JP3155588B2 - メカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材 - Google Patents
メカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材Info
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- JP3155588B2 JP3155588B2 JP33360991A JP33360991A JP3155588B2 JP 3155588 B2 JP3155588 B2 JP 3155588B2 JP 33360991 A JP33360991 A JP 33360991A JP 33360991 A JP33360991 A JP 33360991A JP 3155588 B2 JP3155588 B2 JP 3155588B2
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- Japan
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- sic
- sliding
- mechanical seal
- fluid
- columnar crystals
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- Lubricants (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はメカニカルシール用Ｓｉ
Ｃ系摺動材に関し、更に詳しくは高温熱水の領域で用い
られるのに好適なメカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材に
関する。
Ｃ系摺動材に関し、更に詳しくは高温熱水の領域で用い
られるのに好適なメカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材に
関する。
【０００２】
【従来技術およびその問題点】メカニカルシール用硬質
摺動材料として、炭化珪素材料は、高い硬度，優れた耐
食性，高い熱伝導度等を生かし、従来の金属材料，超硬
合金，アルミナにとって替り使用範囲が拡大しつつあ
る。
摺動材料として、炭化珪素材料は、高い硬度，優れた耐
食性，高い熱伝導度等を生かし、従来の金属材料，超硬
合金，アルミナにとって替り使用範囲が拡大しつつあ
る。
【０００３】しかしながら、高温熱水に対しては、Ｓｉ
Ｃ質材料は異常摩耗を生じ、シール性能が低下しシール
寿命が短くなるという問題がある。
Ｃ質材料は異常摩耗を生じ、シール性能が低下しシール
寿命が短くなるという問題がある。
【０００４】本発明の目的は、ＳｉＣの持つ優れた特性
を生かしつつ、高温熱水の領域においても摩耗が少な
く、シール性能を長期に維持できるメカニカルシール用
ＳｉＣ系摺動材を提供することにある。
を生かしつつ、高温熱水の領域においても摩耗が少な
く、シール性能を長期に維持できるメカニカルシール用
ＳｉＣ系摺動材を提供することにある。
【０００５】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、緻密質ＳｉＣ材料を構成する結晶
粒子のアスペクト比が５以上で、かつ長手方向の最も長
い部分が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を含
み、摺動面上に位置する柱状結晶の粒界がシール対象流
体によって極めて微細に破壊されて、その部分に溝が形
成されるように構成した手段を採用したものである。
るためにこの発明は、緻密質ＳｉＣ材料を構成する結晶
粒子のアスペクト比が５以上で、かつ長手方向の最も長
い部分が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を含
み、摺動面上に位置する柱状結晶の粒界がシール対象流
体によって極めて微細に破壊されて、その部分に溝が形
成されるように構成した手段を採用したものである。
【０００６】ＳｉＣ系摺動材料は、熱伝導率が高く、硬
度が高いため摺動材料として使用されているが、流体膜
のない乾燥潤滑状態においては、摩耗を生じることがた
びたび経験されていた。
度が高いため摺動材料として使用されているが、流体膜
のない乾燥潤滑状態においては、摩耗を生じることがた
びたび経験されていた。
【０００７】このため、ＳｉＣ系摺動材料としては、結
晶粒子の微細なものが適しているとされ、又、このよう
な材料は機械的特性にも優れるため、結晶粒子の微細で
均一なものが使用された。
晶粒子の微細なものが適しているとされ、又、このよう
な材料は機械的特性にも優れるため、結晶粒子の微細で
均一なものが使用された。
【０００８】これに対し、本発明のＳｉＣ質材料はアス
ペクト比５以上で、かつ長手方向の最も長い部分が５０
μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を含む構造としたも
のである。柱状結晶の粒界は、結晶内部に比べ弱く、高
温熱水により極めて微細な破壊を生じ、これがスパイラ
ル溝となり、流体を摺動面間に導くことができる。ま
た、結晶粒成長のランダム性により、摺動面間の流体を
排出する方向にスパイラル溝が形成されるものも生じ、
全体として摺動面間の流体の導入・排出の作用を有す
る。このため、潤滑状態を乾燥潤滑ではなく、境界潤滑
状態にすることができるため、秀れた摺動特性を得るこ
とができる。
ペクト比５以上で、かつ長手方向の最も長い部分が５０
μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を含む構造としたも
のである。柱状結晶の粒界は、結晶内部に比べ弱く、高
温熱水により極めて微細な破壊を生じ、これがスパイラ
ル溝となり、流体を摺動面間に導くことができる。ま
た、結晶粒成長のランダム性により、摺動面間の流体を
排出する方向にスパイラル溝が形成されるものも生じ、
全体として摺動面間の流体の導入・排出の作用を有す
る。このため、潤滑状態を乾燥潤滑ではなく、境界潤滑
状態にすることができるため、秀れた摺動特性を得るこ
とができる。
【０００９】本発明において、結晶粒子のアスペクト比
は５以上であることが必要である。アスペクト比が５よ
りも小さい場合は摺動面間に流体の導入・排出の作用が
不十分となる。
は５以上であることが必要である。アスペクト比が５よ
りも小さい場合は摺動面間に流体の導入・排出の作用が
不十分となる。
【００１０】また、ＳｉＣ質材料中の結晶は、長手方向
の最も長い部分が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結
晶を含むことが必要である。柱状結晶の長手方向の最も
長い部分が５０μｍよりも小さい場合、高温熱水により
破壊される領域が小さく、破壊によって生じるスパイラ
ル溝の形成が困難となり、摺動面間の流体の導入・排出
の作用が不十分となる。
の最も長い部分が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結
晶を含むことが必要である。柱状結晶の長手方向の最も
長い部分が５０μｍよりも小さい場合、高温熱水により
破壊される領域が小さく、破壊によって生じるスパイラ
ル溝の形成が困難となり、摺動面間の流体の導入・排出
の作用が不十分となる。
【００１１】
【実施例】ＳｉＣ結晶粒子よりなるＳｉＣ質摺動材料
（Ａ）〜（Ｅ）の摺動特性評価試験の結果を表１に示
す。 試験条件 流体：熱水 液温度：１００℃ 回転数：３６００ｒ・ｐ・ｍ 液圧：１０ｋｇ／ｃｍ2 Ｇ 上記のＰＶ値は、６０ｋｇｍ／ｓである。 固定環：ＳｉＣ質材料 φ４６×φ６３×ｔ１２．６ 回転環：カーボン・グラファイト φ４６×φ６２×ｔ８
（Ａ）〜（Ｅ）の摺動特性評価試験の結果を表１に示
す。 試験条件 流体：熱水 液温度：１００℃ 回転数：３６００ｒ・ｐ・ｍ 液圧：１０ｋｇ／ｃｍ2 Ｇ 上記のＰＶ値は、６０ｋｇｍ／ｓである。 固定環：ＳｉＣ質材料 φ４６×φ６３×ｔ１２．６ 回転環：カーボン・グラファイト φ４６×φ６２×ｔ８
【表１】
【００１２】表から明らかなように、異常粒成長した柱
状結晶を有する試料Ｄ、および異常粒成長した柱状結晶
を有する試料Ｅは、いずれも固定環の摩耗量が格段に少
ない。
状結晶を有する試料Ｄ、および異常粒成長した柱状結晶
を有する試料Ｅは、いずれも固定環の摩耗量が格段に少
ない。
【００１３】したがって、ＳｉＣ質摺動材料としては、
結晶粒子のアスペクト比が５以上で、長手方向の最も長
い部分が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を有す
るものが有効であることがわかる。
結晶粒子のアスペクト比が５以上で、長手方向の最も長
い部分が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を有す
るものが有効であることがわかる。
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、摺動面上に位置する柱状結晶の粒界がシール対象
流体によって極めて微細に破壊されて、その部分に溝が
形成されることになる。この場合、摺動面上には、結晶
粒成長のランダム性により柱状結晶がランダムに位置し
ているので、シール対象流体を摺動面間に導く方向を向
く溝、及びシール対象流体を摺動面間から排出する方向
を向く溝等が形成されることになる。したがって、これ
らの溝によって摺動面間にシール対象流体を導き、又は
摺動面からシール対象流体を排出することができるの
で、摺動面間の潤滑状態を境界潤滑状態とすることがで
きることになる。この結果、シール対象流体が高温熱水
であっても、摺動面に異常摩耗が生じるようなことはな
く、安定した摺動特性が得られることになり、長期的に
良好なシール性を発揮することができることになる。
より、摺動面上に位置する柱状結晶の粒界がシール対象
流体によって極めて微細に破壊されて、その部分に溝が
形成されることになる。この場合、摺動面上には、結晶
粒成長のランダム性により柱状結晶がランダムに位置し
ているので、シール対象流体を摺動面間に導く方向を向
く溝、及びシール対象流体を摺動面間から排出する方向
を向く溝等が形成されることになる。したがって、これ
らの溝によって摺動面間にシール対象流体を導き、又は
摺動面からシール対象流体を排出することができるの
で、摺動面間の潤滑状態を境界潤滑状態とすることがで
きることになる。この結果、シール対象流体が高温熱水
であっても、摺動面に異常摩耗が生じるようなことはな
く、安定した摺動特性が得られることになり、長期的に
良好なシール性を発揮することができることになる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ // Ｃ１０Ｎ 20:06 30:06 30:08 40:02 40:34 50:08 (56)参考文献 特開 昭60−235767（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−132575（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−163174（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−283295（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C10M 103/00 - 103/06 C04B 35/565 C09K 3/10 F16C 33/24 F16J 15/34 - 15/42
Claims (1)
- 【請求項１】 緻密質ＳｉＣ材料を構成する結晶粒子の
アスペクト比が５以上で、かつ長手方向の最も長い部分
が５０μｍ以上の異常粒成長した柱状結晶を含み、摺動
面上に位置する柱状結晶の粒界がシール対象流体によっ
て極めて微細に破壊されて、その部分に溝が形成される
ように構成したことを特徴とするメカニカルシール用Ｓ
ｉＣ系摺動材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33360991A JP3155588B2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | メカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33360991A JP3155588B2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | メカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05163495A JPH05163495A (ja) | 1993-06-29 |
| JP3155588B2 true JP3155588B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=18267966
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33360991A Expired - Fee Related JP3155588B2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | メカニカルシール用ＳｉＣ系摺動材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3155588B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU2016248669B2 (en) | 2015-04-16 | 2019-04-11 | Eagle Industry Co., Ltd. | Sliding part |
| AU2017341527A1 (en) | 2016-10-14 | 2019-05-02 | Eagle Industry Co., Ltd. | Sliding component |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP33360991A patent/JP3155588B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05163495A (ja) | 1993-06-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |