JP3153912B2 - マイクロホン装置 - Google Patents
マイクロホン装置Info
- Publication number
- JP3153912B2 JP3153912B2 JP15334191A JP15334191A JP3153912B2 JP 3153912 B2 JP3153912 B2 JP 3153912B2 JP 15334191 A JP15334191 A JP 15334191A JP 15334191 A JP15334191 A JP 15334191A JP 3153912 B2 JP3153912 B2 JP 3153912B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microphone
- output
- sound
- stereo
- circuit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Stereophonic Arrangements (AREA)
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は:複数のマイクロホンユ
ニットを備え、その複数のマイクロホンユニットからの
各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るようにした
マイクロホン装置に関する。
ニットを備え、その複数のマイクロホンユニットからの
各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るようにした
マイクロホン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】音声がステレオで収音される場合、基本
的には、図8から理解されるように、単一指向性のマイ
クロホン300が2つ用意され、各々のマイクロホン3
00は、その受音方向が、互いに角度θ(=90°〜1
30°)となる姿勢で、且つ受音位置が値15〔cm〕
以上となる位置に配設される。
的には、図8から理解されるように、単一指向性のマイ
クロホン300が2つ用意され、各々のマイクロホン3
00は、その受音方向が、互いに角度θ(=90°〜1
30°)となる姿勢で、且つ受音位置が値15〔cm〕
以上となる位置に配設される。
【0003】尚、単一指向性のマイクロホン300とし
ては、図10中、曲線Pで示される指向特性を有するも
のが一般的で、曲線Pはマイクロホン300が中心Oに
配置された場合に得られる。
ては、図10中、曲線Pで示される指向特性を有するも
のが一般的で、曲線Pはマイクロホン300が中心Oに
配置された場合に得られる。
【0004】又、図9から理解されるように、マイクロ
ホン300がマイクカプセル300Aに装填された状態
で使用される場合、マイクカプセル300Aの正面と裏
面とから受音される音源の音波A、Bが合成されたとき
に、図10の指向性が得られる。
ホン300がマイクカプセル300Aに装填された状態
で使用される場合、マイクカプセル300Aの正面と裏
面とから受音される音源の音波A、Bが合成されたとき
に、図10の指向性が得られる。
【0005】そのため、マイクカプセル300Aの裏面
側等には、音源の音波が反射されて(音波C)マイクロ
ホン300に受音されることがないように、障害物(反
射面)のない空間を確保する必要がある。
側等には、音源の音波が反射されて(音波C)マイクロ
ホン300に受音されることがないように、障害物(反
射面)のない空間を確保する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
小型のビデオカメラにおいては、単一指向性のマイクロ
ホン300がビデオカメラのケーシングに内蔵される
と、マイクカプセル300Aの周囲に十分な空間がとれ
ず、ステレオ録音が行なえなくなるため、例えばワンポ
イントステレオマイクロホンが、ケーシングの外部に突
出されて設けられている。
小型のビデオカメラにおいては、単一指向性のマイクロ
ホン300がビデオカメラのケーシングに内蔵される
と、マイクカプセル300Aの周囲に十分な空間がとれ
ず、ステレオ録音が行なえなくなるため、例えばワンポ
イントステレオマイクロホンが、ケーシングの外部に突
出されて設けられている。
【0007】従って、ビデオカメラの小型化、設計自由
度等に限界があるため、ケーシングに内蔵できるととも
に、ステレオでの収音が行なえるマイクロホンの開発が
要望されていた。
度等に限界があるため、ケーシングに内蔵できるととも
に、ステレオでの収音が行なえるマイクロホンの開発が
要望されていた。
【0008】そこで、本出願人は、先に、特願平2−1
32051号(出願日;平成2年5月22日)で、例えば
ビデオカメラのケーシングに内蔵された状態で、音声が
ステレオで収音される内蔵型ステレオマイクロホン装置
を提案した。
32051号(出願日;平成2年5月22日)で、例えば
ビデオカメラのケーシングに内蔵された状態で、音声が
ステレオで収音される内蔵型ステレオマイクロホン装置
を提案した。
【0009】この内蔵型ステレオマイクロホン装置は、
左右両チャンネル用とされる2つの無指向性マイクロホ
ンユニットを、各々所望の距離だけ離間させて配設可能
な空間部が備えられた箱状キャビネットと、2つのマイ
クロホンユニットのうち、一方のマイクロホンユニット
から出力された音声信号が、2つのマイクロホンユニッ
トの離間距離に対応する時間遅延される遅延回路と、2
つのマイクロホンユニットのうち、他方のマイクロホン
ユニットから出力された音声信号に、遅延回路により遅
延された音声信号の極性が反転されて重量される加算器
とを有するものである。
左右両チャンネル用とされる2つの無指向性マイクロホ
ンユニットを、各々所望の距離だけ離間させて配設可能
な空間部が備えられた箱状キャビネットと、2つのマイ
クロホンユニットのうち、一方のマイクロホンユニット
から出力された音声信号が、2つのマイクロホンユニッ
トの離間距離に対応する時間遅延される遅延回路と、2
つのマイクロホンユニットのうち、他方のマイクロホン
ユニットから出力された音声信号に、遅延回路により遅
延された音声信号の極性が反転されて重量される加算器
とを有するものである。
【0010】以下に、この先行例の内蔵型ステレオマイ
クロホン装置を図面に基いて説明する。図4及び図5か
ら理解されるように、ステレオマイクロホン装置1は、
断面略凸状のキャビネット3と、キャビネット3内に設
けられる左右(L、R)両チャンネル用の2つのマイク
ロホンユニット10、20とを有している。
クロホン装置を図面に基いて説明する。図4及び図5か
ら理解されるように、ステレオマイクロホン装置1は、
断面略凸状のキャビネット3と、キャビネット3内に設
けられる左右(L、R)両チャンネル用の2つのマイク
ロホンユニット10、20とを有している。
【0011】キャビネット3には、2つのマイクロホン
ユニット10、20の受音面c、dが、距離(W;例え
ば値30〔mm〕)だけ離間される空間部3aが形成さ
れている。
ユニット10、20の受音面c、dが、距離(W;例え
ば値30〔mm〕)だけ離間される空間部3aが形成さ
れている。
【0012】又、各々のマイクロホンユニット10、2
0は、例えば図6中、曲線Qで示される指向特性を有す
る無指向性とされており、その受音面c、dがキャビネ
ット3の外側面方向となる姿勢とされると共に、その受
音面c、dの前方には、保護用のネット材5、5がキャ
ビネット3に固定されている。
0は、例えば図6中、曲線Qで示される指向特性を有す
る無指向性とされており、その受音面c、dがキャビネ
ット3の外側面方向となる姿勢とされると共に、その受
音面c、dの前方には、保護用のネット材5、5がキャ
ビネット3に固定されている。
【0013】そして、図3から理解されるように、左右
のマイクロホンユニット10、20で受音された音波
は、音声信号に変換され、各々バッファアンプ30、4
0を介して、各々遅延回路50、60に入力され、各々
減衰器70、80を介して、加算器100、90に入力
される。この場合、減衰器70、80の出力信号は、そ
の極性が反転されており、また加算器100、90に
は、各々バッファアンプ40、30の出力信号も入力さ
れる。そして、加算器90、100の出力信号は、各々
等化器(イコライザ)110、120を介して、各々L
チャンネル、Rチャンネルの出力音声信号として出力端
子130、140に出力される。
のマイクロホンユニット10、20で受音された音波
は、音声信号に変換され、各々バッファアンプ30、4
0を介して、各々遅延回路50、60に入力され、各々
減衰器70、80を介して、加算器100、90に入力
される。この場合、減衰器70、80の出力信号は、そ
の極性が反転されており、また加算器100、90に
は、各々バッファアンプ40、30の出力信号も入力さ
れる。そして、加算器90、100の出力信号は、各々
等化器(イコライザ)110、120を介して、各々L
チャンネル、Rチャンネルの出力音声信号として出力端
子130、140に出力される。
【0014】尚、遅延回路50、60は、抵抗とコンデ
ンサを主体として構成される一般的なローパスフィルタ
を使用すると好適である。
ンサを主体として構成される一般的なローパスフィルタ
を使用すると好適である。
【0015】以上のように構成されたステレオマイクロ
ホン装置1では、波長が距離Wよりも短い音波(例えば
6〔kHz〕以上の周波数の音波)は、図7から理解さ
れるように、マイクロホンユニット10(または20)
の前面、裏面、正面から各々収音・出力される音声信号
α、β、γの間に、距離Wに対応してレベル差が生じ、
このような周波数特性によりステレオ効果が得られる。
即ち、周波数が6〔kHz〕以上の音波に対しては、キ
ャビネット3の構造により、ステレオでの収音が行なわ
れる。
ホン装置1では、波長が距離Wよりも短い音波(例えば
6〔kHz〕以上の周波数の音波)は、図7から理解さ
れるように、マイクロホンユニット10(または20)
の前面、裏面、正面から各々収音・出力される音声信号
α、β、γの間に、距離Wに対応してレベル差が生じ、
このような周波数特性によりステレオ効果が得られる。
即ち、周波数が6〔kHz〕以上の音波に対しては、キ
ャビネット3の構造により、ステレオでの収音が行なわ
れる。
【0016】一方、周波数6〔kHz〕よりも低い周波
数の音波に対しては、図3に示された回路構成により、
ステレオ感が実現される。即ち、図5に示されたよう
に、音源A、音源Bに対して、Rチャンネルのマイクロ
ホンユニット20の方が近い位置にある場合、Lチャン
ネルのマイクロホンユニット10に音波が到達する時間
は、音源Aに対して距離W(c、d間の距離)、音源B
に対して距離X(e、d間の距離)の間、音波が進行す
る時間分だけ、マイクロホンユニット20への到達より
も遅れる。従って、その遅れた時間分だけ、バッファア
ンプ40の出力信号が遅延回路60で遅延され、その遅
延された信号を、バッファアンプ30の出力信号から減
算することにより、加算器90の出力は略相殺されるの
で、これによりステレオ感を得ることができる。尚、音
源がマイクロホンユニット10に近い場合には、逆にR
チャンネルの出力が相殺される。
数の音波に対しては、図3に示された回路構成により、
ステレオ感が実現される。即ち、図5に示されたよう
に、音源A、音源Bに対して、Rチャンネルのマイクロ
ホンユニット20の方が近い位置にある場合、Lチャン
ネルのマイクロホンユニット10に音波が到達する時間
は、音源Aに対して距離W(c、d間の距離)、音源B
に対して距離X(e、d間の距離)の間、音波が進行す
る時間分だけ、マイクロホンユニット20への到達より
も遅れる。従って、その遅れた時間分だけ、バッファア
ンプ40の出力信号が遅延回路60で遅延され、その遅
延された信号を、バッファアンプ30の出力信号から減
算することにより、加算器90の出力は略相殺されるの
で、これによりステレオ感を得ることができる。尚、音
源がマイクロホンユニット10に近い場合には、逆にR
チャンネルの出力が相殺される。
【0017】以上の原理を詳細に説明すると、いまマイ
クロホンユニット20に到達する音波をsinωt(ω
は角速度;tは時間)、マイクロホンユニット10で受
音される音波をL(ω)、マイクロホンユニット10で
の遅れ位相角度φ(Wとωの関数)、減衰器80の変化
量をa(≦1)、遅延回路の遅延量に想到する位相角度
をψとすると、下式(1) が与えられる。
クロホンユニット20に到達する音波をsinωt(ω
は角速度;tは時間)、マイクロホンユニット10で受
音される音波をL(ω)、マイクロホンユニット10で
の遅れ位相角度φ(Wとωの関数)、減衰器80の変化
量をa(≦1)、遅延回路の遅延量に想到する位相角度
をψとすると、下式(1) が与えられる。
【0018】 L(ω)=sin(ωt−φ)−asin(ωt−ψ) =asinωt・cosφ−cosωt・sinφ −a(sinωt・cosψ−cosωt・sinψ) =sinωt・cosφ−asinωt・cosψ −cosωt・sinφ+acosωt・sinψ =(sinωt)(cosφ−cosψ) −(cosωt)(sinφ−sinψ) +(1−a)(sinωt・cosψ−cosωt・sin・ψ) =(sinωt) {2sin(φ+φ)/2・sin(φ−φ)/2} −(cosωt)・ {2cos(φ+φ)/2・sin(φ−φ)/2} +(1−a)sin(ωt−ψ) ={2sin(φ−φ)/2}・ {sinωt・sin(φ+φ)/2 −cosωt・cos(φ+φ)/2} +(1−a)sin(ωt−ψ) =−{2sin(φ−φ)/2}・cos{ωt+(φ+φ)/2} +(1−a)sin(ωt−ψ) ‥‥‥(1)
【0019】そこで、遅延量が遅れ位相角度に等しくな
るように設定すると、φ=ψであるから、上式(1) によ
り、 L(ω)=(1−a)sin(ωt−ψ)となり、 さらに、a=1に設定すれば、 L(ω)=0となる。この場合、マイクロホン20で受
音される音波R(ω)は、下式(2) となる。 R(ω)=sinωt−asin(ωt−φ−ψ) ‥‥‥(2) 従って、上式(2) を変形すると、 R(ω)=sinωt{1−cos(φ+ψ)} +cosωt・sin(φ+ψ) +(1−a)sin(ωt−φ−ψ) ‥‥‥(3) となるため、 φ=ψとすれば、 R(ω)=2sinφ・cos(ωt−φ)+(1−
a)sin(ωt−2φ)となる。 ここで、a=1とすれば、 R(ω)=2cos(ωt−φ)・sinφ となる。上式(1) 、(3) により、 i) 音源がφ=ψとなる位置にある場合、 R(ω)=2sinφ・cos(ωt−φ)+(1−a)sin(ωt−2φ ) L(ω)=(1−a)sin(ωt−ψ) ii)φ=ψ、かつa=1の場合 R(ω)=2sinφ・cos(ωt−φ) L(ω)=0 iii) φ≠ψ、かつa=1の場合 R(ω)=sinωt{1−cos(φ+・ψ)} +cosωt・sin(φ+ψ) L(ω)={2sin(φ−ψ)/2}cos{ωt+(φ+ψ)/2} となり、各々の場合について、図7の周波数特性から理
解されるように、ステレオ感(左右のレベル差)を得る
ことができる。
るように設定すると、φ=ψであるから、上式(1) によ
り、 L(ω)=(1−a)sin(ωt−ψ)となり、 さらに、a=1に設定すれば、 L(ω)=0となる。この場合、マイクロホン20で受
音される音波R(ω)は、下式(2) となる。 R(ω)=sinωt−asin(ωt−φ−ψ) ‥‥‥(2) 従って、上式(2) を変形すると、 R(ω)=sinωt{1−cos(φ+ψ)} +cosωt・sin(φ+ψ) +(1−a)sin(ωt−φ−ψ) ‥‥‥(3) となるため、 φ=ψとすれば、 R(ω)=2sinφ・cos(ωt−φ)+(1−
a)sin(ωt−2φ)となる。 ここで、a=1とすれば、 R(ω)=2cos(ωt−φ)・sinφ となる。上式(1) 、(3) により、 i) 音源がφ=ψとなる位置にある場合、 R(ω)=2sinφ・cos(ωt−φ)+(1−a)sin(ωt−2φ ) L(ω)=(1−a)sin(ωt−ψ) ii)φ=ψ、かつa=1の場合 R(ω)=2sinφ・cos(ωt−φ) L(ω)=0 iii) φ≠ψ、かつa=1の場合 R(ω)=sinωt{1−cos(φ+・ψ)} +cosωt・sin(φ+ψ) L(ω)={2sin(φ−ψ)/2}cos{ωt+(φ+ψ)/2} となり、各々の場合について、図7の周波数特性から理
解されるように、ステレオ感(左右のレベル差)を得る
ことができる。
【0020】以上説明したように、この先行例では、6
〔kHz〕以上の周波数特性を有する音波に対しては、
キャビネット3の構造によりステレオ感が与えられ、6
〔kHz〕よりも低い周波数を有する音波に対しては、
電気的処理によりステレオ感が与えられる。そして、キ
ャビネット3はビデオカメラ200のケーシングと一体
化されるので、ステレオマイクロホン装置1がビデオカ
メラ200のケーシングに内蔵された状態で、ステレオ
による収音が行なえる従って、ステレオマイクロホン1
の内蔵、小型化が可能となるため、ビデオカメラ200
かさらに小型化されるとともに、全体のデザイン等、設
計自由度が向上される。
〔kHz〕以上の周波数特性を有する音波に対しては、
キャビネット3の構造によりステレオ感が与えられ、6
〔kHz〕よりも低い周波数を有する音波に対しては、
電気的処理によりステレオ感が与えられる。そして、キ
ャビネット3はビデオカメラ200のケーシングと一体
化されるので、ステレオマイクロホン装置1がビデオカ
メラ200のケーシングに内蔵された状態で、ステレオ
による収音が行なえる従って、ステレオマイクロホン1
の内蔵、小型化が可能となるため、ビデオカメラ200
かさらに小型化されるとともに、全体のデザイン等、設
計自由度が向上される。
【0021】以上の説明で理解されるように、この先行
例の内蔵型ステレオマイクロホン装置ては、キャビネッ
トの構造により、比較的高音の音声に対してステレオ感
が与えられるとともに、比較的低音の音声に対しては、
遅延回路、加算器等を主体とする電気的構成部により、
ステレオ感が与えられる。従って、キャビネットが例え
ばビデオカメラのケーシングと一体化された場合、すな
わち、マイクロホンがケーシングに内蔵された状態で
も、音声をステレオで収音することができる。従って、
マイクロホン装置の小型化が可能となることに加え、例
えばビデオカメラの設計自由度が向上されるとともに、
さらに小型化が可能となる。
例の内蔵型ステレオマイクロホン装置ては、キャビネッ
トの構造により、比較的高音の音声に対してステレオ感
が与えられるとともに、比較的低音の音声に対しては、
遅延回路、加算器等を主体とする電気的構成部により、
ステレオ感が与えられる。従って、キャビネットが例え
ばビデオカメラのケーシングと一体化された場合、すな
わち、マイクロホンがケーシングに内蔵された状態で
も、音声をステレオで収音することができる。従って、
マイクロホン装置の小型化が可能となることに加え、例
えばビデオカメラの設計自由度が向上されるとともに、
さらに小型化が可能となる。
【0022】ところで、風雑音の低減方法としては、従
来、この風雑音が1/f雑音であることに着目して、低
域の音量が大に成ったとき、自動的に低域を低減するこ
とによって、風雑音を低減する方式が提案されている。
しかしこの従来の方式では、実音の低域のエネルギーが
大きい場合にも機能するので、実音の低域が減衰してし
まうと言う欠点がある。
来、この風雑音が1/f雑音であることに着目して、低
域の音量が大に成ったとき、自動的に低域を低減するこ
とによって、風雑音を低減する方式が提案されている。
しかしこの従来の方式では、実音の低域のエネルギーが
大きい場合にも機能するので、実音の低域が減衰してし
まうと言う欠点がある。
【0023】かかる点に鑑み、本発明は、複数のマイク
ロホンユニットを備え、その複数のマイクロホンユニッ
トからの各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るよ
うにしたマイクロホン装置において、複数のマイクロホ
ンユニットからの音声信号中の風雑音を、その音声信号
のエネルギーの大小に拘らず、確実に低減することので
きるもの提案しようとするものである。
ロホンユニットを備え、その複数のマイクロホンユニッ
トからの各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るよ
うにしたマイクロホン装置において、複数のマイクロホ
ンユニットからの音声信号中の風雑音を、その音声信号
のエネルギーの大小に拘らず、確実に低減することので
きるもの提案しようとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明によるマイクロホ
ン装置は、複数のマイクロホンユニット10、20を備
え、その複数のマイクロホンユニット10、20からの
各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るようにした
マイクロホン装置において、出力音声信号の供給される
低域軽減回路150、170、180、210;16
0、190、200、220と、複数のマイクロホンユ
ニット10、20よりの各音声信号から、相関性の無い
信号成分の低域成分を抽出する抽出回路230、240
と、その抽出回路230、240よりの相関性の無い信
号成分の低域成分をピーク検出する検出回路250とを
有し、その検出回路250よりの検出出力によって、低
域軽減回路150、170、180、210;160、
190、200、220の低域軽減の程度を制御するよ
うにしたものである。
ン装置は、複数のマイクロホンユニット10、20を備
え、その複数のマイクロホンユニット10、20からの
各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るようにした
マイクロホン装置において、出力音声信号の供給される
低域軽減回路150、170、180、210;16
0、190、200、220と、複数のマイクロホンユ
ニット10、20よりの各音声信号から、相関性の無い
信号成分の低域成分を抽出する抽出回路230、240
と、その抽出回路230、240よりの相関性の無い信
号成分の低域成分をピーク検出する検出回路250とを
有し、その検出回路250よりの検出出力によって、低
域軽減回路150、170、180、210;160、
190、200、220の低域軽減の程度を制御するよ
うにしたものである。
【0025】
【作用】かかる本発明によれば、風雑音が多い程それを
抑圧するように、検出回路250よりの検出出力によっ
て、低域軽減回路150、170、180、210;1
60、190、200、220の低域軽減の程度を制御
する。
抑圧するように、検出回路250よりの検出出力によっ
て、低域軽減回路150、170、180、210;1
60、190、200、220の低域軽減の程度を制御
する。
【0026】
【実施例】以下に、図1を参照して、本発明を先行例の
ステレオマイクロホン装置に適用した実施例を説明す
る。尚、図1において、図3と対応する部分には同一符
号を付して、重複説明を省略する。
ステレオマイクロホン装置に適用した実施例を説明す
る。尚、図1において、図3と対応する部分には同一符
号を付して、重複説明を省略する。
【0027】等化回路110の出力側に、低域軽減回路
を設ける。即ち、等化回路110の出力側に、ハイパス
フィルタ150と、等化回路110の出力が直接及びハ
イパスフィルタ150を通じてそれぞれ供給される可変
減衰器170、180と、その可変減衰器170、18
0の各出力が加算される加算器210とから成る低域軽
減回路を設け、その加算器210から出力端子130を
導出する。
を設ける。即ち、等化回路110の出力側に、ハイパス
フィルタ150と、等化回路110の出力が直接及びハ
イパスフィルタ150を通じてそれぞれ供給される可変
減衰器170、180と、その可変減衰器170、18
0の各出力が加算される加算器210とから成る低域軽
減回路を設け、その加算器210から出力端子130を
導出する。
【0028】等化回路120の出力側に、低域軽減回路
を設ける。即ち、等化回路120の出力側に、ハイパス
フィルタ160と、等化回路120の出力が直接及びハ
イパスフィルタ160を通じてそれぞれ供給される可変
減衰器190、200と、その可変減衰器190、20
0の各出力が加算される加算器220とから成る低域軽
減回路を設け、その加算器220から出力端子140を
導出する。
を設ける。即ち、等化回路120の出力側に、ハイパス
フィルタ160と、等化回路120の出力が直接及びハ
イパスフィルタ160を通じてそれぞれ供給される可変
減衰器190、200と、その可変減衰器190、20
0の各出力が加算される加算器220とから成る低域軽
減回路を設け、その加算器220から出力端子140を
導出する。
【0029】左右のマイクロホンユニット10、20間
の距離が比較的小さいと、各音声信号中の実音信号は強
い相関性を有するが、その高域は相関性が弱い。又、各
音声信号中の風雑音信号の高域成分はそのレベルはかな
り低い。しかし、風雑音は、マイクロホンカプセルの周
辺に起こる空気の流れ、例えば、空気の回転的流れ等が
マイクロホンカプセルの中に侵入することにより起こる
現象であるので、物理的に離間した位置に配された左右
のマイクロホンユニット10、20は、その間の距離が
いくら短くても、それぞれの周辺の空気の流れは同一に
はならない。そこで、左右のマイクロホンユニット1
0、20からの各音声信号を加算器230に供給して、
一方から他方を減算することによって、相関性の無い信
号成分を抽出し、その相関性の無い信号成分をローパス
フィルタ240に供給することによって、その低域成分
を抽出し、即ち、高域成分を阻止し、その相関性の無い
信号成分の低域成分をピーク検出(検波)回路250に
供給してピーク検出(検波)し、その検出出力のレベル
に応じて、可変減衰器170、180;190、200
の減衰比を可変制御する。
の距離が比較的小さいと、各音声信号中の実音信号は強
い相関性を有するが、その高域は相関性が弱い。又、各
音声信号中の風雑音信号の高域成分はそのレベルはかな
り低い。しかし、風雑音は、マイクロホンカプセルの周
辺に起こる空気の流れ、例えば、空気の回転的流れ等が
マイクロホンカプセルの中に侵入することにより起こる
現象であるので、物理的に離間した位置に配された左右
のマイクロホンユニット10、20は、その間の距離が
いくら短くても、それぞれの周辺の空気の流れは同一に
はならない。そこで、左右のマイクロホンユニット1
0、20からの各音声信号を加算器230に供給して、
一方から他方を減算することによって、相関性の無い信
号成分を抽出し、その相関性の無い信号成分をローパス
フィルタ240に供給することによって、その低域成分
を抽出し、即ち、高域成分を阻止し、その相関性の無い
信号成分の低域成分をピーク検出(検波)回路250に
供給してピーク検出(検波)し、その検出出力のレベル
に応じて、可変減衰器170、180;190、200
の減衰比を可変制御する。
【0030】次に、この実施例の動作を説明する。マイ
クロホンユニット10、20からの各音声信号中の風雑
音信号のレベルが高い程、ピーク検出(検波)回路25
0の検出出力のレベルが大きく成り、又、マイクロホン
ユニット10、20からの各音声信号中の風雑音信号の
レベルが低い程、ピーク検出(検波)回路250の検出
出力のレベルが小さく成る。そこで、ピーク検出(検
波)回路250の検出出力のレベルが大きい程、可変減
衰器170、190の減衰量を大きくすると共に、可変
減衰器180、200の減衰量を小さくし、又、ピーク
検出(検波)回路250の検出出力のレベルが小さい
程、可変減衰器170、190の減衰量を小さくすると
共に、可変減衰器180、200の減衰器を大きくす
る。かくして、マイクロホンユニット10、20からの
音声信号中の風雑音信号を確実に除去し、又、実音信号
の低域成分のエネルギーが大きい場合であっても、その
実音信号の低域成分が除去される虞はない。従って、上
述したステレオマイクロホン装置において、風雑音の除
去効果が大きい。
クロホンユニット10、20からの各音声信号中の風雑
音信号のレベルが高い程、ピーク検出(検波)回路25
0の検出出力のレベルが大きく成り、又、マイクロホン
ユニット10、20からの各音声信号中の風雑音信号の
レベルが低い程、ピーク検出(検波)回路250の検出
出力のレベルが小さく成る。そこで、ピーク検出(検
波)回路250の検出出力のレベルが大きい程、可変減
衰器170、190の減衰量を大きくすると共に、可変
減衰器180、200の減衰量を小さくし、又、ピーク
検出(検波)回路250の検出出力のレベルが小さい
程、可変減衰器170、190の減衰量を小さくすると
共に、可変減衰器180、200の減衰器を大きくす
る。かくして、マイクロホンユニット10、20からの
音声信号中の風雑音信号を確実に除去し、又、実音信号
の低域成分のエネルギーが大きい場合であっても、その
実音信号の低域成分が除去される虞はない。従って、上
述したステレオマイクロホン装置において、風雑音の除
去効果が大きい。
【0031】図2に示す如く、マイクロホン装置(ステ
レオマイクロホン装置)1が、例えば、ビデオカメラ2
00のケーシングの前面に一体化されて設けられる。
尚、その他の構成は、上述した先行例における図3〜図
7及びその説明と同様であるので、重複説明を省略す
る。
レオマイクロホン装置)1が、例えば、ビデオカメラ2
00のケーシングの前面に一体化されて設けられる。
尚、その他の構成は、上述した先行例における図3〜図
7及びその説明と同様であるので、重複説明を省略す
る。
【0032】
【発明の効果】上述せる本発明によれば、複数のマイク
ロホンユニットを備え、その複数のマイクロホンユニッ
トからの各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るよ
うにいたマイクロホン装置において、複数のマイクロホ
ンユニットからの音声信号の音声信号中の風雑音を、そ
の音声信号のエネルギーの大小に拘らず、確実に低減す
ることのできるものを得ることができる。
ロホンユニットを備え、その複数のマイクロホンユニッ
トからの各音声信号に基づいて、出力音声信号を得るよ
うにいたマイクロホン装置において、複数のマイクロホ
ンユニットからの音声信号の音声信号中の風雑音を、そ
の音声信号のエネルギーの大小に拘らず、確実に低減す
ることのできるものを得ることができる。
【図1】本発明の実施例を示すブロック線図
【図2】マイクロホン装置をビデオカメラに取付け状態
の実施例を示す斜視図
の実施例を示す斜視図
【図3】先行例を示すブロック線図
【図4】先行例のキャビネットの構成を示す略線図
【図5】先行例のマイクロホンユニットと音源との位置
関係を示す説明図
関係を示す説明図
【図6】先行例の無指向性マイクロホンユニットの指向
特性を示す線図
特性を示す線図
【図7】マイクロホンユニットの周波数特性を示す曲線
図
図
【図8】従来例のステレオ録音の説明図
【図9】従来例の単一指向性マイクロホン装置の使用態
様を示す線図
様を示す線図
【図10】従来例の単一指向性マイクロホンユニットの
指向特性を示す曲線図
指向特性を示す曲線図
10 マイクカプセル 20 マイクカプセル 30 増幅器 40 増幅器 50 遅延器 60 遅延器 70 減衰器 80 減衰器 90 加算器 100 加算器 110 等化器 120 等化器 150 ハイパスフィルタ 160 ハイパスフィルタ 170 減衰器 180 減衰器 190 減衰器 200 減衰器 210 加算器 220 加算器
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のマイクロホンユニットを備え、該
複数のマイクロホンユニットからの各音声信号に基づい
て、出力音声信号を得るようにしたマイクロホン装置に
おいて、上記出力音声信号の供給される低域軽減回路
と、上記複数のマイクロホンユニットよりの各音声信号
から、相関性の無い信号成分の低域成分を抽出する抽出
回路と、該抽出回路よりの相関性の無い信号成分の低域
成分をピーク検出する検出回路とを有し、該検出回路よ
りの検出出力によって、上記低域軽減回路の低域軽減の
程度を制御することを特徴とするマイクロホン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15334191A JP3153912B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | マイクロホン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15334191A JP3153912B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | マイクロホン装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH057392A JPH057392A (ja) | 1993-01-14 |
JP3153912B2 true JP3153912B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=15560358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15334191A Expired - Fee Related JP3153912B2 (ja) | 1991-06-25 | 1991-06-25 | マイクロホン装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3153912B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2900722B2 (ja) * | 1992-09-30 | 1999-06-02 | 松下電器産業株式会社 | ステレオズームマイクロホン |
JP4277400B2 (ja) * | 1999-12-17 | 2009-06-10 | ソニー株式会社 | 音声信号記録装置 |
KR101118217B1 (ko) * | 2005-04-19 | 2012-03-16 | 삼성전자주식회사 | 오디오 데이터 처리 장치 및 방법 |
GB2492162B (en) * | 2011-06-24 | 2018-11-21 | Audio Analytic Ltd | Audio signal processing systems |
JP6849055B2 (ja) * | 2017-03-24 | 2021-03-24 | ヤマハ株式会社 | 収音装置および収音方法 |
-
1991
- 1991-06-25 JP JP15334191A patent/JP3153912B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH057392A (ja) | 1993-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6931138B2 (en) | Zoom microphone device | |
JP4286637B2 (ja) | マイクロホン装置および再生装置 | |
JPH06269084A (ja) | 風雑音低減装置 | |
CA2149563A1 (en) | Transmitter-Receiver Having Ear-Piece Type Acoustic Transducing Part | |
JPS61150600A (ja) | 単指向性セコンド オーダー グラデイエント マイクロホン | |
JP2946638B2 (ja) | 内蔵型ステレオマイクロホン | |
JP3153912B2 (ja) | マイクロホン装置 | |
JPWO2009113333A1 (ja) | 信号処理装置及び信号処理方法 | |
JP2523951B2 (ja) | マイクロホン装置 | |
JP2770593B2 (ja) | マイクロホン装置 | |
US6031921A (en) | Loudspeaker unit | |
JP2770594B2 (ja) | マイクロホン装置 | |
JP2002171591A (ja) | ステレオマイクロホン装置、雑音低減処理方法及び装置 | |
JP2000278581A (ja) | ビデオカメラ | |
JP3146523B2 (ja) | ステレオズームマイクロホン装置 | |
JP3200368B2 (ja) | 音声処理装置 | |
JP2760447B2 (ja) | マイクロホン装置 | |
JP3186909B2 (ja) | ビデオカメラ用ステレオマイクロホン | |
JP2010028181A (ja) | 集音ヘッドホン | |
JPH0654242A (ja) | マイクロホン装置 | |
WO2001008445A2 (en) | Pluggable noise-controlling apparatus and method | |
JPH03219798A (ja) | マイクロホン装置 | |
JP2001333486A (ja) | マイクロホン装置 | |
JP2002374592A (ja) | ステレオ狭指向性マイクロホン | |
JPH03162100A (ja) | マイクロホン装置およびマイクロホン装置を搭載したビデオ一体型カメラ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080202 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090202 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |