JP3156237B2 - 抗ヒトIgE モノクローナル抗体 - Google Patents

抗ヒトIgE モノクローナル抗体

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JP3156237B2 JP35700591A JP35700591A JP3156237B2 JP 3156237 B2 JP3156237 B2 JP 3156237B2 JP 35700591 A JP35700591 A JP 35700591A JP 35700591 A JP35700591 A JP 35700591A JP 3156237 B2 JP3156237 B2 JP 3156237B2
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    • C07K16/42Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against immunoglobulins
    • C07K16/4283Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against immunoglobulins against an allotypic or isotypic determinant on Ig
    • C07K16/4291Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against immunoglobulins against an allotypic or isotypic determinant on Ig against IgE
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/08Antiallergic agents

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、免疫グロブリンE(Ig
E) に対し、特異的結合性を有し、アレルギー疾患の治
療に有用な新規なモノクローナル抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫反応は生体を感染など外界からの異
物進入を防御する機構である。この反応が生体にとって
有害な形で働く場合があり、これをアレルギーと総称し
ている。最近は、スギ花粉によるアレルギー性鼻炎など
が特に問題となっている。アレルギーはその発生するプ
ロセスによってI型〜IV型に分類される。このうちI型
は即発性アレルギーとして、アレルギー反応の代表的な
もので、一般的にはアレルギーとはこのI型をさす。I
型アレルギーは免疫グロブリンE(IgE) によって仲介さ
れて起こる。IgE 抗体によって発生する機構は次のよう
な経過を経ておこる。
【0003】まず、組織内の肥満細胞(マスト細胞)ま
たは血中の好塩基球表面に存在するFcεレセプターにIg
E が結合し、ついで抗原が抗体の抗原認識部位Fab に結
合し、IgE 抗体間に架橋構造を形成する。この架橋によ
り肥満細胞や好塩基球が刺激され種々のケミカルメディ
エーターが放出され、喘息や浮腫など種々のアレルギー
発作を引き起こす。
【0004】このような作用機構が明らかになるにつ
れ、アレルギーの対策としてIgE に対し作用する薬剤を
使用し、アレルギーの予防治療に用いることが検討され
てきた。特にIgE に対する抗体を用いて治療や予防を行
うことが試みられている。例えば特開平1−102032号公
報には毒素と結合させた抗IgE 抗体を用いて、細胞表面
にIgE 抗体を持つ細胞を選択的に攻撃し、IgE 産生細胞
を除去する治療方法が開示されている。しかしこのよう
な抗体も、肥満細胞や好塩基球の表面に存在するIgE に
対して作用した場合、細胞表面のIgE 抗体が架橋される
こととなり、逆にケミカルメディエーターの遊離を促進
することになることが指摘されている。またIgE 抗体に
対する中和抗体を使用した場合も同様なことが発生す
る。そこで、IgE 抗体が肥満細胞や好塩基球に結合しな
いようにするため、IgE と特異的に結合するFcεレセプ
ターに対するモノクローナル抗体を使用し、アレルギー
の予防、治療を行うことが特開昭61−289100号公報、特
開平3−127977号公報に開示されている。またIgE 抗体
のFcに対する抗体を用いて、細胞にIgE 抗体が結合する
ことを抑制しアレルギーの治療に用いる方法がChang ら
により報告されている(T.W.Chang et.al., BIO/TECHNOL
OGY, vol.8, 122-126, 1990)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アレルギー性の疾患の
治療を目的としてIgE 抗体に対するモノクローナル抗体
を実際の治療に応用した例はほとんど見当たらない。特
開平3−72500 号公報には新規な抗IgE 抗体として、Fc
εレセプターに結合したIgE を認識せず、細胞からのメ
ディエーターの放出を触発しないモノクローナル抗体が
開示され、ヒト末梢血液由来の肥満細胞をIgE 処理後、
このモノクローナル抗体で処理することによっても肥満
細胞からヒスタミンが放出されないことを確認してい
る。
【0006】本発明は、これらの抗体と比較し、肥満細
胞の表面に結合したIgE 抗体を遊離させ、抗原刺激によ
るヒスタミン遊離を抑制する作用を有する、新規な抗ヒ
トIgE モノクローナル抗体を提供することを課題とす
る。このモノクローナル抗体はそのL鎖のN末端アミノ
酸配列が特定されており、明確にこれまでに発表されて
いる抗体との違いを明らかにすることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で提供される新規
モノクローナル抗体は、下記の特性を有する。 SDS−ポリアクリルアミド電気泳動による分子量が約
150000(非還元状態)。 抗体のアイソタイプがIgG2a もしくはIgG2b ヒトIgE 生産B細胞に結合する。 IgE 産生B細胞上に存在するIgE と結合する。 ヒトまたはイヌのFcεレセプターを有する細胞の表面
に結合したIgE を認識する。 抗体のL鎖N末端アミノ酸配列は、配列表配列番号
1、2、3及び4のいずれかの配列で特定される。 細胞のFcεレセプターに結合したIgE 抗体に対し、拮
抗的に作用しレセプターよりIgE 抗体を遊離させる作用
を有する。 Fcεレセプターを有する細胞からのメディエーター放
出を誘導しない。このような特性を有する抗体であれ
ば、由来はどのような動物種由来であっても差し支えな
い、一般的にはヒト型、マウス型があげられるが、キメ
ラ抗体であってもよいし、CDR グラフテッド抗であって
もよい。またFab 断片であっても良い。
【0008】本発明の抗体は、ケミカルメディエーター
分泌細胞であり肥満細胞や好塩基球表面のFcεレセプタ
ーに結合したIgE を認識し、Fcεレセプターから遊離さ
せる作用を有し、これらの細胞からケミカルメディエー
ターを分泌させない。また遊離のIgE 抗体、B細胞表面
のIgE 抗体には結合性を有している。このような特性を
有する抗体は、多数のモノクローナル抗体の中から本発
明で開示される選別を行い始めて得ることができる。
【0009】本発明による抗体は以下のようにして生産
することができる。 (1) 抗原 本発明の抗体生産細胞を得るための免疫原としてIgE 抗
体を使用する。本発明の目的としては、ヒト由来の精製
IgE 抗体を使用することが望ましい。精製IgE抗体は、
自己免疫疾患の患者血清より回収することが可能であ
る。またIgE 生産細胞を培養して得ても良い。
【0010】(2) ハイブリドーマの調製 IgE を腹腔内に投与して常法通り動物を免疫したのち、
脾臓を摘出し、脾臓細胞を得る。また試験管内免疫を行
っても良い。このようにして得られた免疫細胞は細胞融
合親株と細胞融合を行う。細胞融合親株としては、マウ
ス由来の株P3-X63-Ag8、P3-X63-Ag8-U1 、P3-NSI/1-Ag4
-1、X63-Ag8-6.5.3 、Sp2/O-Ag14、FO、などが代表的な
株として上げられる。またラット由来の株として210.RC
Y.Ag 1.2.3、BW5147.G.1.4、EL4.BUなどが上げられる。
またヒト由来の細胞株としてはSKO-007 、GM1500,6TG-A
l1などが上げられる。さらにヒト由来の細胞として、エ
プスタインバーウイルスにより不死化した細胞株を用い
ても良い。細胞融合は常法により行うが、PEG 法、セン
ダイウイルス、電気パルス法などを例示できる。
【0011】(3) ハイブリドーマの選択 目的とするモノクローナル抗体を生産するハイブリドー
マの選択は、本発明の実施例で開示するX63-Ag8-6.5.3
株を用いる場合は HAT選択培地を用い融合株を選択す
る。さらに融合株は、培養上清の分析を行い、目的とす
る抗体を生産する細胞を選択する。培養上清の分析とし
ては、プラークアッセイ法、凝集反応法、ラジオイムノ
アッセイ法、ELISA 法などが例示できる。
【0012】(4) ハイブリドーマの培養 得られたハイブリドーマがマウス由来の株に基づくもの
である場合は、マウス腹腔内に移植し腹水として培養液
を回収することが一般的に行われる。またヒト由来細胞
の場合などは、RPMI−1640培地(10%牛胎児血清含有)
中で培養する。
【0013】(5) 抗体の回収 培養上清もしくは、腹水からの抗体の回収は常法により
行う。例えば、硫安分画、ゲル濾過、イオン交換クロマ
トグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーなど
が使用できるし、また必要に応じこれらを適宜組み合わ
せて行うことができる。
【0014】(6) 抗体の特性 本発明で得られる抗体は以下の特性を有しており、次に
示す方法により特性を確認できる。
【0015】分子量 本発明の精製抗体を SDS−ポリアクリルアミド電気泳動
により分子量を確認すると、非還元状態で約150000を示
す。
【0016】抗体のアイソタイプ分析 精製抗体の各サブクラスの分析を行う。一般には各鎖に
対する抗体を用いたELISA 法により行う。このための検
査キットとしてアマシャム社製アイソタイピングキット
が例示できる。本発明の抗体のアイソタイプはIgG2a
(κ) かIgG2b(κ)のいずれかに属する。
【0017】抗体のN末端アミノ酸配列分析 抗体のN末端アミノ酸配列を分析することにより、抗体
を特定することが可能となる。N末端アミノ酸配列の分
析は抗体を構成する軽鎖(L鎖)と重鎖(H鎖)を分離
し、それぞれのN末端アミノ酸配列をエドマン分解法な
どを用い分解し、順次アミノ酸配列を決定する。アミノ
酸シーケンサーを用いた配列分析は、以下の操作により
測定できる。
【0018】抗体を1mMのEDTA、 2.5% SDS、0.01%ブ
ロムフェノールブルー、10%2−メルカプトエタノー
ル、10%グリセロールを含む10mMトリス塩酸緩衝液(pH
8)に溶解し、これを100 ℃で3分間加熱し、遠心分離
し、上清を回収する。SDS 電気泳動を行い、H鎖、L鎖
を分離し、次いでポリビニリデンジフルオライド膜へ抗
体を電気的にブロットし、さらにクマシーブリリアント
ブルーで染色し、それぞれの鎖に相当する膜を切り取
り、プロテインシーケンサーで分析する。L鎖のN末端
アミノ酸配列は配列表配列番号1、2、3、4のいずれ
かの配列で特定される。
【0019】抗体の特異性 (イ)抗体の認識 IgE 、IgG 、IgM 、IgA をそれぞれ固定したプレートを
使用したELISA 法により抗体に対する反応性を調べる。
本発明の抗体はIgE のみに結合し、他のクラス抗体とは
反応しない。
【0020】(ロ)IgE 産生細胞への結合 本発明抗体はヒトIgE 生産B細胞に対し結合性を有す
る。IgE 生産ヒトB細胞株としてSKO-007 株のようにIg
E を分泌することが確認されているミエローマ株を用い
て検定を行う。細胞を培養後マイクロプレートに分注
し、これに、本発明抗体を添加し、反応後、パーオキシ
ダーゼなどで標識した抗体(本発明実施例においては抗
マウス抗体)を加え、ELISA 法で測定を行う。
【0021】(ハ)Fcεレセプターに結合したIgE 抗体
に対する拮抗作用 本発明抗体は、Fcεレセプターを有する細胞、肥満細胞
や好塩基球に結合したIgE 抗体をFcεレセプターから遊
離させる作用を有する。またIgE の結合したこれらの細
胞からヒスタミンを遊離させない。健常人或いは正常な
イヌよりヘパリン添加末梢血を採取し、PBS で2倍希釈
した後、単球画分を分離し、この単球画分を用いて、本
発明抗体の作用を確認する。単球画分は10%FCS を含む
RPMI−1640培地等で洗浄し、ついで本発明抗体で処理
し、細胞から遊離するヒスタミンを定量する。本発明抗
体の対象として、抗体無添加、ヤギ抗ヒトIgE ポリクロ
ーナル抗体で処理を行い、同じくヒスタミン濃度を測定
する。ヤギ抗ヒトIgE ポリクローナル抗体で処理を行っ
た場合、高濃度のヒスタミンが遊離される。しかし、本
発明抗体で処理を行った場合は、細胞から遊離するヒス
タミン量は、抗体無添加群より低く、IgE 抗体をFcεレ
セプターから遊離させる作用を有していることが確認さ
れる。本発明抗体はヒトIgE 抗体に認識性を有している
ことから、本抗体単独もしくはリシンやジフテリアトキ
シン、メトトレキセートのような細胞毒素を結合させる
ことによりアレルギーの治療に使用することができる。
またIgE 認識性が高いため、IgE の選択的な分離や分析
に使用することができる。
【0022】以下に実施例を示しさらに発明を詳細に説
明する。
【実施例1】抗ヒトIgE 抗体産生ハイブリドーマの調製 (1) 免疫脾細胞の調製 BALB/cマウスに10μg のヒトIgE (セロテック社製)を
フロイント完全アジュバントとともに1週間間隔で合計
4回腹腔内投与し、最終免疫としてPBS に溶解したヒト
IgE 10μg を静脈内に投与した。3日後、マウスより脾
臓を無菌的に摘出し、RPMI−1640を用いてこの単細胞懸
濁液を調製した。一方、上記細胞と融合させるマウスミ
エローマ細胞X63-Ag8-6.5.3 をRPMI−1640培地を用いて
常法に従って調製した。
【0023】(2) 細胞融合 上記で調製したマウス脾細胞懸濁液とマウスミエローマ
細胞X63-Ag8-6.5.3 細胞懸濁液をそれぞれの細胞数が
5:1の比になるように混合した後遠心し、上清を除去
した。次いで遠心管底部の細胞に37℃に温めた50% PEG
4000含有RPMI−1640培地をゆっくり滴下した。RPMI−16
40培地(FCS不含) 10mlを攪拌しながら添加することによ
りPEG を希釈した。希釈後、遠心して上清を除去したの
ち、最終的に脾細胞が5〜6×106 個/ml になるRPMI−
1640培地(10% FCS含有)で希釈後、96ウエルプレート
に 100μl/ウエルの割合で分注した。
【0024】(3) ハイブリドーマの選択 上記融合操作から4日目、6日目、9日目に HAT培地を
追加して10〜14日間培養を行った。なお、上記 HAT培地
は、RPMI−1640培地(10% FCS含有)に、100μM ヒポ
キサンチン、 0.1μM アミノプテリン、 1.6μM チミジ
ン、5×10-5M2−メルカプトエタノール、100U/ml ペ
ニシリン、及び 0.1mg/ml ストレプトマイシンを添加し
たものである。ついで培養上清の分析を以下の手順で行
った。
【0025】(4) 分析用プレートの調製 96ウエルプレート(ファルコン社製)の各ウエルに2μ
g/mlのヒトIgE(セロテック社)を 100μlずつ注入し、
4℃で一晩静置し、2%牛血清アルブミン(BSA)を添加
し室温で1時間放置し、ついで10mMリン酸塩緩衝液(pH
7.4)−0.15M NaCl(PBS) で洗浄し分析プレートとした。
【0026】(5) ハイブリドーマの選択 細胞の増殖が確認されたウエルの上清をとり、上記の分
析用プレートのウエルに 100μl ずつ添加した。2時間
放置後、 PBS−0.05% Tween20(PBS−Tween)で3回洗浄
した後、パーオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブ
リン(MBL社)を100μl/ウエル添加し、2時間37℃でイ
ンキュベートした。 PBS−Tween で3回洗浄した後、酵
素活性測定の基質として0.1M酢酸ナトリウム−0.05M リ
ン酸二水素ナトリウム緩衝液20mlにABTS(2,2'-azino-d
i-(3-ethyl-benzothiozolin-sulfonate)40mMを1.0ml 、
および過酸化水素水0.25M を 0.2mlとを溶解したものを
使用直前に調製し、これを 200μl/ウエルの割合で注入
後室温で反応を行った。反応後イムノリーダNJ−2000
(日本インターメッド社製)で 405nmの吸光度を測定し
た。
【0027】ヒトIgE に対して特異的に反応する抗体を
含むウエルのハイブリドーマ細胞を96ウエルプレートに
1個/ウエルでまき、限界希釈法によりクローニングし
て選択した。これらハイブリドーマの生産する抗体につ
いて、以下にしめす実施例に従いその特性を分析し、本
発明に適した抗体生産株4株を選別し、それぞれを3A11
A3C 、7D7C1C、9D5C4H、11D10H4Cと命名した。4個のハ
イブリドーマは微生物工業技術研究所に微工菌寄12614
、同12615 、同12616 及び同12617 号として寄託し
た。
【0028】(6) ハイブリドーマの培養および抗体の回
収 得られた4種類のハイブリドーマをそれぞれRPMI−1640
培地(10% FCS含有)中、37℃ 5%炭酸ガスの存在下、
CO2 インキュベータで培養し、次いで培養上清から硫安
分画法により抗体を回収した。
【0029】
【実施例2】モノクローナル抗体の生産 あらかじめ1〜2週間前にプリスタン(2,6,10,14−テト
ラメチルペンタデカン)0.5ml を腹腔内に投与したBALB
/cマウスの腹腔内に、実施例1で得たハイブリドーマを
1×107 個/匹接種して、10〜14日後に腹水を採取し
た。腹水中のモノクローナル抗体の精製はMAPSモノクロ
ーナル抗体精製システム(バイオラッド社製)を使用し
て行った。
【0030】
【実施例3】モノクローナル抗体の物理化学的性質の測定 実施例1で得られたクローンの生産する抗体4種につい
て分析を行った。 (1) 分子量測定 SDS−ポリアクリルアミドゲルによる電気泳動をLaemmli
の緩衝液を用いて行った。抗体の分子量はバイオラッ
ド社製の分子量マーカーを用いて比較した結果、非還元
条件下で約150000であった。
【0031】(2) 抗体のアイソタイプ分析 アマシャム社製アイソタイピングキットを用いて分析を
行った。各抗体のアイソタイプは表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】(3) N末端アミノ酸配列 精製した抗体を2μg/μl の濃度に1mMのEDTA、2.5 %
SDS、0.01%ブロムフェノールブルー、10%2−メルカ
プトエタノール、10%グリセロールを含む10mMトリス塩
酸緩衝液(pH8)に溶解した。これを 100℃で3分間加
熱し、15000 rpm で3分間遠心分離し、上清を回収し
た。これを SDS−ポリアクリルアミドゲル(10%)によ
る電気泳動を行い、H鎖、L鎖を分離し、次いでポリビ
ニリデンジフルオライド膜へ抗体を電気的にブロット
し、さらにクマシーブリリアントブルーで染色した膜を
7%酢酸を含む25%メタノール溶液で一昼夜脱色後風乾
した。それぞれの鎖に相当する膜を切り取り、それを直
接気相プロティンシーケンサー(アプライドバイオシス
テムズ社製モデル477A)に導入し、あらかじめ作成され
たプログラムを用いて自動的に coupling cleavage con
version 反応を行った。得られた PTH−アミノ酸を20%
アセトニトリルに溶解し、逆相高圧液体クロマトグラフ
ィー(アプライドバイオシステムズ社製モデル120A、カ
ラム C−18、φ 2.1mm×220mm )に注入し、その保持時
間を標準 PTHアミノ酸の保持時間と比較することによっ
て各アミノ酸を同定した。各抗体L鎖のN末端アミノ酸
配列は以下の通りであった。またH鎖のN末端アミノ酸
はブロックされておりこの方法では分析できなかった。
【0034】
【表2】
【0035】
【実施例4】モノクローナル抗体の生化学的性質 実施例1で得られたクローンの生産する抗体4種につい
て分析を行った。 (1) モノクローナル抗体の特異性 モノクローナル抗体の特異性をIgE を固定化した系を用
いたELISA 法に従って行った。ELISA の分析は、先に示
したハイブリドーマの選択の際に使用した系により行っ
た。固定化した抗原としてヒトIgE 、IgG 、IgM 、IgA
をそれぞれ96ウエルプレート(ファルコン社製)の各ウ
エルに2μg/ml濃度で 100μl ずつ注入し、4℃で一晩
静置し、2%牛血清アルブミン(BSA) を添加し室温で1
時間放置し、ついで10mMリン酸塩緩衝液(pH7.4)−0.15
M NaCl(PBS) で洗浄し分析プレートとした。
【0036】ついで、各抗体を0.63μg/mlの濃度に PBS
に溶解し、これをプレートのウエルに 100μl ずつ添加
した。2時間放置後、 PBS−0.05% Tween20(PBS−Twee
n)で3回洗浄した後、パーオキシダーゼ標識ヤギ抗マウ
ス免疫グロブリン(MBL社) を100μl/ウエル添加し、2
時間室温でインキュベートした。 PBS−Tween で3回洗
浄した後、酵素活性測定の基質として 0.1M 酢酸ナトリ
ウム−0.05M リン酸二水素ナトリウム緩衝液20mlにABTS
(2,2'-azino-di-(3-ethyl-benzothiozolin-sulfonate)
40mMを1.0ml 、および過酸化水素水 0.25Mを 0.2mlとを
溶解したものを使用直前に調製し、これを 200μl/ウエ
ルの割合で注入後室温で反応を行った。反応後イムノリ
ーダNJ−2000(日本インターメッド社製)で 405nmの吸
光度を測定した。測定結果を図1に示した。抗体はいず
れもIgE とのみ選択的に反応した。
【0037】(2) モノクローナル抗体のヒトIgE 抗体に
対する親和力の強度 上記測定において、ヒトIgE 抗体に対する結合強度を、
抗体濃度を変えてウエルに添加し、同様に吸光度を測定
した。測定結果を図2に示した。いずれも、添加モノク
ロナール抗体の濃度に比例して吸光度が増加した。9D5C
4Hが最も強い結合性を示した。
【0038】(3) IgE 産生ヒトミエローマ細胞への結合
性 IgE 産生ヒトミエローマ SKO−007(ATCC CRL8033) 細胞
2.5×106 個/ml の細胞密度で、10% FCSを含むRPMI−
1640培地に懸濁し、この2mlずつを96ウエルU底マイク
ロプレート(ファルコン製)に分注し、室温で1時間放
置した。その後上清を除去し、各抗体を0.1ml(37μg)添
加し、室温で2時間反応させた。 PBSで3回洗浄したの
ち、パーオキシダーゼ標識ヤギ抗マウス免疫グロブリン
(MBL社)を 100μl/ウエル添加し、2時間室温でインキ
ュベートした。 PBS−Tween で3回洗浄した後、酵素活
性測定の基質として0.1M酢酸ナトリウム−0.05M リン酸
二水素ナトリウム緩衝液20mlにABTS(2,2'-azino-di-(3
-ethyl-benzothiozolin-sulfonate)40mMを 1.0ml、およ
び過酸化水素水 0.25Mを 0.2mlとを溶解したものを使用
直前に調製し、これを 200μl/ウエルの割合で注入後室
温で反応を行った。反応後、反応液を新しいプレートに
移してイムノリーダNJ−2000(日本インターメッド社
製)で 405nmの吸光度を測定した。抗体処理していない
対照群との吸光度を図4に示した。4種の抗体はいずれ
もIgE 産生B細胞に対して結合性を示したが、特に3A11
A3C と9D5C4Hが高い結合性をしめした。本発明抗体は、
B細胞表面に発現しているIgE を認識していることが確
認された。
【0039】(4) 抗ヒトIgE 抗体の認識部位 本発明抗体は、ヒトIgE 抗体のFab 、Fcのいずれを認識
するか検討した。IgEのFc部分を認識する羊抗体により
マウス抗ヒトIgE 抗体の固相化IgE への固相化IgE への
結合が阻害されるかどうかについて調べた。ヒトIgE を
固相化した96ウエルプレートに1000倍希釈した羊抗ヒト
IgE(Fc) 抗体(セロテック社製)を添加し、室温で 2.5
時間反応させ、IgE のFc部分をブロックした。 PBS−Tw
een で3回洗浄後、10μg/mlになるように調製した本発
明各抗体を0.1ml 添加し、室温で2時間インキュベート
した。 PBSで3回洗浄したのち、パーオキシダーゼ標識
ヤギ抗マウス免疫グロブリン(MBL社)を 100μl/ウエル
添加し、2時間37℃でインキュベートした。 PBS−Twee
n で3回洗浄した後、酵素活性測定の基質として0.1M酢
酸ナトリウム−0.05M リン酸二水素ナトリウム緩衝液20
mlにABTS(2,2'-azino-di-(3-ethyl-benzothiozolin-su
lfonate)40mMを1.0ml、および過酸化水素水 0.25Mを 0.
2mlとを溶解したものを使用直前に調製し、これを 200
μl/ウエルの割合で注入後室温で反応を行った。反応
後、反応液を新しいプレートに移してイムノリーダNJ−
2000( 日本インターメッド社製)で405nmの吸光度を測
定した。羊抗ヒトIgE (Fc)抗体処理をしない対照ウエル
との吸光度を比較した。結果を図3に示す。いずれの抗
体も羊抗ヒトIgE 抗体で前処理したIgE コートプレート
への結合が未処理に比較して低く、抗体の結合部位はIg
E(Fc) 部分であった。
【0040】(5) IgE コートされたCD23陽性ヒト細胞を
用いた本発明抗体の抗原認識部位の解析 IM-9細胞はFcεレセプターを細胞表面に発現している細
胞として知られている。この細胞はATCC CCL159 として
寄託されており第3者に容易に入手可能な細胞である。
この細胞は細胞表面のレセプターを介してIgE を結合す
る。本発明抗体は上述の(4) で示したようにFc部分を認
識する。このFc部分にFcεレセプター結合部位が存在し
ているが、このFcεレセプター結合部位をさらに詳細に
検討した。
【0041】IM-9細胞 5×106 個をPBS-0.3%BSA-0.02%N
aN3 1ml に懸濁し、その後20μg のヒトIgE を添加し、
4℃で1時間反応させた。細胞を上記の溶液により3回
洗浄した後、細胞数をカウントし、0.7 ×106 個の細胞
を本発明による抗ヒトIgE 抗体50μg と4℃で1時間反
応させた。ついで同様に細胞を3回洗浄し、その後FITC
標識ヤギ抗マウスIgG 抗体(ニチレイ製)を添加し4℃
で30分間染色を行った。染色後、洗浄を行い、ついでフ
ローサイトメトリー(Cyto ACE-150 日本分光製)により
染色細胞をカウントし、全細胞中の染色細胞の百分率と
して表3に示した。
【0042】表3に示したように本発明の抗体を添加し
た場合、IM-9細胞が染色される。これは、本発明の抗体
がFcεレセプターに結合したIgE 抗体を認識しているこ
とを示している。本発明の抗体は(4) に示したようにIg
E 抗体のFc部分を認識しているが、Fcεレセプターに結
合したIgE 抗体も認識していることから、Fcε結合部位
以外のFc部分を認識していることが確認された。このよ
うな特性を有する抗体はこれまで知られていない。
【0043】
【表3】
【0044】(6) モノクローナル抗体により誘導される
ヒト及びイヌ末梢血好塩基球からのヒスタミン放出の測
定 ヒトIgE 抗体に対するレセプターはヒト及びイヌ末梢血
単球画分(PBMC) に存在する肥満細胞や好塩基球の細胞
表面に存在し、Fcεレセプターに結合したIgE抗体に抗
原が結合したり、抗IgE 抗体が結合し、IgE 抗体間に架
橋構造が形成されるとヒスタミン等のケミカルメディエ
イターが遊離される。本発明抗体を、このような細胞に
対して処理した場合、細胞からのヒスタミン遊離を抑制
し、細胞表面に結合したIgE 抗体に対し拮抗的に働き、
レセプターから抗体を遊離させた。
【0045】健常人および正常なイヌよりヘパリン添加
末梢血を採取し、 PBSで2倍希釈した後、Lymphosepar
(IBL社製)を用いて単球画分を得た。10% FCSを含むRP
MI−1640培地で3回この単球画分の細胞を洗浄し、この
細胞約1×105 個をヒトIgE抗体で処理し細胞表面のレ
セプターを抗体で飽和させた。ついで、この細胞に対し
本発明抗体を10μg 加え、37℃で30分間インキュベート
した後ヒスタミンの遊離を測定した。ヒスタミンの定量
は HRTキット(マイルス社製)を用いて測定した。また
対照として市販のヤギ抗ヒトIgE ポリクローナル抗体(M
BL社製)(PAB)で処理しヒスタミンの遊離を行った細
胞、ヒトIgE 抗体のFab を認識するモノクローナル抗体
(ACF) により処理を行った細胞からのヒスタミン定量結
果を図5、図6に示した。本発明抗体はいずれも細胞か
らのヒスタミン遊離を誘発せず、特にヒト細胞に対して
はそのFcεレセプター結合IgE 抗体を遊離させる作用を
有していた(図5)。なお、ACF は上記(4) の選別から
得られるIgEFabを認識する抗体である。
【0046】(7) 抗ヒトIgE 抗体によるイヌ好塩基球か
らのヒスタミン遊離抑制効果 正常なイヌよりヘパリン添加末梢血を採取し、 PBSで2
倍希釈した後、Lymphosepar (IBL社製)に重層し、2000
rpm で15分間遠心して中間層に存在する細胞を好塩基球
(PBM) として採取した。10% FCSを含むRPMI−1640培地
で3回この好塩基球画分の細胞を洗浄し、この細胞約 1
×106 細胞/ml となるように懸濁し、96穴マイクロタイ
タープレートに50μl ずつ分注し、抗ヒトIgE 抗体を各
種濃度で50μl 添加して37℃で30分間反応させ、細胞外
に遊離したヒスタミンを測定した。各抗体のヒスタミン
遊離抑制作用を図7に示した。いずれの抗体もヒスタミ
ンの遊離を濃度依存性に抑制した。本発明抗体は好塩基
球からのヒスタミン遊離を抑制させることが確認され
た。
【0047】(8) 抗ヒトIgE 抗体によるレセプター結合
IgE の追い出し作用 イヌ末梢血単球画分(PBMC)を上記(7) と同様に処理し、
細胞を得た。この細胞1×106 個/ml となるようにRPMI
−1640培地に懸濁し、50μl ずつ96穴マイクロタイター
プレートに分注し、本発明の抗ヒトIgE 抗体(100μg/m
l) を加え、37℃で30分間反応させ、ついでIgE 抗体のF
ab を認識するモノクローナル抗体(ACF)を 500μg/ml添
加して37℃30分間反応させ、細胞外に遊離したヒスタミ
ンを定量した。対照としてIgE 遊離をおこさない条件と
してACF を添加せずに実験をおこなった。結果を表4に
示した。
【0048】マウス抗ヒトIgE 抗体処理した細胞を、Ig
E 依存性ヒスタミン遊離を起こさせる条件(ACF抗体処
理) で処理して、抗ヒトIgE 抗体未処理と比較すると、
抗ヒトIgE 抗体処理を行った場合、遊離するヒスタミン
量の減少が認められる。これは、IgE 架橋によるヒスタ
ミン遊離が抑制されていることであり、IgE レセプター
からIgE が遊離していると言える。
【0049】
【表4】 単位:ng/ml * 非添加ACF に対して5%危険率で有意差
【0050】
【発明の効果】本発明の実施により、Fcεレセプターに
結合したIgE を認識し、細胞からのメディエーターの放
出を触発しないモノクローナル抗体で、ヒト末梢血液由
来の好塩基球をIgE 処理後、このモノクローナル抗体で
処理することによっても好塩基球からヒスタミンが放出
されない抗IgE 抗体が提供される。また本発明により提
供される抗体は、好塩基球の表面に結合したIgE 抗体を
遊離させ、抗原刺激によるヒスタミン遊離を抑制する作
用を有する。さらにこのモノクローナル抗体はそのL鎖
のN末端アミノ酸配列が特定されており、明確にこれま
でに発表されている抗体との違いを明らかにすることが
できる。このような抗体は医薬品、診断薬、試薬として
利用できる。
【0051】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu 1 5 10 15 Gly Gln
【0052】配列番号:2 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Asp Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Ala Ser Leu Ala Val Ser Leu 1 5 10 15 Gly Gln Arg Ala Thr Ile Ser 20
【0053】配列番号:3 配列の長さ:19 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Asp Val Val Met Thr Gln Thr Pro Leu Ser Leu Pro Val Ser Leu 1 5 10 15 Gly Asp Gln Ala 19
【0054】配列番号:4 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Asp Val Val Met Thr Gln Thr Pro Leu Ser Leu Pro Val Ser Leu 1 5 10 15 Gly Asp Gln Ala Ser 20
【図面の簡単な説明】
【図1】発明抗体の抗原特異性を示す。
【図2】IgE に対する本発明抗体の結合性を示す。
【図3】羊抗ヒトIgE (Fc)抗体によるIgE 抗体に結合阻
害を示す。中の斜線部が羊抗ヒトIgE (Fc)抗体で処理し
たものを示す。
【図4】IgE 生産B細胞に対する結合性を示す。
【図5】ヒト末梢血好塩基球からのヒスタミン遊離試験
結果を示す。図中のNoneは抗体未処理細胞を、 PABは抗
IgE ポリクローナル抗体の処理細胞を示す。
【図6】イヌ末梢血好塩基球からのヒスタミン遊離試験
結果を示す。図中のNoneは抗体未処理細胞を、ACF は抗
ヒトIgE(Fab)モノクローナル抗体処理細胞を、PAB は抗
IgE ポリクローナル抗体の処理細胞をそれぞれ示す。
【図7】イヌ末梢血好塩基球からのヒスタミン遊離抑制
試験結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 ZNA C12P 21/08 GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト免疫グロブリンE(IgE) に対して特
    異的に結合し、下記の特性を有する、抗ヒトIgE モノク
    ローナル抗体。 SDS −ポリアクリルアミド電気泳動
    による分子量が約150,000(非還元状態)。ヒトIgE 生
    産B細胞に結合する。 ヒトまたはイヌのFcεレセプ
    ターを有する細胞の表面に結合したIgE を認識する。
    細胞のFcεレセプターに結合したIgE 抗体に対し拮抗
    的に作用し、レセプターよりIgE 抗体を遊離させる作用
    を有する。 Fce レセプターを有する細胞からのケミ
    カルメディエーター放出を誘導しない。
  2. 【請求項2】 L鎖末端アミノ酸配列が、配列表配列番
    号1、2、3及び4のいずれかの配列で特定される請求
    項1記載の抗ヒトIgE モノクローナル抗体。
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