JP3151313B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP3151313B2
JP3151313B2 JP33398092A JP33398092A JP3151313B2 JP 3151313 B2 JP3151313 B2 JP 3151313B2 JP 33398092 A JP33398092 A JP 33398092A JP 33398092 A JP33398092 A JP 33398092A JP 3151313 B2 JP3151313 B2 JP 3151313B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源を整流回路で
整流すると共に整流出力を平滑コンデンサで平滑して、
負荷に直流電力を供給するとともに、平滑コンデンサに
流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路を備えた電
源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流電力を電源として動作する負荷の電
源装置としては、交流電源を整流平滑して得た直流電力
を負荷に供給するものがある。この種の電源装置として
は、交流電源を整流するダイオードブリッジなどの整流
回路と、整流出力を平滑する平滑コンデンサとで構成
し、交流電源との間に挿入された電源スイッチのオン,
オフで負荷への電源の供給を制御するものがある。
【0003】ところで、上述のように平滑コンデンサを
用いて整流出力を平滑する場合、電源スイッチの投入時
に、平滑コンデンサに突入電流が流れるという問題があ
る。そして、平滑コンデンサに流れる突入電流の大きさ
は、電源スイッチの投入時の交流電源の瞬時電圧値によ
り決まり、瞬時電圧値が高いほど突入電流は大きくな
る。
【0004】そこで、この種の電源装置において突入電
流を抑制する突入電流抑制回路を設けたものが特開平4
−105560号で提案されている。この特開平4−1
05560号の電源装置を図13に示す。この電源装置
の突入電流抑制回路1’では、整流回路としてのダイオ
ードブリッジDBの出力と平滑コンデンサC0 との間に
サイリスタQ1 を挿入し、電源スイッチSWのオン時点
に関係なく、ダイオードブリッジDBの出力電圧が低く
なったときに、サイリスタQ1 をオンとすることによ
り、平滑コンデンサC0 に大きな突入電流が流れること
を防止してある。
【0005】上記突入電流抑制回路1’は、上記サイリ
スタQ1 、トランジスタQ2 、ツェナダイオードZ
1 ,及び抵抗R1 〜R3 で構成してある。ここで、抵
抗R3 はトリガ抵抗であり、ダイオードブリッジDBの
出力でサイリスタQ1 に常時トリガをかけるように働
く。サイリスタQ1 の両端に直列接続されたツェナダイ
オードZD1 ,抵抗R1 ,R2 は、ダイオードブリッジ
DBの出力電圧が平滑コンデンサC0 に所定値以上の突
入電流を流す電圧以上に高いことを検知するものであ
る。そして、ツェナダイオードZD1 としては、ダイオ
ードブリッジDBの出力電圧が平滑コンデンサC0 に大
きな突入電流を流さない程度に低いときにオンとなるツ
ェナ電圧のものを用いてある。サイリスタQ1 のゲート
・カソード間に接続されたトランジスタQ2 は、抵抗R
2 の両端電圧、つまりはダイオードブリッジDBの出力
電圧に応じてオン,オフ制御され、オン時にサイリスタ
1 のゲート・カソード間を短絡してサイリスタQ1
トリガがかかることを防止するものである。
【0006】いま、交流電源ACの瞬時電圧が高いとき
に電源スイッチSWがオンされたとすると、ダイオード
ブリッジDBの出力電圧も高い状態にある。このとき、
ツェナダイオードZD1 がオンとなり、抵抗R1 ,R2
及び平滑コンデンサC0 を介して微小の電流が流れ、こ
のとき抵抗R2 の両端電圧でトランジスタQ2 がオンと
なる。このトランジスタQ2 のオンにより、抵抗R3
介してサイリスタQ1にトリガがかかることを阻止す
る。この状態では、平滑コンデンサC0 には全くダイオ
ードブリッジDBの出力が加えられていない状態と等し
くなる。
【0007】そして、交流電源の瞬時電圧の変化によ
り、ダイオードブリッジDBの出力電圧がツェナダイオ
ードZD1 のツェナ電圧を下回ったとき、ツェナダイオ
ードZD1 がオフとなり、抵抗R2 に電流が流れなくな
る。このため、抵抗R2 の両端電圧が0となり、トラン
ジスタQ2 がオフする。このように、トランジスタQ2
がオフすると、抵抗R3 を介してサイリスタQ1 にトリ
ガがかかり、オンとなる。このとき、ダイオードブリッ
ジDBの出力電圧がサイリスタQ1 を介して平滑コンデ
ンサC0 に印加される。この時点で平滑コンデンサC0
に印加される電圧は、ツェナダイオードZD1 のツェナ
電圧の設定により、突入電流を小さく抑える電圧になっ
ているため、従来のように突入電流が平滑コンデンサC
0 に流れるという問題を防止できる。従って、例えば突
入電流による電源スイッチの接点の溶着などという問題
を防止できる。
【0008】なお、上述の場合には交流電源ACの瞬時
電圧が高い時点で、電源スイッチSWをオンした場合に
ついて説明したが、ダイオードブリッジDBの出力電圧
がツェナダイオードZD1 のツェナ電圧を下回るような
瞬時電圧の時点でオンされたときには、電源スイッチS
Wの投入と同時にサイリスタQ1 がオンして、平滑コン
デンサC0 にダイオードブリッジDBの出力が印加さ
れ、この場合にも平滑コンデンサC0 に流れる突入電流
は小さく抑えられることは言うまでもない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の特開
平4−105560号の場合には、サイリスタQ1 とし
てSCRを用いていた。しかし、このようなSCRなど
のサイリスタはゲートトリガ感度が低いため、抵抗R3
を介して大きなゲートトリガ電流を流す必要があり、抵
抗R3 で消費される電力が大きくなるという問題があっ
た。
【0010】そこで、サイリスタQ1 としてゲートトリ
ガ感度の高い静電誘導サイリスタ(以下、SIサイリス
タと呼ぶ)などを用いることが考えられる。このSIサ
イリスタを用いれば、抵抗R3 に流れる電流を小さくし
て低消費電力化を図ることができる。しかしながら、こ
のようなゲートトリガ感度の高いSIサイリスタなどを
用いると、次のような問題があった。つまり、ゲートト
リガ感度の高いSIサイリスタなどはスイッチング速度
が高速であるため、交流電源ACの瞬時電圧が高い時点
で電源スイッチSWがオンされると、ツェナダイオード
ZD1 がオンしてトランジスタQ2 がオンする前に、抵
抗R3 を介してSIサイリスタにトリガがかかり、SI
サイリスタが先にオンしてしまうという問題がある。こ
のため、特開平4−105560号の回路構成ではゲー
トトリガ感度の高いサイリスタを用いることはできなか
った。
【0011】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、突入電流抑制回路に
ートトリガ感度の高いサイリスタを用いて、低消費電力
化を図ることができる電源装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、交流電源を整流回路で整流す
ると共に整流出力を平滑コンデンサで平滑して、負荷に
直流電力を供給する電源装置において、平滑コンデンサ
に流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路を備え、
該突入電力抑制回路は、整流回路の出力に平滑コンデン
サを介して接続され平滑コンデンサへの整流回路の出力
の供給制御を行う、逆阻止三端子サイリスタよりもゲー
トトリガ感度の高いサイリスタと、このサイリスタにト
リガをかけるトリガ手段と、上記交流電源の供給時点に
整流回路の出力が平滑コンデンサに大きな突入電流を流
す電圧状態にあるとき、トリガ手段からサイリスタにゲ
ートトリガ電流を供給する経路をスイッチ要素で遮断し
て、トリガ手段からサイリスタにトリガがかかることを
阻止するトリガ制御手段と、交流電源の供給時点におい
て上記スイッチ要素をトリガ手段によるサイリスタのト
リガ制御よりも早く動作させてゲートトリガ電流の供給
経路を遮断させるタイミング調整手段とを備えている。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記トリガ制御手段によるトリガ阻止動作をサイリ
スタのオン時に停止させる制御停止手段を備えている。
【0014】請求項3の発明は、上記目的を達成するた
めに、交流電源を整流する整流回路と、整流回路の出力
端間に接続される平滑コンデンサと、平滑コンデンサの
両端間に接続される負荷と、平滑コンデンサに流れる突
入電流を抑制する突入電流抑制回路とを備え、突入電流
抑制回路は、整流回路の出力端間に平滑コンデンサを介
して接続されるSIサイリスタと、中点がSIサイリス
タのゲートに接続された抵抗の直列回路と、SIサイリ
スタのゲート・ソース間に互いに並列に挿入されるトラ
ンジスタ及び第1のコンデンサと、整流回路の出力電圧
を検出する検出抵抗の直列回路と、検出抵抗の直列回路
の中点とトランジスタのベースの間に挿入され所定電圧
以上になるとオンするダイオードと、高電位側の検出抵
抗に並列接続される第2のコンデンサとを具備してい
る。
【0015】
【作用】請求項1の発明は、上述のように平滑コンデン
サに流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路を備
え、該突入電力抑制回路は、整流回路の出力に平滑コン
デンサを介して接続され平滑コンデンサへの整流回路の
出力の供給制御を行う、逆阻止三端子サイリスタよりも
ゲートトリガ感度の高いサイリスタと、このサイリスタ
にトリガをかけるトリガ手段と、上記交流電源の供給時
点に整流回路の出力が平滑コンデンサに大きな突入電流
を流す電圧状態にあるとき、トリガ手段からサイリスタ
にゲートトリガ電流を供給する経路をスイッチ要素で遮
断して、トリガ手段からサイリスタにトリガがかかるこ
とを阻止するトリガ制御手段と、交流電源の供給時点に
おいて上記スイッチ要素をトリガ手段によるサイリスタ
のトリガ制御よりも早く動作させてゲートトリガ電流の
供給経路を遮断させるタイミング調整手段とを備えたの
で、整流回路の出力の平滑コンデンサへの供給制御を行
うサイリスタとして逆阻止三端子サイリスタよりもゲー
トトリガ感度の高いサイリスタを用いることにより、ト
リガ手段に流れる電流を小さくすることを可能とし、突
入電流抑制回路の低消費電力化を図る。また、逆阻止三
端子サイリスタよりもゲートトリガ感度の高いサイリス
タを用いることにより、整流回路の出力が高い状態で交
流電源が供給されると、逆阻止三端子サイリスタよりも
ゲートトリガ感度の高いサイリスタはスイッチング速度
が速いために、サイリスタが誤ってトリガされる問題を
生じる。そこで、交流電源の供給時点におけるトリガ制
御手段によるサイリスタへのトリガ阻止制御がトリガ手
段によるサイリスタのトリガ制御よりも早く働くように
するタイミング調整手段を設けてある。つまり、タイミ
ング調整手段でトリガ制御手段によるサイリスタへのト
リガ阻止制御がトリガ手段によるサイリスタのトリガ制
御より先に働くようにして、整流回路の出力が高くなる
状態で、交流電源が供給されても、サイリスタが誤って
トリガされることを防止する。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記トリガ制御手段によるトリガ阻止動作をサイリ
スタのオン時に停止させる制御停止手段を備えているの
で、サイリスタのオン時であるトリガ制御手段を動作さ
せる必要がない期間に、不要にトリガ制御手段を動作さ
せることによる電流が流れることを防止し、さらに省電
力化を図ることを可能とする。
【0017】請求項3の発明は上述のように、交流電源
を整流する整流回路と、整流回路の出力端間に接続され
る平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に接続さ
れる負荷と、平滑コンデンサに流れる突入電流を抑制す
る突入電流抑制回路とを備え、突入電流抑制回路は、整
流回路の出力端間に平滑コンデンサを介して接続される
SIサイリスタと、中点がSIサイリスタのゲートに接
続された抵抗の直列回路と、SIサイリスタのゲート・
ソース間に互いに並列に挿入されるトランジスタ及び第
1のコンデンサと、整流回路の出力電圧を検出する検出
抵抗の直列回路と、検出抵抗の直列回路の中点とトラン
ジスタのベースの間に挿入され所定電圧以上になるとオ
ンするダイオードと、高電位側の検出抵抗に並列接続さ
れる第2のコンデンサとを具備しているので、整流回路
の出力の平滑コンデンサへの供給制御を行うサイリスタ
としてゲートトリガ感度の高いSIサイリスタを用いる
ことにより、中点がSIサイリスタのゲートに接続され
たトリガ用の抵抗の直列回路に流れる電流を小さくする
ことを可能とし、突入電流抑制回路の低消費電力化を図
る。また、ゲートトリガ感度の高いSIサイリスタを用
いることにより、整流回路の出力が高い状態で交流電源
が供給されると、ゲートトリガ感度の高いSIサイリス
タはスイッチング速度が速いために、SIサイリスタが
誤ってトリガされる問題を生じる。そこで、SIサイリ
スタのゲート・ソース間に挿入した第1のコンデンサで
SIサイリスタのゲート・カソード間電圧の立上りを遅
くするとともに、高電位側の検出抵抗に並列接続される
第2のコンデンサで低電位側の検出抵抗の両端電圧の立
上りを速くしており、この結果、整流回路の出力が高く
なる状態で、交流電源が供給されても、ダイオード及び
トランジスタがオンする前にSIサイリスタが誤ってオ
ンすることが防止できる。
【0018】
【実施例】(実施例1) 本発明の一実施例を図1及び図2に基づいて説明する。
本実施例も、基本的には従来例と同様に、電源スイッチ
SWを介して供給される交流電源ACをダイオードブリ
ッジDBで整流すると共に、その整流出力を平滑コンデ
ンサC0 で平滑して、負荷Lに直流電力を供給するとと
もに、突入電流抑制回路を備えたものであり、本実施例
における突入電流抑制回路1の特徴とするところは、サ
イリスタQ1 として逆阻止三端子サイリスタよりもゲー
トトリガ感度の高いものを用いた点、及びそのサイリス
タQ1 のオン,オフを制御する制御部の構成にある。
【0019】本実施例の突入電流抑制回路1では、ゲー
トトリガ感度の高いサイリスタQ1としてSIサイリス
タを用いてある。従って、以下サイリスタQ1 をSIサ
イリスタと呼ぶ。このSIサイリスタQ1 は、ダイオー
ドブリッジDBの負極側に設ける形で、ダイオードブリ
ッジDBの出力に平滑コンデンサC0 を介して直列に接
続してある。
【0020】制御部は、従来のものと同様に、ダイオー
ドブリッジDBの出力電圧が低くなったときにSIサイ
リスタQ1 をオンとするものである。ここで、本実施例
の場合には、ダイオードブリッジDBの出力でSIサイ
リスタQ1 にトリガをかけるトリガ手段を抵抗R3 ,R
4 で構成し、交流電源ACの供給時点(電源スイッチS
Wの投入時点)にダイオードブリッジDBの出力が平滑
コンデンサC0 に大きな突入電流を流す電圧状態にある
とき、上記トリガ手段からSIサイリスタQ1にトリガ
がかかることを阻止するトリガ制御手段を、トランジス
タQ2 、ツェナダイオードZD1 ,抵抗R1 ,R2 で構
成してある。
【0021】まず、以上の構成に関して動作を説明して
おく。いま、交流電源ACの瞬時電圧が高いときに図2
(a)に示すように電源スイッチSWがオンされたとす
ると、このときのダイオードブリッジDBの出力電圧も
高い状態にある。このとき、抵抗R1 ,R2 に流れる電
流により抵抗R2 の両端に発生する電圧VR2は、ツェナ
ダイオードZD1 のツェナ電圧にトランジスタQ2 をベ
ース・エミッタ間電圧を加えた電圧(以下、この電圧を
THと呼ぶ)より高くなる。つまり、ツェナダイオード
ZD1 のツェナ電圧は、ダイオードブリッジDBの出力
電圧がコンデンサC0 に大きな突入電流を流す状態にあ
るとき、ダイオードブリッジDBの出力電圧の抵抗
1 ,R2 による分圧電圧が上記電圧VTHよりも高くな
るものを用いてある。従って、トランジスタQ2 がオン
し、このトランジスタQ2 のオンにより、SIサイリス
タQ1 のゲート・カソード間が短絡され、抵抗R3 ,R
4 によるトリガがかからず、SIサイリスタQ1 がオフ
状態に保たれる。
【0022】そして、交流電源ACの瞬時電圧の低下、
つまりはダイオードブリッジDBの出力電圧の低下によ
り、時刻t1 において抵抗R2 の両端電圧VR2が電圧V
THを下回ったとき、ツェナダイオードZD1 がオフとな
り、トランジスタQ2 のベース電流が断たれ、トランジ
スタQ2 がオフとなる。このため、抵抗R3 ,R4 によ
りトリガがSIサイリスタQ1 にかかり、SIサイリス
タQ1 がオンとなる。従って、ダイオードブリッジDB
の出力電圧がサイリスタQ1 を介して平滑コンデンサC
0 に印加される。即ち、本実施例の突入電流抑制回路1
も基本的には従来のものと同様に動作する。
【0023】時刻t2 では、交流電源ACの瞬時電圧の
増加により、抵抗R2 の両端電圧V R2がトランジスタQ
2 をオンする電圧まで上昇する。このため、トランジス
タQ 2 がオンして、SIサイリスタQ1 のゲート・カソ
ード間電圧VGKはトランジスタQ2 のオン電圧(1V程
度)になる。しかし、SIサイリスタQ1 はアノード・
カソード間が順方向の電圧が印加された状態にあるた
め、オン状態を維持する。つまり、SIサイリスタQ1
はアノード・カソード間に微小な保持電流が流れていれ
ば、ゲート電位をカソード電位に対してマイナス電圧に
しないとオフしない特性を有するため、上述の場合にS
IサイリスタQ1 はオン状態を維持する。
【0024】なお、本実施例の場合においても、抵抗R
2 の両端電圧VR2が電圧VTHを下回るような交流電源A
Cの瞬時電圧状態で、電源スイッチSWがオンされた場
合には、電源スイッチSWの投入と同時にサイリスタQ
1 がオンして、平滑コンデンサC0 にダイオードブリッ
ジDBの出力が印加される。この場合にも、平滑コンデ
ンサC0 に流れる突入電流は小さく抑えられる。
【0025】ところで、SIサイリスタQ1 の両端に逆
並列に接続されたダイオードD1 は、電源スイッチSW
のオフ時に、平滑コンデンサC0 の充電電荷で、抵抗R
3 ,R4 を介してSIサイリスタQ1 に逆向きにかかる
ことを防止するためのものである。次に、本実施例の特
徴とする点について説明する。本実施例では、交流電源
ACの供給時点におけるトリガ制御手段によるSIサイ
リスタQ1 へのトリガ阻止制御が、トリガ手段によるS
IサイリスタQ1 のトリガ制御よりも早く働くようにす
るタイミング調整手段を上記制御部に設けてある。この
タイミング調整手段としては、SIサイリスタQ1 のゲ
ート・ソース間に接続されたコンデンサC1と、抵抗R
1 に並列に接続されたコンデンサC2 とで構成してあ
る。
【0026】上記コンデンサC1 は、SIサイリスタQ
1 のゲート・カソード間電圧VGKの立上りを遅くし、コ
ンデンサC2 は、抵抗R2 の両端電圧の立上りを速くす
る働きを持つ。つまり、SIサイリスタQ1 のようにス
イッチング速度の高速のものを使用した場合、ツェナダ
イオードZD1 及びトランジスタQ2 がオンする前に、
SIサイリスタQ1 がオンすることが起こる。そこで、
本実施例では、抵抗R1 に並列に接続されたコンデンサ
2 により、電源スイッチSWがオンとなった直後は、
主にコンデンサC2 を介して抵抗R2 に電流を流して、
抵抗R2 の両端電圧の立上りを速くし、ツェナダイオー
ドZD1 とトランジスタQ2 がオンする時点を早くして
ある。また、SIサイリスタQ1 のゲート・ソース間に
接続されたコンデンサC1 により、抵抗R4 の両端電圧
の立上りを遅くし、SIサイリスタQ1 にトリガかかる
時点を遅くしてある。
【0027】従って、コンデンサC1 ,C2 の働きによ
り、ツェナダイオードZD1 及びトランジスタQ2 がオ
ンする前に、SIサイリスタQ1 がオンすることを防止
することができる。このため、本実施例の場合には、ゲ
ートトリガ感度が高く、スイッチング速度が高速である
SIサイリスタQ1 を用いても従来のような問題は生じ
ない。しかも、ゲートトリガ感度の高いSIサイリスタ
1 を用いることにより、抵抗R3 ,R4 に流れる電流
を小さくすることができ、低消費電力化を図ることがで
きる。
【0028】(実施例2)図3に本発明の他の実施例を
示す。なお、以下の各実施例では同一の働きをする構成
に関しては同一符号を付して説明は省略し、その特徴と
する点についてのみ説明する。本実施例は上述した実施
例1とトリガ制御回路3の構成が異なるものである。本
実施例のトリガ制御回路3は、交流電源ACの供給時点
(電源スイッチSWの投入時)にダイオードブリッジD
Bの出力が平滑コンデンサC0 に大きな突入電流を流す
電圧状態にあるとき、トリガ回路2からSIサイリスタ
1 にゲートトリガ電流を供給する経路を遮断して、ト
リガ回路2からSIサイリスタQ1 にトリガがかかるこ
とを阻止する構成としたものである。
【0029】具体的には、トリガ制御回路3を、pnp
型のトランジスタQ2 ,Q3 、ツェナダイオードZ
1 、抵抗R1 ,R2 5 ,R 6 で構成し、トリガ回
路2を構成する抵抗R3 ,R4 に直列にトランジスタQ
3 を接続し、ダイオードブリッジDBの出力間にトラン
ジスタQ3 のバイアス抵抗である抵抗R7 ,R8 を接続
し、抵抗R7 の両端にトランジスタQ2 を並列に接続し
てある。そして、ダイオードブリッジDBの出力間に、
抵抗R1 ,R2 を接続し、この抵抗R1 ,R2 の接続点
とトランジスタQ2 のベースとの間に、カソードをトラ
ンジスタQ2 のベース側にしてツェナダイオードZD1
を設けてある。また、抵抗R2 にはトリガ制御回路3の
動作を早くするためのコンデンサC2 を並列接続してあ
る。
【0030】以下、本実施例の突入電流抑制回路1の動
作を説明する。いま、交流電源ACの瞬時電圧が高いと
きに電源スイッチSWがオンされたとすると、抵抗R1
の両端に発生する電圧VR1は、ツェナダイオードZD1
のツェナ電圧にトランジスタQ2 をベース・エミッタ間
電圧を加えた電圧(以下、この電圧をVTH’と呼ぶ)よ
り高くなり、トランジスタQ2 がオンする。このトラン
ジスタQ2 のオンにより、抵抗R5 の両端が短絡され、
トランジスタQ3 のゲート電位がエミッタ電位と等しく
なり、トランジスタQ3 がオフとなる。このため、トリ
ガ手段の抵抗R 3 ,R4 がダイオードブリッジDBの出
力から切り離され、SIサイリスタQ1にトリガがかか
らない。
【0031】ここで、本実施例の場合にも、交流電源A
Cの供給時点におけるトリガ回路2によるSIサイリス
タQ1 のトリガ制御よりも、トリガ制御回路3によるS
IサイリスタQ1 へのトリガ阻止制御が早く働くように
するタイミング調整手段としてのコンデンサC1 ,C2
を設けてあるので、SIサイリスタQ1 のスイッチング
速度が速いことによる誤まったトリガは防止される。
【0032】そして、交流電源の瞬時電圧の低下、つま
りはダイオードブリッジDBの出力電圧の低下により、
抵抗R1 の両端電圧VR1が上記電圧VTH’を下回ったと
き、ツェナダイオードZD1 がオフとなり、トランジス
タQ2 のベース電流が断たれ、トランジスタQ2 がオフ
となる。このため、抵抗R5 の両端が開放され、トラン
ジスタQ3 がオンとなり、抵抗R3 ,R4 によりトリガ
がSIサイリスタQ1にかかり、SIサイリスタQ1
オンとなる。従って、ダイオードブリッジDBの出力電
圧がサイリスタQ1 を介して平滑コンデンサC0 に印加
される。このとき、平滑コンデンサC0 に印加される電
圧は、ツェナダイオードZD1 のツェナ電圧の設定によ
り、突入電圧を小さく抑える電圧になっており、大きな
突入電流が平滑コンデンサC0 に流れることはない。
【0033】その後にダイオードブリッジDBの出力電
圧の上昇により、抵抗R1 の両端電圧VR1が上記電圧V
TH’を越えると、トランジスタQ2 のオンにより、トラ
ンジスタQ3 がオフされて、抵抗R3 ,R4 の電流経路
が断たれる。つまり、本実施例の場合には、トランジス
タQ2 のオン時(電源投入時を含む)には、抵抗R3
4 の電流経路が断たれるので、実施例1の場合よりも
さらに低消費電力化を図ることができる。
【0034】なお、抵抗R1 の両端電圧VR1が電圧
TH’を下回るような交流電源ACの瞬時電圧状態で、
電源スイッチSWがオンされた場合には、電源スイッチ
SWの投入と同時にサイリスタQ1 がオンして平滑コン
デンサC0 がダイオードブリッジDBの出力が印加され
ることは言うまでもない。 (実施例3)図4及び図5に基づいて本発明のさらに他
の実施例を説明する。本実施例は、図4に示すように、
実施例1においてダイオードブリッジDBの出力の正極
側に接続されていた抵抗R1 の一端を、SIサイリスタ
1 のアノードに接続した点に特徴がある。つまり、本
実施例の場合には、トリガ制御回路3の抵抗R1 ,R 2
をSIサイリスタQ1 の両端に並列に接続し、SIサイ
リスタQ1 の両端電圧からダイオードブリッジDBの出
力電圧を検出するようにしてある。
【0035】以下、上述した構成とした理由について説
明する。上述した実施例1においては、瞬時停電が発生
したとき、平滑コンデンサC0 の充電電荷により、抵抗
2の両端電圧VR2はツェナダイオードZD1 のツェナ
電圧にトランジスタQ2 のベース・エミッタ間電圧を加
えた電圧VTH以上に保たれ、トランジスタQ2 がオン状
態を維持する。このため、コンデンサC0 の両端電圧
が、抵抗R2 の両端電圧VR2が上記電圧VTHを下回るま
で、SIサイリスタQ1 はオンできなくなる。
【0036】そこで、本実施例では瞬時停電時に平滑コ
ンデンサC0 の充電電荷の影響を受けない点の電圧、つ
まりはSIサイリスタQ1 のアノード・カソード間電圧
AKから、ダイオードブリッジDBの出力電圧を検出す
るようにしてある。つまり、SIサイリスタQ1 のアノ
ード・カソード間電圧VAKは、ダイオードブリッジDB
の出力電圧をVinとし、平滑コンデンサC0 の両端電圧
をVCOとすると、 VAK=Vin−VCO となる。
【0037】いま、電源投入時には、SIサイリスタQ
1 はオフであり、平滑コンデンサC 0 は充電されていな
いため、SIサイリスタQ1 のアノード・カソード間電
圧V AKはほぼダイオードブリッジDBの出力電圧Vinと
等しく、実施例1で説明したと同様に動作する。瞬時停
電時には、ダイオードブリッジDBの出力電圧Vinが断
たれ、SIサイリスタQ1 にオン状態を保持する保持電
流を流すことができなくなり、SIサイリスタQ1 がオ
フとなる。
【0038】そして、瞬時停電が復旧したとき、平滑コ
ンデンサC0 はそれまでSIサイリスタQ1 がオンであ
ることにより充電された状態にあるため、SIサイリス
タQ 1 のアノード・カソード間電圧VAKは低い電圧状態
にあり、このためトランジスタQ2 がオフで、ダイオー
ドブリッジDBの出力Vinにより抵抗R3 ,R4 を介し
てSIサイリスタQ1 にトリガがかかり、SIサイリス
タQ1 はオンとなる。つまりは、瞬時停電の復旧時にも
突入電流が流れることを防止できる。
【0039】(実施例4)図6及び図7に本発明の他の
実施例を示す。上述の実施例1の場合には、電圧検出点
がダイオードブリッジDBの出力であり、SIサイリス
タQ1 のオン後にはダイオードブリッジDBの出力電圧
は平滑コンデンサC0 の両端電圧に影響を受けていた。
このため、実施例3で説明した瞬時停電時の問題を生じ
る欠点があった。
【0040】そこで、本実施例ではダイオードブリッジ
DBとは別個にダイオードD2 ,D 3 を設け、このダイ
オードD2 ,D3 でダイオードブリッジDBの負極側の
ダイオードD03,D04とで新たなダイオードブリッジを
構成し、このダイオードブリッジの出力電圧からダイオ
ードブリッジDBの出力電圧Vinを検出するようにして
ある。この場合に抵抗R1 ,R2 の両端に印加される電
圧は、図7(b)に示す脈流波形となり、平滑コンデン
サC0 の影響を受けない。従って、電源投入時と瞬時停
電とを問わずに、平滑コンデンサC0 の突入電流を抑制
することができる。
【0041】しかも、実施例3の場合にはダイオードブ
リッジDBの出力電圧VinからコンデンサC0 の両端電
圧VC0を引いた電圧(Vin−VC0)が0に近いときにS
IサイリスタQ1 がオンするが、本実施例では交流電源
ACの瞬時電圧が0に近いときにSIサイリスタQ1
オンするので、より効果的に突入電流を抑制する効果を
期待できる。
【0042】(実施例5)図8に本発明の他の実施例を
示す。本実施例は、実施例4の平滑コンデンサC 0 の充
電電荷の影響を除去する考えを、実施例2に適用したも
のである。なお、本実施例の場合には、ダイオードブリ
ッジDBの正極側の2つのダイオードD01,D02とダイ
オードD2 ,D3 とでダイオードブリッジを構成した形
になる。
【0043】(実施例6)図9及び図10に基づいて本
発明のさらに別の実施例を説明する。本実施例は、基本
構成的には図6に示す実施例4と同じもので、本実施例
の場合には、図9に示すように、抵抗R1 ,R2 の接続
点とSIサイリスタQ1 とコンデンサC0の接続点との
間に、SIサイリスタQ1 側のカソードとしてダイオー
ドD4 を挿入してある点が異なる。
【0044】上述した図6に示す実施例4の場合には、
SIサイリスタQ1 のオン後も、図7(b)に示すよう
に、ダイオードD2 ,D3 の出力電位の変化に応じて抵
抗R 2 の両端電圧VR2が変化し、抵抗R2 の両端電圧V
R2がツェナダイオードZD1のツェナ電圧にトランジス
タQ2 のベース・エミッタ間電圧を加えた電圧VTHを越
えているときには、トランジスタQ2 がオンとなる。こ
のため、このトランジスタQ2 のオン期間に、SIサイ
リスタQ1 のアノード電流を保持電流以上に保つ必要が
ある。
【0045】しかし、本実施例の場合には上記ダイオー
ドD4 を備えているので、SIサイリスタQ1 のオン後
には、抵抗R2 の両端電圧VR2は、図10(b)に示す
ように、SIサイリスタQ1 のオン電圧(1V程度)に
ダイオードD4 のオン電圧(0.6V程度)を加えた電
圧に保持される。このため、一旦SIサイリスタQ1
オンした後には、トリガ回路2から常にトリガがかかる
ことにより、SIサイリスタQ1 のアノード電流を保持
電流以上に保つ必要がない。
【0046】(実施例7)図11に本発明のさらに別の
実施例を示す。本実施例では、ダイオードD2 ,D3
含むダイオードブリッジの出力電圧で、抵抗R3 ,R4
を介してSIサイリスタQ1 にトリガをかけている。こ
のようにすれば、平滑コンデンサC0 の充電電荷によ
り、抵抗R3 ,R4 を介して逆電圧がSIサイリスタQ
1 に印加されることがないので、上述の各実施例におい
てSIサイリスタQ1 に逆並列に接続していたダイオー
ドD1 を省略することができる。
【0047】なお、抵抗R3 ,R4 の両端に並列接続さ
れたコンデンサC3 は、ダイオードD2 ,D3 を含むダ
イオードブリッジの出力電位がほぼ0Vのときにも、S
IサイリスタQ1 に十分にトリガがかかるようにしたも
のである。ここで、コンデンサC1 の働きで、SIサイ
リスタQ1 に十分にトリガがかかる場合には、コンデン
サC3 は必ずしも必要ではない。また、上記ダイオード
ブリッジの出力と抵抗R3 との間に挿入されたダイオー
ドD5 は、コンデンサC3 の充電電荷が、抵抗R2 の両
端電圧に影響することを除去するためのものである。
【0048】ところで、図6及び図8に示す実施例4,
においても、本実施例のようにダイオードD2 ,D3
を含むダイオードブリッジの出力電圧で、抵抗R3 ,R
4 を介してSIサイリスタQ1 にトリガをかけるように
してもよいことは言うでもない。 (実施例8) 図12に本発明のさらに他の実施例を示す。本実施例で
はツェナダイオードZD1 の代わりにダイオードを用い
たものであり、本実施例の場合には2個のダイオードD
6 ,D7 を用いてある。この場合には、ダイオード
6 ,D7 の順方向電圧を0.6Vとすれば、ツェナ電
圧が1.2VのツェナダイオードZD1 を用いた場合と
同様になる。なお、本実施例のダイオードの個数は突入
電流をどの程度に抑制するかにより適宜個数に設定すれ
ばよく、上述した各実施例においても本発明を適用でき
ることはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、平滑コ
ンデンサに流れる突入電流を防止する突入電流抑制回路
を備え、該突入電力抑制回路は、整流回路の出力に平滑
コンデンサを介して接続され平滑コンデンサへの整流回
路の出力の供給制御を行う、逆阻止三端子サイリスタよ
りもゲートトリガ感度の高いサイリスタと、このサイリ
スタにトリガをかけるトリガ手段と、上記交流電源の供
給時点に整流回路の出力が平滑コンデンサに大きな突入
電流を流す電圧状態にあるとき、トリガ手段からサイリ
スタにゲートトリガ電流を供給する経路をスイッチ要素
で遮断して、トリガ手段からサイリスタにトリガがかか
ることを阻止するトリガ制御手段と、交流電源の供給時
点において上記スイッチ要素をトリガ手段によるサイリ
スタのトリガ制御よりも早く動作させてゲートトリガ電
流の供給経路を遮断させるタイミング調整手段とを備え
たので、整流回路の出力の平滑コンデンサへの供給制御
を行うサイリスタとして逆阻止三端子サイリスタよりも
ゲートトリガ感度の高いサイリスタを用いることによ
り、トリガ手段に流れる電流を小さくすることを可能と
し、突入電流抑制回路の低消費電力化を図ることができ
る。また、逆阻止三端子サイリスタよりもゲートトリガ
感度の高いサイリスタを用いることにより、整流回路の
出力が高い状態で交流電源が供給されると、逆阻止三端
子サイリスタよりもゲートトリガ感度の高いサイリスタ
はスイッチング速度が速いために、サイリスタが誤って
トリガされる問題をあるが、交流電源の供給時点におけ
るトリガ制御手段によるサイリスタへのトリガ阻止制御
がトリガ手段によるサイリスタのトリガ制御よりも早く
働くようにするタイミング調整手段を設けてあるので、
タイミング調整手段でトリガ制御手段によるサイリスタ
へのトリガ阻止制御がトリガ手段によるサイリスタのト
リガ制御より先に働くようにして、整流回路の出力が高
くなる状態で、交流電源が供給されても、サイリスタが
誤ってトリガされることを防止することができる。
【0050】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、上記トリガ制御手段によるトリガ阻止動作をサイリ
スタのオン時に停止させる制御停止手段を備えているの
で、サイリスタのオン時であるトリガ制御手段を動作さ
せる必要がない期間に、不要にトリガ制御手段を動作さ
せることによる電流が流れることを防止し、さらに省電
力化を図ることを可能となる。
【0051】請求項3の発明は上述のように、交流電源
を整流する整流回路と、整流回路の出力端間に接続され
る平滑コンデンサと、平滑コンデンサの両端間に接続さ
れる負荷と、平滑コンデンサに流れる突入電流を抑制す
る突入電流抑制回路とを備え、突入電流抑制回路は、整
流回路の出力端間に平滑コンデンサを介して接続される
SIサイリスタと、中点がSIサイリスタのゲートに接
続された抵抗の直列回路と、SIサイリスタのゲート・
ソース間に互いに並列に挿入されるトランジスタ及び第
1のコンデンサと、整流回路の出力電圧を検出する検出
抵抗の直列回路と、検出抵抗の直列回路の中点とトラン
ジスタのベースの間に挿入され所定電圧以上になるとオ
ンするダイオードと、高電位側の検出抵抗に並列接続さ
れる第2のコンデンサとを具備しているので、整流回路
の出力の平滑コンデンサへの供給制御を行うサイリスタ
としてゲートトリガ感度の高いSIサイリスタを用いる
ことにより、中点がSIサイリスタのゲートに接続され
たトリガ用の抵抗の直列回路に流れる電流を小さくする
ことを可能とし、突入電流抑制回路の低消費電力化を図
ることができる。また、ゲートトリガ感度の高いSIサ
イリスタを用いることにより、整流回路の出力が高い状
態で交流電源が供給されると、ゲートトリガ感度の高い
SIサイリスタはスイッチング速度が速いために、SI
サイリスタが誤ってトリガされる問題があるが、SIサ
イリスタのゲート・ソース間に挿入した第1のコンデン
サでSIサイリスタのゲート・カソード間電圧の立上り
を遅くするとともに、高電位側の検出抵抗に並列接続さ
れる第2のコンデンサで低電位側の検出抵抗の両端電圧
の立上りを速くしているので、整流回路の出力が高くな
る状態で、交流電源が供給されても、ダイオード及びト
ランジスタがオンする前にSIサイリスタが誤ってオン
することが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の回路図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】実施例2の回路図である。
【図4】実施例3の回路図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】実施例4の回路図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】実施例5の回路図である。
【図9】実施例6の回路図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】実施例7の回路図である。
【図12】実施例8の回路図である。
【図13】従来例の回路図である。
【符号の説明】
1 突入電流抑制回路 2 トリガ回路 3 トリガ制御回路 AC 交流電源 DB ダイオードブリッジ C0 平滑コンデンサ L 負荷 Q1 SIサイリスタ C1 ,C2 コンデンサ Q2 ,Q3 トランジスタ D4 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−105560(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/00 - 7/40 G05F 1/10 304

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流回路で整流すると共に整
    流出力を平滑コンデンサで平滑して、負荷に直流電力を
    供給する電源装置において、平滑コンデンサに流れる突
    入電流を防止する突入電流抑制回路を備え、該突入電力
    抑制回路は、整流回路の出力に平滑コンデンサを介して
    接続され平滑コンデンサへの整流回路の出力の供給制御
    を行う、逆阻止三端子サイリスタよりもゲートトリガ感
    度の高いサイリスタと、このサイリスタにトリガをかけ
    るトリガ手段と、上記交流電源の供給時点に整流回路の
    出力が平滑コンデンサに大きな突入電流を流す電圧状態
    にあるとき、トリガ手段からサイリスタにゲートトリガ
    電流を供給する経路をスイッチ要素で遮断して、トリガ
    手段からサイリスタにトリガがかかることを阻止するト
    リガ制御手段と、交流電源の供給時点において上記スイ
    ッチ要素をトリガ手段によるサイリスタのトリガ制御よ
    りも早く動作させてゲートトリガ電流の供給経路を遮断
    させるタイミング調整手段とを備えて成ることを特徴と
    する電源装置
  2. 【請求項2】 上記トリガ制御手段によるトリガ阻止動
    作をサイリスタのオン時に停止させる制御停止手段を備
    えて成ることを特徴とする請求項1記載の電源装置
  3. 【請求項3】 交流電源を整流する整流回路と、整流回
    路の出力端間に接続される平滑コンデンサと、平滑コン
    デンサの両端間に接続される負荷と、平滑コンデンサに
    流れる突入電流を抑制する突入電流抑制回路とを備え、
    突入電流抑制回路は、整流回路の出力端間に平滑コンデ
    ンサを介して接続されるSIサイリスタと、中点がSI
    サイリスタのゲートに接続された抵抗の直列回路と、S
    Iサイリスタのゲート・ソース間に互いに並列に挿入さ
    れるトランジスタ及び第1のコンデンサと、整流回路の
    出力電圧を検出する検出抵抗の直列回路と、検出抵抗の
    直列回路の中点とトランジスタのベースの間に挿入され
    所定電圧以上になるとオンするダイオードと、高電位側
    の検出抵抗に並列接続される第2のコンデンサとを具備
    することを特徴とする電源装置。
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