JP3154296U - スロープ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成であると共に、スロープの高さを容易に調整することができるスロープ装置を提供する。【解決手段】スロープ装置1は、ベース板10と、ベース板に平行な支持軸Pに一端側で軸支され、支持軸周りに回動してベース板に対して傾斜するスロープ板20と、スロープ板の反対側の端部を支持すると共に、前記端部のベース板からの高さを調整可能な高さ調整装置30とを具備し、高さ調整装置は、ベース板から立設された支持台31、内周面にネジ溝が形成されたネジ孔を有し、支持台によってベース板より高い位置に支持されている雌ネジ部材32、及び、外周面にネジ山が形成された軸部33aを有し、軸部がネジ孔に挿通された状態で、ネジ溝に対するネジ山の螺進または螺退により、ベース板に対して垂直な方向に昇降すると共に、上端部でスロープ板の前記端部を載置する雄ネジ部材を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、建築現場などに存在する段差にスロープを形成するスロープ装置に関するものであり、特に、段差の高さに応じてスロープの高さを調整可能なスロープ装置に関するものである。
建築現場や土木現場などでは、建築物が未完成であることや仮設構造物が設置されること等に起因して、人や物の通路に段差が生じることがあり、人や荷車等のスムーズな移動の障害となる。そのため、一般的な現場では、構造用合板などの板材を用い、板材の一端側を適宜の部材で持ち上げて傾斜させることにより、段差にスロープを形成している。ところが、このようなスロープでは、人や物が通過する振動で板材が支持用の部材から外れるおそれがあり、不安定である。また、段差の高さが異なれば、板材の一端側を持ち上げる部材として異なる高さの部材が必要となるため、スロープの高さの調整が困難である。
そこで、従来、段差にスロープを形成すると共に、スロープの高さの調整(スロープの傾斜角度の調整)が可能な装置が提案されている(特許文献1参照)。この装置は、段差の低段側の面に設置される台座と、台座の基端部に回動自在に装着された布板と、布板に回動自在に取り付けられた第一伸縮部材、及び、台座に回動自在に取り付けられた第二伸縮部材を具備しており、第二伸縮部材はネジ結合により第一伸縮部材に対して軸方向に移動自在である。かかる構成により、第二伸縮部材を第一伸縮部材に対して軸方向に移動させることにより、第一伸縮部材と第二伸縮部材との合計の長さが変化し、この長さに応じて第一伸縮部材及び第二伸縮部材がそれぞれの回動軸周りに回動すると共に、布板の傾斜角度が変化する。
しかしながら、上記の特許文献1の装置では、台座を水平な面に設置した場合、第一伸縮部材及び第二伸縮部材の軸方向は、鉛直方向に対して傾斜している。すなわち、布板上を人や物が移動する際、布板に対して鉛直下向きに作用する重力によって、鉛直方向に対して斜め方向に延びている第一伸縮部材及び第二伸縮部材に荷重がかかる。そのため、第一伸縮部材及び第二伸縮部材それぞれの回動軸部には大きな負荷がかかり、この負荷に耐えるためには、それぞれの回動軸部及び第一伸縮部材及び第二伸縮部材をかなり頑丈にしなくてはならなかった。また、布板を台座に対して回動自在とすることに加え、ネジ結合により伸縮する第一伸縮部材及び第二伸縮部材を、それぞれ台座及び布板に対して回動可能な構成としているため、装置全体の構成が非常に複雑であった。
加えて、特許文献1の装置では、段差の高さが異なる場合に調整すべき長さは、第一伸縮部材及び第二伸縮部材の合計の長さである。すなわち、段差の高さの相違は鉛直方向の長さであるのに対し、段差の高さの相違に応じて変化させるべき第一伸縮部材及び第二伸縮部材の長さは、鉛直方向に対して傾斜している方向の長さであり、両者の長さは同一ではない。そのため、調整すべき長さが感覚的に把握しにくく、スロープの高さの調整がしにくいという問題があった。
そこで、本考案は上記の実情に鑑み、簡易な構成であると共に、スロープの高さを容易に調整することができるスロープ装置の提供を、課題とするものである。
上記課題を解決するため、本考案にかかるスロープ装置は、「設置面に載置されるベース板と、該ベース板に平行な支持軸に一端側で軸支され、前記支持軸周りに回動して前記ベース板に対して傾斜するスロープ板と、該スロープ板の前記支持軸に軸支された側とは反対側の端部を支持すると共に、前記端部の前記ベース板からの高さを調整可能な高さ調整装置とを具備し、前記高さ調整装置は、前記ベース板から立設された支持台、内周面にネジ溝が形成されたネジ孔を有し、該ネジ孔が前記ベース板に対して垂直な方向に開口する向きで、前記支持台によって前記ベース板より高い位置に支持されている雌ネジ部材、及び、外周面にネジ山が形成された軸部を有し、該軸部が前記ネジ孔に挿通された状態で、前記ネジ溝に対する前記ネジ山の螺進または螺退により、前記ベース板に対して垂直な方向に昇降すると共に、上端部で前記スロープ板の前記端部を載置する雄ネジ部材を備える」ものである。
上記構成のスロープ装置では、雌ネジ部材のネジ溝に対する雄ネジ部材のネジ山の螺進または螺退により、雌ネジ部材が支持台によって支持されている高さに対して雄ネジ部材が昇降する。ここで、雌ネジ部材のネジ孔は、ベース板に対して垂直な方向に開口しているため、雄ネジ部材が昇降する方向はベース板に対して垂直な方向である。そして、雄ネジ部材の上端にスロープ板の端部が載置されるため、雄ネジ部材の昇降に伴い、スロープ板は支持軸周りに回動すると共に、雄ネジ部材に載置されている側(以下、「スロープ板の高端側」と称する)が昇降する。すなわち、ベース板に対するスロープ板の高端側の高さが変化する。
従って、本考案によれば、支持台によってベース板より高い位置に支持された雌ネジ部材と、雌ネジ部材のネジ溝と螺合するネジ山を有する雄ネジ部材という、極めて簡易な構成によって、スロープ板の高端側の高さを変化させることができる。これにより、段差の低段側の面にベース板を載置し、雄ネジ部材の昇降によってスロープ板の高端側の高さを段差の高段側の面の高さに合わせることにより、段差にスロープを形成することができる。また、段差の高さが異なっても、雌ネジ部材とネジ溝と雄ネジ部材との螺合により雄ネジ部材を昇降させるのみの簡易な操作で、段差の高さに応じてスロープ板の高端側の高さを容易に調整することができる。
加えて、本考案では、段差の高さの相違と、その相違に応じて雄ネジ部材を昇降させる高さは、同一方向の等しい長さであるため、調整すべき長さが感覚的に把握し易く、スロープの高さ調整が行い易い。
また、本考案では、ベース板を水平な面に載置した場合、スロープ板を載置する雄ネジ部材の軸方向は鉛直方向となる。従って、スロープ板上を人や物が移動する際にスロープ板に対して鉛直下向きに作用する重力は、鉛直方向に延びる雄ネジ部材が受けるため、雄ネジ部材がが特に太い頑丈な部材でなくても、その荷重を十分に支えることができる。
本考案にかかるスロープ装置は、上記構成に加え、「前記スロープ板の前記支持軸周りの回動を規制する回動規制機構を更に具備し、前記回動規制機構は、一端が前記ベース板に回動自在に連結された第一アーム、及び、一端が前記スロープ板に回動自在に連結されていると共に、他端が前記第一アームと相対的な回動自在に組み付けられている第二アームを備える」ものとすることができる。
上記のように、スロープ板は、高端側の端部で雄ネジ部材の上端に載置されている簡易な構成であるため、そのままでは、スロープ板上を人や物が移動する際の振動や衝撃に起因して、スロープ板が雄ネジ部の上端の高さより高く跳ね上がってしまうおそれがある。これに対し、本考案では、ベース板に連結された第一アーム及びスロープ板に連結された第二アームを介して、スロープ板がベース板に連結されている。そのため、スロープ板が支持軸周りに所定角度以上に回動することがない。すなわち、第一アーム及び第二アームを備える回動規制機構により、スロープ板の過度の跳ね上がりを防止することができる。
加えて、第一アームはベース板に対して回動自在であり、第二アームはスロープ板に対して回動自在であり、且つ、第一アーム及び第二アームは相対的に回動自在であるため、スロープ板の高端側を降下させる際には、両アームは近づくように回動し、スロープ板の高端側を上昇させる際には、両アームは離隔するように回動する。そのため、第一アーム及び第二アームの存在によって、スロープ板の高さの調整が妨げられることがない。
本考案にかかるスロープ装置は、上記構成に加え、「前記ベース板は、前記ネジ孔の真下に前記雄ネジ部材を挿通可能な大きさに穿設された貫通孔部を備える」ものとすることができる。
「貫通孔部」は、雄ネジ部材を挿通可能であれば、その形状及び大きさは限定されない。例えば、雄ネジ部材における最大の外径より直径が長い円形や、雄ネジ部材における最大の外径より対角線が長い四角形に、貫通孔部を形成することができる。
上記のように、スロープ板の高端側の高さは、ネジ溝に対するネジ山の螺進または螺退に伴う雄ネジ部材の昇降によって調整されるため、スロープ板の高さを調整することができる範囲は、雄ネジ部材においてネジ山が形成されている軸部の長さに依存する。そのため、軸部の長さの異なる雄ネジ部材を選択可能に複数種類備える構成とすれば、単一のスロープ装置であっても、スロープ板の高さを調整することができる範囲が広いものとなる。
ところが、雄ネジ部材が長い場合は、その交換は容易ではない。例えば、軸部を雌ネジ部材から上方に突出させ、その軸部の端部でスロープ板を載置する場合は、支持台の高さより雄ネジ部材が長いと、雌ネジ部材との螺合を解除して雄ネジ部材を支持台の下方の空間から外部に引き出すことが困難である。
これに対し、本考案では、ベース板においてネジ孔の真下に相当する位置に、雄ネジ部材を挿通可能な貫通孔部が設けられているため、雄ネジ部材が長い場合であっても、貫通孔部を介して容易に外部に取り出すことができる。そして同様に、長さの異なる別の種類の雄ネジ部材を貫通孔部を介して容易に挿入し、その軸部を支持台の下方からネジ孔に挿通させることができる。
従って、本考案によれば、長さの異なる雄ネジ部材への交換が容易なものとなり、スロープ板の高さを調整可能な範囲を広げることができる。
以上のように、本考案によれば、簡易な構成であると共に、スロープの高さを容易に調整することができるスロープ装置を提供することができる。
本考案の一実施形態のスロープ装置の(a)正面図、及び(b)高端側から見た側面図である。 図1のスロープ装置についてスロープ板の高さを変えた場合の(a)正面図、及び(b)高端側から見た側面図である。 ベース板及びその近傍の平面図である。 スロープ板及びその近傍の底面図である。 支持台及びその近傍の斜視図である。 他の実施形態のスロープ板及びその近傍の底面図である。
以下、本考案を実施するための一実施形態であるスロープ装置1について、図1乃至図5に基づいて説明する。スロープ装置1は、主に図1及び図2に示すように、設置面に載置されるベース板10と、ベース板10に平行な支持軸Pに一端側で軸支され、支持軸P周りに回動してベース板10に対して傾斜するスロープ板20と、スロープ板20の支持軸Pに軸支された側とは反対側の端部を支持すると共に、前記端部のベース板10からの高さを調整可能な高さ調整装置30とを具備し、高さ調整装置30は、ベース板10から立設された支持台31、内周面にネジ溝が形成されたネジ孔32hを有し、ネジ孔32hがベース板10に対して垂直な方向に開口する向きで、支持台31によってベース板10より高い位置に支持されている雌ネジ部材32、及び、外周面にネジ山が形成された軸部33aを有し、軸部33aがネジ孔32hに挿通された状態で、ネジ溝に対するネジ山の螺進または螺退により、ベース板10に対して垂直な方向に昇降すると共に、上端部でスロープ板20の端部を載置する雄ネジ部材33を備えている。
より詳細に説明すると、スロープ板20は長方形の鋼板であり、人や物が移動する通路となる上面には、滑り止めの凹凸が形成されている。また、スロープ板20の裏面には、図3に示すように、スロープ板20の曲げ剛性を高めるために、断面コ字形の補強部材21a,21bが複数溶接されている。ここで、複数の補強部材21a,21bのうち一対の補強部材21aは、スロープ板20の長辺とほぼ同じ長さであり、それぞれスロープ板20の一対の長辺の一方に沿うように設けられている。
ベース板10は、スロープ板20と同じく鋼板で長方形に形成されており、図4に示すように、その上面には支持軸Pを取り付ける断面コ字形の取付部材11が一対設けられている。この取付部材11の幅(ベース板10の短辺方向の長さ)は、スロープ板20の裏面において長辺に沿うように一対設けられている上記の補強部材21aの幅よりやや狭く設定されている。そして、補強部材21aの側面間に取付部材11が嵌め込まれた状態で、補強部材21aの側面及び取付部材11の側面がベース板10に平行に延びる支持軸Pによって軸支されている。これにより、補強部材21a及び取付部材11を介して、スロープ板20がベース板10に対して支持軸Pによって回動自在に軸支された構成となっている。なお、ベース板10の中央部には、良好な設置性を損なわない程度に設置面との接触面積が確保された上で、ベース板10を軽量化するための孔部17が穿設されている。
ベース板10の上面において、取付部材11が設けられている側とは反対側の端部の角部には、一対の支持台31が立設されている。ここで支持台31は、ベース板10から立ち上がる四つの支持壁31a,31b,31c,31dと、雌ネジ部材32が設けられた支持台天板31tを有する構成であり、四つの支持壁31a,31b,31c,31dのうちベース板10の外周辺に沿った二つの支持壁31a,31bは、支持台天板31tの下方の空間に手や工具を差し入れて雄ネジ部の回転操作を行い易くするために、大きく切り欠かれている。
支持台天板31tには、貫通する孔部(図示しない)が穿設されており、この孔部とネジ孔32hとが連通するように、雌ネジ部材32が支持台天板31tに取り付けられ、溶接により支持台31と一体化されている。一方、雄ネジ部材33は、外周面にネジ山が形成された軸部33aの一端に六角の頭部33hが設けられたボルトであり、その軸部33aは支持台天板31tの下方からネジ孔32hに挿通されている。
ベース板10には、図5に示すように、雄ネジ部材33を挿通可能な大きさの貫通孔部15が穿設されている。この貫通孔部15が穿設されている位置は、ベース板10においてネジ孔32hの真下、換言すれば、ネジ孔32hに挿通された軸部33aの延長線上である。なお、本実施形態の貫通孔部15は、雄ネジ部材33の頭部33hの外径より直径が大径の円形に形成されている。
更に、ベース板10には、スロープ板20の支持軸Pに軸支されている側の端部(以下、「スロープ板20の低端」と称する)に隣接して、傾斜角度が固定された第二スロープ板40が設けられている。具体的には、ベース板10からは一対の取付部材11にそれぞれ隣接して、正面視直角三角形の第二スロープ板支持部材41が一対立設されており、この第二スロープ板支持部材41に第二スロープ板40が架け渡されるように溶接されている。ここで、本実施形態では、第二スロープ板40の高端側の高さはスロープ板20の低端の高さとほぼ等しい設定とされると共に、第二スロープ板40の低端の高さはベース板10の底面より僅かに高い設定、換言すれば、設置面より僅かに高い設定とされている。
また、本実施形態のスロープ装置1は、運搬のために手で把持する把持部60を備えている。この把持部60は略U字形で、二対が設けられており、その内の一対は支持台31に隣接してベース板10から立設された一対の把持部支持部材16に、それぞれ一つずつ取り付けられている。また、他の一対の把持部60は、一対の第二スロープ板支持部材41の側面に、それぞれ一つずつ取り付けられている。
ここで、把持部支持部材16及び第二スロープ板支持部材41には、U字形の把持部60の両端を挿通するための貫通する孔部18が穿設されており、この孔部18に把持部60を挿通した状態で、把持部60の両端に孔部18より大径の抜け止め61が設けられている。かかる構成により、把持部60の湾曲部分を孔部18から引き出して把持することにより、スロープ装置1を運搬することができる。また、把持部60の不使用時には、孔部18を介して奥に向かって押し込むようにすれば、把持部支持部材16及び第二スロープ板支持部材41より外方に把持部60が突出して邪魔になることが防止される。
更に、本実施形態では、スロープ装置1はスロープ板20の支持軸P周りの回動を規制する回動規制機構50を更に具備しており、回動規制機構50は、一端がベース板10に回動自在に連結された第一アーム51と、一端がスロープ板20に回動自在に連結されていると共に、他端が第一アーム51と相対的な回動自在に組み付けられている第二アーム52とを備えている。具体的には、第一アーム51は軸P1によって把持部支持部材16を介してベース板10に軸支されており、第二アーム52は軸P2によって補強部材21aの側面を介してスロープ板20に軸支されており、第一アーム51及び第二アーム52は軸P3によって回動自在に組み付けられている。
上記構成のスロープ装置1で段差にスロープを形成するときは、まず、段差の低段側の面にベース板10を載置する。そして、支持台31の支持壁31a,31bにおいて切り欠かれている部分から、手またはレンチなどの工具を差し入れ、雄ネジ部材33の頭部33hを回転させる。これにより、雄ネジ部材33の軸部33aのネジ山が雌ネジ部材32のネジ溝に対して進退することにより、雄ネジ部材33が昇降し、雌ネジ部材32から上方に突出する雄ネジ部材33の軸部33aの端部(以下、「雄ネジ部材33の軸端33e」と称する)の位置が昇降する。このようにして、軸端33eの高さが昇降することにより、軸端33eに載置されるスロープ板20は支持軸P周りに回動し、スロープ板20の高端側の高さが変化するため、スロープ板20の高端側の高さと段差の高段側の面とが同じ高さとなるように調整することができる。
なお、雄ネジ部材33の高さ調整をし終えた段階で、ナット39を軸端33e側から雌ネジ部材32の上端に当接するまで締め付けることにより、雄ネジ部材33の高さを、調整された高さに安定的に保持することができる。
段差の高さが異なる場合は、上記と同様の操作により、雄ネジ部材33の軸端33eの高さを変化させることにより、スロープ板20の高端側の高さを変化させることができる。例えば、図1に示すように、雄ネジ部材33の頭部33hが支持台天板31tの裏面に当接するまで雄ネジ部材33を上昇させれば、雌ネジ部材32から上方に突出する軸部33aの長さが最長となり、軸端33eの高さが最も高くなるため、スロープ板20の高端側の高さを最も高くすることができる。
なお、このようにスロープ板20の高端側が高くなるように変位する際、スロープ板20は支持軸P周りに図示反時計回りに回動し、これに伴って第一アーム51が軸P1周りに図示時計回りに回動すると共に、第二アーム52は軸P2周りに図示反時計回りに回動し、第一アーム51と第二アーム52はそれぞれ離隔するように軸P3周りに相反する方向に回動する。
一方、図2に示すように、雄ネジ部材33の頭部33hが貫通孔部15を介して設置面に当接するまで雄ネジ部材33を下降させれば、雌ネジ部材32から上方に突出する軸部33aの長さが最短となり、軸端33eの高さが最も低くなるため、スロープ板20の高端側の高さを最も低くすることができる。
なお、このようにスロープ板20の高端側の高さが低くなるように変位する際、スロープ板20は支持軸P周りに図示時計回りに回動し、これに伴って第一アーム51が軸P1周りに図示反時計回りに回動すると共に、第二アーム52は軸P2周りに図示時計回りに回動し、第一アーム51と第二アーム52はそれぞれ接近するように軸P3周りに相反する方向に回動する。
上記のように、本実施形態のスロープ装置1によれば、支持台31によってベース板10より高い位置に支持された雌ネジ部材32と、雌ネジ部材32のネジ溝と螺合するネジ山を有する雄ネジ部材33という、極めて簡易な構成によって、スロープ板20の高端側の高さを変化させることができる。
また、段差の高さが異なる場合も、雄ネジ部材33を回転させて昇降させるのみの簡易な操作で、段差の高さに応じてスロープ板20の高端側の高さを容易に調整することができる。この際、段差の高さの相違と、これに応じて変化させるべき軸端33eの高さは、同一方向で等しい長さであるため、調整すべき長さが感覚的に把握し易く、スロープの高さの調整が行い易い。
更に、本実施形態では、ベース板10を水平な面に載置した場合、スロープ板20上を人や物が移動する際に鉛直下方向に作用する重力は、軸方向が鉛直方向と一致する雄ネジ部材33で受けるため、雄ネジ部材33が特に太く頑丈な部材でなくても、その荷重を十分に支えることができる。
また、雄ネジ部材33の軸端33eに載置されているスロープ板20は、第一アーム51及び第二アーム52を介してベース板10に連結されているため、スロープ板20上を人や物が移動する際の振動や衝撃に起因して、スロープ板20が過度に跳ね上がることが防止されている。そして、このようにスロープ板20とベース板10とを連結しているアーム部材51,52が存在していても、第一アーム51はベース板10に対して、第二アーム52はスロープ板20に対してそれぞれ回動自在であり、且つ、第一アーム51及び第二アーム52は相対的に回動自在であるため、スロープ板20の支持軸P周りの回動運動は、第一アーム51及び第二アーム52の存在によって妨げられることがない。
加えて、雄ネジ部材33として軸部33aの長さの異なるボルトに交換することにより、スロープ板20の高端側の高さを調整可能な範囲が広いものとなる。例えば、支持台の高さが約120mmの場合、軸部の長さが約125mmの雄ネジ部材を使用する場合は、スロープ板の高端側の高さを150〜260mmの範囲で調整することができ、軸部の長さが約160mmの雄ネジ部材を使用する場合は、スロープ板の高端側の高さを190〜300mmの範囲で調整することができる。また、支持台の高さが約55mmの場合、軸部の長さが約60mmの雄ネジ部材を使用する場合は、スロープ板の高端側の高さを75〜115mmの範囲で調整することができ、軸部の長さが約90mmの雄ネジ部材を使用する場合は、スロープ板の高端側の高さを115〜150mmの範囲で調整することができる。
そして、ベース板10にはネジ孔32hの真下に相当する位置に貫通孔部15が形成されているため、支持台31の高さより長い雄ネジ部材33であっても、貫通孔部15を介して取り外すことができ、軸部33aの長さの異なる雄ネジ部材33に容易に交換することができる。
また、スロープ板20は支持軸P周りに回動する構成であることから、スロープ板20の低端は自ずと設置面より高い位置になるところ、本実施形態ではスロープ板20の低端に隣接して、傾斜角度が固定された第二スロープ板40が設けられており、第二スロープ板40の高端はスロープ板20の低端とほぼ等しく、第二スロープ板40の低端は設置面より僅かに高い設定とされている。そのため、段差における不連続な高低差は、スロープ板20及び第二スロープ板40によって連続的に変化する傾斜となり、人や物がスムーズに移動することが可能となっている。
以上、本考案について好適な実施形態を挙げて説明したが、本考案はこの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、スロープ板20の裏面には、雄ネジ部材33の軸端33eを受ける軸端受け部を設けることができる。ここで、軸端受け部としては、図6に示すように、雄ネジ部材33の軸端33eを嵌め込むように受ける凹状の軸端受け部25や、雄ネジ部材33の軸端33eの横揺れを規制する立壁状の軸端受け部26を例示することができる。このような、軸端受け部を備えることにより、スロープ板20上を人や物が移動する際の振動や衝撃に伴って、雄ネジ部材33の軸端33eがスロープ板20に当接する位置がずれることに起因して、雄ネジ部材33によるスロープ板20の載置状態が不安定になることが防止される。
また、上記では、雄ネジ部材33が軸端33eを上方に向けてネジ孔32hに挿通される場合を図示と共に例示したが、逆に、軸端33eを下方に向けるように雄ネジ部材33がネジ孔32hに挿通されるものであってもよい。この場合、雄ネジ部材33が上記のように頭部33hを有するボルトであれば、スロープ板20の高端側は雄ネジ部材33の頭部33hによって載置されることとなる。
なお、本考案のスロープ装置1は単体で用いることも、複数を並設して使用することもでき、複数を並設することにより幅広のスロープを形成することができる。
1 スロープ装置
10 ベース板
20 スロープ板
30 高さ調整装置
31 支持台
32 雌ネジ部材
32h ネジ孔
33 雄ネジ部材
33a 軸部
50 回動規制機構
51 第一アーム
52 第二アーム
P 支持軸
特許第4094561号公報

Claims (3)

  1. 設置面に載置されるベース板と、
    該ベース板に平行な支持軸に一端側で軸支され、前記支持軸周りに回動して前記ベース板に対して傾斜するスロープ板と、
    該スロープ板の前記支持軸に軸支された側とは反対側の端部を支持すると共に、前記端部の前記ベース板からの高さを調整可能な高さ調整装置とを具備し、
    前記高さ調整装置は、
    前記ベース板から立設された支持台、
    内周面にネジ溝が形成されたネジ孔を有し、該ネジ孔が前記ベース板に対して垂直な方向に開口する向きで、前記支持台によって前記ベース板より高い位置に支持されている雌ネジ部材、及び、
    外周面にネジ山が形成された軸部を有し、該軸部が前記ネジ孔に挿通された状態で、前記ネジ溝に対する前記ネジ山の螺進または螺退により、前記ベース板に対して垂直な方向に昇降すると共に、上端部で前記スロープ板の前記端部を載置する雄ネジ部材を備える
    ことを特徴とするスロープ装置。
  2. 前記スロープ板の前記支持軸周りの回動を規制する回動規制機構を更に具備し、
    前記回動規制機構は、
    一端が前記ベース板に回動自在に連結された第一アーム、及び、
    一端が前記スロープ板に回動自在に連結されていると共に、他端が前記第一アームと相対的な回動自在に組み付けられている第二アームを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のスロープ装置。
  3. 前記ベース板は、前記ネジ孔の真下に前記雄ネジ部材を挿通可能な大きさに穿設された貫通孔部を備える
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスロープ装置。
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