JP3156570U - 水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセット - Google Patents
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Abstract
【課題】水等により任意の像を描くことが繰り返しできると共に、持ち運び性に優れた水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセットを提供する。【解決手段】一対の側壁部2が見開き状態に開閉可能なバッグ1は、側壁部2の少なくとも一方に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層6と多孔質層6の下面に防水層23を設けてなる。水変色性描画用バッグセットは、水変色性描画用バッグ1と水付着手段とからなる。【選択図】図2
Description
本考案は、水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセットに関する。更には、持ち運び性に優れ、繰返し筆記が可能である水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセットに関する。
従来、液体の付着による繰り返し筆記が可能な多孔質面を有する布帛シートが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
前記布帛シートは、多孔質面に水等により任意の像を描くことができ、筆跡の乾燥後には繰り返して描画・筆記できるものであり、特に玩具用途として広く使用されるものである。
しかしながら、前記布帛シートは、一定の場所に広げて使用するものであるため、携帯性や持ち運び性を備えるものではなく、特に幼児が外出時に持ち運ぶことは困難なものであった。
特開2004−175101号公報
前記布帛シートは、多孔質面に水等により任意の像を描くことができ、筆跡の乾燥後には繰り返して描画・筆記できるものであり、特に玩具用途として広く使用されるものである。
しかしながら、前記布帛シートは、一定の場所に広げて使用するものであるため、携帯性や持ち運び性を備えるものではなく、特に幼児が外出時に持ち運ぶことは困難なものであった。
本考案は、水等により任意の像を描くことが繰り返しできると共に、持ち運び性に優れた水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセットを提供するものである。
本考案は、一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、前記側壁部の少なくとも一方に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなる水変色性描画用バッグを要件とする。
更に、一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、前記側壁部の各内面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層が設けられ、各多孔質層が異なる色に着色されてなる水変色性描画用バッグを要件とする。
更に、一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、見開き状態にした際の略全面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなる水変色性描画用バッグを要件とする。
更に、前記多孔質層の下面に防水層を設けてなること、前記バッグが取手部を有すること、前記バッグが開閉手段を有すること、前記開閉手段が表裏双方より操作可能なファスナーであることを要件とする。
更には、前記いずれかの水変色性描画用バッグと水付着手段とからなる水変色性描画用バッグセットを要件とし、前記水変色性描画用バッグに、水付着手段を保持する保持部を設けてなること、前記水付着手段が、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる少なくとも一種であること、テンプレートを備えてなることを要件とする。
更に、一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、前記側壁部の各内面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層が設けられ、各多孔質層が異なる色に着色されてなる水変色性描画用バッグを要件とする。
更に、一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、見開き状態にした際の略全面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなる水変色性描画用バッグを要件とする。
更に、前記多孔質層の下面に防水層を設けてなること、前記バッグが取手部を有すること、前記バッグが開閉手段を有すること、前記開閉手段が表裏双方より操作可能なファスナーであることを要件とする。
更には、前記いずれかの水変色性描画用バッグと水付着手段とからなる水変色性描画用バッグセットを要件とし、前記水変色性描画用バッグに、水付着手段を保持する保持部を設けてなること、前記水付着手段が、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる少なくとも一種であること、テンプレートを備えてなることを要件とする。
本考案は、水等により任意の像を繰り返し描くことが可能であると共に、幼児が容易に持ち運ぶことができるので、外出先等での使用が可能な利便性に優れた水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセットを提供できる。
本考案のバッグは、一対の側壁部が直接又はマチ部(底部)を介して連結されており、該側壁部が見開き状態に開閉可能な構造を有すると共に、前記側壁部の少なくとも一方に多孔質層を設けてなるもの、又は、側壁部の各内面に異なる色に着色された多孔質層を設けてなるもの、又は、見開き状態にした際の略全面に多孔質層を設けてなるものである。
前記バッグには取手部を設けることにより、幼児等が確実に持ち運べる構造とすることが好ましい。前記取手部としては、側壁部に設けられる一対の取手や、一方の側壁部上端(上方マチ部)に形成されるもの等があり、持ち運ぶ際にバッグが地面に接触しない長さに設定されたものや、肩から掛けることが可能な長さに調整できるもの等が使用できる。
また、前記バッグは、上方及び両側辺の三辺を開放して見開き状態にすることが可能であるが、持ち運び時に開放することを防ぐと共に、バッグとしての機能を有効に発現するために開閉手段を設けることが好ましい。
前記開閉手段としては、一方の側壁部より延設される帯片と該帯片を挿入する係止部とからなるものや、前記帯片にボタンや磁石を設けて他方の側壁部に対応する係止部(ボタン、孔部、磁性体等)を設けたものや、各側壁にボタンと孔部(又は雄ボタンと雌ボタンや磁石)を設けたものや、上方マチ部を封鎖するフラップにボタンや磁石を設けて他方側壁部に対を成す係止部を設けたものや、三辺を封鎖するジッパー(ファスナー)等が適用できる。特に、前記ジッパーとして表裏双方より操作可能なジッパーを用いることで、側壁部内面を外面とした形態(リバーシブル)で保持できるので、筆記時に多孔質層が外側表面となる形態でジッパーを閉じて筆記することが可能なものとなる。
前記開閉手段としては、一方の側壁部より延設される帯片と該帯片を挿入する係止部とからなるものや、前記帯片にボタンや磁石を設けて他方の側壁部に対応する係止部(ボタン、孔部、磁性体等)を設けたものや、各側壁にボタンと孔部(又は雄ボタンと雌ボタンや磁石)を設けたものや、上方マチ部を封鎖するフラップにボタンや磁石を設けて他方側壁部に対を成す係止部を設けたものや、三辺を封鎖するジッパー(ファスナー)等が適用できる。特に、前記ジッパーとして表裏双方より操作可能なジッパーを用いることで、側壁部内面を外面とした形態(リバーシブル)で保持できるので、筆記時に多孔質層が外側表面となる形態でジッパーを閉じて筆記することが可能なものとなる。
前記バッグの材質(基材)は樹脂、布帛、皮革、合皮等、特に問わず使用できるが、柔軟性に富み手触りがよいことから、表面に布帛やポリウレタン樹脂等の軟質樹脂を用いたり、内部に発泡体等を収容した構成とすることが好ましい。
前記バッグの側壁部(内面及び外面)やマチ部(バッグ上方や底面に形成される幅広部)には、塗布具等の水付着手段やテンプレート等の付属品を収容保持する保持部を設けることができる。これにより付属品の収納性が向上し、紛失等を防ぐことが可能となる。
また、前記マチ部を形成することにより、バッグの収容量が増加すると共に、多孔質層が他方の側壁部や多孔質層と接触することなく保持できるので、閉鎖状態においても筆記後の乾燥性を妨げることがなくなると共に、多孔質層の劣化を抑制できる。
前記側壁部に形成される多孔質層は、低屈折率顔料をバインダー樹脂と共に分散状態に固着させた層であり、筆記面を形成するものである。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は二種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本考案の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記本考案の多孔質層においては、水を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記低屈折率顔料としては、珪酸及びその塩、バライト粉、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.8の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
なお、前記珪酸の塩としては、珪酸アルミニウム、珪酸アルミニウムカリウム、珪酸アルミニウムナトリウム、珪酸アルミニウムカルシウム、珪酸カリウム、珪酸カルシウム、珪酸カルシウムナトリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、珪酸マグネシウムカリウム等が挙げられる。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は二種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては珪酸が挙げられる。
前記珪酸は、乾式法により製造させる珪酸であってもよいが、湿式法により製造される珪酸(以下、湿式法珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本考案の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法珪酸が最適である。
これは、乾式法珪酸と湿式法珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記本考案の多孔質層においては、水を吸液させるものであるから、湿式法珪酸は乾式法珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記多孔質層中の湿式法珪酸は、粒子径、比表面積、吸油量等の性状に左右されるが、常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を共に満足するためには、塗布量が1g/m2〜30g/m2であることが好ましく、より好ましくは、5g/m2〜20g/m2である。1g/m2未満では、常態で十分な隠蔽性を得ることが困難であり、又、30g/m2を越えると吸液時に十分な透明性を得ることが困難である。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、二種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本考案においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤や界面活性剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
前記珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、二種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本考案においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。
前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤や界面活性剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
尚、前記多孔質層中には、従来公知の二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の金属光沢顔料を添加したり、一般染料や顔料、蛍光染料や蛍光顔料を混在させて色変化を多様化させることができる。
また、温度変化により可逆的に色変化する、従来公知の可逆熱変色顔料を混在させて、環境温度や付着させる水温により色変化させることができる。
更には、前記多孔質層の上層、下層、及び/又は近傍には着色層を配設して様相変化を更に多様化させることができる。
前記多孔質層及び着色層は、ベタ印刷状のものに限らず、文字、記号、図柄等の像(着色像)であってもよい。
前記多孔質層及び着色層は、従来公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
また、温度変化により可逆的に色変化する、従来公知の可逆熱変色顔料を混在させて、環境温度や付着させる水温により色変化させることができる。
更には、前記多孔質層の上層、下層、及び/又は近傍には着色層を配設して様相変化を更に多様化させることができる。
前記多孔質層及び着色層は、ベタ印刷状のものに限らず、文字、記号、図柄等の像(着色像)であってもよい。
前記多孔質層及び着色層は、従来公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装等により形成できる。
特に、多孔質層上に着色像を形成する場合、ひらがなやアルファベット等を抜き文字で形成したり、時計の外観像を形成することにより、なぞり書きや時間の記入が可能な学習教材としての要素を加飾効果以外に付与でき、より有用なものとなる。
また、前記多孔質層の下層(例えば、側壁部内や側壁部と多孔質層との間)には、非浸水性フィルムや接着剤からなる防水層を介在することもできる。これにより多孔質層の下層に液体が侵入することを抑制できる。前記防水層は透明のものに限らず、着色したものを用いることもできる。
更に、前記防水層を硬質材料により形成することにより、筆記面(多孔質層)に対して下敷きとして機能させることができるので、バッグが軟質な材質(基材)で構成されていても適度な硬度を備えた筆記面が得られ、しっかりとした筆跡を形成することが可能となる。
更に、前記防水層を硬質材料により形成することにより、筆記面(多孔質層)に対して下敷きとして機能させることができるので、バッグが軟質な材質(基材)で構成されていても適度な硬度を備えた筆記面が得られ、しっかりとした筆跡を形成することが可能となる。
前記バッグの多孔質層に水を付着させる方法としては、手や指を水で濡らして多孔質層に接触させる方法、先端部に筆穂や繊維ペン体等を有する筆記又は塗布具、或いは、スポンジに水を含浸させて多孔質層に接触させる方法、水を収容した容器を多孔質層に近接又は接触させ、容器内から水を導出して付着させる方法、印面に連続気泡又は独立気泡を有する発泡体を固着したスタンプ具に水を含浸させて多孔質層に付着させる方法、プラスチックやゴムの印面を粗面に形成したスタンプ具に水を付着させ、多孔質層に接触させる方法が挙げられる。
尚、水を収容した容器を多孔質層に近接又は接触させ、容器内から水を導出して付着させる方法としては、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する繊維体や刷毛を設けて水を塗布する方法、容器内に水を収容し、且つ、噴霧装置を設けて、水をスプレーする方法、注射器のように容器内の水を押圧して、水を噴出させる方法等が挙げられる。
前記水を付着させる手段としては、筆記又は塗布具、スポンジ、スタンプ具、スプレー装置、注射器等を例示でき、水変色性描画用バッグと組み合わせて水変色性描画用バッグセットが得られる。
尚、好ましい水付着手段としては、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具であり、任意の筆記像又は印像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記における連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体は、水を適宜量、吸収し、吐出させるものであればよく、従来汎用のポリオレフィン系、ポリウレタン系、その他各種プラスチックの連続気孔体や繊維を集束させた毛筆状のもの、繊維の樹脂加工又は熱溶着加工によるもの、フェルト、不織布形態のものを挙げることができ、形状、寸法は目的に応じて任意に設定できる。
また、前記筆記具、塗布具、スタンプ具等の水付着手段は、バッグに形成した保持部に収容することにより、持ち運び性が向上すると共に、紛失を防ぐことができる。
尚、水を収容した容器を多孔質層に近接又は接触させ、容器内から水を導出して付着させる方法としては、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する繊維体や刷毛を設けて水を塗布する方法、容器内に水を収容し、且つ、噴霧装置を設けて、水をスプレーする方法、注射器のように容器内の水を押圧して、水を噴出させる方法等が挙げられる。
前記水を付着させる手段としては、筆記又は塗布具、スポンジ、スタンプ具、スプレー装置、注射器等を例示でき、水変色性描画用バッグと組み合わせて水変色性描画用バッグセットが得られる。
尚、好ましい水付着手段としては、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具であり、任意の筆記像又は印像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記における連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体は、水を適宜量、吸収し、吐出させるものであればよく、従来汎用のポリオレフィン系、ポリウレタン系、その他各種プラスチックの連続気孔体や繊維を集束させた毛筆状のもの、繊維の樹脂加工又は熱溶着加工によるもの、フェルト、不織布形態のものを挙げることができ、形状、寸法は目的に応じて任意に設定できる。
また、前記筆記具、塗布具、スタンプ具等の水付着手段は、バッグに形成した保持部に収容することにより、持ち運び性が向上すると共に、紛失を防ぐことができる。
更に、前記バッグセットにテンプレートを組み合わせることで、所望の像を簡易に形成できる。
以下に実施例を示すが、本考案は実施例に限定されない。尚、実施例中の部は重量部を示す。
実施例1(図1、2参照)
目付け量110g/m2の赤色T/Cブロード生地(ポリエステル65%、コットン35%)22の表面に、種々の図柄21(着色層)を印刷した後、該図柄21が印刷されていない箇所の略半面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、青色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し(青色多孔質層6a部分)、更に、前記図柄21が印刷されていない略半面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ピンク色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷した後(ピンク色多孔質層6b部分)、130℃で5分間乾燥硬化させて生地(布帛層22)上に多孔質層6を形成した。
実施例1(図1、2参照)
目付け量110g/m2の赤色T/Cブロード生地(ポリエステル65%、コットン35%)22の表面に、種々の図柄21(着色層)を印刷した後、該図柄21が印刷されていない箇所の略半面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、青色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し(青色多孔質層6a部分)、更に、前記図柄21が印刷されていない略半面に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ピンク色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷した後(ピンク色多孔質層6b部分)、130℃で5分間乾燥硬化させて生地(布帛層22)上に多孔質層6を形成した。
更に、ポリウレタン製基部25を縫製し、ジッパー3、マチ部4、取手部5等を縫着してなるバッグ本体の側壁部2には、側壁部2内部に発泡体24を配設し、更にポリプロピレン製樹脂シートを防水層23として配設した後、前記生地(布帛層22)を基部25に縫着することにより水変色性描画用バッグ1が形成される。尚、側壁部2の外側表面には、種々の着色図柄が印刷されている。
前記バッグ1には、ペン71(軸筒内に水を収容し、繊維加工ペン体を設けてなる)がセットされており、該ペン71は、底壁となるマチ部4に設けられるペン収容部41に収容可能であると共に、紛失や落下を防止するための係留部42によりペン収容部41と繋がれている。
前記ジッパー3は表裏双方より操作可能なリバーシブルタイプの開閉スライダーを二個備えたものであり、両側壁部2が見開き状態に開放可能となるように基部25の三辺(底壁部分を除く周壁部分)に縫着される開閉手段である。
前記マチ部4はバッグ1の底壁となる部分であり、バッグ内に収容スペースを確保すると共に、双方の多孔質層6a、6b同士が接触しないような構成となっている。
前記取手部5は、各側壁部2の上方に設けられており、幼児がバッグ1を吊り下げて容易に持ち運ぶことができるように構成している。
前記マチ部4はバッグ1の底壁となる部分であり、バッグ内に収容スペースを確保すると共に、双方の多孔質層6a、6b同士が接触しないような構成となっている。
前記取手部5は、各側壁部2の上方に設けられており、幼児がバッグ1を吊り下げて容易に持ち運ぶことができるように構成している。
前記水変色性描画バッグ1は、閉鎖状態では収容性を有し、持ち運びが容易であると共に、上方及び両側辺の三辺を開放してなる見開き状態又は表裏を逆転させて閉鎖した状態では、多孔質層6への筆記が可能となる。
青色多孔質層6a(乾燥状態で青色)にペン71で像を描くと、その部分の多孔質層6aが透明化して、紫色の筆記像8が視認された。また、ピンク色多孔質層6b(乾燥状態でピンク色)にペン71で像を描くと、その部分の多孔質層6bが透明化して、赤色の筆記像8が視認された。前記筆記像8は多孔質層6a、6bが吸液状態では保持されており、乾燥すると元の青色及びピンク色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また筆記時には、防水層23が下敷きの役割を果たし、軟質材料で構成されるバッグにおいても、しっかりとした筆跡8が形成できた。
青色多孔質層6a(乾燥状態で青色)にペン71で像を描くと、その部分の多孔質層6aが透明化して、紫色の筆記像8が視認された。また、ピンク色多孔質層6b(乾燥状態でピンク色)にペン71で像を描くと、その部分の多孔質層6bが透明化して、赤色の筆記像8が視認された。前記筆記像8は多孔質層6a、6bが吸液状態では保持されており、乾燥すると元の青色及びピンク色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また筆記時には、防水層23が下敷きの役割を果たし、軟質材料で構成されるバッグにおいても、しっかりとした筆跡8が形成できた。
実施例2(図3参照)
目付け量80g/m2の黄色ナイロンタフタ生地22の表面に、種々の図柄21(着色層)を印刷した後、該図柄21が印刷されていない箇所に、白色ベタ印刷をした後、該印面上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、青色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて生地(布帛層22)上に多孔質層6を形成した。
目付け量80g/m2の黄色ナイロンタフタ生地22の表面に、種々の図柄21(着色層)を印刷した後、該図柄21が印刷されていない箇所に、白色ベタ印刷をした後、該印面上に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、青色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて生地(布帛層22)上に多孔質層6を形成した。
更に、ポリウレタン製基部25を縫製し、ジッパー3、マチ部4、取手部5等を縫着してなるバッグ本体の側壁部2には、側壁部2内部に発泡体24を配設し、更にポリプロピレン製樹脂シートを防水層23として配設した後、一方(側壁部2b)には、前記布帛層22を基部25に縫着し、他方(側壁部2a)には、種々の図柄21(着色層)と収容部(ペン収容部41、スタンプ収容部43、テンプレート収容部44)を備えた黄色ナイロンタフタ生地22を基部25に縫着することにより水変色性描画用バッグ1が形成される。
前記バッグ1には、ペン71(軸筒内に水を収容し、繊維加工ペン体を設けてなる)、スタンプ72(軸筒内に水を収容し、印面に液体を含浸するフェルト材を設けてなる)、複数のテンプレート9がセットされており、前記ペン71はペン収容部41に、スタンプ72はスタンプ収容部43に、テンプレート9はテンプレート収容部44にそれぞれ収容保持可能な構造を有しており、持ち運び時に紛失し難い構成となっている。
前記ジッパー3は表裏双方より操作可能なリバーシブルタイプの開閉スライダーを二個備えたものであり、両側壁部2が見開き状態に開放可能となるように基部25の三辺(底壁部分を除く周壁部分)に縫着される開閉手段である。
前記マチ部4はバッグ1の底壁となる部分であり、バッグ内に収容スペースを確保すると共に、ペン71等を収容した場合であっても保持部41、43、44と多孔質層6が接触しないような構成となっている。
前記取手部5は、各側壁部2の上方に設けられており、幼児がバッグ1を吊り下げて容易に持ち運ぶことができるように構成している。
前記マチ部4はバッグ1の底壁となる部分であり、バッグ内に収容スペースを確保すると共に、ペン71等を収容した場合であっても保持部41、43、44と多孔質層6が接触しないような構成となっている。
前記取手部5は、各側壁部2の上方に設けられており、幼児がバッグ1を吊り下げて容易に持ち運ぶことができるように構成している。
前記水変色性描画バッグ1は、閉鎖状態では収容性を有し、持ち運びが容易であると共に、上方及び両側辺の三辺を開放してなる見開き状態又は表裏を逆転させて閉鎖した状態では、多孔質層6への筆記が可能となる。
青色多孔質層6(乾燥状態で青色)にペン71やスタンプ72で像を描くと、その部分の多孔質層6が透明化して、淡青色の像8が視認された。前記像8は多孔質層6が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の青色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また筆記時には、防水層23が下敷きの役割を果たし、軟質材料で構成されるバッグにおいても、しっかりとした筆跡8が形成できた。
青色多孔質層6(乾燥状態で青色)にペン71やスタンプ72で像を描くと、その部分の多孔質層6が透明化して、淡青色の像8が視認された。前記像8は多孔質層6が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の青色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また筆記時には、防水層23が下敷きの役割を果たし、軟質材料で構成されるバッグにおいても、しっかりとした筆跡8が形成できた。
実施例3(図4参照)
目付け量110g/m2の赤色T/Cブロード生地(ポリエステル65%、コットン35%)22の表面に、種々の図柄21(着色層)を印刷した後、該図柄21が印刷されていない箇所に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ピンク色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷した後、130℃で5分間乾燥硬化させて生地(布帛層22)上にピンク色の多孔質層6を形成した。更に、着色層21近傍にペン収容部41を縫着した。
目付け量110g/m2の赤色T/Cブロード生地(ポリエステル65%、コットン35%)22の表面に、種々の図柄21(着色層)を印刷した後、該図柄21が印刷されていない箇所に、湿式法珪酸〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ピンク色顔料0.5部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなるピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷した後、130℃で5分間乾燥硬化させて生地(布帛層22)上にピンク色の多孔質層6を形成した。更に、着色層21近傍にペン収容部41を縫着した。
また、ポリウレタン製基部25を縫製し、ジッパー3、マチ部4、取手部5等を縫着してなるバッグ本体の側壁部2には、側壁部2内部に発泡体24を配設し、更にポリプロピレン製樹脂シートを防水層23として配設した後、前記布帛層22を基部25に縫着することにより水変色性描画バッグ1が形成される。
前記バッグ1には、ペン71(軸筒内に水を収容し、繊維加工ペン体を設けてなる)がセットされており、該ペン71は、側壁部2(2b)に設けられるペン収容部41に収容可能であると共に、持ち運び時に紛失し難い構成となっている。
前記ジッパー3は表裏双方より操作可能なリバーシブルタイプの開閉スライダーを二個備えたものであり、両側壁部2が見開き状態に開放可能となるように基部25の三辺(底壁部分を除く周壁部分)に縫着される開閉手段である。
前記マチ部4はバッグ1の底壁となる部分であり、バッグ内の収容スペースを確保すると共に、閉鎖時に双方の側壁部2a、2bに位置する多孔質層6が接触しないような構成となっている。
前記取手部5は、各側壁部2の上方に設けられており、幼児がバッグ1を吊り下げて容易に持ち運ぶことができるように構成している。
前記マチ部4はバッグ1の底壁となる部分であり、バッグ内の収容スペースを確保すると共に、閉鎖時に双方の側壁部2a、2bに位置する多孔質層6が接触しないような構成となっている。
前記取手部5は、各側壁部2の上方に設けられており、幼児がバッグ1を吊り下げて容易に持ち運ぶことができるように構成している。
前記水変色性描画バッグ1は、閉鎖状態では収容性を有し、持ち運びが容易である。また、上方及び両側辺の三辺を開放してなる見開き状態においては広範囲に筆記できると共に、表裏を逆転させて閉鎖した状態においても多孔質層6への筆記が可能となる。
乾燥状態でピンク色の多孔質層6にペン71で像を描くと、その部分の多孔質層6が透明化して、赤色の筆記像8が視認された。前記筆記像8は多孔質層6が吸液状態では保持されており、乾燥すると元のピンク色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また筆記時には、防水層23が下敷きの役割を果たし、軟質材料で構成されるバッグにおいても、しっかりとした筆跡8が形成できた。
乾燥状態でピンク色の多孔質層6にペン71で像を描くと、その部分の多孔質層6が透明化して、赤色の筆記像8が視認された。前記筆記像8は多孔質層6が吸液状態では保持されており、乾燥すると元のピンク色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また筆記時には、防水層23が下敷きの役割を果たし、軟質材料で構成されるバッグにおいても、しっかりとした筆跡8が形成できた。
1 水変色性描画バッグ
2、2a、2b 側壁部
21 図柄(着色層)
22 布帛層
23 防水層
24 発泡体
25 基部
3 ジッパー
4 マチ部
41 ペン収容部(保持部)
42 係留部
43 スタンプ収容部(保持部)
44 テンプレート収容部
5 取手部
6、6a、6b 多孔質層
7 水付着手段
71 ペン
72 スタンプ
8 筆記像
9 テンプレート
2、2a、2b 側壁部
21 図柄(着色層)
22 布帛層
23 防水層
24 発泡体
25 基部
3 ジッパー
4 マチ部
41 ペン収容部(保持部)
42 係留部
43 スタンプ収容部(保持部)
44 テンプレート収容部
5 取手部
6、6a、6b 多孔質層
7 水付着手段
71 ペン
72 スタンプ
8 筆記像
9 テンプレート
Claims (11)
- 一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、前記側壁部の少なくとも一方に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなる水変色性描画用バッグ。
- 一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、前記側壁部の各内面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層が設けられ、各多孔質層が異なる色に着色されてなる水変色性描画用バッグ。
- 一対の側壁部が見開き状態に開閉可能なバッグであって、見開き状態にした際の略全面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けてなる水変色性描画用バッグ。
- 前記多孔質層の下面に防水層を設けてなる請求項1乃至3のいずれかに記載の水変色性描画用バッグ。
- 前記バッグが取手部を有する請求項1乃至4のいずれかに記載の水変色性描画用バッグ。
- 前記バッグが開閉手段を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の水変色性描画用バッグ。
- 前記開閉手段が表裏双方より操作可能なファスナーである請求項6記載の水変色性描画用バッグ。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の水変色性描画用バッグと水付着手段とからなる水変色性描画用バッグセット。
- 前記水変色性描画用バッグに、水付着手段を保持する保持部を設けてなる請求項8記載の水変色性描画用バッグセット。
- 前記水付着手段が、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる少なくとも一種である請求項8又は9に記載の水変色性描画用バッグセット。
- テンプレートを備えてなる請求項8乃至10のいずれかに記載の水変色性描画用バッグセット。
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JP2009007531U JP3156570U (ja) | 2009-10-23 | 2009-10-23 | 水変色性描画用バッグ及びそれを用いた水変色性描画用バッグセット |
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JP2019051361A (ja) * | 2018-11-27 | 2019-04-04 | 株式会社レイメイ藤井 | ペンケース |
-
2009
- 2009-10-23 JP JP2009007531U patent/JP3156570U/ja not_active Expired - Fee Related
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