JP3155575B2 - 超音波モータの駆動装置 - Google Patents

超音波モータの駆動装置

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JP3155575B2
JP3155575B2 JP25549491A JP25549491A JP3155575B2 JP 3155575 B2 JP3155575 B2 JP 3155575B2 JP 25549491 A JP25549491 A JP 25549491A JP 25549491 A JP25549491 A JP 25549491A JP 3155575 B2 JP3155575 B2 JP 3155575B2
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康彦 北島
茂樹 吉岡
聡 市川
正之 任田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波モータの駆動を
高精度に制御する超音波モータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波モータは、構造が簡単であ
ること、小型軽量であること等の理由により、多くの注
目を集めている。
【0003】超音波モータは、空間的に異なる位相に配
された圧電素子に、それぞれ位相の異なる電圧を印加し
て進行性振動波を発生させ、この振動波によって移動体
を駆動させるものでる。このような超音波モータでは、
効率の良い駆動を行なうために、モータの駆動振幅を一
定に保持することが望まれており、これを達成するため
には、圧電体を駆動する交流電圧の周波数(以下、駆動
周波数という)を超音波モータの共振周波数付近に設定
すれば良い。
【0004】ところが、超音波モータの共振周波数は、
温度や負荷等の変化に伴なって、刻々と変化するので、
この共振周波数の変化に追従させて駆動周波数を制御し
なければならない。そこで従来より、例えば特開平1−
148079号公報に記載されているように、超音波モ
ータの出力振幅を監視し、この出力振幅が一定値となる
ように、駆動周波数を制御する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の超音波モータの駆動装置では、駆動周波数を
制御する際のステップ幅が一定であるので、例えばステ
ップ幅を小さく設定すると、共振周波数と駆動周波数と
が大きく離れている際には周波数が安定するまでに長時
間を要してしまい、速応性が低下する。また、例えば超
音波モータに高負荷が加えられていると、該超音波モー
タの共振周波数が下がるため、上限から周波数を変化さ
せた場合には安定するまでに、更に長い時間を要してし
まう。
【0006】一方、ステップ幅を大きく設定すると、速
応性は向上するが、細かい制御ができなくなってしま
い、今度は安定性が低下してしまうという不具合があっ
た。
【0007】この発明はこのような従来の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、速
応性、安定性がともに良好となるよう駆動周波数即ち、
固定子の振動量を制御することのできる超音波モータの
駆動装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、超音波モータに供給する交流電圧の周波
数を適宜調節して、圧電素子の振動量が最適値となるよ
うに制御する超音波モータの駆動装置において、前記圧
電素子の振動量を監視する振動量監視手段と、前記圧電
素子の振動量が複数の上限振動量よりも大きいか否かを
それぞれ判定する上限判定手段と、前記圧電素子の振動
量が複数の下限振動量よりも小さいか否かをそれぞれ判
定する下限判定手段と、前記上限判定手段にて、前記複
数の上限振動量毎に該上限振動量よりも大きいと判定さ
れた時間をそれぞれ計測する複数の上限時間計測手段
と、前記下限判定手段にて、前記複数の下限振動量毎に
該下限振動量よりも小さいと判定された時間をそれぞれ
計測する複数の下限時間計測手段と、前記上限時間計測
手段、又は前記下限時間計測手段での計測時間が所定時
間を越えたときには、対応する上限振動量または下限振
動量の大きさに応じて、周波数制御の制御幅を3以上の
ステップ幅から選択する制御幅変更手段と、を有するこ
とを要旨とする。
【0009】
【0010】更に、超音波モータに供給する交流電圧の
周波数を適宜調節して、圧電素子の振動量が最適値とな
るように制御する超音波モータの駆動装置において、前
記圧電素子の振動量を監視する手段と、前記圧電素子の
振動量が第1の上限値よりも大きいか否かを判定する手
段と、前記圧電素子の振動量が前記第1の上限値より値
の大きい第2の上限値よりも大きいか否かを判定する手
段と、前記圧電素子の振動量が第1の下限値よりも小さ
いか否かを判定する手段と、前記圧電素子の振動量が前
記第1の下限値より値の小さい第2の下限値よりも小さ
いか否かを判定する手段と、前記圧電素子の振動量が第
2の上限値よりも大きいときは大ステップ、第1の上限
値よりも大きく第2の上限値よりも小さいときは小ステ
ップで振動量を減少させるとともに、圧電素子の振動量
が第2の下限値よりも小さいときは大ステップ、第1の
下限値よりも小さく第2の下限値よりも大きいときは小
ステップで振動量を増加させる手段と、を有することを
特徴とする。
【0011】また、前記第1の上限値、第2の上限値、
第1の下限値、及び、第2の下限値を、前記圧電体の振
動振幅における周波数特性変化に応じて変化させる手段
を設けたことを特徴とする。
【0012】
【作用】上述の如く構成すれば、振動量監視手段により
超音波モータの固定子の振動量がモニタ電極によって検
出され、電圧信号に変換される。そして、圧電素子の振
動量を示す電圧信号が下限判定手段により、複数の下限
振動量よりも小さいか否かがそれぞれ判定される。複数
の下限振動量のいずれかより振動量が小さければ、該下
限振動量よりも振動量が小さい継続時間が所定時間より
長いときには、該下限振動量に応じたステップで周波数
の制御幅を変更する。
【0013】一方、圧電素子の振動量を示す電圧信号が
上限判定手段により、複数の上限振動量よりも大きいか
否かがそれぞれ判定される。複数の上限振動量のいずれ
かより振動量が大きければ、該上限振動量よりも振動量
が大きい継続時間が所定時間より長いときには、該上限
振動量に応じたステップで周波数の制御幅を変更する。
【0014】つまり、現在の振動量が目標値から大きく
離れているときには大ステップで制御され、目標値から
あまり離れていないときには小ステップで制御される。
従って、制御の速応性、安定性がともに向上する。
【0015】また、振動量の第1、第2の上限、第1、
第2の下限の4つの基準値を決め、振動量が第2の上限
値よりも大きくなったときには大ステップで振動量が減
少され、振動量が第2の下限値よりも小さくなったとき
には大ステップで振動量を増加させる。これによって、
振動量を迅速に目標値に近づけることができるようにな
る。
【0016】
【実施例】図1は本発明が適用された超音波モータ駆動
装置の第1実施例を示す構成図である。
【0017】同図において、表面上に圧電素子が配され
た固定子1には、駆動電極1a,1bと、この電極1
a,1bに対する共通電極である電極1cと、固定子1
の振動量を監視するための圧電素子の電極1d(以下、
モニタ電極という)とが設けられている。
【0018】また、固定子1に交流電圧を印加するため
に、変成器2,3、及びスイッチング回路5が設けられ
ており、各変成器2,3の一次側端子2a,2c,3
a,3cはスイッチング回路5と接続されている。ま
た、一次側の中央端子2b,3bは、ともに直流電源4
のプラス側に接続されている。
【0019】また、変成器2の二次側端子2dは電極1
aと接続され、変成器3の二次側端子3dは電極1bと
接続され、他の二次側端子2e,3e、及び電極1cは
共通電位とされている。そして、固定子1のモニタ電極
1dは、フィードバック回路10と接続されている。
【0020】フィードバック回路10は、モニタ電極1
dで検出された固定子1の振動量が、所定の上限値,及
び下限値よりも大きいか否かを判定するものであり、整
流回路11と、比較器12,13と、抵抗R1,R2,
R3,及び直流電源14から構成されている。
【0021】整流回路11は、供給される振動量を示す
交流電圧信号を直流電圧VR に変換するものであり、こ
の出力は2系統に分岐され、比較器12,13のマイナ
ス側入力端に供給される。また、直流電源14と、各抵
抗R1,R2,R3は直列接続され、抵抗R1,R2の
接続点は比較器12のプラス側入力端子に接続され、抵
抗R2,R3の接続点は比較器13のプラス側入力端子
に接続される。つまり、比較器12のプラス側端子には
直流電源14を(R2+R3)とR1で分圧した電圧V
AH(上限電圧)、比較器13のプラス側端子には直流電
源14をR3と(R1+R2)で分圧した電圧VAL(下
限電圧)が供給される。
【0022】比較器12は、電圧RR と上限電圧VAH
を比較するものであり、VR >VAHのときはその出力V
CHが「L」となり、VAH>VR のときは出力VCH
「H」となる。
【0023】比較器13は、電圧VR と下限電圧VAL
を比較するものであり、VR >VALのときはその出力V
CLが「L」となり、VAL>VR のときはVCLは「H」と
なる。
【0024】マイコン9は、当該超音波モータの駆動装
置を総括的に制御するものであり、特に、比較器12,
13から与えられる出力信号VCH,VCLに基づいて周波
数を調節する際のステップ幅を設定し、制御信号を出力
する。また、このマイコン9は、スイッチ15を介して
直流電源16から電圧が供給されることで動作する。
【0025】D/A変換器8は、マイコン9から出力さ
れた制御信号をアナログ化して電圧制御発振回路7(以
下、VCOという)へ供給する。
【0026】VCO7は、供給された制御信号に応じた
周波数の交流電圧を発生するものであり、この出力は、
スイッチング回路5の4つの出力電圧を90°づつ異な
る位相とするための移相回路6に供給されている。
【0027】次に、本実施例の作用を図2に示すフロー
チャートを参照しながら説明する。
【0028】超音波モータを駆動させる際には、まず、
マイコン9内において、経過時間を示すパラメータCt
をCt =0に設定し(ステップST1)、次いで、上限
周波数を出力させるべく制御信号をD/A変換器8に供
給する(ステップST2)。
【0029】そして、この制御信号はD/A変換器8に
てアナログ化された後、VCO7に供給されるので、V
CO7の出力電圧の発振周波数が上限周波数となる。そ
の後、移相回路6では位相が90°づつ異なる4相の上
限周波数電圧をスイッチング回路5に出力し、該スイッ
チング回路5ではこの電圧が供給されると変成器2の1
次側端子2a,2c,及び変成器3の1次側端子3a,
3cをそれぞれ逆位相でスイッチングして接地させる。
これによって、各変成器2,3の2次側には超音波モー
タの駆動に必要な高電圧が発生し、超音波モータに上限
周波数の駆動電圧が印加される。
【0030】そして、このときの振動量がモニタ電極1
dにて検出され、検出された振動量は整流回路11で直
流電圧信号VR に変換された後、比較器13において下
限電圧VALと比較されるとともに、比較器12において
上限電圧VAHと比較される。そして、各比較器12,1
3の出力VCH,VCLはマイコン9に読込まれる(ステッ
プST3)。
【0031】そして、信号VCLが「H」であるか否かが
判定される(ステップST4)。信号VCLは、図3に示
すように、振動量VRが下限電圧VALよりも低いときに
「H」となり、これが成立する場合(ステップST4で
YES)にはパラメータCt を1インクリメントする
(ステップST5)。
【0032】その後、パラメータCt と所定のカウント
値CL とが比較され(ステップST6)、Ct ≦CL
成立する場合には(ステップST6でYES)、小さい
ステップ幅で駆動周波数を1ステップ下げる(ステップ
ST7)。また、これが成立しない場合には(ステップ
ST6でNO)、大きいステップ幅で駆動周波数を1ス
テップ下げる(ステップST8)。
【0033】つまり、例えばCL =3とすれば、信号V
CL=Hであり、かつ、これが4回以上連続して繰り返さ
れた場合には、現在の振動量が所望する目標振動量から
十分離れていると判定し、大きなステップ幅で周波数を
下げることで、目標振動量への到達時間を短縮している
のである。そして、振動量が上昇し、VR >VALとなっ
た時点で、ステップST5〜ST8の動作は停止する。
【0034】このとき、VCL=Hは成立しないので(ス
テップST4でNO)、信号VCHが「L」であるか否か
が判定される(ステップST9)。そして、これが成立
しない場合には(ステップST9でNO)、現在の振動
量は目標振動量内に納まっているので、周波数を変化さ
せる必要はなく、現状が維持される(ステップST1
0,11)。
【0035】また、振動量VR が上限電圧VAHよりも大
きくなって場合には、VCH=Hは成立せず(ステップS
T9でYES)、パラメータCt を1インクリメントす
る(ステップST12)。そして、パラメータCt と所
定のカウント値CH とが比較され(ステップST1
3)、Ct ≦CH が成立する場合には(ステップST1
3でYES)、小さいステップ幅で駆動周波数を1ステ
ップ上げる(ステップST14)。また、これが成立し
ない場合には(ステップST13でNO)、大きいステ
ップ幅で駆動周波数を1ステップ上げる(ステップST
15)。
【0036】つまり、振動量が目標振動量よりも小さい
ときと同様に、例えばCH =3とすれば、信号VCH=L
であり、かつ、これが4回以上繰り返された場合には、
現在の振動量が所望する目標振動量から十分離れている
と判定し、大きなステップ幅で周波数を上げることで、
目標振動量への到達時間を短縮しているのである。
【0037】また、以上の動作を表でまとめると、図3
に示す如くとなる。
【0038】次に、実際の制御の過程を図4に示すタイ
ムチャートに従って説明する。同図(a) は駆動開始から
の駆動用周波数fD の変化、(b) は整流回路11の出力
電圧VR の変化、そして、(c) は各比較器12,13の
出力VCH,VCLの変化を示すタイムチャートである。
【0039】通常、駆動開始時には、超音波モータの駆
動周波数fD を上限値に設定し、これを徐々に減少させ
ながら共振周波数へと近づける。いま、図4(a) に示す
ように、駆動開始時t0 において、上限の駆動周波数f
D を出力すると、同図(b) に示すように、出力VR は非
常に小さく、下限値VALよりも小さいので、比較器13
の出力VCLは「H」となる。従って、小ステップで駆動
周波数fD が減少し、所定の時間tL (図3のCL に対
応する時間)経過後の時刻ta においても出力VR は目
標範囲(VAL〜VAH)内に到達しないので、マイコン9
は現在の駆動周波数fD が共振周波数から大きく離れて
いると判断し、周波数の制御幅を大ステップに切換え
る。
【0040】これによって、出力VR は急激に大きくな
り、下限値VALに短時間で到達する。 そして、時刻t
1 にて出力VR が下限値VALに到達すると、比較器13
の出力VCLが「L」となるので、制御幅は小ステップに
切換わり、また、出力VRは目標振動量範囲内に存在す
るので駆動周波数fD は変化させない。従って、駆動周
波数fD ,出力VR はともにほぼ一定値を保持する。
【0041】いま、時刻t2 の直前において、当該超音
波モータに大きな負荷が加わった等の理由で共振周波数
が急激に低下し、出力VR が下限値VALよりも十分小さ
くなると、駆動周波数fD はまず、小ステップで減少
し、更に時間tL 経過後(時刻tb )には大ステップで
減少する。これによって、出力VR は短時間で目標振動
量範囲内に復帰する(時刻t3 )。
【0042】また、時刻t4 の直線に、環境変化等の理
由により共振周波数が急激に上昇し、出力VR が上限値
AHよりも大きくなると、駆動周波数fD はまず、小ス
テップで上昇する。そして、時間tH (図3のCH に対
応する時間)経過後の時刻tc においても目標振動量の
範囲に到達していないので、制御幅が大ステップとされ
て駆動周波数fD が上昇する。従って、時刻tc からは
急激に出力VR が小さくなり、短時間で目標振動量範囲
に復帰する。
【0043】更に、時刻t6 の直前において、何らかの
理由により、出力VR が下限値VALよりもやや小さくな
ると、小ステップで駆動周波数fD が減少する。そし
て、この場合には、時間tL が経過する前に目標振動量
範囲に復帰するので、制御幅は小ステップのまま変化し
ない。
【0044】このようにして、本実施例では、現在の振
動量が目標振動量から大きく離れているときは制御幅を
大ステップとし、目標振動量からあまり離れていないと
きに制御幅を小ステップとしている。従って、目標振動
量から大きく離れている場合には短時間で目標に達する
ことができ、目標振動量から小さく離れている場合には
きわめて細かい制御ができる。
【0045】その結果、速応性、安定性がともに良好な
超音波モータの制御が可能となる。
【0046】なお、本実施例では、2段階の制御幅でス
テップを切換える例について示したが、3段階以上のス
テップで切換えることも可能である。
【0047】図5は本発明の第2実施例を示す構成図で
あり、図1に示すフィードバック回路10の内部構成を
示している。図示のように、この例では、4個の比較器
21〜24が設けられており、各比較器21〜24のマ
イナス側入力端には整流回路の出力VR が供給される。
また、各プラス側端子には、直流電源25が2個の抵抗
で分圧された電圧が供給される。即ち、比較器21には
第2の上限値としての基準電圧VAHH ,比較器22には
第1の上限値としての基準電圧VAH,比較器23には第
1の下限値としての基準電圧VAL,そして比較器24に
は第2の下限値としての基準電圧VALL が供給される
(VAH<VAHH ,VAL>VALL ) 。
【0048】そして、比較器21の出力VCHH は、VR
>VAHH のとき「L」となり、反対にVR <VAHH のと
き「H」となる。同様に、比較器22の出力VCHは、V
R >VAHのとき「L」,VR >VAHのとき「H」,比較
器23の出力VCLは、VR >VALのとき「L」,VR
ALのとき「H」,比較器24の出力VCLL は、VR
ALL のとき「L」,VR <VALL のとき「H」とな
る。なお、比較器21,24は図6に示す如くのヒステ
リシス特性を有している。
【0049】そして、比較器21の出力VCHH が「L」
のとき大ステップで周波数を上げ、VCHH が「L」かつ
比較器22の出力VCHが「L」のとき小ステップで周波
数を上げる。また、比較器24の出力VCLL が「H」の
とき大ステップで周波数を下げ、VCLL が「L」かつ比
較器23の出力VCLが「H」のとき小ステップで周波数
を下げる。更に、VCHが「H」,VCLが「L」のとき
は、振動量VR は所定の内にあると判断して周波数を変
化させない。
【0050】こうして、振動量VR を迅速に目標振動量
に近づけることができるようになる。
【0051】次に、制御ステップの切換えを決定する第
2の上限値VAHH,第2の下限値VALL を変化させる動
作について説明する。図7は駆動周波数に対する超音波
モータの圧電体の振動振幅を示しており、振幅特性がピ
ークを示している点の周波数が共通周波数である。そし
て、超音波モータの動作条件や周囲の環境により、共振
周波数は例えば曲線a,b,cのように変化する。
【0052】また、超音波モータの駆動は共振周波数よ
り高い周波数側、例えば図7に示す領域S1 の範囲内を
使用するのが一般的である。この範囲内においては、共
振周波数に近づくほど、単位周波数変化に対する振動振
幅の変化量(以下、振動量変化割合という)が大きいこ
とが理解できる。従って、振動振幅の変化の方向によっ
て制御ステップの切換え基準値,即ち第2の上限値V
AHH ,第2の下限値VAL L を変化させるのが良い。
【0053】いま、振動振幅が増大方向に変化して振動
量VR がVAHH を通過する場合を考える。この方向に振
動量が変化するということは、図7に示した特性曲線a
が曲線bに変化することであり、a1 での振動量変化割
合よりb1 の振動量変化割合の方が大きい。従って、こ
の場合は小さい周波数制御ステップでも振動量が大きく
変化するので、第2の上限値VAHH を大きくした方が良
い。
【0054】一方、振動振幅が減少方向に変化する場合
には、図7に示した特性曲線aが曲線cに変化すること
であり、この場合は前記した場合とは逆に、振動量の変
化割合が小さくなる。従って、大ステップから小ステッ
プに切換える時の基準値,即ち第2の上限値VAHH を小
さくする。なお、第2の下限値VALL についても同様で
ある。
【0055】図8は実際に第1,2の上限値VAH,V
AHH 第1,第2の下限値VAL,VALL を調整可能とした
例を示す構成図である。この例では、各比較器21〜2
4のプラス側端子とGNDとの間に、マイコン9の制御
下で動作する可変抵抗VR1〜VR4が配設されてい
る。
【0056】そして、各可変抵抗VR1〜VR4を調節
することで、直流電源25の分圧比を任意に変更できる
ので、各基準値VAHH ,VAH,VAL,VALL を調整する
ことができる。また、これらの調整は、超音波モータが
駆動中において実施可能であるから、モータの経時変化
や温度変化等による圧電体の振動振幅の周波数特性変化
に応じて、最適の基準値を得ることが可能となる。
【0057】以下、これを具体的に説明する。図9は圧
電体の振動振幅の周波数特性の温度による変化を示して
おり、曲線Aは室温での特性である。そして、環境温度
が上昇すると、共振先鋭度が小さくなり、曲線Bの如く
となる。即ち、温度が上昇すると、モータ駆動に使用す
る周波数範囲においては、単位周波数変化に対する圧電
体の振動振幅が小さくなる。従って、制御ステップ切り
換え基準値を上限側は小さくし、下限側は大きくして室
温の時と同じ様に素早く目標振動量となるようにする。
これは図1のマイコン9の入力ポートに、図示しない温
度センサからの信号を入力し、これに応じて、マイコン
9が指令を出力し、図10のスイッチを適切にオンオフ
する事で実現できる。また、温度変化以外にも、モータ
の経時変化等でも振動振幅の周波数特性は変化するが、
この際にも有効な方法である。
【0058】更に、モータの目標振動量基準値に関して
も同様な事がいえる。つまり、温度変化等の理由で共振
先鋭度が小さくなった場合には、振動量変化割合が小さ
くなるので、目標振動量基準値の上下限の幅を小さく
し、モータの回転変動を小さくする事も可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、超音
波モータの固定子における現在の振動量が目標値から大
きく離れているときには大きなステップ幅で制御を行な
い、現在の振動量が目標値からあまり離れていないとき
に小さなステップ幅で制御を行っている。その結果、速
応性、安定性がともに良好な振動量制御が可能になる。
更に、モータの圧電体の振動振幅の単位周波数変化に対
する変化割合が、共振周波数に近づくほど大きくなるこ
とについては、周波数制御ステップ切り換え基準値にヒ
ステリシスを設け、更に、温度変化などによるモータの
圧電体の振動振幅の周波数特性変化が発生しても、それ
に応じて目標振動量基準値と周波数制御ステップ切り換
え基準値を変化させることで、より安定なモータ駆動が
可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本実施例の動作を示すフローチャートである。
【図3】固定子の振動量とステップ幅、及び周波数の増
減の関係を示す表である。
【図4】本実施例の動作を示すタイムチャートである。
【図5】フィードバック回路に第2の上限及び第2の下
限を設定する比較器を配設した例を示す構成図である。
【図6】比較器のヒステリシスを示す特性図である。
【図7】圧電体の振動振幅特性を示す説明図である。
【図8】フィードバック回路の基準値を変更可能とする
例を示す構成図である。
【図9】圧電体の振動振幅の周波数特性が温度変化によ
って変化する例を示す説明図である。
【図10】可変抵抗回路の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 固定子 1d モニタ電極 9 マイコン 10 フィードバック回路 11 整流回路 12 比較器 13 比較器 21 比較器 22 比較器 23 比較器 24 比較器 VR1 可変抵抗器 VR2 可変抵抗器 VR3 可変抵抗器 VR4 可変抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 聡 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 任田 正之 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 関口 悟 神奈川県横浜市戸塚区東俣野町1760番地 自動車電機工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−148079(JP,A) 特開 平1−283073(JP,A) 特開 昭63−262072(JP,A) 特開 平3−218277(JP,A) 特開 平4−75479(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波モータに供給する交流電圧の周波
    数を適宜調節して、圧電素子の振動量が最適値となるよ
    うに制御する超音波モータの駆動装置において、 前記圧電素子の振動量を監視する振動量監視手段と、 前記圧電素子の振動量が複数の上限振動量よりも大きい
    か否かをそれぞれ判定する上限判定手段と、 前記圧電素子の振動量が複数の下限振動量よりも小さい
    か否かをそれぞれ判定する下限判定手段と、 前記上限判定手段にて、前記複数の上限振動量毎に該上
    限振動量よりも大きいと判定された時間をそれぞれ計測
    する複数の上限時間計測手段と、 前記下限判定手段にて、前記複数の下限振動量毎に該下
    限振動量よりも小さいと判定された時間をそれぞれ計測
    する複数の下限時間計測手段と、 前記上限時間計測手段、又は前記下限時間計測手段での
    計測時間が所定時間を越えたときには、対応する上限振
    動量または下限振動量の大きさに応じて、周波数制御の
    制御幅を3以上のステップ幅から選択する制御幅変更手
    段と、 を有することを特徴とする超音波モータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 超音波モータに供給する交流電圧の周波
    数を適宜調節して、圧電素子の振動量が最適値となるよ
    うに制御する超音波モータの駆動装置において、 前記圧電素子の振動量を監視する手段と、 前記圧電素子の振動量が第1の上限値よりも大きいか否
    かを判定する手段と、 前記圧電素子の振動量が前記第1の上限値より値の大き
    い第2の上限値よりも大きいか否かを判定する手段と、 前記圧電素子の振動量が第1の下限値よりも小さいか否
    かを判定する手段と、前記圧電素子の振動量が前記第1
    の下限値より値の小さい第2の下限値よりも小さいか否
    かを判定する手段と、 前記圧電素子の振動量が第2の上限値よりも大きいとき
    は大ステップ、第1の上限値よりも大きく第2の上限値
    よりも小さいときは小ステップで振動量を減少させると
    ともに、圧電素子の振動量が第2の下限値よりも小さい
    ときは大ステップ、第1の下限値よりも小さく第2の下
    限値よりも大きいときは小ステップで振動量を増加させ
    る手段と、 を有することを特徴とする超音波モータの駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の上限値、第2の上限値、第1
    の下限値、及び、第2の下限値を、前記圧電体の振動振
    幅における周波数特性変化に応じて変化させる手段を設
    けた請求項2記載の超音波モータの駆動装置。
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