JP3155231B2 - 聴覚診察装置 - Google Patents

聴覚診察装置

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JP3155231B2
JP3155231B2 JP20496097A JP20496097A JP3155231B2 JP 3155231 B2 JP3155231 B2 JP 3155231B2 JP 20496097 A JP20496097 A JP 20496097A JP 20496097 A JP20496097 A JP 20496097A JP 3155231 B2 JP3155231 B2 JP 3155231B2
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義春 岩下
好章 渡辺
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、聴覚障害を有する
ヒトの聴覚特性を測定するための聴覚診察装置に関す
る。さらに詳しくは、ヒトの皮膚、筋肉および骨を介し
て、音声および音響を脳の聴覚器官に伝えヒトの聴覚特
性を測定することが可能な聴覚診察装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、聴覚障害を有するヒトの聴覚
を補助するものとして補聴器が用いられている。前記補
聴器の一例としては、送話器に入力された音声および音
響を増幅し、空気伝導信号という形で外耳道を介して鼓
膜に伝え、最終的に音声および音響を脳の聴覚器官に伝
えるもの(以下、「空気伝導形補聴器」という)があ
る。しかし、前記空気伝導形補聴器は、耳の聴覚器官、
たとえば中耳に障害があるばあいは使用することができ
ないという問題がある。
【0003】かかる問題を解決するために提案された補
聴器の一例としては、頭部に補聴器を装着し、送話器に
入力された音声および音響にもとづき頭部の骨を振動さ
せ、最終的に音声および音響を脳の聴覚器官に伝えるも
の(以下、「頭部装着形補聴器」という)がある。
【0004】ところで、一般的に、聴覚特性はヒトによ
って異なるため、補聴器を製造する際に、聴覚特性を調
べる装置で、使用するヒトの聴覚特性を測定することが
必要となる。前記装置は、たとえば、音声および音響の
周波数および大きさを変化させることのできる機構と、
前記補聴器とから構成されている。前記装置の補聴器を
装着し、音声および音響の周波数および大きさを変化さ
せながら、どの程度音声および音響が伝わるのかを調べ
ることにより、聴覚特性を確認することができる。
【0005】たとえば、低い周波数の音声および音響が
聞こえにくいヒトのための補聴器は、低い周波数の音声
および音響が送話器に入力されたばあい、音声および音
響を増幅する割合が大きくなるように調整される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の頭部装着形補聴
器は、前述のように、頭部の骨を振動させて音声および
音響を脳の聴覚器官に伝えるため、装着しうる場所が制
限されるという問題がある。
【0007】本発明はかかる問題を解決し、ヒトの体の
様々な箇所に装着することが可能な聴覚機を製造する際
に用いうる聴覚診察装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の聴覚診察装置
は、聴覚障害を有するヒトの聴覚特性を測定するための
聴覚診察装置であって、音声および音響の少なくとも一
方が入力され、該音声および音響を電気信号に変換して
音声および音響信号を発生させる送話器と、音声および
音響信号を所定のレベルまで増幅させる音声および音響
を電気信号に変換して音声および音響信号を発生させる
音声および音響増幅部と、テープ信号が入力されるテー
プ信号入力部と、低周波信号を発生させる低周波信号発
生部と、前記音声および音響信号、前記テープ信号なら
びに低周波信号のうちの1つをキャリヤ信号を用いて平
衡変調して平衡変調信号を発生させる平衡変調部と、前
記音声および音響信号、前記テープ信号ならびに低周波
信号のうちの1つをキャリヤ信号を用いてDSB(doub
le side band)変調してDSB変調信号を発生させるD
SB変調部と、前記平衡変調部および前記DSB変調部
のうちの1つのみを動作させるための変調方式切替部
と、前記平衡変調部から出力された平衡変調信号および
前記DSB変調部から出力されたDSB変調信号のうち
の1つを物理的な振動に変換し、該振動をヒトの皮膚、
筋肉および骨を介して脳の聴覚器官に聴覚心理的に伝え
る振動伝導部とからなり、前記音声および音響増幅部、
前記テープ信号入力部、前記低周波信号発生部ならびに
前記変調部が出力調整部を有してなる。
【0009】また、前記平衡変調信号およびDSB変調
信号を一定の周期で断続的に発生させるものもある。
【0010】また、前記振動伝導部がセラミックエレメ
ントからなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の聴覚診察装置は、前記音
声および音響の少なくとも一方が電気信号に変換されて
なる音声および音響信号をのちの信号処理が可能となる
レベルまで増幅する音声および音響増幅部と、テープ信
号が入力されるテープ信号入力部と、低周波信号を発生
させる低周波信号発生部と、前記音声および音響信号、
前記テープ信号ならびに低周波信号のうちの1つをキャ
リヤ信号を用いて平衡変調して平衡変調信号を発生させ
る平衡変調部と、前記音声および音響信号、前記テープ
信号ならびに低周波信号のうちの1つをキャリヤ信号を
用いてDSB変調してDSB変調信号を発生させるDS
B変調部と、前記平衡変調部および前記DSB変調部の
うちの1つのみを動作させるための変調方式切替部と、
前記平衡変調部から出力された平衡変調信号および前記
DSB変調部から出力されたDSB変調信号のうちの1
つを物理的な振動に変換し、該振動をヒトの皮膚、筋肉
および骨を介して脳の聴覚器官に聴覚心理的に伝える振
動伝導部とからなり、前記音声および音響増幅部、前記
テープ信号入力部、前記低周波信号発生部ならびに前記
変調部が出力調整部を有してなる。なお、前記テープ信
号とは、磁気テープなどの記録媒体に記録された音声お
よび(または)音響にもとづく信号をいう。
【0012】つぎに図面を参照しながら本発明の聴覚診
察装置の実施の形態について説明する。
【0013】図1は本発明の聴覚診察装置の一実施の形
態を示すブロック図である。図1において、1は送話
器、2は音声および音響増幅部、3は低周波信号発生
部、4は、平衡変調部4aおよびDSB変調部4bから
なる変調部、5は振動伝導部たるセラミックエレメン
ト、6はキャリヤ信号発生部、8は切替スイッチ、9
は、たとえば100Vの交流電流が入力されるAC電源
部、10は電源スイッチ、11はACコンセント、12
は電源ヒューズ、13は低周波信号発生部3の出力調整
部たる低周波信号出力調整部、14は音声および音響増
幅部2の出力調整部たる音声および音響レベル調整部、
15は出力増幅部、16は変調部4の出力調整部たる感
音調整部、17はセラミックエレメント整合部、18は
バースト信号発生部、19はタイミング制御部、20a
はテープ信号増幅部、21はケース、23はテープ信号
増幅部20aの出力調整部たるテープ信号調整部、20
bはテープ信号入力部を示す。
【0014】前記低周波信号発生部3には、低周波信号
の周波数を切り替えるための低周波信号周波数切替部2
4が接続される。また、変調部4には、変調方式切替部
25が接続される。さらに、キャリヤ信号発生部6に
は、キャリヤ信号の周波数を表示するためのキャリヤ信
号周波数表示部26が接続される。バースト信号発生部
18には、バースト信号を調整および表示するためのバ
ースト信号調整表示部27が接続される。タイミング制
御部19には、バースト信号のON(オン)タイミング
を調整および表示するためのONタイミング調整表示部
28が接続される。さらに、タイミング制御部19に
は、ONタイミングを示す電気信号を出力するためのO
Nタイミング出力部29が設けられる。該ONタイミン
グ出力部29は、たとえば外部の計測器などをONタイ
ミング時とタイミングの同期をとるために設けられる。
【0015】また、図2は図1に示される聴覚診察装置
を示す射視説明図である。なお、図2において図1と同
一の部分については同じ符号を用いて示した。ケース2
1の内部には、図示されていない、聴覚診察装置の他の
構成要素がたとえばプリント回路基板として形成され
る。さらに、スタンド22は、聴覚診察装置を移動させ
る際に持ち手として機能しうるよう、段階的に回転しう
る回転具22aによってケース21に取り付けられる。
【0016】図2においては、キャリヤ信号およびバー
スト信号の周期、ならびにONタイミングの時間がデジ
タル方式で表示されているが、アナログ方式でもよい。
しかし、各数値を正確に確認するためには、デジタル方
式で表示されることが好ましい。
【0017】つぎに、本発明の聴覚診察装置の動作につ
いて述べる。
【0018】まずはじめに、送話器1に入力された音声
および音響を用いて聴覚特性を調べるばあいについて述
べる。送話器1に入力された音声および音響は電気信号
に変換され音声および音響信号となり、音声および音響
増幅部2で所定のレベル(のちの信号処理が可能となる
レベル)に増幅される。
【0019】音声および音響信号は、切替スイッチ8が
送話器側に接続されることにより、変調部4のたとえば
平衡変調部4aに入力される。同時に、平衡変調部4a
にはキャリヤ信号発生部6からキャリヤ信号が入力され
ている。平衡変調部4aにおいて、音声および音響信号
は、キャリヤ信号によって平衡変調され平衡変調信号と
なる。
【0020】平衡変調部4aから出力された平衡変調信
号は、出力増幅部15およびセラミックエレメント整合
部17を介して、セラミックエレメント5に入力され
る。セラミックエレメント5は、平衡変調信号の周波数
および振幅に対応して振動する。振動しているセラミッ
クエレメント5をヒトの皮膚に接触させることにより、
送話器1に入力された音声および音響を筋肉および骨を
介して脳の聴覚器官に聴覚心理的に伝えることができ
る。
【0021】なお、セラミックエレメント整合部17
は、出力増幅部15とセラミックエレメント5との変調
キャリヤ周波数を互いにマッチングさせるために設けら
れる。前記音声および音響増幅部2から出力される音声
および音響信号の振幅を増幅させる割合は、音声および
音響レベル調整部14によって変えることができる。ま
た、前記出力増幅部15で平衡変調信号の振幅を増幅さ
せる割合は感音調整部16によって変えることができ
る。
【0022】つぎに、キャリヤ信号発生部6から出力さ
れるキャリヤ信号と、音声および音響増幅部2から出力
される音声および音響信号と、平衡変調信号とについて
さらに詳しく述べる。図3は、キャリヤ信号、音声およ
び音響信号ならびに平衡変調信号の一例を示す説明図で
ある。図3において、縦方向は電圧を示し、横方向は時
間を示す。図3には、上からキャリヤ信号と音声および
音響信号と平衡変調信号とが順次示されている。たとえ
ば、キャリヤ信号の周波数はたとえば10〜200kH
z程度であり、キャリヤ信号周波数調整部30により調
整しうる。平衡変調信号の振幅は音声および音響信号の
振幅によって変化し、平衡変調信号の波形は音声および
音響信号の波形の変化にしたがって変化する。
【0023】つぎに、低周波信号を用いて聴覚特性を調
べるばあいについて述べる。このとき、切替スイッチ8
は低周波信号発生部側(図1において、「低周波」と示
される)に接続される。低周波信号発生部3で発生した
低周波信号は平衡変調部4aに入力される。前記低周波
信号の周波数は、低周波信号周波数切替部24によって
所望の値に切り替えることができる。なお、前記低周波
信号周波数切替部24は、低周波信号の周波数を段階的
に切り替えうるものでもよく、また、連続的に切り替え
うるものでもよい。図2においては、低周波信号周波数
切替部24として、低周波信号の周波数を500Hz、
1kHz、2kHzおよび4kHzに段階的に切り替え
うるものが用いられているがこの周波数に限定されるも
のではない。なお、前記低周波信号の振幅は、低周波信
号出力調整部13によって変化させることができる。
【0024】低周波信号は、キャリヤ信号発生部6から
入力されたキャリヤ信号によって平衡変調部4aで平衡
変調され平衡変調信号となる。平衡変調部4aから出力
された平衡変調信号は、前述の音声および音響を用いて
聴覚特性を調べるばあいと同様に、出力増幅部15およ
びセラミックエレメント整合部17を介してセラミック
エレメント5に入力され、セラミックエレメント5が振
動する。
【0025】また、ヒトによっては、前記平衡変調信号
を一定の周期で断続的に発生させることで、より明確に
音声および音響を聞き取れるようになるばあいがある。
かかるばあいは、図1に示されるバースト信号発生部1
8から所定の時間のみバースト信号を出力し、タイミン
グ制御部19でバースト信号を出力するタイミングを制
御することにより発生するゲート信号を平衡変調部4a
に入力する。図4は、平衡変調部にゲート信号を入力し
たばあいの、ゲート信号、キャリヤ信号、音声および音
響信号ならびに平衡変調信号の一例を示す説明図であ
る。図4において、縦方向は電圧を示し、横方向は時間
を示す。図4には、上からゲート信号、キャリヤ信号、
音声および音響信号ならびに平衡変調信号が順次示され
ている。なお、図4に示されるゲート信号の間隔T
は、たとえば1〜10秒程度であり、ゲート信号の長
さTはたとえば0.1〜1.0秒程度である。ただ
し、例示された数値は一例にすぎずこれに限定されな
い。
【0026】ゲート信号の間隔はバースト信号発生部1
8によって制御され、ゲート信号の長さはONタイミン
グ調整表示部28によって変化させうる。図4に示され
るようにゲート信号が入力されているときのみ、キャリ
ヤ信号と音声および音響信号とが平衡変調部に入力され
る。したがって、平衡変調部4aから出力される平衡変
調信号は一定の周期で断続的に発生する。その結果、セ
ラミックエレメント5は一定の周期で断続的に振動す
る。
【0027】なお、聴覚診察装置の各部には、図示され
ていないが、AC電源部9から所定の電圧が供給されて
いる。AC電源部9には、電源スイッチ10および電源
ヒューズ12を介して、ACコンセント11が接続され
ている。したがって、電源スイッチ10をオン状態にす
ることにより、聴覚診察装置の各部に所定の電圧を供給
することができる。また、電源スイッチ10は、電源ス
イッチをオン状態にしたときに、ケース21に取付けら
れたランプ(図示せず)、または電源スイッチに内蔵さ
れたランプ(図示せず)が自動的に点燈するものでもよ
い。
【0028】たとえば、聴覚障害を有するヒトの聴覚特
性を測定するには、まずはじめに、低周波信号を用いて
平衡変調信号を発生させながら、診察されるヒトの体の
様々な箇所にセラミックエレメント5を接触させて、体
の様々な箇所のうち最も感音のよい場所を探す。また、
いずれの箇所においても比較的感音がわるいばあいは、
感音調整部16の抵抗を変化させて平衡変調信号の振幅
を大きくし、平衡変調信号の出力を増幅させることがで
きる。したがって、感音調整部16の抵抗をどの程度変
化させる必要があるのかを調べることができ、そのヒト
の個性に応じた聴覚レベルを調べることができる。
【0029】さらに、体の感音のよい場所にセラミック
エレメント5を接触させつつ、低周波信号を用いて平衡
変調信号を発生させ、低周波信号周波数切替部24によ
って低周波信号の周波数を変化させることにより、脳の
聴覚器官への聴覚心理的な低周波信号の伝わり方の変化
を調べることができる。たとえば、周波数の低い低周波
信号が脳の聴覚器官へ伝わりにくいばあいは、低周波信
号出力調整部13および感音調整部16の抵抗を変化さ
せつつ、脳の聴覚器官への聴覚心理的な低周波信号の伝
わり方の変化を調べる。その結果、低周波信号出力調整
部13および感音調整部16の抵抗をどの程度変化させ
れば、他の周波数の低周波信号と同様に脳の聴覚器官へ
聴覚心理的に低周波信号を伝えることができるのかを調
べることができる。
【0030】また、体の感音のよい場所にセラミックエ
レメント5を接触させつつ、音声および音響信号を用い
て平衡変調信号を発生させることによって、どの程度の
音量の音声および音響が脳の聴覚器官に聴覚心理的に伝
わるのかを調べることができる。そして、音声および音
響が伝わりにくいばあいは、音声および音響を送話器に
入力させながら、音声および音響レベル調整部14の抵
抗および感音調整部16の抵抗を変化させる。その結
果、音声および音響レベル調整部14の抵抗および感音
調整部16の抵抗をどの程度変化させれば、音声および
音響が脳の聴覚器官に充分に伝わるのかを調べることが
できる。
【0031】前述のようにして聴覚特性を調べることに
よって、診察されているヒトの聴覚が、周波数の変化に
対してどのように変化するのかを詳しく調べることがで
きる。したがって、聴覚機の送話器に入力された音声お
よび音響の周波数によって、どの程度平衡変調信号を増
幅させるべきかを知ることができ、使用するヒトの聴覚
特性に合った聴覚機を製造することができる。
【0032】また、送話器1にクリップ1aを取り付
け、診察するヒトの衣類などに送話器1を固定すること
ができるようにしてもよい。さらに、セラミックエレメ
ント5がより長いコードを介してケース21に取り付け
られることにより、診察されるヒトの体の様々な箇所、
たとえば首、肩、胸、頭、耳、顔面(鼻)またはこれら
のまわりにセラミックエレメント5を接触させることが
できる。したがって、診察されるヒトの体のどの箇所に
セラミックエレメント5を接触させたときが、音声およ
び音響が脳の聴覚器官に聴覚心理的に伝わり易いのかを
詳しく調べることができる。
【0033】さらに、セラミックエレメント5の一例と
しては、ベース上にセラミックおよび吸音材が互いに離
して設けられ、前記ベース、セラミックおよび吸音材が
1つの金属ケースに納められているものがあげられる。
セラミックの中央部と縁端部とには、それぞれ1つの端
子が接続されており、該端子にセラミックエレメント整
合部17の出力たる平衡変調信号が入力される。該平衡
変調信号の周波数および振幅に対するセラミックエレメ
ント5の振動の周期および(または)大きさは、セラミ
ックおよび吸音材間の間隔ならびにセラミックの厚さに
よって調整しうる。
【0034】なお、前述のセラミックエレメントの構造
は一例にすぎず、平衡変調信号の周波数および振幅に対
応して所定の振動を発生しうるものであればよく、前述
のものに限定されない。
【0035】また、音声および音響信号または低周波信
号の代わりに、テープ信号を用いてもよい。テープ信号
は、テープ信号入力部20bから入力され、テープ信号
増幅部20aにて増幅されテープ信号調整部23により
振幅の調整が行なわれる。用いる信号の切り替えは、切
替スイッチ8により行なわれる。
【0036】なお、前項までの動作は変調方式を平衡変
調で説明したが、聴覚特性を測定する際に、平衡変調部
の代わりにDSB変調部を用いてもよい。たとえば、低
周波信号を用いるばあいは平衡変調を行ない、音声およ
び音響信号ならびにテープ信号を用いるばあいはDSB
変調を行なうことで、ヒトの皮膚、筋肉および骨にセラ
ミックエレメントの振動をより確実に伝えることができ
る。
【0037】本発明の聴覚診察装置を用いて音声「ア」
と「イ」とをヒトの聴覚器官に伝えたとき、音声「ア」
と「イ」との相違を聴覚心理的に検出できる。ついで、
複数の言語音によって変調された超音波を聴覚野で区別
できるかどうかを確認するためにオドボール実験を行
い、MMF(mismatch field)を指標として検討した。
オドボールパラダイムとは、同じ刺激(高頻度刺激)を
繰り返し与えているときに、まれに別の刺激(低頻度刺
激)を与えると、その低頻度刺激に対しては高頻度刺激
とは異なった反応を示すことを利用して人間の高次認知
機能などを調べる方法をいう。かかる方法にもとづき、
本発明の聴覚診察装置を用いて前述のような刺激を与え
て脳磁図を作成すると、低頻度刺激を与えたばあいは高
頻度刺激に対するのとは異なった反応波形を示すことが
わかる。低頻度刺激に対する反応から高頻度刺激に対す
る反応を差し引いた差分波形において、何も刺激のない
状態を差分波形が示したときから200msec経過し
た付近にみられるピークをMMFと呼んでいる。たとえ
ば、「ア」および「イ」がそれぞれ変調されてなる2つ
の40kHz超音波刺激を用いた実験の結果、2つの4
0kHz超音波刺激のあと何も刺激のない状態で200
msec経過した付近にMMFが認められ、「ア」と
「イ」との違いが検出されていることがわかった。ま
た、変調超音波のMMFの電流源が気導音のMMFの電
流源の近傍にあったことから、聴覚野で変調超音波が区
別されている可能性が示唆されている。
【0038】また、たとえばキャリヤ信号の周波数が聴
覚特性に対応した値から1kHz変化しただけでも、ま
たはバースト信号およびONタイミングが聴覚特性に対
応した値から0.数秒変化しただけでも、音声および音
響信号、テープ信号または低周波信号が聴覚器官へ聴覚
心理的に伝わりにくく、または伝わらなくなる。そのた
め、図1および図2に示されるように、キャリヤ信号周
波数表示部、バースト信号調整表示部およびONタイミ
ング調整表示部を設け、キャリヤ信号およびバースト信
号、ならびにONタイミングを詳細に表示することが必
要とされる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ヒトの体の様々な箇所
に装着することが可能な聴覚機を製造する際に用いうる
聴覚診察装置を提供することができる。さらに詳しく
は、本発明の聴覚診察装置によって使用するヒトの聴覚
特性を調べることができ、使用するヒトの聴覚特性に対
応した聴覚機を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の聴覚診察装置の一実施の形態を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に示される聴覚診察装置を示す射視説明図
である。
【図3】キャリヤ信号と音声および音響信号と平衡変調
信号との一例を示す説明図である。
【図4】平衡変調部にゲート信号を入力したばあいの、
キャリヤ信号と音声および音響信号と平衡変調信号との
一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 送話器 2 音声および音響増幅部 3 低周波信号発生部 4a 平衡変調部 4b DSB変調部 5 セラミックエレメント 13 低周波信号出力調整部 14 音声および音響レベル調整部 16 感音調整部 20a テープ信号増幅部 20b テープ信号入力部 23 テープ信号調整部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/12 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 聴覚障害を有するヒトの聴覚特性を測定
    するための聴覚診察装置であって、音声および音響の少
    なくとも一方が入力され、該音声および音響を電気信号
    に変換して音声および音響信号を発生させる送話器と、
    音声および音響信号を所定のレベルまで増幅させる音声
    および音響増幅部と、テープ信号が入力されるテープ信
    号入力部と、低周波信号を発生させる低周波信号発生部
    と、前記音声および音響信号、前記テープ信号ならびに
    低周波信号のうちの1つをキャリヤ信号を用いて平衡変
    調して平衡変調信号を発生させる平衡変調部と、前記音
    声および音響信号、前記テープ信号ならびに低周波信号
    のうちの1つをキャリヤ信号を用いてDSB変調してD
    SB変調信号を発生させるDSB変調部と、前記平衡変
    調部および前記DSB変調部のうちの1つのみを動作さ
    せるための変調方式切替部と、前記平衡変調部から出力
    された平衡変調信号および前記DSB変調部から出力さ
    れたDSB変調信号のうちの1つを物理的な振動に変換
    し、該振動をヒトの皮膚、筋肉および骨を介して脳の聴
    覚器官に聴覚心理的に伝える振動伝導部とからなり、前
    記音声および音響増幅部、前記テープ信号入力部、前記
    低周波信号発生部ならびに前記変調部が出力調整部を有
    してなる聴覚診察装置。
  2. 【請求項2】 前記平衡変調信号およびDSB変調信号
    を一定の周期で断続的に発生させる請求項1記載の聴覚
    診察装置。
  3. 【請求項3】 前記振動伝導部がセラミックエレメント
    からなる請求項1記載の聴覚診察装置。
JP20496097A 1997-01-23 1997-07-30 聴覚診察装置 Expired - Fee Related JP3155231B2 (ja)

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