JP3157228U - エンジン始動装置 - Google Patents

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延広 渡辺
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Abstract

【課題】始動操作時にカムピンと始動軸カムとが安定的に係合することにより、スタートハンドルの操作性を向上できるエンジン始動装置を提供する。【解決手段】始動軸にスタートハンドルが差し込まれ、スタートハンドルに設けられるカムピン211と始動軸に設けられる一対の始動軸カム233とが係合し、スタートハンドルの回転操作によってエンジンが始動すると共に、始動軸が逆回転した場合に始動軸からスタートハンドルを解放する逆転解放装置を備えるエンジン始動装置において、各始動軸カム233には、カムピン211と嵌合する嵌合部233A、及び嵌合部233Aの手前側に配置される傾斜部233Bが設けられ、傾斜部233Bは、始動軸の軸方向に対して所定の角度θ1で傾斜する。【選択図】図15

Description

本考案は、スタートハンドルの回転操作(以下「始動操作」ともいう。)によってエンジンを始動するエンジン始動装置に関する。
従来からスタートハンドルの始動操作によってエンジンを始動するエンジン始動装置が公知となっている(例えば特許文献1参照。)。この種のエンジン始動装置として、クランク軸と連動可能な始動軸にスタートハンドルが差し込まれ、スタートハンドルに設けられるカムピンと始動軸に設けられる始動軸カムとが係合し、このスタートハンドルの始動操作によってエンジンが始動するものがある。
また、このようなエンジン始動装置には逆転解放装置を備えるものが公知となっている。この逆転解放装置は、始動軸が始動操作方向に対して逆回転した場合に始動軸からスタートハンドルを解放する(始動軸からスタートハンドルを外す)ものである。従って、スタートハンドルを始動操作したもののエンジンの始動に失敗した場合、シリンダ内の圧縮力の反動によって始動軸が逆回転すると、逆転解放装置によって始動軸からスタートハンドルが外れることになる。
ここで、逆回転時にスタートハンドルが始動軸から速やかに外れるための種々の工夫が、逆転解放装置に施されている。その工夫の一つとして始動軸カムに施されるものがあり、具体的には、始動軸の軸方向と平行に配置される直線部が、始動軸カムに設けられるものがある。これにより、逆回転時には摩擦抵抗の小さい直線部に沿って、カムピンが手前側へと容易に移動するため、始動軸からスタートハンドルが速やかに外れることになる。
実用新案登録第3152768号公報
しかしながら、従来のエンジン始動装置は、逆回転時に始動軸からスタートハンドルが速やかに外れ易い反面、始動操作時にカムピンと始動軸カムとが安定的に係合し難く、結果としてスタートハンドルの操作性が悪くなる、という問題があった。
本考案の解決しようとする課題は以上のとおりであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、クランク軸と連動可能な始動軸にスタートハンドルが差し込まれ、当該スタートハンドルに設けられるカムピンと当該始動軸に設けられる始動軸カムとが係合し、当該スタートハンドルの回転操作によってエンジンが始動すると共に、当該始動軸が始動操作方向に対して逆回転した場合に当該始動軸から当該スタートハンドルを解放する逆転解放装置を備えるエンジン始動装置において、前記スタートハンドルの差込方向にて当該スタートハンドルが前記始動軸から遠ざかる側を手前側、当該始動軸に近づく側を奥側とし、前記始動軸カムには、前記カムピンと嵌合する嵌合部、及び当該嵌合部の手前側に配置される傾斜部が設けられ、当該傾斜部は、前記始動軸の軸直交方向から見たときに当該始動軸の中心軸に手前側ほど近づくように、当該始動軸の軸方向に対して所定の角度で傾斜するものである。
請求項2においては、前記始動軸カムには、前記傾斜部と前記嵌合部との間に第一直線部が設けられ、当該第一直線部は、前記始動軸の軸方向と平行に配置されるものである。
請求項3においては、前記逆転解放装置は、前記エンジン側に取り付けられるアウタ部材と、前記スタートハンドル側に取り付けられるインナ部材と、を備える構成であり、前記インナ部材は、前記スタートハンドルに取り付けられる取付部と、一方向クラッチを介して始動操作方向のみ回転可能に当該取付部に支持される回転部と、を備える構成であり、前記アウタ部材には、前記回転部が挿入されて当該回転部を内周面で回転可能に支持する挿入部が設けられ、当該挿入部の内周面には、当該挿入部の中心軸に向かって突出するアウタピンが設けられ、前記インナ部材の回転部は、少なくとも奥側端部が開口する略円筒状の部材であり、当該回転部の奥側端縁部には前記アウタピンと係合するインナカムが設けられ、当該インナカムは、前記アウタピンと嵌合する嵌合部と、当該嵌合部に接続する第一傾斜部と、当該第一傾斜部に接続する第二傾斜部と、を備える構成であり、前記第一傾斜部及び前記第二傾斜部の各々は、当該回転部の軸直交方向から見たときに当該回転部の中心軸に手前側ほど近づくように、当該回転部の軸方向に対して所定の角度で傾斜し、当該第二傾斜部の傾斜角度は、当該第一傾斜部の傾斜角度よりも小さい角度に設定されるものである。
請求項4においては、前記始動軸カムには、前記傾斜部の手前側に第二直線部が設けられ、当該第二直線部と前記傾斜部とは円弧部を介して接続し、前記インナカムにおける第一傾斜部と第二傾斜部との接続部の位置は、前記スタートハンドルが始動操作方向に対して逆回転した場合で、前記始動軸カムの円弧部と前記カムピンとが係合している間に、前記アウタピンと係合する部分が前記第一傾斜部から前記第二傾斜部に移行するように配置されるものである。
請求項5においては、前記始動軸カムには、前記嵌合部の奥側端部に接続する第三直線部が設けられ、当該第三直線部は、前記始動軸の軸方向と直交するように配置されるものである。
本考案の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、始動操作時におけるカムピンの手前側への移動が、摩擦抵抗の大きい傾斜部によって抑制されるため、カムピンと嵌合部とが確実に嵌合する。従って、始動操作時にカムピンと始動軸カムとが安定的に係合することになり、スタートハンドルの操作性を向上できる。
請求項2においては、逆回転時には摩擦抵抗の小さい第一直線部に沿って、カムピンが手前側に容易に移動するため、カムピンと嵌合部との嵌合が容易に外れる。従って、逆回転時には始動軸からスタートハンドルが速やかに外れることになり、スタートハンドルの操作性をさらに向上できる。
請求項3においては、逆回転時初期(逆回転時に第一傾斜部とアウタピンとが係合しているタイミング)には、傾斜角度の大きな第一傾斜部がアウタピンに当接することにより、インナ部材に作用する力(インナ部材を手前側に移動させる力)が大きくなる。また、逆回転時終期(逆回転時に第二傾斜部とアウタピンとが係合しているタイミング)には、傾斜角度の小さな第二傾斜部がアウタピンに当接することにより、インナ部材が手前側に速やかに移動する。従って、逆回転時に始動軸からスタートハンドルが確実に外れた上でその後速やかに外れることになり、スタートハンドルの操作性をさらに向上できる。
請求項4においては、逆回転時に始動軸カムにおけるカムピンと係合する部分が、傾斜部から第二直線部に移行するタイミング(傾斜部によってカムピンの手前側への移動が抑制されていた状態から、第二直線部によってカムピンが手前側に容易に移動する状態に移行するタイミング)に合わせて、インナカムにおけるアウタピンと係合する部分が、第一傾斜部から第二傾斜部に移行する。これにより、始動軸カムからカムピンが容易に外れることに加え、インナカムからアウタピンが速やかに外れるため、両者の相乗効果が期待できる。従って、逆回転時に始動軸からスタートハンドルがさらに速やかに外れることになり、スタートハンドルの操作性をさらに向上できる。
請求項5においては、摩擦抵抗の小さい第三直線部に沿って、始動操作時にはカムピンが嵌合部側に容易に移動するため、カムピンと嵌合部とが容易に嵌合する。一方、逆回転時にはカムピンが嵌合部から容易に離れるため、カムピンと嵌合部との嵌合が容易に外れる。従って、始動操作時には始動軸にスタートハンドルが容易に係合され、かつ逆回転時には始動軸からスタートハンドルが速やかに外れることになり、スタートハンドルの操作性をさらに向上できる。
本考案の第一実施形態に係るエンジン始動装置を備えるエンジンを示す側面図。 エンジン始動装置を示す平面断面図。 エンジン始動装置を示す分解斜視図。 インナ部材を示す断面図。 インナ部材の回転部を示す斜視図。 インナ部材の回転部を示す断面図。 アウタ部材を示す側面図。 図7におけるA−A’位置での断面図。 図7におけるB−B’位置での断面図。 インナカムを示す拡大図。 始動軸を示す斜視図。 始動軸を示す側面図。 図12におけるC−C’位置での断面図。 図12におけるD−D’位置での断面図。 図13における始動軸カムを示す拡大図。 始動操作時におけるハンドル始動装置の状態を示す断面図。 逆回転時におけるハンドル始動装置であって、インナカムの第一傾斜部とアウタピンとが係合している状態を示す断面図。 逆回転時におけるハンドル始動装置であって、インナカムの第二傾斜部とアウタピンとが係合している状態を示す断面図。 (a)逆回転時に始動軸カムの円弧部の奥側端部とカムピンとが係合している場合の、インナカムの第一傾斜部とアウタピンとの係合状態を示す模式図。(b)逆回転時に始動軸カムの円弧部の手前側端部とカムピンとが係合している場合の、インナカムの第二傾斜部とアウタピンとの係合状態を示す模式図。 本考案の第二実施形態に係るエンジン始動装置の始動軸を示す断面図。 図20における始動軸カムを示す拡大図。
以下、本考案を実施するための形態について図面に基づき説明する。なお、図1及び図2の矢印Fで示す方向をエンジン1の前方、図1の矢印Uで示す方向をエンジン1の上方、図2の矢印Lで示す方向をエンジン1の左方として、以下に述べる各部材の位置や方向等を説明する。
先ず、本考案の第一実施形態に係るエンジン始動装置2を備えるエンジン1の全体構成について、図1により説明する。
エンジン1は、いわゆる横型水冷エンジンであり、手動式のエンジン始動装置2(始動軸23に差し込まれるスタートハンドル21の回転操作)によって始動する。エンジン1におけるシリンダブロック10の前側にはシリンダヘッド15が設けられ、このシリンダヘッド15の上方には、エアクリーナ16及びマフラー17が左右に並べて設けられる。そして、シリンダブロック10の上側には、冷却水タンク11及び燃料タンク12が前後に並べて設けられ、シリンダブロック10の下側にはオイルパン13が設けられる。また、シリンダブロック10の後側にはクランクケース14が設けられる。
そして、クランクケース14内にはクランク軸18が左右方向に配置される。このクランク軸18は軸受を介してクランクケース14に回転可能に軸支される。そして、クランク軸18とシリンダ内のピストンとはコネクティングロッドを介して連接し、ピストンの前後往復動がクランク軸18の回転運動に変換される。また、クランク軸18の左端部にはクランクギヤ181が固定される。
そして、クランクケース14内にてクランク軸18の後方には、クランク軸18と連動可能な始動軸23が左右方向に配置される。この始動軸23は軸受を介してクランクケース14及びギヤケース20に回転可能に軸支される。また、始動軸23の左端部には始動ギヤ231が固定され、この始動ギヤ231と前記クランクギヤ181とは、中間ギヤ25を介して動力伝達可能に構成される。
そして、前記クランクギヤ181、始動ギヤ231、及び中間ギヤ25は、シリンダブロック10の左側に配置されるギヤケース20に内装される。このギヤケース20の左側面後部には、エンジン始動装置2の構成部品である始動軸23及び逆転解放装置22が配置される。なお、図1には始動軸23にスタートハンドル21が差し込まれた状態が示されており、エンジン1始動後には始動軸23からスタートハンドル21が外れることになる。
スタートハンドル21は略クランク状の丸棒部材によって構成される。スタートハンドル21の一端部は始動軸23側に差し込まれる部分となり、スタートハンドル21の他端部は始動操作時に握るグリップとなる。
次に、エンジン始動装置2の構成部品である始動軸23及び逆転解放装置22について、図2及び図3により説明する。
図2に示すように、始動軸23の左端部はギヤケース20の左側面後部に設けられる開口部201内に配置される。この開口部201は略円形状に開口し、開口部201と始動軸23との隙間はオイルシール202によってシールされる。そして、始動軸23左端部には、スタートハンドル21が差し込まれる差込孔232が設けられる。この差込孔232は始動軸23の軸方向に沿って設けられ、エンジン1の左方に開口する。
ここで、スタートハンドル21の差込方向(スタートハンドル21を始動軸23の差込孔232に差し込む方向)は、エンジン1の左右方向と一致する。なお、以下の説明ではスタートハンドル21の差込方向(エンジン1の左右方向)にてスタートハンドル21が始動軸23から遠ざかる側を「手前側」(エンジン1の左方)、始動軸23に近づく側を「奥側」(エンジン1の右方)という。
図2及び図3に示すように、始動軸23の手前側端面上には一対の始動軸カム233・233が設けられる。この一対の始動軸カム233・233は、スタートハンドル21の外周側面から突出するカムピン211の両端部と係合する。このカムピン211は丸軸部材である。
また、ギヤケース20の左側面後部にて開口部201の開口端には、逆転解放装置22が取り付けられる。この逆転解放装置22は、エンジン1側(ギヤケース20)に取り付けられるアウタ222と、スタートハンドル21側に取り付けられるインナ221と、を備える構成である。
アウタ部材としてのアウタ222は、ギヤケース20の左側面に一対のボルト222Cb・222Cbによって着脱可能に取り付けられる。ギヤケース20の左側面には、一対のボルト222Cb・222Cbが螺挿される一対のボルト孔24・24が設けられる。
インナ部材としてのインナ221は、スタートハンドル21に取り付けられる取付部221Aと、一方向クラッチとしてのラチェット221Cを介して一方向(始動操作方向)のみ回転可能に取付部221Aに支持される回転部221Bと、を備える構成である。
取付部221Aはスタートハンドル21に外嵌される略円環状の部材である。取付部221Aはスタートハンドル21に外嵌された状態で、ピン221Aaによってスタートハンドル21に取り付けられる。スタートハンドル21及び取付部221Aには、ピン221Aaが挿通されるピン孔が設けられ、両者のピン孔にピン221Aaが挿通されることにより、スタートハンドル21に取付部221Aが相対回転不能に固定される。
次に、インナ221の回転部221Bについて、図4から図6により説明する。
回転部221Bは両端部が開口する略円筒状の部材である。回転部221Bの手前側端部は取付部221Aに外嵌され、回転部221Bの奥側端縁部には一対のインナカム221D・221Dが設けられる。この一対のインナカム221D・221Dは、回転部221Bの中心軸に対して対称(点対称)な形状である。つまり、一対のインナカム221D・221Dは、回転部221Bの中心軸を基準として180度回転させると互いに一致する形状である。そして、回転部221Bと取付部221Aとの間には、ラチェット221Cが介設される。
ラチェット221Cは、スタートハンドル21が始動操作方向に回転する場合は空転する一方、スタートハンドル21が逆回転する場合は空転しないように構成される。つまり、始動操作時は、スタートハンドル21及び取付部221Aは回転部221Bに対して相対回転可能となる一方、逆回転時は、スタートハンドル21及び取付部221Aは回転部221Bに対して相対回転不能となる。図4に示すように、ラチェット221Cは、回転部221Bの内周面に設けられる歯部221Caと、取付部221Aの外周面から突出し歯部221Caに係合可能な爪221Cbと、を備える構成である。取付部221Aの奥側端部には、止め輪221Eが外嵌されると共に、取付部221Aの奥側端部で止め輪221Eと爪221Cbとの間には、カラー221Fが外嵌される。
次に、アウタ222について、図7から図9により説明する。
アウタ部材としてのアウタ222には、挿入部222Aが設けられる。この挿入部222Aは略円環状に形成され、挿入部222Aの奥側端部はギヤケース20の開口部201(図2参照)と嵌合する。そして、挿入部222Aにはインナ221の回転部221B(図4から図6参照)が挿入され、挿入部222Aの内周面で回転部221Bが回転可能に支持される。また、挿入部222Aの内周面には一対のアウタピン222B・222Bが設けられ、挿入部222Aの外周面にはフランジ部222Cが設けられる。
一対のアウタピン222B・222Bはいずれも丸軸部材であり、挿入部222Aの中心軸側に向かって互いに対向して突出する。この一対のアウタピン222B・222Bは挿入部222Aの中心軸に対して対称に配置される。一対のアウタピン222B・222Bは挿入部222Aに設けられる一対のピン孔に嵌設される。
フランジ部222Cには、アウタ222をギヤケース20の左側面に取り付けるための一対のボルト孔222Ca・222Caが設けられる。この一対のボルト孔222Ca・222Caは、挿入部222Aの中心軸に対して対称で、かつギヤケース20の左側面に設けられる一対のボルト孔24・24と一致可能に配置される。従って、フランジ部222Cの一対のボルト孔222Ca・222Caとギヤケース20の一対のボルト孔24・24とが一致した状態で、一方のボルト孔222Ca・24及び他方のボルト孔222Ca・24の各々にボルト222Cbが螺挿されることにより、アウタ222がギヤケース20の左側面に取り付けられる(図2参照)。
次に、一対のインナカム221D・221Dについて、図10により説明する。なお、一対のインナカム221D・221Dは対称形状であるため、以下の説明では、一方のインナカム221Dを中心にして説明し、他方のインナカム221Dについては必要な場合にのみ説明する。
インナカム221Dは、略円弧状に形成されてアウタピン222B(図3参照)と嵌合する嵌合部221Daと、この嵌合部221Daに接続する第一傾斜部221Dbと、この第一傾斜部221Dbに接続する第二傾斜部221Dcと、を備える構成である。第一傾斜部221Dbと第二傾斜部221Dcとの接続部分(接続部A)は、略円弧状に形成される。
第一傾斜部221Db及び第二傾斜部221Dcの各々は、回転部221Bの軸直交方向から見たときに回転部221Bの中心軸(図10に示す一点鎖線)に手前側ほど近づくように、回転部221Bの軸方向に対して所定の角度α、βで傾斜する。第一傾斜部221Dbの傾斜角度α(以下「第一傾斜角度α」という。)と第二傾斜部221Dcの傾斜角度β(以下「第二傾斜角度β」という。)とは、互いに異なる角度に設定され、第二傾斜角度βは第一傾斜角度αよりも小さい角度に設定される。
ここで、第一傾斜角度αは、第一傾斜部221Dbがアウタピン222Bに当接することによってインナ221に作用する力(インナ221を手前側に移動させる力)を大きくする、という観点から設定される。例えば第一傾斜角度αは45度以上の範囲(例えば55度)で設定される。また、第二傾斜角度βは、第二傾斜部221Dcがアウタピン222Bに当接することによってインナ221を手前側に速やかに移動させる、という観点から設定される。例えば第二傾斜角度βは45度以下の範囲(例えば40度)で設定される。
次に、一対の始動軸カム233・233について、図11から図15により説明する。
図11から図14に示すように、一対の始動軸カム233・233は始動軸23の中心軸に対して対称(点対称)な形状である。つまり、一対の始動軸カム233・233は、始動軸23の中心軸を基準として180度回転させると互いに一致する形状である。なお、一対の始動軸カム233・233は対称形状であるため、以下の説明では、一方の始動軸カム233を中心にして説明し、他方の始動軸カム233については必要な場合にのみ説明する。
図15に示すように、始動軸カム233には、略円弧状に形成されてカムピン211と嵌合する嵌合部233Aが設けられる。そして、この嵌合部233Aの手前側には傾斜部233Bが設けられ、この傾斜部233Bと嵌合部233Aとの間には、第一直線部233Cが設けられる。この第一直線部233Cと傾斜部233Bとの接続部分は略円弧状に形成される。また、傾斜部233Bの手前側には、始動軸23の軸方向と平行に配置される第二直線部233Dが設けられ、この第二直線部233Dと傾斜部233Bとは円弧部233Eで接続される。さらに、嵌合部233Aの奥側端部には、第三直線部233Fが接続する。
ここで、前記傾斜部233B、第一直線部233C及び第三直線部233Fについて、詳しく説明する。
傾斜部233Bは、始動軸23の軸直交方向から見たときに始動軸23の中心軸(図15に示す一点鎖線。当該一点鎖線はカムピン211の中心線でもある。)に手前側ほど近づくように(オーバーハングするように)、始動軸23の軸方向に対して所定の角度θ1で傾斜する。この傾斜角度θ1は、始動操作時におけるカムピン211の手前側への移動を抑制する摩擦抵抗を得る、という観点から設定される。例えば傾斜角度θ1は少なくとも1度以上の範囲(例えば2度、5度、10度であり、本実施形態では5度又は10度。)で設定される。
第一直線部233Cは、始動軸23の軸方向と平行に配置される。この第一直線部233Cの奥側端部は嵌合部233Aに接続し、第一直線部233Cの手前側端部は傾斜部233Bに接続する。この第一直線部233Cの長さは、例えばカムピン211の径が8mmの場合、1mmに設定される。
第三直線部233Fは、始動軸23の軸方向と直交するように配置される。本実施形態では、第三直線部233Fの長さの略半分の位置にカムピン211の中心線が位置するように、第三直線部233Fが配置される。つまり、カムピン211の中心線を挟んで一方と他方とに直線部が設けられるように、第三直線部233Fが配置される。
次に、始動操作時におけるエンジン始動装置2の状態について、図16により説明する。
エンジン1の始動に際して先ず、スタートハンドル21が始動軸23の差込孔232に差し込まれる。そうすると、始動軸カム233の嵌合部233Aとカムピン211とが嵌合することにより、カムピン211と一対の始動軸カム233・233とが係合する。さらに、インナカム221Dの嵌合部221Daとアウタピン222Bとが嵌合することにより、一対のインナカム221D・221Dと一対のアウタピン222B・222Bとが係合する。
このとき、カムピン211の手前側への移動は、摩擦抵抗の大きい傾斜部233Bによって抑制されるため、カムピン211と嵌合部233Aとが確実に嵌合する。従って、一対のカムピン211・211が一対の始動軸カム233・233に安定的に係合する。
また、嵌合部233Aにカムピン211が嵌合する際、摩擦抵抗の小さい第三直線部233Fに沿ってカムピン211が嵌合部233A側に容易に移動するため、カムピン211と嵌合部233Aとが容易に嵌合する。
そして、前記係合状態にてスタートハンドル21が始動操作されると、ラチェット221Cが空転してスタートハンドル21の回転力が始動軸23からクランク軸18(図1参照)に伝達されて、エンジン1を始動することができる。
なお、エンジン1始動後、始動軸23の回転速度がスタートハンドル21の回転速度よりも速くなると、一対の始動軸カム233・233及びカムピン211を介して、始動軸23の回転力がスタートハンドル21に伝達されて、始動軸23からスタートハンドル21が解放される(始動軸23からスタートハンドル21が外れる)ことになる。
次に、逆回転時におけるエンジン始動装置2について、図17及び図18により説明する。
エンジン1の始動に失敗した場合、シリンダ内の圧縮力の反動によってクランク軸18(図1参照)が逆回転し、このクランク軸18に連動して始動軸23も逆回転する。そして、始動軸23が逆回転すると、係合状態にある一対の始動軸カム233・233及びカムピン211を介して、始動軸23に連動してスタートハンドル21も逆回転する。そして、スタートハンドル21が逆回転すると、インナ221ではラチェット221Cが空転しないため、スタートハンドル21の回転力がラチェット221Cを介して取付部221Aから回転部221Bに伝達される。
そうすると、インナカム221Dの嵌合部221Daとアウタピン222Bとの嵌合が外れると共に、始動軸カム233の嵌合部233Aとカムピン211との嵌合が外れる。そして、嵌合部233Aとの嵌合が外れたカムピン211は、摩擦抵抗の小さい第一直線部233Cに沿って容易に手前側へと移動する。
ここで、始動軸カム233の嵌合部233Aからカムピン211が外れる際、摩擦抵抗の小さい第三直線部233Fに沿ってカムピン211が嵌合部233Aから容易に離れるため、カムピン211と嵌合部233Aとの嵌合が容易に外れる。
そして、図17に示すように、スタートハンドル21とインナ221とが一体的に手前側に移動し、逆回転時初期には、インナカム221Dの第一傾斜部221Dbとアウタピン222Bとが係合すると共に、始動軸カム233の傾斜部233Bとカムピン211とが係合する。つまり、傾斜角度αの大きな第一傾斜部221Dbがアウタピン222Bに当接することにより、インナ221に作用する力(インナ221を手前側に移動させる力)が大きくなるため、始動軸23からスタートハンドル21が確実に外れることになる。
その後、図18に示すように、スタートハンドル21がインナ221と共にさらに手前側に移動し、逆回転時終期には、インナカム221Dの第二傾斜部221Dcとアウタピン222Bとが係合すると共に、始動軸カム233の第二直線部233Dとカムピン211とが係合する。つまり、傾斜角度βの小さな第二傾斜部221Dcがアウタピン222Bに当接することにより、インナ221が手前側に速やかに移動するため、始動軸23からスタートハンドル21が速やかに外れることになる。また、第二直線部233Dに係合するカムピン211は、摩擦抵抗の小さい第二直線部233Dに沿って手前側に容易に移動するため、始動軸23からスタートハンドル21がさらに速やかに外れることになる。
最終的には、一対のインナカム221D・221Dとアウタピン222Bとの係合、及び一対の始動軸カム233・233とカムピン211との係合が外れて、始動軸23からスタートハンドル21が解放される(始動軸23からスタートハンドル21が外れる)ことになる。
ここで、図19(a)に示すように、逆回転時に始動軸カム233の円弧部233E奥側端部とカムピン211とが係合している場合、インナカム221Dの第一傾斜部221Dbとアウタピン222Bとが係合する。また、図19(b)に示すように、逆回転時に始動軸カム233の円弧部233E手前側端部とカムピン211とが係合している場合、インナカム221Dの第二傾斜部221Dcとアウタピン222Bが係合する。つまり、逆回転時に始動軸カム233の円弧部233Eとカムピン211とが係合している間に、インナカム221Dにてアウタピン222Bと係合する部分が、第一傾斜部221Dbから第二傾斜部221Dcに移行するように、インナカム221Dにおける接続部Aが配置される。
次に、本考案の第二実施形態に係るエンジン始動装置について、図20及び図21により説明する。なお、第一実施形態と同一符号の部材は第一実施形態と同一構造であるため詳細な説明は省略する。
第二実施形態に係るエンジン始動装置は、始動軸23に設けられる一対の始動軸カム234・234の構造が、第一実施形態に係る一対の始動軸カム233・233と相違する。なお、一対の始動軸カム234・234は対称形状であるため、以下の説明では、一方の始動軸カム234を中心にして説明し、他方の始動軸カム234については必要な場合にのみ説明する。
図21に示すように、第二実施形態に係る始動軸カム234は、第一実施形態と同一構造の嵌合部233Aに加えて、第一実施形態とは相違する構造の傾斜部234B及び第三直線部234Fを備える構成である。
傾斜部234Bは嵌合部233Aの手前側に設けられる。この傾斜部234Bと嵌合部233Aとは、連続して接続するように構成される。傾斜部234Bは、始動軸23の軸直交方向から見たときに始動軸23の中心軸(図21に示す一点鎖線。当該一点鎖線はカムピン211の中心線でもある。)に手前側ほど近づくように(オーバーハングするように)、始動軸23の軸方向に対して所定の角度θ2で傾斜する。この傾斜角度θ2は、始動操作時におけるカムピン211の手前側への移動を抑制する摩擦抵抗を得る、という観点から設定される。例えば傾斜角度θ2は少なくとも1度以上の範囲(例えば2度、5度、10度であり、本実施形態では2度。)で設定される。
なお、本実施形態に係る傾斜部234Bと嵌合部233Aとは、連続して接続するものであるが、直線部(第一実施形態に係る第一直線部233Cに相当する部分)を介して接続する構成でもよい。あるいは、この直線部に代えて円弧部を介して接続する構成でもよい。
第三直線部234Fは、始動軸23の軸方向と直交するように配置される。本実施形態では、カムピン211の中心線よりも嵌合部233A側に第三直線部234Fが配置される。
以上のように、本考案の実施形態に係るエンジン始動装置2は、クランク軸18と連動可能な始動軸23にスタートハンドル21が差し込まれ、スタートハンドル21に設けられるカムピン211と始動軸23に設けられる一対の始動軸カム233・233(又は234・234)とが係合し、スタートハンドル21の回転操作によってエンジン1が始動すると共に、始動軸23が始動操作方向に対して逆回転した場合に始動軸23からスタートハンドル21を解放する逆転解放装置22を備えるエンジン始動装置2において、スタートハンドル21の差込方向にてスタートハンドル21が始動軸23から遠ざかる側を手前側、始動軸23に近づく側を奥側とし、各始動軸カム233(又は234)には、カムピン211と嵌合する嵌合部233A、及び嵌合部233Aの手前側に配置される傾斜部233B(又は234B)が設けられ、傾斜部233B(又は234B)は、始動軸23の軸直交方向から見たときに始動軸23の中心軸に手前側ほど近づくように、始動軸23の軸方向に対して所定の角度θ1(又はθ2)で傾斜するものである。
このような構成により、始動操作時におけるカムピン211の手前側への移動が、摩擦抵抗の大きい傾斜部233B(又は234B)によって抑制されるため、カムピン211と嵌合部233Aとが確実に嵌合する。従って、始動操作時にカムピン211と一対の始動軸カム233・233(又は234・234)とが安定的に係合することになり、スタートハンドル21の操作性を向上できる。
そして、各始動軸カム233には、傾斜部233Bと嵌合部233Aとの間に第一直線部233Cが設けられ、第一直線部233Cは、始動軸23の軸方向と平行に配置されるものである。
このような構成により、逆回転時には摩擦抵抗の小さい第一直線部233Cに沿って、カムピン211が手前側に容易に移動するため、カムピン211と嵌合部233Aとの嵌合が容易に外れる。従って、逆回転時には始動軸23からスタートハンドル21が速やかに外れることになり、スタートハンドル21の操作性をさらに向上できる。
また、逆転解放装置22は、エンジン1側に取り付けられるアウタ222と、スタートハンドル21側に取り付けられるインナ221と、を備える構成であり、インナ221は、スタートハンドル21に取り付けられる取付部221Aと、ラチェット221Cを介して始動操作方向のみ回転可能に取付部221Aに支持される回転部221Bと、を備える構成であり、アウタ222には、回転部221Bが挿入されて回転部221Bを内周面で回転可能に支持する挿入部222Aが設けられ、挿入部222Aの内周面には、挿入部222Aの中心軸に向かって突出する一対のアウタピン222B・222Bが設けられ、インナ221の回転部221Bは、奥側端部が開口する略円筒状の部材であり、回転部221Bの奥側端縁部には一対のアウタピン222B・222Bと係合する一対のインナカム221D・221Dが設けられ、各インナカム221Dは、アウタピン222Bと嵌合する嵌合部221Daと、嵌合部221Daに接続する第一傾斜部221Dbと、第一傾斜部221Dbに接続する第二傾斜部221Dcと、を備える構成であり、第一傾斜部221Db及び第二傾斜部221Dcの各々は、回転部221Bの軸直交方向から見たときに回転部221Bの中心軸に手前側ほど近づくように、回転部221Bの軸方向に対して所定の角度α、βで傾斜し、第二傾斜部221Dcの傾斜角度βは、第一傾斜部221Dbの傾斜角度αよりも小さい角度に設定されるものである。
このような構成により、逆回転時初期(逆回転時に第一傾斜部221Dbとアウタピン222Bとが係合しているタイミング)には、傾斜角度αの大きな第一傾斜部221Dbがアウタピン222Bに当接することにより、インナ221に作用する力(インナ221を手前側に移動させる力)が大きくなる。また、逆回転時終期(逆回転時に第二傾斜部221Dcとアウタピン222Bとが係合しているタイミング)には、傾斜角度βの小さな第二傾斜部221Dcがアウタピン222Bに当接することにより、インナ221が手前側に速やかに移動する。従って、逆回転時に始動軸23からスタートハンドル21が確実に外れた上でその後速やかに外れることになり、スタートハンドル21の操作性をさらに向上できる。
さらに、各始動軸カム233には、傾斜部233Bの手前側に第二直線部233Dが設けられ、第二直線部233Dと傾斜部233Bとは円弧部233Eを介して接続し、各インナカム221Dにおける第一傾斜部221Dbと第二傾斜部221Dcとの接続部Aの位置は、スタートハンドル21が始動操作方向に対して逆回転した場合で、各始動軸カム233の円弧部233Eとカムピン211とが係合している間に、各アウタピン222Bと係合する部分が第一傾斜部221Dbから第二傾斜部221Dcに移行するように配置されるものである。
このような構成により、逆回転時に各始動軸カム233におけるカムピン211と係合する部分が、傾斜部233Bから第二直線部233Dに移行するタイミング(傾斜部233Bによってカムピン211の手前側への移動が抑制されていた状態から、第二直線部233Dによってカムピン211が手前側に容易に移動する状態に移行するタイミング)に合わせて、各インナカム221Dにおけるアウタピン222Bと係合する部分が、第一傾斜部221Dbから第二傾斜部221Dcに移行する。これにより、一対の始動軸カム233・233からカムピン211が容易に外れることに加え、一対のインナカム221D・221Dから一対のアウタピン222B・222Bが速やかに外れるため、両者の相乗効果が期待できる。従って、逆回転時に始動軸23からスタートハンドル21がさらに速やかに外れる(例えば始動軸23が30度逆回転する以内に、始動軸23からスタートハンドル21が外れる。)ことになり、スタートハンドル21の操作性をさらに向上できる。
また、各始動軸カム233(又は234)には、嵌合部233Aの奥側端部に接続する第三直線部233F(又は234F)が設けられ、第三直線部233F(又は234F)は、始動軸23の軸方向と直交するように配置されるものである。
このような構成により、摩擦抵抗の小さい第三直線部233F(又は234F)に沿って、始動操作時にはカムピン211が嵌合部233A側に容易に移動するため、カムピン211と嵌合部233Aとが容易に嵌合する。一方、逆回転時にはカムピン211が嵌合部233Aから容易に離れるため、カムピン211と嵌合部233Aとの嵌合が容易に外れる。従って、始動操作時には始動軸23にスタートハンドル21が容易に係合され、かつ逆回転時には始動軸23からスタートハンドル21が速やかに外れることになり、スタートハンドル21の操作性をさらに向上できる。
1 エンジン
2 エンジン始動装置
18 クランク軸
21 スタートハンドル
22 逆転解放装置
23 始動軸
211 カムピン
221 インナ(インナ部材)
221A 取付部
221B 回転部
221C ラチェット(一方向クラッチ)
221D インナカム
221Da 嵌合部
221Db 第一傾斜部
221Dc 第二傾斜部
222 アウタ(アウタ部材)
222A 挿入部
222B アウタピン
233 始動軸カム
233A 嵌合部
233B 傾斜部
233C 第一直線部
233D 第二直線部
233E 円弧部
233F 第三直線部
234 始動軸カム
234B 傾斜部
234F 第三直線部
A 接続部
α 第一傾斜角度(第一傾斜部の傾斜角度)
β 第二傾斜角度(第二傾斜部の傾斜角度)
θ1 傾斜角度(傾斜部の傾斜角度)
θ2 傾斜角度(傾斜部の傾斜角度)

Claims (5)

  1. クランク軸と連動可能な始動軸にスタートハンドルが差し込まれ、当該スタートハンドルに設けられるカムピンと当該始動軸に設けられる始動軸カムとが係合し、当該スタートハンドルの回転操作によってエンジンが始動すると共に、当該始動軸が始動操作方向に対して逆回転した場合に当該始動軸から当該スタートハンドルを解放する逆転解放装置を備えるエンジン始動装置において、前記スタートハンドルの差込方向にて当該スタートハンドルが前記始動軸から遠ざかる側を手前側、当該始動軸に近づく側を奥側とし、前記始動軸カムには、前記カムピンと嵌合する嵌合部、及び当該嵌合部の手前側に配置される傾斜部が設けられ、当該傾斜部は、前記始動軸の軸直交方向から見たときに当該始動軸の中心軸に手前側ほど近づくように、当該始動軸の軸方向に対して所定の角度で傾斜することを特徴とするエンジン始動装置。
  2. 前記始動軸カムには、前記傾斜部と前記嵌合部との間に第一直線部が設けられ、当該第一直線部は、前記始動軸の軸方向と平行に配置されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン始動装置。
  3. 前記逆転解放装置は、前記エンジン側に取り付けられるアウタ部材と、前記スタートハンドル側に取り付けられるインナ部材と、を備える構成であり、前記インナ部材は、前記スタートハンドルに取り付けられる取付部と、一方向クラッチを介して始動操作方向のみ回転可能に当該取付部に支持される回転部と、を備える構成であり、前記アウタ部材には、前記回転部が挿入されて当該回転部を内周面で回転可能に支持する挿入部が設けられ、当該挿入部の内周面には、当該挿入部の中心軸に向かって突出するアウタピンが設けられ、前記インナ部材の回転部は、少なくとも奥側端部が開口する略円筒状の部材であり、当該回転部の奥側端縁部には前記アウタピンと係合するインナカムが設けられ、当該インナカムは、前記アウタピンと嵌合する嵌合部と、当該嵌合部に接続する第一傾斜部と、当該第一傾斜部に接続する第二傾斜部と、を備える構成であり、前記第一傾斜部及び前記第二傾斜部の各々は、当該回転部の軸直交方向から見たときに当該回転部の中心軸に手前側ほど近づくように、当該回転部の軸方向に対して所定の角度で傾斜し、当該第二傾斜部の傾斜角度は、当該第一傾斜部の傾斜角度よりも小さい角度に設定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジン始動装置。
  4. 前記始動軸カムには、前記傾斜部の手前側に第二直線部が設けられ、当該第二直線部と前記傾斜部とは円弧部を介して接続し、前記インナカムにおける第一傾斜部と第二傾斜部との接続部の位置は、前記スタートハンドルが始動操作方向に対して逆回転した場合で、前記始動軸カムの円弧部と前記カムピンとが係合している間に、前記アウタピンと係合する部分が前記第一傾斜部から前記第二傾斜部に移行するように配置されることを特徴とする請求項3に記載のエンジン始動装置。
  5. 前記始動軸カムには、前記嵌合部の奥側端部に接続する第三直線部が設けられ、当該第三直線部は、前記始動軸の軸方向と直交するように配置されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のエンジン始動装置。
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