JP3151314B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

Info

Publication number
JP3151314B2
JP3151314B2 JP33398392A JP33398392A JP3151314B2 JP 3151314 B2 JP3151314 B2 JP 3151314B2 JP 33398392 A JP33398392 A JP 33398392A JP 33398392 A JP33398392 A JP 33398392A JP 3151314 B2 JP3151314 B2 JP 3151314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thyristor
circuit
trigger
smoothing capacitor
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33398392A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06189551A (ja
Inventor
隆司 神田
雅人 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP33398392A priority Critical patent/JP3151314B2/ja
Publication of JPH06189551A publication Critical patent/JPH06189551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3151314B2 publication Critical patent/JP3151314B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源を整流回路で
整流すると共に整流出力を平滑コンデンサで平滑して、
負荷に直流電力を供給するとともに、平滑コンデンサに
流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路を備えた電
源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流電力を電源として動作する負荷の電
源装置としては、交流電源を整流平滑して得た直流電力
を負荷に供給するものがある。この種の電源装置として
は、交流電源を整流するダイオードブリッジなどの整流
回路と、整流出力を平滑する平滑コンデンサとで構成
し、交流電源との間に挿入された電源スイッチのオン,
オフで負荷への電源の供給を制御するものがある。
【0003】ところで、上述のように平滑コンデンサを
用いて整流出力を平滑する場合、電源スイッチの投入時
に、平滑コンデンサに突入電流が流れるという問題があ
る。そして、平滑コンデンサに流れる突入電流の大きさ
は、電源スイッチの投入時の交流電源の瞬時電圧値によ
り決まり、瞬時電圧値が高いほど突入電流は大きくな
る。
【0004】そこで、この種の電源装置において突入電
流を抑制する突入電流抑制回路を設けたものが特開平4
−105560号で提案されている。この特開平4−1
05560号の電源装置を図12に示す。この電源装置
の突入電流抑制回路1’では、整流回路としてのダイオ
ードブリッジDBの出力と平滑コンデンサC0 との間に
サイリスタQ1 を挿入し、電源スイッチSWのオン時点
に関係なく、ダイオードブリッジDBの出力電圧が低く
なったときに、サイリスタQ1 をオンとすることによ
り、平滑コンデンサC0 に大きな突入電流が流れること
を防止してある。
【0005】上記突入電流抑制回路1’は、上記サイリ
スタQ1 、トランジスタQ2 、ツェナダイオードZ
1 ,及び抵抗R1 〜R3 で構成してある。ここで、抵
抗R3 はトリガ抵抗であり、ダイオードブリッジDBの
出力でサイリスタQ1 に常時トリガをかけるように働
く。サイリスタQ1 の両端に直列接続されたツェナダイ
オードZD1 ,抵抗R1 ,R2 は、ダイオードブリッジ
DBの出力電圧が平滑コンデンサC0 に所定値以上の突
入電流を流す電圧以上に高いことを検知するものであ
る。そして、ツェナダイオードZD1 としては、ダイオ
ードブリッジDBの出力電圧が平滑コンデンサC0 に大
きな突入電流を流さない程度に低いときにオンとなるツ
ェナ電圧のものを用いてある。サイリスタQ1 のゲート
・カソード間に接続されたトランジスタQ2 は、抵抗R
2 の両端電圧、つまりはダイオードブリッジDBの出力
電圧に応じてオン,オフ制御され、オン時にサイリスタ
1 のゲート・カソード間を短絡してサイリスタQ1
トリガがかかることを防止するものである。
【0006】いま、交流電源ACの瞬時電圧が高いとき
に電源スイッチSWがオンされたとすると、ダイオード
ブリッジDBの出力電圧も高い状態にある。このとき、
ツェナダイオードZD1 がオンとなり、抵抗R1 ,R2
及び平滑コンデンサC0 を介して微小の電流が流れ、こ
のとき抵抗R2 の両端電圧でトランジスタQ2 がオンと
なる。このトランジスタQ2 のオンにより、抵抗R3
介してサイリスタQ1にトリガがかかることを阻止す
る。この状態では、平滑コンデンサC0 には全くダイオ
ードブリッジDBの出力が加えられていない状態と等し
くなる。
【0007】そして、交流電源の瞬時電圧の変化によ
り、ダイオードブリッジDBの出力電圧がツェナダイオ
ードZD1 のツェナ電圧を下回ったとき、ツェナダイオ
ードZD1 がオフとなり、抵抗R2 に電流が流れなくな
る。このため、抵抗R2 の両端電圧が0となり、トラン
ジスタQ2 がオフする。このように、トランジスタQ2
がオフすると、抵抗R3 を介してサイリスタQ1 にトリ
ガがかかり、オンとなる。このとき、ダイオードブリッ
ジDBの出力電圧がサイリスタQ1 を介して平滑コンデ
ンサC0 に印加される。この時点で平滑コンデンサC0
に印加される電圧は、ツェナダイオードZD1 のツェナ
電圧の設定により、突入電流を小さく抑える電圧になっ
ているため、従来のように突入電流が平滑コンデンサC
0 に流れるという問題を防止できる。従って、例えば突
入電流による電源スイッチの接点の溶着などという問題
を防止できる。
【0008】なお、上述の場合には交流電源ACの瞬時
電圧が高い時点で、電源スイッチSWをオンした場合に
ついて説明したが、ダイオードブリッジDBの出力電圧
がツェナダイオードZD1 のツェナ電圧を下回るような
瞬時電圧の時点でオンされたときには、電源スイッチS
Wの投入と同時にサイリスタQ1 がオンして、平滑コン
デンサC0 にダイオードブリッジDBの出力が印加さ
れ、この場合にも平滑コンデンサC0 に流れる突入電流
は小さく抑えられることは言うまでもない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の特開
平4−105560号の場合には、サイリスタQ1 とし
てSCRを用いていた。しかし、このようなSCRなど
のサイリスタはゲートトリガ感度が低いため、抵抗R3
を介して大きなゲートトリガ電流を流す必要があり、抵
抗R3 で消費される電力が大きくなるという問題があっ
た。
【0010】そこで、サイリスタQ1 としてゲートトリ
ガ感度の高い静電誘導サイリスタ(以下、SIサイリス
タと呼ぶ)などを用いることが考えられる。このSIサ
イリスタを用いれば、抵抗R3 に流れる電流を小さくし
て低消費電力化を図ることができる。しかしながら、こ
のようなゲートトリガ感度の高いSIサイリスタなどを
用いると、次のような問題があった。つまり、ゲートト
リガ感度の高いSIサイリスタなどはスイッチング速度
が高速であるため、交流電源ACの瞬時電圧が高い時点
で電源スイッチSWがオンされると、ツェナダイオード
ZD1 がオンしてトランジスタQ2 がオンする前に、抵
抗R3 を介してSIサイリスタにトリガがかかり、SI
サイリスタが先にオンしてしまうという問題がある。こ
のため、特開平4−105560号の回路構成ではゲー
トトリガ感度の高いサイリスタを用いることはできなか
った。
【0011】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、突入電流抑制回路に
ートトリガ感度の高いサイリスタを用いて、低消費電力
化を図ることができる電源装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、交流電源を整流回路で整流す
ると共に整流出力を平滑コンデンサで平滑して、負荷に
直流電力を供給する電源装置において、平滑コンデンサ
に流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路を備え、
該突入電力抑制回路は、整流回路の出力に平滑コンデン
サを介して接続され平滑コンデンサへの整流回路の出力
の供給制御を行う、逆阻止三端子サイリスタよりもゲー
トトリガ感度の高いサイリスタと、このサイリスタにト
リガをかけるトリガ手段と、上記整流回路から上記平滑
コンデンサへの充電経路と別経路で当該整流回路の出力
電圧を検出し、上記交流電源の供給時点に整流回路の出
力が平滑コンデンサに大きな突入電流を流す電圧状態に
あるとき、サイリスタの制御端子と被制御端子をスイッ
チ要素で短絡することによりトリガ手段からサイリスタ
にトリガがかかることを阻止するトリガ制御手段と、
イリスタのオン時に上記スイッチ要素をオフ状態に保つ
ことで上記トリガ制御手段によるトリガ阻止動作を停止
させる制御停止手段と、交流電源の供給時点において上
記スイッチ要素をトリガ手段によるサイリスタのトリガ
制御よりも早くオンさせるタイミング調整手段とを備え
ている。請求項2の発明は、上記目的を達成するため
に、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力端
間に接続される平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両
端間に接続される負荷と、平滑コンデンサに流れる突入
電流を抑制する突入電流抑制回路とを備え、突入電流抑
制回路は、整流回路の出力端間に平滑コンデンサを介し
て接続されるSIサイリスタと、中点がSIサイリスタ
のゲートに接続された抵抗の直列回路と、SIサイリス
タのゲート・ソース間に互いに並列に挿入されるトラン
ジスタ及び第1のコンデンサと、整流回路から平滑コン
デンサへの充電経路とは別経路で整流回路の出力電圧を
検出する検出抵抗の直列回路と、検出抵抗の直列回路の
中点とトランジスタのベースの間に挿入され所定電圧以
上になるとオンするダイオードと、高電位側の検出抵抗
に並列接続される第2のコンデンサとを具備する。
【0013】
【作用】請求項1の発明は、上述のように平滑コンデン
サに流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路を備
え、該突入電力抑制回路は、整流回路の出力に平滑コン
デンサを介して接続され平滑コンデンサへの整流回路の
出力の供給制御を行う、逆阻止三端子サイリスタよりも
ゲートトリガ感度の高いサイリスタと、このサイリスタ
にトリガをかけるトリガ手段と、上記整流回路から上記
平滑コンデンサへの充電経路と別経路で当該整流回路の
出力電圧を検出し、上記交流電源の供給時点に整流回路
の出力が平滑コンデンサに大きな突入電流を流す電圧状
態にあるとき、サイリスタの制御端子と被制御端子をス
イッチ要素で短絡することによりトリガ手段からサイリ
スタにトリガがかかることを阻止するトリガ制御手段
と、サイリスタのオン時に上記スイッチ要素をオフ状態
に保つことで上記トリガ制御手段によるトリガ阻止動作
を停止させる制御停止手段と、交流電源の供給時点にお
いて上記スイッチ要素をトリガ手段によるサイリスタの
トリガ制御よりも早くオンさせるタイミング調整手段と
を備えたので、整流回路の出力の平滑コンデンサへの供
給制御を行うサイリスタとして逆阻止三端子サイリスタ
よりもゲートトリガ感度の高いサイリスタを用いること
により、トリガ手段に流れる電流を小さくすることを可
能とし、突入電流抑制回路の低消費電力化を図る。ま
た、逆阻止三端子サイリスタよりもゲートトリガ感度の
高いサイリスタを用いることにより、整流回路の出力が
高い状態で交流電源が供給されると、逆阻止三端子サイ
リスタよりもゲートトリガ感度の高いサイリスタはスイ
ッチング速度が速いために、サイリスタが誤ってトリガ
される問題を生じる。そこで、交流電源の供給時点にお
けるトリガ制御手段によるサイリスタへのトリガ阻止制
御がトリガ手段によるサイリスタのトリガ制御よりも早
く働くようにするタイミング調整手段を設けてある。つ
まり、タイミング調整手段でトリガ制御手段によるサイ
リスタへのトリガ阻止制御がトリガ手段によるサイリス
タのトリガ制御より先に働くようにして、整流回路の出
力が高くなる状態で、交流電源が供給されても、サイリ
スタが誤ってトリガされることを防止する。 請求項2の
発明は、上述のように交流電源を整流する整流回路と、
整流回路の 出力端間に接続される平滑コンデンサと、平
滑コンデンサの両端間に接続される負荷と、平滑コンデ
ンサに流れる突入電流を抑制する突入電流抑制回路とを
備え、突入電流抑制回路は、整流回路の出力端間に平滑
コンデンサを介して接続されるSIサイリスタと、中点
がSIサイリスタのゲートに接続された抵抗の直列回路
と、SIサイリスタのゲート・ソース間に互いに並列に
挿入されるトランジスタ及び第1のコンデンサと、整流
回路から平滑コンデンサへの充電経路とは別経路で整流
回路の出力電圧を検出する検出抵抗の直列回路と、検出
抵抗の直列回路の中点とトランジスタのベースの間に挿
入され所定電圧以上になるとオンするダイオードと、高
電位側の検出抵抗に並列接続される第2のコンデンサと
を具備するので、整流回路の出力の平滑コンデンサへの
供給制御を行うサイリスタとしてゲートトリガ感度の高
いSIサイリスタを用いることにより、中点がSIサイ
リスタのゲートに接続されたトリガ用の抵抗の直列回路
に流れる電流を小さくすることを可能とし、突入電流抑
制回路の低消費電力化を図る。また、ゲートトリガ感度
の高いSIサイリスタを用いることにより、整流回路の
出力が高い状態で交流電源が供給されると、ゲートトリ
ガ感度の高いSIサイリスタはスイッチング速度が速い
ために、SIサイリスタが誤ってトリガされる問題を生
じる。そこで、SIサイリスタのゲート・ソース間に挿
入した第1のコンデンサでSIサイリスタのゲート・カ
ソード間電圧の立上りを遅くするとともに、高電位側の
検出抵抗に並列接続される第2のコンデンサで低電位側
の検出抵抗の両端電圧の立上りを速くしており、この結
果、整流回路の出力が高くなる状態で、交流電源が供給
されても、ダイオード及びトランジスタがオンする前に
SIサイリスタが誤ってオンすることが防止できる。
【0014】
【実施例】(実施例1) 本発明の一実施例を図1及び図2に基づいて説明する。
本実施例も、基本的には従来例と同様に、電源スイッチ
SWを介して供給される交流電源ACをダイオードブリ
ッジDBで整流すると共に、その整流出力を平滑コンデ
ンサC0 で平滑して、負荷Lに直流電力を供給するとと
もに、突入電流抑制回路を備えたものであり、本実施例
における突入電流抑制回路1の特徴とするところは、サ
イリスタQ1 として逆阻止三端子サイリスタよりもゲー
トトリガ感度の高いものを用いた点、及びそのサイリス
タQ1 のオン,オフを制御する制御部の構成にある。
【0015】本実施例の突入電流抑制回路1では、ゲー
トトリガ感度の高いサイリスタQ1としてSIサイリス
タを用いてある。従って、以下サイリスタQ1 をSIサ
イリスタと呼ぶ。このSIサイリスタQ1 は、ダイオー
ドブリッジDBの負極側に設ける形で、ダイオードブリ
ッジDBの出力に平滑コンデンサC0 を介して直列に接
続してある。
【0016】制御部は、従来のものと同様に、ダイオー
ドブリッジDBの出力電圧が低くなったときにSIサイ
リスタQ1 をオンとするものである。ここで、本実施例
の場合には、ダイオードブリッジDBの出力でSIサイ
リスタQ1 にトリガをかけるトリガ回路2を抵抗R3
4 で構成し、交流電源ACの供給時点(電源スイッチ
SWの投入時点)にダイオードブリッジDBの出力が平
滑コンデンサC0 に大きな突入電流を流す電圧状態にあ
るとき、上記トリガ回路2からSIサイリスタQ1 にト
リガがかかることを阻止するトリガ制御回路3を、トラ
ンジスタQ2 、ツェナダイオードZD1 ,抵抗R1 ,R
2 で構成してある。
【0017】ところで、本実施例では、ダイオード
2 ,D3 を設けることにより、これらダイオード
2 ,D3 とダイオードブリッジDBのダイオード
03,D04で新たなダイオードブリッジを構成し、この
ダイオードブリッジの出力電圧を用いてトリガ制御回路
3がダイオードブリッジDBの出力電圧を検出するよう
にしてある。
【0018】ここで、上述のようにダイオードブリッジ
DBの出力電圧Vinを直接に検出せず、別経路で検出す
るようにした理由は、ダイオードブリッジDBの出力電
圧Vinは平滑コンデンサC0 の充電電荷の影響を受け、
瞬時停電時にSIサイリスタQ1 をオンできなくなるた
めである。なお、この理由についての詳細な説明は後述
する。
【0019】また、本実施例の場合には、抵抗R1 ,R
2 の接続点とSIサイリスタQ1 とコンデンサC0 の接
続点との間に、SIサイリスタQ1 カソードとして
ダイオードD4 を挿入し、SIサイリスタQ1 のオン後
にトリガ制御回路3によるトリガ回路2のトリガ動作を
阻止する動作を停止させている。なお、このように構成
してある詳細な説明も後述する。
【0020】以下、本実施例の電源投入時の動作を説明
する。いま、図2(a)に示すように交流電源ACの瞬
時電圧が高いときに電源スイッチSWがオンされたとす
ると(時刻t0 )、ダイオードD2 ,D3 ,D03,D04
からなるダイオードブリッジDBの出力電圧も高い状態
にある。なお、上記ダイオードブリッジの出力電圧とダ
イオードブリッジDBの出力電圧Vinとは比例し、ダイ
オードD2 ,D3 ,D03,D04からなるダイオードブリ
ッジからダイオードブリッジDBの出力電圧Vinを検出
できることは言うまでもない。
【0021】このとき、抵抗R1 ,R2 に流れる電流に
より抵抗R2 の両端に発生する電圧VR2は、ツェナダイ
オードZD1 のツェナ電圧にトランジスタQ2 ベース
・エミッタ間電圧を加えた電圧(以下、この電圧をVTH
と呼ぶ)より高くなる。つまり、ツェナダイオードZD
1 のツェナ電圧は、ダイオードブリッジDBの出力電圧
がコンデンサC0 に大きな突入電流を流す状態にあると
き、抵抗R1 ,R2 による分圧電圧が上記電圧VTHより
も高くなるものを用いてある。従って、トランジスタQ
2 がオンし、このトランジスタQ2 のオンにより、SI
サイリスタQ1のゲート・カソード間が短絡され、抵抗
3 ,R4 によるトリガがかからず、SIサイリスタQ
1 がオフ状態に保たれる。
【0022】そして、交流電源ACの瞬時電圧の低下、
つまりはダイオードD2 ,D3 を含むダイオードブリッ
ジの出力電圧の低下により、時刻t1 において抵抗R2
の両端電圧VR2が電圧VTHを下回ったとき、ツェナダイ
オードZD1 がオフとなる。このため、トランジスタQ
2 のベース電流が断たれ、トランジスタQ2 がオフとな
る。従って、抵抗R3 ,R4 によりトリガがSIサイリ
スタQ1 にかかり、SIサイリスタQ1 がオンとなる。
よって、ダイオードブリッジDBの出力電圧がサイリス
タQ1 を介して平滑コンデンサC0 に印加される。即
ち、本実施例の突入電流抑制回路1も基本的には特開平
4−105560号のものと同様に動作する。
【0023】なお、抵抗R2 の両端電圧VR2が電圧VTH
を下回るような交流電源ACの瞬時電圧状態で、電源ス
イッチSWがオンされた場合には、電源スイッチSWの
投入と同時にサイリスタQ1 がオンして平滑コンデンサ
0 ダイオードブリッジDBの出力が印加される。こ
の場合にも、平滑コンデンサC0 に流れる突入電流は小
さく抑えられる。
【0024】ところで、SIサイリスタQ1 のようにス
イッチング速度の高速のものを使用した場合、発明が解
決しようとする課題の項で説明したように、ツェナダイ
オードZD1 及びトランジスタQ2 がオンする前に、S
IサイリスタQ1 がオンする誤トリガが起こる。そこ
で、本実施例では交流電源ACの供給時点におけるトリ
ガ制御回路3によるSIサイリスタQ1 へのトリガ阻止
制御が、トリガ回路2によるSIサイリスタQ1 のトリ
ガ制御よりも早く働くようにするタイミング調整手段を
設けてある。このタイミング調整手段としては、SIサ
イリスタQ1 のゲート・ソース間に接続されたコンデン
サC1 と、抵抗R1 に並列に接続されたコンデンサC2
とで構成してある。ここで、上記コンデンサC1 はSI
サイリスタQ1 のゲート・カソード間電圧VGKの立上り
を遅くし、コンデンサC2 は抵抗R2 の両端電圧の立上
りを速くする働きを持つ。
【0025】つまり、抵抗R1 に並列に接続されたコン
デンサC2 により、電源スイッチSWがオンとなった直
後は、主にコンデンサC2 を介して抵抗R2 に電流を流
して、抵抗R2 の両端電圧の立上りを速くし、ツェナダ
イオードZD1 とトランジスタQ2 がオンする時点を早
くしてある。また、SIサイリスタQ1 のゲート・ソー
ス間に接続されたコンデンサC1 により、抵抗R4 の両
端電圧の立上りを遅くし、SIサイリスタQ1 にトリガ
がかかる時点を遅らせてある。従って、コンデンサ
1 ,C2 の働きにより、ツェナダイオードZD1 及び
トランジスタQ2 がオンする前に、SIサイリスタQ1
がオンすることが防止される。このため、本実施例の場
合には、ゲートトリガ感度が高く、スイッチング速度が
高速であるSIサイリスタQ1 を用いることができる。
しかも、ゲートトリガ感度の高いSIサイリスタQ1
用いることにより、抵抗R3 ,R4 に流れる電流を小さ
くすることができ、低消費電力化を図ることができる。
【0026】次に、抵抗R1 ,R2 の接続点とSIサイ
リスタQ1 とコンデンサC0 の接続点との間に、ダイオ
ードD4 を挿入してある理由について説明する。いま、
上記ダイオードD4 がない場合を考えると、SIサイリ
スタQ1 のオン後も、ダイオードD2 ,D3 の出力電位
の変化に応じて抵抗R2 の両端電圧VR2が変化する。こ
のため、抵抗R2 の両端電圧VR2がツェナダイオードZ
1 のツェナ電圧にトランジスタQ2 のベース・エミッ
タ間電圧を加えた電圧VTHを越えているときに、トラン
ジスタQ2 がオンとなる。従って、このトランジスタQ
2のオン期間に、SIサイリスタQ1 のアノード電流を
保持電流以上に保つ必要がある。
【0027】しかし、本実施例では上記ダイオードD4
を備えているので、SIサイリスタQ1 のオン後には、
抵抗R2 の両端電圧VR2は、図2(b)に示すように、
SIサイリスタQ1 のオン電圧(1V程度)にダイオー
ドD4 のオン電圧(0.6V程度)を加えた電圧に保持
される。従って、ツェナダイオードZD1 にツェナ電圧
にトランジスタQ2 のベース・エミッタ間電圧を加えた
電圧VTHを、SIサイリスタQ1 のオン電圧(1V程
度)にダイオードD4 のオン電圧(0.6V程度)を加
えた電圧以上に設定しておけば、一旦SIサイリスタQ
1 がオンした後には、トリガ回路2から常にトリガがか
かることにより、SIサイリスタQ1 のアノード電流を
保持電流以上に保つ必要がない。
【0028】さらに、本実施例でダイオードブリッジD
Bの出力電圧Vinを、ダイオードD 2 ,D3 ,D03,D
04からなるダイオードブリッジの出力電圧から検出する
理由についてさらに詳述する。例えば、ダイオードブリ
ッジDBの出力電圧を直接にトリガ制御回路3が検出す
る場合について考える。この場合、抵抗R1 ,R2 をダ
イオードブリッジDBの出力間に直列接続することにな
る。なお、このようにしても、電源投入時における動作
は本実施例と全く同じである。
【0029】いま、瞬時停電が発生したとすると、この
ときには平滑コンデンサC0 の充電電荷により、抵抗R
2 の両端電圧VR2はツェナダイオードZD1 のツェナ電
圧にトランジスタQ2 のベース・エミッタ間電圧を加え
た電圧VTH以上に保たれ、コンデンサC0 の両端電圧
が、抵抗R2 の両端電圧VR2が上記電圧VTHを下回るま
でトランジスタQ2 がオン状態を維持し、SIサイリス
タQ1 をオンできなくなるという問題がある。
【0030】しかし、本実施例のようにダイオード
2 ,D3 ,D03,D04からなるダイオードブリッジの
出力電圧から、つまりはダイオードブリッジDBで平滑
コンデンサC0 を充電する経路とは別経路で、ダイオー
ドブリッジDBの出力電圧Vinを検出するようにすれ
ば、上記問題点を解消することができる。即ち、ダイオ
ードD2 ,D3 ,D03,D04からなるダイオードブリッ
ジの出力電圧は、平滑コンデンサC0 の充電経路と回路
的に分断されているため、ダイオードブリッジDBの出
力電圧Vinのように平滑コンデンサC0 の充電電荷の影
響を受けた出力波形とはならない。つまりは、ダイオー
ドD2 ,D3 ,D03,D04からなるダイオードブリッジ
の出力電圧は交流電源ACを全波整流した脈流波形にな
る。
【0031】いま、瞬時停電時には、ダイオードブリッ
ジDBの出力電圧Vinが断たれ、SIサイリスタQ1
流れる電流がオン状態を保持する保持電流以下に低下
し、SIサイリスタQ1 がオフとなる。なお、SIサイ
リスタQ1 の両端に逆並列に接続されたダイオードD1
は、電源スイッチSWのオフ時あるいは上記瞬時停電時
に、平滑コンデンサC0 の充電電荷で、抵抗R3 ,R4
を介してSIサイリスタQ1 に逆電圧が印加されること
を防止するためのものである。
【0032】そして、瞬時停電が復旧する過程におい
て、トリガ制御回路3にはダイオードD2 ,D3
03,D04からなるダイオードブリッジの出力電圧が印
加されるため、交流電源ACの瞬時電圧の変化に応じた
電圧が印加される。従って交流電源ACの瞬時電圧が低
い時点で、トリガ制御回路3のトランジスタQ2 がオフ
であるため、トリガ回路2を介してSIサイリスタQ1
にトリガがかかり、SIサイリスタQ1 はオンとなる。
従って、ダイオードブリッジDBの出力電圧Vinを直接
に検出する場合のように、瞬時停電時にSIサイリスタ
1 をオンできないという問題が生じない。
【0033】(実施例2) 図3に本発明の他の実施例を示す。なお、以下の各実施
例では同一の働きをする構成に関しては同一符号を付し
て説明は省略し、その特徴とする点についてのみ説明す
る。本実施例では上記実施例1の突入電流抑制回路1に
おけるダイオードD2 ,D3 を抵抗R5 ,R6 に代えた
ものである。
【0034】いま、交流電源ACの電源スイッチSWが
接続された一端側の電圧が高い場合、交流電源AC、電
源スイッチSW、抵抗R5 、抵抗R1 、抵抗R2 、ダイ
オードD04、交流電源ACの経路と、交流電源AC、電
源スイッチSW、抵抗R5 、抵抗R6 、交流電源ACの
経路とで電流が流れる。逆に、交流電源ACの電源スイ
ッチSWが接続されていない他端側の電圧が高い場合、
交流電源AC、抵抗R6 、抵抗R1 、抵抗R2 、ダイオ
ードD03、電源スイッチSW、交流電源ACの経路と、
交流電源AC、抵抗R6 、抵抗R5 電源スイッチS
W、交流電源ACの経路とで電流が流れる。
【0035】ここで、抵抗R1 ,R2 からなるトリガ制
御回路3に流れるゲートトリガ電流は、実施例1の場合
とは異なるが、全波整流出力に応じて供給される。従っ
て、ダイオードD2 ,D3 に代えて抵抗R5 ,R6 を用
いることができる。なお、本実施例の場合に、トリガ回
路2に印加される電圧は、抵抗R1 ,R2 の直列回路、
及びこの直列回路に並列に接続される抵抗R5 または抵
抗R6 との合成抵抗と、直列回路に並列に接続される抵
抗R5 または抵抗R6 との分圧電圧となる。なお、交流
電源ACの極性に関係なく同じ電圧をトリガ回路2に印
加するために、抵抗R5 ,R6 の抵抗値は同じものが用
いられる。
【0036】(実施例3)図4に本発明のさらに他の実
施例を示す。先の実施例ではダイオードブリッジDBと
は別個に平滑コンデンサC0 の充電電荷に影響されず
に、ダイオードブリッジDBの出力電圧Vinの本来の電
圧変化を検出する経路を設けたものであったが、本実施
例のように構成してもトリガ制御回路3でダイオードブ
リッジDBの出力電圧Vinの本来の電圧変化を検出する
ことができる。
【0037】本実施例の突入電流抑制回路1では、ダイ
オードブリッジDBの出力と平滑コンデンサC0 との接
続点にダイオードD6 を挿入し、ダイオードブリッジD
Bの出力間にトリガ制御回路3の抵抗R1 ,R2 の直列
回路を接続すると共に、平滑コンデンサC0 とSIサイ
リスタQ1 との直列回路の両端にトリガ回路2の抵抗R
3 ,R4 の直列回路を接続してある。
【0038】このようにすれば、ダイオードブリッジD
Bと平滑コンデンサC0 とが回路的に分断され、平滑コ
ンデンサC0 の充電電荷の影響がダイオードブリッジD
Bの出力電圧Vinに及ばない。つまりは、ダイオードブ
リッジDBの出力電圧は交流電源ACを全波整流した脈
流波形となる。従って、本実施例の場合にも瞬時停電時
に突入電流抑制回路1が正常に動作しないという問題を
回避できる。
【0039】(実施例4) 図5に本発明のさらに他の実施例を示す。上述の各実施
の突入電流抑制回路1ではトリガ回路2は基本的には
ダイオードブリッジDBの出力電圧Vinを用いてSIサ
イリスタQ1にトリガをかけるものであったが、本実施
例ではダイオードD2 ,D3 を含むダイオードブリッジ
の出力電圧で、抵抗R3 ,R4 を介してSIサイリスタ
1 にトリガをかけるようにしたものである。このよう
にすれば、平滑コンデンサC0の充電電荷により、抵抗
3 ,R4 を介して逆電圧がSIサイリスタQ1 に印加
される経路が無くなるので、上述の各実施例においてS
IサイリスタQ1 に逆並列に接続していたダイオードD
1 を省略することができる。
【0040】なお、抵抗R3 ,R4 の両端に並列接続さ
れたコンデンサC3 は、ダイオードD2 ,D3 を含むダ
イオードブリッジの出力電位がほぼ0Vのときにも、S
IサイリスタQ1 に十分にトリガがかかるようにしたも
のである。ここで、コンデンサC1 によりSIサイリス
タQ1 に十分にトリガがかかる場合には、コンデンサC
3 は必ずしも必要ではない。
【0041】また、上記ダイオードブリッジの出力と抵
抗R3 との間に挿入されたダイオードD5 は、コンデン
サC3 の充電電荷が、抵抗R2 の両端電圧に影響するこ
とを除去するためのものである。さらに、本実施例では
上述のようにダイオードブリッジDBの出力で平滑コン
デンサC0 を充電する経路とは、別の経路にトリガ回路
2を接続することで、平滑コンデンサC0 の充電電荷に
よる影響がトリガ回路2にも及ばないようにし、電源ス
イッチSWの再投入時のSIサイリスタQ1 の誤トリガ
を防止してある。
【0042】例えば、上記各実施例のように平滑コンデ
ンサC0 とSIサイリスタQ1 との直列回路の両端にト
リガ回路2を接続してある場合には、平滑コンデンサC
0 に充電電荷が蓄積された状態で、電源スイッチSWが
再投入されると、電源スイッチSWを再投入するまで
に、平滑コンデンサC0 の充電電荷でコンデンサC1
充電された状態となる。このため、電源スイッチSWの
再投入時にSIサイリスタQ1 のゲート・カソード間電
圧VGKの立上りを遅くする効果を得られず、従ってSI
サイリスタQ1 がトリガ制御回路3のトリガ阻止動作が
働く前に誤トリガされるという問題がある。
【0043】しかし、本実施例のように、ダイオードD
2 ,D3 を含むダイオードブリッジの出力を用いてトリ
ガ回路2がSIサイリスタQ1 にトリガをかけるように
すれば、平滑コンデンサC0 の充電電荷でコンデンサC
1 が充電されることがない。このため、電源スイッチS
Wの再投入時の誤トリガを防止できる。 (実施例5)図6に本発明のさらに別の実施例を示す。
本実施例では、実施例4に実施例2を適用したもので、
実施例4おけるダイオードD2 ,D3 に代えて抵抗
5 ,R 6 を用いてある点に特徴がある。
【0044】(実施例6)図7はさらに別の実施例であ
り、本実施例では実施例3において実施例4を適用した
もので、ダイオードD4 のダイオードブリッジDBの出
力側にトリガ回路2の抵抗R3 ,R4 を接続し、ダイオ
ードブリッジDBの出力電圧VinでSIサイリスタQ1
にトリガをかけるようにしたものである。なお、本実施
例でも実施例4と同様にダイオードD5 とコンデンサC
3 とを設けてある。
【0045】また、本実施例の場合にも、ダイオードD
4 により平滑コンデンサC0 の充電電荷の影響が及ばな
い箇所、つまりはダイオードブリッジDBの出力Vinを
用いてトリガ回路2がSIサイリスタQ1 にトリガをか
けるので、平滑コンデンサC 0 の充電電荷でコンデンサ
1 が充電されることがなく、電源スイッチSWの再投
入時の誤トリガを防止できる。
【0046】(実施例7)図8に本発明のさらに他の実
施例を示す。本実施例ではSIサイリスタQ1 の両端に
抵抗R3 ,R4 を接続し、ダイオードD4 を介する出力
を用いてトリガ回路2がSIサイリスタQ1 にトリガを
かける構成としたものである。本実施例の場合には、S
IサイリスタQ1 がオンすると、SIサイリスタQ1
ゲートトリガ電流を殆ど流さなくてもよい場合に有効な
方法である。この場合にも、SIサイリスタQ1 のオフ
時に、平滑コンデンサC0 の充電電荷でSIサイリスタ
1 に逆電圧を印加する経路がなくなるので、図1に示
すダイオードD 1 を省略できる。
【0047】(実施例8)図9は、上記実施例7のダイ
オードD2 ,D3 に代えて抵抗R5 ,R6 を用いたもの
である。 (実施例9)図10は実施例3の抵抗R3 ,R4 をSI
サイリスタQ1 の両端に接続したもので、SIサイリス
タQ1 がオンすると、SIサイリスタQ1 のゲートトリ
ガ電流を殆ど流さなくてもよい場合に有効な方法であ
る。
【0048】(実施例10)図11に本発明のさらに他
の実施例を示す。本実施例では実施例5におけるツェナ
ダイオードZD1 の代わりにダイオードを用いたもので
あり、本実施例の場合には2個のダイオードD6 ,D7
を用いてある。この場合には、ダイオードD 6 ,D7
順方向電圧を0.6Vとすれば、ツェナ電圧が1.2V
のツェナダイオードZD1 を用いた場合と同様になる。
なお、本実施例のダイオードの個数は突入電流をどの程
度に抑制するかにより適宜個数に設定すればよく、上述
した各実施例においても本発明を適用できることはいう
までもない。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、交流電
源を整流回路で整流すると共に整流出力を平滑コンデン
サで平滑して、負荷に直流電力を供給する電源装置にお
いて、平滑コンデンサに流れる突入電流を防止する突入
電流抑制回路を備え、該突入電力抑制回路は、整流回路
の出力に平滑コンデンサを介して接続され平滑コンデン
サへの整流回路の出力の供給制御を行う、逆阻止三端子
サイリスタよりもゲートトリガ感度の高いサイリスタ
と、このサイリスタにトリガをかけるトリガ手段と、上
記整流回路から上記平滑コンデンサへの充電経路と別経
路で当該整流回路の出力電圧を検出し、上記交流電源の
供給時点に整流回路の出力が平滑コンデンサに大きな突
入電流を流す電圧状態にあるとき、サイリスタの制御端
子と被制御端子をスイッチ要素で短絡することによりト
リガ手段からサイリスタにトリガがかかることを阻止す
るトリガ制御手段と、サイリスタのオン時に上記スイッ
チ要素をオフ状態に保つことで上記トリガ制御手段によ
るトリガ阻止動作を停止させる制御停止手段と、交流電
源の供給時点において上記スイッチ要素をトリガ手段に
よるサイリスタのトリガ制御よりも早くオンさせるタイ
ミング調整手段とを備えたので、整流回路の出力の平滑
コンデンサへの供給制御を行うサイリスタとして逆阻止
三端子サイリスタよりもゲートトリガ感度の高いサイリ
スタを用いることにより、トリガ手段に流れる電流を小
さくすることを可能とし、突入電流抑制回路の低消費電
力化を図ることができる。また、交流電源の供給時点に
おけるトリガ制御手段によるサイリスタへのトリガ阻止
制御がトリガ手段によるサイリスタのトリガ制御よりも
早く働くようにするタイミング調整手段を設けてあるか
ら、タイミング調整手段でトリガ制御手段によるサイリ
スタへのトリガ阻止制御がトリガ手段によるサイリスタ
のトリガ制御より先に働くようにして、整流回路の出力
が高くなる状態で、交流電源が供給されても、サイリス
タが誤ってトリガされることを防止することができる。
請求項2の発明は、上述のように交流電源を整流する整
流回路と、整流回路の出力端間に接続される平滑コンデ
ンサと、平滑コンデンサの両端間に接続される負荷と、
平滑コンデンサに流れる突入電流を抑制する突入電流抑
制回路とを備え 、突入電流抑制回路は、整流回路の出力
端間に平滑コンデンサを介して接続されるSIサイリス
タと、中点がSIサイリスタのゲートに接続された抵抗
の直列回路と、SIサイリスタのゲート・ソース間に互
いに並列に挿入されるトランジスタ及び第1のコンデン
サと、整流回路から平滑コンデンサへの充電経路とは別
経路で整流回路の出力電圧を検出する検出抵抗の直列回
路と、検出抵抗の直列回路の中点とトランジスタのベー
スの間に挿入され所定電圧以上になるとオンするダイオ
ードと、高電位側の検出抵抗に並列接続される第2のコ
ンデンサとを具備するので、整流回路の出力の平滑コン
デンサへの供給制御を行うサイリスタとしてゲートトリ
ガ感度の高いSIサイリスタを用いることにより、中点
がSIサイリスタのゲートに接続されたトリガ用の抵抗
の直列回路に流れる電流を小さくすることを可能とし、
突入電流抑制回路の低消費電力化を図ることができる。
また、SIサイリスタのゲート・ソース間に挿入した第
1のコンデンサでSIサイリスタのゲート・カソード間
電圧の立上りを遅くするとともに、高電位側の検出抵抗
に並列接続される第2のコンデンサで低電位側の検出抵
抗の両端電圧の立上りを速くしているので、整流回路の
出力が高くなる状態で、交流電源が供給されても、ダイ
オード及びトランジスタがオンする前にSIサイリスタ
が誤ってオンすることが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の回路図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】実施例2の回路図である。
【図4】実施例3の回路図である。
【図5】実施例4の回路図である。
【図6】実施例5の回路図である。
【図7】実施例6の回路図である。
【図8】実施例7の回路図である。
【図9】実施例8の回路図である。
【図10】実施例9の回路図である。
【図11】実施例10の回路図である。
【図12】従来例の回路図である。
【符号の説明】
1 突入電流抑制回路 2 トリガ回路 3 トリガ制御回路 AC 交流電源 DB ダイオードブリッジ C0 平滑コンデンサ L 負荷 Q1 SIサイリスタ D4 ダイオード C1 ,C2 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/00 - 7/40 G05F 1/10 304

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流回路で整流すると共に整
    流出力を平滑コンデンサで平滑して、負荷に直流電力を
    供給する電源装置において、平滑コンデンサに流れる突
    入電流を防止する突入電流抑制回路を備え、該突入電力
    抑制回路は、整流回路の出力に平滑コンデンサを介して
    接続され平滑コンデンサへの整流回路の出力の供給制御
    を行う、逆阻止三端子サイリスタよりもゲートトリガ感
    度の高いサイリスタと、このサイリスタにトリガをかけ
    るトリガ手段と、上記整流回路から上記平滑コンデンサ
    への充電経路と別経路で当該整流回路の出力電圧を検出
    し、上記交流電源の供給時点に整流回路の出力が平滑コ
    ンデンサに大きな突入電流を流す電圧状態にあるとき、
    サイリスタの制御端子と被制御端子をスイッチ要素で短
    絡することによりトリガ手段からサイリスタにトリガが
    かかることを阻止するトリガ制御手段と、イリスタの
    オン時に上記スイッチ要素をオフ状態に保つことで上記
    トリガ制御手段によるトリガ阻止動作を停止させる制御
    停止手段と、交流電源の供給時点において上記スイッチ
    要素をトリガ手段によるサイリスタのトリガ制御よりも
    早くオンさせるタイミング調整手段とを備えて成ること
    を特徴とする電源装置
  2. 【請求項2】 交流電源を整流する整流回路と、整流回
    路の出力端間に接続される平滑コンデンサと、平滑コン
    デンサの両端間に接続される負荷と、平滑コンデンサに
    流れる突入電流を抑制する突入電流抑制回路とを備え、
    突入電流抑制回路は、整流回路の出力端間に平滑コンデ
    ンサを介して接続されるSIサイリスタと、中点がSI
    サイリスタのゲートに接続された抵抗の直列回路と、S
    Iサイリスタのゲート・ソース間に互いに並列に挿入さ
    れるトランジスタ及び第1のコンデンサと、整流回路か
    ら平滑コンデンサへの充電経路とは別経路で整流回路の
    出力電圧を検出する検出抵抗の直列回路と、検出抵抗の
    直列回路の中点とトランジスタのベースの間に挿入され
    所定電圧以上になるとオンするダイオードと、高電位側
    の検出抵抗に並列接続される第2のコンデンサとを具備
    することを特徴とする電源装置。
JP33398392A 1992-12-15 1992-12-15 電源装置 Expired - Fee Related JP3151314B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33398392A JP3151314B2 (ja) 1992-12-15 1992-12-15 電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33398392A JP3151314B2 (ja) 1992-12-15 1992-12-15 電源装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06189551A JPH06189551A (ja) 1994-07-08
JP3151314B2 true JP3151314B2 (ja) 2001-04-03

Family

ID=18272182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33398392A Expired - Fee Related JP3151314B2 (ja) 1992-12-15 1992-12-15 電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3151314B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06189551A (ja) 1994-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH01202165A (ja) 自動電圧切替電源
US4432032A (en) Auxiliary voltage snubber circuit
US6711035B2 (en) Switching power supply
US4757341A (en) AC contactless switch
JPH05137253A (ja) 異常電圧検出制御装置
JP3151314B2 (ja) 電源装置
JPH07284219A (ja) 異常入力電圧保護回路
JP3151313B2 (ja) 電源装置
JPS5837774B2 (ja) インバ−タノカデンリユウホゴソウチ
JP2908758B2 (ja) 突入電流防止回路
JPH02179219A (ja) 電源装置
JPH0739344Y2 (ja) 保護回路付スイッチング電源回路
JP3049108B2 (ja) スイッチング式直流安定化電源
JPH0284057A (ja) 直流電源装置
JP2003111299A (ja) バッテリ充電制御装置
JPH0646195Y2 (ja) 磁石式交流発電機の電圧調整器
JP3281052B2 (ja) 電源回路
JPH0226265A (ja) スイッチング電源装置
JPH0257376B2 (ja)
JPH02114858A (ja) 過電圧保護回路
JPH03253265A (ja) インバータ装置
KR970005102Y1 (ko) 스위칭 모드 전원 공급장치의 과전압 보호회로
JPH04322159A (ja) スイッチング電源装置
JPH06189549A (ja) 突入電流抑制回路
JPH0474929B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010109

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080119

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090119

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees