JP3151736U - 屋根構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】瓦下空間の遮熱性を高めることができ、また、野地板と瓦との間における結露の発生を抑制することができる屋根構造を提供する。【解決手段】野地板2と、前記野地板2上の傾斜する棟軒方向に一定間隔で配設され、前記棟軒方向と直交方向に伸延する複数の桟木3と、前記各桟木3に係合して前記野地板2上に敷設された複数の瓦と、を備えた屋根構造において、前記各瓦の裏面に、前記桟木3と当接可能な複数の凸条部を形成して、前記瓦4の裏面と前記桟木3との間に前記棟軒方向に沿った空気流通路を形成すると共に、前記桟木3の前記軒方向を向いた上側稜部に、前記空気流通路に空気を案内する湾曲部10を形成した。【選択図】図4

Description

本考案は、家屋等の屋根構造に関し、特に通気性を向上させることができる屋根構造に関するものである。
従来、野地板上に桟木を配設し、この桟木に係合させるように瓦を敷設した屋根構造において、野地板と瓦との間に形成される瓦下空間の通気性を向上させる技術が知られている。例えば、特許文献1には、桟木の底部に空気流通溝を形成して瓦下空間の通気性を向上させる技術が開示されている。
特開2004−190216号公報
しかしながら、瓦が太陽光により照射されて瓦下空間に滞留する空気が暖められると、暖められた空気は瓦と野地板との間の空間内において上方へ移動してしまうため、空気流通溝が桟木の底部、すなわち、桟木と野地板との間に形成されている特許文献1に記載の技術では、対流が十分に行われなくなるおそれがある。そのため、瓦と野地板との間の通気性を十分に高めることができなくなり、結果的に瓦下空間の遮熱性を高めることも、野地板と瓦との間における結露の発生を抑制することもできなくなるおそれがあった。
本考案は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、瓦下空間の遮熱性を高めることができ、また、野地板と瓦との間における結露の発生を抑制することができる屋根構造を提供することを目的とする。
そこで、上記問題点を解決すべく、請求項1記載の本考案では、野地板と、前記野地板上の傾斜する棟軒方向に一定間隔で配設され、前記棟軒方向と直交方向に伸延する複数の桟木と、前記各桟木に係合して前記野地板上に敷設された複数の瓦と、を備えた屋根構造において、前記各瓦の裏面に、前記桟木と当接可能な複数の凸条部を形成して、前記瓦裏面と前記桟木との間に前記棟軒方向に沿った空気流通路を形成すると共に、前記桟木の前記軒方向を向いた上側稜部に、前記空気流通路に空気を案内する湾曲部を形成したことを特徴とする屋根構造とした。
また、請求項2記載の考案は、請求項1に記載の屋根構造において、前記桟木の底部に、当該桟木を横断する複数の空気流通溝が形成されていることとした。
また、請求項3記載の考案は、請求項2に記載の屋根構造において、前記桟木の底部に、当該桟木の長手方向に沿った凹部が形成されていることとした。
また、請求項4記載の考案は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋根構造において、前記瓦が棟軒方向に沿って複数段に亘って敷設され、前記各瓦と前記野地板との間には、前記空気流通路を介して連通する瓦下空間が形成されており、上下段に隣接する前記複数の瓦のうち上段側の瓦の下端縁部を下段側の瓦の上端縁部上に重設して、前記瓦下空間の下端縁から上端縁にかけて、当該瓦下空間の間隔を漸次狭く形成すると共に、最上段に位置する前記瓦下空間の上端縁近傍に空気排出間隙を形成したこととした。
請求項1に記載の考案によれば、野地板と、野地板上の傾斜する棟軒方向に一定間隔で配設され、棟軒方向と直交方向に伸延する複数の桟木と、各桟木に係合して野地板上に敷設された複数の瓦と、を備えた屋根構造において、各瓦の裏面に、桟木と当接可能な複数の凸条部を形成して、瓦裏面と桟木との間に棟軒方向に沿った空気流通路を形成すると共に、桟木の軒方向を向いた上側稜部に、空気流通路に空気を案内する湾曲部を形成するようにした。したがって、野地板と瓦との間に滞留する空気(例えば、暖気)は、桟木の湾曲部に沿って空気流通路に吸入されやすくなり、当該野地板と瓦との間に滞留する空気する空気は対流しやすくなって、野地板と瓦との間の通気性が向上する。これにより、野地板と瓦との間に暖気が滞留することを抑制することができ、野地板と瓦との間の遮熱性を高めることができる。
また、野地板と瓦との間に暖気が滞留することを抑制することができるため、野地板と瓦との間における結露の発生を抑制することができ、野地板等の耐久性を向上させることができる。
請求項2に記載の考案によれば、桟木の底部に、当該桟木を横断する複数の空気流通溝を形成するようにしたので、野地板と瓦との間に滞留する空気(例えば、冷気)は、桟木の空気流通溝を介して対流しやすくなる。これにより、野地板と瓦との間では暖気と冷気を相互に対流させることができるため、野地板と瓦との間の通気性をさらに向上させることができる。従って、野地板と瓦との間の遮熱性をさらに高めることができると共に。野地板等の耐久性をさらに向上させることもできる。
請求項3に記載の本考案によれば、桟木の底部に、当該桟木の長手方向に沿った凹部を形成するようにしたので、桟木の底部において空気が拡散され、各空気流通溝から万遍なく排気することができるため、さらに空気を対流しやすくすることができる。これにより、野地板と瓦との間の通気性をさらに向上させることができ、野地板と瓦との間の遮熱性をさらに高めることができると共に。野地板等の耐久性をさらに向上させることもできる。
請求項4に記載の考案によれば、瓦が棟軒方向に沿って複数段に亘って敷設され、各瓦と野地板との間には、空気流通路を介して連通する瓦下空間が形成されており、上下段に隣接する複数の瓦のうち上段側の瓦の下端縁部を下段側の瓦の上端縁部上に重設して、瓦下空間の下端縁から上端縁にかけて、当該瓦下空間の間隔を漸次狭く形成すると共に、最上段に位置する瓦下空間の上端縁近傍に空気排出間隙を形成するようにしたので各瓦下空間を順次対流した空気(例えば、暖気)を空気排出間隙を介して大気中に排出することができ、また、複数段の瓦のうち上段側の瓦の下端縁部を、下段側の瓦の上端縁部上に重設し、瓦下空間の下端縁から上端縁にかけて、当該瓦下空間の間隔を漸次狭く形成するようにしたので、瓦の下端縁から上端縁に向かうにつれて空気の流速が増すため、瓦下空間に滞留する空気を対流しやすくすることができる。
本考案に係る屋根構造の断面視による説明図である。 本考案に係る屋根構造の軒先部分の斜視図である。 図1のA−A断面図である。 本考案に係る桟木の斜視図である。 本考案に係る屋根構造の棟部の断面図である。 本考案に係る屋根構造の軒先部の断面図である。
以下、本考案に係る屋根構造1の一実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本考案に係る屋根構造の断面視による説明図であり、図2は本考案に係る屋根構造の軒先部分の斜視図であり、図3は図1のA−A断面図である。
[屋根構造1の概要]
屋根構造1は、図1,2に示すように、野地板2と、この野地板2上に敷設された防水シート20と、この防水シート20介して野地板2上の棟軒方向に一定間隔で配設され、前記棟軒方向と直交方向に伸延する桟木3と、桟木3を介して野地板2上に敷設された複数の瓦4(4a〜4e)により構成されている。具体的には、桟木3は、例えば釘等の固定部材により野地板2に固定されている。また、瓦4は、その上端縁に係合片5が垂設されており、この係合片5が桟木3の背面に係止されることにより瓦4と桟木3が係合して当該瓦4が野地板2上に敷設される。なお、本実施形態においては、説明を簡単にするために棟軒方向に沿って5段の瓦4(4a〜4e)を敷設するようにしたが、これには限定されない。また、本実施形態において棟軒方向とは、屋根の棟部と軒先部とを結ぶ方向を指す。
かかる屋根構造1における各瓦4と野地板2との間には、瓦4が棟軒方向に沿って複数段に亘って敷設されているので、桟木3により区切られた瓦下空間6が形成されることになる。
また、上下段に隣接する複数の瓦4(例えば、軒先部における瓦4aと瓦4b)のうち上段側の瓦4(例えば、瓦4b)の下端縁部を下段側の瓦4(例えば、瓦4a)の上端縁部上に重設するようにしており、各瓦下空間6の下端縁から上端縁にかけては、当該瓦下空間6の間隔を漸次狭くなっている。
また、屋根構造1は、桟木3と瓦4が係合する部分において図3に示すような断面構造を有している。具体的には、図示するように、瓦4の裏面には棟軒方向に沿って桟木3と当接可能な複数の凸条部7(本実施形態では2本の平行な凸条部7,7)が形成されており、この凸条部7と桟木3とが当接することで桟木3と瓦4との間に、凸条部7、7の間に棟軒方向に沿った空気流通路8が形成されるようになっている。他方、桟木3の底部には空気流通溝9が形成されている。なお、空気流通溝9については後に詳述する。
このように、桟木3と瓦4との間に空気流通路8を形成することで、瓦下空間6に滞留する空気(例えば、瓦4の裏面付近に滞留し、日照等により暖められた暖気)が上昇し、瓦下空間6内における上部位置に設けられた空気流通路8を介して上段側の瓦下空間6へ対流するようになっている。例えば、図1における瓦下空間6aに滞留していた空気は、瓦下空間6aよりも上段側の瓦下空間6bへ対流するようになっている。
このとき、詳しくは後述するが、桟木3の軒方向を向いた上側稜部に、空気流通路8に空気を案内する湾曲部10を形成している。したがって、瓦下空間6に滞留する暖気は、桟木3の湾曲部10に沿って空気流通路8に吸入されやすくなり、瓦下空間6に滞留する暖気は対流しやすくなっている。
また、桟木3の底部に空気流通溝9が形成されていることで、瓦下空間6に滞留する空気(例えば、野地板2の付近に滞留し、日照等により暖められていない冷気)が下段側の瓦下空間6へ対流するようになっている。例えば、図1における瓦下空間6bに滞留していた空気は、瓦下空間6bよりも下段側の瓦下空間6aへ対流する。
また、上述のとおり、野地板2と瓦4との間、すなわち、瓦下空間6の下端縁から上端縁にかけて、当該瓦下空間6の間隔を漸次狭くなるように形成することで、瓦下空間6に滞留する空気が、空気流通路8を通り上段側の瓦下空間6へ対流するとき、瓦4の下端縁から上端縁にかけて空気の流速が増すため、瓦下空間6に滞留する空気が対流しやすくなる。なお、図3において、符号19で示すものは垂木である。
[屋根構造1の具体的構成]
(桟木3について)
ここで、本実施形態に係る屋根構造1の特徴的な部分である桟木3について説明する。この桟木3は、断面視略矩形形状の長手部材からなり、野地板2の棟軒方向に配設されたときの上部前後の2つの綾部分のうち、瓦4が係合しない前側の綾部を面取りすると共に、面取りした部分を凸状の湾曲面としている。すなわち、図4(a)に示すように、正面側の上側稜部に湾曲部10を形成しており、桟木3の正面側から流れてきた空気は、この桟木3の湾曲部10に沿って桟木3の上部から背面側へ流れやすくなるようになっている。
例えば、図1に示すように、この桟木3を屋根構造1に適用し、当該桟木3の軒方向を向いた上側稜部に湾曲部10を形成することで、下段側の瓦下空間6(例えば、瓦下空間6a)に滞留する空気(例えば、暖気)は、桟木3の湾曲部10に沿って空気流通路8に流れ込みやすくなり、当該空気流通路8を通り、上段側の瓦下空間6(例えば、瓦下空間6b)へ対流しやすくなる。
また、上述のとおり、桟木3の底部には、当該桟木3を横断する、例えば、2mmの深さ、5mmの幅、15.5mmのピッチの空気流通溝9が複数形成されている(図4(b)参照)。これにより、図2に示すように、この桟木3が野地板2(防水シート20)上に配設された場合には、例えば、瓦下空間6bに滞留する空気(例えば、冷気)が空気流通溝9を通り下段側の瓦下空間6aに対流しやすくなるようになっている。また、この空気流通溝9は、例えば、雨天時には瓦下空間6に流れ込んだ雨水等を排水する機能も有している。
また、桟木3の底部には、図4(b)に示すように、空気流通溝9に加え、長手方向に沿った凹部11が形成されている。これにより、空気流通溝9から桟木3の底部に吸気された空気は、この凹部11内で拡散され、全ての空気流通溝9から万遍なく排気されるため、さらに空気が対流しやすくなるようになっている。
上述のとおり、桟木3の軒方向を向いた上側稜部に湾曲部10を形成し、かつ、桟木3の底部に、当該桟木3を横断する複数の空気流通溝9を形成することで、桟木3の正面側から流れる空気は、桟木3の湾曲部10に沿って当該桟木3の背面側に対流しやすくなると共に、桟木3の背面側から流れる空気は空気流通溝9を通り当該桟木3の正面側に対流しやすくなる。
このように、この桟木3を用いた屋根構造1では、瓦下空間6(例えば、瓦下空間6a)に滞留する空気(例えば、暖気)を、上段側の瓦下空間6(瓦下空間6b)へと対流させやすくなると共に、瓦下空間6(例えば、瓦下空間6b)に滞留する空気(例えば、冷気)を、下段側の瓦下空間6(瓦下空間6a)へと対流させやすくなっている。さらに、桟木3の底部に長手方向に沿った凹部11を形成することで、さらに空気が対流しやすくなるように構成されている。
ところで、本実施形態に係る桟木3は樹脂材料により形成されており、腐朽しにくいようになっている。しかし、それ以外にも、例えば、木材により形成することもできる。桟木3を木材により形成した場合、桟木3の製造コストを低減させることができ、また、かかる桟木3の軒方向を向いた上側稜部に湾曲部10が形成されているため、空気の滞留による結露などが効果的に抑制できるため、桟木3の腐朽を抑制することもできる。
また、本実施形態では、空気流通溝9は、例えば、2mmの深さ、5mmの幅、15.5mmのピッチで形成するようにしたが、これには限定されず、例えば、ピッチを狭くしたり、広くしたりすることができる。例えば、ピッチを狭くする場合には、さらに排気及び排水効果を向上することができる。また、ピッチを広くする場合には桟木3の耐久性を高めることができる。
(棟部について)
続いて、屋根構造1の棟部の構造について図5を参照して説明する。屋根構造1の棟部では、棟頂12には野地板2上に支持部材13が配設されており、この支持部材13により棟瓦14が支持されている。最上段に位置する瓦下空間6の上端縁近傍、すなわち、最上段に位置する瓦4eと支持部材13との間や、棟瓦14と瓦4との間にはそれぞれ間隙が形成されており、これらの間隙により空気排出間隙15が形成されている。
空気排出間隙15は、最上段に位置する瓦下空間6eと大気中とを連通しており、当該瓦下空間6e内に滞留する空気(例えば、暖気)が空気流通路8を通り大気中に排出され、一方、大気中の空気(例えば、冷気)が桟木3の空気流通溝9を通り瓦下空間6eに吸入されるようになっている。
これにより、例えば、瓦下空間6に滞留する空気が日照等により、暖められた場合には、この暖められた空気(暖気)は、空気流通路8を通り順次上段側の瓦下空間6を対流し、最終的に空気排出間隙15を通り大気中に排出される。従って、各瓦下空間6が高温になることが抑制される。
また、瓦下空間6が高温になることが抑制されることで、瓦4と野地板2との間の遮熱性が高められ、屋内が高温になることが抑制される。
さらに、瓦下空間6が高温になることが抑制されることでと、瓦下空間6と大気中との温度差が大きくなることが抑制されるため、瓦下空間6内に結露が生じることが抑制される。
(軒先部について)
続いて、屋根構造1の軒先部の構造について図6を参照して説明する。屋根構造1の軒先部では、野地板2の先端に鼻桟16が配設されており、最下段の瓦4の下端縁部は鼻桟16上に載置されている。
鼻桟16と瓦4が係合する部分は、上述した図3に示す構造と同様な断面構造を有している。具体的には、鼻桟16と瓦4との間には空気流通路(不図示)が形成されると共に、野地板2と鼻桟16との間には後述する空気流通溝17が形成されており、これらの空気流通路や空気流通溝17により排気や吸気が行われるようになっている。
鼻桟16の底部は、上述した桟木3の底部と同様に、鼻桟16を横断する複数の空気流通溝17と長手方向に沿った凹部18が形成されており、各瓦下空間6に滞留する空気(例えば、冷気)は、各桟木3の空気流通溝9を通り順次下段側の瓦下空間6に流れた後、鼻桟16の空気流通溝17を通り大気中に排気される。なお、雨天時には、この空気流通溝17を通り雨水等が排水される。
また、鼻桟16は、その高さが桟木3に対して大きく形成されており、軒先部における瓦下空間6においても、瓦4の下端縁から上端縁に向かうにつれて野地板2と瓦4との間の間隔が漸次狭くなるように形成されている。
なお、本実施形態では、鼻桟16が断面視方系状に形成されているが、これには限定されず、例えば、桟木3と同様に軒方向を向いた上側稜部に湾曲部を形成することもできる。鼻桟16の軒方向を向いた上側稜部に湾曲部10を形成する場合には、大気中から瓦下空間6へ外気を吸気する際には、吸気効率が高められる。その結果、瓦下空間6に滞留する空気(例えば、暖気)がその上段側の瓦下空間6へ対流する効率が向上する。
上述してきたように、本考案によれば、瓦4の裏面に棟軒方向に沿って複数の凸条部7を形成し、当該凸条部7が桟木3と当接することで瓦4と桟木3との間に棟軒方向に沿った空気流通路8を形成し、かつ、桟木3の軒方向を向いた上側稜部に当該空気流通路8に空気を案内するように湾曲部10を形成するようにしたので、瓦下空間6(例えば、瓦下空間6a)に滞留する空気(例えば、暖気)を上段側の瓦下空間6(瓦下空間6b)に対流しやすくすることができる。
これにより、瓦下空間6の通気性を向上させることができるため、瓦4と野地板2との間の空間、すなわち、瓦下空間6が高温になることを抑制することができるため、瓦下空間6と大気中との温度差が大きくなることを抑制することができ、瓦下空間6内に結露が生じることを抑制することができる。これにより、野地板2等の屋根構造1を構成する部材が腐朽することを抑制することができ、屋根構造の耐久性を向上させることができる。
また、桟木3の底部に当該桟木3を横断する複数の空気流通溝9を形成する場合には、瓦下空間6(例えば、瓦下空間6b)に滞留する空気(例えば、冷気)を下段側の瓦下空間6(瓦下空間6a)に対流しやすくすることができる。これにより、瓦下空間6内の空気(例えば、暖気)を上段側の瓦下空間6に対流させることができると共に、瓦下空間6内の空気(例えば、冷気)を下段側の瓦下空間6に対流させることもできるため、瓦下空間6の通気性をさらに向上させることができる。
また、桟木3の底部に長手方向に沿った凹部11を形成する場合には、空気流通溝9から桟木3の底部に吸気された空気を凹部11内で拡散し、全ての空気流通溝9から万遍なく排気することができるため、さらに空気を対流しやすくすることができる。これにより、瓦下空間6の通気性をさらに向上させることができる。
また、瓦4が棟軒方向に沿って複数段に亘って敷設され、各瓦4と野地板2との間には、空気流通路8を介して連通する瓦下空間6が形成されており、上下段に隣接する複数の瓦4のうち上段側の瓦4の下端縁部を下段側の瓦4の上端縁部上に重設して、瓦下空間6の下端縁から上端縁にかけて、当該瓦下空間6の間隔を漸次狭く形成する場合には、瓦4の下端縁から上端縁に向かうにつれて空気の流速を増すことができ、瓦下空間6に滞留する空気を上段側の瓦下空間6に対流しやすくすることができる。
さらに、最上段に位置する瓦下空間6の上端縁近傍に空気排出間隙15を形成する場合には、瓦下空間6に滞留する空気を、順次上段側の瓦下空間6へ対流させることで、最終的に空気排出間隙15を通り大気中に排出することができる。これにより、例えば、日照等により、各瓦下空間6に対流する空気が暖められた場合であっても、順次換気を行うことができるため、各瓦下空間6が高温になることを抑制することができる。
最後に、上述した実施形態の説明は本考案の一例であり、本考案は上述の実施形態に限定されることはない。このため、上述した実施形態以外であっても、本考案に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 屋根構造
2 野地板
3 桟木
4 瓦
5 係合片
6 瓦下空間
7 凸条部
8 空気流通路
9,17 空気流通溝
10 湾曲部
11,18 凹部
12 棟頂
13 支持部材
14 棟瓦
15 空気排出間隙
16 鼻桟
19 垂木
20 防水シート

Claims (4)

  1. 野地板と、
    前記野地板上の傾斜する棟軒方向に一定間隔で配設され、前記棟軒方向と直交方向に伸延する複数の桟木と、
    前記各桟木に係合して前記野地板上に敷設された複数の瓦と、
    を備えた屋根構造において、
    前記各瓦の裏面に、前記桟木と当接可能な複数の凸条部を形成して、前記瓦裏面と前記桟木との間に前記棟軒方向に沿った空気流通路を形成すると共に、前記桟木の前記軒方向を向いた上側稜部に、前記空気流通路に空気を案内する湾曲部を形成したことを特徴とする屋根構造。
  2. 前記桟木の底部に、当該桟木を横断する複数の空気流通溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記桟木の底部に、当該桟木の長手方向に沿った凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の屋根構造。
  4. 前記瓦が棟軒方向に沿って複数段に亘って敷設され、前記各瓦と前記野地板との間には、前記空気流通路を介して連通する瓦下空間が形成されており、
    上下段に隣接する前記複数の瓦のうち上段側の瓦の下端縁部を下段側の瓦の上端縁部上に重設して、前記瓦下空間の下端縁から上端縁にかけて、当該瓦下空間の間隔を漸次狭く形成すると共に、最上段に位置する前記瓦下空間の上端縁近傍に空気排出間隙を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の屋根構造。
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