JP3154665B2 - ハイサイド方式のモータ電流検出回路 - Google Patents

ハイサイド方式のモータ電流検出回路

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JP3154665B2
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    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば自動車
用の電動パワーステアリング装置のモータ制御などに用
いられるハイサイド方式のモータ電流検出回路に関し、
特に簡単な回路構成でコストアップを招くことなく、高
精度に増幅された検出電圧を得ることにより制御の信頼
性を向上させたハイサイド方式のモータ電流検出回路に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電動パワーステアリング装置
等においては、モータ制御のために、たとえばハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路が用いられている。この種
のモータ電流検出回路としては、たとえば、特開平8−
80860号公報または特開平4−251596号公報
等に記載されたものがある。
【0003】図10は特開平8−80860号公報に記
載された従来のハイサイド方式のモータ電流検出回路を
示す回路図である。図10において、トルクセンサ1か
らの操舵信号Tおよび車速センサ2からの車速信号SP
は、マイクロコンピュータからなる制御手段3に入力さ
れる。
【0004】制御手段3は、運転状態を示す操舵信号T
および車速信号SPに基づいて、右駆動用PWM信号R
P、左駆動用PWM信号LP、右駆動禁止信号RL、左
駆動禁止信号LLおよびリレー制御信号RLYを出力す
る。
【0005】制御手段3からの各信号RP、LP、RL
およびLLは、インバータおよびノアゲートからなるF
ET駆動回路7a〜7dを介してFET駆動信号とな
り、Hブリッジ回路4内の各FET4a〜4dに印加さ
れる。Hブリッジ回路4の出力電圧はモータMに印加さ
れ、モータMに左右方向に対応したモータ電流を供給す
る。
【0006】また、制御手段3からの各信号RP、L
P、RLおよびLLは、モータ電流検出回路5内のタイ
ミング生成回路57に入力され、リレー制御信号RLY
は、リレー6に印加される。Hブリッジ回路4のハイサ
イドとリレー6の一端との間には、シャント抵抗器Rs
が挿入され、リレー6の他端には、イグニッションスイ
ッチ8を介してバッテリ9の陽極が接続されている。
【0007】シャント抵抗器Rsの両端間から検出され
る両端電圧V1は、モータ電流検出回路5内の差動増幅
器51に直接入力され、差動増幅器51の出力信号は、
波形整形回路55および直流平滑回路56を介して検出
電圧Vdとなり、モータ電流検出回路5から出力され
る。検出電圧Vdは、モータMに供給される電流を示し
ており、フィードバック信号FBとして制御手段3に入
力される。
【0008】また、図11は特開平4−251596号
公報に記載された従来のハイサイド方式のモータ電流検
出回路を示す回路図であり、前述と同様の構成要素につ
いては、同一符号を付して詳述を省略する。図11にお
いて、モータ電流検出回路50は、Hブリッジ回路4お
よびシャント抵抗器Rsとともにモータ制御回路を構成
している。また、イグニッションスイッチ8およびバッ
テリ9は、リレー6(ここでは、図示されていない)と
ともに、モータ制御回路に給電を行うためのメイン電源
回路を構成している。
【0009】モータ電流検出回路50は、基準電圧Vr
が非反転入力端子(+)に印加される一対の差動増幅器
51および52と、差動増幅器51の出力信号が反転入
力端子(−)に印加され且つ差動増幅器52の出力信号
が非反転入力端子(+)に印加されるコンパレータ53
と、コンパレータ53の出力信号以上の差動増幅器51
の出力信号を保持するピークホールド回路54とを備え
ている。
【0010】ピークホールド回路54は、基準電圧Vr
が一端に印加される抵抗器と、この抵抗器に一端が接続
され且つ他端が接地されたコンデンサからなり、抵抗器
およびコンデンサの接続点から検出電圧Vdを出力す
る。
【0011】図11の場合、シャント抵抗器Rsの両端
電圧V1は、モータ電流検出回路50内の差動増幅器5
1によって増幅される。また、シャント抵抗器Rsのハ
イサイド電圧は、差動増幅器52およびコンパレータ5
3により構成される半波整流回路に印加される。
【0012】これにより、差動増幅器51から出力され
る増幅電圧は、基準電圧Vrとの差電圧にレベルシフト
された後、ピークホールド回路54により保持され、検
出電圧Vdとして出力される。
【0013】このようなシャント抵抗器Rsを用いたハ
イサイド方式のモータ電流検出回路は、上記特開平4−
251596号公報にも記載されているように、モータ
Mへの給電線の地絡検出も可能なことから、シャント抵
抗器Rsをグランド側に設置したローサイド方式(図示
せず)の検出回路と比較して、フェールセーフ性に優れ
たシステムが構築できることが知られている。
【0014】しかしながら、ハイサイド方式のモータ電
流検出回路においては、メイン電源回路を構成するバッ
テリ9側(ハイサイド)にシャント抵抗器Rsが設置さ
れているので、バッテリ9から安定なバッテリ電圧が供
給されても、バッテリ9の配線インピーダンス(後述す
る)により、モータMの通電時において電圧変動の影響
を直接受けてしまう。
【0015】したがって、シャント抵抗器Rsの両端を
差動増幅器51(増幅回路)の入力端子に直接接続する
と、増幅回路の入力端子電圧の変動に起因する増幅誤差
(以下、検出誤差と称する)が発生し易くなる。
【0016】以下、図12〜図14の説明図および図1
5の波形図を参照しながら、図10および図11に示し
た従来のハイサイド方式のモータ電流検出回路における
入力電圧変動および検出誤差の要因について概略的に説
明する。
【0017】図12〜図14はモータMに通電したとき
の電流経路を示す説明図であり、Hブリッジ回路4内の
各FET4a〜4dを上下ともにPWMモードで切り替
え駆動した状態を示す。図15はシャント抵抗器Rsの
両端電圧V1および電源電圧VBを示す波形図である。
ここで、電源電圧VBは、モータ制御回路に対する入力
端子電圧であり、バッテリ9(メイン電源回路)からイ
グニッションスイッチ8等の配線インピーダンスを介し
て印加されるので、電圧変動成分が含まれる。
【0018】図12〜14において、バッテリ9には、
電源電圧VBの変動を抑制するためのリプルコンデンサ
Cr(図10および図11内には示されていない)が並
設されており、リプルコンデンサCrは、バッテリ9と
ともにメイン電源回路を構成している。メイン電源回路
は、Hブリッジ回路4を介してモータMを駆動するため
のモータ電流IMを供給する。
【0019】また、バッテリ9からの給電経路(配線抵
抗RWおよびインダクタンス成分LWを含む)を介して
Hブリッジ回路4に印加される電源電圧VBは、シャン
ト抵抗器Rsの一端に印加される。
【0020】図12において、バッテリ9からの矢印i
1は、Hブリッジ回路4内のFET4aおよび4dをオ
ンしたときの電流経路を示している。このとき、バッテ
リ9からHブリッジ回路4までの電流経路には、配線抵
抗RW(抵抗値R)およびL成分LW(インダクタンス
L)が存在するので、次式で表わされる電圧降下VDP
1が発生する。
【0021】 VDP1=R・i1+L・dt/di1
【0022】また、図13において、グランド側からの
矢印i2は、図12の状態から、FET4aおよび4d
をオフして、FET4bおよび4cをオンしたときの電
流経路を示している。
【0023】図13においては、モータMから発電電圧
VMが発生し、FET4bおよび4cに内蔵された寄生
ダイオード(各FET4a〜4dの構造上、ドレインお
よびソース間に形成されるダイオード成分)を介して、
バッテリ9(メイン電源回路)側に回生電流i2が流れ
る。このとき、回生電流i2により電圧降下VDP2が
発生する。
【0024】以上のように、配線抵抗RWおよびL成分
LW(配線インピーダンス)が存在することにより、モ
ータMへの通電毎に電源電圧VBは変動する。そこで、
従来より、電源電圧VBの変動を抑制するために、メイ
ン電源回路としてリプルコンデンサCrが設置されてお
り、これにより、電源電圧VBの変動は或る程度抑制さ
れる。
【0025】しかしながら、リプルコンデンサCrの内
部にもインピーダンスが存在するので、FET4a〜4
dをPWM駆動してモータMを通電する場合、FET4
a〜4dのスイッチングに同期して、電源電圧VBの変
動は必ず発生する。
【0026】次に、図14を参照しながら、FET4a
および4dをオフからオンに切り替えた瞬間の挙動につ
いて説明する。図14において、FET4aおよび4d
がオンした直後において、FET4bおよび4c内の寄
生ダイオードはブレークダウンし、FET4bおよび4
cを介して貫通電流i3が瞬間的に流れる。
【0027】このとき、導体抵抗の非常に低い経路を流
れることから、貫通電流i3のピーク電流値が極めて大
きくなるうえ、シャント抵抗器RsおよびHブリッジ回
路4上のL成分などにより、貫通電流i3は、高周波の
スイッチングノイズ(図15内のA部参照)を発生させ
る。その後、寄生ダイオードの逆回復時間の経過後にお
いて、貫通電流i3は無くなる。
【0028】また、FET4bおよび4cをオンからオ
フした瞬間については、特に図示しないが、図13の状
態から図12の状態に電流経路が切り替わるので、配線
インダクタンスLWなどにより、同様にスイッチングノ
イズ(図15内のB部参照)が発生する。
【0029】このように、Hブリッジ回路4を構成する
FET4a〜4dをPWM駆動してモータMに通電を行
った場合、上述の動作モードが繰り返され、電源電圧V
Bは図15のように変動する。
【0030】図15において、電源電圧VBには、キャ
リアのPWM信号RPおよびLPに同期して発生する電
圧変動、すなわちモータMの通電および回生電流i2に
よる電圧変動に加えて、FET4a〜4dがオフからオ
ンに変化したときの各FET内部の寄生ダイオードのリ
カバリー電流に起因する高周波のスイッチングノイズが
重畳されている。
【0031】上述のように、ハイサイド方式の電流検出
回路においては、電源電圧VBが変動し得る入力端子
(バッテリ9側)とHブリッジ回路4との間にシャント
抵抗器Rsが設置されているので、シャント抵抗器4の
両端電圧V1も電源電圧VBの変動の影響を受ける。
【0032】したがって、図10および図11のよう
に、シャント抵抗器Rsの両端電圧V1を差動増幅器5
1に直接入力すると、両端電圧V1の交流成分が差動増
幅器51の応答速度を越えて飽和した場合に検出誤差が
発生する。
【0033】また、差動増幅器51の電源およびグラン
ドとして、それぞれ、メイン電源回路およびHブリッジ
回路4のグランドを用いると、電源変動が差動増幅器5
1のコモンモードノイズとなり、増幅誤差の発生要因と
なる。
【0034】そこで、たとえば特開平8−80860号
公報に記載の回路構成においては、電圧変動による検出
誤差の対策として、差動増幅回路51の出力側に波形整
形回路55および平滑回路56(図10参照)を設け、
各FET4a〜4dのオフ時の電源電圧VBの変動の影
響を除去している。
【0035】上記対策は、電源電圧VBの変動が或る程
度小さいときには有効であるが、差動増幅器51に入力
されるノーマルモードのスイッチングノイズや、電源電
圧VBの変動によるコモンモードノイズ等を直接低減す
ることができないので、電源電圧VBの変動が大きく差
動増幅回路51の飽和レベルに達した場合には、検出誤
差を抑制することができない。
【0036】また、特開平4−251596号公報に記
載の回路構成(図11参照)においては、シャント抵抗
器Rsに差動増幅器51に直結されているのにもかかわ
らず、検出誤差の対策が全く考慮されていない。
【0037】また、図11においては、電源電圧VBの
変動によるモータ電流検出回路50の検出誤差の問題に
加え、3個の差動増幅器(または、コンパレータ)51
〜53を用いて増幅回路を構成していることから、差動
増幅器(コンパレータ)51〜53のオフセット電圧が
3個分累積されるので、オフセットのばらつきによるモ
ータ電流検出回路50の検出誤差が発生する可能性があ
る。
【0038】さらに、図11においては、モータ電流I
Mの値が0[A]のときの検出電圧Vdが基準電圧Vr
となるので、基準電圧Vrを生成する基準電源の絶対精
度が要求される。したがって、もし、基準電源の絶対精
度が確保できない場合には、制御手段内のCPU(図示
せず)に補正手段を設け、モータ電流IMが0[A]の
ときにモータ電流検出回路50から出力される検出電圧
Vdを学習する必要がある。
【0039】なお、検出誤差の一般的な対策としては、
以下の(1)および(2)が考えられる。 (1)Hブリッジ回路4、シャント抵抗器Rsおよびリ
プルコンデンサCrを含む大電流回路部(以下、パワー
部と称する)の構造を最適化すること。 (2)増幅回路を構成する差動増幅器51として、スル
ーレートおよび電源変動除去比等の高周波特性に優れた
高速形の差動増幅器を採用すること。
【0040】上記対策のうち、(1)は、配線経路の短
縮によるインダクタンス成分LWの低減、スナバ回路の
設置、ソフトスイッチングの採用、などによるスイッチ
ングノイズ成分の低減およびリプルコンデンサCrの大
容量化(低インピーダンス化)によるキャリア(PWM
信号RPおよびLP)に同期した電源電圧VBの変動を
低減するものであり、(2)は増幅回路(差動増幅器5
1)の周波数応答を改善するものである。
【0041】しかしながら、パワー部の最適化として、
上記対策(1)は、リプルコンデンサCrなど大電流部
の大形部品の容量、配置および配線等を最適化する必要
があり、設計的な工数が多大となるうえ、近年の市場で
要求されているモータ制御装置の小形化を実現するため
に物理的な限界が生じる。また、対策(2)における増
幅回路の周波数応答の改善は、高価な高速形の差動増幅
器51を必要とするので、システムのコストアップを招
くなどの問題が生じる。
【0042】
【発明が解決しようとする課題】従来のハイサイド方式
のモータ電流検出回路は以上のように、シャント抵抗器
Rsの両端電圧V1が差動増幅器51に直接入力されて
おり、両端電圧V1が電源電圧VBの変動の影響を受け
ることから、最終的に出力される検出電圧Vdに検出誤
差が生じるうえ、両端電圧V1の交流成分が差動増幅器
51の応答速度を越えて飽和した場合にも検出誤差が生
じてしまい、モータ電流IMの検出精度を損なうという
問題点があった。
【0043】特に、特開平4−251596号公報(図
11参照)の場合、シャント抵抗器Rsの両端が差動増
幅器51に直接接続されているにもかかわらず、検出誤
差の対策を何ら施していないので、モータ電流IMの検
出精度を損なうという問題点があった。
【0044】また、特開平8−80860号公報(図1
0参照)のように、差動増幅回路51の出力側に波形整
形回路55および平滑回路56を設け、FET4a〜4
dのオフ時の電源電圧VBの変動の影響を除去しても、
差動増幅器51に入力されるノーマルモードのスイッチ
ングノイズおよび電源電圧VBの変動によるコモンモー
ドノイズを直接低減することができないので、電源電圧
VBの変動が差動増幅回路51の飽和レベルに達した場
合には、検出誤差を抑制することができないという問題
点があった。
【0045】また、図10および図11に示した従来例
のいずれの場合も、差動増幅器51の電源としてバッテ
リ9からなるメイン電源回路を用い、差動増幅器51の
グランドとしてHブリッジ回路4のグランドを用いてい
るので、電源電圧VBの変動が差動増幅器51のコモン
モードノイズとなり、増幅誤差の発生要因となるという
問題点があった。
【0046】さらに、一般的な検出誤差対策として、H
ブリッジ回路4、シャント抵抗器Rsおよびリプルコン
デンサCrを含むパワー部の構造を最適化した場合に
は、リプルコンデンサCrなどの大形部品の設計的工数
が多大となるので、小形化を実現することができないと
いう問題点があり、また、高周波特性に優れた高速形の
差動増幅器51を用いた場合にはコストアップを招くと
いう問題点があった。
【0047】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、簡単な回路構成でコストアップ
を招くことなく、シャント抵抗器から検出される両端電
圧を高精度に増幅して信頼性を向上させたハイサイド方
式のモータ電流検出回路を得ることを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るハイサイド方式のモータ電流検出回路は、Hブリッジ
回路を構成する複数のFETと、Hブリッジ回路に接続
されたモータと、モータの通電方向および通電電流量を
指示する制御手段と、制御手段からの指示信号に基づい
てFETをPWM駆動するFET駆動回路と、Hブリッ
ジ回路にモータを駆動するためのモータ電流を供給する
メイン電源回路と、Hブリッジ回路とメイン電源回路と
の間に挿入されたシャント抵抗器と、指示信号に同期し
て、FETのオン時にシャント抵抗器の両端間から検出
される両端電圧をサンプルし、且つFETのオフ時に両
端電圧を保持するためのアナログスイッチを含むサンプ
ルホールド回路と、サンプルホールド回路のホールド電
圧を増幅する差動増幅器を含み、モータ電流に対応した
検出電圧を制御手段に出力する増幅回路と、サンプルホ
ールド回路と増幅回路との間に設けられて増幅回路に対
する第1のグランドを生成する負電圧電源回路と、指示
信号に同期してアナログスイッチをスイッチングするた
めのスイッチ駆動信号を生成するスイッチ駆動信号生成
回路とを備え、増幅回路は、検出電圧を任意のグランド
に対してレベルシフトするための定電流回路を含み、第
1のグランドは、差動増幅器以外の回路に対する第2の
グランドから分離されて、メイン電源回路の電源電圧を
基準とする負の定電圧からなり、モータの通電時におけ
るメイン電源回路の電圧変動に起因する検出信号の増幅
誤差を抑制するものである。
【0049】これにより、増幅回路内の差動増幅器に対
する電源およびグランドを、メイン電源回路(シャント
抵抗器の上側)を基準電位として定電圧化する。また、
シャント抵抗器の両端電圧をサンプルホールド回路によ
り一旦サンプルし、電源基準の直流電圧に変換して増幅
回路に入力することにより、電流検出回路内の差動増幅
器の電源および入力電圧をほぼ直流電圧とし、差動増幅
器の入力回路構成およびスルーレート、電源変動除去比
などの交流特性に依存しない直流動作にする。
【0050】また、この発明の請求項2に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項1において、差
動増幅器は、NPNトランジスタ入力回路構成からな
り、負電圧電源回路は、メイン電源回路と第2のグラン
ドとの間に挿入されたコンデンサと、コンデンサの両端
間に並列接続され且つカソードがメイン電源回路に接続
されたツェナーダイオードと、ツェナーダイオードのア
ノードに直列接続された抵抗器とからなり、ツェナーダ
イオードのアノード端子から第1のグランドを生成する
ものである。
【0051】また、この発明の請求項3に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項1において、差
動増幅器は、PNPトランジスタ入力回路構成からな
り、負電圧電源回路は、正の定電圧源および負の定電圧
源を含み、メイン電源回路の電源電圧を基準として正お
よび負の定電圧を生成するものである。
【0052】このように、差動増幅器の電源として正の
定電圧源を接続し、差動増幅器のグランドとして負の定
電圧源に接地することにより、増幅回路内の差動増幅器
の電源およびグランドをメイン電源回路に対して定電圧
化する。
【0053】また、この発明の請求項4に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項1において、ス
イッチ駆動信号生成回路は、スイッチ駆動信号の立ち上
がりおよび立ち下がりを、それぞれ異なる遅延時間に設
定するための遅延回路を含むものである。
【0054】これにより、シャント抵抗器の両端電圧を
サンプルする際に、アナログスイッチをオンするタイミ
ングを遅延回路により遅延し、スイッチングノイズ成分
を増幅回路に入力する前に除去する。
【0055】また、この発明の請求項5に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項1において、定
電流回路は、増幅回路の出力端子側に設置されてベース
が差動増幅器の出力端子に接続されたレベルシフト用P
NPトランジスタと、差動増幅器の反転入力端子とメイ
ン電源回路との間に挿入された第1の抵抗器と、差動増
幅器の反転入力端子とレベルシフト用PNPトランジス
タのエミッタ端子との間に挿入された第2の抵抗器と、
メイン電源回路とレベルシフト用PNPトランジスタの
エミッタ端子との間に挿入された第3の抵抗器と、レベ
ルシフト用PNPトランジスタのコレクタ端子と第2の
グランドとの間に挿入された第4の抵抗器とを含み、第
1および第2の抵抗器は、増幅回路の第1のゲインを決
定し、第3および第4の抵抗器は、増幅回路の第2のゲ
インを決定するものである。
【0056】また、この発明の請求項6に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項1において、モ
ータ電流検出回路はモノリシックICにより構成され、
第1および第2のグランドは、モノリシックICの内部
で分離されたものである。
【0057】また、この発明の請求項7に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項5において、増
幅回路は、モノリシックICにより構成され、モノリシ
ックICは、差動増幅器、第1、第2の抵抗器およびレ
ベルシフト用PNPトランジスタと、増幅回路の基準電
圧としてメイン電源回路からの電源電圧が印加される第
1の端子と、第1の端子に一端が接続された第3の抵抗
器の他端を接続するための第2の端子とを含み、第1お
よび第2の端子は近接配置され、第3および第4の抵抗
器は、モノリシックICの外部に設置されたものであ
る。
【0058】このように、近接配置した第1および第2
の端子(メイン電源回路の近傍)間に第3の抵抗器を接
続することにより、増幅回路の基準電圧と第3の抵抗器
の基準電圧との交流成分の位相差を低減して検出誤差を
抑制する。
【0059】また、この発明の請求項8に係るハイサイ
ド方式のモータ電流検出回路は、請求項1において、差
動増幅器の入力端子に直列抵抗器を設けたものである。
これにより、差動増幅器を構成する入力トランジスタの
入力容量と直列抵抗器とで積分回路を構成し、積分効果
により差動増幅器に入力される交流成分を低減する。
【0060】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示す回
路ブロック図であり、前述と同様の構成要素について
は、同一符号を付して詳述を省略する。なお、図面の繁
雑さを避けるために、リレー6、イグニッションスイッ
チ8およびバッテリ9(図10参照)等は図示されてい
ない。また、Hブリッジ回路4の構成および動作は、図
10および図12〜図14に示した通りである。
【0061】図2は図1内の差動増幅器11を具体的に
示す回路図、図3は図1内のゲート回路62および遅延
回路63を具体的に示す回路図、図4は図1内の各信号
およびHブリッジ回路4内の各FET4a〜4d(図1
0参照)の動作を示す波形図である。
【0062】図1において、シャント抵抗器Rs、各回
路4、7、10、20、61〜63および制御手段31
は、モータ制御回路を構成している。マイクロコンピュ
ータからなる制御手段31は、目標値検出手段(図示せ
ず)により検出されたモータトルク等の目標値に応じた
モータ電流IMをモータMに通電するため、モータMに
対する通電電流量を指示するPWM信号PWと、モータ
Mの回転方向を指示する左方向(正転)指示信号LCお
よび右方向(逆転)指示信号RCとを出力する。
【0063】FET駆動回路7は、前述(図10参照)
のノアゲート7a、7b、インバータ7cおよび7dに
対応しており、PWM信号PW、左方向指示信号LCお
よび右方向指示信号RCに基づいて、Hブリッジ回路4
内のFET4a〜4dをPWM駆動する。FET駆動回
路7は、たとえば図4の動作波形例のように、左方向指
示信号LCおよび右方向指示信号RCによって指示され
るモータMの回転方向に対応したFETを、PWM信号
PWに同期して駆動する。
【0064】Hブリッジ回路4内のFET4a〜4dと
しては、コストおよび入手性の観点から、一般的に全て
Nチャネル形FET(図10参照)が用いられるので、
Hブリッジの上側のFET4aおよび4bを駆動するた
めの昇圧電源またはブートストラップ回路が必要であ
る。
【0065】図1においては、昇圧回路などが特に示さ
れていないが、昇圧回路に相当する機能は、FET駆動
回路7内に含まれているものとする。また、Hブリッジ
回路4の動作中の電流経路については、前述(図12〜
図14参照)した通りなのでここでは省略する。
【0066】制御手段31からの各指示信号PW、LC
およびRCに応じてモータMに通電されたモータ電流I
Mは、前述と同様に、Hブリッジ回路4のハイサイドに
挿入されたシャント抵抗器Rsにより両端電圧V1に変
換される。
【0067】シャント抵抗器Rsの両端電圧V1が印加
されるサンプルホールド回路61は、シャント抵抗器R
sとHブリッジ回路4との接続点に接続されたアナログ
スイッチQ1と、アナログスイッチQ1を介してシャン
ト抵抗器Rsの両端間に並列接続された抵抗器R1と、
抵抗器R1の両端間に並列接続されたコンデンサC1と
により構成されている。抵抗器R1およびコンデンサC
1は時定数回路を構成している。
【0068】サンプルホールド回路61は、各指示信号
PW、LCおよびRCに同期したアナログスイッチQ1
のオン動作により、Hブリッジ回路4内のFETがオン
期間中のシャント抵抗器Rsの両端電圧V1をコンデン
サC1にサンプルし、FETがオフ時においては、アナ
ログスイッチQ1のオフ動作により、コンデンサC1の
両端間の電圧をホールド電圧V2として出力する。サン
プルホールド回路61は、Hブリッジ回路4内のFET
オン直後のスイッチングを除去してサンプルし、FET
オフ直前にホールドする。
【0069】アナログスイッチQ1をスイッチングする
ためのスイッチ駆動信号SDを生成するスイッチ駆動信
号生成回路は、PWM遅延信号PRに基づいてスイッチ
駆動信号SDを生成するゲート回路62と、PWM信号
PWを遅延してPWM遅延信号PRを生成する遅延回路
63とにより構成されている。
【0070】スイッチ駆動信号生成回路内の遅延回路6
3は、スイッチ駆動信号SDの立ち上がりおよび立ち下
がりを、それぞれ異なる遅延時間に設定する。ゲート回
路62は、遅延回路63からのPWM遅延信号PRと、
制御手段31からの各方向指示信号LCおよびRCとに
基づいて、スイッチ駆動信号SDを生成し、アナログス
イッチQ1を各方向指示信号LCおよびRCのタイミン
グでオンオフさせる。
【0071】増幅回路10の駆動用安定化電源として作
用する負電圧電源回路20は、バッテリ9(図10参
照)およびリプルコンデンサCrを含むメイン電源回路
の電源電圧端子と、第2のグランドGnd2との間に設
置されており、モータ制御回路に供給される電源電圧V
Bを基準として、増幅回路10内の差動増幅器11に対
する第1のグランドGnd1を生成する。
【0072】負電圧電源回路20は、メイン電源回路の
端子(電源電圧VB)と第2のグランドGnd2との間
に挿入されたデカップリングコンデンサC21と、デカ
ップリングコンデンサC21の両端間に並列接続され且
つカソードが電源電圧端子に接続されたツェナーダイオ
ードZDと、ツェナーダイオードZDのアノードに直列
接続された抵抗器R21とにより構成され、ツェナーダ
イオードZDのアノード端子から第1のグランドGnd
1を生成する。
【0073】負電圧電源回路20内のツェナーダイオー
ドZDおよび抵抗器R21は、増幅回路10の駆動電圧
Vop(=電源電圧VB)と第1のグランドGnd1の
電位差を安定な定電圧に保持する。
【0074】増幅回路10は、たとえばNPNトランジ
スタ入力回路構成からなる差動増幅器11と、検出電圧
Voを任意のグランド(この場合、第2のグランドGn
d2)に対してレベルシフトするための定電流回路(後
述する)とを含み、ホールド電圧V2を増幅してモータ
電流IMに対応した検出電圧Voを制御手段31に出力
する。
【0075】増幅回路10内の差動増幅器11は、電源
電圧VBを駆動電圧Vopとし、第1のグランドGnd
1をグランドとしており、電源電圧VBおよび第1のグ
ランドGnd1によって駆動されてホールド電圧V2を
増幅する。差動増幅器11の反転入力端子(−)および
非反転出力端子(+)には、それぞれ直列抵抗器R16
およびR17が挿入されている。
【0076】差動増幅器11の反転入力端子(−)に接
続された直列抵抗器R16の他端は、定電流回路内の抵
抗器R11およびR12の接続点に接続されている。ま
た、差動増幅器11の非反転入力端子(+)に接続され
た直列抵抗器R17の他端は、アナログスイッチQ1の
出力端子に接続されている。また、差動増幅器11の出
力端子と電源電圧端子との間には、プルアップ抵抗器R
15が挿入されている。
【0077】さらに、差動増幅器11に対する第1のグ
ランドGnd1は、差動増幅器11以外の回路に対する
第2のグランドGnd2から分離されており、メイン電
源回路に対する負の定電圧からなる。これにより、モー
タMの通電時におけるメイン電源回路の電圧変動に起因
する検出電圧Voの増幅誤差を抑制するようになってい
る。
【0078】一方、増幅回路10の出力端子側に設置さ
れた定電流回路は、差動増幅器11の出力端子にベース
が接続されたレベルシフト用PNPトランジスタQ10
と、電源電圧端子とレベルシフト用PNPトランジスタ
Q10のエミッタ端子との間に挿入された抵抗器R13
と、抵抗器R13の両端間に並列接続された抵抗器R1
1およびR12と、レベルシフト用PNPトランジスタ
Q10のコレクタ端子と第2のグランドGnd2との間
に挿入された抵抗器R14とにより構成されており、抵
抗器R14の両端間の電圧を検出電圧Voとして制御手
段31に出力する。
【0079】図2は図1内の差動増幅器11の構成を具
体的に示す回路ブロック図である。図2においては、差
動増幅器11がNPNトランジスタ入力回路により構成
されているので、差動増幅器11のための昇圧電源は不
用となっている。
【0080】差動増幅器11は、ベースが非反転入力端
子(+)となるNPNトランジスタQ11と、エミッタ
がNPNトランジスタQ11のエミッタに接続されたP
NPトランジスタQ12およびQ13と、ベースが反転
入力端子(−)となるNPNトランジスタQ14と、エ
ミッタがNPNトランジスタQ14のエミッタに接続さ
れたPNPトランジスタQ15およびQ16とを有す
る。
【0081】また、差動増幅器11は、コレクタがPN
PトランジスタQ12のコレクタに接続されたNPNト
ランジスタQ17と、コレクタがPNPトランジスタQ
15のコレクタに接続されたNPNトランジスタQ18
と、エミッタがNPNトランジスタQ17およびQ18
の各ベースに接続されたNPNトランジスタQ19とを
有する。
【0082】NPNトランジスタQ11のベースには直
列抵抗器R17が接続され、NPNトランジスタQ14
のベースには直列抵抗器R16が接続されている。NP
NトランジスタQ11およびQ12の各コレクタには、
駆動電圧Vopとして電源電圧VBが印加され、NPN
トランジスタQ17〜Q19の各エミッタには、抵抗器
を介して負電圧電源回路20からの第1のグランドGn
d1が印加されている。
【0083】さらに、PNPトランジスタQ13および
Q16の各ベースは各々のコレクタと短絡されており、
PNPトランジスタQ13およびQ16の各コレクタの
短絡点には定電流源12が接続されている。定電流源1
2の他端には、負電圧電源回路20の出力端子(NPN
トランジスタQ17〜Q19の各エミッタ)が接続され
ている。
【0084】図3は図1内のゲート回路62および遅延
回路63の構成を具体的に示す回路図、図4は遅延回路
63およびゲート回路62の動作を示す波形図である。
図3において、ゲート回路62は、左方向指示信号LC
および右方向指示信号RCの論理積をとるナンドゲート
64と、ナンドゲート64の出力信号とPWM遅延信号
PRとの論理積をとってスイッチ駆動信号SDとして出
力するナンドゲート65とを有する。
【0085】遅延回路63は、PWM信号PWにより動
作するPNPトランジスタQ6およびNPNトランジス
タQ7と、各トランジスタQ6およびQ7の出力端子と
なるコレクタに接続された抵抗器R2およびR3と、電
源およびグランド間に挿入された抵抗器R4およびR5
と、各抵抗器R2およびR3とグランドとの間に挿入さ
れたコンデンサC3と、PNP遅延信号PRを出力する
コンパレータ30とを有する。
【0086】PNPトランジスタQ6のエミッタは電源
に接続され、NPNトランジスタQ7のエミッタは接地
されている。コンパレータ30は、コンデンサC3の一
端から得られる積分電圧V4と各抵抗器R4およびR5
の接続点から得られる分圧電圧Vth1との比較に基づ
いてPNP遅延信号PRを出力する。分圧電圧Vth1
を生成する電源およびPNP遅延信号PRをプルアップ
するための電源としては、モータ制御回路内の安定化電
源(たとえば、5V)が用いられる。
【0087】次に、図4を参照しながら、遅延回路63
およびゲート回路62からなるスイッチ駆動信号生成回
路の動作について説明する。遅延回路63内において、
PNPトランジスタQ6およびNPNトランジスタQ7
は、PWM信号PWに応答して相補的にオン駆動され、
各抵抗器R2およびR3を介して、コンデンサC3の一
端を電源またはグランドに接続する。
【0088】各トランジスタQ6およびQ7のオンオフ
により充放電されるコンデンサC3は、抵抗器R2およ
びR3とともに積分回路を構成しており、コンデンサC
3の一端から出力される積分電圧V4は、コンパレータ
30の非反転入力端子(+)に入力される。
【0089】このとき、積分回路内のコンデンサC3に
対して、PNPトランジスタQ6および抵抗器R2から
なる充電経路と、NPNトランジスタQ7および抵抗器
R3からなる放電経路とが分離されているので、積分電
圧V4の波形は、図4のように、充電時(立ち上がり)
の時定数τ2と放電時(立ち下がり)の時定数τ1とを
個別に設定することができる。
【0090】一方、抵抗器R4およびR5による分圧電
圧Vth1は、コンパレータ30の反転入力端子(−)
に入力される。これにより、コンパレータ30は、分圧
電圧Vth1を閾値として比較し、積分電圧V4を遅延
したPWM遅延信号PR(図4参照)を出力する。
【0091】また、ゲート回路62は、PWM遅延信号
PRおよび各指示信号LCおよびRCに基づいてスイッ
チ駆動信号SDを生成し、サンプルホールド回路61内
のアナログスイッチQ1を駆動する。
【0092】もし、遅延回路63内の積分回路として、
単一の時定数で動作する単純なものを用いると、スイッ
チ駆動信号SDによるサンプルタイミング遅延分と同様
に、ホールドタイミングも遅延するので、適正なサンプ
ルタイミングおよびホールドタイミングを設定すること
ができない場合がある。
【0093】そこで、遅延回路63は、サンプルタイミ
ングおよびホールドタイミングの遅延に対して、各々の
時定数を別個に設定可能な回路構成を有し、サンプルタ
イミングおよびホールドタイミングの双方の適正化を実
現している。
【0094】ゲート回路62は、制御手段31が正常で
あって左方向指示信号LCまたは右方向指示信号RCの
一方を出力しているときのみ、ナンドゲート64の出力
レベルをH(ハイ)としてナンドゲート65を有効に
し、PWM遅延信号PRに同期したスイッチ駆動信号S
Dを出力する。
【0095】一方、ゲート回路62は、制御手段31が
異常であって指示信号LCおよびRCがともにHレベル
の場合に、ナンドゲート64の出力レベルをL(ロー)
としてナンドゲート65を無効にし、スイッチ駆動信号
SDをHレベルに固定する。これにより、アナログスイ
ッチQ1はオン状態を継続し、サンプルホールド回路6
1は常時サンプル状態となり、FET駆動回路7の故障
などによる異常電流の検出を可能にする。
【0096】なお、図3の場合、ゲート回路62は、回
路構成の簡略化のため、各指示信号LCおよびRCがと
もにLレベルのときにも、PWM遅延信号PRに同期し
たスイッチ駆動信号SDを出力するようになっている。
しかしながら、各指示信号LCおよびRCがともにLレ
ベルの状態では、図4のように、Hブリッジ回路4内の
FET駆動が行われないので、スイッチ駆動信号SDを
Hレベルに固定する回路構成(図示せず)とした方がよ
い。
【0097】図1において、増幅回路10は、差動増幅
器11、抵抗器R11〜R17およびレベルシフト用P
NPトランジスタQ10により構成される非反転増幅回
路からなり、サンプルホールド回路61を介して入力さ
れるホールド電圧V2を、電源電圧VBを基準として増
幅する。
【0098】また、増幅回路10は、レベルシフト用P
NPトランジスタQ10、抵抗器R13および抵抗器R
14からなる定電流回路を有し、差動増幅器11を介し
て増幅された電圧を、任意のグランドたとえば第2のグ
ランドGnd2を基準とした電圧にレベルシフトし、検
出電圧Voとして制御手段31に出力する。
【0099】増幅回路10内において、プルアップ抵抗
器R15は、電源電圧VBの付近での差動増幅器11の
出力電圧の応答性を改善する。また、直列抵抗器R16
およびR17は、差動増幅器11内のトランジスタ入力
容量(コレクタベース間の容量)とともに積分回路を構
成しており、差動増幅器11の入力段のバイアス電流変
動を抑制することにより、差動増幅器11に入力される
電圧信号のノイズを低減する。
【0100】図1において、増幅回路10、負電圧電源
回路20、サンプルホールド回路61、ゲート回路62
および遅延回路63からなるモータ電流検出回路により
制御手段31にフィードバックされる検出電圧Voは、
抵抗器R14を介して、第2のグランドグランドGnd
2基準の電位にレベル変換されている。
【0101】しかしながら、検出電圧Voは定電流出力
回路なので、たとえば、A/Dコンバータ用のアナログ
グランドが制御手段31の他のグランドと分離されてい
る場合には、抵抗器R14をA/Dコンバータ用のアナ
ロググランドに対して接地してもよい。
【0102】制御手段31は、増幅回路10から入力さ
れる検出電圧Voから、モータ電流IMの検出電流値を
算出し、目標電流に対する検出電流値の偏差が最小とな
るように、PID制御など公知の制御技術により指示信
号PW、LCおよびRCを出力し、モータ電流IMのフ
ィードバック制御を行う。
【0103】以下、図4および図5の波形図ならびに図
12〜図14の説明図を参照しながら、図1〜図3に示
したこの発明の実施の形態1によるモータ電流IMの検
出動作について説明する。
【0104】図5はHブリッジ回路4内のFET駆動時
の各部の電圧信号を示す波形図である。ここでは、代表
的に、左方向回転駆動用のFET4aおよび4d(図1
0参照)に注目し、FET4aおよび4dのゲートソー
ス間電圧(FET駆動信号)VGSを切り換えた場合の
検出電圧Voの検出動作を示している。
【0105】図5において、区間P1n、P1n+1
は、FET4aおよび4dがオン状態の区間、区間P2
n−1、P2nは、FET4aおよび4dがオフ状態の
区間をそれぞれ示す。
【0106】PWM信号PWのパルスエッジに対して、
スイッチ駆動信号SDは、遅延時間td1後に立ち上が
り且つ遅延時間td2後に立ち下がり、FET駆動信号
VGSは、遅延時間td3後に立ち上がり且つ遅延時間
td4後に立ち下がる。また、各電圧V1〜V3、第1
および第2のグランドGnd1およびGnd2は、電源
電圧VBを基準とする波形であり、電源電圧VBおよび
検出電圧Voは、第2のグランドGnd2を基準とする
波形である。
【0107】まず、サンプルホールド回路61による両
端電圧V1のサンプルホールド動作について説明する。
FET駆動回路7は、各指示信号LCおよびRCの方向
指示に応じて、Hブリッジ回路4内のFET4a〜4d
のうちの各一対(4aおよび4d、または4bおよび4
c)をPWM信号PWに同期してオンオフ駆動する。
【0108】シャント抵抗器Rsの両端電圧V1は、シ
ャント抵抗器Rs(抵抗値rs)の通過電流をiとすれ
ば、以下のように表わされる。
【0109】V1=rs・i
【0110】ここで、モータMへの通電電流(モータ電
流IM)を計測するには、たとえば区間P1n中の両端
電圧V1をサンプルすればよいが、FET駆動信号VG
Sが閾値Vthを越えた瞬間にスイッチングノイズ(図
5内のA部参照)が発生するので、モータ電流IMの検
出精度を向上させるためには、区間P1nを除去してサ
ンプリングすることが望ましい。
【0111】したがって、遅延回路63内の放電用の抵
抗器R3(図3参照)の抵抗値を大きく設定し、抵抗器
R3およびコンデンサC3からなる積分回路の時定数τ
1(図4参照)を大きく設定する。これにより、図5の
ように、スイッチ駆動信号SDの立ち上がり遅延時間t
d1は、FET駆動信号VGSの立ち上がり遅延時間t
d3よりも長くなる。
【0112】この結果、シャント抵抗器Rsの両端電圧
V1は、スイッチングノイズ(A部)が発生した後にサ
ンプルホールドされることになり、スイッチングノイズ
の影響を除去することができる。
【0113】その後、区間P2nにおいてFET4aお
よび4dがオフされ、回生電流i2(図13参照)が流
れ始めると、サンプルホールド回路61は、コンデンサ
C1にサンプルした電荷を放出する。
【0114】このとき、回生電流i2により、両端電圧
V1にノイズ(図5内のB部参照)が重畳されので、ノ
イズ(B部)のサンプリングを回避して不用な電荷の流
出を防止することが望ましい。
【0115】したがって、遅延回路63内の充電用の抵
抗器R2(図3参照)の抵抗値を小さく設定し、抵抗器
R2およびコンデンサC3からなる積分回路の時定数τ
2(図4参照)を大きく設定する。これにより、図5の
ように、スイッチ駆動信号SDの立ち下がり遅延時間t
d2は、FET駆動信号VGSの立ち下がり遅延時間t
d4よりも短くなる。
【0116】この結果、両端電圧V1のサンプルホール
ドは、ノイズ(B部)が発生する前に終了することにな
り、回生電流ノイズによる不用な電荷の流出を防止する
ことができる。
【0117】こうしてサンプルされたホールド電圧V2
は、図5のように、電源電圧VBを基準電位として、モ
ータMの通電時のシャント抵抗器Rsの両端電圧V1を
サンプルした負方向の電圧となり、ホールド状態におい
ては、サンプルホールド回路61内の抵抗器R1および
コンデンサC1によって決定する時定数τ3で放電する
波形となる。
【0118】したがって、モータ電流IMに追従した高
精度はホールド電圧V2を得るためには、非サンプル期
間のホールド電圧V2の時定数τ3を、回生電流i2に
よるモータMの減少時の時定数τ4と同様に設定すれば
よい。実際には、バッテリ9およびモータMによって決
定するモータ電流IMの減少時定数τ4をあらかじめ計
測しておき、時定数τ4とほぼ一致するように、サンプ
ルホールド回路61内の放電時定数τ3を決定する。
【0119】増幅回路10は、まず、電源電圧VBを基
準としてホールド電圧V2を増幅し、抵抗器R13の両
端に増幅電圧V3を発生させる。このとき、抵抗器R1
1およびR12(抵抗値r11およびr12)は、増幅
電圧V3を生成するための第1のゲインを決定してお
り、増幅電圧V3は、以下のように表わされる。
【0120】V3=1+r12/r11
【0121】さらに、増幅回路10は、レベルシフト用
PNPトランジスタQ10を含む定電流回路により増幅
電圧V3を増幅し、第2のグランドGnd2を基準とす
る検出電圧Voを出力する。このとき、抵抗器R13お
よびR14(抵抗値r13およびr14)は、検出電圧
Voを生成するための第2のゲインを決定しており、検
出電圧Voは、以下のように表わされる。
【0122】Vo=V3・r14/r13
【0123】図5において、ホールド電圧V2は、電源
電圧VBを基準として観測すると、ほぼ直流電圧である
が、第2のグランドGnd2を基準として観測すると、
電源電圧VBの変動(両端電圧V1の変動に対応してい
る)とほぼ同相の交流電圧波形となる。
【0124】したがって、増幅回路10内の差動増幅器
11に対する第1のグランドGnd1を、他の回路に対
する第2のグランドGnd2から分離して、負電圧電源
回路20内の安定な負の定電圧源(=Gnd1)に接地
している。
【0125】負電圧電源回路20内のツェナーダイオー
ドZDは、電源電圧VBを基準として、増幅回路10の
駆動電源Vopおよび第1のグランドGnd1を電圧V
Zに定電圧化することにより、モータMの通電および回
生電流i2による電源電圧VBの電圧変動を除去する。
【0126】また、負電圧電源回路20内のデカップリ
ングコンデンサC21は、電源ラインに重畳する高周波
スイッチングノイズを低減することにより、差動増幅器
11に対する入力信号ならびに電源(Vop)およびグ
ランド(Gnd1)を直流化する。これにより、差動増
幅器11に対して安定な給電を行うことができ、安定な
増幅電圧V3を得ることができる。
【0127】また、上記回路構成により、モータMの通
電による電源電圧VBの変動の影響を受け易いハイサイ
ド方式の電流検出回路においても、カットオフ周波数f
Tが1MHz程度の汎用の差動増幅器11を用いて高精
度な増幅回路10を実現することができる。
【0128】同様に、モータ通電時の電源電圧VBの変
動量にかかわらず、差動増幅回路11の高周波特性(電
源変動除去比SVR)等に依存することなく、安価な差
動増幅器11を用いて電源電圧変動に起因する電流検出
誤差を抑制することができる。
【0129】また、増幅回路10内の差動増幅器11を
1段構成としているので、前述(図11参照)のような
差動増幅器51〜53のオフセットが累積される問題も
ない。また、レベルシフト用PNPトランジスタQ10
を含む定電流回路によって検出電圧Voを任意のグラン
ド基準の電圧に変換できるので、前述(図11参照)の
基準電圧Vrも不用となる。
【0130】さらに、遅延回路63内の充放電用に個別
の2つの時定数τ1およびτ2を設定し、サンプルホー
ルド回路61のサンプルタイミングをHブリッジ回路4
内のFETのオンタイミングよりも遅延させるととも
に、ホールドタイミングをFETのオフ直前となるよう
にしたので、FETのオン時およびオフ時のスイッチン
グノイズ成分を除去するとともにホールド時の無用な電
荷流出を防止することができる。したがって、差動増幅
器11または増幅回路10の全体の動作周波数特性によ
らず電流検出誤差を抑制することができる。
【0131】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、負電圧電源回路20としてツェナーダイオードZD
による負の定電圧回路のみを用いたが、電源電圧VBを
基準としたチャージボンプ式の正の定電圧回路を含む負
電圧電源回路を用いてもよい。図6はこの発明の実施の
形態2による負電圧電源回路20Bおよび差動増幅器1
1Bを示す回路図である。
【0132】この場合、負電圧電源回路20Bには昇圧
電源22が付加されており、前述の負の定電圧源のみな
らず、正の定電圧源をも含んでいる。また、差動増幅器
として、PNPトランジスタ入力回路構成の差動増幅器
11Bが用いられている。なお、直列抵抗器R17およ
びR18等は、簡略化のために図示されていない。
【0133】負電圧電源回路20Bは、負の定電圧源
(ツェナーダイオードZD、コンデンサC21および抵
抗器R21)の他に、ツェナーダイオードZDに直列接
続されたツェナーダイオードZD2、コンデンサC21
に直列接続されたコンデンサC22および抵抗器R22
を有し、ツェナーダイオードZD2、コンデンサC22
および抵抗器R22は、正の定電圧源を構成している。
【0134】コンデンサC22と抵抗器R22との接続
点には、昇圧電源22からの電圧が印加され、ツェナー
ダイオードZD2のアノードとコンデンサC22との接
続点には、電源電圧VBが印加されている。これによ
り、抵抗器R22とツェナーダイオードZD2のカソー
ドとの接続点から、差動増幅器11Bに対する駆動電圧
Vopが出力されている。一方、ツェナーダイオードZ
Dと抵抗器R21との接続点からは、前述と同様に、第
1のグランドGnd1が出力されている。
【0135】差動増幅器11Bは、ベースが非反転入力
端子(+)となるPNPトランジスタQ21と、ベース
が反転入力端子(−)となるPNPトランジスタQ22
と、コレクタがPNPトランジスタQ21のコレクタに
接続されたNPNトランジスタQ23と、コレクタがP
NPトランジスタQ22のコレクタに接続されたNPN
トランジスタQ24と、PNPトランジスタQ21およ
びQ22の各エミッタの短絡点に接続された定電流源1
2Bとを有する。
【0136】差動増幅器11Bにおいて、定電流源12
Bの他端には、差動増幅器11Bの駆動電源Vopとし
て、ツェナーダイオードZD2のカソード電位が印加さ
れている。また、NPNトランジスタQ23およびQ2
4の各エミッタには、ツェナーダイオードZDのアノー
ド電位すなわち第1のグランドGnd1が印加されてい
る。
【0137】図6の差動増幅器11Bにおいて、差動増
幅器11B内の定電流源12Bの電圧降下をVBEとす
ると、入力電圧がVop−2VBEまでしか動作しない
ので、電源電圧VBを基準として電圧増幅するために
は、駆動電圧Vopとして昇圧電源22を用いる必要が
ある。
【0138】この場合、負電圧電源回路20Bは、駆動
電圧Vopとして電源電圧VBに対する正の定電圧を生
成し、第1のグランドGnd1として電源電圧VBに対
する負の定電圧を生成する。なお、この発明の実施の形
態2における上記以外の回路構成および動作について
は、前述と同様なのでここでは説明しない。
【0139】このように、チャージボンプ式の負電圧電
源回路20Bを用いることにより、PNPトランジスタ
入力回路構成の差動増幅器11Bに対しても、この発明
を適用することができ、前述と同様に、信頼性の高い検
出電圧Voを得ることができる。
【0140】実施の形態3.なお、上記実施の形態1で
は、モータ電流検出回路の実装構造について特に言及し
なかったが、回路構成をモノリシックIC化してもよ
い。図7はこの発明の実施の形態3を示す回路ブロック
図であり、増幅回路10、ゲート回路62および遅延回
路63等の回路をモノリシックIC90内に構成した状
態を示している。
【0141】図7において、第1のグランドGnd1お
よび第2のグランドGnd2は、モノリシックIC90
内で分離されている。また、負電圧電源回路20は、前
述のように、メイン電源回路の電源電圧VBと第1のグ
ランドGnd1との間を定電圧化している。
【0142】しかし、モノリシックIC90内の各グラ
ンドGnd1およびGnd2を分離しても、各回路の構
成素子とモノリシックIC90のサブストレート(シリ
コン基板)との間に結合容量が存在するので、実際に
は、酸化膜(SiO2)を用いた分離技術などにより、
交流的にも完全分離することが望ましい。
【0143】図7のように、第1のグランドGnd1お
よび第2のグランドGnd2をモノリシックIC90内
で分離し、電源電圧VBを基準として定電圧源(負電圧
電源回路20)を付加することにより、スイッチ駆動信
号生成回路(ゲート回路62および遅延回路63)等の
第2のグランドGnd2を基準として動作する回路およ
び増幅回路10をモノリシックIC90内に構成するこ
とができる。
【0144】なお、モノリシックIC90内での消費電
力を低減するために、ここでは、負電圧電源回路20を
モノリシックIC90の外部に設置しているが、負電圧
電源回路20をモノリシックIC90に内蔵してもよ
い。
【0145】また、増幅回路10の増幅ゲインをモノリ
シックIC90の外部で設定するために、増幅回路10
内の抵抗器R13およびR14をモノリシックIC90
の外部に設置しているが、増幅回路10のゲインを固定
してもよい場合には、抵抗器R13およびR14をモノ
リシックIC90に内蔵してもよい。また、逆に、抵抗
器R11およびR12をモノリシックIC90の外部に
設置して、抵抗器R13およびR14をモノリシックI
C90に内蔵してもよい。
【0146】一般に、IC内の抵抗器は、トランジスタ
のベースに不純物を拡散して形成された半導体抵抗器か
らなり、抵抗値の絶対精度は低いが、抵抗比などの相対
精度は高い。また、IC外部の抵抗器は、炭素皮膜抵抗
値や金属皮膜抵抗値等からなり、絶対精度は高いが、相
対精度は低い。したがって、各増幅ゲインを決定する抵
抗器対(たとえば、R13およびR14)は、IC内部
またはIC外部のいずれかに共通配置することが望まし
い。
【0147】実施の形態4.なお、上記実施の形態3で
は、各IC端子の配置関係について特に言及しなかった
が、抵抗器R13の出力側端子と電源電圧VBの入力端
子とを近接配置してもよい。
【0148】図8はこの発明の実施の形態4を示す平面
図であり、モノリシックIC90の電源端子TVBと、
抵抗器R13の接続端子TV3とを近接配置した場合を
示す。
【0149】図8において、抵抗器R13の一端は、電
源電圧VBが印加されたパターンPAを介してモノリシ
ックIC90の電源端子TVBに接続され、増幅電圧V
3が印加される抵抗器R13の他端は、パターンPBを
介してモノリシックIC90の端子TV3に接続されて
いる。
【0150】モノリシックIC90および抵抗器R13
は基板100上に実装され、モノリシックIC90の各
端子VBおよびV3は、隣接配置されており、抵抗器R
13を各端子VBおよびV3の近傍に実装している。
【0151】図9は図8のモノリシックIC構造と比較
対照するための実装例を示す平面図であり、差動増幅器
11、抵抗器R13およびレベルシフト用PNPトラン
ジスタQ10等を個別部品として実装した場合を示す。
図9の場合、パターンPAの配線が長いので、大きなイ
ンダクタンスLPが発生することになる。
【0152】パターンPAのインダクタンスLPは、電
源電圧VBと抵抗器R13のパターンPA側の端子電圧
との間に交流成分の位相差を発生するので、極力抑制さ
れなければならない。
【0153】図8のIC配線状態と図9の個別部品実装
状態とを比較すると、図8によれば、パターンPAの配
線長さが極限まで短縮され、パターンPAのインダクタ
ンスLPが抑制されていることが分かる。
【0154】図8のように、モノリシックIC90上に
隣接配置された各端子TVBおよびTV3に抵抗器R1
3を実装することにより、モノリシックIC90および
抵抗器R13等を実装する際に、モノリシックIC90
の電源端子TVBの電圧と、抵抗器R13の基準電圧端
子(電源電圧VB側の端子)との間のパターンPAのイ
ンダクタンスLPを最小限に抑制することができる。
【0155】したがって、モノリシックIC90上に形
成された増幅回路10の電源端子TVBの基準電圧と、
抵抗器R13のパターンPA側の基準電圧(電源電圧V
B)との交流成分の位相差を低減して検出誤差をさらに
抑制することができる。
【0156】実施の形態5.なお、上記実施の形態4で
は、電源端子VBと抵抗器R13の接続用端子V3とを
隣接配置したが、近年のICパッケージ技術において
は、リードのファインピッチ化が進んでいるので、各端
子VBおよびV3を1端子分〜数端子分だけ離して配置
しても同等の効果が得られる。
【0157】実施の形態6.また、上記各実施の形態で
は、ホールド電圧V2に重畳されるスイッチングノイズ
を除去するために、差動増幅器11の入力端子に直列抵
抗器R17およびR18を設け、差動増幅器11内の入
力容量とともに積分回路を構成したが、ノイズ成分が増
幅誤差に与える影響が許容範囲内であれば、直列抵抗器
R17およびR18を省略してもよい。
【0158】実施の形態7.また、上記各実施の形態で
は、モータ電流IMを制御するための制御手段31とし
て、マイコンを用いたデジタルサーボの場合を例にとっ
て説明をしたが、制御手段31として差動増幅器を用い
たアナログサーボの場合にも適用可能なことは言うまで
もない。
【0159】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれ
ば、Hブリッジ回路を構成する複数のFETと、Hブリ
ッジ回路に接続されたモータと、モータの通電方向およ
び通電電流量を指示する制御手段と、制御手段からの指
示信号に基づいてFETをPWM駆動するFET駆動回
路と、Hブリッジ回路にモータを駆動するためのモータ
電流を供給するメイン電源回路と、Hブリッジ回路とメ
イン電源回路との間に挿入されたシャント抵抗器と、指
示信号に同期して、FETのオン時にシャント抵抗器の
両端間から検出される両端電圧をサンプルし、且つFE
Tのオフ時に両端電圧を保持するためのアナログスイッ
チを含むサンプルホールド回路と、サンプルホールド回
路のホールド電圧を増幅する差動増幅器を含み、モータ
電流に対応した検出電圧を出力する増幅回路と、サンプ
ルホールド回路と増幅回路との間に設けられて増幅回路
に対する第1のグランドを生成する負電圧電源回路と、
指示信号に同期してアナログスイッチをスイッチングす
るためのスイッチ駆動信号を生成するスイッチ駆動信号
生成回路とを備え、増幅回路は、検出電圧を任意のグラ
ンドに対してレベルシフトするための定電流回路を含
み、第1のグランドは、差動増幅器以外の回路に対する
第2のグランドから分離されて、メイン電源回路の電源
電圧を基準とする負の定電圧からなり、増幅回路の電源
およびグランドを、メイン電源回路(シャント抵抗器の
上側)を基準電位として定電圧化するとともに、シャン
ト抵抗器の両端電圧をサンプルホールド回路により一旦
サンプルし、電源基準の直流電圧に変換して増幅回路に
入力することにより、差動増幅器に対する電源および入
力電圧をほぼ直流電圧とし、差動増幅器の入力回路構成
およびスルーレート、電源変動除去比などの交流特性に
依存しない直流動作にし、モータ通電時におけるメイン
電源回路の電圧変動に起因する検出信号の増幅誤差を抑
制するようにしたので、コストアップを招くことなく、
シャント抵抗器から検出される両端電圧を高精度に増幅
して信頼性を向上させたハイサイド方式のモータ電流検
出回路が得られる効果がある。
【0160】また、この発明の請求項2によれば、請求
項1において、差動増幅器は、NPNトランジスタ入力
回路構成からなり、負電圧電源回路は、メイン電源回路
と第2のグランドとの間に挿入されたコンデンサと、コ
ンデンサの両端間に並列接続され且つカソードがメイン
電源回路に接続されたツェナーダイオードと、ツェナー
ダイオードのアノードに直列接続された抵抗器とからな
り、ツェナーダイオードのアノード端子から第1のグラ
ンドを生成するようにしたので、簡単な回路構成でコス
トアップを招くことなく、シャント抵抗器Rsから検出
される両端電圧V1を高精度に増幅して信頼性を向上さ
せたハイサイド方式のモータ電流検出回路が得られる効
果がある。
【0161】また、この発明の請求項3によれば、請求
項1において、差動増幅器は、PNPトランジスタ入力
回路構成からなり、負電圧電源回路は、正の定電圧源お
よび負の定電圧源を含み、メイン電源回路の電源電圧を
基準として正および負の定電圧を生成し、差動増幅器の
電源として正の定電圧源を接続し、差動増幅器のグラン
ドとして負の定電圧源に接地することにより、差動増幅
器の電源およびグランドをメイン電源回路に対して定電
圧化したので、コストアップを招くことなく、シャント
抵抗器から検出される両端電圧を高精度に増幅して信頼
性を向上させたハイサイド方式のモータ電流検出回路が
得られる効果がある。
【0162】また、この発明の請求項4によれば、請求
項1において、スイッチ駆動信号生成回路は、スイッチ
駆動信号の立ち上がりおよび立ち下がりを、それぞれ異
なる遅延時間に設定するための遅延回路を含み、シャン
ト抵抗器の両端電圧をサンプルする際に、アナログスイ
ッチをオンするタイミングを遅延回路により遅延し、ス
イッチングノイズ成分を増幅回路に入力する前に除去す
るようにしたので、コストアップを招くことなく、シャ
ント抵抗器から検出される両端電圧を高精度に増幅して
信頼性を向上させたハイサイド方式のモータ電流検出回
路が得られる効果がある。
【0163】また、この発明の請求項5によれば、請求
項1において、定電流回路は、増幅回路の出力端子側に
設置されてベースが差動増幅器の出力端子に接続された
レベルシフト用PNPトランジスタと、差動増幅器の反
転入力端子とメイン電源回路との間に挿入された第1の
抵抗器と、差動増幅器の反転入力端子とレベルシフト用
PNPトランジスタのエミッタ端子との間に挿入された
第2の抵抗器と、メイン電源回路とレベルシフト用PN
Pトランジスタのエミッタ端子との間に挿入された第3
の抵抗器と、レベルシフト用PNPトランジスタのコレ
クタ端子と第2のグランドとの間に挿入された第4の抵
抗器とを含み、第1および第2の抵抗器は、増幅回路の
第1のゲインを決定し、第3および第4の抵抗器は、増
幅回路の第2のゲインを決定するようにしたので、コス
トアップを招くことなく、シャント抵抗器から検出され
る両端電圧を高精度に増幅して信頼性を向上させたハイ
サイド方式のモータ電流検出回路が得られる効果があ
る。
【0164】また、この発明の請求項6によれば、請求
項1において、モータ電流検出回路をモノリシックIC
により構成し、第1および第2のグランドをモノリシッ
クIC内で分離させたので、コストアップを招くことな
く、シャント抵抗器から検出される両端電圧を高精度に
増幅して信頼性を向上させたハイサイド方式のモータ電
流検出回路が得られる効果がある。
【0165】また、この発明の請求項7によれば、請求
項5において、増幅回路をモノリシックICにより構成
し、モノリシックICは、差動増幅器、第1、第2の抵
抗器およびレベルシフト用PNPトランジスタと、増幅
回路の基準電圧としてメイン電源回路からの電源電圧が
印加される第1の端子と、第1の端子に一端が接続され
た第3の抵抗器の他端を接続するための第2の端子とを
含み、第1および第2の端子を近接配置し、第3および
第4の抵抗器をモノリシックICの外部に設置し、モノ
リシックICおよび各抵抗器を実装する際に、第1の端
子電圧と第3の抵抗器に接続される基準電圧間の配線イ
ンダクタンスを最小限に抑え、増幅回路の基準電圧と第
3の抵抗器の基準電圧との交流成分の位相差を低減する
ようにしたので、検出誤差をさらに抑制したハイサイド
方式のモータ電流検出回路が得られる効果がある。
【0166】また、この発明の請求項8によれば、請求
項1において、差動増幅器の入力端子に直列抵抗器を設
け、差動増幅器を構成する入力トランジスタの入力容量
と直列抵抗器とで積分回路を構成したので、差動増幅器
に入力される交流成分のうち、サンプルホールドタイミ
ングでも除去できない高周波のスイッチングノイズ成分
を減衰させ、差動増幅器に入力される交流成分をさらに
低減して差動増幅器の飽和を防止したハイサイド方式の
モータ電流検出回路が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の全体構成を示す回
路ブロック図である。
【図2】 図1内の差動増幅器の構成を具体的に示す回
路図である。
【図3】 図1内のゲート回路62および遅延回路63
の構成を周辺回路とともに具体的に示す回路図である。
【図4】 図1内のHブリッジ回路4内の各FET4a
〜4d(図10参照)に同期したFET駆動回路および
サンプルホールド回路の動作論理を示す波形図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による電流検出動作
を示す波形図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による差動増幅器の
入力段構成および負電圧電源回路の具体的構成を示す回
路図である。
【図7】 この発明の実施の形態3によるモノリシック
ICの回路構成を示す回路ブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるモノリシック
ICの端子配置および実装形態を示す平面図である。
【図9】 図8と比較対照するために個別部品を用いた
場合の差動増幅器の実装形態を示す平面図である。
【図10】 従来(特開平8−80860号公報参照)
のハイサイド方式のモータ電流検出回路を示す回路ブロ
ック図である。
【図11】 従来(特開平4−251596号公報参
照)のハイサイド方式のモータ電流検出回路を示す回路
ブロック図である。
【図12】 一般的なFETオン時のHブリッジ回路の
動作および電流経路を示す説明図である。
【図13】 一般的なFETオフ時のHブリッジ回路の
動作および電流経路を示す説明図である。
【図14】 一般的なFETをオフからオンにスイッチ
ングした瞬間のHブリッジ回路の動作および電流経路を
示す説明図である。
【図15】 従来のハイサイド方式のモータ電流検出回
路の動作波形を示す図である。
【符号の説明】
4 Hブリッジ回路、4a〜4d FET、7 FET
駆動回路、10 増幅回路、11、11B 差動増幅
器、20、20B 負電圧電源回路、31 制御手段、
61 サンプルホールド回路、62 ゲート回路、63
遅延回路、90モノリシックIC、100 基板、C
21 負電圧電源回路内のコンデンサ、Cr リプルコ
ンデンサ(メイン電源回路)、Gnd1 第1のグラン
ド(負の定電圧)、Gnd2 第2のグランド、IM
モータ電流、M モータ、PRPWM遅延信号、PW
PWM信号、LC 左方向指示信号、Q1 アナログス
イッチ、Q10 レベルシフト用PNPトランジスタ、
Q11、Q14 NPNトランジスタ、Q21、Q22
PNPトランジスタ、R11〜R14 第1〜第4の
抵抗器、R17、R18 直列抵抗器、R21 負電圧
電源回路内の抵抗器、RC 右方向指示信号、Rs シ
ャント抵抗器、SD スイッチ駆動信号、TVB 電源
端子(第1の端子)、TV3 接続端子(第2の端
子)、VB 電源電圧、V1 両端電圧、V2 ホール
ド電圧、Vo 検出電圧、ZD ツェナーダイオード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 7/04 - 7/34 H02P 5/04 - 5/26 H02P 5/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Hブリッジ回路を構成する複数のFET
    と、 前記Hブリッジ回路に接続されたモータと、 前記モータの通電方向および通電電流量を指示する制御
    手段と、 前記制御手段からの指示信号に基づいて前記FETをP
    WM駆動するFET駆動回路と、 前記Hブリッジ回路に前記モータを駆動するためのモー
    タ電流を供給するメイン電源回路と、 前記Hブリッジ回路と前記メイン電源回路との間に挿入
    されたシャント抵抗器と、 前記指示信号に同期して、前記FETのオン時に前記シ
    ャント抵抗器の両端間から検出される両端電圧をサンプ
    ルし、且つ前記FETのオフ時に前記両端電圧を保持す
    るためのアナログスイッチを含むサンプルホールド回路
    と、 前記サンプルホールド回路のホールド電圧を増幅する差
    動増幅器を含み、前記モータ電流に対応した検出電圧を
    前記制御手段に出力する増幅回路と、 前記サンプルホールド回路と前記増幅回路との間に設け
    られて前記増幅回路に対する第1のグランドを生成する
    負電圧電源回路と、 前記指示信号に同期して前記アナログスイッチをスイッ
    チングするためのスイッチ駆動信号を生成するスイッチ
    駆動信号生成回路とを備え、 前記増幅回路は、前記検出電圧を任意のグランドに対し
    てレベルシフトするための定電流回路を含み、 前記第1のグランドは、前記差動増幅器以外の回路に対
    する第2のグランドから分離されて、前記メイン電源回
    路の電源電圧を基準とする負の定電圧からなり、 前記モータの通電時における前記メイン電源回路の電圧
    変動に起因する前記検出信号の増幅誤差を抑制すること
    を特徴とするハイサイド方式のモータ電流検出回路。
  2. 【請求項2】 前記差動増幅器は、NPNトランジスタ
    入力回路構成からなり、 前記負電圧電源回路は、前記メイン電源回路と前記第2
    のグランドとの間に挿入されたコンデンサと、前記コン
    デンサの両端間に並列接続され且つカソードが前記メイ
    ン電源回路に接続されたツェナーダイオードと、前記ツ
    ェナーダイオードのアノードに直列接続された抵抗器と
    からなり、前記ツェナーダイオードのアノード端子から
    前記第1のグランドを生成することを特徴とする請求項
    1に記載のハイサイド方式のモータ電流検出回路。
  3. 【請求項3】 前記差動増幅器は、PNPトランジスタ
    入力回路構成からなり、 前記負電圧電源回路は、正の定電圧源および負の定電圧
    源を含み、前記メイン電源回路の電源電圧を基準として
    正および負の定電圧を生成することを特徴とする請求項
    1に記載のハイサイド方式のモータ電流検出回路。
  4. 【請求項4】 前記スイッチ駆動信号生成回路は、前記
    スイッチ駆動信号の立ち上がりおよび立ち下がりを、そ
    れぞれ異なる遅延時間に設定するための遅延回路を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイサイド方式のモ
    ータ電流検出回路。
  5. 【請求項5】 前記定電流回路は、 前記増幅回路の出力端子側に設置されてベースが前記差
    動増幅器の出力端子に接続されたレベルシフト用PNP
    トランジスタと、 前記差動増幅器の反転入力端子と前記メイン電源回路と
    の間に挿入された第1の抵抗器と、 前記差動増幅器の反転入力端子と前記レベルシフト用P
    NPトランジスタのエミッタ端子との間に挿入された第
    2の抵抗器と、 前記メイン電源回路と前記レベルシフト用PNPトラン
    ジスタのエミッタ端子との間に挿入された第3の抵抗器
    と、 前記レベルシフト用PNPトランジスタのコレクタ端子
    と前記第2のグランドとの間に挿入された第4の抵抗器
    とを含み、 前記第1および第2の抵抗器は、前記増幅回路の第1の
    ゲインを決定し、 前記第3および第4の抵抗器は、前記増幅回路の第2の
    ゲインを決定することを特徴とする請求項1に記載のハ
    イサイド方式のモータ電流検出回路。
  6. 【請求項6】 前記モータ電流検出回路は、モノリシッ
    クICにより構成され、前記第1および第2のグランド
    は、前記モノリシックICの内部で分離されたことを特
    徴とする請求項1に記載のハイサイド方式のモータ電流
    検出回路。
  7. 【請求項7】 前記増幅回路は、モノリシックICによ
    り構成され、 前記モノリシックICは、 前記差動増幅器、前記第1、第2の抵抗器および前記レ
    ベルシフト用PNPトランジスタと、 前記増幅回路の基準電圧として前記メイン電源回路から
    の電源電圧が印加される第1の端子と、 前記第1の端子に一端が接続された前記第3の抵抗器の
    他端を接続するための第2の端子とを含み、 前記第1および第2の端子は、近接配置され、 前記第3および第4の抵抗器は、前記モノリシックIC
    の外部に設置されたことを特徴とする請求項5に記載の
    ハイサイド方式のモータ電流検出回路。
  8. 【請求項8】 前記差動増幅器の入力端子に直列抵抗器
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載のハイサイド
    方式のモータ電流検出回路。
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