JP3156031U - セラミックスヒーター - Google Patents

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暢之 近藤
後藤 義信
義信 後藤
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正雄 西岡
正雄 西岡
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Abstract

【課題】ハイパワーのプラズマを使用する際のウエハーの温度を低温に維持することができる。【解決手段】セラミックスヒーター10は、ウエハーを載置可能なウエハー載置面12aを有するセラミックスプレート12と、このセラミックスプレート12に埋設されたヒーター電極14と、セラミックスプレート12のウエハー載置面12aとは反対側の面12bに接合され、セラミックスプレート側からセラミックス中実部22と金属中実部24とがこの順に接合された中実シャフト20とを備えたものである。【選択図】図2

Description

本考案は、セラミックスヒーターに関する。
従来より、半導体製造用の熱CVD装置、プラズマCVD装置、プラズマエッチング装置等においては、ウエハー載置面に載置されたウエハーの温度を調節するセラミックスヒーターが使用されている。例えば特許文献1には、ヒーター電極(抵抗発熱体ともいう)が埋設された窒化アルミニウム質セラミックスプレートの下面中央に、窒化アルミニウム質セラミックス製で中空の筒状シャフトが接合されたセラミックスヒーターが開示されている。
こうしたセラミックスヒーターが使用されるのは、以下の理由による。すなわち、ウエハー載置面に置かれたウエハーにはプラズマからの入熱がある。一方、プラズマはオン/オフするため、常にプラズマからの入熱があるわけではない。また、プラズマからの入熱は、ウエハーを所定温度(数100℃)まで速やかに上げるには十分大きくない。このため、プラズマだけの加熱にすると、ウエハーの温度が所定温度に達するまでに時間がかかり、スループットが悪くなる。こうしたことから、プラズマがオフ又は低いパワーの場合は、セラミックスヒーターのヒーター電極に電圧を印加してセラミックスプレートを加熱することによって、ウエハーが速やかに所定温度となるようにしたり、ウエハーがその温度で維持されるようにしている。
特開2003−288975号公報
ところで、将来的には、デバイスの微細化に伴い、デバイス製造のサーマルバジェットが小さくなることから、ハイパワーのプラズマを使用しウエハーの温度を低くするプロセスが考えられている。この場合、特許文献1のような従来のセラミックスヒーターでは、ハイパワーのプラズマからの入熱が大きすぎて、プラズマからの入熱量がウエハーからの放熱量を大きく上回り、ウエハーを所定温度に維持することができなくなるという問題が発生する。すなわち、ウエハーの熱は、セラミックスプレートに伝導したあと、主としてシャフトへの固体熱伝導によって系外へ運び出されるが、ウエハー温度を350℃以下に維持するには、従来のセラミックスヒーターでは、中空シャフトを通しての放熱量が低すぎるため、プラズマからの入熱でウエハーの温度が高くなりすぎるという問題が発生する。
本考案はこのような課題を解決するためになされたものであり、ハイパワーのプラズマを使用する際のウエハーの温度を低温に維持することができるセラミックスヒーターを提供することを主目的とする。
本考案のセラミックスヒーターは、
ウエハーを載置可能なウエハー載置面を有する窒化アルミニウム焼結体からなるセラミックスプレートと、
該セラミックスプレートに埋設されたヒーター電極と、
前記セラミックスプレートの前記ウエハー載置面とは反対側の面に接合され、前記セラミックスプレート側から窒化アルミニウム焼結体からなるセラミックス中実部とアルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属中実部とがこの順に接続されたシャフトと、
を備えたものである。
本考案のセラミックスヒーターでは、セラミックスプレートのウエハー載置面に載置されたウエハーをハイパワーのプラズマを使用して処理する場合に、ウエハーの温度を比較的低温(例えば350℃以下)に維持することができる。具体的には、ハイパワーのプラズマを使用すると、プラズマからウエハーへの入熱量が大きくなるが、その熱はセラミックスプレートに伝導したあと、主としてシャフトへの固体熱伝導によって系外へ運び出される。ここで、シャフトは、従来のような中空ではなく中実(中身が詰まっている)のため、伝熱面積的に多くの熱をセラミックスプレートから奪うことが可能である。また、窒化アルミニウム焼結体よりもアルミニウム金属の方が熱伝導率が高く、セラミックス中実部から、より熱伝導率の高い金属中実部を経て系外へ熱を運び出すため、全体がセラミックス中実部で構成されている場合に比べて迅速に系外へ熱を運び出すことができる。
本考案のセラミックスヒーターにおいて、前記シャフトは、前記セラミックス中実部の方が前記金属中実部より短いことが好ましい。こうすれば、ウエハーに溜まった熱をより迅速に系外へ運び出すことができる。
本考案のセラミックスヒーターにおいて、前記セラミックス中実部と前記金属中実部とは、それぞれの対向面が面接触するようにクランプにより加圧挟持されていることが好ましい。こうすれば、セラミックス中実部と金属中実部とをロウ材により化学的に結合する場合に比べて、接合部分での折損などが起きにくいし、対向面同士が直接接触しているためセラミックス中実部から金属中実部への熱の伝導がスムーズになる。
本考案のセラミックスヒーターにおいて、前記シャフトは、前記ヒータ電極に接続する金属ロッドを挿通するためのロッド挿通孔を有し、該ロッド挿通孔のうち前記金属中実部を通過する部分には前記金属ロッドが挿入される絶縁管が取り付けられていることが好ましい。こうすれば、金属ロッドがシャフトの金属中実部に接触し漏電してしまうのを防止することができる。こうした本考案のセラミックスヒーターにおいて、前記セラミックス中実部は、前記金属中実部と対向する側にフランジを有し、前記金属中実部は、前記セラミックス中実部と対向する側にフランジを有し、前記シャフトは、前記セラミックス中実部のフランジに形成された円周溝と前記金属中実部のフランジに形成された円周溝とに嵌め込まれたシールリングを介して、前記セラミックス中実部と前記金属中実部のそれぞれの対向面が面接触するように前記セラミックス中実部と前記金属中実部とがクランプにより加圧挟持されていることが好ましい。こうすれば、セラミックス中実部と金属中実部とをロウ材により化学的に結合する場合に比べて、接合部分での折損などが起きにくいし、対向面同士が直接接触しているためセラミックス中実部から金属中実部への熱の伝導がスムーズになる。しかも、シールリングはフランジに形成された円周溝に嵌め込まれているため、対向面同士の接触面積がシールリングによって減じられることもない。また、金属ロッドがシャフトの金属中実部に接触し漏電してしまうのを防止することができる。更に、プラズマ処理を実行する際には、セラミックスヒーターは真空チャンバー内に置かれるが、シャフトの内側空間(つまりロッド挿通孔あるいは絶縁管の内部空間)は大気雰囲気であるため、シャフトの内側空間から真空チャンバー内に大気が流入するおそれがあるが、ここではセラミックス中実部と金属中実部との接合部分がシールリングでシールされているため、そのようなおそれがない。なお、円周溝とは、フランジを平面視したときの全体形状が円周状である溝のことをいう。
本実施形態のセラミックスヒーター10の裏面図である。 図1のA−A断面図である。 ヒーター電極14をウエハー載置面12aに投影したときの様子を表す説明図である。
次に、本考案を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1は本実施形態のセラミックスヒーター10の裏面図、図2は図1のA−A断面図、図3はヒーター電極14をウエハー載置面12aに投影して上方から見たときの様子を表す説明図である。
セラミックスヒーター10は、ハイパワーのプラズマを利用してCVDやエッチングなどを行うウエハーを加熱するために用いられるものであり、図示しない半導体プロセス用の真空チャンバー内に設置される。このセラミックスヒーター10は、図2に示すように、ウエハーWを載置可能なウエハー載置面12aを有するセラミックスプレート12と、このセラミックスプレート12に埋設されたヒーター電極14と、同じくセラミックスプレート12に埋設されたRF電極16と、セラミックスプレート12のウエハー載置面12aとは反対側の面(裏面)12bに接合された中実シャフト20とを備えている。
セラミックスプレート12は、窒化アルミニウムを主成分とする円盤状の部材である。このセラミックスプレート12の大きさは、特に限定するものではないが、例えば直径330〜340mm、厚さ18〜30mmである。また、セラミックスプレート12のウエハー載置面12aの温度は、図示しない熱電対により測定される。
ヒーター電極14は、モリブデン製のコイルを図3に示すパターンに配線したものである。具体的には、ヒーター電極14は、セラミックスプレート12の略中央に位置するヒーター電極14の一端である端子部14aから端を発し、いわゆる一筆書きの要領でセラミックスプレート12のほぼ全面にわたって配線されたあと、セラミックスプレート12の略中央に位置するヒーター電極14の他端である端子部14bに至っている。
RF電極16は、セラミックスプレート12よりも小径の円盤状の薄層電極であり、モリブデンを主成分とする細い金属線を網状に編みこんでシート状にしたメッシュで形成されている。このRF電極16は、セラミックスプレート12のうちヒーター電極14とウエハー載置面12aとの間に埋設されている。また、RF電極16は、セラミックスプレート12の略中央の位置に端子部16aが設けられている。
中実シャフト20は、セラミックスプレート側から、窒化アルミニウム製の円柱で中身の詰まったセラミックス中実部22と金属アルミニウム製の円柱で中身の詰まった金属中実部24とがこの順に接続された部材である。
セラミックス中実部22は、セラミックスプレート12に対向する面がセラミックスプレート12にTCB(TCBはThermal Compression Bondingの略)により接合されている。このセラミックス中実部22は、セラミックスプレート12に対向する面とは反対側の面つまり金属中実部24と対向する面にフランジ22aを有している。このフランジ22aには、セラミックス中実部22の主要部(フランジ22aを除く部分)の直径よりも大きな直径の円周溝22bが形成されている。セラミックス中実部22の主要部の直径は、例えば42〜98mm、円周溝22bの直径は、例えば46〜102mm、フランジ22aの直径は、例えば56〜112mmである。但し、特にこの数値範囲に限定されるものではない。
金属中実部24は、セラミックス中実部22に対向する面に先端フランジ24aを有し、セラミックス中実部22に対向する面とは反対側の面に基端フランジ24cを有している。先端フランジ24aは、セラミックス中実部22のフランジ22aと同じ大きさであり、円周溝22bと対向する位置に円周溝24bが形成されている。セラミックス中実部22と金属中実部24は、円周溝22bと円周溝24bにメタル製のシールリング44をはめ込んだ状態でそれぞれのフランジ22a,24aをお互いの対向面が緊密に接するように加圧挟持するリング状のクランプ46によって固定されている。この結果、セラミックス中実部22と金属中実部24との対向面同士は、直接強く密着した状態となる。また、この対向面同士が密着した領域は、シールリング44がクランプ46の加圧によって扁平化することによりシールリング44の外側と完全にシールされた状態となる。金属中実部24は、長さがセラミックス中実部22よりも長く、主要部(先端フランジ24a,基端フランジ24cを除く部分)の直径がセラミックス中実部22の主要部と同じになるように形成されている。また、金属中実部24の基端フランジ24cは、真空チャンバーの内壁70に図示しない締結具(例えばボルトとかクランプなど)で締結固定されている。金属中実部24の基端には、円形の絶縁板26が嵌め込まれている。
この中実シャフト20には、2本のヒーターロッド用絶縁管48,50と、1本のRFロッド用絶縁管52と、1本の熱電対用絶縁管54とが軸方向に沿って配置されている。各絶縁管48,50,52,54は、中実シャフト20を軸方向に貫通するロッド挿通孔に挿入・固定されている。ヒーターロッド用絶縁管48は、絶縁板26から中実シャフト20を経てヒーター電極14の端子部14aまで到達している。もう一本のヒーターロッド用絶縁管50も、これと同様にしてヒーター電極14の端子部14bまで到達している。そして、2本のヒーターロッド56,58は、絶縁板26を貫通しヒーターロッド用絶縁管48,50を経てヒーター電極14の端子部14a,14bにロウ材(金ロウなど)でそれぞれ接合されている。RFロッド用絶縁管52は、絶縁板26から中実シャフト20を経てRF電極16の端子部16aまで到達している。RFロッド60は、絶縁板26を貫通しRFロッド用絶縁管52を経てRF電極16の端子部16aにロウ材(金ロウなど)で接合されている。熱電対用絶縁管54は、絶縁板26から中実シャフト20を経てウエハー載置面12aの近傍まで到達している。シース熱電対62は、絶縁板26を貫通し熱電対用絶縁管54を経てウエハー載置面12aの近傍に至るように配置されている。
次に、本実施形態のセラミックスヒーター10の使用例について説明する。セラミックスヒーター10のウエハー載置面12aにウエハーWを載置し、RFロッド60を介してRF電極16に交流高電圧を印加することにより、真空チャンバー内の上方に設置された図示しない対向水平電極とセラミックスヒーター10に埋設されたRF電極16とからなる平行平板電極間にプラズマを発生させ、そのプラズマを利用してウエハーWにCVD成膜を施したりエッチングを施したりする。時には、RF電極16に直流高電圧を印加することにより静電気的な力を発生させ、それによってウエハーWをウエハー載置面12aに吸着することもできる。一方、シース熱電対62の検出信号に基づいてウエハーWの温度を求め、その温度が設定温度(例えば350℃とか300℃)になるように2本のヒーターロッド56,58の間に印加する電圧の大きさやオンオフを制御する。
以上詳述した本実施形態のセラミックスヒーター10によれば、セラミックスプレート12のウエハー載置面12aに載置されたウエハーWをハイパワーのプラズマを使用して処理する場合に、ウエハーWの温度を比較的低温(例えば350℃以下)に維持することができる。具体的には、ハイパワーのプラズマを使用すると、プラズマからウエハーWへの入熱量が大きくなるが、その熱はセラミックスプレート12に伝導したあと、主として中実シャフト20への固体熱伝導によって系外へ運び出される。ここで、中実シャフト20は、従来のように中空ではなく中実のため、熱容量的に多くの熱をセラミックスプレート12から奪うことが可能であるし、セラミックス中実部22から熱伝導率の高い金属中実部24を経て系外へ熱を運び出すため、全体がセラミックス中実部で構成されている場合に比べて迅速に系外へ熱を運び出すことができる。
また、中実シャフト20は、セラミックスよりも金属の方が熱伝導率が高く、セラミックス中実部22の方が金属中実部24より短いため、全体がセラミックスでできているときよりも、ウエハーWの熱をより迅速に系外へ運び出すことができる。
更に、セラミックス中実部22と金属中実部24とは、それぞれの対向面が面接触するようにクランプ46により加圧挟持されているため、セラミックス中実部22と金属中実部24とをロウ材により化学的に結合する場合に比べて、接合部分での折損などが起きにくいし、対向面同士が直接接触しているためセラミックス中実部22から金属中実部24への熱の伝導がスムーズになる。しかも、シールリング44はフランジ22aや先端フランジ24aに形成された円周溝22b,24bに嵌め込まれているため、対向面同士の接触面積がシールリング44によって減じられることもない。
更にまた、各ロッド56,58,60は、それぞれ絶縁管48,50,52を挿通するように構成されているため、中実シャフト20の金属中実部24に接触し漏電してしまうのを防止することができる。
そしてまた、プラズマ処理を実行する際には、セラミックスヒーター10は真空チャンバー内に置かれるが、中実シャフト20の内側空間(つまり絶縁管48,50,52,54の内部空間)は大気雰囲気であるため、中実シャフト20の内側空間から真空チャンバー内に大気が流入するおそれがある。しかし、本実施形態ではセラミックス中実部22と金属中実部24との接合部分がシールリング44でシールされているため、そのようなおそれがない。
なお、本考案は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、セラミックス中実部22は、セラミックスプレート12とTCBで接合したが、絶縁性の接合材を介して接合してもよい。例えば54重量%CaO−46重量%Al23の組成比となるように炭酸カルシウムとアルミナ粉末を少量の水に混合してペースト状にしたものを接合材として接合面に塗布し、窒素ガス中で接合面同士を1450℃で加圧しながら焼成して拡散接合してもよい。あるいは、セラミックス中実部22をセラミックスプレート12と一体成形してもよい。
上述した実施形態では、RF電極16は、モリブデン製のメッシュで形成されたものとしたが、モリブデン製の平板で形成されたものとしてもよい。また、RF電極16を省略してもよい。
上述した実施形態では、シールリング44は、断面がO字状のOリングを用いたが、断面がC字状のCリングを用いてもよい。
上述した実施形態では、各絶縁管48,50,52,54は中実シャフト20を貫通しセラミックスプレート12まで入り込むようにしたが、これはセラミックスプレート12とセラミックス中実部22とをTCB接合したためである。すなわち、TCB接合では、両者の間に金属箔を挟んでその金属を完全に溶かすことなく熱間押圧接合するため、絶縁管48,50,52,54がTCB接合部分に存在しないと各ロッド56,58,60やシース熱電対52の金属サヤがTCB接合部分で導通してしまうからである。セラミックスプレート12とセラミックス中実部22とをTCB接合ではなく、上述した絶縁性の接合材を介して接合したり両者を一体成形した場合には、各絶縁管48,50,52,54はセラミックスプレート12まで入り込む必要はなく、少なくとも金属中実部24を貫通していればよい。
上述した実施形態では、絶縁基板26の中心が中実シャフト20の中心からずれているものとしたが、絶縁基板26の中心が中実シャフト20の中心と一致するようにしてもよい。この場合、ヒーターロッド56,58やRFロッド60、シース熱電対70などの位置も適宜変更してもよい。
[実施例1]
実施例1として、上述した実施形態のセラミックスヒーター10のうちRF電極16やRFロッド用絶縁管52,RFロッド60,絶縁板26を省略した簡易版セラミックスヒーターを作製した。
はじめに、セラミックスプレートを作成した。まず、イットリアを5重量%含む窒化アルミニウム粉末(純度99.5%)30重量部に対し、ポリビニルアルコール0.5重量部を有機バインダーとして水100重量部と混合してスラリーとし、スプレードライして造粒粉を調製した。次に、内径350mmの金型内に先ほどの造粒粉を敷き、溝形成型ダイスで押圧してヒーター電極の配線パターンと同一の溝パターン(縦断面が半円状)を形成した。次に、この溝パターンに合わせて、モリブデン単線の径が0.5mmで巻径が3mmのコイルを設置し、その上から造粒粉を金型内に充填し、平面ダイスで10MPaで押圧してヒーター電極が埋設された窒化アルミニウム成形体を得た。なお、ヒーター電極の両端には、モリブデンからなる直径3mmの小球を取り付けた。この成形体を黒鉛ダイに設置し、黒鉛ホットプレス炉に入れて、圧力10MPaで一軸プレスしながら、窒素雰囲気1.02気圧、昇温速度500℃/hで加熱し最高温度1650℃を1時間維持した後、炉内で冷却して焼成した。得られた焼成体を外径340mm,厚み18mmとなるように研削加工した。また、セラミックスプレートの裏面から、ヒーター電極の両端に取り付けた小球に到達するように直径7mmの2つのヒータ露出孔を開け、その孔を通じて小球の一部を削り平面とし、それを端子部とした。更に、セラミックスプレートの裏面から、ウエハー載置面の近傍に到達するようにシース熱電対の先端を受け入れるための直径3mmの熱電対受入孔を開けた。
次に、セラミックス中実部となるセラミックスシャフトを用意した。このセラミックスシャフトは、直径42mm、長さ32mmの中実円柱体であり、後述するアルミシャフトと接合する面のフランジは厚さ7mm、直径52mmとした。フランジには、直径46mmの円に沿って円周溝(断面矩形状)を形成した。また、中央付近に直径7mmの孔を2つと、直径3mmの孔を1つあけた。セラミックスシャフトは、セラミックスプレートを作製したのと同じ窒化アルミ原料粉をCIP成形して窒素1気圧中1750℃で圧力10MPaでホットプレス焼成した窒化アルミセラミックスから研削加工して得た。このセラミックスシャフトとセラミックスプレートとの間にMgとSiとを含むAl合金箔(厚さ0.4mm)を挟んで、500kgの荷重をかけながら540℃の温度に昇温することで、Al合金箔を完全に溶かすことなくTCB接合し、セラミックスシャフトとセラミックスプレートとを接合した。なお、接合する前に、セラミックスシャフトの直径7mmの2つの孔がセラミックスプレートのヒータ露出孔と一致し、セラミックスシャフトの直径3mmの穴がセラミックスプレートの熱電対受入孔と一致するように位置決めした。
次に、金属中実部となるアルミシャフトを用意した。このアルミシャフトは、直径42mm、長さ120mmの中実円柱体であり、先端面つまりセラミックスシャフトと接合する面のフランジ(先端フランジ)は厚さ7mm、直径52mm、基端面つまり真空チャンバーの内壁に取り付けられる面のフランジ(基端フランジ)は厚さ7mm、直径65mmとした。先端フランジには、直径46mmの円に沿って円周溝(断面矩形状)を形成した。また、中央付近に直径7mmの孔を2つと、直径3mmの孔を1つあけた。そして、セラミックスシャフトの円周溝にメタル製のOリングをはめ込み、そのOリングがアルミシャフトの円周溝にもはまるようにセラミックスシャフトとアルミシャフトの対向面同士を向かい合わせた。この状態で、両者のフランジをNiメッキSUS製のクランプで挟み込んで締結した。なお、締結する前に、セラミックスシャフトの直径7mmの2つの孔がアルミシャフトの直径7mmの2つの孔に一致し、セラミックスシャフトの直径3mmの穴がアルミシャフトの直径3mmの穴に一致するように位置決めした。
次に、アルミシャフトの2つの直径7mmの孔にヒーター電極の端子部まで届く長さの絶縁管を端子部に到達するまで挿入し、その絶縁管にNi製のヒーターロッドを挿通し、ヒーターロッドの先端をヒーター電極の端子部にロウ付けした。また、アルミシャフトの直径3mmの孔に熱電対受入孔まで届く長さの絶縁管を熱電対受入孔に入り込むまで挿入し、その絶縁管にシース熱電対を挿入した。以上のようにして、実施例1のセラミックスヒーターを完成した。
[比較例1]
実施例1と同様にしてセラミックスプレートを製造した。一方、窒化アルミニウム粉末に0.5重量%のイットリア粉末を混合した混合粉を金型を用いて冷間静水圧成形(CIP成形)により筒状に成形し、常圧の窒素中で焼成して、研削加工し、中空の筒状シャフトを得た。筒状シャフトは、厚さ4mm、直径42mm、長さ152mmとした。次に、この筒状シャフトをセラミックスプレートの裏面中央に接合した。接合にあたっては、接合する表面の平坦度を10μm以下にし、筒状シャフトの接合面に、接合剤の量が14g/cm2となるように均一に塗布した。セラミックスプレートと筒状シャフトとの接合面同士を貼り合わせ、窒素ガス中で、接合温度1450℃で2時間保持した。昇温速度は3.3℃/分とし、窒素ガス(N2 1.5atm)は1200℃から導入した。又、接合面と垂直な方向から窒化アルミニウム焼結体同士を押しつけるように加圧した。加圧は、圧力4MPaで行い、1200℃から開始し、接合温度1450℃で保持している間続け、700℃に冷却した時点で終了した。接合材は54重量%CaO−46重量%Al23の組成比となるように炭酸カルシウムとアルミナ粉末を少量の水に混合してペースト状にしたものを用いた。こうして、セラミックスプレートと筒状シャフトとを接合したのち、セラミックスプレートの直径7mmの2つの孔に金ロウを用いて、Ni製のヒーターロッドをコバール金属を介在させてヒーター電極の端子部にロウ付け接合した。また、セラミックスプレートの直径3mmの孔にシース熱電対を挿入固定した。以上のようにして、比較例1のセラミックスヒーターを完成した。
[評価]
実施例1、比較例1のセラミックスヒーターをそれぞれ真空チャンバー内に設置し、次の評価試験を行った。なお、真空チャンバー内のヒータープレート上方にはプラズマからの入熱を模擬するための加熱ランプを設置した。また、シース熱電対の検出信号は図示しない温度コントローラーに出力されるように配線し、温度コントローラーはその検出信号に基づいてセラミックスプレートの表面温度(ウエハー載置面の温度)が所定の設定温度となるようにヒーターロッド間への印加電圧を制御するものとした。なお、設定温度は300℃とした。
さて、真空チャンバー内を10Torrに排気したのち、2本のヒーターロッド間に電圧を印加してヒーター電極を加熱し、セラミックスプレートの表面温度が300℃になるようにした。次に、加熱ランプに電力を投入し、セラミックスプレートを加熱した。加熱ランプからの入熱に伴い、温度コントローラーは2本のヒーターロッド間への印加電圧を減少させていった。加熱ランプへの電力投入後のセラミックスプレートの温度変化を測定した。
その結果、比較例1では、36秒まではセラミックスプレートの表面温度は300℃のままであったが、その後、7℃/分の速度で昇温していき、3分後に321℃に到達し、表面温度を300℃に維持できなかった。なお、この温度上昇時には温度コントローラーは2本のヒーターロッド間の印加電圧をゼロにしていた。このことから、比較例1ではランプ加熱による入熱を放散できないため、温度が300℃に維持できないことがわかる。
一方、実施例1では、加熱ランプへの電力投入後も、セラミックスプレートの表面温度は300℃に維持されていた。すなわち、加熱ランプへの電力投入後85秒までは2本のヒーターロッド間の印加電圧は減少していったが、その後は印加電圧は加熱ランプ投入前の34%でほぼ一定の値であった。このことから、実施例1では、ランプ加熱による入熱を高熱伝導の中実シャフトで真空チャンバー側へ放散することができるため、ヒーター温度が300℃に維持できることがわかる。
10 セラミックスヒーター、12 セラミックスプレート、12a ウエハー載置面、14 ヒーター電極、14a,14b 端子部、16 RF電極、16a 端子部、20 中実シャフト、22 セラミックス中実部、22a フランジ、22b 円周溝、24 金属中実部、24a 先端フランジ、24b 円周溝、24c 基端フランジ、26 絶縁板、44 シールリング、46 クランプ、48,50 ヒーターロッド用絶縁管、52 RFロッド用絶縁管、54 熱電対用絶縁管、56,58 ヒーターロッド、60 RFロッド、62 シース熱電対、70 内壁、110 セラミックスヒーター。

Claims (5)

  1. ウエハーを載置可能なウエハー載置面を有する窒化アルミニウム焼結体からなるセラミックスプレートと、
    該セラミックスプレートに埋設されたヒーター電極と、
    前記セラミックスプレートの前記ウエハー載置面とは反対側の面に接合され、前記セラミックスプレート側から窒化アルミニウム焼結体からなるセラミックス中実部とアルミニウム又はアルミニウム合金からなる金属中実部とがこの順に接続されたシャフトと、
    を備えたセラミックスヒーター。
  2. 前記シャフトは、前記セラミックス中実部の方が前記金属中実部より短い、
    請求項1に記載のセラミックスヒーター。
  3. 前記セラミックス中実部と前記金属中実部とは、それぞれの対向面が面接触するようにクランプにより加圧挟持されている、
    請求項1又は2に記載のセラミックスヒーター。
  4. 前記シャフトは、前記ヒータ電極に接続する金属ロッドを挿通するためのロッド挿通孔を有し、該ロッド挿通孔のうち前記金属中実部を通過する部分には前記金属ロッドが挿入される絶縁管が取り付けられている、
    請求項1又は2に記載のセラミックスヒーター。
  5. 前記セラミックス中実部は、前記金属中実部と対向する側にフランジを有し、
    前記金属中実部は、前記セラミックス中実部と対向する側にフランジを有し、
    前記シャフトは、前記セラミックス中実部のフランジに形成された円周溝と前記金属中実部のフランジに形成された円周溝とに嵌め込まれたシールリングを介して、前記セラミックス中実部と前記金属中実部のそれぞれの対向面が面接触するように前記セラミックス中実部と前記金属中実部とがクランプにより加圧挟持されている、
    請求項4に記載のセラミックスヒーター。
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