するように調整され、
記録材料等の被走査体の所定の位置に入射する。
【0004】ここで、被走査体は前記主走査方向と略直
交する副走査方向に相対的に移動している。従って、主
走査方向に偏向された光ビームは、結果的に被走査体を
2次元的に走査し、これにより被走査体の全面を光ビー
ムによって画像露光することが可能となる。
【0005】ところで、ラスタースキャンを適用する画
像露光装置において、高画質な画像露光を行うために
は、被走査体上の所定の位置に、所定ビーム径の光ビー
ムを正確に照射する必要がある。光ビームのビーム径や
感光材料などの被走査体上における照射位置が狂ってし
まうと、画像形成位置の狂いや、画像ボケ等の不都合が
生じ、高画質な画像を得ることができなくなってしま
う。特に、カラー画像を形成する画像露光装置におい
て、C、MおよびYの露光に対応する光ビームの入射位
置の関係が狂ってしまうと、例えば被走査体の感光面上
で10μm 以上の相対位置ずれがあると、いわゆる色ズ
レを生じてしまい、良好なカラー画像の形成を行うこと
ができない。
【0006】このようなビーム径や被走査体上における
照射位置の狂いの原因としては、光学部材の精度誤差や
配置位置の狂い等、各種の要因が考えられるが、大きな
原因の一つにLDとコリメータレンズとの位置の相対的
な位置ズレ並びにC、M、Yの各LDの取付け位置の相
対的位置ずれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、光源と
してLDを適用する画像露光装置においては、LDより
照射された光ビームを平行光に整形するためにコリメー
タレンズが配備されており、従来は、LDとコリメータ
レンズとは組み合わされて光源部として配置される。
【0008】図6にこのような光源部の概略断面図が示
される。図6に示される光源部100において、光源で
あるLD102は保持板104に形成される、LD10
2と同形のすきまばめ公差の保持孔106に落し込まれ
るように挿入され、板ばね108によって背面側より押
さえられることによって保持されている。つまり、保持
板104は保持部材としての作用以外に、LD102の
温度調節機能および放熱機能も有している。他方、コリ
メータレンズ110は筒状の鏡筒112内の所定の位置
に固定されている。
【0009】鏡筒112にはネジ114が、また、保持
板104にはこのネジ114が螺合するネジ溝116が
それぞれ形成されており、両者を螺合することにより保
持板104と鏡筒112とが一体化され、光源部100
が形成される。なお、このような光源部100において
は、通常、LD102とコリメータレンズ110の光軸
が一致するように構成される。
【0010】ここで、周知の様にLD102は発光によ
って発熱する。そのため、放熱機能をも有する保持板1
04が設けられ、LD102が過剰に加熱することを防
止している。この保持板104は、良好な放熱効率を得
るために熱伝導性の高い材料によって形成される必要が
あり、通常は、アルミニウム、黄銅等の金属によって形
成される。
【0011】ところが、保持孔106とLD102との
間には若干のすきまによる遊びやガタがあり、また、保
持板104はLD102の発する熱や環境温度の変化等
によって膨張(収縮)してしまうため、これに伴ってL
D102が若干移動し、LD102とコリメータレンズ
110との位置が相対的に変化し、光軸にずれを生じて
しまう。また、LD102は板ばね108によって押さ
えられているのみであるので、外部より振動等を受ける
と、やはりLD102が移動し、LD102とコリメー
タレンズ110との位置が相対的に変化し、光軸にずれ
を生じてしまう。
【0012】LD102とコリメータレンズ112との
相対位置が光ビームの走査平面方向に変化した場合に
は、単にLD102の位置の変化のみならず、LD10
2より照射された光ビームがコリメータレンズ110の
光軸を外れて入射することにより、この変化は被走査体
上では大幅に拡大されてしまう。例えば、通常用いられ
ているレーザー露光装置では、被走査体上では約10〜
100倍ものズレとなってしまう。つまり、仮にLD1
02とコリメータレンズ110との相対位置が1μm変
化すると、被走査体上における光ビームの走査位置の変
化は約10〜100μmとなる。
【0013】画像露光装置における1画素は、通常60
μm程度である。従って、3つの光ビームを用いてカラ
ー画像を露光する装置において、少なくとも一つの光ビ
ームの照射位置が10μm以上変化して、被走査体上に
おける各光ビームの位置関係が狂った際には、色ズレの
ある画像となってしまう。また、上記構成を有する光源
部100においては、最高10μm程度の変動は十分に
考えられ、さらに大きな狂いが生じることもある。
【0014】他方、LD102とコリメータレンズ11
0との相対位置が焦点深度方向、つまり光ビームの進行
方向に変化した場合には焦点位置が変わり、被走査体上
でのビーム径が変化してしまい、画像ボケ等が生じ、高
画質画像を得ることができなくなってしまう。
【0015】次に、C、MおよびYの3つのLDは、各
LDをそれぞれ別個の温度調節金属板である保持板に取
り付け、これをアルミニウムなどの金属にて形成された
フレームの所定部に固定する。ここで各LDは、互いに
異なる発振波長を持ち、互いにケース(接地)電位が異
なるため、互いに良好な絶縁状態を保つ必要がある。こ
のため、各々のLDを取り付けた各保持板は、それぞれ
取付部材および絶縁体を介して前記金属フレームに固定
されている。すなわち、各金属保持板に各LDを取り付
け、これをそれぞれ取付部材に取り付け、さらに絶縁部
材を挟んで前記金属フレームに固定している。従って、
LD間には、LD−金属保持板−取付部材−絶縁部材−
金属フレーム−絶縁部材−取付部材−金属保持板−LD
と、少なくとも8つの異材質界面が存在することにな
る。
【0016】しかしながら、このような取付方法では、
各LD相互をつなぐ部材の点数が多いばかりか、多くの
異材質界面が存在することになる。これらの異材質の部
材は、線膨張係数などが異なることから、温湿度サイク
ルふるいは振動などによりLDに位置ずれが発生し易い
という問題がある。また、部品点数が多いことから取付
作業の作業性も悪く、またコストアップの原因にもなっ
ている。また、各LDの異なるケース電位を回路的に同
一にすることはできるが、そのための回路が必要であ
り、コストアップとなるという問題もある。
【0017】本発明の主目的は、前記従来技術の問題点
を解決することにあり、複数のLDを光ビーム光源とす
る画像露光装置であって、LDとコリメータレンズや光
学フレーム上に固定される他の光学部材との相対位置お
よび各LD相互の相対位置変化量が極めて少なく、かつ
所定ビーム径の各光ビームを感光材料などの被走査体の
所定の位置に正確に、例えば、サブミクロオーダで正確
に、入射し、カラー画像の露光を行った際にも、色ズレ
等のない高画質な画像露光を行うことができる画像露光
装置を提供することにある。
【0018】また、本発明の他の目的は、複数のLDを
用いる場合に異材質界面を減らすために、従来用いられ
ていた取付部材、絶縁部材および金属フレームを一体化
して絶縁材料製フレームとし、このフレームにコリメー
タレンズを保持する鏡筒を取り付け、LDを保持する温
度調節機能を有する金属保持板をそれぞれこの絶縁性フ
レームに取り付ける際に、この絶縁性フレームと金属保
持板との両部材間に必ず存在する異材質界面での両部材
の温湿度サイクルや振動などによる位置ずれを防止する
ことができ、露光位置ずれや色ずれ等のない高画質画像
露光を行うことのできる画像露光装置を提供するにあ
る。
【0019】さらに、本発明の他の目的は、上述の絶縁
性フレームにコリメータレンズを保持する鏡筒を支持す
る支持溝を設け、この支持溝に設置された鏡筒を板ばね
によって押圧して移動可能に保持する際にも、前記絶縁
性フレームに取り付けられた温度調節金属保持板に保持
されたLDに対する鏡筒の位置調整が容易かつ正確であ
り、LDとコリメータレンズとの位置合わせが常に正確
で位置ずれがなく、露光位置ずれや色ずれ等のない高画
質画像露光を行うことができる画像露光装置を提供する
にある。
【0020】前記目的を達成するために、本発明の第1
の態様は、レーザ光を射出して単一の感光材料を露光す
る複数の半導体レーザを保持する保持板が、前記レーザ
光を整形するコリメータレンズを保持する鏡筒と別々に
一体成形された装置フレームに取り付けられた露光光学
系を有する画像露光装置であって、前記保持板と前記フ
レームとの相互当接面のうち少なくとも一方の当接表面
の表面粗さが6.3S以下であることを特徴とする画像
露光装置を提供するものである。
【0021】また、本発明の第2の態様は、レーザ光を
射出して単一の感光材料を露光する複数の半導体レーザ
を保持する保持板が、前記レーザ光を整形するコリメー
タレンズを保持する鏡筒と別々に一体成形された装置フ
レームに取り付けられた露光光学系を有する画像露光装
置であって、前記保持板と前記フレームとの相互当接面
は、粗面化処理面であることを特徴とする画像露光装置
を提供するものである。ここで、前記粗面化処理面は、
サンドブラスト法、ショットブラスト法、放電加工法、
およびレーザ加工法の少なくとも1つによって直接ダル
仕上げされた面、あるいはこれらの加工法の少なくとも
1つによってダル仕上げされた面の転写によって形成さ
れた面であるのが好ましい。
【0022】また、本発明第3の態様は、レーザ光を射
出して単一の感光材料を露光する複数の半導体レーザを
保持する保持板と、前記レーザ光の光軸上に配置され、
前記レーザ光を整形するコリメータレンズを保持する前
記半導体レーザ各々に対応する複数の鏡筒と、前記保持
が一体的に固定される外側端面および前記鏡筒を移動
可能に支持する、前記レーザ光の光軸に沿って設けられ
た支持溝とを備えた光源部を有する画像露光装置であっ
て、前記鏡筒は、前記支持溝と直交する方向に渡され、
この支持溝の両側で固定された板ばね材によって前記支
持溝に移動可能に押圧され、この板ばね材の前記鏡筒と
の当接面は、前記鏡筒の移動方向に曲率を有することを
特徴とする画像露光装置を提供するものである。ここ
で、前記板ばね材の前記当接面は、さらに前記鏡筒の移
動方向と直交する方向にも曲率を有するのが好ましく、
また、前記板ばね材は、剛性緩和用の孔部と、この孔部
を挟む両側に前記鏡筒との当接面とを有し、この両当接
面は共に前記鏡筒の移動方向に曲率を有するのが好まし
い。さらに、上記発明第1〜第3の態様において、保持
板は、前記複数の半導体レーザ各々を保持する複数の保
持板であるのが好ましく、また、保持板には、保持板を
一定温度に保持する温度保持機構を備えるのが好まし
い。
【0023】
【発明の作用】本発明の第1の態様の画像露光装置によ
れば、複数の半導体レーザを装着した保持板とこれを取
り付けるべきフレームの相互当接面のうち少なくとも一
方の当接面、特に、温度調節機能を有する金属保持板側
の当接面を表面粗さ6.3以下の平滑な面として仕上
げているので、両当接面を当接して固定した際に当接部
における界面方向の応力(残留応力)の発生が有効に防
止される。これにより、作動中における温湿度サイクル
や振動などによる相互の界面方向への位置ずれを有効に
防止することができる。なお、絶縁部材で成形されたフ
レームの外側端面は、成型金型の内表面を保持板側の当
接面と同様に6.3以下に仕上げられた平滑面として
おくことにより、6.3以下の平滑面とすることがで
きる。上記のような保持板の当接面や成型金型内表面の
平滑化は、フライス盤や研磨仕上げ、あるいはバフ仕上
げなどを行うことにより6.3以下の良好な平滑面と
することが可能である。
【0024】次に、本発明の第2の態様の画像露光装置
によれば、上記複数の半導体レーザを保持する保持板と
光学フレームとの当接面を共に粗面化処理された面とし
ているので、保持板とフレームとの両者が当接して固定
された時に粗面相互間の界面でしっかりと接触してかみ
合った状態となり界面方向への応力が生じていても、接
触固定された状態では界面方向に応力が解放されず、位
置ずれを生じることが有効に防止された状態となってい
る。すなわち、これにより、第1の態様の場合と同様に
装置の作動中における温度サイクルに対しても当接部相
互の相対的位置ずれが生ずることを有効に防止すること
ができる。
【0025】次に、本発明の第3の態様の画像露光装置
によれば、複数の半導体レーザから射出されるレーザ光
を整形するコリメータレンズを取付けた鏡筒を板ばね材
を用いて移動可能に光学フレームに光軸に沿って形成さ
れた支持溝に押圧して設置する場合、従来の板ばね材で
は、板ばね材とコリメータレンズの鏡筒とが光軸方向の
両端部でもしっかりと接触し、摩擦が大きくなることか
ら板ばね材に対し摺動させることは困難である。従っ
て、板ばねを固定しているビスやねじを一旦緩める作業
などを行って鏡筒の設置位置微調整を行わなければなら
ない。そこで、本発明では、板ばね材の鏡筒との当接面
を鏡筒の移動方向に曲率を持つ面としている。従って、
板ばね材とコリメータレンズを装着した鏡筒との接触は
点または線もしくは板ばね材の両端部(鏡筒の移動方
向)が浮いた接触状態となり、板ばね材で押さえたまま
鏡筒表面に傷付けることなく容易にコリメータレンズの
鏡筒を光軸上で光軸方向に移動させ、半導体レーザとコ
リメータレンズとの位置を微調整することができる。
らに、上記本発明の第1〜第3の態様の画像露光装置に
おいて、保持板が、前記複数の半導体レーザ各々を保持
する複数の保持板である場合や、保持板に保持板を一定
温度に保持する温度保持機構を備える場合、保持板の熱
膨張変化による半導体レーザの移動を抑制することがで
きる。
【0026】さらに、板ばね材が、鏡筒の移動方向だけ
でなく、これと直交する方向にも曲率を有するもので
は、板ばね材と鏡筒との接触を点接触とすることがで
き、また、板ばね材の鏡筒との接触部に剛性緩和用の孔
部を有するものでは、板ばね材の鏡筒への押圧力を適切
なものとすることができ、鏡筒の移動を容易にし、半導
体レーザとコリメータレンズとの距離の微調整し、位置
調整を正確なものとすることができるとともに、移動さ
せない場合には温湿度サイクルや振動等においても移動
することのないように確実に固定することが可能であ
る。
【0027】従って、半導体レーザをコリメータレンズ
と相対的な位置ずれや光軸のずれを極めて良好に防止す
ることができる。すなわち、温湿度環境の変動や、外部
からの衝撃や振動による半導体レーザの設置位置変化が
ほとんど生じない。これにより、感光材料などの被走査
体上での光ビームの位置やビーム径の変化が極めて小さ
く、正確な光ビーム走査による高画質な画像露光が可能
となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の画像露光装置について、添付
の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0029】図1に、本発明の画像露光装置の一例の斜
視図が概念的に示される。図1に示される画像露光装置
10は、それぞれC(シアン)、M(マゼンタ)、Y
(イエロー)を発色させるための波長および光出力を有
する光を射出する半導体レーザ(以下、LDという)1
2C,12M,12Yと、これらのLD12C,12
M,12Yから射出された光をそれぞれ平行光に整形す
るコリメータレンズ14C,14M,14Yと、LD1
2C,12M,12Yから射出され、コリメータレンズ
14C,14M,14Yによって整形された光ビーム1
6C,16M,16Yの進行方向に沿って、シリンドリ
カル組レンズ17Cと18C,17Mと18M,17Y
と18Yと、反射ミラー20と、ポリゴンミラー22
と、fθレンズ24と、シリンドリカルミラー26、立
下げミラー28とを有する3LD光異角入射光学系、お
よびこの3LD光異角入射光学系を構成する上述の各構
成光学素子や光学部品を固定・支持する定盤となる一体
成型絶縁性樹脂フレーム30ならびに図示しないが、感
光材料Aを副走査搬送する副走査搬送手段より、基本的
に構成される。この他、各光ビーム16C,16M,1
6Yの光路には図示例のように光量調整用NDフィルタ
19C,19M,19Yを有していてもよい。なお、図
示例の各光路において、シリンドリカル凹レンズ17
C,17M,17Yおよびシリンドリカル凸レンズ18
C,18M,18Yはそれぞれシリンドリカルミラー2
6およびfθレンズ24と面倒れ補正光学系を形成す
る。ここでこのようなシリンドリカル組レンズの代りに
1枚のシリンドリカルレンズを用いてもよい。
【0030】このような画像露光装置10は、副走査搬
送手段によって、感光材料Aを図中矢印bで示される副
走査方向に搬送しつつ、矢印aで示される主走査方向に
偏向した光ビーム16C,16M,16Yによって走査
することにより、結果的に感光材料Aを各光ビームで2
次元的に走査し、画像露光を行う。
【0031】画像露光装置10は、3LD光異角入射光
学系を有するものであり、所定の狭帯域波長の光ビーム
を射出する光源として、少しずつ異なる角度でポリゴン
ミラー22の反射面22aに向けて光ビームを射出す
る、3つのLD12C,12M,12Yを有している。
例えば、感光材料Aのシアン(C)の色素を発色させる
ためのLD12Cは波長810nmの光ビーム16C
を、感光材料Aのイエロー(Y)の色素を発色させるた
めのLD12Yは波長750nmの光ビーム16Yを、
感光材料Aのマゼンタ(M)の色素を発色させるための
LD12Mは波長680nmの光ビーム16Mをそれぞ
れ射出する。これらのLD12C,12M,12Yは、
後述する電気制御系によって制御される。
【0032】本発明においては、図1、図2および図3
に示すように、LD12C,12M,12Yは、それぞ
れLDを保持するための放熱機能を有する温度調節金属
保持板(以下、保持板という)34C,34M,34Y
に圧入され、絶縁性樹脂フレーム30を介してコリメー
タレンズ14C,14M,14Yと組み合わされ、それ
ぞれ光源部32C,32M,32Yとしてユニット化さ
れる。図2に示すようにLD12C,12M,12Yが
圧入された保持板34C,34M,34Yはフレーム3
0の外側の側端36にそれぞれ各2本のねじ38によっ
て取り付けられる。フレーム30の外側端36には、こ
れに取り付けられた保持板34C,34M,34Yに圧
入されたLD12C,12M,12Yに対応して貫通孔
40C,40M,40Yが穿孔される。この貫通孔40
C,40M,40Yに対応してコリメータレンズ14
C,14M,14Yを組み込んだ鏡筒42を光軸方向に
移動可能に弾性的に保持・固定するU字溝44C,44
M,44Yがフレーム30には設けられる。
【0033】本発明の第1の態様の画像露光装置におい
ては、フレーム30の外側端面36に取り付けられる保
持板34(34C,34M,34Y)の外側端面36と
の当接面35(35C,35M,35Y)は、表面粗さ
が6.3以下の精密仕上げされた平滑な面である必要
がある。保持板34の当接面35を表面粗さ6.3
下に精密仕上げするためには、保持板34の当接面35
をフライス削り仕上げや、研磨仕上げなどの仕上げ法に
よって行えばよい。なお、保持板34がアルミニウム製
である場合にはその当接面35はフライス削りで仕上げ
る方がよい。
【0034】一方、絶縁性樹脂フレーム30は、金型を
用いて一体成型されるため、保持板34が取り付けられ
るフレーム30の外側端面36は金型の内表面の転写さ
れた面として成形される。従って、外側端面36の表面
性状は金型内表面の表面性状に依存する。ところで、通
常金型の内表面は通常バフ研磨仕上げされる。通常バフ
研磨仕上げされた金型の内表面の表面粗さは6.3
下であるとすることができるので、外側端面36の表面
粗さも6.3以下であるとすることができる。
【0035】ここで、本発明においては、保持板34の
当接面35とフレーム30の外側端面36との少なくと
も一方の当接面の表面粗さが6.3以下であればよい
が、好ましくは両当接面ともその表面粗さが6.3
下であるのがよい。ところで、フレーム30が樹脂によ
って一体成型されたものである時、一般的にその表面粗
さが6.3以下であるので、特に、保持板34の当接
面35の表面粗さを6.3以下とするのがよい。こう
することによって、保持板34の当接面35とフレーム
30の外側端面36との両者の接合界面に界面方向の応
力を生じさせなくすることができる。こうして、これら
両者の接合面に温湿度サイクルや振動などによる位置ず
れなどの発生を防止することができる。
【0036】一方、本発明の第2の態様の画像露光装置
においては、保持板34の当接面35およびフレーム3
0の外側端面36は共に粗面化処理された面である。ま
ず、保持板34の当接面35およびフレーム30の外側
端面36は、サンドブラスト法、ショットブラスト法、
薬品処理法、放電加工法およびレーザ加工法によって直
接ダル仕上げされた面であってもよいし、これらの方法
によりダル仕上げされた面を用いて転写された面であっ
てもよい。すなわち、保持板34の当接面35は、上述
の方法でダル仕上げされた表面を持つワークロール(調
質圧延用ロール)によって調質圧延された面であってよ
いし、フレーム30の外側端面36は上述の方法によっ
てダル仕上げされた内表面を持つ金型を用いて成型され
た面であってもよい。このように、保持板34の当接面
35とフレーム30の外側端面36との両者の当接面を
粗面化処理面とすることによって、この両者の接合は、
その界面に生じた界面方向の応力を温湿度サイクルや振
動などの環境変動によっても解放せず、両者の間の位置
ずれ等の発生を防止することができる。
【0037】図4に、光ビーム16Cを射出する光源部
32Cの概略正面図(a)、およびそのb−b線概略断
面図(b)が示される。なお、光源部32C,32Mお
よび32Yは、適用するLD12C,12M,12Y
(具体的には、その発振波長)が異なる以外はいずれも
同様の構成を有するので、以下の説明は光源部32Cを
代表例として行い、他の詳細な説明は省略する。
【0038】光源部32(32C)は、光ビーム16
(16C)の光源である810nmのレーザ光を射出す
るLD12(12C)と、LD12の放熱機能を有する
温度調節金属板である保持板34(34C)と、保持板
34の温度保持機構46と、コリメータレンズ14(1
4C)と、コリメータレンズ14の鏡筒42と、保持板
34を取り付けるフレーム30の外側端36と、外側端
36に取り付けられたLD12のレーザビーム射出口に
対応してフレーム30に設けられた貫通孔40(40
C)と、貫通孔40に連続してフレーム30に設けられ
たU字溝44(44C)とから構成される。
【0039】ここで、コリメータレンズ14の鏡筒42
は、その外径と同じまたはわずかに大きい内径のU字溝
44に載置され、このU字溝44の両側のフレーム30
の上側端部48に2本のビス50によって固定される板
ばね52でU字溝44に押圧されて固定される。
【0040】また、図示例の光源部12には、保持板3
4を加熱して一定温度に保つための温度保持機構46が
配備される。温度保持機構46は、測温手段であるサー
ミスタ54、加熱手段であるパワートランジスタ56、
比較器58、A/D変換器60、マイクロプロセッサ
(以下、μPとする)62、およびドライバ64より構
成されるものであり、サーミスタ54による測温結果に
応じてパワートランジスタ56によって保持板34を加
熱し、一定温度、例えば40℃に保持する。
【0041】本発明では、図示例の光源部32のよう
に、LD12は、LD自らが発生する熱の放熱部材であ
り、かつ温度保持機構46によって一定温度に保持され
る温度調節金属板、すなわち保持板34に形成されたL
D圧入保持孔66に圧入され、保持板34の所定位置に
保持される。なお、図4(b)および図5(a)に示す
ように、LD12は、リード線引出側(レーザビーム射
出側の反対側)に外径の大きい外縁部(フランジ)13
aを有する円筒状のケースを有し、外縁部13aは薄肉
(小肉厚)となっている。このため、保持板34に形成
されるLD圧入保持孔66の内径は、LD12の外縁部
13aの外径よりも若干小さく、しまりばめ公差に正確
に仕上げられる。
【0042】このため、図4(b)に示すように、LD
12を保持板34の保持孔66に圧入することで、LD
12の外縁部13aはわずかに変形し、保持孔66はわ
ずかに押し拡げられる。こうしてLD12は保持板34
の保持孔66に堅固かつ確実かつ正確に位置決めされて
圧入・保持される。すなわち、LD12は、保持板34
に高い位置精度、例えばサブミクロン(0.1μm )の
オーダーで保持される。
【0043】なお、本発明においては、LD12の保持
板34の保持孔66への圧入は、図示しない圧入治具を
用いて行われる。ここで、圧入治具は、LD12の外縁
部13aの外径よりもこの外縁部13aのわずかな変形
を許容する分だけ小さい外径を持つ必要がある。また、
本発明では、LD12は接合部分(CAN接合部)を有
しており、また圧入時のLD12の外縁部13aの変形
を容易とするため、外縁部13aの外径より小さい部分
を圧入治具による押圧領域とするのが好ましい。例え
ば、LD12のケーシングが真鍮で保持板34がアルミ
ニウムであり、LD12の外縁部13aの外径が9mm
である時、押圧領域の外径は略8mm程度とすればよ
い。こうすることにより、外縁部13aなどの周辺部の
変形量を大きくして、変形をより確実に防止してLD1
2を圧入できる。なお、圧入時、圧入治具によってLD
12に加える力は、上述の例では70〜120kgが好
ましく、LD押圧力が、この範囲であれば、アルミニウ
ム製保持板34への真鍮ケーシングのLD12の圧入が
不都合なく行うことができる。
【0044】ここで、保持板34(34C,34M,3
4Y)の材質には特に制限はないが、LD12の保持の
ためとともに放熱および温度調節のためにも用いるもの
であるので、熱伝導が良好で、LD12(12C,12
M,12Y)の圧入保持のために比較的柔らかな金属で
あればよく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合
金、銅、黄銅などの銅合金、金、銀、白金およびこれら
の合金などを挙げることができる。また、LD12(1
2C,12M,12Y)も、そのケースの材質も特に制
限的ではなく、公知のLDを用いればよい。本発明にお
いては、用いるLD12のケースの材質に応じて保持板
34の材質を選択すればよい。
【0045】ここで、LD12の外縁部13aの外径お
よび保持板34の保持孔66の内径との寸法公差、すな
わち、はめあいの寸法公差は、圧入はめあいを行うしま
りばめであれば特に制限はない。
【0046】各々異なる波長の光ビーム16C,16
M,16Yを射出するそれぞれのLD12C,12M,
12Yのケース電位(接地電位)がそれぞれ、異なるた
め、LD12C,12M,12Yがそれぞれ圧入される
保持板34C,34M,34Yの電位もそれぞれ異なる
ことになる。従って、各保持板34C,34M,34Y
が固定される外側端36を持つフレーム30は絶縁性を
有し、応力歪や熱変形等の小さい樹脂によって一体成形
されたものである。ここでフレーム30を一体成形する
樹脂は、絶縁性および十分な強度を有し、線膨張係数が
できるだけ保持板34を構成する金属に近く、経時変形
などの小さいものであれば、特に制限はないが、例え
ば、塊状成形コンパウンド(バルクモールドコンパウン
ド:BMC)などのガラス繊維強化熱硬化性樹脂が好ま
しい。
【0047】なお、コリメータレンズ14は、好ましい
態様として、鏡筒42に保持され、この鏡筒42が一体
成形フレーム30に形成されるU字形溝44に載置され
ることにより、所定の位置に保持される。
【0048】鏡筒42によるコリメータレンズ14の保
持方法には特に限定はなく、カメラ等に適用される公知
の方法がいずれも適用可能であるが、図示例において
は、好ましい態様として、各種の接着剤によって接着す
ることにより、コリメータレンズ14を鏡筒42に接着
・固定した構成を有する。コリメータレンズ14を鏡筒
42に接着・固定することにより、鏡筒42内部でコリ
メータレンズ14が移動することがないので、LD12
とコリメータレンズ14との相対位置をより確実に保持
できると共に、鏡筒42の位置を調整するのみでコリメ
ータレンズ14の位置調整が可能となる。
【0049】コリメータレンズ14と鏡筒42との固定
に適用される接着剤には特に限定はないが、寸法安定
性、作業性等の点で、エポキシ系の接着剤あるいは紫外
線硬化型の接着剤が好適に用いられる。
【0050】このようにしてコリメータレンズ14を保
持・固定する鏡筒42は、前述したように一体成形フレ
ーム30に形成されるU字形溝44に載置され、ビス5
0によって一体成型フレーム30の上側端部48に固定
される板ばね52によって固定される。ここで、図示例
の光源部32においては、U字溝44は、この中に載置
される鏡筒42内のコリメータレンズ14とU字溝44
が形成される一体フレーム30に取り付けられた保持板
34内に圧入保持されたLD12との光軸が一致するよ
うにこの光軸に沿って形成される。すなわち、コリメー
タレンズ14(鏡筒42)の感光材料A上における主走
査および副走査方向の位置決めはU字形溝44によって
行われることになる。一方、コリメータレンズ14の焦
点深度(光軸)方向の位置調整は、鏡筒42をU字形溝
44に沿って移動させることによって行う。
【0051】本発明の第3の態様の画像露光装置におい
ては、図4(b)に示すように、板ばね52において
は、鏡筒42との当接面52aは、鏡筒42のU字溝4
4に沿った図中矢印dで示す移動方向、すなわち光軸方
向に曲率を持つ。ここで板ばね52の当接面52aは、
少なくとも板ばね52の移動方向の両端に曲率を有して
いればよい。こうすることにより、鏡筒42と板ばね5
2との当接面の接触を板ばね52の両端部(矢印d方
向)を除いた中央部分のみの接触、好ましくは、矢印d
方向に沿った中央部分の線接触もしくは点接触状態とす
ることができる。従って、鏡筒42内のコリメータレン
ズ14の光軸方向の位置調節を行う場合、鏡筒42をU
字溝44に押圧する板ばね52の、鏡筒との当接面52
aが曲率を有しているので、鏡筒42をU字溝44内で
傷付けることなく容易に移動させることができる。
【0052】ところで、本態様においては、板ばね材4
2は、図4(a)、(b)に示すものに限定されず、図
5(a)および(b)に示すように、鏡筒42との接触
部分に剛性緩和用の孔部52bを有し、板ばね材42の
鏡筒42の当接面52aは矢印d方向に沿って少なくと
も端部と孔部52bの縁部とは曲率を持つように構成さ
れる。こうして、板ばね材42は、鏡筒42に2つの部
分で接触することになる。このように孔部52bを有す
る板ばね材42は、ステンレス鋼などのように剛性が比
較的大きな材料で形成する場合に好適である。また、こ
のように剛性の大きな材料を板ばね材52として用いる
場合には、鏡筒42との当接部分の板ばね材52の板幅
を細くすることもできる。
【0053】また、本態様においては、板ばね材52
は、図6(a)、(b)、(c)に示すように矢印d方
向のみならず、矢印d方向と直交する方向にも曲率を持
つ凸部53を鏡筒42との当接面52aに有していても
よい。このような凸部53により板ばね材52と鏡筒4
2との接触を点接触とし、U字溝44内における鏡筒4
2の移動を鏡筒42に傷付けることなく容易なものとす
ることができる。
【0054】本態様においては、板ばね52およびその
当接面52aは鏡筒42の外周面を傷付けることなく摺
動可能に押圧できれば、上述のものに限定されずどのよ
うな形状であってもよい。なお、板ばね52は、その長
手方向両端部に設けられた小孔52cを通るビス50に
よって一体成型フレーム30に取り付けられる。この
時、板ばね52をフレーム30にビス50によって堅固
に取り付けた後に鏡筒42を移動させコリメータレンズ
14の光軸方向の位置調整を行ってもよいし、ビス50
によって板ばね52をフレーム30に仮付けし、鏡筒4
2の移動を容易な状態でコリメータレンズ14の位置決
めを行った後板ばね52に対するビス50の締め付けを
行ってもよいし、さらに鏡筒42の位置調整およびビス
50の増し締めを繰り返してもよい。
【0055】U字形溝44の内径や深さ等はLD12の
寸法やフレーム30の外側端36への固定位置等に応じ
て、コリメータレンズ14とLD12との光軸が一致す
るように適宜決定すればよい。また、U字形状以外に
も、V字形、逆台形、楕円形等、2つの傾斜面に鏡筒4
2を当接させることにより、鏡筒42を位置決めして載
置可能な各種の形状が適用可能である。
【0056】このように、本発明においては一体成型フ
レーム30はその成形時にU字形溝44の寸法精度を高
精度に保つことができるので、また、鏡筒42を一体成
型フレーム30に組み込む際には、鏡筒42の感光材料
A上における主・副走査方向の位置調整を行う必要がな
く、組立後に光軸方向の位置調節のためのU字溝44に
沿った鏡筒の位置決めを容易に行うことができるので、
光源部12の構成および組み立てのみならず、その光学
的な位置調整をも極めて容易なものとすることができ
る。
【0057】このように図1に示される画像露光装置1
0においては、光ビーム16C,16M,16Yを射出
するLD12C,12M,12Yそれぞれ個々に保持板
34C,34M,34Yに圧入し、当接面35C,35
M,35Yを表面粗さS6.3以下の平滑な面または粗
面化処理面とした保持板34C,34M,34Yをそれ
ぞれ直接保持板34C,34M,34Yと線膨張係数が
同じまたは近い絶縁性材料、例えばBMC製の一体成型
フレーム30の外側端部36の表面粗さS6.3以下の
平滑な面または粗面化処理面の各々の所定取付位置に各
々2本のビス38によって取り付けている。ここで、L
D保持板34C,34M,34Yは放熱板としての機能
を有しており、一体成型フレーム30と各保持板34
C,34M,34Yとの間には異材質界面が存在する
が、各LD12C,12M,12Y間の位置調整を行う
ために必要な界面のみであり、また、両者は界面方向に
応力が発生しない平滑面または界面方向に発生した応力
の解放が困難な粗面化処理面によって接触しているの
で、従来装置のように多くの異材質界面を持つものに比
べ、位置精度はもちろん、温湿度安定性、振動安定性を
大幅に向上させるとともにコストダウンを達成すること
ができる。また一体成型フレーム30を絶縁性材料で成
形しているので、各LD12C,12M,12Y間の異
ケース電位の問題も容易に解消できる。さらに、コリメ
ータレンズ14C,14M,14Yを保持する鏡筒42
をフレーム30のU字溝44に押圧する板ばね52の当
接面52aに鏡筒42の移動方向に曲率を持たせたの
で、鏡筒42を傷付けることなく容易に移動でき、コリ
メータレンズ14の位置調整が容易である。
【0058】また、各LD12C,12M,12Yはそ
れぞれ保持板34C,34M,34Yに直接圧入してい
るので、温湿度サイクルや振動によってLD12(12
C,12M,12Y)は、保持板34(34C,34
M,34Y)との間に位置ずれを生じることがなく、従
来のようにLD12が光軸を法線とする面内で動くこと
がない。また、保持板34と一体成形フレーム30との
当接面の少なくとも一方は平滑面であり、または両当接
面は粗面化処理面であり、また、コリメータレンズ14
を保持する鏡筒42はU字溝44内の所定位置に正確に
位置決めされているので、温湿度変化や振動などによる
LD12とコリメータレンズ14との間の相対位置のず
れを防止し、あるいは極めて小さいものとすることがで
きる。
【0059】従って、本発明のように複数のLDを用い
る、例えば、図示例のように3つの光ビーム(LD)を
適用する画像露光装置においては、各LD間の相対位置
はもちろん、各LDと各コリメータレンズの相対位置も
変化しないので、各光源部より射出される光ビームの相
対位置が変化しない。従って、各光ビームの照射位置を
互いに変化することのない一定の関係に保つことができ
るので、色ズレのない高画質なカラー画像の露光が可能
である。
【0060】本発明においては、図示例のように温度保
持機構46によって、保持板34を一定温度に保持する
のがさらに好ましい。しかし、本発明はこれに限定され
るわけではない。温度保持機構46において、サーミス
タ54による保持板34の計測結果信号は比較器58に
転送される。比較器58においては、前記計測結果信号
と基準値(図示例においてはグランド)との差分が検出
され、次いで、検出結果がA/D変換器60によってデ
ジタル信号に変換され、μP62に転送される。μP6
2は、前記信号を受けてパワートランジスタ56による
加熱量を設定(選択)し、この信号をドライバ64に転
送する。加熱量の信号を受けたドライバ64は、この信
号に応じてパワートランジスタ56を駆動して保持板3
4を加熱し、保持板34を一定温度に保持する。
【0061】このような温度保持機構46によって保持
板34を一定温度にすることにより、保持板34の熱膨
張の変化によるLD12の移動がなく、しかも、温度変
化によるLD12の波長変動もなく、安定した画像露光
が可能となる。またLDの温度が一定に保持されること
により、LDの電気的特性が安定化される効果もある。
さらに圧入によるLD外縁の微小変形部分はLDケーシ
ングと保持板が極めて密に接触しているため、熱伝導率
が高く、LDの温度調節精度が高いという効果もある。
【0062】温度保持機構46に適用される測温手段お
よび加温手段はサーミスタ54およびパワートランジス
タ56には限定されず、公知の各種の測温および加温手
段がいずれも適用可能である。また、温度保持機構46
は、光源部32C,32M,32Yの個々に配備され、
それぞれに保持板34の測温・温度保持を行うのがより
好ましいが、代表的に1つの光源部32の保持板34の
測温を行い、これを基に3つの光源部32の保持板34
の温度保持を行う構成であってもよい。
【0063】ここで、LD12C,12M,12Yから
射出され、シリンドリカル組レンズ17Cと18C,1
7Mと18M,17Yと18Yを通過した光ビーム16
C,16M,16Yは、ミラー20によって所定の方向
に反射されてポリゴンミラー22の反射面22aに少し
ずつ異なる角度で入射し、この反射面22aで反射され
て感光材料A上の同一の主走査線SL上に異なる角度で
結像し、時間的に間隔をあけて同一主走査線SL上を走
査する。従って、光源部12C,12M,12Yは所定
の角度で配置され、また、反射ミラー20は光ビーム1
6C,16M,16Yの光路を変えて、これらをいずれ
もポリゴンミラー22の反射面22aの略同一線上の近
接した位置に若しくは略同一点上に入射させる。
【0064】fθレンズ24は、各光ビーム16C,1
6M,16Yを主走査線SLのいずれの位置においても
正しく結像させるためのものである。なお、fθレンズ
24は、波長が810,680,750nmの光に対し
て色収差が許容範囲内に収まるように補正されている。
シリンドリカルミラー26は、シリンドリカル組レンズ
17Cと18C,17Mと18M,17Yと18Yとf
θレンズ24ともに面倒れ補正光学系を構成する他、各
光ビーム16C,16M,16Yをいずれも立下げて、
副走査搬送される感光材料A上の副走査方向と略直交す
る主走査線SLに向け、感光材料Aに入射させる。
【0065】ここで、感光材料Aは、図示しない副走査
搬送手段によって副走査方向に搬送されているので、主
走査方向に偏向した光ビーム16C,16M,16Y
は、結果的に2次元的に感光材料Aを走査し、画像露光
を行う。
【0066】光ビーム16C,16M,16Yによるこ
のような画像露光の制御、つまり、LD12C,12
M,12Yによる光ビームの射出は、図示しない各LD
の駆動回路および画像信号源によって制御される。
【0067】駆動回路は、LD12C,12M,12Y
を駆動するための駆動回路であって、パルス幅変調の場
合、各画素に対して設定された時間だけ、各LD毎に予
め設定された光出力に対する駆動電流をLD12C,1
2M,12Yに流す。この結果、LD12C,12M,
12Yは、それぞれ各LD毎に予め設定された光出力で
各LDについて1画素に応じて決定された時間だけ発光
する。これが1ラインに渡って行われて、LD12C,
12M,12Yは1ラインの露光を行う。
【0068】この駆動回路は画像信号源に接続される。
画像信号源は、各駆動回路への1ライン分の画像情報信
号の入力タイミング、各LD12C,12M,12Yの
発光タイミング(画素クロックタイミング)等々を制御
し、あるいは様々な信号を受けて、画像露光装置に必要
な種々の制御を行うものである。
【0069】図示例の画像露光装置10の露光光学系
は、3本の光ビーム16C,16M,16Yがポリゴン
ミラー22の反射面22a上の1点にそれぞれ異なる角
度で入射する非合波の異角入射光学系をなすが、本発明
はこれに限定されず、3本の光ビーム16C,16M,
16Yを1本の光ビームに合波する合波光学系であって
もよい。むしろ、本発明は、合波系のように光ビームの
位置決めに高い精度が要求される光学系には非常に有効
である。
【0070】以上、本発明の画像露光装置について詳細
に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良およ
び変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0071】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の画
像露光装置によれば、複数の光ビームを用いる必要のあ
るカラー画像であっても、光ビーム光源である半導体レ
ーザとコリメータレンズとの相対的な位置が変化するこ
とがないので、被走査体上における光ビームの走査位置
やビーム径の狂いの無い正確な画像露光を行うことがで
き、色ズレ等のない良好な画像を得ることができる。ま
た、本発明によれば、半導体レーザを保持する保持板
(例えば、放熱機能を有する温度調節金属板)と一体成
型フレームとの当接面の界面における温湿度サイクルや
振動などによる位置ずれの発生を防止あるいは極めて小
さく抑制できる。さらに、本発明によれば、コリメータ
レンズを保持する鏡筒の一体成型フレームの保持孔内に
おける光軸方向の位置調整が容易であり、コリメータレ
ンズの位置決めを正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像露光装置の一実施例を示す
概略斜視図である。
【図2】 図1に示す画像露光装置の半導体レーザの保
持板の取付を示す一部分解された光源部分の外側斜視図
である。
【図3】 図1に示す画像露光装置の半導体レーザの保
持板の取付を示す一部分解された光源部分の内側斜視図
である。
【図4】 (a)は図1に示される画像露光装置に適用
される光源部の概略正面図であり、(b)はそのB−B
線概略断面図である。
【図5】 (a)は、図3に示されるコリメータレンズ
鏡筒の板ばねによる取付状態を示す斜視図であり、
(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図6】 (a)は、本発明に用いられる板ばねの別の
実施例の斜視図であり、(b)および(c)はそれぞれ
(a)のD−D線およびE−E線断面図である。
【図7】 従来の画像露光装置に適用される光源部の概
略断面図である。
【符号の説明】
10 画像露光装置 12,12C,12M,12Y LD 14,14C,14M,14Y コリメータレンズ 16,16C,16M,16Y 光ビーム 17C,17M,17Y シリンドリカル凹レンズ 18C,18M,18Y シリンドリカル凸レンズ 20 反射ミラー 22 ポリゴンミラー 24 fθレンズ 26 シリンドリカルミラー 28 立下げミラー 30 一体成型フレーム 32,32C,32M,32Y 光源部 34,34C,34M,34Y 保持板(温度調節金
属保持板) 35,35C,35M,35Y 当接面 36 外側端部 38,50 ねじ(ビス) 40,40C,40M,40Y 貫通孔 42 鏡筒 44,44C,44M,44Y U字溝 46 温度保持機構 48 上側端部 52 板バネ 54 サーミスタ 56 パワートランジスタ 58 比較器 60 A/D変換器 62 マイクロプロセッサ(μP) 64 ドライバ 66 保持孔

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を射出して単一の感光材料を露光
    する複数の半導体レーザを保持する保持板が、前記レー
    ザ光を整形するコリメータレンズを保持する鏡筒と別々
    一体成形された装置フレームに取り付けられた露光光
    学系を有する画像露光装置であって、 前記保持板と前記フレームとの相互当接面のうち少なく
    とも一方の当接表面の表面粗さが6.3S以下であるこ
    とを特徴とする画像露光装置。
  2. 【請求項2】レーザ光を射出して単一の感光材料を露光
    する複数の半導体レーザを保持する保持板が、前記レー
    ザ光を整形するコリメータレンズを保持する鏡筒と別々
    一体成形された装置フレームに取り付けられた露光光
    学系を有する画像露光装置であって、 前記保持板と前記フレームとの相互当接面は、粗面化処
    理面であることを特徴とする画像露光装置。
  3. 【請求項3】レーザ光を射出して単一の感光材料を露光
    する複数の半導体レーザを保持する保持板と、前記レー
    ザ光の光軸上に配置され、前記レーザ光を整形するコリ
    メータレンズを保持する前記半導体レーザ各々に対応す
    る複数の鏡筒と、前記保持板が一体的に固定される外側
    端面および前記鏡筒を移動可能に支持する、前記レーザ
    光の光軸に沿って設けられた支持溝とを備えた光源部を
    有する画像露光装置であって、 前記鏡筒は、前記支持溝と直交する方向に渡され、この
    支持溝の両側で固定された板ばね材によって前記支持溝
    に移動可能に押圧され、 この板ばね材の前記鏡筒との当接面は、前記鏡筒の移動
    方向に曲率を有することを特徴とする画像露光装置。
  4. 【請求項4】前記板ばね材の前記当接面は、さらに前記
    鏡筒の移動方向と直交する方向にも曲率を有する請求項
    3に記載の画像露光装置。
  5. 【請求項5】前記板ばね材は、剛性緩和用の孔部と、こ
    の孔部を挟む両側に前記鏡筒との当接面とを有し、この
    両当接面は共に前記鏡筒の移動方向に曲率を有する請求
    項3または4に記載の画像露光装置。
  6. 【請求項6】前記保持板は、前記複数の半導体レーザ各
    々を保持する複数の保持板である請求項1〜5のいずれ
    かに記載の画像露光装置。
  7. 【請求項7】前記保持板には、この保持板を一定温度に
    保持する温度保持機構が備えられる請求項1〜6のいず
    れかに記載の画像露光装置。
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