JP3152682B2 - 刺繍ミシンのパルスモータ制御装置 - Google Patents

刺繍ミシンのパルスモータ制御装置

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JP3152682B2
JP3152682B2 JP18162091A JP18162091A JP3152682B2 JP 3152682 B2 JP3152682 B2 JP 3152682B2 JP 18162091 A JP18162091 A JP 18162091A JP 18162091 A JP18162091 A JP 18162091A JP 3152682 B2 JP3152682 B2 JP 3152682B2
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郁夫 田島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、刺繍機における刺繍
枠駆動用のパルスモータやその他各種ミシン要素の駆動
機構におけるパルスモータなど、種々の目的に使用され
るパルスモータの制御装置に関し、特に、マルチステッ
プ駆動方式によってパルスモータの駆動制御を行うよう
にしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】刺繍機において、所望の縫幅の縫いは、
1ステッチ当りの刺繍枠の移動量を該所望の縫幅に対応
する値に設定することにより実現される。刺繍枠は、パ
ルスモータ(ステップモータ又はステッピングモータと
も言われる)によってX−Y駆動される。この刺繍枠駆
動用のパルスモータに対して、所望の縫幅に対応する数
の指令パルス信号を供給し、該パルス数分だけパルスモ
ータを回動させることにより該縫幅分の刺繍枠の移動が
実現される。
【0003】例えば、典型的な刺繍枠駆動用パルスモー
タの例として、ロータ歯が50歯、ステータが5相のも
のを挙げると、該パルスモータの基本ステップ角は0.
72度あり、該パルスモータを駆動制御するための電気
角1サイクルは10ステップからなり、該電気角1サイ
クルに対応する回転角度は、0.72×10=7.2度
である。この1ステップを基本ステップという。これを
フルステップ駆動すると、1ステップ当り0.72度と
なり、また、ハーフステップでは0.36度となり、1
パルス当り0.36度の分解能となる。典型的な回転−
直線変換機構によれば、パルスモータの回転角度0.3
6度に対応する刺繍枠の移動量は0.1mmである。従っ
て、1パルスにつき最小0.1mmの縫幅の制御が可能で
ある。
【0004】一方、パルスモータの駆動方式の1つとし
てマルチステップ駆動方式が知られている。マルチステ
ップ駆動方式とは、基本ステップ角を複数のステップに
細分割してパルスモータを細かなステップで駆動制御す
る方式である。すなわち、パルスモータを駆動制御する
ための電気角1サイクルに対応する回転角度は、そのパ
ルスモータの構造によって自ずと定まり、仮りにこれを
α度とする。例えば、上記例の場合、パルスモータを駆
動制御するための電気角1サイクルに対応する回転角度
は、前述の通り、α=0.72×10=7.2度であ
る。マルチステップ制御を行わない場合は、該電気角1
サイクルは10ステップからなり、この1ステップが基
本ステップである。ここで、基本ステップ角を更に複数
Nのステップに細分割すると、該電気角1サイクルの位
相ステップ数nは、n=N×10に細分割されることに
なる。このようなマルチステップ制御においては、1分
割に対応する角度は7.2/nであり、例えばn=20
0とすると、1マルチステップに対応する角度は7.2
/200=0.036である。この場合、1回転を10
000分割した精度のモータ駆動制御が可能である。
【0005】このようなマルチステップ駆動制御を行う
場合、マルチステップ駆動制御部への入力パルスは、通
常のレートの指令パルスではなく、分割数Nに応じたN
倍のパルス数からなる高速レートの指令パルスを使用す
る必要がある。そのために、従来の数値制御装置等にお
いては、指令パルス信号を発生する上位制御装置の側に
おいて本来の指令パルスのパルス数をN倍したマルチス
テップ駆動制御用の指令パルス信号を作成し、これをパ
ルスモータ駆動回路部側に与えるようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように上
位制御装置の側でN倍のレートに高速化したマルチステ
ップ駆動制御用の指令パルス信号を作成するものにあっ
ては、パルスモータの高速駆動に適していないという問
題点があった。すなわち、パルスモータを高速駆動する
場合、通常の指令パルス自体が高速で発生されるので、
これをN倍した指令パルスは更にN倍の高速レートで発
生しなければならない。従って、上位制御装置の内部回
路構成として、信号処理の高速性が要求され、高級かつ
高価格化するという問題点がある。また、上位制御装置
とパルスモータ駆動回路部間の信号伝達経路において
も、高速性が要求され、高級かつ高価格化するという問
題点も生じる。また、高速化により、上位制御装置とパ
ルスモータ駆動回路部間の信号伝達経路におけるノイズ
耐性を高めねばならないという問題点も生じる。また、
これらの理由により、従来の刺繍機において、パルスモ
ータのマルチステップ駆動制御方式を採用することを事
実上困難にしていた。この発明は上述の点に鑑みてなさ
れたもので、上位制御装置及び上位制御装置とパルスモ
ータ駆動回路部間の指令パルス信号伝達経路において高
速動作の負担をかけないようにした、簡便かつ安価なマ
ルチステップ駆動制御を行うことができるようにしたミ
シンにおけるパルスモータ制御装置を提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】 この発明は、縫幅を指
示する指令パルス信号を発生する上位制御装置と、この
指令パルス信号に応じてパルスモータを駆動するパルス
モータ駆動回路部とを具える刺繍ミシンのパルスモータ
制御装置において、前記パルスモータ駆動回路部が、前
記上位制御装置から与えられた前記指令パルス信号の各
パルス間の時間間隔を夫々検出するパルス間隔検出手段
と、前記指令パルス信号のパルス数のN倍のパルス数か
らなる第2のパルス信号を、前記検出手段で検出した時
間間隔に応じてそのパルス間隔を可変制御しながら発生
するN倍パルス発生手段と、このN倍パルス発生手段か
ら発生される前記第2のパルス信号を指令パルスとして
入力し、基本ステップ角をN分割したマルチステップ制
御によりパルスモータの駆動制御を行うマルチステップ
駆動制御手段とを具え、縫幅の拡大又は縮小に応じて前
記Nを可変設定することを特徴とするものである。
【0008】
【作用】パルスモータ駆動回路部の側にパルス間隔検出
手段とN倍パルス発生手段とが設けられており、パルス
間隔検出手段では上位制御装置から与えられた指令パル
ス信号の各パルス間の時間間隔を夫々検出し、N倍パル
ス発生手段ではこの指令パルス信号のパルス数のN倍の
パルス数からなる第2のパルス信号を、前記検出手段で
検出した時間間隔に応じてそのパルス間隔を可変制御し
ながら発生する。こうして、パルスモータ駆動回路部の
側で作成されたN倍のパルス数からなる第2のパルス信
号がマルチステップ駆動制御手段に指令パルスとして入
力され、これに基づき基本ステップ角をN分割したマル
チステップ制御によりパルスモータの駆動制御が行われ
る。
【0009】 このように、パルスモータ駆動回路部の
側にパルス間隔検出手段とN倍パルス発生手段とが設け
られているので、上位制御装置では通常のレートで指令
パルス信号を発生すればよい。従って、上位制御装置に
格別の高速動作が要求されず、また、上位制御装置とパ
ルスモータ駆動回路部間の指令パルス信号伝達経路にお
いても高速動作の負担がかからない。従って、パルスモ
ータのマルチステップ駆動制御を、簡便かつ安価に行う
ことができるようになり、刺繍機その他の機器において
マルチステップ駆動による滑らかな好適なパルスモータ
制御が行える。さらに、縫幅の拡大又は縮小に応じて前
記Nを可変設定するようにしているので、上位装置から
発生する縫幅を指示する指令パルス信号の発生態様を変
更することなく、縫幅の拡大又は縮小制御を極めて容易
に行なうことができる、という優れた効果を奏する。
【0010】
【実施例】以下、添付図面を参照してこの発明の一実施
例を詳細に説明しよう。図1はこの発明を適用した刺繍
機の一実施例を示す制御系統の全体構成ブロック図であ
る。コントローラ1はこの刺繍機の全体の動作を制御す
るもので、CPU2,ROM3,RAM4等を含むマイ
クロコンピュータによって構成される。操作パネル5は
刺繍機の動作を制御するための各種操作スイッチや刺繍
柄の設定・制御を行うための各種スイッチ等を具えるも
のである。テープリーダー6は刺繍柄データを記録した
紙テープから該刺繍柄データを読取るためのものであ
る。ロータリエンコーダ7はミシン主軸の回転角度を検
出するものである。ミシン主軸モータ8はミシン主軸を
駆動するモータである。これらの周辺入出力機器5,
6,7,8がインタフェース9〜12を介してコントロ
ーラ1のマイクロコンピュータに接続される。また、イ
ンタフェース13を介してパルスモータ駆動回路部14
がコントローラ1のマイクロコンピュータに接続され
る。このパルスモータ駆動回路部14の出力により刺繍
枠15を駆動するためのx軸及びy軸パルスモータ1
6,17が駆動される。公知のように、ミシンヘッドに
おける針棒駆動機構が主軸モータ8の回転に応じて駆動
され、針棒の1縫いの動作の間で、x軸及びy軸パルス
モータ16,17の回転に応じて刺繍枠15が1縫幅分
だけx−y移動され、こうして所望の縫幅の1縫いが実
現される。
【0011】コントローラ1は、所望の刺繍柄データに
基づき、1縫い毎の縫幅データに対応する指令パルス信
号を出力し、インタフェース13を介してパルスモータ
駆動回路部14に与える。周知のように、縫幅データは
x軸及びy軸成分に分解されて与えられるようになって
おり、指令パルス信号として、x軸に関する正負移動方
向に応じてパルス列CWx又はCCWxが出力され、y
軸に関する正負移動方向に応じてパルス列CWy又はC
CWyが出力される。これらの指令パルス列CWx,C
CWx,CWy,CCWyにおけるパルス数が刺繍枠の
移動量つまり所望の縫幅に対応している。このコントロ
ーラ1は上位制御装置に相当するものである。このコン
トローラ1すなわち上位制御装置から出力される指令パ
ルス列信号CWx,CCWx,CWy,CCWyは、マ
ルチステップ駆動制御のための分割処理を行っていない
通常の重みの指令パルス信号である。前述の典型的な刺
繍枠移動機構を例にとると、この指令パルス列信号CW
x,CCWx,CWy,CCWyの1パルスが基本ステ
ップ角すなわち回転角度0.36度に対応し、これが刺
繍枠移動量0.1mmに対応する。
【0012】パルスモータ駆動回路部14は、入力イン
タフェース18を介して上記指令パルス列信号CWx,
CCWx,CWy,CCWyを入力し、これに基づきマ
ルチステップ駆動方式に従ってパルスモータ駆動信号を
作成し、パルスモータ16,17を駆動制御する。パル
スモータ駆動回路部14は、CPU19,ROM20,
RAM21等からなるマイクロコンピュータを有してお
り、このマイクロコンピュータによる処理によって、上
記指令パルス列信号CWx,CCWx,CWy,CCW
yのパルス数をN倍するとともにそのレートを略N倍し
(パルス間隔を略1/Nにする)、マルチステップ駆動
制御に適した第2の指令パルス列信号を作成する処理を
行う。詳しくは、CPU19,ROM20,RAM21
等からなるマイクロコンピュータによって実行される処
理機能は、上記各指令パルス列信号CWx,CCW
x,CWy,CCWyの各パルス間の時間間隔を夫々検
出するパルス間隔検出手段、各指令パルス列信号CW
x,CCWx,CWy,CCWyのパルス数のN倍のパ
ルス数からなる第2のパルス信号Nx,Nyを、前記検
出手段で検出した時間間隔に応じてそのパルス間隔を可
変制御しながら発生するN倍パルス発生手段、に相当す
る機能である。パルスモータ駆動回路部14は更に、x
軸及びy軸に対応するマルチステップ駆動制御回路2
2,23を具備している。このマルチステップ駆動制御
回路22,23は、上記第2のパルス信号Nx,Nyを
指令パルスとして入力し、基本ステップ角をN分割した
マルチステップ制御によりパルスモータの駆動制御を行
うものである。なお、第2のパルス信号Nxはx軸の指
令パルス信号、Nyはy軸の指令パルス信号であり、回
転方向を示す信号としてxCW/CCW信号,yCW/
CCW信号が与えられるものとする。
【0013】図2は、CPU19,ROM20,RAM
21からなるマイクロコンピュータによって実行する処
理の一例を示すものであり、1軸分の処理のみ示してい
るが、同様の処理をx軸とy軸につき並行して行う。ま
た、指令回転方向(CWか又はCCWか)を判別して上
記xCW/CCW信号,yCW/CCW信号を発生する
処理も行うが、この処理については図示を省略してあ
る。
【0014】図2において、プログラムをスタートする
と、まず、タイムカウンタTCを0にクリアし、また、
排出パルスカウンタPCを0にクリアすると共にリミッ
トフラグFLを0にリセットする(処理ステップ3
0)。マルチステップ制御のための倍数Nは設計上任意
に設定することができるものであり、必要に応じてオペ
レータの手動操作あるいは刺繍柄データ等に応じた自動
操作によって可変設定できるようになっていてもよい。
倍数レジスタNcは、実際に倍数として指示している値
(これは追って明らかになるようにNとは限らない)を
ストアするレジスタである。タイムカウンタTCは指令
パルス信号の各パルス間の時間間隔を計数するカウンタ
である。排出パルスカウンタPCは、指令パルス信号の
パルス間隔の間で第2のパルス信号Nx又はNyとして
出力したパルス信号のパルス数をカウントするカウンタ
である。
【0015】次に、指令パルス(これをCWxで代表的
に示すが、前述の指令パルス列信号CWx,CCWx,
CWy,CCWyに相当するものである)が与えられた
かをチェックし、指令パルスが与えられるまで待機する
(処理ステップ31)。指令パルスが与えられたら、タ
イムカウンタTCによる時間カウントをスタートし、指
令パルスのパルス間隔の計測を開始する(処理ステップ
32)。次に、タイムカウンタTCのカウント値が所定
の上限値TLimitを越えたかをチェックする(処理
ステップ33)。NOであれば、次の指令パルスが与え
られたかをチェックする(処理ステップ34)。タイム
カウンタTCのカウント値が所定の上限値TLimit
に達する前に、次の指令パルスが与えられると、タイム
カウンタTCのカウント値を指令パルス間隔レジスタT
Iにストアする(処理ステップ35)。このとき、タイ
ムカウンタTCのカウント値は前の指令パルスと今回の
指令パルスとの間の時間間隔を指示しており、これが指
令パルス間隔レジスタTIにストアされることになる。
【0016】次に、タイムカウンタTCを一旦0にクリ
アしてから、次の指令パルス間隔検出のために、該カウ
ンタTCによる時間カウントをスタートする(処理ステ
ップ36)。そして、マルチステップ制御のための倍数
設定値Nを倍数レジスタNcにセットし(処理ステップ
37)、指令パルス間隔レジスタTIにストアした指令
パルス間隔検出値を、倍数レジスタNcにストアした倍
数データによって割算し、第2のパルス信号(Nx又は
Ny)のパルス間隔を求め、これを第2パルス間隔レジ
スタTNにストアする(処理ステップ38)。つまり、
直前に与えられた2つの指令パルスのパルス時間間隔に
相当する時間内で、Nc=N個の第2のパルス信号を均
等な間隔で発生するには、この第2のパルス信号のパル
ス間隔をどれだけにしたらよいかを演算し、その演算結
果を第2パルス間隔レジスタTNにストアするのであ
る。
【0017】次に、何らかの処理中断指令があるかをチ
ェックし(処理ステップ39)、NOならば、第2のパ
ルス信号(これをNxで代表的に示すが、NxまたはN
yに相当する)を1パルス出力する(処理ステップ4
0)。そして、排出パルスカウンタPCの値を1増加す
る(処理ステップ41)。次に、排出パルスカウンタP
Cの値が倍数レジスタNcの値に等しいか、つまりNc
個分のパルスを送出し終えたか、をチェックする(処理
ステップ42)。まだNc個分のパルスを送出し終えて
いなければ、次の指令パルスが有るかをチェックする
(処理ステップ43)。まだ次の指令パルスが来ていな
ければ、第2パルス間隔レジスタTNにストアしたパル
ス間隔に相当する時間が経過したかをチェックする(処
理ステップ44)。経過したならば、処理ステップ39
に戻り、処理ステップ40に行く。そして、第2のパル
ス信号を更に1パルス出力し、排出パルスカウンタPC
の値をその分1増加する。こうして、処理ステップ39
〜44を繰り返し、第2パルス間隔レジスタTNにスト
アしたパルス間隔に相当する時間が経過する毎に第2の
パルス信号を1パルスづつ出力する。次の指令パルスが
与えられる前にNc個分のパルスを送出し終えたなら
ば、処理ステップ42がYESとなり、処理ステップ4
5において排出パルスカウンタPCを0にクリアし、ま
た処理ステップ46においてリミットフラグFLが0で
あることを確認した後(通常FL=0である)、処理ス
テップ33に戻る。これは、指令パルス列のパルス間隔
が、等間隔(等速時)か、次第に広がる(減速時)場合
に該当する。
【0018】一方、指令パルス列のパルス間隔が次第に
狭まる(加速時)場合は、Nc個分のパルスを送出し終
える前に、次の指令パルスが与えられる。その場合は、
処理ステップ43がYESとなり、処理ステップ47に
行きフラグFLが1であるかを調べる。通常FL=0で
あるから、NOであり、次の処理ステップ48に行き、
タイムカウンタTCのカウント値を指令パルス間隔レジ
スタTIにストアする。このとき、タイムカウンタTC
のカウント値は前の指令パルスと今回の指令パルスとの
間の時間間隔を指示しており、指令パルスの時間間隔が
検出され、レジスタTIにストアされることになる。次
に、タイムカウンタTCを一旦0にクリアしてから、次
の指令パルス間隔検出のために、該カウンタTCによる
時間カウントをスタートする(処理ステップ49)。そ
して、倍数レジスタNcにストアした倍数データから排
出パルスカウンタPCの値を引算し、出力していない残
りのパルス数を求め、これを残パルスレジスタkにスト
アする(処理ステップ50)。そして、排出パルスカウ
ンタPCを0にクリアする(処理ステップ51)。
【0019】次に、マルチステップ制御のための倍数設
定値Nに対して残パルスレジスタkの値を加算し、その
加算結果を倍数レジスタNcにセットする(処理ステッ
プ52)。そして、指令パルス間隔レジスタTIにスト
アした指令パルス間隔検出値を、倍数レジスタNcにス
トアした倍数データによって割算し、第2のパルス信号
(Nx又はNy)のパルス間隔を求め、これを第2パル
ス間隔レジスタTNにストアする(処理ステップ5
3)。この場合、Nc=N+kであり、未出力パルス数
kを加算したものである。従って、算出される第2のパ
ルス信号(Nx又はNy)のパルス間隔は前よりも一層
狭いものとなる。その後、処理ステップ39に戻り、前
述と同様の処理ステップ39〜44の処理を繰り返し
て、第2のパルス信号を順次出力する。次の指令パルス
が来る前にNc=N+k個の第2のパルス信号を出力し
終えれば、処理ステップ42のYESから処理ステップ
45,46を経て処理ステップ33に戻る。他方、Nc
=N+k個の第2のパルス信号を出力し終える前に次の
指令パルスが来たならば、処理ステップ43のYESか
ら処理ステップ47に行き、上述の処理ステップ48〜
53の処理を繰り返す。
【0020】上述から理解できるように、例えば1番目
の指令パルスと2番目の指令パルスの時間間隔TIに応
じて、その時間間隔TIの間でN個の第2のパルス信号
を等間隔で発生するように制御される。その場合、N個
の第2のパルス信号の最初のパルスは2番目の指令パル
スに同期して発生し、以後、TI/Nの間隔で、2番目
以降のパルスが順次発生される。この場合、2番目の指
令パルスに同期して発生開始されるN個の第2のパルス
信号は、1番目の指令パルスに対応するマルチステップ
駆動制御用の指令パルスである。つまり、或る1つの指
令パルスに応答して発生するマルチステップ駆動制御用
のN個の第2のパルス信号は、その指令パルスとその次
の指令パルスとの時間間隔に応じた(これをN分割し
た)時間間隔で発生するよう制御するが故に、次の指令
パルスの到来を待たなければ、発生することができな
い。ところで、指令パルス列のうち最終パルスについて
は、それに後続するパルスがないため、上記の制御のみ
では、この最終パルスに対応するマルチステップ駆動制
御用のN個の第2のパルス信号を発生することができな
い。また。指令パルスの間隔が異常に長い場合において
は、先に到来した指令パルスに応答するマルチステップ
駆動制御用の第2のパルス信号の発生が異常に遅れてし
まうので、好ましくない。このような点に鑑みて、処理
ステップ33において、タイムカウンタTCのカウント
値が所定の上限値TLimitを越えたかをチェックす
るようにしている。
【0021】すなわち、最終パルスが到来した後、ある
いは指令パルスの間隔が所定の上限値TLimitより
も長い場合は、処理ステップ33でYESと判定され、
処理ステップ54に行き、指令パルス間隔レジスタTI
に上限値TLimitをストアする。そして、処理ステ
ップ55でリミットフラグFLを1にセットした後、処
理ステップ36に行く。そして、前述と同様に、処理ス
テップ36〜44の処理を繰り返す。最終パルスが到来
した後について説明すると、処理ステップ36〜44の
処理の繰り返しにより、Nc=N個の第2のパルス信号
がTLimit/Nの時間間隔で順次発生される。そし
て、Nc=N個のパルスを出力し終えると、処理ステッ
プ42がYESとなり、処理ステップ45を経て処理ス
テップ46に行く。この場合、FL=1であるから、処
理ステップ46はNOであり、処理ステップ30に戻
る。そして、処理ステップ31を繰り返して、次の1縫
いのための指令パルス列信号が入力されるまで待機す
る。指令パルスの間隔が所定の上限値TLimitより
も長かったためにリミットフラグFLを1にセットして
上述の処理を行ったが、その最中に後続する指令パルス
が来た場合について説明する。この場合は、上述のよう
に、第2のパルス信号がTLimit/Nの時間間隔で
順次発生されるが、Nc=N個のパルスを出力し終える
前に次の指令パルスが到来するので、処理ステップ43
がYESとなり、処理ステップ47に行く。ここではF
L=1であるため、YESと判定され、処理ステップ4
8には行かずに、処理ステップ56に行く。そして、フ
ラグFLを0にリセットした後、処理ステップ44に行
き、更に処理ステップ39〜44の処理を繰り返して、
残りのパルスをすべて出力する。すなわち、指令パルス
の間隔が所定の上限値TLimitを越えたときに、次
の指令パルスが来たとみなして処理しているので、実際
に次の指令パルスが到来したときはこれを無視するので
ある。
【0022】なお、処理ステップ39で判断する処理中
断指令とは、例えば、停止スイッチの押圧に基づく強制
的な停止命令や電源遮断などであり、その場合は処理ス
テップ39のYESからエンドに至り、処理を終了す
る。なお、その場合、特に図示していないが、倍数レジ
スタNcにストアした倍数データから排出パルスカウン
タPCの値を引算し、出力していない残りのパルス数を
求め、この分を出力してから終了するようにしてもよ
い。
【0023】次に、上記図2の処理プログラムに従う動
作例について図3,図4及び図5を参照して説明する。
なお、図示の簡略化のため、倍数設定値N=4と仮定し
て示してある。まず、指令パルスCWxが等速で与えら
れる場合について図3を参照して説明する。この場合
は、まず図2の処理ステップ33〜44を実行し、その
後処理ステップ39〜44のルーチンを繰り返し、その
後処理ステップ42のYESから処理ステップ45,4
6を経て処理ステップ33に戻る、というルーチンの繰
り返しにより、第2のパルス信号Nxが次々に発生され
る。例えば、1番目と2番目の指令パルスCWxの時間
間隔T11が検出され、これがレジスタTIにストアされ
(処理ステップ35)、第2パルス間隔レジスタTNに
はTI/Nc=T11/4がストアされる(処理ステップ
37)。なお、Nc=N=4である。このパルス間隔T
11/4で、1番目の指令パルスCWxに応答する4個の
第2のパルス信号Nxが、2番目と3番目の指令パルス
CWxの間で発生される。各指令パルスCWxの間隔は
等間隔であるため、以後も同様にして、1個の指令パル
スCWxが与えられる毎にN=4個の第2のパルス信号
Nxが、TI/Nのパルス間隔で順次発生される。
【0024】次に、指令パルスCWxが次第に加速され
て与えられる場合について図4を参照して説明する。こ
の場合は、まず図2の処理ステップ33〜44を実行
し、その後処理ステップ39〜44のルーチンを繰り返
し、その後、当初は処理ステップ42のYESから処理
ステップ45,46を経て処理ステップ33に戻り、処
理ステップ33からのルーチンを繰り返すが、やがて必
要数N=4個の第2のパルス信号を出力し終える前に次
の指令パルスが与えられるようになるので、処理ステッ
プ43のYESから処理ステップ47〜52に移り、そ
の後処理ステップ39〜44を繰り返す、という手順
で、第2のパルス信号Nxが次々に発生される。
【0025】最初は、Nc=N=4であり、前述と同様
に、1番目の指令パルスCWxに応答する4個の第2の
パルス信号Nxが、パルス間隔TI/Nc=T11/4
で、2番目と3番目の指令パルスCWxの間で発生され
る。この間に、2番目と3番目の指令パルスCWxの時
間間隔T12が検出され、これがレジスタTIにストアさ
れ(処理ステップ35)、第2パルス間隔レジスタTN
にはTI/Nc=T12/4がストアされる(処理ステッ
プ37)。このときは、まだ、Nc=N=4である。こ
のパルス間隔T12/4で、2番目の指令パルスCWxに
応答する第2のパルス信号Nxが、3番目と4番目の指
令パルスCWxの間で順次発生されるが、3個のパルス
を出力し終えた段階で(PC=3)、次の4番目の指令
パルスCWxが与えられるので、処理ステップ43のY
ESから処理ステップ47〜52に移る。そして、処理
ステップ50により未出力パルス数k=Nc−PC=1
が計算され、次に出力すべき第2のパルス信号のパルス
数としてN+k=5が倍数レジスタNcにストアされる
(処理ステップ52)。この値Nc=5に応じて、3番
目と4番目の指令パルスの時間間隔T13が5分割され、
第2パルス間隔レジスタTNにはTI/Nc=T13/5
がストアされる(処理ステップ53)。
【0026】処理ステップ39〜44のルーチンによ
り、このパルス間隔T13/5で、3番目の指令パルスC
Wxに応答する第2のパルス信号Nxが、4番目と5番
目の指令パルスCWxの間で順次発生されるが、4個の
パルスを出力し終えた段階で(PC=4)、次の5番目
の指令パルスCWxが与えられるので、処理ステップ4
3のYESから処理ステップ47〜52に移る。そし
て、前述と同様の処理を繰り返し、未出力パルスを加算
したパルスを第2のパルス信号として出力するよう制御
する。
【0027】次に、最終パルスが到来した後、あるいは
指令パルスCWxの間隔が所定の上限値TLimitよ
りも長い場合について図5を参照して説明する。この場
合は、前述と同様の適宜の手順により、n−1番目の指
令パルスCWxに応答する第2のパルス信号Nxが、n
−1番目とn番目の指令パルスCWxの間で順次発生さ
れるものとする。このn番目の指令パルスCWxが最終
パルスである場合、あるいは次の指令パルスが到来しな
い場合、n番目の指令パルスCWxの発生時からTLi
mit経過したとき、処理ステップ33でYESと判定
され、処理ステップ54に行き、指令パルス間隔レジス
タTIに上限値TLimitをストアする。以後、前述
した処理を行い、n番目の指令パルスCWxに応答する
N=4個の第2のパルス信号Nxが、パルス間隔TLi
mit/4で、順次発生される。なお、実際の指令パル
ス列のパルス間隔が加速特性→等速特性→減速特性とい
うように時変動する場合は、その動作が図3〜5に示す
ような各特性の組合せとなることは勿論である。図3〜
5においては、第2のパルス信号Nxに応じたマルチス
テップ駆動制御により駆動されるパルスモータの変位を
例示するグラフが併記されている。破線はマルチステッ
プ駆動を行わなかった場合のパルスモータの変位を例示
するものであり、実線で示したマルチステップ駆動を行
った場合の変位と対比すれば理解できるように、マルチ
ステップ駆動を行うことにより滑らかな駆動が可能とな
る。
【0028】図6は、パルスモータ駆動回路部14にお
けるマルチステップ駆動制御回路22,23の一例とし
て、x軸用のマルチステップ駆動制御回路22の具体例
を例示したものである。y軸用のマルチステップ駆動制
御回路23も同一構成のものを用いることができる。な
お、刺繍枠駆動用パルスモータ16,17としては、前
述の典型例のように、ロータ歯が50歯、ステータが5
相のものを使用するものとする。この典型例におけるマ
ルチステップ制御についてまず原理的に説明する。この
典型例の場合、パルスモータを駆動制御するための電気
角1サイクルに対応する回転角度は、前述の通り、α=
0.72×10=7.2度である。マルチステップ制御
を行わない場合は、該電気角1サイクルは10ステップ
からなり、この1ステップが基本ステップである。ここ
で、基本ステップ各を更に複数Nのステップに細分割す
ると、該電気角1サイクルの位相ステップ数nは、n=
N×10に細分割されることになる。このようなマルチ
ステップ制御においては、1分割に対応する角度は7.
2/nであり、例えばn=200とすると、1マルチス
テップに対応する角度は7.2/200=0.036で
ある。この場合、1回転を10000分割した精度のモ
ータ駆動制御が可能である。
【0029】そこで、本実施例では、下記の関係に従っ
て、パルスモータのマルチステップ制御が行われ、入力
パルス数Pと電気角1サイクルの分割数データnに対応
して所望の刺繍枠移動量Lが得られる。 P×7.2/n → L ここで、Pは所望の縫幅データに対応する指令パルス列
に基づき前述のようにして発生される前記第2のパルス
信号Nxのパルス数である。nはマルチステップ制御に
おけるパルスモータの電気角1サイクルの分割数であ
り、これを可変すれば縫幅の拡大・縮小が行えるが、こ
の実施例では等倍に対応する所定値(例えばn=20
0)に設定されているものとする。この電気角1サイク
ルの分割数nを決定することにより、前記倍数設定値N
が定まる。例えば、前述のように、n=N×10とする
と、n=200としたとき、N=20となる。なお、こ
れはフルステップ駆動に基づく指令パルス列を与えた場
合であり、ハーフステップ駆動に基づく指令パルス列を
与えた場合は指令パルスが2倍のレートで与えられるの
で、n=200の場合でも倍数設定値Nは20の半分の
10でよい。
【0030】図6において、マルチステップ制御部60
は、5相パルスモータ16の各相A〜Eの駆動電圧を相
関的に適切に制御してマルチステップ制御を行うための
ものであり、各相A〜E毎の駆動電圧発生部60A〜6
0Eを具えている。各相A〜E毎の駆動電圧発生部60
A〜60Eには、前述の第2のパルス信号Nx及び回転
方向を指示するxCW/CCW信号が入力される。各相
A〜E毎の駆動電圧発生部60A〜60Eでは、一例と
して、次式で示されるような相対的位相関係で(2/5)
πづつ順次位相がずれた駆動電圧VA〜VEを発生す
る。ここで各相の駆動電圧VA〜VEの電気角1サイク
ル2πは、パルスモータ16をステップ制御するための
電気角1サイクルに相当し、この電気角1サイクルに対
応する回転角度αは本実施例では前述の通り、α=0.
72×10=7.2度である。Kは所定の振幅係数であ
る。
【0031】A相…VA=K sin ωt B相…VB=K sin{ωt+(2/5)π} C相…VC=K sin{ωt+(4/5)π} D相…VD=K sin{ωt+(6/5)π} E相…VE=K sin{ωt+(8/5)π}
【0032】各相A〜E毎の駆動電圧発生部60A〜6
0Eでは、上記式に示された駆動電圧発生関数の電気角
1サイクルを、複数nの位相ステップに分割し、前記第
2のパルス信号Nxのパルス入力に従って該分割された
各位相ステップを順次歩進し、その位相ステップに応じ
た各相駆動電圧を上記式に従って出力する。発生された
各相の駆動電圧はアンプ部61A〜61Eに与えられ、
該駆動電圧に対応する駆動電流が発生され、これがパル
スモータ16の各相A〜Eの励磁コイル16A〜16E
に夫々供給される。パルスモータ16の回転角度は、上
記式に示される各相駆動電流に応じて各相に発生するト
ルクのベクトル和によって決定される。なお、xCW/
CCW信号に応じて上記式の関数の位相ステップ歩進方
向が切換えられ、パルスモータ16の回転方向が制御さ
れる。
【0033】各相A〜E毎の駆動電圧発生部60A〜6
0Eは、上記数式に従う関数の1サイクルをn個の位相
ステップに分割して、各位相ステップに応じた関数値を
夫々発生する構成であればよく、関数テーブルあるいは
関数演算回路等によって適宜構成することができる。最
も単純には、n=200に対応して、上記数式に従う関
数の1サイクルを200分割した関数テーブルを各相A
〜E毎に用意し、この関数テーブルの関数値を第2のパ
ルス信号Nxのパルス入力に従って順次歩進してそれぞ
れ読み出すようにすればよい。勿論、これに限定される
わけではなく、テーブルの節約は適宜行える。例えば、
関数テーブルの記憶量は1サイクル分すべてである必要
はなく、1/4サイクルあるいは1/2サイクルであっ
てもよく、その場合は読み出しアドレス方向の反転制御
や読み出した関数値の正負反転制御等によって適宜対処
できるのは周知の通りである。電気角1サイクルを複数
nの位相ステップに分割する状態を、A相のVA=Ksi
n ωtについて例示すると図7のようである。各分割点
毎の位相ステップを歩進するタイミングは、第2のパル
ス信号Nx,Nyのパルス入力に従って設定される。
【0034】なお、マルチステップ制御のための各相駆
動電流の具体的制御方法は、前記式のような正弦関数に
従うものに限らず、他の関数(例えば余弦関数)であっ
てもよいし、また、その他の方法(例えばパルス幅変調
やオン・オフ制御などあるいは相ディストリビュータを
用いて各相励磁電流を適切に分配する方式など)であっ
てもよい。また、パルスモータの相数も5相に限定され
るものではなく、3相等その他適宜の相数であってもよ
い。
【0035】なお、図2の例では、処理ステップ50で
未出力パルス数kを算出し、これを倍数設定値Nに加算
して次のサイクルの倍数Ncを求めるようにしている。
これにより、応答性が良くなるといる利点がある。しか
し、多少の応答遅れをいとわないならば、この処理を省
略してもよい。例えば、各指令パルスの時間間隔TIを
夫々検出する処理を行う一方で、検出した各時間間隔T
IをN分割したパルス間隔TI/Nで、各時間間隔TI
毎に常にN個の第2のパルス信号を発生するようにして
もよい。
【0036】パルスモータ駆動回路部14における指令
パルス時間間隔検出処理及びN倍パルス作成処理は、図
2のようなマイクロコンピュータのソフトウェアプログ
ラムによる実施に限定されるものではなく、同等の機能
を実現するハードウェア回路によって実施するようにし
てもよいのは勿論である。この発明に係るパルスモータ
制御装置は、上記実施例に示したような刺繍機に限ら
ず、その他のミシン要素の駆動機構においても適用する
ことができる。
【0037】
【発明の効果】 以上の通り、この発明によれば、パル
スモータ駆動回路部の側にパルス間隔検出手段とN倍パ
ルス発生手段とが設けられており、パルス間隔検出手段
では上位制御装置から与えられた指令パルス信号の各パ
ルス間の時間間隔を夫々検出し、N倍パルス発生手段で
はこの指令パルス信号のパルス数のN倍のパルス数から
なる第2のパルス信号を、前記検出手段で検出した時間
間隔に応じてそのパルス間隔を可変制御しながら発生
し、こうして、パルスモータ駆動回路部の側で作成され
たN倍のパルス数からなる第2のパルス信号をマルチス
テップ駆動制御手段に指令パルスとして入力し、これに
基づき基本ステップ角をN分割したマルチステップ制御
によりパルスモータの駆動制御を行うようにしたので、
上位制御装置では通常のレートで指令パルス信号を発生
すればよいものとなり、上位制御装置に格別の高速動作
が要求されず、また、上位制御装置とパルスモータ駆動
回路部間の指令パルス信号伝達経路においても高速動作
の負担がかからないようにすることができる、という優
れた効果を奏する。これにより、ミシンで使用するパル
スモータのマルチステップ駆動制御を、簡便かつ安価に
行うことができるようになり、刺繍機その他のミシンに
おける各種駆動機構においてマルチステップ駆動による
滑らかな好適なパルスモータ制御を行うことができると
いう優れた効果を奏する。さらに、縫幅の拡大又は縮小
に応じて前記Nを可変設定するようにしているので、上
位装置から発生する縫幅を指示する指令パルス信号の発
生態様を変更することなく、縫幅の拡大又は縮小制御を
極めて容易に行なうことができる、という優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した刺繍機の一実施例を示す制
御系統の全体構成ブロック図。
【図2】図1におけるパルスモータ駆動回路部において
実行される指令パルスの時間間隔を検出するための処理
とN倍の数及びレートの第2のパルス信号発生するため
の処理の一例を示すフロー図。
【図3】図2の処理プログラムに従う動作例として、指
令パルスが等速特性で与えられる場合について示す説明
図。
【図4】図2の処理プログラムに従う動作例として、指
令パルスが加速特性で与えられる場合について示す説明
図。
【図5】図2の処理プログラムに従う動作例として、最
後の指令パルスが与えられた場合若しくは指令パルスの
間隔が長い場合について示す説明図。
【図6】図1におけるパルスモータ駆動回路部内のマル
チステップ駆動制御回路の一例を示すブロック図。
【図7】図6のマルチステップ駆動制御回路において、
パルスモータをステップ制御するための電気角1サイク
ルを複数nの位相ステップ(マルチステップ)に分割す
る状態を例示する図。
【符号の説明】
1…コントローラ、14…パルスモータ駆動回路部、1
5…刺繍枠、16,17…パルスモータ、CWx,CC
Wx,CWy,CCWy…指令パルス列信号、22,2
3…マルチステップ駆動制御回路、TC…タイムカウン
タ、PC…パルスカウンタ、Nc…倍数レジスタ、TI
…指令パルス間隔レジスタ、TN…第2パルス間隔レジ
スタ、60…マルチステップ制御部、60A〜60E…
各相毎の駆動電圧発生部、61A〜61E…アンプ部、
16A〜16E…パルスモータの各相A〜Eの励磁コイ
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−142396(JP,A) 特開 昭54−100244(JP,A) 特開 昭57−119685(JP,A) 特開 昭60−7889(JP,A) 特開 昭62−159694(JP,A) 特開 平4−259483(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 8/00 D05B 69/00 D05C 5/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫幅を指示する指令パルス信号を発生す
    る上位制御装置と、この指令パルス信号に応じてパルス
    モータを駆動するパルスモータ駆動回路部とを具える
    繍ミシンのパルスモータ制御装置において、 前記パルスモータ駆動回路部が、 前記上位制御装置から与えられた前記指令パルス信号の
    各パルス間の時間間隔を夫々検出するパルス間隔検出手
    段と、 前記指令パルス信号のパルス数のN倍のパルス数からな
    る第2のパルス信号を、前記検出手段で検出した時間間
    隔に応じてそのパルス間隔を可変制御しながら発生する
    N倍パルス発生手段と、 このN倍パルス発生手段から発生される前記第2のパル
    ス信号を指令パルスとして入力し、基本ステップ角をN
    分割したマルチステップ制御によりパルスモータの駆動
    制御を行うマルチステップ駆動制御手段とを具え、縫幅
    の拡大又は縮小に応じて前記Nを可変設定することを特
    徴とする刺繍ミシンにおけるパルスモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記N倍パルス発生手段は、前記検出手
    段で検出した各パルス間の時間間隔をN分割したパルス
    間隔で前記第2のパルス信号を発生するものである請求
    項1に記載の刺繍ミシンにおけるパルスモータ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記検出手段におけるパルス時間間隔の
    計測中において、所定時間経過したときに次のパルス入
    力がまだ確認されないならば、前記N倍パルス発生手段
    では該所定時間をN分割したパルス間隔でN個の前記第
    2のパルス信号を発生するようにした請求項2に記載の
    刺繍ミシンにおけるパルスモータ制御装置。
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