JP3153045U - 粉砕機スクリーン - Google Patents

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善勝 安斎
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Abstract

【課題】粒長の均一な、散布時の散布機内での流動性に優れた農業用粒剤を製造するための粉砕機スクリーンを提供する。【解決手段】2種類以上の直径の異なる穴を複数個有する粉砕機スクリーン。スクリーン10は、金属板に直径R1の大穴11が、平行方向の間隔L1、斜め方向の間隔L2で形成されており、小穴12が形成されたものである。本粉砕機スクリーンを用いることで、農業用粒剤(押し出し粒剤)の粒長均一化が可能となり、多様な散布方法に対応できる様に改善した農業用粒剤を提供することができる。また、農業用粒剤に限らず、他の同等な用途、例えば、菓子、食料品、医薬品などの粒長制御が求められる分野においても利用することができる。【選択図】図5

Description

本考案は、多様な散布方法に対応できるように改善された農業用粒剤の整粒のために用いる粉砕機スクリーンに関する。
従来の農業用粒剤(押し出し粒剤)の整粒の制御については、(i)造粒後湿粒のまま、コンベア上等でカッティングする方法、(ii)乾燥篩分(ジャイロシフター等を利用)後に粗粒のみをカッティングする方法、(iii)全量をカッティングし、その後に篩分(ジャイロシフター等を利用)を行う方法等が知られている(非特許文献1)。
日本農薬学会第27回農薬製剤・施用法シンポジウム(2007年10月25日)講演要旨集、p59(T6)
上記方法(i)の場合、粒長制御が完全ではなくシフター等の篩分後も整粒度合いは低い。上記方法(ii)、(iii)の場合、カッティングに衝撃式粉砕機等を用いる事が通常であるが、衝撃式粉砕機中に設置するスクリーンの穴径により、歩留まりが左右される。すなわち、穴径が小さいスクリーンを使用した場合は粉化部分が多量に発生して歩留まりが低下する。一方、スクリーンの穴径が大きすぎるか、またはスクリーンを設置しない場合には、長粒の発生が認められる。上記方法(ii)、(iii)の場合、衝撃式粉砕機の周速を制御して整粒を行う方法もあるが、整粒の均一性については穴径が大きく影響する。
通常の粉砕機では粉砕機内部に設置するスクリーンの穴径により、粉砕物の大きさが決定される。この様なスクリーンを設置した粉砕機を使用して、円柱状の粒状物質を粉砕した場合、穴径の小さいスクリーンでは粒状物質の殆どが粉化し、粒状状態を保持することが困難で、粒の形状を保持したまま粒長を一定にすることができない。一方、穴径が大きすぎるスクリーンを用いるか、あるいはスクリーンを用いない場合には長粒が発生し整粒の均一性は低い。
本考案者等は、粉砕機スクリーンの形状を工夫することにより、農業用粒剤の粒長を高均一、かつ高歩留まりで整粒できることを見出した。
そこで、本考案者等は、1枚のスクリーンに複数の異なる大きさの穴を所定の配置で形成することにより、より均一な粒長が得られることを見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち、本考案は以下の通りである。
[1]少なくとも小穴と大穴を含む2種類以上の直径の異なる穴が複数個形成された粉砕機スクリーン。
[2]小穴の直径が2mm〜6mmの範囲であり、大穴の直径が20mm〜50mmの範囲である、上記[1]に記載の粉砕機スクリーン。
[3]小穴の間隔が0.5mm〜4mmの範囲であり、大穴の間隔が10mm〜40mmの範囲である、上記[1]又は[2]に記載の粉砕機スクリーン。
[4]小穴の開孔率が22%〜35%の範囲であり、大穴の開孔率が10%〜30%の範囲である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の粉砕機スクリーン。
[5]スクリーンの幅が65mm〜130mmの範囲であり、スクリーンの長さが900mm〜1500mmの範囲である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の粉砕機スクリーン。
[6]スクリーンの厚さが1.2mm〜1.8mmの範囲である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の粉砕機スクリーン。
[7]スクリーンの材質が鉄またはステンレススチールである、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の粉砕機スクリーン。
[8]粉砕機の最外周の回転刃の周速が7m/sec〜90m/secである場合に用いる、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の粉砕機スクリーン。
本考案のスクリーンを粉砕機に装着することにより、農業用粒剤を均一な粒長で、かつ高歩留まりで整粒できる。
図1は農業用粒剤の製造工程を示すフローチャートである。 図2は粉砕機の要部を示す断面図である。 図3は粉砕機中のスクリーンの配置を示す断面斜視図である。 図4は本考案のスクリーンの粉砕機への装着時の形態を示す斜視図である。 図5は本考案のスクリーンを展開した状態の正面図である。
農業用粒剤とは、農薬有効成分、固体担体、結合剤及び界面活性剤等を含み、医薬品で言う顆粒剤に近い粒状の固形製剤である。本考案の粉砕機スクリーン(以下、スクリーンという)が適用される農業用粒剤には、水田用および畑地用のいずれの用途の粒剤も含まれる。
農薬有効成分としては、農業用粒剤が製造できる有効成分であれば特に限定されず、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、除草剤又は植物成長調節剤等が配合可能であり、一種又は二種以上の農薬有効成分を同時に配合することができる。また、その配合量としては、農業用粒剤中の農薬有効成分の含有率が0.01〜60重量%となる量が好ましく、0.1〜50重量%となる量がより好ましい。
具体的な農薬有効成分(一般名)としては、例えば、エチオン、トリクロルホン、メタミドホス、アセフェート、ジクロルボス、メビンホス、モノクロトホス、マラチオン、ジメトエート、ホルモチオン、メカルバム、バミドチオン、チオメトン、ジスルホトン、オキシデプロホス、ナレッド、メチルパラチオン、フェニトロチオン、シアノホス、プロパホス、フェンチオン、プロチオホス、プロフェノホス、イソフェンホス、テメホス、フェントエート、ジメチルビンホス、クロルフェビンホス、テトラクロルビンホス、ホキシム、イソキサチオン、ピラクロホス、メチダチオン、クロロピリホス、クロルピリホス・メチル、ピリダフェンチオン、ダイアジノン、ピリミホスメチル、ホサロン、ホスメット、ジオキサベンゾホス、キナルホス、テルブホス、エトプロホス、カズサホス、メスルフェンホス、DPS(NK−0795)、ホスホカルブ、フェナミホス、イソアミドホス、ホスチアゼート、イサゾホス、エナプロホス、フェンチオン、ホスチエタン、ジクロフェンチオン、チオナジン、スルプロホス、フェンスルフォチオン、ジアミダホス、ピレトリン、アレスリン、プラレトリン、レスメトリン、ペルメトリン、テフルトリン、ビフェントリン、フェンプロパトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、シハロトリン、ラムダ・シハロトリン、デルタメトリン、アクリナトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、シクロプロトリン、エトフェンプロックス、ハルフェンプロックス、シラフルオフェン、フルシトリネート、フルバリネート、メソミル、オキサミル、チオジカルブ、アルジカルブ、アラニカルブ、カルタップ、メトルカルブ、キシリカルブ、プロポキスル、フェノキシカルブ、フェノブカルブ、エチオフェンカルブ、フェノチオカルブ、ビフェナゼート、フェノブカルブ、カルバリル、ピリミカーブ、カルボフラン、カルボスルファン、フラチオカルブ、ベンフラカルブ、アルドキシカルブ、ジアフェンチウロン、ジフルベンズロン、テフルベンズロン、ヘキサフルムロン、ノバルロン、ルフェヌロン、フルフェノクスロン、クロルフルアズロン、酸化フェンブタスズ、水酸化トリシクロヘキシルスズ、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、メトプレン、ハイドロプレン、ビナパクリル、アミトラズ、ジコホル、ケルセン、クロルベンジレート、フェニソブロモレート、テトラジホン、ベンスルタップ、ベンゾメート、テブフェノジド、メトキシフェノジド、ピリダリル、クロマフェノジド、プロパルギット、アセキノシル、エンドスルファン、ジオフェノラン、クロルフェナピル、フェンピロキシメート、トルフェンピラド、フィプロニル、テブフェンピラド、トリアザメート、エトキサゾール、ヘキシチアゾクス、硫酸ニコチン、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、イミダクロプリド、チアメトキサム、クロチアニジン、ジノテフラン、フルアジナム、ピリプロキシフェン、ヒドラメチルノン、ピリミジフェン、ピリダベン、シロマジン、TPIC(トリプロピルイソシアヌレート)、ピメトロジン、クロフェンテジン、ブプロフェジン、チオシクラム、フェナザキン、キノメチオネート、インドキサカルブ、ポリナクチン複合体、ミルベメクチン、アバメクチン、エマメクチン・ベンゾエート、スピノサッド、BT(バチルス・チューリンゲンシス)、アザディラクチン、ロテノン、ヒドロキシプロピルデンプン、塩酸レバミゾール、メタム・ナトリウム、酒石酸モランテル、ダゾメット、トリクラミド、パストリア、モナクロスポリウム・フィマトパガム等の殺虫剤、殺ダニ剤又は殺線虫剤を例示することができる。
同様の目的で使用する殺菌剤としては、例えば、硫黄、石灰硫黄合剤、塩基性硫酸銅、イプロベンホス、エディフェンホス、トルクロホス・メチル、チラム、ポリカーバメイト、ジネブ、マンゼブ、マンコゼブ、プロピネブ、チオファネート、チオファネートメチル、ベノミル、イミノクタジン酢酸塩、イミノクタジンアルベシル酸塩、メプロニル、フルトラニル、ペンシクロン、フラメトピル、チフルザミド、メタラキシル、オキサジキシル、カルプロパミド、ジクロフルアニド、フルスルファミド、クロロタロニル、クレソキシムメチル、フェノキサニル、ヒメキサゾール、エクロメゾール、フルオルイミド、プロシミドン、ビンクロゾリン、イプロジオン、トリアジメホン、トリフルミゾール、ビテルタノール、トリフルミゾール、イプコナゾール、フルコナゾール、プロピコナゾール、ジフェノコナゾール、ミクロブタニル、テトラコナゾール、ヘキサコナゾール、テブコナゾール、イミベンコナゾール、プロクロラズ、ペフラゾエート、シプロコナゾール、イソプロチオラン、フェナリモル、ピリメタニル、メパニピリム、ピリフェノックス、フルアジナム、トリホリン、ジクロメジン、アゾキシストロビン、トリフロキシストロビン、オリサストロビン、チアジアジン、キャプタン、チアジニル、プロベナゾール、アシベンゾフラルSメチル(CGA−245704)、フサライド、トリシクラゾール、ピロキロン、キノメチオネート、オキソリニック酸、ジチアノン、シアゾファミド、チアジニル、ジクロシメット、カスガマイシン、バリダマイシン、ポリオキシン、ブラストサイジン、ストレプトマイシン等の殺菌剤を例示することができる。
同様に除草剤又は植物成長調節剤としては、例えば、グリホサート、スルホセート、グルホシネート、ビアラホス、ブタミホス、エスプロカルブ、プロスルホカルブ、ベンチオカーブ、ピリブチカルブ、アシュラム、リニュロン、ダイムロン、イソウロン、ベンスルフロンメチル、シクロスルファムロン、シノスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、アジムスルフロン、イマゾスルフロン、テニルクロール、アラクロール、プレチラクロール、クロメプロップ、エトベンザニド、メフェナセット、フルフェナセット、フェントラザミド、ペンディメタリン、ビフェノックス、アシフルオフェン、ラクトフェン、シハロホップブチル、アイオキシニル、ブロモブチド、アロキシジム、セトキシジム、ナプロパミド、インダノファン、ピラゾレート、ベンゾフェナップ、ピラフルフェンエチル、イマザピル、スルフェントラゾン、カフェンストロ−ル、ベントキサゾン、オキサゾアゾン、パラコート、ジクワット、ピリミノバック、シマジン、アトラジン、ジメタメトリン、トリアジフラム、ベンフレセート、フルチアセットメチル、キザロホップエチル、ベンタゾン、オキサジクロメホン、アザフェニジン、ベンゾビシクロン、過酸化カルシウム等の除草剤又は植物成長調節剤を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
結合剤としては、天然系、半合成系及び合成系の高分子類等が挙げられる。天然系の高分子類としては、例えば、デンプン、アラビヤガム、トラガントガム、グアーガム、マンナン、ペクチン、ソルビトール、キサンタンガム、デキストラン、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。また、半合成系の高分子類としては、例えば、デキストリン、可溶性デンプン、酸化デンプン、α化デンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。合成系の高分子類としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコール等
が挙げられる。しかしながら、これらの高分子類に限定されるものではない。
結合剤は、1種類を単独で用いることも、2種以上を併用することも可能である。また、結合剤の配合量としては、農薬粒状製剤中の結合剤の含有率が0.1〜20重量%となる量が好ましく、0.3〜10重量%となる量がより好ましい。
固体担体とは、農薬有効成分の担体となる固体物質を意味し、固体担体としては、非水溶性固体担体及び水溶性固体担体のいずれでもよい。非水溶性固体担体としては、例えば、クレー、炭酸カルシウム、タルク、ベントナイト、焼成珪藻土、未焼成珪藻土、含水ケイ酸、セルロース、パルプ、モミガラ、木粉、ケナフ粉等が挙げられる。また、水溶性固体担体としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩、ブドウ糖、ショ糖、果糖、乳糖等の糖類、尿素、尿素ホルマリン縮合物、有機酸塩、水溶性アミノ酸類等が挙げられる。これら固体担体は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これら固体担体の配合量は、農薬粒状製剤中の固体担体の含有率が0.5〜99.8重量%となる量が好ましく、20〜98重量%となる量がより好ましい。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等のノニオン界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテルリン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸塩等のアニオン界面活性剤等が例示される。育苗期施用の農薬粒状製剤に配合する場合は、薬害を生じないように種類や配合量を調整して使用することができる。
さらに、農業用粒剤の補助成分として、溶剤、粉砕助剤、吸収剤、分解防止剤または色素を配合することができる。
ここで、図1を用いて、農業用粒剤の製造工程を概略説明する。まず、農薬有効成分、固体担体、結合剤及び界面活性剤等をそれぞれ秤量して混合する(S01)。次に、混合物に水を加え、ニーダー(不二パウダル(株)製)などを用いて混練し(S02)、混練物を、造粒機を使用してそば状に押し出す(S03)。そば状の製剤を、乾燥機で乾燥後(S04)、粉砕機を使用して粒剤の長さ(以下、粒長という)を短くする(S05)。粉砕され、粒長が短くなった粒剤を、篩いを通して分級する(S06)。最後に、分級され、所定範囲の粒長に揃えられた農業用粒剤を袋詰めする(S07)。なお、「そば状」とは、混練物が細長く押し出された形態をいう。
造粒機としては、例えば、バスケット型造粒機((株)菊水製作所製)、ディスク回転型造粒機、スクリュー型横出し造粒機、スクリュー型前出し造粒機、ドームグラン造粒機(DG−L1型:不二パウダル(株)製)、等の押し出し造粒機を用いることができる。
また、粉砕機としては、マルメライザーやピンミル、解砕機等が挙げられる。本考案のスクリーンは、粉砕工程(S05)で粉砕機に装着して用いられる。
以下、本考案について、図を用いて具体的に説明する。ただし、本考案は下記の実施形態に限定されるわけではない。
図2および図3は、本考案のスクリーンを粉砕機1に装着した状態を示している。なお、図3中のスクリーン10は大穴のみ明示し、小穴についてはハッチングで表している。
粉砕機1は、ケーシング2の正面壁3中央に供給口4を有し、底面に採取口5を有する。供給口4は、そば状の粒剤を、ケーシング内の中央部に供給する。正面壁3の内側には、複数の固定刃6が、同心円状かつ放射状に設置されている。正面壁3と対向するように設けられた回転板7は、モーター(図示しない)に駆動されて回転する回転軸8に連結されている。回転板7には、複数の回転刃9が同心円状かつ放射状に設置されている。回転刃9が設置される同心円の直径及び固定刃6が設置される同心円の直径は、最外周が固定刃6であり、かつ回転刃9が固定刃6と衝突しないように設計されている。つまり、回転刃9は、円周状に配置された固定刃6の外周側及び内周側の近傍を通過するように回転する。本考案のスクリーン10は、最外周の固定刃6の外周側に装着される。回転刃9および固定刃6の形状は、円柱状、角柱状などが挙げられる。
回転軸8の回転速度は、投入する粒剤によって適宜調整すればよいが、通常160〜9,000rpm(最外周の回転刃の周速7m〜90m/sec)の一定速度で回転される。
図2の粉砕機1で、供給口4から投入されたそば状粒剤は、固定刃6および回転刃9によって粉砕され、スクリーン10を経由して、採取口5から取り出される。
図4および図5は、本考案のスクリーン10の形状を示している。スクリーン10は、金属板に直径R1の大穴11が、平行方向の間隔L1(以下、間隔L1ということがある)、斜め方向の間隔L2(以下、間隔L2ということがある)で形成されており、直径R2の小穴12が間隔w1で形成されたものである。図4は、大穴11および小穴12が形成されたスクリーン10を円環状に加工したものであって、この状態で、粉砕機1に装着される。なお、小穴12の直径R2および間隔w1は図5中には図示しないが、それぞれ大穴11の直径R1および間隔L1と同様な定義である。
スクリーン10は、粉砕工程の粒剤が衝突して磨耗するため、硬質の金属材料が好ましく、厚さ1.2mm〜1.8mmのステンレススチール(品種:SUS303、304、316、316Lなど)や鉄(品種:HS41、S45C、S55C、SMC3など)を用いることができる。大穴11および小穴12の形成方法は、機械的なパンチング加工やレーザー穿孔などが挙げられる。バリの抑制のために、大穴11についてはレーザーによる穴あけが好ましい。
大穴11および小穴12の形状は、円形または略円形であることが好ましい。略円形には、楕円形および異形を含み、特に好ましくは円形である。
円環状に加工されたスクリーン10の幅および直径は、用いる粉砕機の寸法に合わせて調整すればよいが、スクリーンの幅が65mm〜130mmの範囲であり、スクリーンの長さが900mm〜1500mmの範囲であることが好ましい。
スクリーン10の大穴11の直径R1は、20mm〜50mmの範囲が好ましく、平行方向の間隔L1は20mm〜40mm、斜め方向の間隔L2は10mm〜30mmの範囲が好ましい。したがって、大穴11の好ましい間隔は10mm〜40mmである。この範囲の間隔であれば、スクリーン10の強度および整粒性能が共に満足される。また、大穴11は、スクリーン10上でできる限り均一に分布していることが望ましい。なお、図3〜5では、各行の大穴11の位置が隣接する行の大穴11の位置の中央となるように配置しているが、小穴12の配置のように、隣接する各行の大穴11の位置が互いに整列するような配置であってもよい。
一方、小穴12の直径R2は、2mm〜6mmの範囲が好ましく、間隔L2は0.5mm〜4mmの範囲が好ましい。小穴12についても、スクリーン10上で均一に分布していることが望ましい。
大穴11の直径R1および小穴12の直径R2が上記の範囲であれば、粉砕後の粒剤の微粉化が抑制され、粒長の均一性が向上する。
また、スクリーン10における小穴12の開孔率は22%〜35%の範囲が好ましく、大穴11の開孔率は10%〜30%の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、粒剤の微粉化の抑制および粒長の均一性が図られ、粉砕工程のスループットも良好である。
[粒長の測定方法]
粒長測定用の整粒された粒剤サンプル5gを黒い紙上に均一に散粒し、デジタルカメラ(EXILIM ZOOM E−Z77、カシオ計算機(株)製)を用いて撮影する。この作業を、同一サンプルについて各3回行う。撮影された画像を画像解析ソフトウェア(WinRoof ver2、三谷商事(株)製)を用いて解析し、上記3回の測定値の平均値としての粒長分布を算出した。
[硬度崩壊率の測定方法] (全農法)
(i)粒剤を500μm目開きの標準網篩で充分にふるい、網上に残った残渣がもはや殆ど落ちなくなったものを試料とする。
(ii)この試料100gを秤量し、直径30±2mm、重量35±3gの磁製ボール3個(ボール3ケの全重量105g)の入ったボールミル磁製ポット(内径100mm×内深100mm)に入れる。
(iii)このボールミル磁製ポットを可変ローラーボールミル上に設置し75回転/1分で15分間回転させる。
(iv)中味を標準篩い500μmで充分にふるい、通過した微粉生成量Aを秤量する。
(v)次式(1)により硬度崩壊率(%)を算出した。硬度崩壊率(%)の値は小さいほど硬度が高い。
硬度崩壊率(%)=[A/試料の全重量]×100 (1)
[農業用粒剤Aの製造]
図1を用いて説明した方法により、農業用粒剤Aを作製した。農業用粒剤Aは組成物中に無機成分を80.0重量%含有しており、乾燥後、粉砕機に投入するそば状粒剤の平均直径は、約1.2mmで、硬度崩壊率は、1.0(全農法)であった。
[実施例1]
小穴(直径3mm、間隔1.0mm、開孔率33%)および大穴(直径30mm、間隔(L1)25mm、間隔(L2)15mm、開孔率28%)が形成されたスクリーン(厚さ:1.0mm、幅:86mm、円環形状の直径:325mm)を装着したM−4型粉砕機((株)奈良機械製作所製)を用い、最外周の回転刃の周速17m/secで農業用粒剤Aを粉砕した。粉砕後の粒長を計測したところ、1mm〜3mm長の粒剤比率が100%であり、全量が目的とする粒長範囲内であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
スクリーンを装着していない粉砕機を用いて農業用粒剤Aを粉砕したところ、粒長1mm〜3mmの粒剤比率は90%、粒長4mm以上の粒剤比率は5%であった。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1と同じ形状で、小穴(直径3mm、間隔1.0mm、開孔率45%)のみが形成されたスクリーンを装着した粉砕機を用いて農業用粒剤Aを粉砕したところ、ほぼ全ての粒が細かく粉砕され、粒の形を留めているものは認められなかった。すなわち、粒長1mm〜3mmの粒剤比率は0%、4mm以上の粒剤比率は0%であった。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同じ形状で、大穴(直径30mm、間隔(L1)25mm、間隔(L2)15mm、開孔率28%)のみが形成されたスクリーンを装着した粉砕機を用いて農業用粒剤Aを粉砕したところ、粒長1mm〜3mmの粒剤比率は92%、粒長4mm以上の粒剤比率は5%であった。結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1の結果と比較例1〜3の結果との対比から明らかなように、本考案のスクリーンを粉砕機に装着することにより、農業用粒剤Aに対して、非常に優れた粒長均一化効果が得られた。
Figure 0003153045
[農業用粒剤Bの製造]
図1を用いて説明した方法により、農業用粒剤Bを作製した。農業用粒剤Bは組成物中に無機成分を95.4重量%含有しており、乾燥後、粉砕機に投入するそば状の粒剤の平均直径は、約1.0mm、硬度崩壊率は、2.5(全農法)であった。
[実施例2]
実施例1と同じ形状で、小穴(直径3mm、間隔1.0mm、開孔率33%)および大穴(直径30mm、間隔(L1)25mm、間隔(L2)15mm、開孔率28%)が形成されたスクリーンを装着した粉砕機を用いて農業用粒剤Bを粉砕した。粉砕後の粒長を計測したところ、1mm〜3mm長の粒剤比率が98%、粒長4mm以上の粒剤比率は0%であった。結果を表2に示す。
[実施例3]
小穴(直径3mm、間隔1.0mm、開孔率33%)、大穴(直径25mm、間隔(L1)30mm、間隔(L2)20mm、開孔率20%)のスクリーン(厚さ1.0mm、幅86mm、円環形状の直径325mm)を装着した粉砕機を用いて農業用粒剤Bを粉砕した。粉砕後の粒長を計測したところ、1mm〜3mm長の粒剤比率が100%であった。結果を表2に示す。
[比較例4]
スクリーンを装着していない粉砕機を用いて農業用粒剤Bを粉砕したところ、粒長1mm〜3mmの粒剤比率は89%、粒長4mm以上の粒剤比率は7%であった。結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例2および実施例3の結果と比較例4の結果との対比から明らかなように、本考案のスクリーンを粉砕機に装着することにより、農業用粒剤Bに対して、非常に優れた粒長均一化効果が得られた。
Figure 0003153045
[農業用粒剤Cの製造]
図1を用いて説明した方法により、農業用粒剤Cを作製した。農業用粒剤Cは組成物中に無機成分を85.6重量%含有しており、乾燥後、粉砕機に投入するそば状の粒剤の平均直径は、約1.2mmで、硬度崩壊率は、0.8(全農法)であった。
[実施例4]
実施例1と同じ形状、すなわち、小穴(直径3mm、間隔1.0mm、開孔率33%)および大穴(直径30mm、間隔(L1)25mm、間隔(L2)15mm、開孔率28%)が形成されたスクリーンを装着した粉砕機を用いて農業用粒剤Cを粉砕した。粉砕後の粒長を計測したところ、1mm〜3mm長の粒剤比率が99%、粒長4mm以上の粒剤比率は0%であった。結果を表3に示す。
[比較例5]
スクリーンを装着していない粉砕機を用いて農業用粒剤Cを粉砕したところ、粒長1mm〜3mmの粒剤比率は88%、粒長4mm以上の粒剤比率は5%であった。結果を表3に示す。
[農業用粒剤Dの製造]
図1を用いて説明した方法により、農業用粒剤Dを作製した。農業用粒剤Dは組成物中に無機成分を85.6重量%含有しており、乾燥後、粉砕機に投入するそば状の粒剤の平均直径は、約0.8mmで、硬度崩壊率は、1.2(全農法)であった。
[実施例5]
実施例1と同じ形状、すなわち、小穴(直径3mm、間隔1.0mm、開孔率33%)および大穴(直径30mm、間隔(L1)25mm、間隔(L2)15mm、開孔率28%)が形成されたスクリーンを装着した粉砕機を用いて農業用粒剤Dを粉砕した。粉砕後の粒長を計測したところ、1mm〜3mm長の粒剤比率が97%、粒長4mm以上の粒剤比率は0%であった。結果を表3に示す。
[比較例6]
スクリーンを装着していない粉砕機を用いて農業用粒剤Dを粉砕したところ、粒長1mm〜3mmの粒剤比率は86%、粒長4mm以上の粒剤比率は9%であった。結果を表3に示す。
表3に示すように、農業用粒剤Cについては、実施例4と比較例5との対比から、また、農業用粒剤Dについては、実施例5と比較例6との対比から明らかなように、本考案のスクリーンを粉砕機に装着することにより、非常に優れた粒長均一化効果が得られた。
Figure 0003153045
本考案の粉砕機スクリーンを用いることで、農業用粒剤(押し出し粒剤)の粒長均一化が可能となり、多様な散布方法に対応できる様に改善した農業用粒剤を提供することができる。また、農業用粒剤に限らず、他の同等な用途、例えば、菓子、食料品、医薬品などの粒長制御が求められる分野においても本考案の粉砕機スクリーンを利用することができる。
1 粉砕機
2 ケーシング
3 正面壁
4 供給口
5 採取口
6 固定刃
7 回転板
8 回転軸
9 回転刃
10 スクリーン
11 大穴
12 小穴
R1 大穴の直径
L1 大穴の平行方向の間隔
L2 大穴の斜め方向の間隔

Claims (8)

  1. 少なくとも小穴と大穴を含む2種類以上の直径の異なる穴が複数個形成された粉砕機スクリーン。
  2. 小穴の直径が2mm〜6mmの範囲であり、大穴の直径が20mm〜50mmの範囲である、請求項1に記載の粉砕機スクリーン。
  3. 小穴の間隔が0.5mm〜4mmの範囲であり、大穴の間隔が10mm〜40mmの範囲である、請求項1又は2に記載の粉砕機スクリーン。
  4. 小穴の開孔率が22%〜35%の範囲であり、大穴の開孔率が10%〜30%の範囲である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粉砕機スクリーン。
  5. スクリーンの幅が65mm〜130mmの範囲であり、スクリーンの長さが900mm〜1500mmの範囲である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉砕機スクリーン。
  6. スクリーンの厚さが1.2mm〜1.8mmの範囲である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粉砕機スクリーン。
  7. スクリーンの材質が鉄またはステンレススチールである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉砕機スクリーン。
  8. 粉砕機の最外周の回転刃の周速が7m/sec〜90m/secである場合に用いる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粉砕機スクリーン。
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