JP3154840B2 - 反射体制御方式の原子炉 - Google Patents

反射体制御方式の原子炉

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JP3154840B2 JP31155992A JP31155992A JP3154840B2 JP 3154840 B2 JP3154840 B2 JP 3154840B2 JP 31155992 A JP31155992 A JP 31155992A JP 31155992 A JP31155992 A JP 31155992A JP 3154840 B2 JP3154840 B2 JP 3154840B2
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反射体制御方式の原子炉
に係り、特に中性子反射体自体の長さを変えることな
く、その反応度制御能力を増大させ、炉心の反応度寿命
の長期化を図ることによって、燃料無交換での運転期間
をより長期化できるようにした反射体制御方式の原子炉
に関する。
【0002】
【従来の技術】反射体制御方式の原子炉のうち、いわゆ
る炉外反射体方式を採用した原子炉の従来の一般的な構
成を図11から図14によって説明する。なお、図11は従来
例を中心部から右半分のみ概略的に示し、図12は図11に
おける原子炉の横断面を示し、図13は図12における燃料
集合体を示し、図14は図12における炉心と反射体との関
係を拡大して示している。
【0003】すなわち、図11に示したように原子炉容器
1の内部には、中央部に位置して炉心2が、この炉心2
を周囲を囲撓する位置に中性子遮蔽体3がそれぞれ配置
されているとともに、ナトリウム(以下、Naと記す)
等の液体金属冷却材4で満たされている。
【0004】前記炉心2は、図12および図14に示すよう
に、例えば六角形状の18本の燃料集合体5によって構成
され、この中央部には、炉心2の反応度制御用で運転時
には上方に引き抜かれる中性子吸収棒用のチャンネル6
が配置されているとともに、炉心バレル7によって包囲
されている。
【0005】この炉心バレル7の外側には、所定間隔離
間して冷却材4の流路を分割する隔壁8が配置され、こ
の炉心バレル7と隔壁8との間に設けられた空間によっ
て炉心2の運転に使用する中性子反射体9の移動領域10
が形成されている。
【0006】ここに、冷却材4は、前記隔壁8の内側を
下から上方向に流れ、その途中で炉心2に入り核分裂に
よって生じた熱を奪って温度が上昇する。そして、この
温度が上昇した冷却材4は、図示しない中間熱交換器の
内部に流入し、ここで二次系Naとの熱交換を行った
後、中間熱交換器から下方向に流出する。この熱交換後
の冷却された冷却材4は、隔壁8の外側を通って炉心2
の下部に回り込み、再び炉心2に導入される。
【0007】前記中性子遮蔽体3は、原子炉容器1の中
性子照射量を全プラント寿命にわたって所定値以下に制
限するためのものであり、前記原子炉容器1と隔壁8と
の間に配置された複数の中性子遮蔽棒11によって構成さ
れている。
【0008】この中性子遮蔽体3の構成としては、ステ
ンレス鋼等からなる構造体の他に、中性子吸収能力の大
きいボロンを含むB4 Cセラミックを収納したピンを配
置したり、またハフニウム,タンタル等の金属またはそ
れらの化合物を含むようにすることができる。
【0009】また、中性子吸収体を配置することによ
り、中性子反射体9の反応度制御能力を増大させること
ができる。なお、符号12は、原子炉容器1の周囲を包囲
するガードベッセルである。
【0010】前記燃料集合体5は、例えば図13に示すよ
うに、ステンレス鋼製の六角形状のラッパ管13の内部に
多数の燃料ピン14を規則的に配列するとともに、前記ラ
ッパ管13の上部および下部に中性子遮蔽体15a,15bを
配置することによって構成されている。
【0011】なお、同図は、多数の燃料ピン14のうちの
1本を取り出して図示しており、この燃料ピン14には、
燃料部14aと核分裂により生じるガス成分を封じ込める
プレナム部14bとが備えられている。また、燃料ピン14
は、ワイヤラップまたはグリッド(図示せず)により冷
却材4の混合を促進するとともに、下部端栓部でラッパ
管13に結合固定されるようなされている。
【0012】なお、燃料集合体5は、小径のエントラン
スノズル16を介して炉心支持体17に差し込み固定される
よう構成されているとともに、冷却材入口18と冷却材出
口19とが備えられている。また、燃料集合体のラッパ管
の一部をなくした穴空きラッパ管、部分ダクトレスまた
はダクトレス集合体についても本質的には同様の構成と
なる。
【0013】そして、前記炉心バレル7と隔壁8との間
の移動領域10には、図11に示すように、中性子反射体9
が配置されているのであるが、この中性子反射体9は、
駆動棒20の下端に吊り下げ支持され、この駆動棒20は、
原子炉容器1の上端開口部を閉塞する遮蔽プラグ21を貫
いて上方に延び、遮蔽プラグ21の上面に設置された駆動
装置22によって上下に移動するよう構成されている。
【0014】すなわち、駆動装置22の駆動に伴って、駆
動棒20ひいては中性子反射体9が炉心バレル7と隔壁8
との間の移動領域10内をこれに沿って上下方向に移動す
るようなされている。なお、冷却材4の液面4aと遮蔽
プラグ21との間は、カバーガスで満たされたカバーガス
空間23である。
【0015】これにより、中性子反射体9を駆動装置22
を介して上下方向に移動させて炉心2からの中性子の漏
洩を調整し、これによって炉心2の反応度を制御するよ
うなされていた。
【0016】上述の反射体制御方式の原子炉において
も、従来の制御棒を使用して反応度制御を行う原子炉と
同様に反射体,中性子吸収棒が不作動でも電源喪失時の
一次系ポンプの停止による冷却材流量低下時に炉の出力
が低下し燃料要素の破損がなく、炉が停止する等のいわ
ゆるスクラムしない過渡変動(ATWS:AnticipatedT
ransient without Scram )事象下でも炉の安全性が確
保されることが要求される。
【0017】原子炉の設計においては、一次系ポンプの
流量半減時間を長くすること、燃料の線出力,温度およ
びフィードバック反応度係数の最適化等によりATWS
事象への耐性を増大させるなどの工夫が行われる。
【0018】これらの炉心設計における工夫の要点は、
一次系ポンプの流量低下時に炉心内に生ずる物理現象を
利用して“負”の反応度が投入されるようにすることで
あり、“負”の反応度フィードバックが短時間に所要の
大きさが入れば短時間に原子炉の出力Pを崩壊熱レベル
まで低下させることができる。
【0019】その結果、原子炉システムが持っている一
次系ポンプが定格流量から停止するまでの流量Fを特徴
づける流量半減時間との関係でP/Fの値を実質的に低
下させることができる。
【0020】P/F比は定格運転時は 1.0であるが、例
えば流量低下事象で負のフィードバックが入らない、ま
たはFの低減時間と比べてゆっくり入りPの低下が遅い
ときにはP/F> 1.0となり燃料要素の被覆管温度が定
格時より高くなり、燃料要素の破損する可能性が大きく
なる。
【0021】したがって、Pはできるだけ短時間に低下
し、P/F< 1.0となるようにすることが重要となる。
たとえば、P/F> 1.0が限られた時間持続しても燃料
要素等の健全性が保つことは可能である。しかし一般的
にはできるだけ早くP/F<1.0とすることが望まれ
る。
【0022】炉出力Pを低下させるメカニズムは負のフ
ィードバックを確保することであり、従来から燃料温度
変化に伴うドップラー効果、軸方向の膨脹・収縮、冷却
材の温度フィードバック、構造材温度変化によるフィー
ドバック、Naの温度変化を制御棒吸収体の駆動軸に伝
える工夫により実効的に制御棒吸収体が炉心部に定格時
より多く挿入するようにして負のフィードバックを投入
すること、また、燃料集合体の径方向変位の促進等の工
夫により負のフィードバックを投入することなどが検
討,提案されている。
【0023】これらの工夫の一つに炉心流量が低下した
時に容器内にガスを予め封入して炉心の周囲に配置し
て、Naの流量が低下した時に容器内のNaがガスの膨
脹によりガスと置換し、その結果炉心からの中性子の漏
れが促進して負の反応度が投入されるガス膨脹集合体
(以下、GEMと記す)が提案されている(例えば、文
献HEDL-SA-2957 Westinghouse Hanford, April 9-13, 1
984)。
【0024】図15に上述のGEMによる負の反応度投入
の原理を図示する。図15(a)は一次系冷却材ポンプが
正常に稼働している時の概念図であり、炉心の端に設置
されたGEMの中のNaレベルが炉心の上端から上方に
保持されている。一方、図15(b)は一次系ポンプを
“off”にして冷却材の流れがほぼなくなった時の概
念図である。
【0025】すなわち、液体Na26の動圧がなくGEM
24内の液体Na26の連通口27から、GEM24内の液体N
a26が排出される。これは封入されていた不活性ガス圧
とバランスが採られるためである。なお、符号25は封入
ガスを示している。
【0026】炉心の中性子の挙動の観点でみると、Na
液面レベルがGEM中で炉心上端から炉心の下端まで低
下するときの効果は前述のように中性子の漏れを増強さ
せることになっている。
【0027】図16を用いてもう少し詳しく説明する。中
性子束の径方向分布は平均的な値としてみると図16の上
段のように炉心中心から外側にいくにしたがって減少す
る。このことは炉心境界では漏れ出す量が支配的である
(図16上段の実線)。炉心の外側にボイド領域があると
図16上段の点線のようにより漏れ出しが多く中性子束の
勾配が大きくなる。
【0028】そこで、次にGEMの有効な設置位置とし
て図15の概念図の位置が選ばれる理由を示す。FFTF
炉は 400MWthの出力の小型炉であるが制御棒(図示せ
ず)を多数本炉内に配置している均質型炉心である。
【0029】図16はGEMを炉心中心から径方向に配置
したことを想定したときのNaとボイド領域の置換反応
度の形を径方向への炉心中心からの距離の関数として示
している。炉心中心では正の反応度を有し、炉心の最外
周でゼロから負になり、炉心境界で“負”の最大値を有
し、更に離れると反応度はゼロとなる。
【0030】以上のように従来、GEMはNaボイド反
応度の“負の最大効果”が生ずる炉心と接する外側に配
置することが最も有効であることが知られている。
【0031】GEMを設置する効果として、FFTF炉
における実験による炉出力変化の比較を図17に示す。こ
の実測値は50%出力レベルからのスクラムなし流量低下
事象実験(自発循環レベルまでの低下)における報告例
である。
【0032】GEM設置なしの場合(図17の曲線1)に
比べて、GEMが設置されたとき(図17の曲線2)は出
力が十分速く低下していること、および負の反応度投入
効果が大きいので出力が曲線1に比べて更に低いレベル
で安定化している。GEMを炉心最外周位置に設置する
こと、GEMによる負の反応度挿入が急速に行われるこ
とを実証している。
【0033】FFTF炉を利用したGEMの機能実証試
験時の運用の模式図を図18に示す。図中、Aは燃料交換
時、Bは 100%流出ゼロ出力時、Cは定格運転時、Dは
10%流量の通常温度状態、Eはゼロ%流量の通常温度状
態をそれぞれ示している。
【0034】炉心の運転状態(出力,流量,システム温
度条件等)によって、Naレベルが変化するが、流量に
よる動圧,GEMのガスの温度,Na温度とのバランス
がキーポイントである。なお、状態Cは 100%流量,50
%出力の試験(図17に出力の変化を示したもの)の定格
運転状態に対応する。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】反応度制御用反射体を
原子炉容器内に有する原子炉に対して、図19のように中
性子反射体の上部に空間(キャビティ)を有する制御用
反射体を持つ体系(例えば特願平4-203896号)で、10年
間燃料無交換の運転で寿命中の冷却材ボイド反応度を負
とする炉心が構成できる。
【0036】その例は図12,図13の構成で炉心等価直径
83cm,炉心燃料アクティブ長さ4m,燃料U−Pu−10
%Zrの金属燃料を用い、燃料体積比は集合体当り(集
合体ピッチ約16cm)約45%で、炉心の等価直径は約83cm
である。この炉心の例では転換比は約 0.6である。な
お、図19中符号28は箱体、29は空間である。
【0037】図12の炉心バレル7内側のNaボイド反応
度は図20に示すように寿命中負であるように最適化され
ている。反射体は9Cr−1Mo鋼,ステンレス鋼等で
有効長約 1.5mである。図21は、10年間(出力約 125MW
th)の運転中の反射体の移動の概略を示すものである。
【0038】この体系は、反射体を図21に示すように炉
心の下部からゆっくり上昇させて燃焼させていくので、
燃焼の途中の時点で反射体が定格運転時の位置から下が
れば燃焼によって分裂性(fissile )が減少しているの
で、炉の臨界性は必ず下がる(炉心の転換比が約 0.6で
あるのでこの点は保証される)。もちろん、原子炉系の
温度が運転時より低下することによる反応度印加分を考
慮して反射体を降下量を確保する必要がある。
【0039】また、図12の炉心中心のチャンネル6には
通常運転時は炉心の上部に引き抜かれている中性子吸収
棒を設置していることで、炉停止機構としては作動原理
の異なる二重の炉停止手段を具備している。
【0040】このような従来の原子炉と同様に独立2系
統の炉停止手段を有する体系であるので原子炉の安全が
確保される。
【0041】一方、プラントの寿命中に機械的な駆動部
のある機械式ポンプに代って、駆動部のない電磁式ポン
プの利用によりシステムの信頼性をいっそう向上する努
力が図られている。このポンプは電源喪失時を想定する
とその原理からいって機械式ポンプのトルクの慣性力に
相当するものがないので、流量半減時間が短くなる。
【0042】このように一次系ポンプが停止する事象下
においても燃料の健全性を確保するためにP/F比を小
さくするが、この出力Pの急速な低下を確保する手段を
追加することが望まれる。この手段を確保することは上
述の2つの炉停止機構のスクラム信号処理時間、挿入遅
れ等の選択幅を大きくしプラントに適用できる経験のあ
る手段を利用することなど全体の信頼性向上に寄与する
ものとなり得る。
【0043】従来技術の項で述べたFFTF炉の試験で
その作用が実証しているGEM集合体のような工夫を行
うことが一つの方法となり得る。
【0044】一方、制御棒によって反応度制御を行うF
FTF炉のような炉心体系ではGEMを炉心最外周に設
置することが効果的であったが、本発明の対象とする反
射体制御方式の炉心では、GEMに相当する低流量時ガ
ス膨脹容器を炉心の最外周に設置することは好ましくな
く、GEM設置に関する従来知見の延長上で議論するこ
とはできない。
【0045】その理由は、例えば従来知見のようにGE
Mを炉心最外周に接するように数体配置することを考え
る。この場合は次の点で反射体制御方式の原子炉には適
さないことがわかる。
【0046】(1) Naがなくなり、不活性ガスとGEM
内部が置換するとGEMの外側の反射体によって、炉心
から漏れ出した中性子が反射効果により炉心により多く
戻ることになり、炉の反応度が増大する逆の効果を示
す。すなわち、炉心と反射体間の実効距離がGEM中の
ボイド化により近づいて中性子連通が良好となり正の反
応度が投入される。
【0047】(2) 炉心サイズが実質的に増大して反射体
制御能力が減少する傾向にある。
【0048】炉心と反射体の位置関係は反応度寿命に密
接であり、GEMを炉心に隣接する従来の配置とするこ
とにより最適点がくずれやすくなる。
【0049】更に従来のGEMの設置は、原子炉が常に
定格運転されることを前提として、GEM中のNa液面
レベルの設定が予め行われている。FFTF炉における
前述の 100%流量,50%出力の性能実証試験では図17に
示すように、流量低下とともに急速な出力低下を示し、
100%流量を前提としたNa液面レベルが決められてい
ることがわかる。これでは、原子炉出力の調整能力が著
しく損なわれていることになる。
【0050】したがって、低流量時ガス膨脹容器を設置
した原子炉においても出力調整手段として流量調整も広
い範囲で行うことが可能とすることも重要である。
【0051】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、反射体の制御能力を損なうことなく、しかも
低流量時と確実に負の反応度を投入することができる反
射体制御方式の原子炉を提供することにある。
【0052】また、出力調整手段として流量調整が広い
範囲で行うことができ、炉心燃料の健全性が確保できる
反射体制御方式の原子炉を提供することにある。
【0053】
【課題を解決するための手段】第1の発明は冷却材に浸
された原子炉の炉心の外側に中性子反射体を配置し、こ
の中性子反射体を上下方向に移動させ前記炉心からの中
性子の漏洩を調整して前記炉心の反応度を制御する反射
体制御方式の原子炉において、前記中性子反射体を分割
し、その分割された中性子反射体間に内部に冷却材を導
入してなり冷却材液面レベルが変動するガス内包容器を
配置してなることを特徴とする。
【0054】第2の発明は冷却材に浸された原子炉の炉
心の外側に中性子反射体を配置し、この中性子反射体を
上下方向に移動させ前記炉心からの中性子の漏洩を調整
し前記炉心の反応度を制御する反射体制御方式の原子炉
において、前記中性子反射体領域の背後に内部に冷却材
を導入してなり冷却材液面レベルが変動するガス内包容
器を配置してなることを特徴とする。
【0055】第3の発明は冷却材に浸された原子炉の炉
心の外側に中性子反射体を配置し、この中性子反射体を
上下方向に移動させ前記炉心からの中性子の漏洩を調整
して前記炉心の反応度を制御する反射体制御方式の原子
炉において、前記中性子反射体に内部に冷却材を導入し
てなり冷却材液面レベルが変動するガス内包容器を内蔵
させてなることを特徴とする。
【0056】
【作用】一次系の流量が低下した時に反射体,中性子吸
収棒が動かなくても、低流量時にガス内包容器としての
ガス膨脹容器内の冷却材(Naレベルが低下すること
で、炉心からの中性子漏れが増加する。そして原子炉の
反応度が確実に低下し、P/F比のミスマッチが低減し
て炉心燃料の健全性が確保される。
【0057】つまり、中性子吸収棒(バックアップ制御
棒相当)の2つの独立した炉停止系の他に、第3の異な
る動作原理に基づく炉停止系としての機能をシステムに
付与できることになり、原子炉の安全性をいっそう向上
することができる。
【0058】
【実施例】図1から図6を参照しながら本発明に係る反
射体制御方式の原子炉の第1の実施例を説明する。な
お、図中図11から図15と同一部分には同一符号を付して
重複する部分の説明は省略し、従来例と異なった要部の
みを説明する。
【0059】図1は例えば炉心等価直径約83cm,有効長
約 400cmの炉内反射体方式のNa冷却小型高速炉に適用
した本発明の第1の実施例を示すもので、中性子反射体
9はステンレス鋼製で、長さ約 150cm,厚さ20cmのもの
が使用され、上記従来例と異なる点は以下のとおりであ
る。
【0060】すなわち、炉心2を囲む反応度制御用中性
子反射体9を分割し、その分割した中性子反射体9間に
低流量時ガス膨脹容器(以下、ガス膨脹容器と記す)30
を配置している。
【0061】図14および図15においてGEMの例で述べ
た場合と異なり、本実施例ではガス膨脹容器30は燃料集
合体5と同一形状,サイズを有する必要がない。中性子
反射体9を分割したことにより若干反応度制御能力が低
下する方向となるが、中性子反射体9の長さを従来例の
15cmから20cm程度まで増大させることにより補ってい
る。
【0062】ガス膨脹容器30は図2に示したように上端
に上部遮蔽体31と、下端に下部遮蔽体32とを有し、内部
に冷却材としてのNaを導入してなり、冷却材液面レベ
ルが変動するガス内包容器である。図2は運転時と流量
低下時のガス膨脹容器30内のNa液面レベルを燃料集合
体5と対比して例示している。運転時には炉心の頂部よ
り上方にNa液面が位置する。 100%流量時にNa液面
レベルがこの位置となるように予め封入ガスを調整する
ことになる。図中のL1 の長さは調整後のものである。
低流量時は冷却材の動圧が低下し、ガス膨脹容器30内の
Na液面は低下している。図中のL2 の長さは炉心の下
端になる必要はない場合がある。
【0063】Naボイド反応度特性を有する反射体制御
方式の原子炉例で、ガス膨脹容器30による負の反応度投
入効果が特に必要となるのは例えば図20に示したよう
に、Naボイド反応度がゼロに近くなった定格出力運転
4年以後となる。
【0064】この場合は炉心上端から約 2.5m低い位置
までNa液面レベルが低下することで大きな効果が生ず
る。運転開始から4年まではガス膨脹容器30の助けがな
くても低流量時のNa温度係数が十分負なので出力が急
速に低下することが期待されるためである。
【0065】図3は、ガス膨脹容器30内のNa液面の調
整を70%程度までの部分流量で運転可能とするように予
め調整する例を示している。 100%流量時は冷却材の動
圧が大きいので、ガス膨脹容器30内のNa液面レベルが
最も上方に位置している。プラント運転上の一つの条件
として部分出力条件(主に流量条件)をいかに設定する
かは図3の記号L1 で示される炉心の上端からNa液面
レベルまでの距離の設定と関係する。
【0066】図3では70%流量程度に一次系ポンプの回
転数制御などにより調整したときにも炉心からの中性子
の漏れに大きな影響を与えずに原子炉を運転できるよう
にしてある。本実施例では図3の記号l1 とl2 で示さ
れる長さはほぼ同じ長さとなるように設定した。なお、
図中符号33は不活性ガス(封入)、34はNa液面レベ
ル、35は反応度制御用反射体のサイクル末期位置であ
る。
【0067】次に、上記第1の実施例における作用につ
いて説明する。まず、図1の炉心とその運転用反応度制
御反射体で構成される体系に、分割されている中性子反
射体9,9の間にガス膨脹容器30を配置する。そのガス
膨脹容器30の実効的な大きさは前記中性子反射体9の面
積の約1/10程度の断面を有するとする。
【0068】このガス膨脹容器30内のNa液面レベルは
炉心の上端から下端まで低くなった時に、Naと容器内
で膨脹する不活性ガスの置換反応度は約50¢である。す
なわち、ガス膨脹容器30内のNa液面レベルが炉心上端
レベルから炉心下端レベルまで変動すると負の反応度が
−50¢投入される。
【0069】本実施例では図3で説明したように炉心の
部分出力運転が70%出力まで可能とするように、ガス膨
脹容器30内部のNa液面レベルが変動する様子を図4に
示してある。横軸は原子炉流量が低下開始からの時間
で、縦軸はガス膨脹容器30内のNa液面レベルである。
【0070】部分負荷運転可能に調整することにより、
定格運転時のガス膨脹容器内のNa液面レベルが約4m
低下すると炉心上端までレベルが低下したことになる。
ガス膨脹容器内の定格出力運転に相当するNa液面レベ
ルが炉心上端まで低下するには約30秒の時間を有する。
【0071】図5および図6は定格出力運転時に電源喪
失事象が発生すると、その時に通常は炉停止のために反
射体の降下および中性子吸収棒(図1参照)挿入が行わ
れ炉が停止するが、この大きな負の反応度投入が仮に行
われないと考える極低頻度事象であるスクラム失敗時の
炉心の挙動を調べたものである。
【0072】この原子炉は流量半減時間約10秒の一次系
ポンプを有しているとしている。このATWS事象は、
Na密度係数が、図20に示すように炉心の寿命中最大と
なる寿命末期に近い時点で発生したと仮定している。
【0073】図6には、反応度バランスの成分を示して
いる。○記号a,b,c,dで示す反応度は、反射体領
域にガス膨脹容器を使用しない場合である。正味反応度
1は前記a,b,c,dの合計である。図5は炉心出力
(P),流量の変化(F),出力/流量比(P/F)の
変化を示している。(炉出力)1,(出力/流量比)1
と記しているのは、ガス膨脹容器を使用しない場合に対
応する。
【0074】上記の例と対比してガス膨脹容器を使用す
る例を説明する。図6に正味反応度2が、ガス膨脹容器
30内のNa液面レベルが炉心上端から低下し始めて、負
の反応度が投入され大幅に出力低下が開始される。
【0075】本実施例ではドップラー反応度燃料スラグ
軸膨脹,Na密度反応度,炉心径方向膨脹フィードバッ
ク量についても、前述の記号a,b,c,dと若干変化
して、出力低下が速いので約40秒経過後からわずかに
“正側”にシフトする(図示せず)が、正味反応度2の
ようになる。
【0076】前述の正味反応度2によって、ガス膨脹容
器内のNaの液面レベルが炉心上端から低下する約30秒
間経過後から図5に示すように(炉出力)2の記号で示
すように、原子炉出力がガス膨脹容器を使用しない場合
よりも早期に低下し、出力/流量比が低くなるという効
果が生じている。このことは燃料要素の被覆管最高温度
の上昇を抑制し、破損に至る可能性を大幅に低減する効
果があることを示している。
【0077】上述のように反射体制御方式の原子炉にお
いて、反射体領域にガス膨脹容器30を配置することは、
ATWS事象のスクラム失敗流量低下型ULOF事象に
対する第3の炉停止系の役目を果たしていることがわか
る。更に、この場合は、冷却材流量自体がイニシェータ
となるので確実に作動する。
【0078】上述の実施例では図1から図3には図示し
ていないが炉心燃料部とガス膨脹容器の下部は共通の冷
却材入口プレナムを通して連通する構造がある。更に、
このプレナム部は高圧プレナム,低圧プレナム等に最適
配分される。
【0079】本実施例では、図3に示すガス膨脹容器内
のNa液面レベルの調整で約70%部分出力においても運
転が継続できるように設定したが、一次冷却系ポンプの
流量半減時間によっては、図5に示した(出力/流量
比)のピーク値を更に低減するように、急速に負の反応
度を投入する必要が生ずる場合がある。
【0080】この時には図3中の記号L1 に示したNa
液面レベル調整を最適化する必要がある。L1 が炉心上
端に近いときは、実質的に出力の低下につながる負の反
応度が急速に投入される。
【0081】したがって、プラントの一次系ポンプが原
子炉の寿命中に交換される場合には、そのポンプの流量
半減特性によってガス膨脹容器の内部Na液面レベルの
調整を行うことは意義がある。そのための手段として下
部のプレナム領域を通してポンプ交換,補修時に外部か
ら管状の治具による圧力調整を行う。
【0082】ガス膨脹容器の設置位置は、図16で説明し
たように炉心外側の反射体位置に設置するのが最適であ
るが、反応度制御用反射体の分割部の領域間を広くする
ことは反応度制御能力すなわち反応度寿命の低下を招く
原因となり、反応度寿命と投入できる負の反応度効果の
間にはトレードオフの関係にある。
【0083】次に図7を参照して本発明の第2の実施例
を説明する。図7において、図1と同一部分には同一符
号を付して重複する部分の説明は省略する。第2の実施
例ではガス内包容器としてのガス膨脹容器30を中性子反
射体9の外側に配置したもので、中性子遮蔽棒11の最内
側に2個ずつ並置して、反応度寿命を短くすることな
く、必要な負の反応度を確保できるように構成してい
る。炉心2から離れた位置では、単位体積当りの反応度
は小さくなるが、この領域では体積を大きくすることが
できる。
【0084】このように中性子反射体9の外側にガス膨
脹容器30を設置する場合はその効果を最大化するために
中性子反射体9の分割を図14に示した従来例から変更す
ることが期待される。
【0085】図14に示した従来例は構造上の制約を考慮
してできるだけ中性子反射効果を最大化するために分割
部を狭くしている。中性子反射体9は図14に示したよう
に曲率を有する形状や、平板型またはそれらの組合わせ
を採ることができる。
【0086】次に図8により本発明の第3の実施例を説
明する。この第3の実施例では図8(a)に示したよう
に中性子反射体9にガス内包容器としてのガス膨脹容器
30を設置する設置領域36を設けたもので、この設置領域
36はNa用スペースともなっている。なお、図8(a)
は図14に対応している。図8中(b)から(f)までは
分割された中性子反射体9に設けた設置領域36のいろい
ろな形状の例を示している。
【0087】すなわち、図8(b)は図8(a)に対応
したもので、中性子反射体9の両端を三角形状に切欠し
た設置領域36となっている。(c)は(b)と反対に逆
三角形状の設置領域36で、(d)は正三角形と逆三角形
の設置領域36で、(e)は中性子反射体9の内側両端に
設けた四角形の設置領域36で、(f)は中性子反射体9
の外側両端に設けた四角形の設置領域36である。以上の
各例は組合せを含めて種々選択により最適化される。
【0088】次に、図9により本発明の第4の実施例を
説明する。第4の実施例は図9(a)に示したように中
性子反射体9の両端内に角形状内蔵ガス膨脹容器37を設
置したものである。図9(b)は中性子反射体9を部分
的に斜視図で示している。この内蔵ガス膨脹容器37は下
部または一部でNa冷却材と連通している。封入するガ
スの圧力は反応度寿命末期に低流量時にもガスが外部に
漏れないように調整することになる。
【0089】次に、図10により本発明の第5の実施例を
説明する。第5の実施例は第1の実施例におけるガス膨
脹容器30内の不活性ガスを原子炉容器1外の圧力調整弁
38を通して図示してない調整装置に連動し、中性子反射
体9を移動させないで出力微調整とするものである。図
中符号39は連通孔で、ガス膨脹容器30の下端に設けられ
ている。
【0090】通常は炉心2の上端から上方にNa液面レ
ベルを保持し、圧力を圧力調整弁38を使用することなく
圧力変化によって炉心まわりのNa液面レベルは上昇
し、反応度が入ることはない。Na液面レベルが低下
し、負の反応度が入るのみであるように圧力を設定す
る。これは手動スクラムのように第3の炉停止系として
も機能し得る。定格出力運転に復帰するときはガス膨脹
容器30内のNa液面レベルを復帰する。
【0091】Na液面レベルが低下することにより炉心
からの中性子漏れが増すので炉の反応度が確実に低下
し、P/F比のミスマッチが低減し、炉心燃料の健全性
を確保することができる。
【0092】本発明による実施態様を要約すれば次のと
おりである。 (1) 冷却材に浸された原子炉の炉心外側に配置された中
性子反射体を上下方向に移動させ、炉心からの中性子の
漏洩を調整して炉心の反応度を制御する反射体制御方式
の原子炉において、前記中性子反射体を分割し、その分
割された中性子反射体間に冷却材液面レベルが変動する
ガス内包容器を配置したこと。
【0093】(2) (1)の原子炉において、中性子反射体
領域の背後にガス内包容器を配置すること。 (3) (1)の原子炉において、中性子反射体を分割し、そ
の分割された中性子反射体の背後にガス内包容器を配置
すること。
【0094】(4) (3)において、中性子反射体は断面形
状として分割部を挟んで切欠部を有すること。 (5) (1)の原子炉において、中性子反射体内にガス内包
容器を設けること。
【0095】(6) (1)において、中性子反射体を分割し
た領域にガス内包容器を配置し、その内包されたガス領
域を原子炉容器外のガス圧調整装置と弁によって連通し
た系を設け、通常の原子炉運転時には弁を閉じ、部分出
力調整またはスクラム時に弁を開とすること。
【0096】(7) (1)から (6)において、ガス内包容器
内のガス容積と冷却材液面レベルとを設定する場合、部
分負荷運転時の一次冷却材流量になっても冷却材液面レ
ベルが炉心の反応度に影響を与えないように調整するこ
と。
【0097】(8) (7)において、ガス内包容器内の不活
性ガス量をこの容器の冷却材連通孔を利用して炉容器外
から細管を通して封入すること。 (9) (7)から (8)において、ガス内包容器を原子炉のポ
ンプの補修による流量半減時間の変更、ポンプの交換に
よる流量半減特性の変更に合せて、新しくガス封入量を
調整または前記容器を交換すること。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、反射体の制御能力を損
なうことなく、しかも低流量時に確実に負の反応度を投
入することができ、また出力調整手段として流量調整が
広い範囲にわたって行うことができることによって、炉
心燃料の健全性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射体制御方式の原子炉の第1の
実施例を示す横断面図。
【図2】図1において、低流量時のガス膨脹容器のNa
液面レベルを示す模式図。
【図3】図2において、運転出力を変えた場合のガス膨
脹容器のNa液面レベルを示す模式図。
【図4】図3において、低流量時ガス膨脹容器内のNa
液面レベルの変動を示す曲線図。
【図5】スクラム失敗時の炉心挙動における炉心出力,
流量の変化,出力/流量比の変化を示す特性図。
【図6】スクラム失敗時の反応度バランスを示す特性
図。
【図7】本発明の第2の実施例を示す横断面図。
【図8】(a)は本発明の第3の実施例の要部を示す横
断面図、(b)から(f)は(a)において反射体に設
けるガス膨脹容器の設置領域のそれぞれの例を示す部分
断面図。
【図9】(a)は本発明の第4の実施例の要部を示す横
断面図、(b)は(a)における反射体を拡大して示す
斜視図。
【図10】本発明の第5の実施例を右半分のみ概略的に
示す縦断面図。
【図11】従来の反射体制御方式の原子炉を右半分のみ
概略的に示す縦断面図。
【図12】図11における原子炉の横断面図。
【図13】図12における燃料集合体と炉心支持体との関
係を示す縦断面図。
【図14】図12において反射体を分割しGEMを配置す
る例を説明するための横断面図。
【図15】(a)は図14におけるGEMによる負の反応
度投入の原理を説明するための一次系ポンプが正常に稼
働している時の概念図、(b)は(a)においてポンプ
が稼働していない時の概念図。
【図16】GEM集合体を炉中心から径方向に配置した
時の液体Naボイド反応度の径方向分布図。
【図17】GEMを設置する効果としてFFTF炉にお
けるスクラムなし流量低下事象時の出力変化を示す特性
図。
【図18】FFTF炉におけるGEMの実証試験時の運
用を示す模式図。
【図19】反応度制御用反射体を原子炉容器内に設置し
た原子炉を示す縦断面図。
【図20】運転に伴うNaボイド反応度の推移を示す特
性図。
【図21】運転中の反射体位置を示す概略図。
【符号の説明】
1…原子炉容器、2…炉心、3…中性子遮蔽体、4…冷
却材、5…燃料集合体、6…中性子吸収棒用のチャンネ
ル、7…炉心バレル、8…隔壁、9…中性子反射体、10
…移動領域、11…中性子遮蔽棒、12…ガードベッセル、
13…ラッパ管、14…燃料ピン、14a…燃料部、14b…プ
レナム部、15a…上部中性子遮蔽体、15b…下部中性子
遮蔽体、16…エントランスノズル、17…炉心支持体、18
…冷却材入口、19…冷却材出口、20…駆動棒、21…遮蔽
プラグ、22…駆動装置、23…カバーガス空間、24…GE
M、25…封入ガス、26…液体Na、27…連通口、28…箱
体、29…空間、30…低流量時ガス膨脹容器、31…上部遮
蔽体、32…下部遮蔽体、33…不活性ガス(封入)、34…
Na液面レベル、35…反応度制御用反射体のサイクル末
期位置、36…設置領域、37…内蔵ガス膨脹容器、38…圧
力調整弁、39…連通孔。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却材に浸された原子炉の炉心の外側に
    中性子反射体を配置し、この中性子反射体を上下方向に
    移動させ前記炉心からの中性子の漏洩を調整して前記炉
    心の反応度を制御する反射体制御方式の原子炉におい
    て、前記中性子反射体を分割し、その分割された中性子
    反射体間に内部に冷却材を導入してなり冷却材液面レベ
    ルが変動するガス内包容器を配置してなることを特徴と
    する反射体制御方式の原子炉。
  2. 【請求項2】 冷却材に浸された原子炉の炉心の外側に
    中性子反射体を配置し、この中性子反射体を上下方向に
    移動させ前記炉心からの中性子の漏洩を調整し前記炉心
    の反応度を制御する反射体制御方式の原子炉において、
    前記中性子反射体領域の背後に内部に冷却材を導入して
    なり冷却材液面レベルが変動するガス内包容器を配置し
    てなることを特徴とする反射体制御方式の原子炉。
  3. 【請求項3】 冷却材に浸された原子炉の炉心の外側に
    中性子反射体を配置し、この中性子反射体を上下方向に
    移動させ前記炉心からの中性子の漏洩を調整して前記炉
    心の反応度を制御する反射体制御方式の原子炉におい
    て、前記中性子反射体に内部に冷却材を導入してなり冷
    却材液面レベルが変動するガス内包容器を内蔵させてな
    ることを特徴とする反射体制御方式の原子炉。
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