JP2938098B2 - BN―SiC複合燒結体 - Google Patents
BN―SiC複合燒結体Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はBN−SiC複合焼結体に関するものであり、溶
融金属特に溶鋼や高温金属に対する耐食性や、高温強
度、耐摩耗性などの機械的性質に優れ、さらに耐熱衝撃
性、摺動性などの優れた性質を有しており、溶鋼等の溶
融金属用保護管、焼成用容器、メカニカルシール等に広
く適用できるBN−SiC複合焼結体に関する。
融金属特に溶鋼や高温金属に対する耐食性や、高温強
度、耐摩耗性などの機械的性質に優れ、さらに耐熱衝撃
性、摺動性などの優れた性質を有しており、溶鋼等の溶
融金属用保護管、焼成用容器、メカニカルシール等に広
く適用できるBN−SiC複合焼結体に関する。
[従来の技術] 従来、溶融金属や高温金属に接触する部材および機械
用摺動部材を形成するセラミックスとしては、アルミ
ナ、マグネシア、ジルコニア等の高融点酸化物が使用さ
れてきた。
用摺動部材を形成するセラミックスとしては、アルミ
ナ、マグネシア、ジルコニア等の高融点酸化物が使用さ
れてきた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記のような高融点酸化物系セラミッ
クスからなる部材は、耐火性においては一般的に優れて
いるものの、高温強度、耐摩耗性などの機械的性質にお
いて劣り、また耐熱衝撃性の点からあまり緻密質の材料
は使用できないため、耐食性においても、十分なものが
得られないという欠点があった。
クスからなる部材は、耐火性においては一般的に優れて
いるものの、高温強度、耐摩耗性などの機械的性質にお
いて劣り、また耐熱衝撃性の点からあまり緻密質の材料
は使用できないため、耐食性においても、十分なものが
得られないという欠点があった。
このため、それらに代わって耐熱性,熱伝導性,機械
的強度、耐侵食性の向上をめざし炭化珪素(SiC)質焼
結体が使用されるようになってきている。ところが、Si
C質焼結体は摩擦係数が大きいために、特に高負荷条件
での使用時において、往々にして相手部材(例えば金属
製回転軸など)に損傷を与えて円滑な摺動作を阻害する
難点があった。さらに溶湯の測温用保護管として使用す
るには長時間の使用により溶湯が徐々に侵入し、ついに
は、内表面まで通過してしまい不適当であった。
的強度、耐侵食性の向上をめざし炭化珪素(SiC)質焼
結体が使用されるようになってきている。ところが、Si
C質焼結体は摩擦係数が大きいために、特に高負荷条件
での使用時において、往々にして相手部材(例えば金属
製回転軸など)に損傷を与えて円滑な摺動作を阻害する
難点があった。さらに溶湯の測温用保護管として使用す
るには長時間の使用により溶湯が徐々に侵入し、ついに
は、内表面まで通過してしまい不適当であった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、SiC質焼結体の持つ溶融金属に対する耐食
性と金属に対する摺動性に関する上述した欠点を除去す
べくなされたものである。
性と金属に対する摺動性に関する上述した欠点を除去す
べくなされたものである。
本発明のBN−SiC複合焼結体は、耐溶融金属性焼結体
であって、20〜40重量%の窒化硼素(BN)と、80〜60重
量%の炭化珪素(SiC)と、外率で10重量%以下の炭素
(C)とを含有していることを特徴とするものである。
であって、20〜40重量%の窒化硼素(BN)と、80〜60重
量%の炭化珪素(SiC)と、外率で10重量%以下の炭素
(C)とを含有していることを特徴とするものである。
すなわち、本発明のBN−SiC複合焼結体では、SiC質焼
結体の溶融金属に対する耐食性を向上させるために、BN
をSiCに添加している。BNの添加量を20〜40重量%に限
定しているには、次のような理由による。BNの添加量が
20重量%未満では、摺動性が悪いからであり、逆にBNの
添加量が40重量%を超えると、摺動性は良くなるが、脆
く摩耗しやすくなって所望の強度が得られないからであ
る。このように、BNの添加量を20〜40重量%の範囲に限
定することにより、溶融金属に対する耐食性の向上と共
に金属に対する摺動性の向上も達成されるのである。
結体の溶融金属に対する耐食性を向上させるために、BN
をSiCに添加している。BNの添加量を20〜40重量%に限
定しているには、次のような理由による。BNの添加量が
20重量%未満では、摺動性が悪いからであり、逆にBNの
添加量が40重量%を超えると、摺動性は良くなるが、脆
く摩耗しやすくなって所望の強度が得られないからであ
る。このように、BNの添加量を20〜40重量%の範囲に限
定することにより、溶融金属に対する耐食性の向上と共
に金属に対する摺動性の向上も達成されるのである。
本発明ではまた、焼結助剤として外率で10重量%以下
のCをさらに添加している。このCの添加により当該BN
−SiC複合焼結体の加工性が向上し、その結果、旋盤な
どによる機械加工(例えば研削加工)が可能となり、非
常に好都合である。
のCをさらに添加している。このCの添加により当該BN
−SiC複合焼結体の加工性が向上し、その結果、旋盤な
どによる機械加工(例えば研削加工)が可能となり、非
常に好都合である。
なお、Cの他に外率で1〜2重量%の窒化アルミニウ
ムまたは炭化硼素を焼結助剤としてさらに添加してもよ
い。これらは溶融金属(溶湯)に対する濡れ性が低いの
で、溶損防止に役立つからである。
ムまたは炭化硼素を焼結助剤としてさらに添加してもよ
い。これらは溶融金属(溶湯)に対する濡れ性が低いの
で、溶損防止に役立つからである。
以下本発明の実施例について説明する。
[実施例] 以下の表−1のように、SiC粉末とBN粉末の添加量を
変えて、各材質の溶湯測温用保護管および摺動部材を作
成し、900℃の溶融アルミニウム(A1)中での寿命及び
摺動性を測定した。
変えて、各材質の溶湯測温用保護管および摺動部材を作
成し、900℃の溶融アルミニウム(A1)中での寿命及び
摺動性を測定した。
表−1に示した配合で公知の方法により作製した溶湯
金属用保護管を、900℃の溶融アルミニウムすなわちAl
溶湯に浸漬し、その寿命を調査した。その結果、BNの添
加量が20重量%未満(試料No.1,2,3)では1.5ケ月以下
の寿命であり、BNの添加量が40重量%超え(試料No.7,
8,9)でも1.5ケ月以下の寿命であった。BNの添加量が20
〜40重量%の範囲(試料No.4,5,6)では、3〜5ケ月と
長寿命であった。
金属用保護管を、900℃の溶融アルミニウムすなわちAl
溶湯に浸漬し、その寿命を調査した。その結果、BNの添
加量が20重量%未満(試料No.1,2,3)では1.5ケ月以下
の寿命であり、BNの添加量が40重量%超え(試料No.7,
8,9)でも1.5ケ月以下の寿命であった。BNの添加量が20
〜40重量%の範囲(試料No.4,5,6)では、3〜5ケ月と
長寿命であった。
また、同時に摺動試験を行なったところ、BNの添加量
が20重量%未満(試料No.1,2,3)では相手材(金属)を
損傷させ、円滑な摺動が行なえなかった。BNの添加量が
40重量%越え、(試料No.7,8,9)では、摺動中に摩耗が
多く、やはり円滑な摺動が行なえなかった。BNの添加量
が20〜40重量%の範囲(試料No.4,5,6)では、適当な摩
耗があり、かつ相手材を損傷することなく円滑な摺動が
行なえた。
が20重量%未満(試料No.1,2,3)では相手材(金属)を
損傷させ、円滑な摺動が行なえなかった。BNの添加量が
40重量%越え、(試料No.7,8,9)では、摺動中に摩耗が
多く、やはり円滑な摺動が行なえなかった。BNの添加量
が20〜40重量%の範囲(試料No.4,5,6)では、適当な摩
耗があり、かつ相手材を損傷することなく円滑な摺動が
行なえた。
[発明の効果] 本発明のBN−SiC複合焼結体は、20〜40重量%の窒化
硼素(BN)と、80〜60重量%の炭化珪素(SiC)と、外
率で10重量%以下の炭素(C)とを含有しており、耐溶
融金属性と耐摺動性に優れている。このため、溶鋼等の
溶融金属用保護管、焼成用容器、メカニカルシール等に
広く適用できるものである。
硼素(BN)と、80〜60重量%の炭化珪素(SiC)と、外
率で10重量%以下の炭素(C)とを含有しており、耐溶
融金属性と耐摺動性に優れている。このため、溶鋼等の
溶融金属用保護管、焼成用容器、メカニカルシール等に
広く適用できるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 泰実 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番 地 東芝セラミックス株式会社小国製造 所内 (56)参考文献 特開 昭59−30764(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/565
Claims (1)
- 【請求項1】耐溶融金属性焼結体であって、20〜40重量
%の窒化硼素(BN)と、80〜60重量%の炭化珪素(Si
C)と、外率で10重量%以下の炭素(C)とを含有して
いることを特徴とするBN−SiC複合焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1251569A JP2938098B2 (ja) | 1989-09-27 | 1989-09-27 | BN―SiC複合燒結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1251569A JP2938098B2 (ja) | 1989-09-27 | 1989-09-27 | BN―SiC複合燒結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03112866A JPH03112866A (ja) | 1991-05-14 |
JP2938098B2 true JP2938098B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=17224767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1251569A Expired - Fee Related JP2938098B2 (ja) | 1989-09-27 | 1989-09-27 | BN―SiC複合燒結体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2938098B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7166550B2 (en) | 2005-01-07 | 2007-01-23 | Xin Chen | Ceramic composite body of silicon carbide/boron nitride/carbon |
JP4859206B2 (ja) | 2006-02-20 | 2012-01-25 | 株式会社セガ トイズ | 玩具 |
JP5132541B2 (ja) * | 2008-12-26 | 2013-01-30 | 電気化学工業株式会社 | 3−5族化合物半導体の製造装置用耐熱耐摩耗部材の製造方法 |
-
1989
- 1989-09-27 JP JP1251569A patent/JP2938098B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03112866A (ja) | 1991-05-14 |
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