JP3153820B2 - Psa用窒素酸化物吸着剤 - Google Patents

Psa用窒素酸化物吸着剤

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JP3153820B2
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nitrogen oxide
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大気汚染物質である窒
素酸化物を圧力スィング吸着法(以下、PSA法とい
う)で除去するための吸着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、排気ガス中の窒素酸化物を除去す
る方法としては、専ら湿式法が用いられてきたが、除去
効率の向上や排水処理等二次汚染の回避の観点から、乾
式法の開発要請が高まっていた。一般に、乾式法には膜
分離法と吸着分離法があり、膜分離法は膜性能の向上も
あって、広範な利用が期待されているが、膜の透過速度
には限界があるため、大容量のガス分離には適していな
い。他方、ゼオライトや活性炭等の吸着剤の改良もあっ
て、近年、吸着分離法が利用されるようになった。その
中でも、大気圧近傍の低圧で吸着させ、真空ポンプで真
空再生を行うPSA法がエネルギーコストの上から種々
のガス分離に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、窒素酸化物を
PSA法で除去する技術は未だ完成していない。特に、
低濃度窒素酸化物の除去に適した、可逆吸着量の大きな
吸着剤が未だ見出されていないことがその要因の1つで
あった。因みに、これまで窒素酸化物の吸着量が多いと
されていた活性炭(比表面積:58m2/g)をPSA装
置に適用して可逆吸着量を測定すると0.17cm3/g
であり、シリカ/アルミナ比23.3のモービル社製の
ZSM−5を水素イオンで100%イオン交換したゼオ
ライトを同様にPSA装置に適用して可逆吸着量を測定
すると0.12cm3/gであり、共に可逆吸着量が少な
いために低濃度窒素酸化物を除去するのに十分なもので
はなかった。そこで、本発明は、低濃度窒素酸化物をP
SA法で除去するのに適した可逆吸着量の大きな吸着剤
を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペンタシル型
ゼオライトに対し、Cu,Ag,Mn,Ni及びZnの
群から選択される1つ以上の金属をイオン交換により担
持させたことを特徴とする圧力スィイング吸着法用の窒
素酸化物吸着剤である。
【0005】
【作用】本発明者等は、低濃度窒素酸化物をPSA法で
除去するのに適した吸着剤、即ち、可逆吸着量の大きな
窒素酸化物吸着剤をゼオライトを中心にして鋭意研究を
重ねてきた。水素型のZSM−5の可逆吸着量は、上記
のように僅か0.12cm3 /gであり、フォジャサイ
トの1種であるY型ゼオライトにAgを42%イオン交
換させた吸着剤の可逆吸着量は、0.44m3 /gであ
り、同じY型ゼオライトにCuを83%イオン交換させ
た吸着剤の可逆吸着量は、0.86m3 /gであり、い
ずれも低濃度窒素酸化物の除去には十分なものでなかっ
た。しかし、モービル社製のZSM−5に代表されるペ
ンタシル型ゼオライトを中心に、これに対して種々の金
属をイオン交換させて可逆吸着量の大きな吸着剤を研究
したところ、Cu,Ag,Mn,Ni,Zn等の金属を
イオン交換したペンタシル型ゼオライトが極めて大きな
窒素酸化物可逆吸着量を示し、PSA法で窒素酸化物を
除去するのに適していることを見出した。
【0006】本発明で使用されるペンタシル型ゼオライ
トとは、上記のZSM−5と同じ基本構成単位を有する
ゼオライトであって、モルデナイト、フェリエライト、
シリカライト等のシリカ/アルミナ比が大きなゼオライ
トを言う。また、ペンタシル型ゼオライトに対するイオ
ン交換金属の交換量は、金属の種類により若干の違いが
あるが、約50%以上であることが好ましい。なお、1
00%を越えてイオン交換する場合は、例えば、目的の
金属塩水溶液でイオン交換した後、アンモニア水溶液で
処理することにより、錯体の形で100%以上の交換量
を容易に確保することができる。交換量はICP法(I
on Coupled Plasma法)で測定した。
【0007】
【実施例】
〔実施例1〕 (吸着剤の調製)モービル社製のZSM−5(シリカ/
アルミナ=23.3)ゼオライトを硝酸第2銅水溶液に
浸漬し、必要に応じてさらに、アンモニア水中に移して
浸漬し、最後に、Heガス中で500℃で5時間加熱処
理し、Cu(II)イオン交換量が、0%,25%,60
%,78%,140%,157%である6種類の吸着剤
を得た。
【0008】(可逆吸着量の測定)上記吸着剤0.5g
を充填した吸着筒を吸着温度0℃に保ち、NO濃度99
7ppmの空気をガス流量100cm3/minで45分
間流し、その間の吸着圧力1.2atmに調整して吸着
させ、その後、Heガスで60分間逆流パージを行い、
窒素酸化物を脱着させた。この吸着・脱着操作を繰り返
して定常状態になった後の吸着量を可逆吸着量として測
定した。なお、出口のガス濃度及び組成はTCD及びマ
ススペクトルにより連続的に測定し、吸着量並びに脱着
量はTCDより得られた破過曲線から求めた。得られた
吸着剤について、Cu(II)イオンの交換率(%)と可逆
吸着量(cm 3/g)の関係を図1に示した。
【0009】〔実施例2〕実施例1におけるCu(II)の
代わりに、表1記載の金属でイオン交換し、その他の条
件は実施例1と同様にして可逆吸着量を測定したところ
表1の通りであり、上記の活性炭(比表面積:58m2/
g)や水素イオンで100%イオン交換したZSM−5
(シリカ/アルミナ比23.3)ゼオライトと比較し
て、多量の窒素酸化物を可逆吸着することが分った。
【0010】
【表1】
【0011】〔実施例3〕実施例1におけるZSM−5
ゼオライトの代わりに、モルデナイト並びにフェリエラ
イトを用い、Cu(II)並びにAgでそれぞれイオン交換
し、その他の条件は実施例1と同様にして可逆吸着量を
測定したところ表2の通りであり、上記のCu(II)並び
にAgでそれぞれイオン交換したY型ゼオライトや水素
イオンでイオン交換したZSM−5ゼオライトと比較し
て、多量の窒素酸化物を可逆吸着することが分った。
【0012】
【表2】
【0013】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、多量の窒素酸化物を可逆吸着することのできるペ
ンタシル型ゼオライト吸着剤を提供することができ、低
濃度窒素酸化物をPSA法で除去することができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得たZSM−5ゼオライト
吸着剤のCu(II)イオン交換率(%)と可逆吸着量(c
3/g)の関係を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−224108(JP,A) 特開 平1−249139(JP,A) 特開 平2−157039(JP,A) 特開 平4−210234(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペンタシル型ゼオライトに対し、Cu,
    g,Mn,Ni及びZnの群から選択される1つ以上
    の金属をイオン交換により担持させたことを特徴とする
    圧力スィイング吸着法用の窒素酸化物吸着剤。
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FR2834915A1 (fr) * 2002-01-21 2003-07-25 Air Liquide PURIFICATION D'AIR EN NxOy ET CnHm SUR ADSORBANT AVEC METAUX DE TRANSITION
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