JP3156317B2 - 含フッ素エラストマ−ラテックスの処理方法 - Google Patents

含フッ素エラストマ−ラテックスの処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素エラストマー
ラテックスの処理方法に関する。更に詳しくは、分子中
にヨウ素および/または臭素を含有する含フッ素エラス
トマーラテックスの処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】分子中にヨウ素および/または臭素を含
有する含フッ素エラストマーは、有機過酸化物で架橋可
能であり、その架橋物は、耐熱性、耐薬品性などにすぐ
れている。しかしながら、エンジン油と接触するような
用途、例えばオイルシール、パッキン、ガスケット、O
リングなどに用いられた場合には、劣化を免れることは
できない。
【0003】即ち、多くのエンジン油中には、アミンを
ベースとする腐食抑制剤、耐摩耗剤、酸化防止剤などが
含まれており、エンジンオイル中への浸漬試験で試験片
表面にクラックが発生したりあるいは引張伸長時にクラ
ックが発生したりするのを避けることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、分子
中にヨウ素および/または臭素を含有する含フッ素エラ
ストマーラテックスであって、その含フッ素エラストマ
ー架橋物の耐エンジン性を改善せしめるラテックスの処
理方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
含ヨウ素臭素化合物、含ヨウ素化合物または含臭素化合
物の存在下で乳化重合して得られた含フッ素エラストマ
ーラテックスを、Li、Mn、Co、NiまたはZnの塩化物、臭
化物またはカルボン酸塩あるいはCaの臭化物またはカル
ボン塩を塩析剤として塩析することによって達成され
る。
【0006】分子中にヨウ素および臭素を含有する含フ
ッ素エラストマーラテックスの塩析に際し、5%カリみょ
うばん水溶液あるいは10%塩化ナトリウムなど、従来か
ら一般に用いられている塩析剤を用いることは、本出願
人による発明を記載した特公平1-57125号公報などに記
載されている。
【0007】本発明においては、こうした塩析剤に代え
て、上記の如き特定の塩析剤が用いられる。かかる塩析
剤は、一般に濃度が約0.5%以上、好ましくは約1〜10%の
水溶液として用いられるが、これらの水溶液に代えて、
従来例の如く、例えば塩化ナトリウム水溶液を用いた場
合には、耐エンジン油性に劣ったものしか得られない。
ただし、塩化ナトリウム水溶液など、前記特定の塩析剤
以外の塩析剤を用いて塩析した場合には、凝析した生成
重合体を水洗後、前記特定の化合物の水溶液中に浸漬
(噴霧も含む)することにより、同様の効果が奏せられる
ようになる。これらの塩析または浸漬は、約20〜90℃、
好ましくは約50〜90℃で行われる。
【0008】本発明で用いられる、分子中にヨウ素およ
び/または臭素を含有する含フッ素エラストマーの主要
部分を構成する含フッ素オレフィンとしては、炭素数2
〜8のものが好んで用いられ、例えばフッ化ビニリデ
ン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペ
ン、ペンタフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチ
レン、メチルパーフルオロビニルエーテル、エチルパー
フルオロビニルエーテル、n-またはイソ-プロピルパー
フルオロビニルエーテル、n-、イソ-または第3-ブチル
パーフルオロビニルエーテル、n-またはイソ-アミルパ
ーフルオロビニルエーテル、パーフルオロ(メチルビニ
ルエーテル)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)、
パーフルオロ(n-またはイソ-プロピルビニルエーテ
ル)、パーフルオロ(n-、イソ-または第3-ブチルビニル
エーテル)、パーフルオロ(n-またはイソ-アミルビニル
エーテル)、パーフルオロ(プロポキシプロピルビニルエ
ーテル)などの少くとも一種が主として用いられ、これ
以外にもフッ化ビニル、トリフルオロエチレン、パーフ
ルオロシクロブテン、パーフルオロ(メチルシクロプロ
ペン)、ヘキサフルオロイソブテン、1,2,2-トリフルオ
ロスチレン、パーフルオロスチレンなども用いられる。
これらの含フッ素オレフィンは、炭素数2〜6のオレフィ
ン性化合物および/または炭素数4〜8の含フッ素ジエン
と共重合させた形で用いることもできる。
【0009】オレフィン性化合物としては、例えばエチ
レン、プロピレン、ブテン、酢酸ビニルなどの不飽和ビ
ニルエステル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテルなどのアルキルビニルエーテルなどの炭素数2〜6
のものが挙げられ、これらは一般に約0.1〜50モル%の割
合で共重合せしめる。
【0010】また、含フッ素ジエンとしては、例えばパ
ーフルオロ-1,3-ブタジエン、パーフルオロ-1,4-ぺンタ
ジエン、1,1,2-トリフルオロ-1,3-ブタジエン、1,1,2-
トリフルオロ-1,4-ペンタジエン、1,1,2,3,3-ペンタフ
ルオロ-1,4-ペンタジエン、パーフルオロ-1,7-オクタジ
エン、パーフルオロジビニルエーテル、パーフルオロビ
ニルパーフルオロアリルエーテル、ビニルパーフルオロ
アリルエーテル、パーフルオロビニルビニルエーテルな
どの炭素数4〜8のものが挙げられる。これらの含フッ素
ジエンは、含フッ素エラストマー中に約1モル%以下の
割合で存在するように共重合させることが好ましい。こ
れより多い割合で共重合させると、共重合体エラストマ
ーのゲル化が著しくなり、加工性(流動特性)および加硫
物の伸びが悪化するようになる。
【0011】具体的な含フッ素オレフィン共重合体とし
ては、ヘキサフルオロプロペン-フッ化ビニリデン共重
合体、ヘキサフルオロプロペン-フッ化ビニリデン-テト
ラフルオロエチレン3元共重合体、テトラフルオロエチ
レン-フッ化ビニリデン-パーフルオロ(メチルビニルエ
ーテル)3元共重合体、テトラフルオロエチレン-フッ化
ビニリデン-パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)3元
共重合体、テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(プロ
ポキシプロピルビニルエーテル)共重合体、テトラフル
オロエチレン-パーフルオロ(メチルビニルエーテル)共
重合体、テトラフルオロエチレン-プロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン-フッ化ビニリデン-ヘキサ
フルオロプロペン-ペンタフルオロプロペン4元共重合
体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロペン-
フッ化ビニリデン-パーフルオロ(メチルビニルエーテ
ル)4元共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフル
オロプロペン-ヘキサフルオロイソブテン3元共重合体、
テトラフルオロエチレン-シクロヘキシルビニルエーテ
ル共重合体、ヘキサフルオロプロペン-フッ化ビニリデ
ン-クロロトリフルオロエチレン3元共重合体、フッ化ビ
ニリデン-テトラフルオロエチレン-メチルパーフルオロ
ビニルエーテル3元共重合体、フッ化ビニリデン-テトラ
フルオロエチル-n-ブチルパーフルオロビニルエーテル3
元共重合体、フッ化ビニリデン-メチルパーフルオロビ
ニルエーテル-パーフルオロ(メチルビニルエーテル)3元
共重合体、テトラフルオロエチレン-メチルパーフルオ
ロビニルエーテル-パーフルオロ(メチルビニルエーテ
ル)3元共重合体、フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプ
ロペン-テトラフルオロエチレン-メチルパーフルオロビ
ニルエーテル4元共重合体、テトラフルオロエチレン-n-
ブチルパーフルオロビニルエーテル-パーフルオロ(メチ
ルビニルエーテル)3元共重合体、フッ化ビニリデン-n-
ブチルパーフルオロビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン-プロピレン-n-ブチルパーフルオロビニ
ルエーテル3元共重合体、テトラフルオロエチレン-フッ
化ビニリデン-プロピレン-n-ブチルパーフルオロビニル
エーテル4元共重合体などが挙げられる。
【0012】重合反応は、含フッ素オレフィンまたはこ
れと上記共単量体とを従来公知の方法により乳化重合さ
せることにより行われる。乳化重合は、例えば過硫酸
塩、過酸化水素、過塩素酸塩などの無機過酸化物、第3
ブチルハイドロパーオキシド、ジサクシニルパーオキシ
ドなどの有機過酸化物などの水溶性重合開始剤が用いら
れ、これらの重合開始剤は亜硫酸塩、次亜硫酸塩、アス
コルビン酸、第1鉄塩、ヒドロキシメタンスルフィン酸
ナトリウムなどの還元剤と併用してレドックス系として
も使用される。また、メタノール、エタノール、イソペ
ンタン、酢酸エチル、マロン酸ジエチル、四塩化炭素な
どの連鎖移動剤を用いて、含フッ素エラストマーの分子
量を調節することもできる。更に、重合液中のポリマー
粒子の安定分散、ポリマー濃度の上昇、重合槽へのポリ
マーの付着防止などの目的で、含フッ素カルボン酸塩や
含フッ素スルホン酸塩などの乳化剤を用いることもでき
る。
【0013】これらの各種の重合反応は、ラジカル反応
が進行し、生成ポリマーの解重合が起こらない範囲内の
温度、一般には約-30〜150℃の温度で行われる。ただ
し、レドックス系の場合には、約0〜50℃の温度で反応
が行われ、このような低い温度範囲で反応を行うと、含
ヨウ素臭素化合物、含ヨウ素化合物または含臭素化合物
の熱分解を抑制することができ、加硫物の架橋密度を高
めることができる。重合圧力についても特に制限はな
く、目的の重合速度および重合度に応じて広範な圧力範
囲を採用し得るが、一般には約1〜100kgf/cm2の範囲内
で行われる。
【0014】この重合反応の際、含ヨウ素臭素化合物、
含ヨウ素化合物または含臭素化合物を共存させると、含
フッ素オレフィン共重合体中にヨウ素および/または臭
素が導入され、有機過酸化物架橋の際の架橋点を形成す
る。
【0015】含ヨウ素臭素化合物としては、一般式RBrn
Im(R:フルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素
基、クロロ炭化水素基または炭化水素基、n,m:1または
2)で表わされる飽和または不飽和の、鎖状または芳香族
の化合物であって、好ましくはnおよびmがそれぞれ1の
ものが使用される。鎖状の含ヨウ素臭素化合物として
は、例えば1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1-
ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨ
ードパーフルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフル
オロブタン、3,4-ジブロモ-1-ヨード-1,1,2,2,4,4-ヘキ
サフルオロブタン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブ
テン-1、2-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1など
が用いられ、また芳香族の含ヨウ素臭素化合物として
は、例えばベンゼンの各種置換位置のモノヨードモノブ
ロモ置換体、ジヨードモノブロモ置換体、モノヨードジ
ブロモ置換体、(2-ヨードエチル)および(2-ブロモエチ
ル)置換体などが用いられる。これらの含ヨウ素臭素化
合物は、一般に分子末端に結合して効率的に架橋を達成
させる含フッ素エラストマーを与えるが、そのためにそ
れぞれヨウ素および臭素として約0.01〜5重量%、好まし
くは約0.05〜3重量%となるように結合させる。
【0016】含ヨウ素化合物としては、ヨウ素原子また
はヨウ化エチル基によって代表されるヨウ化アルキル基
によってポリ置換された芳香族化合物またはパーフルオ
ロ芳香族化合物が、含フッ素エラストマー中ヨウ素とし
て約0.01〜5重量%、好ましくは約0.05〜3重量%の結合量
となるような割合で、あるいは飽和または不飽和の脂肪
族炭化水素、フルオロ脂肪族炭化水素またはクロロフル
オロ脂肪族炭化水素のヨード置換体が、含フッ素エラス
トマー中ヨウ素として約0.01〜10重量%の結合量となる
ような割合でそれぞれ用いられる。
【0017】含臭素化合物としては、臭素原子または臭
化エチル基によって代表される臭化アルキル基によって
ポリ置換された芳香族化合物またはパーフルオロ芳香族
化合物が、含フッ素エラストマー中臭素として約0.01〜
5重量%、好ましくは約0.05〜3重量%の結合量となるよう
な割合で、あるいは飽和脂肪族炭化水素の臭素置換体
が、含フッ素エラストマー中臭素として約0.01〜10重量
%の結合量となるような割合で、更には臭素含有オレフ
ィンが含フッ素エラストマー中臭素として約0.05重量%
以上、一般には約0.3〜1.5重量%の結合量となるような
割合でそれぞれ用いられ、この他3-または2-ブロモパー
フルオロプロピルパーフルオロビニルエーテルなども用
いることができる。
【0018】これらの含ヨウ素および/または臭素化合
物を分子中に結合させた含フッ素エラストマーは、有機
過酸化物によって架橋される。有機過酸化物としては、
ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイ
ド、ジ第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、ジ第3ブチルクミルパーオキサイド、1,1-ジ(第3
ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、
1,1-ビス(α,α-ジメチルブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン、1,1-ビス(α,α-ジメチルブチルパーオキシ)-3,
3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビ
ス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-
ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(第3ブ
チルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、α,α-ビス
(第3ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベンゼン、2,5-
ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3
ブチルパーオキシベンゾエート、第3ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート、n-ブチル-4,4-ビス(第3ブ
チルパーオキシ)バレレート、第3ブチルパーオキシ-3,
3,5-トリメチルヘキサノエートなどが、一般に含フッ素
エラストマー100重量部当り約0.1〜15重量部、好ましく
は約0.5〜5重量部の割合で用いられる。
【0019】架橋に際しては、多官能性化合物が併用さ
れる。かかる多官能性化合物としては、トリ(メタ)アリ
ルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、
トリアリルトリメリテート、N,N´-m-フェニレンビスマ
レイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミ
ン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、(ジ)エチレン
グリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレートなどの機械的強度、圧縮永久歪などを改善
させる多官能性化合物が、含フッ素エラストマー100重
量部当り約0.1〜20重量部、好ましくは約0.5〜10重量部
の割合で用いられる。
【0020】組成物の架橋は、一般に約100〜250℃で約
1〜120分間程度行われる一次架橋および約150〜250℃で
0〜30時間程度行われる二次架橋によって行われる。
【0021】
【発明の効果】含ヨウ素臭素化合物、含ヨウ素化合物ま
たは含臭素化合物の存在下で乳化重合して得られた含フ
ッ素エラストマーラテックスを塩析するに際し、Li、M
n、Co、NiまたはZnの塩化物、臭化物またはカルボン酸
塩あるいはCaの臭化物またはカルボン塩を塩析剤として
用いることにより、耐エンジン油性にすぐれた含フッ素
エラストマーを得ることができる。
【0022】 これ以外の塩析剤が用いられた場合に
は、凝析した生成重合体を上記金属のハロゲン化物また
はカルボン酸塩の水溶液中に浸漬することにより、同様
の効果が得られるようになる。
【0023】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0024】実施例1 内容積10リットルのオートクレーブ中に、脱イオン水50
00mlおよびパーフルオロオクタン酸アンモニウム6.6gを
仕込み、内部空間を窒素ガスで十分置換した。内部を減
圧にした後、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロペ
ン/テトラフルオロエチレン(モル比47/41/12)混合ガス
で内圧を23kg/cm2Gに加圧した後、1-ブロモ-2-ヨードパ
ーフルオロエタン7.4gを注入し、撹拌下に内温を70℃に
昇温させた。このとき、内圧は31kg/cm2Gとなる。
【0025】そこに、脱イオン水50mlに溶解させた過硫
酸アンモニウム0.6gを加え、重合反応を開始させた。反
応の進行と共に圧力が低下するので、内圧が28kg/cm2G
迄低下したとき、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプ
ロペン/テトラフルオロエチレン(モル比61/24/15)混合
ガスで29kg/cm2Gに再加圧し、以下同様にして28〜29kg/
cm2Gの圧力で重合を継続し、6時間後オートクレーブ中
の未反応混合ガスをパージして反応を停止させた。
【0026】得られた水性乳濁液を、70℃の5%酢酸コバ
ルト水溶液中に添加して生成重合体を凝析し、次いで水
洗、乾燥して、3成分共重合モル比が66/18/16で、[η]
=0.70(アセトン中、35℃)のゴム状共重合体1350gを得
た。
【0027】実施例2〜8 実施例1において、5%酢酸コバルト水溶液の代わりに、
次の無機塩の5%水溶液が用いられた。
【0028】比較例 実施例1において、5%酢酸コバルト水溶液の代わりに、
5%塩化ナトリウム水溶液が用いられた。
【0029】実施例9 比較例において、凝析した生成重合体を水洗後、5%酢酸
コバルト水溶液中に浸漬し、乾燥させてゴム状共重合体
を得た。
【0030】以上の各実施例および比較例で得られたヨ
ウ素および臭素含有含フッ素エラストマー100重量部、M
Tカーボンブラック20重量部、トリアリルイソシアヌレ
ート(濃度60%)10重量部および2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3
ブチルパーオキシ)ヘキサン(濃度40%)3.75重量部、酸化
鉛3重量部をロール混合し、調製された含フッ素エラス
トマー組成物を180℃、10分間の一次加硫および200℃、
22時間の二次加硫により、それぞれシートに加硫成形し
た。
【0031】 これらのシートについて、次の各項目の
測定を行った。 加硫物性:JIS K-6301による 耐エンジン油性:SUS密閉試験管を用い、キャッスル社
製品クリーンターボ油中に、175℃、70時間浸漬した後
の物性変化を測定 クラック発生時伸び:上記クリーンターボ油中に、175
℃で24時間および70時間浸漬後、試験片をJIS K-6301と
同様の方法で引張って、試験片表面にクラックを発生さ
せ、そのときの伸びを測定測定結果は、次の表に示され
る。 表 実 施 例 比較例 [常態物性] 硬さ (JIS-A) 72 72 72 72 72 72 72 72 72 71 100%モシ゛ュラス(kg/cm2) 43 45 47 46 47 43 47 43 45 45 引張強さ (kg/cm2) 219 203 213 228 245 225 225 201 220 234 伸び (%) 318 281 302 314 272 318 314 287 301 283 [耐エンジン油性] 硬さ変化 (ホ゜イント) 0 0 0 0 0 0 -1 0 0 +1 100% モシ゛ュラス 変化 (%) -4 -4 -7 -3 -4 -5 -8 -2 -4 -19 引張強さ変化 (%) -49 -44 -48 -49 -50 -47 -49 -42 -44 -59 伸び変化 (%) -35 -33 -36 -37 -38 -36 -37 -28 -30 -40 [クラック発生時伸び] 24時間 (%) 189 180 182 176 178 180 182 180 182 110 70時間 (%) 98 82 90 94 80 80 92 88 90 45

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含ヨウ素臭素化合物、含ヨウ素化合物ま
    たは含臭素化合物の存在下で乳化重合して得られた含フ
    ッ素エラストマーラテックスを、Li、Mn、Co、Niまたは
    Znの塩化物、臭化物またはカルボン酸塩あるいはCaの臭
    化物またはカルボン塩を塩析剤として塩析することを特
    徴とする含フッ素エラストマーラテックスの処理方法。
  2. 【請求項2】 含ヨウ素臭素化合物、含ヨウ素化合物ま
    たは含臭素化合物の存在下で乳化重合して得られた含フ
    ッ素エラストマーラテックスを、Li、Ca、Mn、Co、Niま
    たはZnのハロゲン化物またはカルボン酸塩以外の塩析剤
    で塩析後、Li、Ca、Mn、Co、NiまたはZnのハロゲン化物
    またはカルボン酸塩の水溶液中に浸漬することを特徴と
    する含フッ素エラストマーラテックスの処理方法。
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