JP3156928B1 - 皮膚ひきしめ剤および化粧料 - Google Patents

皮膚ひきしめ剤および化粧料

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Abstract

【要約】 【課題】皮膚のひきしめ効果に優れた皮膚ひきしめ剤お
よび化粧料を提供する。 【解決手段】主としてアントシアニン重合体からなるク
ランベリーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物からなる
皮膚ひきしめ剤および主としてアントシアニン重合体か
らなるクランベリーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物
を含有する化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚のひきしめ効
果に優れた皮膚ひきしめ剤および化粧料に関する。さら
に詳しくは、天然成分であり、かつ皮膚の引き締め効果
に優れたクランベリーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出
物からなる皮膚ひきしめ剤と、該圧搾濾過物及び/又は
抽出物を配合した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】クランベリー(Vaccinium m
acrocarpon)は米国に多く産する赤色の実を
つける植物で日本名「つるこけもも」の仲間である。ク
ランベリーの抽出液は尿路感染症の治療薬としての効果
や、特開平5−201846号公報にあるようにクラン
ベリー等由来のカフェー酸配糖体を配合した美白料とし
ての応用や、特開平9−221484号公報にあるよう
にクランベリーからプロアントシアニジンを得る方法の
ように種々の分野での有用性が知られている。しかしな
がら、クランベリーに皮膚の引き締め効果があり、さら
にそれが化粧品に有効であるとの知見は得られていなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、緑茶やカキタン
ニンといった成分が皮膚のひきしめ効果を有するものと
して用いられている。しかしながらこれらの成分は皮膚
実感が得られるものの、製剤中での安定性に問題がある
場合が多く、使用しにくい問題があった。また、植物の
種類によっては、供給面に不安がある場合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明人らは、種々の植
物の圧搾濾過物、抽出物について、皮膚の引き締め効果
の実感が得られるものの探索を行ってきた。その結果、
偶然にもクランベリー圧搾濾過物、抽出物に皮膚引き締
め効果があること、該圧搾液、抽出物が安定性に優れる
ことを見出した。さらに、クランベリー圧搾濾過物また
は抽出物を精製分離してみたところ、より強い皮膚の引
き締め実感が得られることを見出した。しかも、クラン
ベリーは食品用素材として汎用されており、供給量の不
安がない利点がある。
【0005】すなわち、第1の本発明は、アントシアニ
ジン含有量が0.5質量%未満でカフェー酸配糖体を含
有せず、主として分子量30000以上のアントシアニ
ン重合体からなるクランベリーの実の圧搾濾過物及び/
又は抽出物からなる皮膚ひきしめ剤にある。
【0006】第2の本発明は、アントシアニジン含有量
が0.5質量%未満でカフェー酸配糖体を含有せず、主
として分子量30000以上のアントシアニン重合体
らなるクランベリーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物
を含有する化粧料にある。
【0007】第3の本発明は、クランベリーの実の圧搾
濾過物及び/又は抽出物が、ゲル濾過法、または限外濾
過法により精製された精製物である請求項1記載の皮膚
ひきしめ剤にある。
【0008】第4の本発明は、クランベリーの実の圧搾
濾過物及び/又は抽出物が、ゲル濾過法、または限外濾
過法により精製された精製物である請求項2記載の化粧
料にある。
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いるクランベリー(V
accinium macrocarpon)とは、つ
つじ科の日本名「つるこけもも」の仲間である。本発明
では、クランベリーの実の圧搾濾過物を使用するが、圧
搾濾過物としては、クランベリーの実を破砕圧搾濾過し
て得られる搾汁、またはその濃縮物であり、この圧搾濾
過前に濾過物の粘性を低下させるためペクチン不活性化
処理することが好ましい。また、クランベリーの実の抽
出物としては、クランベリーの実を、水、1,3−ブチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、
ジグリセリン等の多価アルコール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコ
ール、アセトン等の溶媒、それらの混合溶媒、好ましく
は水、多価アルコール、低級アルコール、それらの混合
溶媒、さらに好ましくは、温水、熱水等の水で抽出して
得られる抽出液、その濃縮物である。該抽出物の形態と
しては、溶媒を含む抽出液、溶媒除去物等が挙げられ
る。本発明では、圧搾濾過物を用いることが原料の製造
が容易であり経済的であるので好ましい。
【0012】本発明で用いるクランベリーの実の圧搾濾
過物または抽出物は、その製造条件によっては、光によ
る褪色性の問題が発生する場合があるため、クランベリ
ーの実の圧搾濾過物または抽出物をさらにゲル濾過法も
しくは限外濾過法等により精製してあることが必要であ
。精製の程度としては、精製物中のアントシアニジン
の含有量を、化粧料に配合する性状の精製物の質量に対
して、0.5質量%未満、好ましくは0.1質量%未満
にまで除去してあることが好ましい。上記クランベリー
の精製物は、主としてアントシアニン重合物を含むもの
であり、その重合物の分子量としては、30000以上
であ、これらの成分が皮膚のひきしめ効果をもたらす
ものと考える。
【0013】アントシアニジン含量の測定方法として
は、以下に挙げる方法を用いることができる。試料2g
を正確にとり2%塩酸メタノール60mLを加え、水浴
上で30分間加熱還流したした後、冷却する。これに2
%塩酸メタノールを加えて正確に100mLとし、濾紙
で濾過をして検液とする。2%塩酸メタノールを対照と
して波長530nm〜550nm付近の極大吸収部にお
ける吸光度を測定し次式により求める。 アントシアニジン含量(質量%)={吸光度×希釈倍率
(100)/試料採取量(g)}×{1/76000}
×100
【0014】以下、本発明で用いるクランベリー実の圧
搾濾過物、または抽出物の精製方法を示す。クランベリ
ーの実の圧搾濾過物、または抽出物を精製する方法は、
好ましくは限外濾過法とゲル濾過法とが挙げられる。限
外濾過法で用いられる膜としては分画分子量1000
0から100000までの膜が良好な結果が得られる。
また膜の材質はポリエーテルスルフォンや再生セルロー
スが挙げられるが、ポリエーテルスルフォンが好まし
い。濾過方法としてはポンプや遠心機を用いた加圧式、
吸引式濾過方法等があるがいかなる方法を用いても良
い。
【0015】ゲル濾過法に用いるゲルには、セファデッ
クス、セファロース(以上アマシャム・ファルマシア社
製)、トヨパール(東ソー社製)、バイオゲル(バイオ
ラット社製)等が挙げられる。また、溶出液には各種の
バッファー、含水有機溶剤(メタノール、エタノール、
アセトン、アセトニトリル等)を用いることができる。
【0016】本発明の化粧料としては、ローション、ク
リーム、パック料、マッサージ料、化粧下地等の基礎化
粧料、ファンデーション、チークカラー、頬紅等のメイ
クアップ化粧料、養毛料、シャンプー、トニック等の頭
髪化粧料、洗顔料、ボデイ化粧料、入浴剤等が挙げら
れ、これらの中でも化粧下地料等の皮膚のひきしめ用化
粧料に適用すれば、化粧崩れが防止できるので好適であ
る。本発明の化粧料では、クランベリーの実の圧搾濾過
物、抽出物の配合量(溶媒を除いた純分換算)として
は、、化粧料に対して0.001〜99.9質量%であ
ることが好ましく、さらに好ましくは0.005〜15
質量%である。
【0017】本発明の化粧料では、上記クランベリーの
実の圧搾濾過物及び/又は抽出物以外に、下記の各種抽
出エキス等を組み合わせて用いることが好ましい。これ
らの成分は、抗炎症作用、老化防止作用、ひきしめ作
用、抗酸化作用、発毛作用、育毛作用、保湿作用、血行
促進作用、抗菌作用、殺菌作用、冷感作用、温感作用、
創傷治癒促進作用、刺激緩和作用、鎮痛作用、細胞賦活
作用などの効果が知られており、製剤の効果の多様性を
引き出すことが可能である。これらの成分の例として
は、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチャ
エキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキ
ス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、
ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、
エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、
オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オ
トギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラ
シエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、
加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シル
ク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエ
キス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、
キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グ
アノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエ
キス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマ
ティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチア
ナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コ
メヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コ
ラーゲン、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽
出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキ
ス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキ
ス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノ
キエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、シ
ョウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイ
ヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウ
ニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨ
ウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、セ
ンキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイ
ソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキ
ス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウ
キンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ド
クダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエ
キス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエ
キス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマ
メリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキ
ス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、
フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブル
ームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキ
ス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュ
エキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マ
ロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、
メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユ
ーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイ
ニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴ
エキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキ
ス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツ
レエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができ
る。
【0018】これらの各種抽出物等の化粧料への配合量
(抽出溶媒を除いた純分換算)としては、化粧料に対し
て0.001〜30質量%であることが好ましく、さら
に好ましくは0.005〜15質量%である。
【0019】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
更に詳細に説明する。
【0020】製造例1(精製クランベリーエキスの製
造)、実施例1(ローション) クランベリーの実の圧搾濾過して得られた搾汁原液(製
造元:米国のMILNE FRUIT PRODUCT
S社、商品名:クランベリーコンセントレート)を、限
外濾過により精製を行う。すなわち、クランベリー搾汁
原液10kgをザルトリウス社製ザルトコンスライスP
SU−30K(分画分子量30000)を用いてポンプ
による加圧により分画を行った。濃縮液400gは10
%エタノール溶液400gを5回加えて洗浄して低分子
成分の除去を行った。得られた精製クランベリー濃縮液
に10%エタノール1600gを加えて精製クランベリ
ーエキスとした。この精製クランベリーエキスのアント
シアニジン含量を前記の方法にて試験したところ0.0
1質量%であり、ポリフェノール含有量としては0.2
質量%であり、乾燥残分量は2.1質量%であった。ま
た、高速液体クロマトグラフィーにより下記条件で分析
した結果、カフェー酸配糖体のピークは検出できなかっ
た。
【0021】[カフェー酸配糖体の分析方法] 高速液体クロマトグラフィーの条件 装置:ウォーターズ(Waters)社製 カラム:ピュアシルC18 4.6×150mm(ウォ
ーターズ社製) 移動相:A(0.5%リン酸水溶液) B(リン酸5部+水295部+アセトニトリル700
部) B10%→100%(30分)グラジエント 流速:0.7mL/min 検出器:996フォトダイオードアレイ、検出波長20
0nm〜600nm
【0022】また、上記精製クランベリーエキスについ
て特許第2528087号等に示されている既知のプロ
アントシアニジンとの相違を明確化するため、下記の確
認実験を行った。
【0023】精製クランベリーエキスのクエン酸緩衝
液(pH3.0)希釈液のUV−Visスペクトル(図
1)により510〜520nmにおいて極大吸収を持つ
ことを確認した。酸性溶液において520nm付近に極
大吸収を持つ性質はアントシアニンの特徴的な性質であ
る。 アントシアニンの確認試験 精製クランベリーエキスのクエン酸緩衝液(pH3.
0)溶液(1+100)は、赤〜暗青色を呈し、この液
に水酸化ナトリウム溶液(1+25)を加えてアルカリ
性にするとき変色することからアントシアニンであるこ
とを確認した。 HPLCのチャート(図2)より構成成分はほとんど
が重合物であることを確認した。 [HPLCの分析条件] 装置 : ウォーターズ社製 カラム:SymmetryShild RP18 5μm, 4.6×150 mm (ウォーターズ社製) 移動相: A リン酸 5 アセトニトリル 100 水 895 B リン酸 5 水 295 アセトニトリル 700 A100%→B100%(30分)リニアグラジエント 流速 : 0.7mL/min 検出器:996フォトダイオードアレイ、検出波長200nm〜600nm
【0024】特許第2528087号によると、プロア
ントシアニジンとは下記化1で示されるフラバン−3−
オールまたはフラバン−3,4−ジオールを構成単位と
して結合した2〜10量体の群より選ばれた少なくとも
一種を含むものであり、トチの実の殻、つるこけもも
(クランベリー)および大麦等の各種の植物体を原料と
して溶剤を用いて抽出し、この抽出物を液体クロマトグ
ラフィー等により分別精製するか、あるいはプロシアニ
ジンの選択的吸着剤で処理して該プロアントシアニジン
区分を濃縮することによって得られるものと規定されて
いる。
【0025】
【化1】
【0026】ここで言うフラバン−3,4−ジオールの
化学構造を鑑みるとき、フラバン−3,4−ジオールの
分子量は306でありプロアントシアニジンはフラバン
−3,4−ジオールの2〜10量体であるので分子量は
5000以下のものであることが判った。これらの点か
ら、精製クランベリーエキスは分子量30000以上の
アントシアニン重合物を主とした化合物であると考えら
れ、一方、プロアントシアニジンは分子量5000以下
のフラバン−3,4−ジオールやフラバン−3−オール
を構成単位とした縮合型タンニンであることが判ってい
るので、本発明の抽出液はアントシアニン重合物であっ
て既知のプロアントシアニジンではなく、かつプロアン
トシアニジンを含んでもいないことが判った。
【0027】上記の精製クランベリーエキスを用いて、
表1の処方により実施例1のローションを得た。尚、配
合量の単位は質量%である(以下同様である)。
【0028】(表1) 成 分 配合量 ------------------------------------------------ 精製クランベリーエキス 85 1.3−ブチレングリコール 10 防腐剤 適量 精製水 残量
【0029】製造例2(精製クランベリーエキスの製
造)、実施例2(ローション) クランベリーの実の熱水抽出液をロータリーエバポレー
ターにて減圧濃縮して5倍コンク品を得た。このクラン
ベリー濃縮品50gに同量の60%エタノールを添加し
て溶解した。この溶液をセファデックスLH−20を詰
めたカラム(ベッドボリュームφ5×21cm)にアプ
ライした。溶出液に60%エタノールを用い、流速10
0mL/hrでクロマト処理し200mLずつフラクシ
ョンを回収した。 Fr1〜12までの各フラクション
を得、最後に溶出したFr9〜12画分を濃縮して40
0gとした。得られた精製クランベリーエキスのアント
シアニジン含量は0.004質量%であり、ポリフェノ
ール含有量は0.06質量%であり、乾燥残分量は0.
7質量%であった。また、高速液体クロマトグラフィー
により分析した結果、カフェー酸配糖体のピークは検出
できなかった。この精製クランベリーエキスを用い、実
施例1と同様にして実施例2のローションを得た。
【0030】実施例3(ローション) 実施例1の精製クランベリーエキスの代わりに、同じ精
製クランベリーエキス80質量%と、有機酸を多く含む
ハイビスカスエキス(花の1,3−ブチレングリコール
抽出液、感作源除去タイプ、乾燥残分量6質量%)5質
量%を用いた他は全て実施例1と同様にしてローション
を得た。
【0031】比較例1(ローション) 実施例1の精製クランベリーエキスの代わりに、精製水
を同量用いた他はすべて実施例1と同様にしてローショ
ンを得た。
【0032】比較例2(ローション) 実施例1の精製クランベリーエキスの代わりに、皮膚ひ
きしめ成分として知られている緑茶抽出液(緑茶の30
%エタノール水抽出液、乾燥残分量0.8質量%)を同
量用いた他はすべて実施例1と同様にしてローションを
得た。
【0033】上記の各実施例および各比較例の化粧料を
直接肌に塗布した時の官能特性を下記評価方法で評価
し、その評価結果を表3に、さらに半顔に試料を塗布
し、半顔は精製水を塗布し、その上から市販のファンデ
ーションを使用したときの化粧崩れのしにくさを下記評
価方法で評価した結果を表4に示す。また、各実施例お
よび各比較例の試料を室温下で窓際に1ケ月間静置保管
した際の安定性(変色の有無)について、目視評価した
結果を表5に示す。
【0034】実施例および比較例の各化粧料の各種特性
に対する評価方法を以下に示す。
【0035】[皮膚有用性評価方法]専門パネラーを各
評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパ
ネラーが重複する場合もある)、表2に示す評価基準に
従って評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結
果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有
用性が高いことを示す(満点:50点)。
【0036】(表2) 基 準 点 数 ------------------------------------------ 効果が高く感じられる 5 効果が感じられる 4 効果はやや感じられる 3 効果はわずかしか感じられない 2 効果が感じられない 1
【0037】(表3) 皮膚のひきしめ効果に優れる ------------------------------------------ 実施例1 50 実施例2 50 実施例3 50 比較例1 10 比較例2 41
【0038】(表4) 化粧崩れがしにくい ----------------------------------- 実施例1 44 実施例2 46 実施例3 45 比較例1 10 比較例2 38
【0039】(表5) 安定性評価 ------------------------------------ 実施例1 安定性に優れる 実施例2 安定性に優れる 実施例3 安定性に優れる 比較例1 安定性に優れる 比較例2 安定性に問題あり(変色・おり)
【0040】表3の結果は肌実感を評価したものである
が、各実施例は各比較例と比べてより皮膚のひきしめ効
果に優れていることがわかる。表4の結果は、試料が肌
をひきしめることで、皮脂の分泌を抑制する結果、化粧
崩れが起こりにくくなるか否かを見たものであるが、各
実施例は各比較例と比べて優れた効果を示した。また、
表5の結果は、製剤の安定性に関するものを評価したも
のであるが、表3、表4の結果で比較的優れた性能を示
した比較例2の製剤も安定性に劣っていることがわか
る。さらに、実施例3では継続使用後に肌がなめらかに
なる美肌作用が認められた。
【0041】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、天然成分の
クランベリーの実の圧搾濾過物、抽出物が皮膚のひきし
め効果に優れること、そして該圧搾濾過物、抽出物を配
合した化粧料が皮膚のひきしめ効果に優れ、かつ製剤の
安定性にも優れることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】精製クランベリーエキスのクエン酸緩衝液(p
H3.0)希釈液のUV−Visスペクトル図である。
【図2】精製クランベリーエキスのHPLCチャート図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−134309(JP,A) 特開 平6−336430(JP,A) 特開 平5−201846(JP,A) 特開 昭53−62838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/50 A61K 35/78 CA(STN) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アントシアニジン含有量が0.5質量%
    未満でカフェー酸配糖体を含有せず、主として分子量3
    0000以上のアントシアニン重合体からなるクランベ
    リーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物からなる皮膚ひ
    きしめ剤。
  2. 【請求項2】 アントシアニジン含有量が0.5質量%
    未満でカフェー酸配糖体を含有せず、主として分子量3
    0000以上のアントシアニン重合体からなるクランベ
    リーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物を含有する化粧
    料。
  3. 【請求項3】 クランベリーの実の圧搾濾過物及び/又
    は抽出物が、ゲル濾過法、または限外濾過法により精製
    された精製物である請求項1記載の皮膚ひきしめ剤。
  4. 【請求項4】 クランベリーの実の圧搾濾過物及び/又
    は抽出物が、ゲル濾過法、または限外濾過法により精製
    された精製物である請求項2記載の化粧料。
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