JP3152334B2 - 魚釣用リールのクラッチ機構 - Google Patents

魚釣用リールのクラッチ機構

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JP3152334B2
JP3152334B2 JP02063795A JP2063795A JP3152334B2 JP 3152334 B2 JP3152334 B2 JP 3152334B2 JP 02063795 A JP02063795 A JP 02063795A JP 2063795 A JP2063795 A JP 2063795A JP 3152334 B2 JP3152334 B2 JP 3152334B2
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朋宏 村山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スプールを釣糸巻取り
状態と釣糸放出状態とに切り換える魚釣用リールのクラ
ッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、魚釣用リールには、リール本体の
側板間に回転自在に支持したスプールを釣糸巻取り状態
(クラッチON)と釣糸放出状態(クラッチOFF)と
に切り換えるクラッチ機構が装着されている。而して、
一般にこの種のクラッチ機構は、実公昭57−1460
6号公報に開示されるように、ハンドル軸に固着された
ドライブギヤと噛合させてスプール軸に回転可能且つそ
の軸方向へ摺動自在に取り付き、当該スプール軸に設け
たクラッチ部に係脱可能なピニオンと、当該ピニオンを
スプール軸の軸方向へスライドさせるクラッチプレート
と、当該クラッチプレートとフレーム枠体との間にクラ
ッチ操作部材と連結して配置されたクラッチカムとを備
えている。
【0003】そして、リール本体の側板から突出するク
ラッチ操作部材の操作でクラッチカムが回転して、これ
に設けたカム部がクラッチプレートを軸方向へ移動させ
てピニオンとクラッチ部との結合を解除(クラッチOF
F)し、又、この状態でハンドルを巻取り方向へ回転操
作すると、復帰ギヤがクラッチカムを反対方向へ回転さ
せてカム部とクラッチプレートとの係合が解除され、そ
の結果、当該クラッチプレートがピニオンを再度クラッ
チ部に結合させてスプールが釣糸放出状態から釣糸巻取
り状態へ切り換わるようになっている。
【0004】然し、このような従来のクラッチ機構にあ
っては、スプールを釣糸巻取り状態から釣糸放出状態に
切り換える場合、クラッチカムに設けた爪部の先端を復
帰ギヤの各歯間に噛合させる構造上、復帰ギヤの位置に
よってはその歯と爪部との突当たり現象が生じ、当該復
帰ギヤと爪部との噛合ができなくなってクラッチの切換
操作に支障を来たしてしまう不具合があった。
【0005】そこで、斯かる不具合を解決するため、特
開昭62−234号公報には、図9に示すようにクラッ
チカム1と復帰ギヤ3の間に、第1作動レバー5と第2
作動レバー7とからなる復帰用の作動部材9を介装し
て、クラッチOFFへの切換え操作を円滑にした魚釣用
リール11が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記魚釣用
リール11では、作動部材9と切換部材13をクラッチ
カム1を挟んで前後方向へ直列状に配置しているため、
前後方向に大きなスペースを必要とし、その結果、これ
らを収容する側板が大型化,重量化して魚釣り操作性が
悪くなってしまう欠点が指摘されていた。
【0007】又、上記切換部材13は、ビス15を介し
てフレーム枠体17に回転可能に支持され、その一端に
クラッチカム1の突部1aがピン19と長孔21との係
合により枢着されている。そして、他端側に配した操作
軸23の操作でビス15を中心に切換部材13を矢印X
方向へ回転させることにより、クラッチカム1を矢印Y
方向へ回転させてクラッチをOFFに切り換えるように
なっているが、切換部材13の回転方向とクラッチカム
1の回転方向が逆方向のため、摩擦抵抗も加わって力の
伝達ロスが大きいといった不具合もあった。
【0008】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、クラッチの切換操作が効率よく行え、然も、リール
本体の小型,軽量化を可能とした魚釣用リールのクラッ
チ機構を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、リール本体に装着したクラ
ッチ操作部材の操作でクラッチカムを回転させて、クラ
ッチプレートを移動することによりスプール軸のクラッ
チ部とピニオンとのクラッチ結合を解除し、リール本体
に装着したハンドルの巻取り方向への回転操作で、当該
ハンドルのハンドル軸に取り付く復帰ギヤとこれに噛合
する復帰作動体からなる復帰手段がクラッチカムを回転
させてピニオンをクラッチ部にクラッチ結合させる魚釣
用リールのクラッチ機構に於て、上記クラッチ操作部材
略短冊状の板材で成形し、当該クラッチ操作部材をリ
ール本体内の上下方向へ移動可能に装着して、その上部
を、リール本体を保持する片手の指で押圧操作可能なハ
ンドル側側板の上部に突出させると共に、当該クラッチ
操作部材に、上記クラッチカムをクラッチ操作部材の上
下動に連動して回転可能に連結し、上記復帰作動体を、
クラッチ操作部材の押圧操作に連動して係止片が復帰ギ
ヤの歯に係止する復帰レバーで形成して、これをクラッ
チ操作部材の先端側に配置し、当該クラッチ操作部材
に、ハンドルの巻取り方向へのクラッチ切換え操作時に
上記復帰レバーが係合して、クラッチ操作部材を上方へ
移動させるクラッチ復帰用の係合部を設けたことを特徴
とする。
【0010】
【作用】請求項1に係る発明によれば、スプールが釣糸
巻取り状態にあるとき、リール本体を保持する片手の指
でクラッチ操作部材を押圧操作すると、当該クラッチ操
作部材に連結されたクラッチカムが当該クラッチ操作部
材の押圧方向と同方向へ回転してスプール軸のクラッチ
部とピニオンとのクラッチ結合が解除され、復帰レバー
が復帰ギヤの歯に係止する。
【0011】そして、この状態でハンドルを巻取り方向
へ操作すると、これに連動して回転する復帰ギヤにより
復帰レバーが移動し、当該復帰レバーがクラッチ操作部
材の係合部に係合し乍らクラッチ切換部材を押し上げ、
その結果、クラッチカムが回転してピニオンとクラッチ
部とがクラッチ結合し、スプールが釣糸放出状態から釣
糸巻取り状態に切り換わることとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は請求項1に係るクラッチ機構を装着し
た魚釣用リールの一実施例を示し、図に於て、25はリ
ール本体27のフレーム枠体、29,31は当該フレー
ム枠体25に装着されたリール本体27の側板で、両側
板29,31間にスプール軸33を介してスプール35
が回転可能に支持されている。
【0013】スプール軸33はフレーム枠体25を貫通
し、その両端が軸受37,39を介して側板29,31
に回転可能に支持されており、側板29内のスプール軸
33にはピニオン41が相対回転可能に、且つその軸線
方向へスライド可能に取り付けられている。そして、上
記ピニオン41はスプール軸33に設けたクラッチ部4
5とクラッチ結合し、後述するようにクラッチ操作部材
43の押圧操作でスプール軸33をスライドして、クラ
ッチ部45との係合が解除されるようになっている。
【0014】又、図中、47は釣糸巻取り用のハンドル
で、当該ハンドル47はフレーム枠体25に回転可能に
取り付けたハンドル軸49の側板29外突出端に連結さ
れている。そして、ハンドル軸49には上記ピニオン4
1に噛合するドライブギヤ51が回転可能に取り付けら
れており、ドライブギヤ51とハンドル軸49間は周知
のドラグ装置(図示せず)により摩擦結合されて、ハン
ドル47の回転力がドライブギヤ51に伝達できるよう
になっている。
【0015】尚、図1中、53はころがり式一方向クラ
ッチを利用したハンドル軸49の逆転防止装置である。
図2乃至図5は本実施例に係るクラッチ機構の詳細を示
し、ピニオン41の外周には、当該ピニオン41の外径
よりも内径を大きく形成した筒状の支持部55aをフレ
ーム枠体25の支持孔(図示せず)に挿着して円弧カム
形状のクラッチカム55が回動可能に取り付けられてお
り、当該支持部55aの中心をスプール軸33が挿通し
ている。そして、上記クラッチカム55に、略短冊状の
平板からなるクラッチ操作部材43が連結されている。
【0016】図2に示すようにクラッチ操作部材43
は、リール本体27の上下方向へ亘ってフレーム枠体2
5に設けた凹状の収納部57に移動可能に収納され、そ
して、図1に示すように側板29の上部に設けた切欠き
59から突出して、その上端には、リール本体27を保
持する片手の親指で押圧操作ができるように内方へ断面
L字状に折曲された操作部61が設けられている。
【0017】そして、クラッチ操作部材43の中央部に
設けた長孔63にクラッチカム55の連結用突部65が
係合してクラッチカム55がクラッチ操作部材43に連
結されており、図2の如きクラッチONの状態で上記操
作部61を親指で押圧操作してクラッチ操作部材43を
押し下げると、クラッチカム55が矢印A方向へ回転す
るようになっている。
【0018】又、上記クラッチ操作部材43には、一端
をフレーム枠体25に掛止し、他端を当該クラッチ操作
部材43に掛止して配設したねじりバネ67によって矢
印B,C方向へバネ力が付勢させてある。即ち、上記ク
ラッチ操作部材43がねじりバネ67の死点を越える位
置まで矢印B,C方向へ移動されることにより、そのバ
ネ力は矢印B方向又は矢印C方向へ夫々付勢されるので
あって、その矢印B,C方向とはクラッチがON,OF
Fに切り換えられる方向である。
【0019】尚、上記収納部57には、長孔63と連結
用突部65の連結部に対応して干渉防止用の凹部69
が、クラッチ操作部材43の長手方向に設けられてい
る。更に、クラッチカム55には、ハンドル47方向へ
突出する二つのカム部71がスプール軸33を挟んで突
設されている。そして、当該カム部71の段差でスプー
ル軸33に沿って移動するクラッチプレート73が、図
1の如くピニオン41の切欠き41aに係合している。
【0020】クラッチプレート73は、上記ピニオン4
1とクラッチ部45とを係脱させてハンドル47からス
プール35への巻取り動力を伝達,遮断させるもので、
図2及び図4に示すようにガイドピン75に外装させた
コイルバネ77によってクラッチ部45方向へ常時付勢
されている。そして、上述したようにクラッチ操作部材
43を矢印B方向へ押圧操作してクラッチカム55を矢
印A方向へ回転させると、上記カム部71がコイルバネ
77のバネ力に抗してクラッチプレート73をハンドル
47方向へ移動させて、ピニオン41とクラッチ部45
とのクラッチ結合を解除(クラッチOFF)するように
なっている。
【0021】このように、本実施例は、リール本体27
を保持する片手の親指で押圧操作可能な位置に、クラッ
チをONからOFFに切り換える略短冊状の平板からな
クラッチ操作部材43をリール本体27内の上下方向
へ装着したが、一方、本実施例は、上述の如き構成に加
え、ハンドル47の巻取り方向(図3中、矢印D方向)
への回転操作でクラッチをOFFからONに切り換える
復帰手段を備えている。
【0022】即ち、図2に於て、79はハンドル軸49
に固着された復帰ギヤ、81はクラッチ操作部材43の
下端近傍に配置された復帰レバー(復帰作動体)で、当
該復帰レバー81は、クラッチプレート73を支持する
ガイドピン75を介してフレーム枠体25に回動可能に
支持されている。そして、復帰レバー81の下縁部後方
に突設した突片81aと、フレーム枠体25に別途突設
したピン83との間には引張りバネ85が張設されてお
り、当該引張りバネ85のバネ力で、復帰レバー81は
ガイドピン75を回転中心に矢印E方向へ付勢されて、
図3の如きクラッチOFF状態で当該復帰レバー81の
上縁部後方に設けた係止片81bが復帰ギヤ79の歯7
9aに係止するようになっている。そして、斯かる状態
でハンドル47を矢印D方向へ操作すると、これに連動
して同方向に回転する復帰ギヤ79により、復帰レバー
81が引張りバネ85のバネ力に抗して矢印F方向へ回
して、歯79aとの係止状態が解除されるようになっ
ている。
【0023】一方、図3に示すように上記クラッチ操作
部材43には、ハンドル47の巻取り方向へのクラッチ
切換え操作時に上記復帰レバー81が係合するクラッチ
復帰用の係合突起(係合部)87が設けられており、復
帰レバー81が矢印F方向へ回転するに従い、当該復帰
レバー81が係合突起87に係合し乍らクラッチ切換部
材43を矢印C方向へ移動させるようになっている。そ
して、斯様にクラッチ切換部材43が矢印C方向へ移動
すると、図3の如くクラッチOFFの状態にあるクラッ
チカム55が矢印G方向へ回転し、その結果、図2に示
すようにカム部71とクラッチプレート73との係合が
解除されて、当該クラッチプレート73がコイルバネ7
7の復元力でピニオン41とクラッチ部45とをクラッ
チ結合(クラッチON)するようになっている。
【0024】更に又、図2及び図5に示すようにクラッ
チ操作部材43の先端には、断面略L字状のストッパ片
89が形成されており、図2の如くクラッチカム55の
矢印G方向への回転でカム部71とクラッチプレート7
3との係合が解除されてクラッチがONになると、上記
復帰レバー81は引張りバネ85のバネ力で矢印E方向
へ回転するが、上記ストッパ片89に復帰レバー81が
当接してその係止片81bと復帰ギヤ79の歯79aと
の係止を防止し、ハンドル47の巻取り操作を可能とし
ている。そして、斯様にクラッチONとなった後、再度
スプール35を釣糸放出状態とするには、クラッチ操作
部材43を親指で矢印B方向へ押圧操作すればよい。
【0025】その他、図1中、91はレベルワインダ機
構で、従来と同様、そのラインガイド93を往復動させ
る駆動力は、フレーム枠体25に装着した歯車伝達機構
95を介してスプール軸33から供給されるようになっ
ている。
【0026】本実施例に係るクラッチ機構はこのように
構成されているから、実際の魚釣りに於て仕掛けを繰り
出すには、片手でリール本体27を保持してその親指で
クラッチ操作部材43を図2の状態から図3の如く矢印
B方向へ押圧操作すればよい。而して、斯様にクラッチ
操作部材43を押圧操作すると、これに連結されたクラ
ッチカム55が矢印A方向へ回転し、カム部71がコイ
ルバネ77のバネ力に抗してクラッチプレート73を移
動させてピニオン41とクラッチ部45とのクラッチ結
合を解除する。そして、クラッチ操作部材43はねじり
バネ67によってクラッチOFFの状態に付勢され、こ
のとき、復帰レバー81は引張りバネ85のバネ力でガ
イドピン75を回転中心に矢印E方向へ付勢されて、係
止片81bが復帰ギヤ79の歯79aに係止する。
【0027】このようにピニオン41とクラッチ部45
とのクラッチ結合が解除されてスプール35が釣糸放出
状態に切り換わると、釣糸は仕掛けの重量でスプール3
5から繰り出される。そして、所定量の釣糸の繰り出し
後、或いは又、仕掛けを水中に繰り出している時や仕掛
けを所定のポイントに着水させた時に魚が食い付いた場
合には、ハンドル47を矢印D方向へ回転させればよ
い。
【0028】而して、斯様にハンドル47を操作する
と、図3に示すようにこれに連動して同方向へ回転する
復帰ギヤ79により復帰レバー81が矢印F方向へ回転
し、当該復帰レバー81が係合突起87に係合し乍らね
じりバネ67のバネ力に抗してクラッチ切換部材43を
矢印C方向へ移動させる。そして、斯様にクラッチ切換
部材43が矢印C方向へ移動すると、クラッチカム55
が矢印G方向へ回転してカム部71とクラッチプレート
73との係合が解除され、その結果、クラッチプレート
73がコイルバネ77の復元力でピニオン41とクラッ
チ部45とをクラッチ結合させることとなる。そして、
この時、上記ストッパ片89に復帰レバー81が当接し
てその係止片81bと復帰ギヤ79の歯79aとの係止
を防止し、ハンドル47の巻取り操作が可能となる。
【0029】このように本実施例は、クラッチ操作部材
43を略短冊状の板材で成形し、そして、当該クラッチ
操作部材43をリール本体27内上下方向へ移動可能
に装着して、その上部を、リール本体27を保持する片
手の親指で押圧操作可能なハンドル側側板29の上部に
突出させると共に、当該クラッチ操作部材43に沿って
クラッチカム55や復帰レバー81をリール本体27の
上下方向に配置したので、これらを収容する側板29の
小型,軽量化が可能となり、その結果、図9に示す従来
例に比し魚釣り操作性が向上することとなった。
【0030】又、本実施例によれば、クラッチ操作部材
43の押圧方向と同方向へクラッチカム55を回転させ
てクラッチをOFFに切り換えるようにしたので、図9
に示す従来例に比し力の伝達ロスが小さくなってクラッ
チの切換操作が効率よく行えることとなった。然も、本
実施例では、復帰レバー81の係止片81bが復帰ギヤ
79の各歯79a間に位置せず、歯79aの頂部に当接
した状態となっても、クラッチカム55は復帰レバー8
1の影響を受けないので、クラッチのOFF動作はスム
ーズに行える。
【0031】図6乃至図8は請求項1に係るクラッチ機
構の他の実施例を示し、以下、本実施例を図面に基づき
説明するが、上記実施例と同一のものは同一符号を付し
てそれらの説明は省略する。図6に於て、97は略短冊
状の板材からなるクラッチ操作部材で、当該クラッチ操
作部材97は、図7に示すようにフレーム枠体25に沿
ってリール本体99の上下方向へ配置されており、その
上方は側板29の上部に設けた切欠き101から突出し
ている。そして、その上端には、リール本体99を保持
する片手の親指で押圧操作ができるように内方へ断面L
字状に折曲された操作部103が設けられている。
【0032】又、クラッチ操作部材97の下方は、図7
に示すようにクラッチカム55をフレーム枠体25とで
挟み込むように折曲部105が形成されている。そし
て、当該折曲部105に設けた長孔107に、クラッチ
カム55の連結用突部109が係合してクラッチカム5
5がクラッチ操作部材97に連結されており、図6の如
きクラッチON状態で操作部103を押圧操作してクラ
ッチ操作部材97を押し下げると、クラッチカム55が
矢印A方向へ回転するようになっている。そして、斯様
にクラッチカム55が矢印A方向へ回転すると、上記実
施例と同様、クラッチカム55に設けたカム部71がコ
イルバネ77のバネ力に抗してクラッチプレート73を
ハンドル47方向へ移動させて、ピニオン41とクラッ
チ部45とのクラッチ結合を解除するようになってい
る。
【0033】尚、本実施例にあっても、クラッチ操作部
材97には、フレーム枠体25と折曲部105との間に
ねじりバネ67が掛止されている。又、図6中、11
1,113はフレーム枠体25に突設されたクラッチ操
作部材97のガイド部である。そして、クラッチ操作部
材97の折曲部105の下部には、上述したストッパ片
89と同一の機能を奏するストッパ片115を有する規
制部材117が、連結ピン119を介して矢印H,I方
向へ回動可能に連結されており、当該規制部材117
は、図6の如きクラッチON状態に於て、フレーム枠体
25に突設した規制ピン121により矢印I方向への動
きが規制されている。
【0034】一方、図6中、123はクラッチ操作部材
97の下端近傍に配置された復帰レバー(復帰作動体)
で、当該復帰レバー123は、その中央に設けた長孔1
25にクラッチプレート73を支持するガイドピン75
が挿通してフレーム枠体25に回動可能に支持されてい
る。そして、復帰レバー123の下縁部後方に突設した
突片123aと、フレーム枠体25に突設したピン83
との間に引張りバネ85が張設されており、当該引張り
バネ85のバネ力で、復帰レバー123はガイドピン7
5を回転中心に矢印J方向へ付勢されているが、図6の
如きクラッチON状態に於て、復帰レバー123の下縁
部前方に設けた係止片123bが上記ストッパ片115
に係止して矢印J方向への回転が規制されている。そし
て、このとき、復帰レバー123の上縁部後方に突設さ
れた係止片123cは、復帰ギヤ79の歯79aと係止
しないようになっている。
【0035】而して、斯かる状態で図8の如くクラッチ
操作部材97を押圧操作すると、上述した規制部材11
7は規制ピン121による規制が解除されるので、復帰
レバ−123は規制部材117を矢印I方向へ回転させ
乍ら引張りバネ85のバネ力で矢印J方向へ若干回転し
つつ、長孔125に沿って矢印K方向へ移動し、その係
止片123cが復帰ギヤ79の歯79aと係止してクラ
ッチOFFとなる。
【0036】そして、図8の如きクラッチOFFの状態
でハンドル47を巻取り方向へ操作すると、これに連動
して矢印D方向へ回転する復帰ギヤ79により、復帰レ
バー123は引張りバネ85のバネ力に抗して矢印L方
向へ回転して、歯79aとの係止状態が解除されるよう
になっている。又、図7に示すようにクラッチ操作部材
97の折曲部105の下端部には、ハンドル47の巻取
り方向への操作時に、上記復帰レバー123の上縁部前
方に突設した係合片123dが係合するクラッチ復帰用
の係合段部(係合部)127が設けられており、復帰レ
バー123が矢印L方向へ回転するに従い、上記係合片
123dが係合段部127に係合し乍らクラッチ切換部
材97を矢印C方向へ押し上げるようになっている。
【0037】そして、斯様にクラッチ切換部材97が矢
印C方向へ移動すると、図6の如く規制部材117は規
制ピン121によって矢印H方向へ戻るので、ストッパ
片115に係止片123bが係止した復帰レバー123
はこれに伴い長孔125に案内されて矢印M方向へ移動
し、係止片123cと復帰ギヤ79の歯79aと係止が
解除されるようになっている。そして、斯様にクラッチ
切換部材97が矢印C方向へ移動すると、図8の如くク
ラッチOFFの状態にあるクラッチカム55が矢印G方
向へ回転し、その結果、図6に示すようにカム部71と
クラッチプレート73との係合が解除されて、当該クラ
ッチプレート73がコイルバネ77の復元力でピニオン
41とクラッチ部45とをクラッチ結合(クラッチO
N)するようになっている。
【0038】本実施例に係るクラッチ機構はこのように
構成されているから、仕掛けを繰り出すには、片手でリ
ール本体99を保持してその親指でクラッチ操作部材9
7を図6の状態から図8の如く矢印B方向へ押圧操作す
ればよい。
【0039】而して、斯様にクラッチ操作部材97を押
圧操作すると、これに連結されたクラッチカム55が矢
印A方向へ回転し、カム部71がコイルバネ77のバネ
力に抗してクラッチプレート73を移動させてピニオン
41とクラッチ部45とのクラッチ結合を解除する。そ
して、クラッチ操作部材97はねじりバネ67によって
クラッチOFFの状態に付勢され、このとき、規制部材
117は規制ピン121による規制が解除されるので、
復帰レバ−123は規制部材117を矢印I方向へ回転
させ乍ら引張りバネ85のバネ力で矢印J方向へ若干回
転しつつ、長孔125に沿って矢印K方向へ移動し、そ
の係止片123cが復帰ギヤ79の歯79aと係止す
る。
【0040】このようにピニオン41とクラッチ部45
とのクラッチ結合が解除されてスプール35が釣糸放出
状態に切り換わると、釣糸は仕掛けの重量でスプール3
5から繰り出される。そして、所定量の釣糸の繰り出し
後、或いは又、仕掛けを水中に繰り出している時や仕掛
けを所定のポイントに着水させた時に魚が食い付いた場
合には、ハンドル47を矢印D方向へ回転させればよ
い。
【0041】而して、斯様にハンドル47を操作する
と、図8に示すようにこれに連動して同方向へ回転する
復帰ギヤ79により、復帰レバー123は引張りバネ8
5のバネ力に抗して矢印L方向へ回転し乍ら係合片12
3dが係合段部127に係合してクラッチ切換部材97
を矢印C方向へ移動させる。そして、斯様にクラッチ切
換部材97が矢印C方向へ移動すると、図6の如く規制
部材117は規制ピン121によって矢印H方向へ回転
するので、ストッパ片115に係止片123bが係止し
た復帰レバー123はこれに伴い長孔125に案内され
て矢印M方向へ移動し、係止片123cと復帰ギヤ79
の歯79aと係止が解除される。そして、図8の如くク
ラッチOFFの状態にあるクラッチカム55が矢印G方
向へ回転し、その結果、図6に示すようにカム部71と
クラッチプレート73との係合が解除されて、当該クラ
ッチプレート73がコイルバネ77の復元力でピニオン
41とクラッチ部45とをクラッチ結合させることとな
る。そして、この時、上記ストッパ片115に係止片1
23bが当接して復帰レバー123と復帰ギヤ79の歯
79aとの係止を防止し、ハンドル47の巻取り操作が
可能となる。
【0042】このように本実施例も、クラッチ操作部材
97を略短冊状の板材で成形し、そして、当該クラッチ
操作部材97をリール本体99内の上下方向へ移動可能
に装着して、その上部を、リール本体99を保持する片
手の親指で押圧操作可能なハンドル側側板29の上部に
突出させると共に、当該クラッチ操作部材97に沿って
クラッチカム55や復帰レバー123をリール本体99
の上下方向に配置したので、これらを収容する側板29
の小型,軽量化が可能となり、その結果、図9に示す従
来例に比し魚釣り操作性が向上することとなった。
【0043】又、本実施例によっても、クラッチ操作部
材97の押圧方向と同方向へクラッチカム55を回転さ
せてクラッチをOFFに切り換えるようにしたので、図
9に示す従来例に比し力の伝達ロスが小さくなってクラ
ッチの切換操作が効率よく行えるし、復帰レバー123
の係止片123cが復帰ギヤ79の各歯79a間に位置
せず歯79aの頂部に当接した状態となっても、クラッ
チカム55は復帰レバー123の影響を受けないので、
クラッチのOFF動作はスムーズに行える利点を有す
る。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る魚釣
用リールは、略短冊状の板材で成形し、当該クラッチ操
作部材をリール本体内の上下方向へ移動可能に装着し
て、その上部を、リール本体を保持する片手の指で押圧
操作可能なハンドル側側板の上部に突出させると共に、
当該クラッチ操作部材に、クラッチカムをクラッチ操作
部材の上下動に連動して回転可能に連結し、そして、復
帰作動体を、クラッチ操作部材の押圧操作に連動して係
止片が復帰ギヤの歯に係止する復帰レバーで形成して、
これをクラッチ操作部材の先端側に配置したので、これ
らを収容する側板の小型,軽量化が可能となり、その結
果、図9に示す従来例に比し魚釣り操作性が向上するこ
ととなった。
【0045】又、本発明は、クラッチ操作部材の押圧操
作方向と同方向へクラッチカムを回転させてクラッチを
OFFに切り換えるようにしたので、図9に示す従来例
に比し力の伝達ロスが小さくなってクラッチの切換操作
が効率よく行えることとなった。更に又、復帰作動体の
係止片が復帰ギヤの各歯間に位置せず歯の頂部に当接し
た状態となっても、クラッチカムは復帰作動体の影響を
受けないので、クラッチのOFF動作がスムーズに行え
る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係るクラッチ機構の一実施例を装着
した魚釣用リールの平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のII−II線断面に対応する位置に於ける魚
釣用リールの断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】請求項1に係るクラッチ機構の他の実施例を装
着した魚釣用リールのクラッチON状態の断面図であ
る。
【図7】図6に示す魚釣用リールのクラッチOFF状態
の断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線断面図である。
【図9】従来の魚釣用リールのクラッチ機構の断面図で
ある。
【符号の説明】
25 フレーム枠体 27,99 リール本体 29,31 側板 33 スプール軸 35 スプール 41 ピニオン 43,97 クラッチ操作部材 45 クラッチ部 47 ハンドル 49 ハンドル軸 51 ドライブギヤ 55 クラッチカム 71 カム部 73 クラッチプレート 79 復帰ギヤ 81 復帰レバー 81b,123b,123c 係止片 87 係合突起 89,115 ストッパ片 123d 係合片 117 規制部材 127 係合段部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に装着したクラッチ操作部材
    の操作でクラッチカムを回転させて、クラッチプレート
    を移動することによりスプール軸のクラッチ部とピニオ
    ンとのクラッチ結合を解除し、リール本体に装着したハ
    ンドルの巻取り方向への回転操作で、当該ハンドルのハ
    ンドル軸に取り付く復帰ギヤとこれに噛合する復帰作動
    体からなる復帰手段がクラッチカムを回転させてピニオ
    ンをクラッチ部にクラッチ結合させる魚釣用リールのク
    ラッチ機構に於て、 上記クラッチ操作部材を略短冊状の板材で成形し、当該
    クラッチ操作部材をリール本体内の上下方向へ移動可能
    に装着して、その上部を、リール本体を保持する片手の
    指で押圧操作可能なハンドル側側板の上部に突出させる
    と共に、 当該クラッチ操作部材に、上記クラッチカムをクラッチ
    操作部材の上下動に連動して回転可能に連結し、 上記復帰作動体を、クラッチ操作部材の押圧操作に連動
    して係止片が復帰ギヤの歯に係止する復帰レバーで形成
    して、これをクラッチ操作部材の先端側に配置し、 当該クラッチ操作部材に、ハンドルの巻取り方向へのク
    ラッチ切換え操作時に上記復帰レバーが係合して、クラ
    ッチ操作部材を上方へ移動させ るクラッチ復帰用の係合
    部を設けたことを特徴とする魚釣用リールのクラッチ機
    構。
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