JP3150500B2 - 複合機能形圧力検出器 - Google Patents
複合機能形圧力検出器Info
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- JP3150500B2 JP3150500B2 JP18994993A JP18994993A JP3150500B2 JP 3150500 B2 JP3150500 B2 JP 3150500B2 JP 18994993 A JP18994993 A JP 18994993A JP 18994993 A JP18994993 A JP 18994993A JP 3150500 B2 JP3150500 B2 JP 3150500B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワンチップ上に、差圧
センサと、圧力(静圧)センサと、温度センサとを有す
るか、又は圧力センサと温度センサとを有する複合機能
形圧力検出器に関する。
センサと、圧力(静圧)センサと、温度センサとを有す
るか、又は圧力センサと温度センサとを有する複合機能
形圧力検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】差圧又は圧力を計測する圧力検出器にお
いて、ワンチップ上に差圧センサ、静圧センサ、温度セ
ンサの各センサを設け、差圧、静圧、温度を同時に検出
できる複合機能形の圧力検出器がある。この複合機能形
圧力検出器は、例えば、特開昭61−240134号公
報、特公平2−9704号公報に、記載されている。
いて、ワンチップ上に差圧センサ、静圧センサ、温度セ
ンサの各センサを設け、差圧、静圧、温度を同時に検出
できる複合機能形の圧力検出器がある。この複合機能形
圧力検出器は、例えば、特開昭61−240134号公
報、特公平2−9704号公報に、記載されている。
【0003】これらの公報記載の圧力検出器にあって
は、主歪センサである差圧センサ部には、感圧ダイアフ
ラムと呼ばれる薄肉部上に、差圧に感応して半径方向の
歪を検出する半導体の抵抗体2個と、接線方向の歪を検
出する半導体の抵抗体2個とが配置されている。また、
感圧ダイアフラム以外の厚肉部には静圧(ライン圧力)
及び温度に感応する半導体の抵抗体が数本配置され、こ
れらは半導体製造プロセスの熱拡散法、あるいはイオン
プランティーション法により、半導体の基板上に同時に
形成される。また、上記半導体基板は、固定台に固着さ
れ、ハウジングに取り付けられている。
は、主歪センサである差圧センサ部には、感圧ダイアフ
ラムと呼ばれる薄肉部上に、差圧に感応して半径方向の
歪を検出する半導体の抵抗体2個と、接線方向の歪を検
出する半導体の抵抗体2個とが配置されている。また、
感圧ダイアフラム以外の厚肉部には静圧(ライン圧力)
及び温度に感応する半導体の抵抗体が数本配置され、こ
れらは半導体製造プロセスの熱拡散法、あるいはイオン
プランティーション法により、半導体の基板上に同時に
形成される。また、上記半導体基板は、固定台に固着さ
れ、ハウジングに取り付けられている。
【0004】上述したこの種の複合機能形圧力検出器
は、プラント等におけるプロセスのライン圧力変化、温
度変化により生じる差圧センサのゼロ点変化あるいは温
度変化を、圧力検出器上に配置された補助センサ(静
圧、温度センサ)の信号を利用することにより、積極的
に補償し、精度の高い差圧信号が得られるように構成さ
れている。上記特公平2−9704号公報記載の圧力検
出器においては、静圧印加時に半導体基板と固定台との
縦弾性係数の相違により生じる曲げ歪を積極的に利用し
て静圧信号を得る方式であり、差圧信号と静圧信号とが
干渉する。このため、高精度の差圧信号を得るには、温
度、静圧を変化させながら差圧センサの入出力特性を細
密に収集する必要がある。
は、プラント等におけるプロセスのライン圧力変化、温
度変化により生じる差圧センサのゼロ点変化あるいは温
度変化を、圧力検出器上に配置された補助センサ(静
圧、温度センサ)の信号を利用することにより、積極的
に補償し、精度の高い差圧信号が得られるように構成さ
れている。上記特公平2−9704号公報記載の圧力検
出器においては、静圧印加時に半導体基板と固定台との
縦弾性係数の相違により生じる曲げ歪を積極的に利用し
て静圧信号を得る方式であり、差圧信号と静圧信号とが
干渉する。このため、高精度の差圧信号を得るには、温
度、静圧を変化させながら差圧センサの入出力特性を細
密に収集する必要がある。
【0005】一方、上記特開昭61−240134号公
報記載の圧力検出器においては、被検出圧力である差圧
と静圧とを、それぞれの感圧部を形成して検出している
ため、差圧信号は、前述特公平2−9704号公報記載
の例と比較して、かなり多く収集できる。そして、上記
特開昭61−240134号公報記載の例では、高いS
/N比の信号を得るため、静圧信号用感圧部の裏面に基
準圧を導入する導入管路部が設けられている。
報記載の圧力検出器においては、被検出圧力である差圧
と静圧とを、それぞれの感圧部を形成して検出している
ため、差圧信号は、前述特公平2−9704号公報記載
の例と比較して、かなり多く収集できる。そして、上記
特開昭61−240134号公報記載の例では、高いS
/N比の信号を得るため、静圧信号用感圧部の裏面に基
準圧を導入する導入管路部が設けられている。
【0006】上記いずれの公報記載の複合機能形圧力検
出器においても、補助センサである静圧センサあるいは
温度センサの機能は、主センサである差圧センサの静圧
変化、温度変化を補償するものである。具体的な補償方
法としては、温度及び圧力測定装置を用いて広範囲の温
度と圧力の条件下で特性データを収集し、製造ラインコ
ンピュータにより、各半導体複合センサ特有のマップ
を、圧力検出器内部のEPROM格納するものである。
出器においても、補助センサである静圧センサあるいは
温度センサの機能は、主センサである差圧センサの静圧
変化、温度変化を補償するものである。具体的な補償方
法としては、温度及び圧力測定装置を用いて広範囲の温
度と圧力の条件下で特性データを収集し、製造ラインコ
ンピュータにより、各半導体複合センサ特有のマップ
を、圧力検出器内部のEPROM格納するものである。
【0007】実際のプラントに複合機能形圧力検出器が
設置され、プロセス圧を検出する場合は、圧力検出器の
増幅部内マイクロプロセッサにより、差圧センサ、温度
センサ及び静圧センサの出力とEPROM内の情報とが
用いられて、プロセス圧が逆演算され、温度、静圧特性
に優れた高精度の出力が得られる。
設置され、プロセス圧を検出する場合は、圧力検出器の
増幅部内マイクロプロセッサにより、差圧センサ、温度
センサ及び静圧センサの出力とEPROM内の情報とが
用いられて、プロセス圧が逆演算され、温度、静圧特性
に優れた高精度の出力が得られる。
【0008】また、同時に上記マイクロプロセッサの機
能を最大限に利用し、外部からのデジタル通信により、
測定範囲の変更、増幅部の自己診断などの高機能化を図
った圧力検出器もあり、これは、スマート形あるいはイ
ンテリジェント形圧力検出器と呼ばれている。なお、圧
力検出器の他の例としては、例えば、特開昭62−14
8829号公報及び特開昭62−148830号公報に
記載された圧力検出器や特開平1−155226号公報
に記載された非線形性補償圧力センサ等がある。
能を最大限に利用し、外部からのデジタル通信により、
測定範囲の変更、増幅部の自己診断などの高機能化を図
った圧力検出器もあり、これは、スマート形あるいはイ
ンテリジェント形圧力検出器と呼ばれている。なお、圧
力検出器の他の例としては、例えば、特開昭62−14
8829号公報及び特開昭62−148830号公報に
記載された圧力検出器や特開平1−155226号公報
に記載された非線形性補償圧力センサ等がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
複合機能形圧力検出器にあっては、例えば、上述したよ
うに、温度センサと静圧センサとを補助センサとして同
一チップ上に配置し、この信号を利用して差圧センサの
ゼロ点変化、スパン変化を積極的に補償するように構成
されている。
複合機能形圧力検出器にあっては、例えば、上述したよ
うに、温度センサと静圧センサとを補助センサとして同
一チップ上に配置し、この信号を利用して差圧センサの
ゼロ点変化、スパン変化を積極的に補償するように構成
されている。
【0010】しかしながら、上述した変化補償は、上記
センサ自身に経時変化等の変化が全く無いという前提の
上において成立するものである。したがって、上記セン
サ自身に経時変化が発生した場合は、上述したゼロ点変
化、スパン変化が正確に補償されなくなってしまう。上
記変化の補償が不正確であると、圧力等のプロセス物理
量の検出精度が低下し、プラントにおけるプロセスの制
御精度そのものが低下してしまうという問題がある。
センサ自身に経時変化等の変化が全く無いという前提の
上において成立するものである。したがって、上記セン
サ自身に経時変化が発生した場合は、上述したゼロ点変
化、スパン変化が正確に補償されなくなってしまう。上
記変化の補償が不正確であると、圧力等のプロセス物理
量の検出精度が低下し、プラントにおけるプロセスの制
御精度そのものが低下してしまうという問題がある。
【0011】このため、上記センサに経時変化が発生し
たか否かを定期的に点検する必要があるが、この定期点
検を行うためには、プラント等の運転が休止状態でなけ
ればならず、頻繁に点検を行うことは困難である。した
がって、経時変化が発生しても、点検時まで、検出する
ことができず、上記プロセスの制御精度が劣化してしま
う可能性があった。
たか否かを定期的に点検する必要があるが、この定期点
検を行うためには、プラント等の運転が休止状態でなけ
ればならず、頻繁に点検を行うことは困難である。した
がって、経時変化が発生しても、点検時まで、検出する
ことができず、上記プロセスの制御精度が劣化してしま
う可能性があった。
【0012】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、プラント等の運転を休止する必要無
く、経時変化を容易に検出可能な複合機能形圧力検出器
を実現することである。
ので、その目的は、プラント等の運転を休止する必要無
く、経時変化を容易に検出可能な複合機能形圧力検出器
を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次のように構成される。
成するため、次のように構成される。
【0014】プロセス流体の圧力に応じて抵抗値が変化
する検出抵抗素子を用いて少なくとも差圧を検出する差
圧検出器において、基準抵抗素子と、上記検出抵抗素子
によって得られる出力値と、上記基準抵抗素子を用いて
得られる基準出力値との履歴情報に基づき、上記検出抵
抗素子の経時変化を検出する演算手段とを備える。
する検出抵抗素子を用いて少なくとも差圧を検出する差
圧検出器において、基準抵抗素子と、上記検出抵抗素子
によって得られる出力値と、上記基準抵抗素子を用いて
得られる基準出力値との履歴情報に基づき、上記検出抵
抗素子の経時変化を検出する演算手段とを備える。
【0015】被測定物により発生される差圧を検出する
差圧検出手段と、温度を検出する温度検出手段と、被測
定物の静圧を検出する静圧検出手段と、差圧検出手段に
より検出された差圧を、検出された温度と静圧とにより
補正する演算手段とを有する複合機能形圧力検出器にお
いて、一つ以上の基準抵抗素子を有する基準信号発生手
段を備え、差圧検出手段は、差圧に応じて抵抗値が変化
する少なくとも2つの抵抗素子を有し、基準信号発生手
段は、一つ以上の基準抵抗素子を有し、演算手段は、上
記2つの抵抗素子と基準抵抗素子とにより形成されるブ
リッジ回路のオフセット電圧の履歴情報に基づいて、差
圧検出手段の経時変化を検出する。
差圧検出手段と、温度を検出する温度検出手段と、被測
定物の静圧を検出する静圧検出手段と、差圧検出手段に
より検出された差圧を、検出された温度と静圧とにより
補正する演算手段とを有する複合機能形圧力検出器にお
いて、一つ以上の基準抵抗素子を有する基準信号発生手
段を備え、差圧検出手段は、差圧に応じて抵抗値が変化
する少なくとも2つの抵抗素子を有し、基準信号発生手
段は、一つ以上の基準抵抗素子を有し、演算手段は、上
記2つの抵抗素子と基準抵抗素子とにより形成されるブ
リッジ回路のオフセット電圧の履歴情報に基づいて、差
圧検出手段の経時変化を検出する。
【0016】好ましくは、上記複合機能形圧力検出器に
おいて、上記差圧検出手段の抵抗素子は、入力差圧に対
して抵抗値が単一増加する抵抗素子と、入力差圧に対し
て抵抗値が単一減少する抵抗素子とからなり、上記基準
信号発生手段の基準抵抗素子は、単一増加する抵抗素子
及び単一減少する抵抗素子のそれぞれと、ブリッジ回路
を形成し、それぞれのブリッジ回路のオフセット電圧の
履歴情報に基づいて、差圧検出手段の経時変化を検出す
る。
おいて、上記差圧検出手段の抵抗素子は、入力差圧に対
して抵抗値が単一増加する抵抗素子と、入力差圧に対し
て抵抗値が単一減少する抵抗素子とからなり、上記基準
信号発生手段の基準抵抗素子は、単一増加する抵抗素子
及び単一減少する抵抗素子のそれぞれと、ブリッジ回路
を形成し、それぞれのブリッジ回路のオフセット電圧の
履歴情報に基づいて、差圧検出手段の経時変化を検出す
る。
【0017】また、好ましくは、上記複合機能形圧力検
出器において、上記静圧検出手段は、静圧に応じて抵抗
値が変化する少なくとも2つの抵抗素子を有し、上記演
算手段は、上記静圧検出手段の2つの抵抗素子と基準抵
抗素子とにより形成されるブリッジ回路のオフセット電
圧の履歴情報に基づいて、静圧検出手段の経時変化も検
出する。
出器において、上記静圧検出手段は、静圧に応じて抵抗
値が変化する少なくとも2つの抵抗素子を有し、上記演
算手段は、上記静圧検出手段の2つの抵抗素子と基準抵
抗素子とにより形成されるブリッジ回路のオフセット電
圧の履歴情報に基づいて、静圧検出手段の経時変化も検
出する。
【0018】また、好ましくは、上記複合機能形圧力検
出器において、静圧検出手段の抵抗素子は、入力静圧に
対して抵抗値が単一増加する抵抗素子と、入力静圧に対
して抵抗値が単一減少する抵抗素子とからなり、上記基
準信号発生手段の基準抵抗素子は、静圧検出手段の単一
増加する抵抗素子及び単一減少する抵抗素子のそれぞれ
と、ブリッジ回路を形成し、それぞれのブリッジ回路の
オフセット電圧の履歴情報に基づいて、静圧検出手段の
経時変化を検出する。また、好ましくは、上記複合機能
形圧力検出器において、演算手段は、上記各ブリッジの
オフセット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差
を、所定の時間毎に検出する。
出器において、静圧検出手段の抵抗素子は、入力静圧に
対して抵抗値が単一増加する抵抗素子と、入力静圧に対
して抵抗値が単一減少する抵抗素子とからなり、上記基
準信号発生手段の基準抵抗素子は、静圧検出手段の単一
増加する抵抗素子及び単一減少する抵抗素子のそれぞれ
と、ブリッジ回路を形成し、それぞれのブリッジ回路の
オフセット電圧の履歴情報に基づいて、静圧検出手段の
経時変化を検出する。また、好ましくは、上記複合機能
形圧力検出器において、演算手段は、上記各ブリッジの
オフセット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差
を、所定の時間毎に検出する。
【0019】また、好ましくは、上記複合機能形圧力検
出器において、上記演算手段により、上記各ブリッジの
オフセット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差
が、任意の時間に検出される。また、好ましくは、上記
複合機能形圧力検出器において、警報表示手段を、さら
に備え、上記演算手段は、上記各ブリッジのオフセット
電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差が所定の範囲
を越えたときに、上記警報表示手段に警報を表示させ
る。また、好ましくは、上記複合機能形圧力検出器にお
いて、上記演算手段は、上記各ブリッジのオフセット電
圧の各値、あるいはそれらの和、又は差の経時変化の勾
配を検出することにより、差圧又は静圧検出手段の経時
変化を予測する。
出器において、上記演算手段により、上記各ブリッジの
オフセット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差
が、任意の時間に検出される。また、好ましくは、上記
複合機能形圧力検出器において、警報表示手段を、さら
に備え、上記演算手段は、上記各ブリッジのオフセット
電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差が所定の範囲
を越えたときに、上記警報表示手段に警報を表示させ
る。また、好ましくは、上記複合機能形圧力検出器にお
いて、上記演算手段は、上記各ブリッジのオフセット電
圧の各値、あるいはそれらの和、又は差の経時変化の勾
配を検出することにより、差圧又は静圧検出手段の経時
変化を予測する。
【0020】プロセス流体の圧力に応じて抵抗値が変化
する検出抵抗素子を用いて圧力を検出する圧力検出器に
おいて、基準抵抗素子と、上記検出抵抗素子によって得
られる出力値と、上記基準抵抗素子を用いて得られる基
準出力値との履歴情報に基づき、上記検出抵抗素子の経
時変化を検出する演算手段とを備える。
する検出抵抗素子を用いて圧力を検出する圧力検出器に
おいて、基準抵抗素子と、上記検出抵抗素子によって得
られる出力値と、上記基準抵抗素子を用いて得られる基
準出力値との履歴情報に基づき、上記検出抵抗素子の経
時変化を検出する演算手段とを備える。
【0021】
【0022】
【作用】差圧検出手段は、差圧によってその出力値が変
化するだけではなく、温度、静圧その他の外乱によっ
て、出力値が変化される。差圧検出手段、静圧検出手
段、圧力検出手段の出力信号は、外部から与えられる影
響に対しては同じ動作をし、一律に変化される。一方、
これら検出手段に、何らかの要因により経時変化が生じ
た場合は、各検出手段の出力値に変化が生じる。この場
合、基準信号発生手段と各検出手段とで構成されるブリ
ッジ回路のオフセット電圧が、正常状態より変化する。
したがって、演算手段が、上記ブリッジ回路のオフセッ
ト電圧を監視することにより、差圧検出手段、静圧検出
手段又は圧力検出手段の経時変化が検出される。
化するだけではなく、温度、静圧その他の外乱によっ
て、出力値が変化される。差圧検出手段、静圧検出手
段、圧力検出手段の出力信号は、外部から与えられる影
響に対しては同じ動作をし、一律に変化される。一方、
これら検出手段に、何らかの要因により経時変化が生じ
た場合は、各検出手段の出力値に変化が生じる。この場
合、基準信号発生手段と各検出手段とで構成されるブリ
ッジ回路のオフセット電圧が、正常状態より変化する。
したがって、演算手段が、上記ブリッジ回路のオフセッ
ト電圧を監視することにより、差圧検出手段、静圧検出
手段又は圧力検出手段の経時変化が検出される。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。図1は、本発明の一実施例である複合機能形
圧力検出器の概略構成図であり、図2は、複合機能形圧
力検出器における単結晶シリコンからなる複合機能形セ
ンサ部100の概略断面図である。また、図3は、複合
機能形センサチップ1の半導体基板部分の上面図であ
る。まず、図2及び図3において、複合機能形差圧セン
サチップ1は、孔29を有する中空の固定台2を介して
ハウジング4に取り付けられる。固定台2は、ハウジン
グ4との接合歪吸収部分24を有しており、この接合歪
吸収部分24が接合層3を介してハウジング4に取り付
けられている。また、固定台2は、複合機能形差圧セン
サチップ1のハウジング4との電気絶縁及びハウジング
4との線膨張係数の相違による熱歪の低減を考慮して、
上記シリコンとの線膨張係数の近似したセラミックス
(例えばSiC)が望ましい。このセラミックスが入手
不可能の場合は、固定台2と上記シリコンとの線膨張係
数の相違を無視しても良い。
説明する。図1は、本発明の一実施例である複合機能形
圧力検出器の概略構成図であり、図2は、複合機能形圧
力検出器における単結晶シリコンからなる複合機能形セ
ンサ部100の概略断面図である。また、図3は、複合
機能形センサチップ1の半導体基板部分の上面図であ
る。まず、図2及び図3において、複合機能形差圧セン
サチップ1は、孔29を有する中空の固定台2を介して
ハウジング4に取り付けられる。固定台2は、ハウジン
グ4との接合歪吸収部分24を有しており、この接合歪
吸収部分24が接合層3を介してハウジング4に取り付
けられている。また、固定台2は、複合機能形差圧セン
サチップ1のハウジング4との電気絶縁及びハウジング
4との線膨張係数の相違による熱歪の低減を考慮して、
上記シリコンとの線膨張係数の近似したセラミックス
(例えばSiC)が望ましい。このセラミックスが入手
不可能の場合は、固定台2と上記シリコンとの線膨張係
数の相違を無視しても良い。
【0024】固定台2のセンサチップ1との接合面側に
は接合層20を有している。この接合層20は、固定台
2の接合表面を低融点ガラスなどの酸化物ソルダでグレ
イズ化して形成するか、あるいは金属ソルダ、あるいは
Au−Si合金層又は、Auの薄膜をスパッタ法、ある
いは蒸着法により形成することができる。また、有機質
あるいは無機質のバインダでも形成できる。このような
接合層20を固定台2のセンサチップ1の接合面側に設
けることにより、センサチップ1を、固定台2に低温で
容易に接合できる。また、接合層20は、薄いので接合
歪の影響を極力低減できる。
は接合層20を有している。この接合層20は、固定台
2の接合表面を低融点ガラスなどの酸化物ソルダでグレ
イズ化して形成するか、あるいは金属ソルダ、あるいは
Au−Si合金層又は、Auの薄膜をスパッタ法、ある
いは蒸着法により形成することができる。また、有機質
あるいは無機質のバインダでも形成できる。このような
接合層20を固定台2のセンサチップ1の接合面側に設
けることにより、センサチップ1を、固定台2に低温で
容易に接合できる。また、接合層20は、薄いので接合
歪の影響を極力低減できる。
【0025】複合機能形差圧センサチップ1からの差
圧、静圧、温度の各信号はリード線17及び配線板5を
介して、ハウジング4に設けられたハーメチックシール
部41の端子42により外部にそれぞれ取り出される。
複合機能形差圧センサチップ1は(100)面のn形単
結晶シリコンであり、その一方の面のほぼ中央部付近
に、円形又は多角形の薄肉部11、を有する。一方、セ
ンサチップ1の他方の面は、中央に孔29を有する固定
台2とにより凹部13を形成する。この凹部13に検出
すべき差圧の一方が導入される。これにより、薄肉部1
1は差圧に感応する起歪体となり、差圧検出用の感応ダ
イアフラムとして動作する。
圧、静圧、温度の各信号はリード線17及び配線板5を
介して、ハウジング4に設けられたハーメチックシール
部41の端子42により外部にそれぞれ取り出される。
複合機能形差圧センサチップ1は(100)面のn形単
結晶シリコンであり、その一方の面のほぼ中央部付近
に、円形又は多角形の薄肉部11、を有する。一方、セ
ンサチップ1の他方の面は、中央に孔29を有する固定
台2とにより凹部13を形成する。この凹部13に検出
すべき差圧の一方が導入される。これにより、薄肉部1
1は差圧に感応する起歪体となり、差圧検出用の感応ダ
イアフラムとして動作する。
【0026】薄肉部、つまり差圧感圧ダイアフラム11
の上面には(100)面におけるピエゾ抵抗係数が最大
となる<110>軸方向に、差圧センサであるP形抵抗
体(ゲージ抵抗)111〜114がそれぞれ結晶軸に対
して平行(半径方向)又は直角方向(接線方向)に熱拡
散あるいはイオンプランティーション法により形成され
る。各抵抗体111〜114は、差圧印加時に差圧感圧
ダイアフラム11上に発生する半径方向、及び接線方向
の歪が最大となる固定部近傍に配置される。
の上面には(100)面におけるピエゾ抵抗係数が最大
となる<110>軸方向に、差圧センサであるP形抵抗
体(ゲージ抵抗)111〜114がそれぞれ結晶軸に対
して平行(半径方向)又は直角方向(接線方向)に熱拡
散あるいはイオンプランティーション法により形成され
る。各抵抗体111〜114は、差圧印加時に差圧感圧
ダイアフラム11上に発生する半径方向、及び接線方向
の歪が最大となる固定部近傍に配置される。
【0027】また、これらの抵抗の配置方向としては、
抵抗体111と113とを半径方向(単調な増加方向抵
抗体)とし、抵抗体112と114とを接線方向(単調
な減少方向抵抗体)とし、図4に示すようなブリッジ回
路に結線することにより大きな差圧信号を得ることがで
きる。差圧感圧ダイアフラム11の形状と肉厚は、感応
する差圧に応じて所望の形状と肉厚に設定され、異方性
ウェットエッチング、あるいはドライエッチングによっ
て形成される。a〜kは端子である。
抵抗体111と113とを半径方向(単調な増加方向抵
抗体)とし、抵抗体112と114とを接線方向(単調
な減少方向抵抗体)とし、図4に示すようなブリッジ回
路に結線することにより大きな差圧信号を得ることがで
きる。差圧感圧ダイアフラム11の形状と肉厚は、感応
する差圧に応じて所望の形状と肉厚に設定され、異方性
ウェットエッチング、あるいはドライエッチングによっ
て形成される。a〜kは端子である。
【0028】ところで、差圧感圧ダイアフラム11上の
抵抗体111〜114はダイアフラム11の上面と凹部
13の差圧により発生する歪を受け、ピエゾ抵抗効果に
より抵抗が変化するため、図4に示したような回路方式
を採用すれば端子d、e及び端子f、gからその信号を
取り出すことができる。しかし、これらの抵抗体111
〜114は差圧感圧ダイアフラム11の両面にかかる圧
力が等しいとき(静圧状態)、又は温度が変化したとき
にも感応し、出力が変化してしまう。前者の出力変化を
静圧影響と呼び、後者の出力変化を温度影響と呼んでい
る。しかし、温度変化時の出力変化は、主に抵抗体11
1〜114の各抵抗値のバラツキと、抵抗体の抵抗値が
温度の関数となっているからであり、温度センサの出力
と差圧センサの出力との関係は明確に関係づけられる。
したがって、温度影響の補償は容易である。
抵抗体111〜114はダイアフラム11の上面と凹部
13の差圧により発生する歪を受け、ピエゾ抵抗効果に
より抵抗が変化するため、図4に示したような回路方式
を採用すれば端子d、e及び端子f、gからその信号を
取り出すことができる。しかし、これらの抵抗体111
〜114は差圧感圧ダイアフラム11の両面にかかる圧
力が等しいとき(静圧状態)、又は温度が変化したとき
にも感応し、出力が変化してしまう。前者の出力変化を
静圧影響と呼び、後者の出力変化を温度影響と呼んでい
る。しかし、温度変化時の出力変化は、主に抵抗体11
1〜114の各抵抗値のバラツキと、抵抗体の抵抗値が
温度の関数となっているからであり、温度センサの出力
と差圧センサの出力との関係は明確に関係づけられる。
したがって、温度影響の補償は容易である。
【0029】また、121は静圧基準室であり、この静
圧基準室121を形成する薄肉部15は、静圧感圧ダイ
アフラムとなっている。そして、静圧感圧ダイアフラム
15の上面部近辺に静圧抵抗体151〜154が配置さ
れている。12は圧肉部、16はアルミ配線、18は保
護膜、155は感温抵抗、である。さて、静圧印加時の
出力変化は、主に、静圧印加時に発生する固定台2、ハ
ウジング4等のセンサチップ1以外の構成体より生じる
歪によって発生する。しかし、この静圧印加時の出力変
化も、温度変化時の出力変化と同様に、静圧印加時の差
圧センサの出力変化と静圧センサの出力との関係を情報
として格納しておけば、この情報に基づいて容易に補償
できる。
圧基準室121を形成する薄肉部15は、静圧感圧ダイ
アフラムとなっている。そして、静圧感圧ダイアフラム
15の上面部近辺に静圧抵抗体151〜154が配置さ
れている。12は圧肉部、16はアルミ配線、18は保
護膜、155は感温抵抗、である。さて、静圧印加時の
出力変化は、主に、静圧印加時に発生する固定台2、ハ
ウジング4等のセンサチップ1以外の構成体より生じる
歪によって発生する。しかし、この静圧印加時の出力変
化も、温度変化時の出力変化と同様に、静圧印加時の差
圧センサの出力変化と静圧センサの出力との関係を情報
として格納しておけば、この情報に基づいて容易に補償
できる。
【0030】次に、図1において、センサ部100の通
常の動作(通常モード)においては、プロセス流体の差
圧は受圧部70内に納められた半導体複合機能形センサ
部100に伝達される。そして、伝達された差圧に応じ
て、差圧センサ101の抵抗値が変化し、この抵抗変化
が電気信号として検出され、A/D及びD/A変換回路
31を通してマイクロプロセッサ(演算手段)61に取
り込まれる。また、センサ部100の静圧センサ102
及び温度センサ103からの静圧信号及び温度信号もA
/D及びD/A変換回路31を通してマイクロプロセッ
サ61に取り込まれる。
常の動作(通常モード)においては、プロセス流体の差
圧は受圧部70内に納められた半導体複合機能形センサ
部100に伝達される。そして、伝達された差圧に応じ
て、差圧センサ101の抵抗値が変化し、この抵抗変化
が電気信号として検出され、A/D及びD/A変換回路
31を通してマイクロプロセッサ(演算手段)61に取
り込まれる。また、センサ部100の静圧センサ102
及び温度センサ103からの静圧信号及び温度信号もA
/D及びD/A変換回路31を通してマイクロプロセッ
サ61に取り込まれる。
【0031】差圧センサ101の温度、静圧に関する特
性を示したデータは、EPROM51に格納されてお
り、この格納された情報に基づいて、マイクロプロセッ
サ61が差圧センサ101の信号を補正することによっ
て、高精度で温度、静圧特性の優れた出力を求めること
ができる。
性を示したデータは、EPROM51に格納されてお
り、この格納された情報に基づいて、マイクロプロセッ
サ61が差圧センサ101の信号を補正することによっ
て、高精度で温度、静圧特性の優れた出力を求めること
ができる。
【0032】また、複合機能形センサ100部より求め
たプロセス状態に関する情報は、D/A変換回路67に
より直流電流(例えばDC4〜20mA)に変換され、
増幅部60の近くに設けた表示部65に伝達される。こ
の場合、直流電流に情報のデジタル信号を重畳して送る
ことも可能である。
たプロセス状態に関する情報は、D/A変換回路67に
より直流電流(例えばDC4〜20mA)に変換され、
増幅部60の近くに設けた表示部65に伝達される。こ
の場合、直流電流に情報のデジタル信号を重畳して送る
ことも可能である。
【0033】また、デジタルI/O回路63により直流
電流信号にデジタル信号を重畳して、外部に設けられた
監視制御装置と通信を行い、この監視制御装置によりプ
ロセス状態に関する情報を表示し、測定レンジなどパラ
メータの設定、変更、出力調整、入出力モニタ、自己診
断などを行うことができる。
電流信号にデジタル信号を重畳して、外部に設けられた
監視制御装置と通信を行い、この監視制御装置によりプ
ロセス状態に関する情報を表示し、測定レンジなどパラ
メータの設定、変更、出力調整、入出力モニタ、自己診
断などを行うことができる。
【0034】また、受圧部70の近傍には、炭素被膜抵
抗体等の抵抗値の温度変化が小さい(例えば、1ppm
以下)抵抗体81からなる基準抵抗体部(基準信号発生
手段)80が配置されている。そして、この基準抵抗体
部80の出力信号は、受圧部70のスイッチング部90
に供給される。このスイッチング部90には、差圧セン
サ101からの出力信号も供給されている。そして、こ
のスイッチング部90は、マイクロプロセッサ61から
の指令信号が、A/D及びD/A変換回路31を介して
供給される。
抗体等の抵抗値の温度変化が小さい(例えば、1ppm
以下)抵抗体81からなる基準抵抗体部(基準信号発生
手段)80が配置されている。そして、この基準抵抗体
部80の出力信号は、受圧部70のスイッチング部90
に供給される。このスイッチング部90には、差圧セン
サ101からの出力信号も供給されている。そして、こ
のスイッチング部90は、マイクロプロセッサ61から
の指令信号が、A/D及びD/A変換回路31を介して
供給される。
【0035】つまり、通常モード時においては、図5に
示すスイッチング部90のスイッチSWB(端子mとn
及びoとpとを接続する)及びスイッチSWi(端子g
とd又はfとeとを接続する)は、オフの状態となって
いるが、経時変化点検時には、マイクロプロセッサ61
からの指令信号により、スイッチSWB及びSWiはオ
ンとなる。この場合、スイッチSWiは、接続状態α
(端子dとgとが接続)と接続状態β(端子eとfとが
接続)とを選択できるようにし、差圧センサの抵抗体1
11と113と基準抵抗81で構成されるブリッジの出
力V1、あるいは差圧センサの抵抗体114と112と
基準抵抗81で構成されるブリッジの出力V2とを検出
する。そして、検出した出力V1及びV2は、A/D及び
D/A変換回路31を介してマイクロプロセッサ61に
供給される。このマイクロプロセッサ61により、出力
V1及びV2の経時変化が監視され、この経時変化が所定
レベルを超えた場合には、マイクロプロセッサ61はD
/A変換回路67を介して、表示器65に指令信号を供
給し、警報表示を行わさせる。
示すスイッチング部90のスイッチSWB(端子mとn
及びoとpとを接続する)及びスイッチSWi(端子g
とd又はfとeとを接続する)は、オフの状態となって
いるが、経時変化点検時には、マイクロプロセッサ61
からの指令信号により、スイッチSWB及びSWiはオ
ンとなる。この場合、スイッチSWiは、接続状態α
(端子dとgとが接続)と接続状態β(端子eとfとが
接続)とを選択できるようにし、差圧センサの抵抗体1
11と113と基準抵抗81で構成されるブリッジの出
力V1、あるいは差圧センサの抵抗体114と112と
基準抵抗81で構成されるブリッジの出力V2とを検出
する。そして、検出した出力V1及びV2は、A/D及び
D/A変換回路31を介してマイクロプロセッサ61に
供給される。このマイクロプロセッサ61により、出力
V1及びV2の経時変化が監視され、この経時変化が所定
レベルを超えた場合には、マイクロプロセッサ61はD
/A変換回路67を介して、表示器65に指令信号を供
給し、警報表示を行わさせる。
【0036】差圧センサの各抵抗体111〜114は、
通常の差圧印加時においては、入力圧力に対して抵抗体
111と113は単調に増加し、一方抵抗体112と1
14は単調に減少する。ブリッジはこれらの抵抗体で構
成されている(通常モードにおいては、この差動ブリッ
ジ構成により高出力を得ている)。
通常の差圧印加時においては、入力圧力に対して抵抗体
111と113は単調に増加し、一方抵抗体112と1
14は単調に減少する。ブリッジはこれらの抵抗体で構
成されている(通常モードにおいては、この差動ブリッ
ジ構成により高出力を得ている)。
【0037】図6に入力圧力に対する各ブリッジの出力
値V1、V2との関係を示す。この図6から明らかなよう
に、上記ブリッジの構成によると入力圧力に対してもV
1(V10−V1s)、V2(V20−V2s)は圧力に関係な
く、一定値を示すことが判る。一方、抵抗体を通常モー
ドの如く、増加と減少する抵抗を直列に接続すると、そ
の出力はV1d(V10−V1sd)、V2d(V20−V2sd)
(破線図示)となり、圧力に対して比例的に一方方向に
出力が増加、減少する。したがって、同じ方向に抵抗変
化する抵抗体を直列に接続し、かつ基準抵抗81とで構
成される回路出力V1、V2は、圧力に対しては不感であ
るため、差圧印加時(測定時)あるいは無負荷時(大気
開放時)においてもその出力は全く変化しない。この
時、差圧センサの各抵抗体111〜114のうち、いず
れか1つが何らかの要因により変化すると、出力V1、
V2のいずれか一方にオフセット電圧が発生する。この
オフセット電圧は、上記圧力印加に対しても変化しな
い。
値V1、V2との関係を示す。この図6から明らかなよう
に、上記ブリッジの構成によると入力圧力に対してもV
1(V10−V1s)、V2(V20−V2s)は圧力に関係な
く、一定値を示すことが判る。一方、抵抗体を通常モー
ドの如く、増加と減少する抵抗を直列に接続すると、そ
の出力はV1d(V10−V1sd)、V2d(V20−V2sd)
(破線図示)となり、圧力に対して比例的に一方方向に
出力が増加、減少する。したがって、同じ方向に抵抗変
化する抵抗体を直列に接続し、かつ基準抵抗81とで構
成される回路出力V1、V2は、圧力に対しては不感であ
るため、差圧印加時(測定時)あるいは無負荷時(大気
開放時)においてもその出力は全く変化しない。この
時、差圧センサの各抵抗体111〜114のうち、いず
れか1つが何らかの要因により変化すると、出力V1、
V2のいずれか一方にオフセット電圧が発生する。この
オフセット電圧は、上記圧力印加に対しても変化しな
い。
【0038】したがって、各ブリッジ出力V1、V2の値
を定期的にマイクロプロセッサ61に取り込み、その値
をE2PROM62内に格納し、これらのデータを経時
的に監視することにより、大気開放あるいは差圧測定時
に関係なく差圧センサ自身の経時変化を検出することが
可能である。図7は、E2PROM62内に格納するデ
ータである差圧センサの出力電圧の経時変化の一例を示
すグラフである。
を定期的にマイクロプロセッサ61に取り込み、その値
をE2PROM62内に格納し、これらのデータを経時
的に監視することにより、大気開放あるいは差圧測定時
に関係なく差圧センサ自身の経時変化を検出することが
可能である。図7は、E2PROM62内に格納するデ
ータである差圧センサの出力電圧の経時変化の一例を示
すグラフである。
【0039】図7において、差圧に対して増加方向の抵
抗体111と113で構成されるブリッジ構成体の抵抗
体111に何らかの要因により抵抗変化が発生すると、
オフセット電圧V1は増加の傾向を取る(時間T3〜T4
の間)。したがって、これはハード構成上、差圧センサ
が何らかの要因により経時変化が発生し、この量が許容
オフセット値(抵抗値のバラツキ、温度係数、ピエゾ抵
抗係数のバラツキ等を含めた値)を超えたものと判断で
きる。他方、もう1対のブリッジ構成体の抵抗体11
2、114のいずれか一方に何らかの要因により、抵抗
変化が発生すると、前述と同様にオフセット電圧V2に
変化の傾向が見られる。一方、変化の傾向を検出するた
めに、図示してあるように、それら勾配θを使用しても
よい。また、図示はしていないが、これらの各出力V
1、V2を使用し、これらの和(V1+V2)、差(V1−
V2)の値で検定してもその効果は損なわれない。すな
わち、判定指標を2重化でき、より確度の高い経時変化
の判定を達成できる。
抗体111と113で構成されるブリッジ構成体の抵抗
体111に何らかの要因により抵抗変化が発生すると、
オフセット電圧V1は増加の傾向を取る(時間T3〜T4
の間)。したがって、これはハード構成上、差圧センサ
が何らかの要因により経時変化が発生し、この量が許容
オフセット値(抵抗値のバラツキ、温度係数、ピエゾ抵
抗係数のバラツキ等を含めた値)を超えたものと判断で
きる。他方、もう1対のブリッジ構成体の抵抗体11
2、114のいずれか一方に何らかの要因により、抵抗
変化が発生すると、前述と同様にオフセット電圧V2に
変化の傾向が見られる。一方、変化の傾向を検出するた
めに、図示してあるように、それら勾配θを使用しても
よい。また、図示はしていないが、これらの各出力V
1、V2を使用し、これらの和(V1+V2)、差(V1−
V2)の値で検定してもその効果は損なわれない。すな
わち、判定指標を2重化でき、より確度の高い経時変化
の判定を達成できる。
【0040】この場合、上記マイクロプロセッサ61
は、異常タスク処理(このタスクは一例であり、説明は
省く)を実行し、その演算結果の内容をD/A変換回路
67(図1)の出力信号であるアナログ信号に異常信号
を重畳させる。そして、上位の制御装置であるコンピュ
ータ540(図9)に送出し、伝送器の交換、あるいは
保守の必要性を知らしめることができる。
は、異常タスク処理(このタスクは一例であり、説明は
省く)を実行し、その演算結果の内容をD/A変換回路
67(図1)の出力信号であるアナログ信号に異常信号
を重畳させる。そして、上位の制御装置であるコンピュ
ータ540(図9)に送出し、伝送器の交換、あるいは
保守の必要性を知らしめることができる。
【0041】図8に、その送出される信号例を示す。図
8において、時刻T3までは正常な信号値を示している
が、時刻T4ではアナログ信号に異常信号91が重畳さ
れている。この異常信号91は、経時変化を認識できる
コードを有しており、また、送出される信号は認識コー
ドに付随して出力信号を送信している。この異常情報は
再度メモリ(EEPROM)62に格納され、機器を処
分するまで保存される。
8において、時刻T3までは正常な信号値を示している
が、時刻T4ではアナログ信号に異常信号91が重畳さ
れている。この異常信号91は、経時変化を認識できる
コードを有しており、また、送出される信号は認識コー
ドに付随して出力信号を送信している。この異常情報は
再度メモリ(EEPROM)62に格納され、機器を処
分するまで保存される。
【0042】上述の異常タスク処理においては、当然の
ことながら下記の内容が十分考慮されなければならな
い。すなわち、上述の各抵抗体が同時に変化した場合に
は、出力V1、V2あるいはV1+V2、V1−V2の値は全
く変化しないので、この判断をどうするかが問題にな
る。しかし、上述したようにこの同時変化が起る場合の
要因としては、(1)何らかの要因により、プロセス流
体温度が急変した場合、あるいは(2)差圧伝送器のプ
ロセス流体と接する接液ダイアフラムが破損し、内部の
圧力バランスが変化した場合等である。これらの要因に
対しては、通常のタスクすなわち、EPROM内の圧力
−温度−静圧マップからの推定値により容易に判断でき
るため、問題とはならず、上述の経時変化指標とは区別
できる。
ことながら下記の内容が十分考慮されなければならな
い。すなわち、上述の各抵抗体が同時に変化した場合に
は、出力V1、V2あるいはV1+V2、V1−V2の値は全
く変化しないので、この判断をどうするかが問題にな
る。しかし、上述したようにこの同時変化が起る場合の
要因としては、(1)何らかの要因により、プロセス流
体温度が急変した場合、あるいは(2)差圧伝送器のプ
ロセス流体と接する接液ダイアフラムが破損し、内部の
圧力バランスが変化した場合等である。これらの要因に
対しては、通常のタスクすなわち、EPROM内の圧力
−温度−静圧マップからの推定値により容易に判断でき
るため、問題とはならず、上述の経時変化指標とは区別
できる。
【0043】以上のように、本発明の一実施例によれ
ば、差圧センサ自身の経時変化を必要に応じて、迅速
に、しかも高い確度でプラントの保守担当者や運転担当
者に知らしめることができるので、その対処が非常に容
易となり省力化が計れるとともに、プラントの稼動率を
損なうことなくその品質を維持できる。また、プラント
の日常点検の現場パトロール時にも随時、表示部65あ
るいはハンドヘルドコンピュータ550(図9)で確認
できるので、プラント等の運転をより効率的に運用でき
る。つまり、上記一実施例によれば、プラント等の運転
を休止する必要無く、経時変化を容易に検出可能な複合
機能形圧力検出器を実現することができる。
ば、差圧センサ自身の経時変化を必要に応じて、迅速
に、しかも高い確度でプラントの保守担当者や運転担当
者に知らしめることができるので、その対処が非常に容
易となり省力化が計れるとともに、プラントの稼動率を
損なうことなくその品質を維持できる。また、プラント
の日常点検の現場パトロール時にも随時、表示部65あ
るいはハンドヘルドコンピュータ550(図9)で確認
できるので、プラント等の運転をより効率的に運用でき
る。つまり、上記一実施例によれば、プラント等の運転
を休止する必要無く、経時変化を容易に検出可能な複合
機能形圧力検出器を実現することができる。
【0044】図9は本発明のプロセス状態検出器を、プ
ロセス状態を監視、制御する上位機器に接続した場合の
プロセス制御システムの例を示す。図9において、50
0は、被測定物を通過させるパイプライン、510はオ
リフィス、540は制御システムである。2線式伝送路
541に接続されたプロセス状態検出器520(差圧)
及び530(圧力)の経時変化状態は、ハンドヘルドコ
ンピュータ550あるいはオペレータズコンソールに接
続することにより、プロセス現場から離れた場所でも知
ることができるようになる。またオペレータズコンソー
ル以外でも、2線式伝送路541に接続されたハンドヘ
ルドコンピュータ550においてもプロセス状態検出器
の経時変化状態を検出することが可能になる。
ロセス状態を監視、制御する上位機器に接続した場合の
プロセス制御システムの例を示す。図9において、50
0は、被測定物を通過させるパイプライン、510はオ
リフィス、540は制御システムである。2線式伝送路
541に接続されたプロセス状態検出器520(差圧)
及び530(圧力)の経時変化状態は、ハンドヘルドコ
ンピュータ550あるいはオペレータズコンソールに接
続することにより、プロセス現場から離れた場所でも知
ることができるようになる。またオペレータズコンソー
ル以外でも、2線式伝送路541に接続されたハンドヘ
ルドコンピュータ550においてもプロセス状態検出器
の経時変化状態を検出することが可能になる。
【0045】図10に、本発明の他の実施例を示す。上
述した図1の例は差圧を検出するものであるのに対し、
この図10の例は、半導体複合センサ100がプロセス
の圧力を検出する場合の例である。図10において、半
導体複合センサ100内に主歪センサである圧力センサ
105、補正センサである温度センサ103以外に、上
記圧力センサ105及び温度センサ103とその製作法
を同じにするダミーの拡散抵抗体(構成体変化検出用抵
抗素子)104が設置される。そして、スイッチング部
90には、圧力センサ105からの出力信号及び基準抵
抗体部80からの出力信号の他に、ダミー抵抗104か
らの出力信号も供給される。このダミー抵抗と基準抵抗
80とによるブリッジのオフセット電圧は、配線抵抗等
が変化した場合も変化する。これにより、半導体複合セ
ンサ100の主歪センサである圧力センサ105の経時
変化ばかりでなく、半導体複合センサ100の構成体
(図1における固定台等を含めたもの)そのものの経時
変化をも検出できるので、より一層の機器の信頼性を得
ることができる。
述した図1の例は差圧を検出するものであるのに対し、
この図10の例は、半導体複合センサ100がプロセス
の圧力を検出する場合の例である。図10において、半
導体複合センサ100内に主歪センサである圧力センサ
105、補正センサである温度センサ103以外に、上
記圧力センサ105及び温度センサ103とその製作法
を同じにするダミーの拡散抵抗体(構成体変化検出用抵
抗素子)104が設置される。そして、スイッチング部
90には、圧力センサ105からの出力信号及び基準抵
抗体部80からの出力信号の他に、ダミー抵抗104か
らの出力信号も供給される。このダミー抵抗と基準抵抗
80とによるブリッジのオフセット電圧は、配線抵抗等
が変化した場合も変化する。これにより、半導体複合セ
ンサ100の主歪センサである圧力センサ105の経時
変化ばかりでなく、半導体複合センサ100の構成体
(図1における固定台等を含めたもの)そのものの経時
変化をも検出できるので、より一層の機器の信頼性を得
ることができる。
【0046】上述のように、図10の例によれば、図1
の例と同様な効果を得ることができる他、複合機能形圧
力検出器のセンサ部以外の部分の経時変化も検出可能と
なる。なお、上述した例においては、基準抵抗体部80
を受圧部70及び増幅部60の外部に配置したが、基準
抵抗体部80は、増幅部60内あるいは受圧部70内あ
るいは半導体複合センサ部100のハウジング4内の配
線基板上に設置することもできる。
の例と同様な効果を得ることができる他、複合機能形圧
力検出器のセンサ部以外の部分の経時変化も検出可能と
なる。なお、上述した例においては、基準抵抗体部80
を受圧部70及び増幅部60の外部に配置したが、基準
抵抗体部80は、増幅部60内あるいは受圧部70内あ
るいは半導体複合センサ部100のハウジング4内の配
線基板上に設置することもできる。
【0047】さらに、上述した図1の例においては、半
導体複合センサ部100の主歪センサである差圧センサ
の各抵抗と基準抵抗体との2組のブリッジ構成として例
示してあるが、静圧センサの各抵抗と基準抵抗体との2
つのブリッジ構成も可能であることはいうまでもない。
また、構成によっては差圧センサ、静圧センサの両者を
使用した経時変化検出システムも可能である。このよう
に構成すれば、さらに高精度及び高信頼性を有する経時
変化検出を実現することができる。
導体複合センサ部100の主歪センサである差圧センサ
の各抵抗と基準抵抗体との2組のブリッジ構成として例
示してあるが、静圧センサの各抵抗と基準抵抗体との2
つのブリッジ構成も可能であることはいうまでもない。
また、構成によっては差圧センサ、静圧センサの両者を
使用した経時変化検出システムも可能である。このよう
に構成すれば、さらに高精度及び高信頼性を有する経時
変化検出を実現することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、以下のような効果がある。差圧検出手段
と、温度検出手段と、静圧検出手段と、検出された差圧
を温度と静圧とにより補正する演算手段とを有する複合
機能形圧力検出器において、基準信号発生手段を備え、
演算手段は、差圧検出手段からの出力信号と、基準信号
発生手段からの出力信号との履歴情報に基づいて、差圧
検出手段の経時変化を検出する。また、圧力検出手段
と、温度検出手段と、検出された圧力を温度により補正
する演算手段とを有する複合機能形圧力検出器におい
て、基準信号発生手段を備え、演算手段は、圧力検出手
段からの出力信号と、基準信号発生手段からの出力信号
との履歴情報に基づいて、圧力検出手段の経時変化を検
出する。したがって、プラント等の運転を休止する必要
無く、経時変化を容易に検出可能な複合機能形圧力検出
器を実現することができる。また、本発明によれば、複
合機能形の差圧検出手段及び圧力検出手段の経時変化を
把握できるので、より精度の高い差圧、あるいは圧力信
号を得ることができ、プラントの制御精度を向上するこ
とができる。さらに、圧力検出器の寿命予測が可能とな
るため、保守管理の工数を大幅に低減できるという効果
もある。
ているため、以下のような効果がある。差圧検出手段
と、温度検出手段と、静圧検出手段と、検出された差圧
を温度と静圧とにより補正する演算手段とを有する複合
機能形圧力検出器において、基準信号発生手段を備え、
演算手段は、差圧検出手段からの出力信号と、基準信号
発生手段からの出力信号との履歴情報に基づいて、差圧
検出手段の経時変化を検出する。また、圧力検出手段
と、温度検出手段と、検出された圧力を温度により補正
する演算手段とを有する複合機能形圧力検出器におい
て、基準信号発生手段を備え、演算手段は、圧力検出手
段からの出力信号と、基準信号発生手段からの出力信号
との履歴情報に基づいて、圧力検出手段の経時変化を検
出する。したがって、プラント等の運転を休止する必要
無く、経時変化を容易に検出可能な複合機能形圧力検出
器を実現することができる。また、本発明によれば、複
合機能形の差圧検出手段及び圧力検出手段の経時変化を
把握できるので、より精度の高い差圧、あるいは圧力信
号を得ることができ、プラントの制御精度を向上するこ
とができる。さらに、圧力検出器の寿命予測が可能とな
るため、保守管理の工数を大幅に低減できるという効果
もある。
【図1】本発明の一実施例である複合機能形圧力検出器
の概略構成図である。
の概略構成図である。
【図2】複合機能形センサチップの概略断面図である。
【図3】複合機能形センサチップの平面図である。
【図4】複合機能形センサチップの回路図である。
【図5】複合機能形センサチップの回路と基準抵抗体部
との接続関係を示す回路図である。
との接続関係を示す回路図である。
【図6】入力圧力と出力電圧との関係を示すグラフであ
る。
る。
【図7】センサ出力の経時変化を示すグラフである。
【図8】検出器出力の経時変化の表示例を示す図であ
る。
る。
【図9】本発明をプラント等におけるプロセス機器に適
用した場合の全体概略構成図である。
用した場合の全体概略構成図である。
【図10】本発明の他の実施例の概略構成図である。
1 複合機能センサチップ 2 固定台 4 ハウジング 31 A/D及びD/A変換回路 51 PROM 60 増幅部 61 マイクロプロセッサ 62 E2PROM 63 デジタルI/O 65 表示器 67 D/A変換回路 70 受圧部 80 基準抵抗体部 90 スイッチング部 101 差圧センサ 102 静圧センサ 103 温度センサ 104 ダミー抵抗 105 圧力センサ 111〜114 差圧抵抗体 151〜154 静圧抵抗体 155 感温抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−61637(JP,A) 特開 昭63−55403(JP,A) 特開 平2−310402(JP,A) 特開 昭56−48529(JP,A) 特開 平5−109460(JP,A) 特開 平3−289569(JP,A) 特許2797880(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 13/06 G01L 9/00 G01L 9/04
Claims (10)
- 【請求項1】プロセス流体の圧力に応じて抵抗値が変化
する検出抵抗素子を用いて少なくとも差圧を検出する差
圧検出器において、 基準抵抗素子と、 上記検出抵抗素子によって得られる出力値と、上記基準
抵抗素子を用いて得られる基準出力値との履歴情報に基
づき、上記検出抵抗素子の経時変化を検出する演算手段
と、 を備えることを特徴とする差圧検出器。 - 【請求項2】被測定物により発生される差圧を検出する
差圧検出手段と、温度を検出する温度検出手段と、被測
定物の静圧を検出する静圧検出手段と、差圧検出手段に
より検出された差圧を、検出された温度と静圧とにより
補正する演算手段とを有する複合機能形圧力検出器にお
いて、 一つ以上の基準抵抗素子を有する基準信号発生手段を備
え、 上記差圧検出手段は、差圧に応じて抵抗値が変化す
る少なくとも2つの抵抗素子を有し、上記演算手段は、
上記抵抗素子と基準抵抗素子とにより形成されるブリッ
ジ回路のオフセット電圧の履歴情報に基づいて、差圧検
出手段の経時変化を検出することを特徴とする複合機能
形圧力検出器。 - 【請求項3】請求項2記載の複合機能形圧力検出器にお
いて、上記差圧検出手段の抵抗素子は、入力差圧に対し
て抵抗値が単一増加する抵抗素子と、入力差圧に対して
抵抗値が単一減少する抵抗素子とからなり、上記基準信
号発生手段の基準抵抗素子は、単一増加する抵抗素子及
び単一減少する抵抗素子のそれぞれと、ブリッジ回路を
形成し、それぞれのブリッジ回路のオフセット電圧の履
歴情報に基づいて、差圧検出手段の経時変化を検出する
ことを特徴とする複合機能形圧力検出器。 - 【請求項4】請求項2記載の複合機能形圧力検出器にお
いて、上記静圧検出手段は、静圧に応じて抵抗値が変化
する少なくとも2つの抵抗素子を有し、上記演算手段
は、上記静圧検出手段の2つの抵抗素子と基準抵抗素子
とにより形成されるブリッジ回路のオフセット電圧の履
歴情報に基づいて、静圧検出手段の経時変化も検出する
ことを特徴とする複合機能形圧力検出器。 - 【請求項5】請求項4記載の複合機能形圧力検出器にお
いて、上記静圧検出手段の抵抗素子は、入力静圧に対し
て抵抗値が単一増加する抵抗素子と、入力静圧に対して
抵抗値が単一減少する抵抗素子とからなり、上記基準信
号発生手段の基準抵抗素子は、静圧検出手段の単一増加
する抵抗素子及び単一減少する抵抗素子のそれぞれと、
ブリッジ回路を形成し、それぞれのブリッジ回路のオフ
セット電圧の履歴情報に基づいて、静圧検出手段の経時
変化を検出することを特徴とする複合機能形圧力検出
器。 - 【請求項6】請求項3又は4記載の複合機能形圧力検出
器において、上記演算手段は、上記各ブリッジのオフセ
ット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差を、所定
の時間毎に検出することを特徴とする複合機能形圧力検
出器。 - 【請求項7】請求項3又は4記載の複合機能形圧力検出
器において、上記演算手段により、上記各ブリッジのオ
フセット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差が、
任意の時間に検出されることを特徴とする複合機能形圧
力検出器。 - 【請求項8】請求項3又は4記載の複合機能形圧力検出
器において、警報表示手段を、さらに備え、上記演算手
段は、上記各ブリッジのオフセット電圧の各値、あるい
はそれらの和、又は差が所定の範囲を越えたときに、上
記警報表示手段に警報を表示させることを特徴とする複
合機能形圧力検出器。 - 【請求項9】請求項3又は4記載の複合機能形圧力検出
器において、上記演算手段は、上記各ブリッジのオフセ
ット電圧の各値、あるいはそれらの和、又は差の経時変
化の勾配を検出することにより、差圧又は静圧検出手段
の経時変化を予測することを特徴とする複合機能形圧力
検出器。 - 【請求項10】プロセス流体の圧力に応じて抵抗値が変
化する検出抵抗素子を用いて圧力を検出する圧力検出器
において、 基準抵抗素子と、 上記検出抵抗素子によって得られる出力値と、上記基準
抵抗素子を用いて得られる基準出力値との履歴情報に基
づき、上記検出抵抗素子の経時変化を検出する演算手段
と、 を備えることを特徴とする圧力検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18994993A JP3150500B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 複合機能形圧力検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18994993A JP3150500B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 複合機能形圧力検出器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0743234A JPH0743234A (ja) | 1995-02-14 |
JP3150500B2 true JP3150500B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=16249898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18994993A Expired - Fee Related JP3150500B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 複合機能形圧力検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3150500B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11181403B2 (en) * | 2019-09-24 | 2021-11-23 | Rosemount Inc. | Process variable sensor testing |
CN115628840B (zh) * | 2022-12-20 | 2023-03-28 | 深圳市新凯来技术有限公司 | 一种压力传感器和电子设备 |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP18994993A patent/JP3150500B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0743234A (ja) | 1995-02-14 |
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---|---|---|---|
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