JP3153666B2 - 気相成長装置およびその気相成長方法 - Google Patents

気相成長装置およびその気相成長方法

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JP3153666B2
JP3153666B2 JP00534593A JP534593A JP3153666B2 JP 3153666 B2 JP3153666 B2 JP 3153666B2 JP 00534593 A JP00534593 A JP 00534593A JP 534593 A JP534593 A JP 534593A JP 3153666 B2 JP3153666 B2 JP 3153666B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体、誘電体または
超伝導体などの成長に用いられる有機金属気相成長装置
やプラズマ気相成長装置などの気相成長装置および気相
成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体の気相成長における光照射
効果が提案され、各種レーザの普及もあいまって、半導
体の気相エピタキシャル成長における光励起プロセスが
注目されている。また、化合物半導体をエピタキシャル
成長させる方法としては、有機金属熱分解気相成長(M
OCVD)法、分子線エピタキシー(MBE)法などが
よく知られている。
【0003】例えば、MOCVD法を用いて、光素子や
電気素子の原料として重要な、GaAlAs/GaAs
系、InGaAsP/InP系およびInGaAlP/
GaAs系などのIII-V族化合物半導体を成長させる場
合には、以下のようにして行われる。上記MOCVD法
では、Ga、Al、InなどのIII族の原料ガスとし
て、TMG(トリメチルガリウム)、TMA(トリメチ
ルアルミニウム)、TMI(トリメチルインジウム)な
どの有機金属ガスを用い、P、AsなどのV族原料ガス
としては、PH3、AsH3などのハイドライドガスを用
いる。この場合、原料ガスであるIII族有機金属ガス、V
属ハイドライドガスおよびドーパントガスの分解効率を
空間選択的に制御し、または成長基板表面の活性化を行
って、成長速度やドーパント濃度を制御するため、外部
から光励起することが行われる。また、半導体の膜厚や
結晶性をモニターするために、半導体成長中の基板に、
反応室の外部からプローブ光を照射して、その反射光ま
たは回折光を反応室外部で検出する方法も検討されてい
る。以下、このような気相成長方法を光励起型気相成長
方法と称する。
【0004】上記光励起型気相成長方法に用いられる光
励起型CVD(気相成長)装置には、外部から光を導入
するために、光導入窓が設けられている。気相成長(C
VD)装置の反応室(リアクタ)は、通常石英ガラスで
できており、内壁は水冷ジャケットによる二重管構造と
なっている。よって、誘導加熱されるカーボン製サセプ
タの部分を除いて、リアクタ内部の温度は低くなってい
る。そのため、反応性がきわめて強い原料ガスをサセプ
タにおいて加熱・分解すると、サセプタより温度が低い
リアクタ内のフローチャンネル内壁に付着し、光導入窓
にもガスが付着する。これを防ぐため、光励起型MOC
VD装置では光をリアクタ内に導入するだけでなく、い
くつかの改良が加えられている。
【0005】図6に、従来の光励起型MOCVD装置を
示す。このMOCVD装置は、半導体の成長速度やドー
ピング濃度を選択的に制御し、またはモニターするため
に、光導入窓を備えたリアクタ構造になっている。リア
クタ1は二重水冷管7を有しており、その中に冷却水が
流されている。リアクタ1内には原料ガスが流れ、成長
基板8上で原料ガスを層流にするため、フローチャンネ
ル5が設けられている。フローチャンネル5の内壁(下
側)は、カーボン製のサセプタ2と向かい合っており、
成長基板8上で気流が乱れないように工夫されている。
フローチャンネル5の上側には、リアクタ1内が汚れな
いように、キャリアガス導入配管15を通してキャリア
ガスH2が流される。原料ガスであるIII族有機金属ガス
とV族ハイドライドガスおよびキャリアガスH2は、配管
導入4を通してフローチャンネル5内に流される。成長
基板8は、サセプタ2の上に設けられ、サセプタホルダ
3により支えられている。サセプタ2はRFコイル6に
より誘導加熱され、そのことにより成長基板8が加熱さ
れる。原料ガス・キャリアガスは排出配管14を通じ
て、ポンプ16によって排出される。
【0006】上記光励起型のMOCVD装置では、エキ
シマレーザやXeアークランプなどの光源10から発振
された励起光9を、ミラー11を通してリアクタ1内に
導入する。この時、光のパターンや位相が乱れないよう
にするため、リアクタ1の二重管壁7を光導入部分だけ
一重にして、光導入窓13を設けている。さらに、フロ
ーチャンネル5の内壁に、昇華した原料が付着して曇る
のを避けるため、フローチャンネル5の光導入部分に穴
12を設けて光を遮らないようにしている。この2点の
改良によって、通常のリアクタを用いて気相成長におけ
る光励起および光によるモニターが可能となった。
【0007】また、図7に示すように、フローチャンネ
ル5内の光導入窓23部分に、H2などのパージガスを
供給するパージガス導入ライン18を設けることによっ
て、原料がフローチャンネル5の光導入部に付着しない
ようにすることもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示した
ようなMOCVD装置では、フローチャンネル5に穴1
2が設けられているので、フローチャンネル5内の気流
が穴12の部分で乱れる恐れがある。穴12の径が小さ
い場合にはフローチャンネル5の上側の気流が乱れるだ
けで、成長基板8上の気流には影響が及ばないが、穴1
2の径が大きい場合は成長用基板8上の気流が乱れてエ
ピタキシャル成長に影響を与える。また、昇華した原料
がリアクタ1の内部に付着して性能を低下させたり、光
導入窓13にまで付着して光が導入できなくなる恐れも
ある。従って、上記のように光導入のためにフローチャ
ンネル5に穴12を開ける方法は、成長基板が小さい場
合、つまり穴12の径が小さい場合には用いることがで
きるが、大きい成長基板の場合には用いることができな
い。
【0009】また、図7に示したようなMOCVD装置
では、フローチャンネル5内の光導入23にパージガス
を流しているので、パージガスが成長基板8上で原料ガ
スと混合して成長基板8上の気流が乱れる虞がある。そ
の場合、原料ガスが層流状態にならず、エピタキシャル
特性に悪影響を与える。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、原料ガスの気流を乱すことや昇華し
た原料が付着して光導入部分を曇らせることがなく、原
料ガスを均一に再現性よく光励起でき、または、成長基
板上の成長状態をモニターすることができる気相成長方
法および気相成長装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の気相成長装置
は、反応室内にセットされた基板上に気相成長膜を形成
するための励起光、または気相成長膜を対象として測定
するための測定光が、該当する光の光路上に設けられた
1または2以上の光導入窓を介して該基板に照射される
構成の気相成長装置において、室外から供給されたパー
ジガスを、主として気相成長用の原料ガスが通流する領
域近傍に存在する光導入窓に案内するパージガス導入手
段と、該パージガス導入手段から流出して該光導入窓に
案内された該パージガスを導入し、パージガスの排出
流量を制御しながら室外に排出するパージガス排出手段
と、を備え、該パージガスの排出流量が該パージガスの
導入流量よりも小さくなるように該排出流量を制御する
ものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0012】前記測定光の基板からの反射光を室外に導
出すべく、該反射光の光路上に設けられた1または2以
上の光導出窓と、室外から供給されたパージガスを、主
として気相成長用の原料ガスが通流する領域近傍に存在
する光導出窓に案内するパージガス導入手段と、該パー
ジガス導入手段から流出して該光導出窓に案内されたパ
ージガスを導入し、導入したパージガスをその排出量を
制御しながら室外に排出するパージガス排出手段とが設
けられていてもよい。
【0013】前記排出手段および前記導入手段に流量制
御手段が設けられ、該流量制御手段により、前記導入手
段を通流するガス流量および該排出手段を通流するガス
流量を、原料ガスの通流量と独立的に制御する構成とな
してもよい。
【0014】本発明の気相成長方法は、反応室内にセッ
トされた基板上に気相成長膜を形成するための励起光、
または気相成長膜を対象として測定するための測定光
を、室外から室内へ導入する光導入窓と、該測定光の反
射光を室内から室外へ導出する光導出窓とを有し、室外
から導入したパージガスを該光導入窓および/または光
導出窓に案内し、案内されたパージガスを室外に排出す
る構成となした気相成長装置を用いて、該パージガスの
排出流量が該パージガスの導入流量より少なくなるよ
うに該排出流量を制御して気相成長を行い、そのことに
より上記目的が達成される。
【0015】
【作用】本発明においては、反応室内に導入された原料
ガスが励起・分解して光導入窓および/または光導出窓
に付着することを、パージガスによって抑えている。そ
して、光導入窓・光導出窓にパージガスを導入するため
に、原料ガスの導入手段および排出手段とは別に、専用
のパージガス導入手段および排出手段を設け、パージガ
スの排出量を制御している。このため、原料ガスおよび
パージガスの流量を独立的に制御することができ、パー
ジガスが原料ガスの流速や気流の状態に影響を与えない
ようにすることができる。
【0016】このパージガス導入手段および排出手段
は、流量制御装置または圧力制御装置などにより、その
流量を独立的に制御することができる。
【0017】パージガスの排出流量を導入流量より少な
く制御すると、光導入窓・光導出窓の表面近傍にパージ
ガスのみを流すことができる。このため、原料ガスが光
導入窓・光導出窓近傍に回り込むことがなくなり、光導
入窓・光導出窓に原料ガスの生成物が付着せず、曇るこ
とがない。よって、原料ガスの流れの状態に影響せずに
安定して光を基板に照射することができ、また、成長基
板上の成長状態のモニターを行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0019】(実施例1)図1は、本発明の実施例1の
MOCVD装置を示す縦断面図である。尚、同一機能を
有する部分の番号は、従来のMOCVD装置と同一のも
のを用いた。以下の実施例でも同様とする。
【0020】このMOCVD装置は、リアクタ1は従来
の光励起型MOCVD装置と同様、二重水冷管7を有し
ており、その中に冷却水が流されている。リアクタ1内
には原料ガスが流れ、基板上で反応ガスを層流にするた
めのフローチャンネル5が設けられている。フローチャ
ンネル5の内側は、カーボン製のサセプタ2と向かい合
っており、成長基板8上で気流が乱れないように工夫さ
れている。フローチャンネル5の上側には、リアクタが
汚れないようにキャリアガス配管15を通して、キャリ
アガスH2が流されている。原料ガスであるIII族有機金
属ガス、V族ハイドライドガスおよびキャリアガスH
2は、原料ガス導入配管4を通してフローチャンネル5
の内側に流される。成長基板8は、サセプタ2の上に設
けられ、サセプタホルダ3で支えられている。成長基板
8は、RFコイル6によって誘導加熱される。その状態
で、エキシマレーザやアークランプなどの光源10から
ミラー11を通して励起光9をリアクタ内に導入する。
この際、光のパターンや位相が乱れないようにするた
め、光が通る部分だけリアクタ1を一重にして、石英製
の光導入窓13を設けている。
【0021】さらに、フローチャンネル5の内部には、
光導入窓23に導入するパージガス導入ライン18と、
パージガスをリアクタ1内部から排出するためのパージ
排出ライン19とが設けられている。リアクタ1の上方
にはパージガス導入ライン18と連結された導入配管1
7と、その流量を制御する流量制御手段としてのマスフ
ロ−コントローラ(MFC)20とが設けられている。
ここで、パージガスとしては、キャリアガスと同じ原料
であるガスが好ましく、例えば水素が挙げられる。ま
た、リアクタ1の下方にはパージガス排出ライン19と
連結された排出配管21が設けられている。排出配管2
1は、その排出流量を制御するMFC22を介して、原
料ガス排出配管14とつながっており、排気ポンプ16
によって排出される。
【0022】本発明の光励起気相成長方法の原理を、図
3を用いて説明する。この図は、図1のMOCVD装置
において、リアクタ1の周辺の配管を模式的に表したも
のである。ここで単純化するために、キャリアガスを光
導入窓23用のパージガスとして用いる。また、パージ
ガス導入配管21の抵抗をR1、原料ガス導入配管4の
抵抗をR2、パージガス排出配管21の抵抗をR3、原料
ガス排出配管14の抵抗をR4とする。
【0023】各配管の抵抗は、流量制御装置の制御値や
配管形状で決まる。例えば、R1およびR3は、各々、M
FC20および21の制御値によって決まり、R3およ
びR4は、各々、原料ガス導入配管4および原料ガス排
出配管14の配管形状によって決まる。
【0024】ここで、パージガス導入ライン18の流量
をL1、パージガス排出ライン19の流量をL2、原料ガ
ス導入ラインの流量をL3、原料ガス排出ラインの流量
をL4とする。
【0025】キャリアガスの元圧をP0、排気ポンプ入
口の圧力をPGとするとパージガスと原料ガスとが流れ
る条件は、 P0>PG (1) である。
【0026】光導入窓23を確実にパージガスで覆い、
反応性の高い原料ガスを近づけないためには、L3がL2
に入り込まないようにするとよい。このためには、光導
入窓23部分におけるパージガスラインの圧力PAと原
料ガスラインの圧力PBとが、 PA≧PB (2) であればよい。
【0027】ここで、パージガスラインと原料ガスライ
ンとの間に設けられている穴の抵抗をRとすると、穴を
通ってパージガスライン側から原料ガスライン側に流れ
るパージガスの流量ΔLは、 ΔL=(PA−PB)/R (3) となる。
【0028】ΔL≧0にするための条件は、 (R1/R2)≧(R3/R4) (4) となり、この条件は同時にPA≧PBを満足する。
【0029】ここで、△Lは0であるのが望ましいが、
成長基板上の原料ガスの流れを妨げないように、R2を
調整して少量流してもよい。
【0030】上記条件を満足させるためには、パージガ
ス導入配管17およびパージガス排出配管21の抵抗R
1、R3を独立的に制御できることが望ましい。制御でき
ない場合には、(1)の条件を満足させることはできる
が、(4)の条件を制御できなくなる。この場合、パー
ジガスラインに原料ガスが回り込んで、光導入窓23に
付着物が付く虞れがある。
【0031】R2とR4とは成長条件や配管およびライン
の形状で決るので、パージガス排出配管21に流量調節
器や圧力調節器を設けてR3を制御して、(4)の条件
を満足させることが好ましい。
【0032】穴の抵抗Rは、光導入窓23の径と、光導
入窓23近傍のパージガス導入ライン18およびパージ
ガス排気ライン19の形状とで決まる。図1の光導入窓
23近傍の拡大図を図2に示す。この図のように、原料
ガスの流れを乱さないように、また、L3からL2へ回り
込みにくい形状にすることが望ましい。
【0033】この実施例では、リアクタ圧力が76To
rr、フローチャンネル5内の原料ガス+キャリアガス
の流量が10リットル/分の時に、MFC20の流量を
1.5リットル/分、MFC21の流量を1.3リット
ル/分に制御することによって、上記(1)、(2)お
よび(4)の条件が実現できた。この時、光導入窓23
に付着物が着くことはなく、安定した光励起を行うこと
ができた。また、パージガス排気ライン19から排出さ
れなかった残りの余分なパージガスは、フローチャンネ
ル5の内側を流れるが、原料ガスに比べて微小な流量で
あるので、原料ガスの流れを乱すことはなく、成長基板
8上のエピタキシャル成長に影響を与えることはなかっ
た。
【0034】(実施例2)図4は、本発明の実施例2の
MOCVD装置を示す縦断面図である。この実施例にお
いては、縦型のリアクタを用いており、プローブ光の光
源(アルゴンレーザやX線源など)24から出射される
光をリアクタ内に導入して、その反射光や回折光を検出
器25により検出して、膜厚や結晶性などの成長状態を
モニターしている。
【0035】リアクタ1内には、光導入窓13および光
導出窓13’をパージするために、パージガス導入ライ
ン18とパージガス排気ライン19とが設けられ、独立
的に流量が制御されている。そして、専用のパージガス
導入配管17およびパージガス排気配管21が設けら
れ、各々パージガス導入ライン18およびパージガス排
気ライン19に連結されている。
【0036】このMOCVD装置は、常圧で用いるため
に、パージガス排気配管21の流量調節を行っていな
い。そして、圧力センサ26と、圧力センサ26に電気
的に連結されている圧力調整バルブ27とによって、パ
ージガス排気配管21の圧力を原料ガス排気配管14に
比べて常に少し高めの圧力になるように設定して、パー
ジガス排気ライン19における流量を制御している。こ
のことにより、実施例1と同様に、光導入窓13および
光導出窓13’に原料ガスが付着することを防ぐことが
できる。よって、プローブ光の光源の光量や光のパター
ンが安定して導入できるだけでなく、反射光・回折光の
光量や反射・回折角度も安定して検出できる。尚、この
実施例において、MFC等によって流量調節を行っても
同様の効果を得ることができる。
【0037】この実施例では、リアクタ圧力が760T
orr、リアクタ1内の原料ガス+キャリアガスの流量
が10リットル/分、原料ガス排気管14の圧力が75
8Torrの時に、MFC20の流量を5リットル/
分、圧力センサの設定値を762Torrに制御するこ
とによって、上記(1)、(2)および(4)の条件が
実現できた。この時、光導入窓13および光導出窓1
3’・・・に付着物が着くことはなく、安定した測定結
果が得られた。
【0038】(実施例3)図5は、本発明の実施例3の
MOCVD装置を示す縦断面図である。この実施例にお
いては、バレル型の多数枚成長用リアクタを用いて光励
起型気相成長を行う。このMOCVD装置は、ステンレ
ス製のリアクタ1に、基板8a、8b、・・・を据え付
けるサセプタ2が設けられ、その上方に光導入窓13
a、13b、・・・が各々設けられて、励起光9a、9
b、・・・が導入される。各々の光導入窓には、パージ
ガス導入ライン18a、18b、・・・と、パージガス
排気ライン19a、19b ・・・とが取り付けられて
いる。
【0039】パージガス導入ライン18a、18b、・
・・は上流側で共通導入配管31に連結されており、M
FC20によりまとめてパージガスの流量制御を行う。
同様に、パージガス排気ライン19a、19b、・・・
は下流側で連結され、排気ポンプ30を介して共通排気
配管32からパージガスを排気する。
【0040】この実施例においては、MFC20と排気
ポンプ30とによって、パージガス導入ライン18a、
18b、・・・におけるパージガスの流量L1a、L1
b、・・・およびパージガス排気ライン19a、19
b、・・・におけるパージガスの流量L2a、L2b、・・
・を、原料ガスの流量L3a、L3b、・・・と独立的に制
御する。ここで、パージガス用の排気ポンプ30の排気
量を、原料ガスのポンプ16の排気量より少し低めに設
定すると、 L1a、L1b、・・・>L2a、L2b、・・・ (5) とすることができる。このことにより、実施例1と同様
に、光導入窓13a、13b、・・・に原料ガスが付着
することなく、安定に外部から光を導入できる。よっ
て、用いる光源によって光量がばらつくとことはなく、
また、成長基板ごとに得られる効果がばらつくことはな
い。
【0041】この実施例では、リアクタ圧力が76To
rr、フローチャンネル5内の原料ガス+キャリアガス
の流量が30リットル/分、原料ガスの排気ポンプ16
の排気量が1500リットル/分の時に、MFC20の
流量を10リットル/分、パージガス用の排気ポンプ3
0の排気量を500リットル/分に制御することによっ
て、上記(1)、(2)および(4)の条件が実現でき
た。この時、光導入窓13a、13b・・・に付着物が
着くことはなく、安定した光励起光を行うことができ
た。
【0042】上記の実施例においては、光励起型MOC
VD装置およびそれを用いた気相成長方法を示したが、
本発明はこれに限られず、Si、Ge、W、Alなどの
成長に用いられる減圧CVD型装置や、窒化物等の成長
に用いられるプラズマCVD装置による気相成長にも同
様の効果を得ることができる。
【0043】また、励起光によって原料ガスを分解した
り、成長基板温度を上昇させるだけでなく、外部からプ
ローブ光として可視光線やX線・電子線を導入する光導
入窓や、反射光・回折光を検出するための光導出用の窓
に対しても、同様の効果がある。
【0044】また、パージガスとして、キャリアガスを
用いて説明したが、内壁の汚れを防止するものであれ
ば、いずれも用いることができ、例えば、HCl、HF
などの他のガスを用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の気相成長装置および気相成長方
法によれば、光導入窓・光導出窓に、パージガス排気流
量を独立的に制御してパージガスを導入している。この
ことにより、パージガス流量を原料ガス流量と独立して
設定することができ、成長基板上の原料ガスの流速や気
流の状態に影響を与えないようにすることができる。よ
って、成長されたエピタキシャル成長層に悪影響を与え
ることはなく、大型の基板に気相成長を行うことができ
る。
【0046】また、パージガス排気ラインにおける流量
をパージガス導入ラインにおける流量より少なくするこ
とによって、原料ガスが光導入窓・光導出窓に付着する
のを防ぐことができる。よって、安定して光励起を行う
ことが可能となり、また、成長基板上の成長状態をモニ
ターすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のMOCVD装置を示す縦断
面図である。
【図2】図1のMOCVD装置の要部拡大図である。
【図3】図1のMOCVD装置における、リアクタ1周
辺の配管を模式的に表した図である。
【図4】本発明の実施例2のMOCVD装置の縦断面図
である。
【図5】本発明の実施例3のMOCVD装置の縦断面図
である。
【図6】従来の光励起型MOCVD装置を示す縦断面図
である。
【図7】従来の光励起型MOCVD装置を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 リアクタ 4 原料ガス導入配管 5 フローチャンネル 8 成長基板 13 リアクタ光導入窓 13’リアクタ光導出窓 14 原料ガス排気配管 15 キャリアガス導入配管 16 フローチャンネル光導入窓 17 パージガス導入配管 18 パージガス導入ライン 19 パージガス排気ライン 20 導入パージガス流量制御装置 21 パージガス排気配管 22 排気パージガス流量制御装置 23 光導入窓 26 圧力センサ 27 圧力調整バルブ 30 パージガス排気ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−245722(JP,A) 特開 昭61−119028(JP,A) 特開 昭63−224220(JP,A) 特開 平4−14826(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 H01L 21/31 C23C 16/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応室内にセットされた基板上に気相成
    長膜を形成するための励起光、または気相成長膜を対象
    として測定するための測定光が、該当する光の光路上に
    設けられた1または2以上の光導入窓を介して該基板に
    照射される構成の気相成長装置において、 室外から供給されたパージガスを、主として気相成長用
    の原料ガスが通流する領域近傍に存在する光導入窓に案
    内するパージガス導入手段と、 該パージガス導入手段から流出して該光導入窓に案内さ
    れた該パージガスを導入し、パージガスの排出流量を
    制御しながら室外に排出するパージガス排出手段と、 を備え、該パージガスの排出流量が該パージガスの導入流量より
    も小さくなるように該排出流量を制御してな る気相成長
    装置。
  2. 【請求項2】 前記測定光の基板からの反射光を室外に
    導出すべく、該反射光の光路上に設けられた1または2
    以上の光導出窓と、 室外から供給されたパージガスを、主として気相成長用
    の原料ガスを通流する領域近傍に存在する光導出窓に案
    内するパージガス導入手段と、 該パージガス導入手段から流出して該光導出窓に案内さ
    れたパージガスを導入し、導入したパージガスをその排
    出量を制御しながら室外に排出するパージガス排出手段
    と、 が設けられた請求項1に記載の気相成長装置。
  3. 【請求項3】 前記排出手段および前記導入手段に流量
    制御手段が設けられ、該流量制御手段により、前記導入
    手段を通流するガス流量および該排出手段を通流するガ
    ス流量を、原料ガスの通流量と独立的に制御する構成と
    なした請求項1又は2に記載の気相成長装置。
  4. 【請求項4】 反応室内にセットされた基板上に気相成
    長膜を形成するための励起光、または気相成長膜を対象
    として測定するための測定光を、室外から室内へ導入す
    る光導入窓と、該測定光の反射光を室内から室外へ導出
    する光導出窓とを有し、室外から導入したパージガスを
    該光導入窓および/または光導出窓に案内し、案内され
    たパージガスを室外に排出する構成となした気相成長装
    置を用いて、 該パージガスの排出流量が該パージガスの導入流量より
    も少なくなるように該排出流量を制御して気相成長を行
    う気相成長方法。
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