JP3157070U - セラミックスヒーター - Google Patents

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Abstract

【課題】貫通孔を有していても良好な均熱性が得られるセラミックスヒーターを提供する。【解決手段】円盤状のセラミックスプレートと、セラミックスプレート内でセラミックスプレートの全面にわたって引き回され、所定位置に穴が開いている帯状の抵抗発熱体と、抵抗発熱体の穴を貫通し且つ前記セラミックスプレートを厚さ方向に貫通する第1貫通孔とを備える。抵抗発熱体は、第1貫通孔の周囲で折り返されることなく前記セラミックスプレートの全面にわたって引き回されている。【選択図】図3

Description

本考案は、セラミックスヒーターに関する。
従来より、半導体ウエハーを加熱するために用いられるセラミックスヒーターが知られている。例えば、特許文献1に記載のセラミックスヒーターは、円盤状のセラミックス基盤と、セラミックス基盤に埋設された抵抗発熱体と、セラミックス基盤を厚さ方向に貫通する複数の貫通孔とを備えている。複数の貫通孔は、ウエハーに冷却ガスを供給するために用いられたり、ウエハーを持ち上げるリフトピンを挿通したりするものである。このセラミックスヒーターでは、貫通孔を避けて抵抗発熱体が埋設されている。具体的には、貫通孔を含む環状の領域には抵抗発熱体が形成されていない。
特開2002−231420(図1)
しかしながら、このように貫通孔を避けて抵抗発熱体を埋設すると、抵抗発熱体の形成されていない領域が大きくなるため、セラミックスヒーターの均熱性が悪化してしまうという問題がある。
本考案はこのような課題を解決するためになされたものであり、貫通孔を有していても良好な均熱性が得られるセラミックスヒーターを提供することを主目的とする。
本考案のセラミックスヒーターは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本考案のセラミックスヒーターは、
円盤状のセラミックスプレートと、
前記セラミックスプレート内で前記セラミックスプレートの全面にわたって引き回され、所定位置に穴が開いている帯状の抵抗発熱体と、
前記抵抗発熱体の穴を貫通し且つ前記セラミックスプレートを厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、
を備えたものである。
このセラミックスヒーターでは、抵抗発熱体に穴が開いており、第1貫通孔がこの穴を貫通し且つセラミックスプレートを貫通しているので、第1貫通孔を避けて抵抗発熱体が埋設されている場合に比べて、抵抗発熱体が形成されていない領域を小さくすることができる。これにより、第1貫通孔を有していても良好な均熱性が得られる。
本考案のセラミックスヒーターにおいて、前記抵抗発熱体は、前記第1貫通孔の周囲で折り返されることなく前記セラミックスプレートの全面にわたって引き回されているものとしてもよい。こうすれば、抵抗発熱体の折り返し形状に起因する均熱性の悪化を防止できる。具体的には、抵抗発熱体に折り返し形状があると、折り返し形状付近で抵抗発熱体が他より疎となる領域や他より密となる領域ができやすく、前者はクールスポットに、後者はホットスポットになりやすいため、均熱性が悪化しやすいが、そのようなことを防止できる。なお、本考案のセラミックスヒーターでは抵抗発熱体に第1貫通孔が貫通する穴が開いているため、穴の開いていないものと比べて第1貫通孔を避けるための折り返しが不要となり、抵抗発熱体を折り返しのない形状としやすい。
この場合において、前記第1貫通孔よりも大きな径の第2貫通孔、を備え、前記抵抗発熱体は、前記第2貫通孔の周囲でのみ折り返されているものとしてもよい。第1貫通孔よりも大きな径の第2貫通孔については抵抗発熱体を折り返すことでこれを避けているが、第2貫通孔の周囲以外では折り返しがないため、折り返し形状による均熱性の悪化を最小限にできる。
さらに、この場合において、前記第2貫通孔は、前記第1貫通孔よりも前記セラミックスプレートの中心に近い位置に設けられ、前記抵抗発熱体は、前記セラミックスプレートの中心から渦を巻くように引き回されたあと前記第2貫通孔の周辺で折り返されて前記中心と同心の円弧を描くように引き回されてなる中央部と、該中央部の外側で前記中心と同心の渦を巻くように引き回され前記穴が形成された外周部とを備えるものとしてもよい。
上述した第2貫通孔を備えるセラミックスヒーターにおいて、前記第1貫通孔は、前記セラミックスプレートに載置されるウエハーを冷却するための冷却ガスの通路であり、前記第2貫通孔は、前記ウエハーを持ち上げるリフトピンの挿入孔であるものとしてもよい。一般にリフトピンの挿入孔の径は冷却ガスの通路の径よりも大きいことが多いため、抵抗発熱体をリフトピンの挿入孔の周囲でのみ折り返して均熱姓の悪化を最小限にする意義が高い。
本考案のセラミックスヒーターにおいて、前記抵抗発熱体は、前記セラミックスプレートの外周に近い部分ほど幅が小さい傾向にあるものとしてもよい。抵抗発熱体の幅を小さくすることで短い距離であっても抵抗発熱体の抵抗値を大きくすることができ、小さな電流でも大きな発熱量を得ることができる。すなわち、外周に近い部分のみ温度を上げやすくなる。また、電力を供給する電源容量を小さくすることができるので、コスト的に有利となる。
本校案のセラミックスヒーターにおいて、前記セラミックスプレートは、酸化アルミニウムを主成分とし、前記抵抗発熱体は、炭化タングステンと酸化アルミニウム粉末の混合体からなるものとしてもよい。炭化タングステン粉末とアルミナ粉末との混合体は酸化アルミニウムと熱膨張係数が近いため、セラミックスヒーターの加熱冷却のサイクルにおいてクラックが生じにくい。
本実施形態のセラミックスヒーター10の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 抵抗発熱体30を加熱面12の方向から見た形状を示す説明図である。 比較例1の抵抗発熱体130の形状を示す説明図である。 評価試験1における実施例1,比較例1の温度マップである。
次に、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態のセラミックスヒーター10の斜視図、図2は図1のA−A断面図、図3は図2の抵抗発熱体30を加熱面12の方向から見たときの形状を示す説明図である。
セラミックスヒーター10は、セラミックスプレート11と、複数の貫通孔14と、を備えている。セラミックスプレート11は、酸化アルミニウムを主成分とするセラミックス製の段差付き円盤状部材であり、図2に示すように、静電電極20と抵抗発熱体30とを内蔵している。なお、セラミックスプレート11のうち静電電極20よりも上側の部分を誘電体層11a,静電電極20と抵抗発熱体30とに挟まれる部分を中間層11b,抵抗発熱体30よりも下側の部分を下層11cと表記する。複数の貫通孔14は、セラミックスプレート11を厚さ方向に貫通している。貫通孔14の種類としては、ガス供給孔14aと、このガス供給孔14aより径の大きいリフトピン孔14bとがある。ガス供給孔14aは、セラミックスヒーター10の下方から冷却ガス(例えばHeガス)を供給するための通路であり、図1に示すようにセラミックスプレート11の計8箇所に設けられている。セラミックスプレート11の表面である加熱面12にはウエハーWが載置されるが、ガス供給孔14aに供給される冷却ガスはそのウエハーWの裏面に吹き付けられてウエハーWを冷却する。リフトピン孔14bは、図示しないリフトピンを上下動可能に挿入するための孔であり、図1に示すようにセラミックスプレート11の計3箇所に設けられている。このリフトピンを突き上げることにより加熱面12に載置されたウエハーWを持ち上げることが可能となっている。なお、図1に示すように、リフトピン孔14bはガス供給孔14aよりもセラミックスプレート11の中心に近い位置に設けられている。ガス供給孔14aの直径は例えば0.5〜1.5mmの間の値であり、リフトピン孔14bの直径は例えば2〜5mmの間の値である。
静電電極20は円形の薄膜形状に形成された電極である。セラミックスプレート11の略中央には座繰り孔16が設けられており、静電電極20にはこの座繰り孔16に面する位置に導電性の円盤22が固着されている。そして、座繰り孔16を介して図示しない棒状の接続端子が円盤22に電気的に接続されている。この接続端子を介して静電電極20とセラミックスプレート11の加熱面12に載置されるウエハーWとの間に電圧を印加すると、加熱面12とウエハーWとの間に発生する静電気的な力によってウエハーWがセラミックスプレート11に吸着される。なお、静電電極20には貫通孔14が設けられる位置に穴が開けられており、貫通孔14はこの穴の内側を貫通している。
抵抗発熱体30は、炭化タングステンと酸化アルミニウム粉末の混合体であり、図3(a)に示すように、セラミックスプレート11の全面にわたって引き回されている帯状の部材である。この抵抗発熱体30は回路31〜34の4つの回路で構成されており、回路31〜34はそれぞれ一端31a〜34aから他端31b〜34bまで一筆書きの要領でパターン形成されている。回路31〜34のうち回路31はセラミックスプレート11の最外周に形成され、回路32,33の順で回路31よりもセラミックスプレート11の中央に近い位置に形成され、回路34がセラミックスプレート11の最も中央付近に形成されている。回路31〜33はそれぞれ一端31a〜33aから他端31b〜33bまで折り返されることなくセラミックスプレート11の中心と同心渦巻状に形成されている。回路33には穴33cが計8箇所開いており、ガス供給孔14aがこの穴33cを貫通している。回路33のうち穴33c及びその周辺である破線枠36内の拡大図を図3(b)に示す。回路34は、セラミックスプレート11の中心付近に位置する一端34aからセラミックスプレート11の外周に向かって渦を巻くように中間点34cまで引き回されてなる渦巻部34dと、リフトピン孔14bの周辺で折り返されてセラミックスプレート11の中心と同心の円弧を描くように中間点34cから他端34bまで引き回されてなる折り返し部34eとを有している。回路31〜34の幅は例えば1.7〜4.7mmの間の値であり、セラミックスプレート11の外周に近い部分ほど幅が小さい傾向となっている。また、回路31〜34の半径方向に隣り合う帯の間隔は所定の範囲内(例えば2.1〜2.7mm)となっている。加熱面12の面積に対する抵抗発熱体30の面積率は、例えば55〜69%の間の値となっている。なお、セラミックスプレート11のうち回路31〜34の一端31a〜34a及び他端31b〜34bの下側には座繰り孔17が設けられており、一端31a〜34a及び他端31b〜34bはこの座繰り孔17に面する位置に導電性の金属膜35(例えばニオブ製)が固着されている。そして、座繰り孔17を介して図示しない棒状の接続端子が金属膜35に電気的に接続されている。この接続端子を介して一端31a〜34aと他端31b〜34bとの間にそれぞれ電圧を印加すると、回路31〜34が発熱してウエハーWを加熱する。回路31〜34はそれぞれ異なる電圧を独立して印加可能であり、これにより回路31〜34の発熱量を個別に制御してウエハーW内の温度分布を制御することができる。
次に、こうして構成されたセラミックスヒーター10の使用例について説明する。このセラミックスヒーター10の加熱面12にウエハーWを載置し、静電電極20とウエハーWとの間に電圧を印加することによりウエハーWを静電気的な力によって加熱面12に吸着する。この状態でウエハーWにプラズマCVD成膜を施したりプラズマエッチングを施したりする。このとき、抵抗発熱体30に電圧を印加して加熱したり、ガス供給孔14aへ冷却ガスを供給したりすることにより、ウエハーWの温度を一定に制御する。そして、ウエハーWの処理が終了したあと、静電電極20とウエハーWとの間の電圧をゼロにして静電気的な力を消失させ、リフトピン孔14bに挿入されているリフトピンを突き上げてウエハーWを加熱面12から上方へ持ち上げる。その後、リフトピンに持ち上げられたウエハーWは図示しない搬送装置によって別の場所へ搬送される。
ここで、本実施形態の構成要素と本考案の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のセラミックスプレート11が本考案のセラミックスプレートに相当し、抵抗発熱体30が抵抗発熱体に相当し、ガス供給孔14aが第1貫通孔に相当し、リフトピン孔14bが第2貫通孔に相当し、回路34が中央部に相当し、回路33が外周部に相当する。
以上詳述した本実施形態のセラミックスヒーター10によれば、ガス供給孔14aが抵抗発熱体30の回路33の穴33cを貫通し且つセラミックスプレート11を貫通しているので、ガス供給孔14aを避けて抵抗発熱体30が埋設されている場合に比べて、抵抗発熱体30が形成されていない領域を小さくすることができる。これにより、ガス供給孔14aを有していても良好な均熱性が得られる。また、抵抗発熱体30は、ガス供給孔14aの周囲で折り返されることなくセラミックスプレート11の全面にわたって引き回されているため、ガス供給孔14aの周囲において折り返し形状に起因する均熱性の悪化を防止できる。さらに、ガス供給孔14aよりも大きな径のリフトピン孔14bについては回路31の折り返し部34eの折り返し形状でこれを避けているが、リフトピン孔14bの周囲以外では折り返しがないため、折り返し形状による均熱性の悪化を最小限にできる。さらにまた、抵抗発熱体30は、セラミックスプレート11の外周に近い部分ほど幅が小さい傾向にあるため、抵抗発熱体30の幅を小さくすることで短い距離であっても抵抗発熱体30の抵抗値を大きくすることができ、小さな電流でも大きな発熱量を得ることができる。すなわち、セラミックスプレート11の外周に近い部分のみ温度を上げやすくなる。また、電力を供給する電源容量を小さくすることができるので、コスト的に有利となる。そしてまた、セラミックスプレート11は酸化アルミニウムを主成分とし、抵抗発熱体30は炭化タングステンと酸化アルミニウム粉末の混合体からなり、両者は熱膨張係数が近いため、セラミックスヒーター10の加熱冷却のサイクルにおいてクラックが生じにくい。
なお、本考案は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、セラミックスプレート11は酸化アルミニウムを主成分とし、抵抗発熱体30は炭化タングステンと酸化アルミニウム粉末の混合体からなるものとしたが、これに限らず他の材料からなるものとしてもよい。
上述した実施形態では、抵抗発熱体30の幅はセラミックスプレート11の外周に近い部分ほど幅が小さい傾向となっているものとしたが、これに限られず、例えば位置によらず抵抗発熱体30の幅が全て同じとしてもよい。
上述した実施形態では、抵抗発熱体30は回路31〜34の4つで構成されているものとしたが、5つ以上の回路や3つ以下の回路で構成されていてもよい。また、回路31は渦巻部34dと折り返し部34eとを有しているものとしたが、渦巻部34dと折り返し部34eとが別の回路であってもよい。
上述した実施形態では、回路34の折り返し部34eはリフトピン孔14bの周辺で折り返されているものとしたが、回路34に穴33cと同様の穴を開けておき、リフトピン孔14bがこの穴を貫通し且つセラミックスプレート11を貫通するものとしてもよい。こうすれば、抵抗発熱体30を折り返し部34eのような折り返し形状が全くないものとすることができるため、折り返し形状に起因する均熱性の悪化がなくなる。
上述した実施形態では、セラミックスヒーター10は静電電極20を備えており、加熱面12にウエハーWを吸着する静電チャックとしての機能を有するものとしたが、静電電極20を備えないものとしてもよい。
[実施例1]
実施例1として、図1〜3に示した実施形態のセラミックスヒーター10に相当する一具体例を以下の手順により作成した。
はじめに、純度99.5%の酸化アルミニウム粉末を焼成後密度99.5%以上とし、研削して、誘電体層11aとなる外径310mm、厚さ2mmの円盤状の酸化アルミニウム焼結体を得た。続いて、この酸化アルミニウム焼結体の上に、炭化タングステン粉末を83wt%と酸化アルミニウム粉末17wt%の混合粉末をテルピネオールに混ぜた印刷ペーストを用いて、スクリーン印刷法で静電電極20となる導電層を形成した。導電層は直径297mmの円であり、後に貫通孔14が設けられる場所に小孔が開いている。次に、この導電層を乾燥し、窒素1気圧中600℃で2時間加熱してテルピネオールを分解消失せしめて静電電極20とした。そして、炭化ニオブ(NbC)30wt%と酸化アルミニウム70wt%との混合粉末の焼結体からなる直径1.5mm,厚み1mmの円盤22を静電電極20の中心に糊で貼り付けた。この静電電極20を形成した酸化アルミニウム焼結体を金型内に設置し、静電電極20を形成した面の上に中間層11bとなる純度99%以上の酸化アルミニウム粉末を3mm厚みとなるまで充填し、一軸加圧成形を行った。このようにして第1中間体を得た。
続いて、第1中間体とは別に誘電体層11aと同様の材料により、下層11cとなる外径350mm,厚さ2mmの円盤状の酸化アルミニウム焼結体を用意しておき、これに導電層と同じ印刷ペーストを用いて図3に示すパターンの抵抗発熱体30を印刷した。抵抗発熱体30の印刷厚みは20μmであった。なお、抵抗発熱体30のうち回路31は、酸化アルミニウム焼結体の中心と同心で内径283mm,外径302mmの円環状の第1ゾーン内に位置しており、幅2.7mmで、隣り合う帯の間隔は2.1mmであった。同様に、回路32は内径254mm,外径283mmの第2ゾーン内に位置し幅2.7mmで隣り合う帯の間隔は2.1mmであった。回路33は内径183mm,外径254mmの第3ゾーン内に位置し幅4.4mmで隣り合う帯の間隔は2.7mmであった。回路34は酸化アルミニウム焼結体の中心と同心で直径183mmの第4ゾーン内に位置し幅4.7mmで隣り合う帯の間隔は2.1mmであった。なお、回路33の所定の8箇所に開けられた穴33cは直径3mmであり、穴33cの開けられた箇所は幅が4.4mmよりも広い7.3mmとなっている。第1〜第4ゾーンにおける抵抗発熱体30の面積率は、第1ゾーンが61.8%,第2ゾーンが55.1%,第3ゾーンが64.7%,第4ゾーンが61.8%であった。続いて、回路31〜34の一端31a〜31d及び他端31b〜31dの一に厚み0.15mmで直径2mmのニオブ箔を糊で接着して金属膜35とした。そして、この抵抗発熱体30を印刷した酸化アルミニウム焼結体を窒素1気圧中600℃で2時間加熱してテルピネオール及び糊を分解消失する加熱処理を行い、第2中間体を得た。
次に、第1中間体の中間層11bとなる側に第2中間体の抵抗発熱体30が接するように、且つ静電電極20に設けられた小孔のうちガス供給孔14aが開けられる位置に開けられた小孔と抵抗発熱体30の穴33cとの位置が一致するように、第1中間体と第2中間体とを積層して、両中間体をホットプレス炉の黒鉛第の中に設置し、窒素1.02気圧中、温度1550℃、一軸加圧圧力200kg/cm2のホットプレス法により2時間加熱焼成した。このようにして、静電電極20及び抵抗発熱体30を埋設したセラミックス基体を得た。このセラミックス基体を研削加工し、図1,2のセラミックスプレート11の形状、具体的には加熱面12の直径299mm,下層11cの直径310mm,全厚さ3mmの円盤形状とした。このとき、静電電極20は加熱面12から0.4mmの深さに位置し、抵抗発熱体30は加熱面12から1.8mmの深さに位置した。なお、ウエハーWの直径は300mmであり、加熱面12の直径よりも大きい。そして、セラミックス基体における加熱面12とは反対の面の中央部から厚さ方向に、静電電極20の円盤22に達するまで直径5mmの座繰り孔16を開けた。また、回路31〜34の一端31a〜34a及び他端31b〜34bの金属膜35に到達する直径5mmで深さ1.0mmの座繰り孔17を開けた。そして、座繰り孔16,17内にチタンからなる接続端子を挿入し、それぞれ円盤22,金属膜35にインジウムでロウ接合した。ロウ接合の温度は200℃であった。接続端子は直径が座繰り孔16,17よりも0.1mm小さいものを用いた。さらに、セラミックス基体において直径1mmのガス供給孔14a及び直径3mmのリフトピン孔14bを図1,3に示した位置に開けた。以上のようにして実施例1のセラミックスヒーター10を作製した。
[比較例1]
比較例1のセラミックスヒーター110は、抵抗発熱体30に代えて抵抗発熱体30とはパターンの異なる図4に示す抵抗発熱体130を備えている点以外は、実施例1のセラミックスヒーター10と同様の構成である。そこで、作製手順については実施例1と同様であるため説明を省略し、抵抗発熱体130について説明する。なお、実施例1と同様の構成要素については同じ符号を付して説明する。抵抗発熱体130は、回路131〜134で構成されている。この回路131〜134は、実施例1の回路31〜34と同様に上述した第1〜第4ゾーン内にそれぞれ位置している。回路131は幅2.5mmで隣り合う帯の間隔は2.2mmであり、回路132は幅2.6mmで隣り合う帯の間隔は2.1mmである。回路131,132は回路31,32とは異なり折り返し形状を有している。回路133は幅6.8mmで隣り合う帯の間隔は1.3mmである。なお、回路133は、回路33の穴33cのような穴は設けられておらず、折り返し形状によってガス供給孔114aを避けるように形成されている。そのため、ガス供給孔114aと同心の直径6.9mmの領域には回路33が形成されていない。回路134は幅4.6mmで隣り合う帯の間隔は1.1mmである。回路134は回路34と同様に折り返し形状によってリフトピン孔14bを避けるように形成されている。なお、下層11cの直径と同じ円に対する抵抗発熱体130の占める面積率は、59.8%であった。
[評価試験1]
作製した実施例1のセラミックスヒーター10及び比較例1のセラミックスヒーター110を、それぞれ直径299mmのアルミニウム製の冷却盤にシリコーン接合シートを用いて接合し、このセラミックスヒーター10,110をそれぞれ評価用の半導体プロセスチャンバーに設置した。冷却盤には座繰り孔16,17に挿入された接続端子と接続するためのコネクターが取り付けられており、一方で半導体プロセスチャンバーに設けられている電力供給用ハーメチックコネクタとも接続して静電電極20及び抵抗発熱体30,130に電圧を印加できるようになっている。また、冷却盤には内部に水路が設けられており、半導体プロセスチャンバー外から供給される冷却水が循環するようになっている。この冷却水は、冷却盤を一定温度に維持する温度制御装置により水量が制御される。半導体プロセスチャンバーの上蓋には窓が取り付けられており、この窓を通して外部から赤外線放射温度計(IRカメラ)により、加熱面12の温度分布を測定できるようになっている。そして、この半導体プロセスチャンバー内を減圧してアルゴン置換し、70Paの雰囲気とした。また、冷却盤には20℃の冷却水を流しながら抵抗発熱体30の回路31〜34,抵抗発熱体130の回路131〜134のそれぞれに電力を供給し、第1〜第4ゾーンの平均温度(IRカメラの測定値により算出した)が全て66℃になるように各回路31〜34,131〜134への供給電力を制御した。そして、平均温度が66℃で安定し温度変化がなくなった時点で、IRカメラで加熱面12の温度分布を測定した。測定した実施例1の温度分布を示す温度マップを図5(a)に、比較例1の温度分布を示す温度マップを図5(b)に示す。
図5(a),(b)からわかるように、比較例1では折り返し形状が多いため、ホットスポットやコールドスポットが多数発生している。一方、実施例1では穴33cを設けたことによりガス供給孔14a周辺における抵抗発熱体30が形成されていない領域が小さく、またリフトピン孔14b周辺以外には折り返し形状がない。このため、実施例1ではリフトピン孔14b近傍に一部ホットスポットやコールドスポットが発生しているものの、比較例1に比べるとその数は少ない。
次に、図5(a),(b)の温度マップに基づいて実施例1,比較例1の加熱面12における温度の最大値Tmax,最小値Tmin,TmaxとTminとの差ΔT,第1〜第4ゾーンの各ゾーンにおける温度の最大値と最小値との差ΔT1〜ΔT4を算出した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1は比較例1よりもΔTが小さく2.0℃となっており、実施例1は加熱面12における均熱性が実施例1よりも良好であることがわかる。特に、第1〜第3ゾーン内にある回路31〜33は折り返し形状がないため、ΔT1〜ΔT3はいずれも1.5℃以下となっており均熱性が特に良好であることがわかる。ここで、回路33では第3ゾーン内にガス供給孔14aがあり、これを折り返し形状により避けると比較例1のように均熱性が悪化してしまうことになる。しかし、実施例1の回路33ではガス供給孔14aが穴33cを貫通するようにしており、これによりガス供給孔14aがあっても回路33に折り返し形状を設けないようにすることを容易にして、良好な均熱性が得られるようにしている。
10,110 セラミックスヒーター、11 セラミックスプレート、11a 誘電体層、11b 中間層、11c 下層、12 加熱面、14 貫通孔、14a,114a ガス供給孔、14b リフトピン孔、16,17 座繰り孔、20 静電電極、22 円盤、30,130 抵抗発熱体、31〜34,131〜134 回路、31a〜34a 一端、31b〜34b 他端、33c 穴、34c 中間点、34d 渦巻部、34e 折り返し部、35 金属膜、36 破線枠、W ウエハー。

Claims (7)

  1. 円盤状のセラミックスプレートと、
    前記セラミックスプレート内で前記セラミックスプレートの全面にわたって引き回され、所定位置に穴が開いている帯状の抵抗発熱体と、
    前記抵抗発熱体の穴を貫通し且つ前記セラミックスプレートを厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、
    を備えたセラミックスヒーター。
  2. 前記抵抗発熱体は、前記第1貫通孔の周囲で折り返されることなく前記セラミックスプレートの全面にわたって引き回されている、
    請求項1に記載のセラミックスヒーター。
  3. 請求項2に記載のセラミックスヒーターであって、
    前記第1貫通孔よりも大きな径の第2貫通孔、
    を備え、
    前記抵抗発熱体は、前記第2貫通孔の周囲でのみ折り返されている、
    セラミックスヒーター。
  4. 前記第2貫通孔は、前記第1貫通孔よりも前記セラミックスプレートの中心に近い位置に設けられ、
    前記抵抗発熱体は、前記セラミックスプレートの中心から渦を巻くように引き回されたあと前記第2貫通孔の周辺で折り返されて前記中心と同心の円弧を描くように引き回されてなる中央部と、該中央部の外側で前記中心と同心の渦を巻くように引き回され前記穴が形成された外周部とを備える、
    請求項3に記載のセラミックスヒーター。
  5. 前記第1貫通孔は、前記セラミックスプレートに載置されるウエハーを冷却するための冷却ガスの通路であり、
    前記第2貫通孔は、前記ウエハーを持ち上げるリフトピンの挿入孔である、
    請求項3又は4に記載のセラミックスヒーター。
  6. 前記抵抗発熱体は、前記セラミックスプレートの外周に近い部分ほど幅が小さい傾向にある、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミックスヒーター。
  7. 前記セラミックスプレートは、酸化アルミニウムを主成分とし、
    前記抵抗発熱体は、炭化タングステン粉末と酸化アルミニウム粉末の混合体からなる、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のセラミックスヒーター。
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