JP3156778B2 - 半導体素子の不純物濃度の測定方法 - Google Patents

半導体素子の不純物濃度の測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の不純
物濃度の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光情報処理、光通信、ディスプレイ等に
用いられる半導体レーザダイオード(LD)や半導体発
光ダイオード(LED)などの光デバイスは今日益々普
及している。またコンピュータ等に用いられるトランジ
スタなどの電子デバイスは今日必要不可欠なものとなっ
ている。半導体と半導体にドーピングする不純物の種類
によって、ホールが多数キャリアであるp型あるいは電
子が多数キャリアであるn型の半導体が得られる。これ
らの半導体デバイスはp型半導体とn型半導体を接合し
た構造を有し、その特性はpn接合の性質から得られ
る。所望の素子特性を得るためには、pおよびn型の伝
導性を与える不純物の濃度を評価し適当な値に制御する
ことが必要である。
【0003】C−V法は、空乏層容量Cの電圧Vの依存
性(C−V特性)から、イオン化した不純物であるアク
セプタやドナーの濃度を決定する測定方法として広く用
いられている。例えば、1996年秋季第57回応用物
理学会学術講演会予稿集1巻の250ページ(9a−Z
F−2)に「C−V測定によるMgドープGaN中の正
味のアクセプタ濃度の評価」と題する報告がある。そこ
では、金属および電解液でショットキバリアを作り、シ
ョットキバリアによる空乏層容量の電圧依存性から、p
型GaN中のアクセプタ濃度を評価している。
【0004】C−V測定方法の従来例として、図3に従
来のC−V測定用試料の断面構造図を示す。評価したい
pクラッド層の表面にAuのショットキ電極を蒸着し、
n型電極正、ショットキ電極に負の逆バイアス電圧をか
けてC−V特性を測定する。ショットキに逆バイアス電
圧をかけると、ショットキの空乏層が大きくなり、その
ときの空乏層容量は小さくなる。測定したC−V特性か
ら、pn接合の容量を除き、ショットキ接合の容量を求
め、容量の電圧依存性と空乏層厚の電圧依存性からpク
ラッド層のアクセプタ濃度プロファイルを得ることがで
きる。
【0005】C−V法は、比較的簡便にしかも精度良く
キャリア密度を決定する測定方法として、ホール測定と
並んで、半導体中の活性化する浅い不純物の濃度の基本
的な評価法となっている。C−V法はアクセプタやドナ
ーの深さ方向の分布が得られるというホール測定にない
特徴がある。またC−V法は、活性化する(キャリアを
供給する)不純物の濃度が得られるという点でSIMS
(2次イオン質量分析)法にない特徴も備えている。
【0006】半導体レーザ(LD)や発光ダイオード
(LED)においては、pn接合の位置が活性層の位置
と一致している必要があるため、不純物の濃度を適当な
値に制御しなければならない。さらに最適なLDを設計
するにはp及びnのドーピングプロファイルを精密に制
御する必要がある。例えば、1993年のIEEEジャ
ーナル オブ クオンタム エレクトロニクス誌 29
巻の5番の1337ページに「AlGaInP量子井戸
レーザにおけるドリフト漏れ電流」と題する論文があ
る。この論文では、AlGaInP量子井戸レーザの活
性層に接するpクラッド層のp濃度が小さいと注入した
電子が活性層から溢れだし、レーザ発振に必要な閾電流
値が上昇することが説明されている。
【0007】これらのLDでは、pクラッド層のpドー
パントであるZn濃度が大きいとpクラッド層を成長し
ている間に、Znが活性層に拡散し、素子の発光効率が
低下する問題がある。拡散を見込んで、pクラッド層と
活性層の間に数十nmほどのアンドープのクラッド層
(もしくはp側スペーサ層と呼ぶ)を入れても、その層
厚が大きすぎたり、拡散で注入されたZnの濃度が小さ
すぎるとLD素子の閾電流値が上昇してしまう。
【0008】従って、閾電流値の小さいLDを得るため
には、活性層近傍のpクラッド層のp濃度及び活性層近
傍のnクラッド層のn濃度の深さ方向のプロファイルを
精密に評価する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の不
純物濃度測定方法では、pn接合近傍の不純物濃度を測
定することが困難であるという課題を有していた。pn
接合近傍に、無バイアスの熱平衡状態で拡散電位差が発
生し、空乏層が形成される。このように空乏層が形成さ
れた領域の不純物濃度については、従来技術では測定す
ることが困難であった。たとえば、活性層近傍のpクラ
ッド層のp濃度及び活性層近傍のnクラッド層のn濃度
プロファイルを評価することは、従来の方法では一般に
困難であった。
【0010】図4に従来のC−V評価用素子断面の模式
図と無バイアスの熱平衡状態でのバンド構造を示す。p
nクラッド層のフェルミレベルが同じ値をとるので、p
n接合近傍に空乏層が形成されることが分かる。
【0011】図5に従来のC−V評価用素子断面の模式
図とショットキの逆バイアス時のバンド構造を示す。シ
ョトキの逆バイアスをかけても、pn接合に電流は殆ど
流れないのでpn接合の拡散電位は熱平衡時とほぼ同じ
値で変化しない。ショットキの空乏層は、活性層との境
界面まで伸びず、pn接合の空乏層端までしか伸びない
ので、活性層近傍のpクラッド層のp濃度プロファイル
を得ることはできない。本発明は上記事情に鑑み、無バ
イアス状態で空乏層の形成される、pn接合近傍領域の
不純物濃度およびその分布を測定することのできる不純
物濃度測定方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明によれば、第一導電型半導体層とこの上に隣接して形
成された第二導電型半導体層とを有する半導体素子を被
測定試料とし、第二導電型の半導体層の上にショットキ
電極を設けるとともに第一導電型半導体層の下方に対向
電極を設け、ショットキ電極と対向電極の間に印加する
バイアス電圧Vと、ショットキ電極直下に形成されるシ
ョットキ空乏層の容量Cとの関係を測定することによ
り、第二導電型半導体層中の不純物濃度または不純物濃
度分布を求める不純物濃度測定方法であって、ショット
キ空乏層の容量Cとバイアス電圧Vの関係を測定する
際、第一導電型半導体層と第二導電型半導体層の界面近
傍に生じるpn接合空乏層の厚みを、無バイアスの熱平
衡状態のときのpn接合空乏層の厚みよりも縮小させた
状態とすることを特徴とする不純物濃度測定方法が提供
される。
【0013】また、第一導電型半導体層とこの上に隣接
して形成された第二導電型半導体層とを有する半導体素
子を被測定試料とし、第二導電型の半導体層の上に第一
のショットキ電極および第二のショットキ電極を設け、
第一のショットキ電極および第二のショットキ電極の間
に印加するバイアス電圧Vと、第一のショットキ電極直
下に形成されるショットキ空乏層の容量Cとの関係を測
定することにより、第二導電型半導体層中の不純物濃度
または不純物濃度分布を求める不純物濃度測定方法であ
って、ショットキ空乏層の容量Cとバイアス電圧Vの関
係を測定する際、第一導電型半導体層と第二導電型半導
体層の界面近傍に生じるpn接合空乏層の厚みを、無バ
イアスの熱平衡状態のときのpn接合空乏層の厚みより
も縮小させた状態とすることを特徴とする不純物濃度測
定方法が提供される。
【0014】上記不純物濃度測定方法において、第一導
電型半導体層と第二導電型半導体層は逆導電型であれば
よく、いずれか一方がn型で他方がp型の導電型を有す
る。これらの不純物濃度測定方法では、ショットキ空乏
層の容量Cとバイアス電圧Vの関係を測定する際、第一
導電型半導体層と第二導電型半導体層の界面近傍に生じ
るpn接合空乏層の厚みを、無バイアスの熱平衡状態の
ときのpn接合空乏層の厚みよりも縮小させた状態とし
ているため、従来、測定が困難であったpn接合近傍の
不純物濃度およびその分布を測定することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、第二導電型の半
導体層の上にオーミック電極を設けるとともに第一導電
型半導体層の下方に素子電極を設け、オーミック電極と
素子電極との間に順バイアス電圧を印加することによ
り、ショットキ空乏層の容量Cとバイアス電圧Vの関係
を測定する際のpn接合空乏層の厚みを、無バイアスで
熱平衡状態にあるときのpn接合空乏層の厚みよりも縮
小させた状態とすることができる。この方法によれば、
C−V測定時のpn接合空乏層厚みを簡便に縮小するこ
とができる。ここで素子電極は、上述の対向電極と兼用
してもよい。また、順バイアス電圧の大きさは、無バイ
アスで熱平衡状態にあるときのpn接合近傍の拡散電位
と略等しくすることが好ましい。このようにすることに
よって、C−V測定時のpn接合空乏層の厚みをきわめ
て小さくすることができる。
【0016】ショットキ空乏層の容量Cとバイアス電圧
Vの関係を測定する際、pn接合空乏層の厚みは、無バ
イアスで熱平衡状態にあるときのpn接合空乏層の厚み
の0.1〜10%に縮小させた状態とすることが好まし
い。あるいは0.1〜10nmとすることが好ましい。
このようにすることによって、pn接合空乏層の影響を
実質的に排除することができ、pn接合近傍の不純物濃
度を精度良く測定することができる。なお、pn接合空
乏層が消滅するとC−V測定を実施できなくなるため、
pn接合空乏層の厚みは、たとえば、無バイアスで熱平
衡状態の厚みの0.1%以上、あるいは0.1nm以上
とする。
【0017】第二導電型半導体層の厚みは、たとえば2
0nm以上500nm以下とすることが好ましい。20
nm以上とすることによりpn接合空乏層の影響を小さ
くすることができ、また、500nm以下とすることに
よりC−V法を好適に適用することができる。
【0018】本発明において、半導体素子を半導体発光
素子とし、第一導電型半導体層を活性層、第二導電型半
導体層をクラッド層とすることができる。このようにす
れば、従来困難であった活性層近傍のpクラッド層のア
クセプタ濃度やその分布の測定を行うことができ、これ
をもとに半導体発光素子の閾電流値を下げるためのドー
ピング条件や成長条件を好適に決定することができる。
【0019】本発明において、ショットキ電極とオーミ
ック電極は接触しておらず、両者の間の距離dは1μm
≦d≦1mmとすることが好ましい。このような範囲と
することで、両者が接触することを防止するとともに評
価素子のレイアウト上の効率を良好にすることができ
る。
【0020】ショットキ電極の形状は、円柱形状やスト
ライプ形状とすることが好ましい。円柱形状とする場
合、直径を100μm以上1mm以下とすることが好ま
しい。ストライプ形状とする場合は、ストライプの幅を
1μm以上1mm以下とすることが好ましい。
【0021】次に、本発明の好ましい実施形態について
図7を参照して説明する。なお図6は、図7の評価素子
に対応する断面模式図およびバンド構造図である。本実
施形態は、第二導電型の半導体層の上にオーミック電極
を設けるとともに第一導電型半導体層の下方に素子電極
を設け、オーミック電極と素子電極との間に順バイアス
電圧を印加することにより、pn接合空乏層の厚みを、
無バイアスで熱平衡状態にあるときのpn接合空乏層の
厚みよりも縮小させた状態とするものである。図7中、
第一導電型半導体層がアンドープGaInP活性層10
5、第二導電型半導体層がp−AlGaInPクラッド
層106、素子電極がn電極101に相当する。オーミ
ックp電極107とAuGeのn電極101との間に電
圧を印加すると、ショットキ電極108の直下の領域に
微弱な電流702が回り込み、ショットキ電極下のpn
接合(アンドープGaInP活性層105とp−AlG
aInPクラッド層106との接合)の拡散電位が減少
する。このためpn接合の空乏層厚が減少する。特にオ
ーミックp電極107とAuGeのn電極101との間
の電圧を、無バイアスで熱平衡状態にあるときのpn接
合近傍の拡散電位と略等しくすると、pn接合の空乏層
厚が極めて小さくなる。この状態で、ショットキ電極1
08−AuGeのn電極101間に逆バイアスをかけれ
ば、ショットキの空乏層が、活性層とpクラッド層の界
面まで伸びるので、活性層近傍のpクラッド層のアクセ
プタ濃度が得られる。
【0022】従来の方法では測定した容量からpn接合
の容量を除いてショットキの容量を求める難しさがあっ
た。本発明のCV測定方法では、pn接合の空乏層厚が
きわめて小さくなるので、pn接合の容量を無視でき
る。従って本発明のCV測定方法では、測定した容量が
直ちにショットキの容量になるので、従来の方法に較べ
てより正確に容易にアクセプタ分布を得ることができる
利点がある。
【0023】
【実施例】(第1の実施例)図1に本発明の第1の実施
例のC−V評価用素子の断面図を示す。本発明のC−V
評価用素子は、膜厚0.5μmのAuGeのn電極10
1、n−GaAs基板102、層厚300nmのn−G
aAsバッファ層103、層厚1.5μmのn−AlG
aInPクラッド層104、層厚10nmのアンドープ
GaInP活性層105、層厚0.18μmのp−Al
GaInPクラッド層106、層厚0.07μmのp型
スペーサ層(不図示)がこの順で積層された構造を有し
ている。さらにこの上に膜厚0.5μmAuZnのオー
ミックp電極107、膜厚0.5μmAuのショットキ
電極108、膜厚0.5μmAuZnのオーミックp電
極109が形成されている。
【0024】図2に、この評価用素子のp電極パターン
図を示す。本発明のC−V評価用素子のp電極パターン
は、p−AlGaInPクラッド層表面201上に、1
辺3mmのAuZnのオーミックp電極202、直径5
00μmの円柱形状のAuのショットキ電極203を、
電極間隔204を50μmとして、形成される。ここ
で、図1中のショットキ電極108が図2中のショット
キ電極203に対応し、オーミックp電極107および
109が、図2中のオーミックp電極202に対応す
る。
【0025】これらの電極は以下のようにして形成され
る。まず直径550μmの円柱形状のレジストパターン
を形成する。次にAuZnをp−AlGaInPクラッ
ド層表面201上に蒸着し、円柱形状のAuZnをリフ
トオフしてAuZnのオーミックp電極202を得、水
素中で400℃で5分間熱処理してオーミック接触を取
る。直径500μmの円形の穴を有する金属マスクをA
uZnのオーミックp電極202の穴と金属マスクの穴
の中心が一致するように被せ、Auを蒸着し、図2のp
電極パターンを得る。本発明のショットキ電極パターン
は円柱形状のため面内で等方的であり、オーミック電極
との距離が小さくかつ一定であるため、正確な容量を測
定するのに優れている。
【0026】以下、この評価素子を用いて不純物濃度を
測定する方法について、図1を参照して説明する。まず
オーミックp電極107、109とn電極101との間
に、pn接合の拡散電位差と同じ大きさのpn接合の順
バイアス電圧Eを印加する。このようにすることによっ
てショットキ電極に覆われたpクラッド層の活性層付近
の空乏化された領域の空乏層厚を0.1〜10nmとす
ることができる。この状態でショットキ電極と素子のn
電極間にショットキの逆バイアス電圧Vを印加する。V
を大きくするにつれてショットキ電極直下に形成される
空乏層の幅が増大し、Vが一定の値に達すると、空乏層
の端部がpクラッド層と活性層の界面にまで到達する。
このようにVの値を変化させていったときの空乏層の静
電容量Cを測定し、両者の関係を求める。
【0027】以上のようにして求めたC−V間の関係か
ら、活性層に隣接する部分のpクラッド層のアクセプタ
濃度あるいは表面に対して垂直方向のアクセプタ濃度分
布を得ることができる。
【0028】上述の測定方法について、図12を参照し
てさらに説明する。
【0029】図12は本発明のCV測定方法により得ら
れた活性層近傍のpクラッド層のアクセプタプロファイ
ルである。本実施例のC−V測定方法では、pn接合の
空乏層厚が0.1〜10nmとなる状態で、ショットキ
電極に逆バイアスをかけて測定している。このためショ
ットキの空乏層が活性層とpクラッド層の界面(グラフ
中の右端部;X=0.25μmの地点)にまで伸び、活
性層近傍のpクラッド層のアクセプタ濃度を求めること
ができる。なお、図中の「ショットキの空乏層」とは、
無バイアス時の空乏層を示している。
【0030】(比較例)オーミック電極107を設けな
かったこと以外は実施例1と同様にして、C−V測定方
法による不純物濃度測定を行った。
【0031】図11は本比較例のCV測定方法により得
られた活性層近傍のpクラッド層のアクセプタプロファ
イルである。なお、図中の「ショットキの空乏層」と
は、無バイアス時の空乏層を示している。本比較例のC
−V測定方法では、pn接合の空乏層が活性層からpク
ラッド層内部へ0.1μmほど広がっている(グラフ中
のX=0.25〜0.15μmの領域)。したがってシ
ョットキの空乏層は、活性層とpクラッド層の界面(X
=0.25μmの地点)まで伸びることはなく、pn接
合の空乏層端(X=0.15μmの地点)までしか伸び
ない。このため活性層近傍0.1μmのpクラッド層の
p濃度プロファイルを得ることはできない。
【0032】(第2の実施例)図8に本発明の第2の実
施例のC−V評価用素子のp電極パターンと測定図を示
す。本発明の第2の実施例のC−V評価用素子の断面層
構造は本発明の第1の実施例のC−V評価用素子の断面
層構造と同じである。本発明の第2の実施例のC−V評
価用素子のp電極パターンはp−AlGaInPクラッ
ド層表面801上に、10mm×2mmのAuZnのオ
ーミックp電極802と804、10mm×5μmのス
トライプ状のAuのショットキ電極803を、電極間隔
805を3μmとして形成し、n電極側を銅板806上
にAuSnで融着し、ガラス板上807に接着されたも
のである。さらにストライプ状のAuのショットキ電極
803とガラス板上807に蒸着された5mm×5mm
のAu電極809がAuワイヤ808で接続されてい
る。ストライプ状のAuのショットキ電極803にCV
測定用の針を直接接触すると壊れることがあるので、A
u電極809にCV測定用の針を接触させる。CV測定
方法は第1の実施例と同じく、AuZnのオーミックp
電極802と804に電圧を印加した状態で、ショット
キ電極803の容量を測定し、活性層近傍のpクラッド
層の深さ方向のアクセプタ分布を得る。それには、評価
用素子のpクラッド層の厚さをp濃度に応じて決定しな
ければならない。例えばp濃度大きい場合は、評価用素
子のpクラッド層の厚さを小さくする。通常のLDのp
クラッド層のp濃度では0.05〜0.3μmの深さの
アクセプタ分布を得ることができる。
【0033】(第3の実施例)図9の本発明の第3の実
施例のC−V評価用素子の断面層構造を示す。本発明の
第3の実施例のC−V評価用素子は、本発明の電極配置
は2つのショットキ電極を有している。本実施例のC−
V評価用素子は、膜厚0.5μmのAuGeNiのn電
極901、n−SiC基板902、層厚300nmのn
−GaNバッファ層と層厚1.5μmのn−GaNクラ
ッド層903、層厚0.2μmのn−AlGaNクラッ
ド層904、層厚7nmのアンドープGaInN活性層
905、層厚0.2μmのp−AlGaNクラッド層9
06がこの順で積層された構造を有しており、さらにそ
の上に、膜厚0.5μmのオーミックp電極907、9
09、911とそれらと交互に配置された膜厚0.5μ
mのAuのショットキ電極908、909が形成されて
いる。
【0034】図10に本発明の第3の実施例のC−V評
価用素子のp電極パターンを示す。本発明の第3の実施
例のC−V評価用素子のp電極パターンは、p−AlG
aNクラッド層表面906上に、10mm×2mmの矩
形状のAuZnのオーミックp電極907、909、9
11と、5mm×0.2mmの矩形状のAuの第1のシ
ョットキ電極908、同型の第2のショットキ電極91
0を、電極間隔50μmとして、交互に配置して形成さ
れる。
【0035】以下、この評価素子を用いて不純物濃度を
測定する方法について説明する。まずオーミックp電極
907、909、911と素子のn電極901との間に
pn接合の拡散電位差約3Vと同じ大きさのpn接合の
順バイアス電圧Eを印加する。このようにすることによ
ってショットキ電極に覆われたpクラッド層の活性層付
近の空乏化された領域の空乏層厚を0.1〜10nmに
した状態とすることができる。この状態で両ショットキ
電極間に電圧Vを印加する。本実施例では、第1のショ
ットキ電極908に正の電圧、第2のショットキ電極9
10に負の電圧を印加している。この場合、第1のショ
ットキに逆バイアス電圧がかかり、第1のショットキ電
極908に接するpクラッド層の空乏層をpクラッド層
と活性層の界面まで拡大できる。その時の逆バイアス電
圧Vに対する両ショットキ間の静電容量を測定し、それ
から得られる第1のショットキの空乏層容量の電圧依存
性から、活性層に隣接する部分のpクラッド層のアクセ
プタ濃度分布が得られる。
【0036】本発明は、ショットキ電極の材料に依らな
い。またショットキバリアは金属電極でなく、電解液で
形成してもよい。電解液の場合は、pクラッド層エッチ
ングしながら深さ方向のアクセプタ分布を得ることがで
きるので、p濃度大きくショットキの空乏層乏の伸びが
小さい時に有効である。
【0037】本発明は、pクラッド層に限らず、nクラ
ッド層の場合も同様に適用できる。本発明は、半導体素
子あるいは半導体発光素子の構造や層厚や材料の種類の
詳細やドーパントの種類や濃度に依らず、pn接合があ
れば適用できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ョットキ空乏層の容量Cとバイアス電圧Vの関係を測定
する際、第一導電型半導体層と第二導電型半導体層の界
面近傍に生じるpn接合空乏層の厚みを、無バイアスの
熱平衡状態のときのpn接合空乏層の厚みよりも縮小さ
せた状態としているため、従来、測定が困難であったp
n接合近傍の不純物濃度およびその分布を測定すること
ができる。すなわち無バイアス状態で空乏層の形成され
る、pn接合近傍領域の不純物濃度やその分布を測定す
ることができる。
【0039】本発明の不純物濃度測定方法を例えばLD
に適用すれば、活性層近傍のpクラッド層のアクセプタ
濃度やその分布を測定することができる。このためLD
の閾電流値を下げるためのドーピング条件や成長条件を
好適に決定することができる。これらの条件の最適化す
ることにより優れた特性のLDを得る事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不純物濃度測定方法に係るC−V評価
用素子の断面図である。
【図2】本発明の不純物濃度測定方法に係るC−V評価
用素子のp電極パターンを示す図である。
【図3】従来のC−V測定用試料の断面構造図である。
【図4】従来のC−V評価用素子断面の模式図と無バイ
アスの熱平衡状態でのバンド構造である。
【図5】従来のC−V評価用素子断面の模式図とショッ
トキの逆バイアス時のバンド構造である。
【図6】本発明の不純物濃度測定方法に係るC−V評価
用素子断面の模式図とショットキの逆バイアス時のバン
ド構造である。
【図7】本発明の不純物濃度測定方法の作用を説明する
ための図である。
【図8】本発明の不純物濃度測定方法に係るC−V評価
用素子のp電極パターンを示す図である。
【図9】本発明の不純物濃度測定方法に係るC−V評価
用素子の断面層構造である。
【図10】本発明の不純物濃度測定方法に係るC−V評
価用素子のp電極パターンを示す図である。
【図11】従来のCV測定方法により得られた活性層近
傍のpクラッド層のアクセプタプロファイルである。
【図12】本発明のCV測定方法により得られた活性層
近傍のpクラッド層のアクセプタプロファイルである。
【符号の説明】
101 AuGeのn電極 102 n−GaAs基板 103 n−GaAsバッファ層 104 n−AlGaInPクラッド層 105 アンドープGaInP活性層 106 p−AlGaInPクラッド層 107 AuZnのオーミックp電極 108 Auのショットキ電極 109 AuZnのオーミックp電極 201 p−AlGaInPクラッド層表面 202 AuZnのオーミックp電極 203 円形のAuのショットキ電極 204 電極間隔50μm 301 AuGeのn電極 302 n−GaAs基板 303 n−GaAsバッファ層 304 n−AlGaInPクラッド層 305 アンドープGaInP活性層 306 p−AlGaInPクラッド層 307 Auのショットキ電極 401 n電極 402 n−クラッド層 403 熱平衡状態のn側空乏層 404 活性層 405 熱平衡状態のp側空乏層 406 pクラッド層 407 熱平衡状態のショットキ接合の空乏層 408 ショットキ電極 409 n電極の金属の真空準位 410 フェルミレベル 411 伝導帯のエネルギ準位 412 ショットキ電極の金属の真空準位 413 ショトキバリア 414 価電子帯のエネルギ準位 415 n電極のオーミック接合 501 n電極 502 n−クラッド層 503 熱ショットキの逆バイアス状態のn側空乏層 504 活性層 505 ショットキの逆バイアス状態のp側空乏層 506 pクラッド層 507 逆バイアス状態のショットキ接合の空乏層 508 ショットキ電極 509 n電極の金属の真空準位 510 nクラッド層のフェルミレベル 511 伝導帯のエネルギ準位 512 ショットキ電極の金属の真空準位 513 ショトキバリア 514 価電子帯のエネルギ準位 515 n電極のオーミック接合 516 ショットキの逆バイアス方向 601 n電極 602 n−クラッド層 603 活性層 604 pクラッド層 605 逆バイアス状態のショットキ接合の空乏層 606 ショットキ電極 609 n電極の金属の真空準位 610 nクラッド層のフェルミレベル 611 伝導帯のエネルギ準位 612 ショットキ電極の金属の真空準位 613 ショトキバリア 614 価電子帯のエネルギ準位 615 n電極のオーミック接合 616 ショットキの逆バイアス方向 701 逆バイアス状態のショットキ接合の空乏層 702 微弱な回り込み電流 703 微弱な直進電流 801 p−AlGaInPクラッド層表面 802 AuZnのオーミックp電極 803 ストライプ状のAuのショットキ電極 804 AuZnのオーミックp電極 805 電極間隔 806 銅板 807 ガラス板上 808 Auワイヤ 809 Au電極 901 AuGeNiのn電極 902 n−SiC基板 903 n−GaNバッファ層とn−GaNクラッド層 904 n−AlGaNクラッド層 905 アンドープGaInN活性層 906 p−AlGaNクラッド層 907 オーミックp電極 908 Auのショットキ電極 909 オーミックp電極 910 Auのショットキ電極 911 オーミックp電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/66 H01L 33/00 H01S 5/30

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一導電型半導体層とこの上に隣接して
    形成された第二導電型半導体層とを有する半導体素子を
    被測定試料とし、第二導電型の半導体層の上にショット
    キ電極を設けるとともに第一導電型半導体層の下方に対
    向電極を設け、ショットキ電極と対向電極の間に印加す
    るバイアス電圧Vと、ショットキ電極直下に形成される
    ショットキ空乏層の容量Cとの関係を測定することによ
    り、第二導電型半導体層中の不純物濃度または不純物濃
    度分布を求める不純物濃度測定方法であって、ショット
    キ空乏層の容量Cとバイアス電圧Vの関係を測定する
    際、第一導電型半導体層と第二導電型半導体層の界面近
    傍に生じるpn接合空乏層の厚みを、無バイアスの熱平
    衡状態のときのpn接合空乏層の厚みよりも縮小させた
    状態とすることを特徴とする不純物濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 第一導電型半導体層とこの上に隣接して
    形成された第二導電型半導体層とを有する半導体素子を
    被測定試料とし、第二導電型の半導体層の上に第一のシ
    ョットキ電極および第二のショットキ電極を設け、第一
    のショットキ電極および第二のショットキ電極の間に印
    加するバイアス電圧Vと、第一のショットキ電極直下に
    形成されるショットキ空乏層の容量Cとの関係を測定す
    ることにより、第二導電型半導体層中の不純物濃度また
    は不純物濃度分布を求める不純物濃度測定方法であっ
    て、ショットキ空乏層の容量Cとバイアス電圧Vの関係
    を測定する際、第一導電型半導体層と第二導電型半導体
    層の界面近傍に生じるpn接合空乏層の厚みを、無バイ
    アスの熱平衡状態のときのpn接合空乏層の厚みよりも
    縮小させた状態とすることを特徴とする不純物濃度測定
    方法。
  3. 【請求項3】 第二導電型の半導体層の上にオーミック
    電極を設けるとともに第一導電型半導体層の下方に素子
    電極を設け、該オーミック電極と前記素子電極との間に
    順バイアス電圧を印加することにより、ショットキ空乏
    層の容量Cとバイアス電圧Vの関係を測定する際の前記
    pn接合空乏層の厚みを、無バイアスで熱平衡状態にあ
    るときのpn接合空乏層の厚みよりも縮小させた状態と
    することを特徴とする請求項1または2に記載の不純物
    濃度測定方法。
  4. 【請求項4】 前記順バイアス電圧を、無バイアスで熱
    平衡状態にあるときの前記pn接合近傍の拡散電位と略
    等しくすることを特徴とする請求項3に記載の不純物濃
    度測定方法。
  5. 【請求項5】 前記ショットキ空乏層の容量Cと前記バ
    イアス電圧Vの関係を測定する際、前記pn接合空乏層
    の厚みを、無バイアスで熱平衡状態にあるときのpn接
    合空乏層の厚みの0.1〜10%に縮小させた状態とす
    る請求項1乃至4いずれかに記載の不純物濃度測定方
    法。
  6. 【請求項6】 前記ショットキ空乏層の容量Cと前記バ
    イアス電圧Vの関係を測定する際、前記pn接合空乏層
    の厚みを0.1〜10nmとする請求項1乃至5いずれ
    かに記載の不純物濃度測定方法。
  7. 【請求項7】 第二導電型半導体層の厚みを20nm以
    上500nm以下とする請求項1乃至6いずれかに記載
    の不純物濃度測定方法。
  8. 【請求項8】 前記半導体素子が半導体発光素子であっ
    て、第一導電型半導体層が活性層であり、第二導電型半
    導体層がクラッド層である請求項1乃至7いずれかに記
    載の不純物濃度測定方法。
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