JP3154569B2 - 偏極電子線発生素子 - Google Patents
偏極電子線発生素子Info
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Landscapes
- Common Detailed Techniques For Electron Tubes Or Discharge Tubes (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピン方向が偏在して
いる偏極電子線を発生する偏極電子線発生素子の改良に
関するものである。
いる偏極電子線を発生する偏極電子線発生素子の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピン方向が2種類のうちの一方に偏在
している電子群から成る偏極電子線は、高エネルギー素
粒子実験分野においては原子核内部の磁気構造を、物性
物理実験分野においては物質表面の磁気構造を調査する
上で有効な手段として利用されている。かかる偏極電子
線は、価電子帯にバンドスプリッティングを有する半導
体光電層を備えた偏極電子線発生素子を用い、その半導
体光電層に励起レーザを入射させることによって取り出
すことが可能であり、偏極電子線発生素子としては、例
えばGaAs1-x Px (混晶比x>0)半導体の上に、
それよりもバンドギャップが小さく且つ格子定数が僅か
に異なるGaAs半導体を結晶成長させたストレインド
GaAs半導体がある。すなわち、GaAs1-x Px 半
導体に対して格子定数が異なるGaAs半導体がヘテロ
結合させられることにより、そのGaAs半導体には格
子歪が付与されるため、その価電子帯にバンドスプリッ
ティングが発生してヘビーホールのサブバンドとライト
ホールのサブバンドにエネルギー準位差が生じる一方、
両サブバンドの励起によって取り出される電子のスピン
方向は互いに反対向きであるため、エネルギー準位が高
い方すなわち伝導帯とのエネルギーギャップが小さい方
のサブバンドのみを励起するような光エネルギーをGa
As半導体に注入すれば、一方のスピン方向に偏在した
電子群が専ら励起されて放出され、高い偏極率を備えた
偏極電子線が得られるのである。偏極電子線発生素子と
しては、上記ストレインドGaAs半導体の他、本出願
人が先に出願した特願平4−196245号において提
案したストレインドGaAs1-yPy (混晶比y>0)
半導体や他のストレインド化合物半導体、或いは価電子
帯に元々バンドスプリッティングを有するカルコパイラ
イト型半導体等が用いられ得る。
している電子群から成る偏極電子線は、高エネルギー素
粒子実験分野においては原子核内部の磁気構造を、物性
物理実験分野においては物質表面の磁気構造を調査する
上で有効な手段として利用されている。かかる偏極電子
線は、価電子帯にバンドスプリッティングを有する半導
体光電層を備えた偏極電子線発生素子を用い、その半導
体光電層に励起レーザを入射させることによって取り出
すことが可能であり、偏極電子線発生素子としては、例
えばGaAs1-x Px (混晶比x>0)半導体の上に、
それよりもバンドギャップが小さく且つ格子定数が僅か
に異なるGaAs半導体を結晶成長させたストレインド
GaAs半導体がある。すなわち、GaAs1-x Px 半
導体に対して格子定数が異なるGaAs半導体がヘテロ
結合させられることにより、そのGaAs半導体には格
子歪が付与されるため、その価電子帯にバンドスプリッ
ティングが発生してヘビーホールのサブバンドとライト
ホールのサブバンドにエネルギー準位差が生じる一方、
両サブバンドの励起によって取り出される電子のスピン
方向は互いに反対向きであるため、エネルギー準位が高
い方すなわち伝導帯とのエネルギーギャップが小さい方
のサブバンドのみを励起するような光エネルギーをGa
As半導体に注入すれば、一方のスピン方向に偏在した
電子群が専ら励起されて放出され、高い偏極率を備えた
偏極電子線が得られるのである。偏極電子線発生素子と
しては、上記ストレインドGaAs半導体の他、本出願
人が先に出願した特願平4−196245号において提
案したストレインドGaAs1-yPy (混晶比y>0)
半導体や他のストレインド化合物半導体、或いは価電子
帯に元々バンドスプリッティングを有するカルコパイラ
イト型半導体等が用いられ得る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の偏極電子線発生素子においては必ずしも十分な量
子効率(QE)が得られず、発生電子線量が少ないとい
う問題があった。このため、例えば磁区の観察を行うた
めには、十分な電子線量を得るために長時間励起レーザ
を照射する必要があり、リアルタイムで磁区の動きを観
察することは困難であった。なお、半導体光電層を厚く
すれば励起される電子線が増えて量子効率は向上する
が、半導体内における散乱などでスピンが変化するた
め、偏極率が低下してしまうのである。
従来の偏極電子線発生素子においては必ずしも十分な量
子効率(QE)が得られず、発生電子線量が少ないとい
う問題があった。このため、例えば磁区の観察を行うた
めには、十分な電子線量を得るために長時間励起レーザ
を照射する必要があり、リアルタイムで磁区の動きを観
察することは困難であった。なお、半導体光電層を厚く
すれば励起される電子線が増えて量子効率は向上する
が、半導体内における散乱などでスピンが変化するた
め、偏極率が低下してしまうのである。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、偏極率を損なうこと
なく高い量子効率が得られる偏極電子線発生素子を提供
することにある。
もので、その目的とするところは、偏極率を損なうこと
なく高い量子効率が得られる偏極電子線発生素子を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、価電子帯にバンドスプリッティングを
有する半導体光電層を備え、その半導体光電層に励起レ
ーザが入射されることによりその半導体光電層の表面か
らスピン方向が偏在している偏極電子線を発生する偏極
電子線発生素子であって、前記半導体光電層の裏側に前
記励起レーザを反射することにより前記表面との間でそ
の励起レーザを多重反射させる反射鏡を有することを特
徴とする。
めに、本発明は、価電子帯にバンドスプリッティングを
有する半導体光電層を備え、その半導体光電層に励起レ
ーザが入射されることによりその半導体光電層の表面か
らスピン方向が偏在している偏極電子線を発生する偏極
電子線発生素子であって、前記半導体光電層の裏側に前
記励起レーザを反射することにより前記表面との間でそ
の励起レーザを多重反射させる反射鏡を有することを特
徴とする。
【0006】
【作用および発明の効果】このような偏極電子線発生素
子においては、半導体光電層の裏側に設けられた反射鏡
と半導体光電層の表面との間で励起レーザが多重反射さ
せられるため、半導体光電層内を励起レーザが繰り返し
通過させられることになり、励起レーザの吸収量が増加
するとともにその励起レーザで励起される電子線量が多
くなって量子効率(QE)が向上する。しかも、半導体
光電層を厚くする必要がないため、偏極率が損なわれる
ことも殆どないのである。
子においては、半導体光電層の裏側に設けられた反射鏡
と半導体光電層の表面との間で励起レーザが多重反射さ
せられるため、半導体光電層内を励起レーザが繰り返し
通過させられることになり、励起レーザの吸収量が増加
するとともにその励起レーザで励起される電子線量が多
くなって量子効率(QE)が向上する。しかも、半導体
光電層を厚くする必要がないため、偏極率が損なわれる
ことも殆どないのである。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0008】図1において、偏極電子線発生素子10
は、基板12の上によく知られたMOCVD(有機金属
化学気相成長)装置により順次結晶成長させられた半導
体多層膜反射鏡14,第1半導体16,および第2半導
体18を備えている。基板12は350μm程度の厚み
であって、Znが不純物としてドープされることにより
キャリア濃度が5×1018(cm-3)程度とされたp−
GaAsであり、表面は(100)面である。半導体多
層膜反射鏡14は、厚さが67nmのp−Al0.6 Ga
0.4 Asと厚さが61nmのp−Al0.1 Ga0.9 As
とを交互に30ペア積層したもので、励起レーザの波長
に対して図2に示す反射率特性を備えている。これ等2
種類の半導体は、何れもZnが不純物としてドープされ
ることによりキャリア濃度が5×1018(cm-3)程度
とされている。なお、半導体多層膜反射鏡14の2種類
の半導体の膜厚は、その屈折率と反射すべき光の波長に
応じて定められる。
は、基板12の上によく知られたMOCVD(有機金属
化学気相成長)装置により順次結晶成長させられた半導
体多層膜反射鏡14,第1半導体16,および第2半導
体18を備えている。基板12は350μm程度の厚み
であって、Znが不純物としてドープされることにより
キャリア濃度が5×1018(cm-3)程度とされたp−
GaAsであり、表面は(100)面である。半導体多
層膜反射鏡14は、厚さが67nmのp−Al0.6 Ga
0.4 Asと厚さが61nmのp−Al0.1 Ga0.9 As
とを交互に30ペア積層したもので、励起レーザの波長
に対して図2に示す反射率特性を備えている。これ等2
種類の半導体は、何れもZnが不純物としてドープされ
ることによりキャリア濃度が5×1018(cm-3)程度
とされている。なお、半導体多層膜反射鏡14の2種類
の半導体の膜厚は、その屈折率と反射すべき光の波長に
応じて定められる。
【0009】また、前記第1半導体16は2.0μm程
度の厚みであって、Znが不純物としてドープされるこ
とによりキャリア濃度が5×1018(cm-3)程度とさ
れたp−GaAs0.83P0.17であり、第2半導体18は
0.085μm程度の厚みであって、Znが不純物とし
てドープされることによりキャリア濃度が5×10
18(cm-3)程度とされたp−GaAsである。p−G
aAsのバンドギャップはp−GaAs0.83P0.17より
小さく、また、両者の格子定数の相違によりp−GaA
sすなわち第2半導体18は格子歪を有する状態で第1
半導体16上にヘテロ結合させられる。この格子歪によ
り、第2半導体18の価電子帯にバンドスプリッティン
グが発生し、ヘビーホールのサブバンドとライトホール
のサブバンドにエネルギー準位差が生じる一方、両サブ
バンドの励起によって取り出される電子のスピン方向は
互いに反対向きであるため、エネルギー準位が高い方、
この場合にはヘビーホールのサブバンドのみを励起する
ような光エネルギーが第2半導体18に注入されると、
一方のスピン方向に偏在した電子群が専ら励起されて放
出される。この実施例では、上記第2半導体18が半導
体光電層に相当する。なお、図1における各半導体の厚
さは必ずしも正確な割合で示したものではない。また、
上記第2半導体18の表面19には、酸化処理膜などは
何等設けられていない。
度の厚みであって、Znが不純物としてドープされるこ
とによりキャリア濃度が5×1018(cm-3)程度とさ
れたp−GaAs0.83P0.17であり、第2半導体18は
0.085μm程度の厚みであって、Znが不純物とし
てドープされることによりキャリア濃度が5×10
18(cm-3)程度とされたp−GaAsである。p−G
aAsのバンドギャップはp−GaAs0.83P0.17より
小さく、また、両者の格子定数の相違によりp−GaA
sすなわち第2半導体18は格子歪を有する状態で第1
半導体16上にヘテロ結合させられる。この格子歪によ
り、第2半導体18の価電子帯にバンドスプリッティン
グが発生し、ヘビーホールのサブバンドとライトホール
のサブバンドにエネルギー準位差が生じる一方、両サブ
バンドの励起によって取り出される電子のスピン方向は
互いに反対向きであるため、エネルギー準位が高い方、
この場合にはヘビーホールのサブバンドのみを励起する
ような光エネルギーが第2半導体18に注入されると、
一方のスピン方向に偏在した電子群が専ら励起されて放
出される。この実施例では、上記第2半導体18が半導
体光電層に相当する。なお、図1における各半導体の厚
さは必ずしも正確な割合で示したものではない。また、
上記第2半導体18の表面19には、酸化処理膜などは
何等設けられていない。
【0010】図3は、以上のように構成された偏極電子
線発生素子10から偏極電子線を発生させるとともに、
その偏極電子線の偏極率を測定するための装置で、偏極
電子線発生装置(電子銃)20,偏極率測定装置22,
偏極電子線発生装置20において発生させられた偏極電
子線を偏極率測定装置22まで移送する偏極電子移送装
置24を備えている。
線発生素子10から偏極電子線を発生させるとともに、
その偏極電子線の偏極率を測定するための装置で、偏極
電子線発生装置(電子銃)20,偏極率測定装置22,
偏極電子線発生装置20において発生させられた偏極電
子線を偏極率測定装置22まで移送する偏極電子移送装
置24を備えている。
【0011】偏極電子線発生装置20は、高真空室を形
成するための真空ハウジング30と、真空ハウジング3
0を10-9torr程度の高真空とするためのターボ分子ポ
ンプ32およびイオンポンプ34と、偏極電子線発生素
子10を真空ハウジング30内に保持し且つ液体窒素に
より冷却するための容器状ホルダ36およびその容器状
ホルダ36を取り囲んで残留ガスを吸着させるための液
体窒素容器38と、偏極電子線発生素子10の表面19
から電子を引き出すための複数の電極40と、偏極電子
線発生素子10の表面19に向かってセシウムおよび酸
素を放出するセシウム放出器42および酸素放出器44
と、上記偏極電子線発生素子10の表面19にレーザ光
を照射するためのレーザ光照射装置46とを備えてい
る。レーザ光照射装置46は、700〜900nmの波
長のレーザ光を選択的に出力するチューナブルレーザ光
源50と、直線偏光だけを通過させる偏光子52と、直
線偏光を円偏光に変換する1/4波長素子54と、円偏
光のレーザ光を前記偏極電子線発生素子10の表面19
に向かって照射するミラー56とを備えている。
成するための真空ハウジング30と、真空ハウジング3
0を10-9torr程度の高真空とするためのターボ分子ポ
ンプ32およびイオンポンプ34と、偏極電子線発生素
子10を真空ハウジング30内に保持し且つ液体窒素に
より冷却するための容器状ホルダ36およびその容器状
ホルダ36を取り囲んで残留ガスを吸着させるための液
体窒素容器38と、偏極電子線発生素子10の表面19
から電子を引き出すための複数の電極40と、偏極電子
線発生素子10の表面19に向かってセシウムおよび酸
素を放出するセシウム放出器42および酸素放出器44
と、上記偏極電子線発生素子10の表面19にレーザ光
を照射するためのレーザ光照射装置46とを備えてい
る。レーザ光照射装置46は、700〜900nmの波
長のレーザ光を選択的に出力するチューナブルレーザ光
源50と、直線偏光だけを通過させる偏光子52と、直
線偏光を円偏光に変換する1/4波長素子54と、円偏
光のレーザ光を前記偏極電子線発生素子10の表面19
に向かって照射するミラー56とを備えている。
【0012】偏極率測定装置22は、フロンガスが充填
されたタンク60内に配置され且つ高圧碍子62により
支持されるとともにアノード63から100kVが印加
される高圧槽(Mott散乱槽)64と、高圧槽64に
接続されてその中を10-6torr程度の高真空とするため
のターボ分子ポンプ66と、偏極電子線を加速する加速
電極68と、図示しない円板により支持され且つ偏極電
子線が衝突させられる金箔70と、金箔70内の金原子
核に衝突することによりθ=120゜に散乱された電子
を検出する一対の表面障壁型検出器72と、図示しない
プリアンプにより信号増幅された表面障壁型検出器72
からの信号を光に変換するLED74と、LED74の
光出力を受けて電気信号に変換する受光器76とを備え
ている。
されたタンク60内に配置され且つ高圧碍子62により
支持されるとともにアノード63から100kVが印加
される高圧槽(Mott散乱槽)64と、高圧槽64に
接続されてその中を10-6torr程度の高真空とするため
のターボ分子ポンプ66と、偏極電子線を加速する加速
電極68と、図示しない円板により支持され且つ偏極電
子線が衝突させられる金箔70と、金箔70内の金原子
核に衝突することによりθ=120゜に散乱された電子
を検出する一対の表面障壁型検出器72と、図示しない
プリアンプにより信号増幅された表面障壁型検出器72
からの信号を光に変換するLED74と、LED74の
光出力を受けて電気信号に変換する受光器76とを備え
ている。
【0013】図4は、上記表面障壁型検出器72からの
2チャンネルの信号に基づいて偏極率を算出する回路例
を示している。図において、表面障壁型検出器72から
の信号は、プリアンプ84により増幅された後、LED
74により光信号にそれぞれ変換される。受光器76は
上記光信号を受けて電気信号に変換し、インターフェイ
ス78を介して演算制御回路80へ供給する。演算制御
回路80では、予め記憶された演算式から入力信号に基
づいて偏極電子線に含まれる電子群の偏極率を演算し、
表示器82に表示させる。
2チャンネルの信号に基づいて偏極率を算出する回路例
を示している。図において、表面障壁型検出器72から
の信号は、プリアンプ84により増幅された後、LED
74により光信号にそれぞれ変換される。受光器76は
上記光信号を受けて電気信号に変換し、インターフェイ
ス78を介して演算制御回路80へ供給する。演算制御
回路80では、予め記憶された演算式から入力信号に基
づいて偏極電子線に含まれる電子群の偏極率を演算し、
表示器82に表示させる。
【0014】図3に戻って、前記偏極電子移送装置24
は、前記真空ハウジング30と高圧槽64とを接続する
管路に設けられたコンダクタンスの低い一対の細管90
と、その一対の細管90に挟まれた位置に設けられたイ
オンポンプ92と、偏極電子線発生素子10から引き出
された偏極電子線を静電的に直角に曲げるための球形コ
ンデンサ装置94と、その偏極電子線を高圧槽64に向
かって磁気的に直角に曲げるためのヘルムホルツコイル
96とを備えている。なお、真空ハウジング30と高圧
槽64とが偏極電子線を曲げる必要のない相対位置関係
にあれば、それら球形コンデンサ装置94およびヘルム
ホルツコイル96は不要となる。
は、前記真空ハウジング30と高圧槽64とを接続する
管路に設けられたコンダクタンスの低い一対の細管90
と、その一対の細管90に挟まれた位置に設けられたイ
オンポンプ92と、偏極電子線発生素子10から引き出
された偏極電子線を静電的に直角に曲げるための球形コ
ンデンサ装置94と、その偏極電子線を高圧槽64に向
かって磁気的に直角に曲げるためのヘルムホルツコイル
96とを備えている。なお、真空ハウジング30と高圧
槽64とが偏極電子線を曲げる必要のない相対位置関係
にあれば、それら球形コンデンサ装置94およびヘルム
ホルツコイル96は不要となる。
【0015】以上の装置において偏極電子線を発生させ
る場合には、偏極電子線発生素子10の表面19には何
等酸化処理膜が設けられていないため、成長直後から真
空デシケータに保管した偏極電子線発生素子10を用い
る。先ずその偏極電子線発生素子10を容器状ホルダ3
6の下端に固定した後に真空ハウジング30内を10-9
torr程度の高真空とし、図示しないヒータにより420
℃程度の温度に15分程度加熱することにより、偏極電
子線発生素子10の表面19を清浄化する。次いで、セ
シウム放出器42および酸素放出器44から偏極電子線
発生素子10の表面19に向かってセシウムおよび酸素
を交互に放出してセシウムおよび酸素を微量だけ吸着さ
せる。これにより、偏極電子線発生素子10の表面19
において、エレクトロンアフィニティ(伝導帯の底にあ
る電子のエネルギーレベルと真空レベルの差に相当する
エネルギーギャップ)を負とする。そして、液体窒素に
よる偏極電子線発生素子10の冷却を行うことなく、常
温においてレーザ光照射装置46から円偏光レーザ光を
照射した。この円偏光レーザ光のエネルギーが偏極電子
線発生素子10の第2半導体18に注入されると、偏極
電子線発生素子10の表面19からスピン方向が一方に
偏在している電子群が発生され、この電子群が偏極電子
線として電極40により引き出されるのである。この偏
極電子線は、偏極電子移送装置24により前記高圧槽6
4内の金箔70に照射されて、図4に示す回路により偏
極率が測定されるのである。
る場合には、偏極電子線発生素子10の表面19には何
等酸化処理膜が設けられていないため、成長直後から真
空デシケータに保管した偏極電子線発生素子10を用い
る。先ずその偏極電子線発生素子10を容器状ホルダ3
6の下端に固定した後に真空ハウジング30内を10-9
torr程度の高真空とし、図示しないヒータにより420
℃程度の温度に15分程度加熱することにより、偏極電
子線発生素子10の表面19を清浄化する。次いで、セ
シウム放出器42および酸素放出器44から偏極電子線
発生素子10の表面19に向かってセシウムおよび酸素
を交互に放出してセシウムおよび酸素を微量だけ吸着さ
せる。これにより、偏極電子線発生素子10の表面19
において、エレクトロンアフィニティ(伝導帯の底にあ
る電子のエネルギーレベルと真空レベルの差に相当する
エネルギーギャップ)を負とする。そして、液体窒素に
よる偏極電子線発生素子10の冷却を行うことなく、常
温においてレーザ光照射装置46から円偏光レーザ光を
照射した。この円偏光レーザ光のエネルギーが偏極電子
線発生素子10の第2半導体18に注入されると、偏極
電子線発生素子10の表面19からスピン方向が一方に
偏在している電子群が発生され、この電子群が偏極電子
線として電極40により引き出されるのである。この偏
極電子線は、偏極電子移送装置24により前記高圧槽6
4内の金箔70に照射されて、図4に示す回路により偏
極率が測定されるのである。
【0016】図5の実線は、本実施例の偏極電子線発生
素子10を用いて、励起レーザー光の波長を変更しなが
ら量子効率(QE)および偏極率を測定した結果を示す
グラフで、一点鎖線は半導体多層膜反射鏡14を設ける
ことなく基板12上に直接第1半導体16および第2半
導体18を形成した場合である。かかる測定結果から明
らかなように、本実施例の偏極電子線発生素子10によ
れば、励起レーザの波長が860nm付近で高い偏極率
の偏極電子線が得られる。すなわち、860nm付近の
波長の励起レーザ光が第2半導体18に注入されること
により、その第2半導体18の価電子帯のヘビーホール
のサブバンドのみが励起され、スピン方向が一方に偏在
した電子群が表面19から放出されるのである。
素子10を用いて、励起レーザー光の波長を変更しなが
ら量子効率(QE)および偏極率を測定した結果を示す
グラフで、一点鎖線は半導体多層膜反射鏡14を設ける
ことなく基板12上に直接第1半導体16および第2半
導体18を形成した場合である。かかる測定結果から明
らかなように、本実施例の偏極電子線発生素子10によ
れば、励起レーザの波長が860nm付近で高い偏極率
の偏極電子線が得られる。すなわち、860nm付近の
波長の励起レーザ光が第2半導体18に注入されること
により、その第2半導体18の価電子帯のヘビーホール
のサブバンドのみが励起され、スピン方向が一方に偏在
した電子群が表面19から放出されるのである。
【0017】ここで、かかる本実施例の偏極電子線発生
素子10は、基板12上に半導体多層膜反射鏡14を備
えているため、表面19から入射した励起レーザ光はそ
の半導体多層膜反射鏡14で反射されるとともに、第2
半導体18の表面19でも内部からの光が30%程度の
反射率で反射される。このように、入射された励起レー
ザが半導体多層膜反射鏡14と表面19との間で多重反
射され、第2半導体18内を繰り返し通過させられる
と、その第2半導体18によって吸収される光エネルギ
ー量が多くなり、図2および図5から明らかなように、
半導体多層膜反射鏡14の反射波長域において量子効率
(QE)が向上する。半導体多層膜反射鏡14の高反射
波長域は、高い偏極率が得られる波長域すなわち860
nm付近をカバーしているため、860nm付近の励起
レーザが照射されることにより高い偏極率の偏極電子線
を多量に取り出すことができるようになる。なお、第2
半導体18の膜厚は変わらないため、半導体多層膜反射
鏡14を備えていない偏極電子線発生素子と同程度の高
い偏極率が得られる。
素子10は、基板12上に半導体多層膜反射鏡14を備
えているため、表面19から入射した励起レーザ光はそ
の半導体多層膜反射鏡14で反射されるとともに、第2
半導体18の表面19でも内部からの光が30%程度の
反射率で反射される。このように、入射された励起レー
ザが半導体多層膜反射鏡14と表面19との間で多重反
射され、第2半導体18内を繰り返し通過させられる
と、その第2半導体18によって吸収される光エネルギ
ー量が多くなり、図2および図5から明らかなように、
半導体多層膜反射鏡14の反射波長域において量子効率
(QE)が向上する。半導体多層膜反射鏡14の高反射
波長域は、高い偏極率が得られる波長域すなわち860
nm付近をカバーしているため、860nm付近の励起
レーザが照射されることにより高い偏極率の偏極電子線
を多量に取り出すことができるようになる。なお、第2
半導体18の膜厚は変わらないため、半導体多層膜反射
鏡14を備えていない偏極電子線発生素子と同程度の高
い偏極率が得られる。
【0018】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0019】例えば、前記実施例の偏極電子線発生素子
10は半導体光電層としてストレインドGaAs半導
体、すなわち第2半導体18を備えていたが、他のスト
レインド化合物半導体、或いは価電子帯に元々バンドス
プリッティングを有するカルコパイライト型半導体等が
用いられても良い。最大偏極率が得られる励起レーザの
波長は、半導体光電層の種類によって異なる。
10は半導体光電層としてストレインドGaAs半導
体、すなわち第2半導体18を備えていたが、他のスト
レインド化合物半導体、或いは価電子帯に元々バンドス
プリッティングを有するカルコパイライト型半導体等が
用いられても良い。最大偏極率が得られる励起レーザの
波長は、半導体光電層の種類によって異なる。
【0020】また、前記実施例ではp−GaAs基板1
2が用いられていたが、他の化合物半導体基板やSi基
板等を用いることも可能である。
2が用いられていたが、他の化合物半導体基板やSi基
板等を用いることも可能である。
【0021】また、前記実施例では第1半導体16の厚
さが2μm程度、第2半導体18の厚さが0.085μ
m程度であったが、これらの厚さは適宜変更され得る。
各半導体のキャリア濃度、すなわち不純物のドーピング
量や、ドーピングする不純物の種類についても適宜変更
できる。
さが2μm程度、第2半導体18の厚さが0.085μ
m程度であったが、これらの厚さは適宜変更され得る。
各半導体のキャリア濃度、すなわち不純物のドーピング
量や、ドーピングする不純物の種類についても適宜変更
できる。
【0022】また、半導体多層膜反射鏡14と表面19
との間で励起レーザが共振するように両者間の寸法を設
定したとき、多重反射の際の励起レーザの打ち消し合い
が防止され、共振する波長の近傍のレーザ光の吸収が増
長されて高い量子効率が得られる。すなわち、量子効率
の向上効果は、図6に示されているように表面19と反
射鏡14との間の距離dによって異なり、レーザ光の共
振条件を満足する距離dn ,dn+1 ,dn+2 ,・・・に
おいて高い量子効率が得られるため、その距離dn ,d
n+1 ,dn+2 ,・・・或いはその近傍の寸法となるよう
に、レーザ光の波長および半導体の屈折率に基づいて距
離dを設定するのである。具体的には、第1半導体16
の膜厚をt1 ,屈折率をn1 、第2半導体18の膜厚を
t2 ,屈折率をn2 とした場合、2(t1 n1 +t2 n
2 )が励起レーザの波長の略整数倍となるようにすれば
良い。なお、厳密には、半導体多層膜反射鏡14内への
光のしみ込み距離も考慮して共振条件を定める必要があ
る。
との間で励起レーザが共振するように両者間の寸法を設
定したとき、多重反射の際の励起レーザの打ち消し合い
が防止され、共振する波長の近傍のレーザ光の吸収が増
長されて高い量子効率が得られる。すなわち、量子効率
の向上効果は、図6に示されているように表面19と反
射鏡14との間の距離dによって異なり、レーザ光の共
振条件を満足する距離dn ,dn+1 ,dn+2 ,・・・に
おいて高い量子効率が得られるため、その距離dn ,d
n+1 ,dn+2 ,・・・或いはその近傍の寸法となるよう
に、レーザ光の波長および半導体の屈折率に基づいて距
離dを設定するのである。具体的には、第1半導体16
の膜厚をt1 ,屈折率をn1 、第2半導体18の膜厚を
t2 ,屈折率をn2 とした場合、2(t1 n1 +t2 n
2 )が励起レーザの波長の略整数倍となるようにすれば
良い。なお、厳密には、半導体多層膜反射鏡14内への
光のしみ込み距離も考慮して共振条件を定める必要があ
る。
【0023】また、前記実施例では半導体多層膜反射鏡
14が用いられていたが、誘電体多層膜や普通のミラー
等を反射鏡として用いることも可能である。反射鏡は必
ずしも半導体光電層と一体に設けられる必要はなく、半
導体光電層を有する半導体素子の裏面に無反射コーティ
ング等を施して、その素子から出た光をミラー等で反射
するようにしても良いのである。
14が用いられていたが、誘電体多層膜や普通のミラー
等を反射鏡として用いることも可能である。反射鏡は必
ずしも半導体光電層と一体に設けられる必要はなく、半
導体光電層を有する半導体素子の裏面に無反射コーティ
ング等を施して、その素子から出た光をミラー等で反射
するようにしても良いのである。
【0024】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図1】本発明の一実施例である偏極電子線発生素子の
構成を説明する図である。
構成を説明する図である。
【図2】図1の偏極電子線発生素子に設けられている半
導体多層膜反射鏡の反射特性を示す図である。
導体多層膜反射鏡の反射特性を示す図である。
【図3】偏極電子線発生素子から偏極電子線を発生させ
て偏極率を測定する装置の構成図である。
て偏極率を測定する装置の構成図である。
【図4】図3の偏極率測定装置の測定回路を示すブロッ
ク線図である。
ク線図である。
【図5】図1の偏極電子線発生素子の偏極率および量子
効率を図3の装置により測定した結果を、反射鏡を備え
ていない偏極電子線発生素子の場合と比較して示す図で
ある。
効率を図3の装置により測定した結果を、反射鏡を備え
ていない偏極電子線発生素子の場合と比較して示す図で
ある。
【図6】図1の偏極電子線発生素子における表面と反射
鏡との間の距離と量子効率との関係を示すグラフであ
る。
鏡との間の距離と量子効率との関係を示すグラフであ
る。
10:偏極電子線発生素子 14:半導体多層膜反射鏡 18:第2半導体(半導体光電層) 19:表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−329235(JP,A) 特開 昭60−185145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 1/34 H01J 37/075
Claims (1)
- 【請求項1】 価電子帯にバンドスプリッティングを有
する半導体光電層を備え、該半導体光電層に励起レーザ
が入射されることにより該半導体光電層の表面からスピ
ン方向が偏在している偏極電子線を発生する偏極電子線
発生素子であって、 前記半導体光電層の裏側に前記励起レーザを反射するこ
とにより前記表面との間で該励起レーザを多重反射させ
る反射鏡を有することを特徴とする偏極電子線発生素
子。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28082292A JP3154569B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 偏極電子線発生素子 |
US08/124,624 US5747862A (en) | 1992-09-25 | 1993-09-22 | Spin-polarized electron emitter having semiconductor opto-electronic layer with split valence band and reflecting mirror |
CA002106943A CA2106943C (en) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Spin-polarized electron emitter having semiconductor opto-electronic layer with split valence band |
DE69308976T DE69308976T2 (de) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Spinpolarisierte Elektronenquelle mit optoelektronischer Halbleiterschicht mit geteiltem Valenzband |
EP93115446A EP0589475B1 (en) | 1992-09-25 | 1993-09-24 | Spin-polarized electron emitter having semiconductor opto-electronic layer with split valence band |
US09/208,861 US6040587A (en) | 1992-09-25 | 1998-12-10 | Spin-polarized electron emitter having semiconductor opto-electronic layer with split valence band |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28082292A JP3154569B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 偏極電子線発生素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06111714A JPH06111714A (ja) | 1994-04-22 |
JP3154569B2 true JP3154569B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=17630469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28082292A Expired - Fee Related JP3154569B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 偏極電子線発生素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3154569B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5267931B2 (ja) | 2008-10-29 | 2013-08-21 | 独立行政法人理化学研究所 | 光陰極半導体素子 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP28082292A patent/JP3154569B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06111714A (ja) | 1994-04-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |