JP3150348U - 貝合わせ用の貝 - Google Patents

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【課題】従来、貝遊びの貝を、簡単に、かつ美麗に作成できる貝合わせ用の貝を開発・提供することにある。【解決手段】貝合わせ用の貝において、蛤貝本体(1)の内面に、水で薄めたボンド液を塗布した層(2)を形成し、該層(2)に、予め、貝本体(1)の内面に添わせ、かつ、余白を残した友禅和紙(3)を装着し、該友禅和紙(3)の上に、被膜層(4)を形成し、かつ、つや出しのニス層(5)を形成してなることを特徴とする貝合わせ用の貝から構成される。【選択図】 図1

Description

この考案は、貝合わせ用の貝に関するものである。
従来、貝合わせは、蛤などの二枚貝が、対となる貝殻しか組み合わせることができない性質を利用し、裏返しに置いた貝殻のペアを選ぶようにして遊ぶものでる。
そして、この貝合わせは、平安時代より行われた遊びであるが、江戸時代には、蛤殻を使用し、内側を蒔絵や金箔で装飾されたものを使用していた。
この貝合わせは、「神経衰弱」に似たゲームとして、現在でも密かなブームとして長く続いている。
しかし、貝の内面に、着色し、文字や絵を描いたり、内面に金箔を貼る等の作業は煩雑であった。
見当たらない
そこで、この考案の課題は、従来、貝遊びの貝を、簡単に、かつ美麗に作成できる貝合わせ用の貝を開発・提供することにある。
上記の課題を解決するため、本件の考案者は、友禅ひな形から図形を使用した和紙、友禅染めをした和紙、即ち,友禅和紙に着目し、これを貝の内面に貼る貝合わせ用の貝を開発・提供することにある。
1) この考案によると、貝合わせの貝において、蛤貝本体(1)の内面に、水で薄めたボンド液を塗布した層(2)を形成し、該層(2)に、予め、貝本体(1)の内面に添わせ、かつ、余白を残した友禅和紙(3)を装着し、該友禅和紙(3)の上に、被膜層(4)を形成し、かつ、つや出しのニス層(5)を形成してなり、被膜層(4)ボンドは乾燥すると透明になり、該被膜層によって友禅和紙(3)の色、艶がはっきりと綺麗に出る。
2) また、友禅和紙(3)を使用するため、絵の描けない人でも簡単につくれ、また、蛤貝本体(1)の大・小を問わずつくれ、天然素材である蛤貝の有効利用が図れる。
3) さらに、蛤貝本体(1)に友禅和紙(3)を貼るため、模様が引き立ち、さらに、蛤貝の補強になり、実際に遊んでいても割れ難く、また、日本文化の伝承に繋がる等極めて有益なる効果を奏する。
この考案の一実施例を示し、(a)は斜視図であり、(b)は、蛤貝の拡大断面図である。 この考案の制作工程を示す説明図である。
以下、本考案について詳細に説明する。なお、本考案においては、以下の記述に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲においては適宜変更可能である。
本考案の一実施例を図面に基づいて詳述すると、貝合わせ用の貝において、蛤貝本体(1)の内面に、水で薄めたボンド液を塗布した層(2)を形成し、該層(2)に、予め、貝本体(1)の内面に添わせ、かつ、余白を残した友禅和紙(3)を装着し、該友禅和紙(3)の上に、被膜層(4)を形成し、かつ、つや出しのニス層(5)を形成してなることを特徴とする貝合わせ用の貝から構成される。
次に、この考案の作成工程を詳述すると、
1) 蛤貝の準備する工程
2) 和紙の形をつくる工程
3) 和紙を貼る工程
4) 被膜の工程
5) つや出し工程
からなるものであり、これらの工程に従って、個々に説明する。
蛤貝の準備する工程ににいては、蛤貝(1)の殻の内側に付いている貝柱・身などを、きれいに取り除き、一週間くらいぬるま湯につけておく。その後蛤貝の内側・外側ともに、タワシで洗う。そして、貝の外側の薄皮を剥いで、ツルツルに磨き、あるいは、外側の薄皮を剥がないで、貝の縞や模様がよく見えるようにする。そして、磨いた貝をよく洗って乾燥し、その後、ひび割れや欠けがないか点検する必要がある。
尚、蛤貝(1)の殻の外側の薄皮を綺麗にはぎ取る他の手段として、炭酸水素ナトリウム(重曹)の溶液に浸すことにより、薄皮がうまく剥がれる。
次に、和紙の形をつくる工程においては、和紙上に貝を載せた場合、一対の貝が載る大きさの四角形の友禅和紙(3)を用意し、この和紙上に、開いた一対の貝殻を置き、貝殻の繋がっている部分を和紙の対角線上におき、該対角線に添って、和紙を切断して、二枚の三角形状にする。また、繋がっている貝を外す。そして、それぞれの貝の内側の上に三角形の和紙を載せ、貝の一番窪んだ箇所に両方の親指で押圧し、和紙を窪みに添わせる。 そして、その状態の貝殻と和紙とを一緒に引っ繰り返し、貝殻の外輪郭より五mmくらいの余裕を残して、カットする。そして、和紙を貝殻から外し、しわの寄っている箇所5ケ所ぐらいに切り込みを入れ、完了する。
さらに、和紙を貼る工程は、木工用ボンドを少量の水で薄めておき、このボンド液で和紙(3)を貝殻(1)に貼着するものであるが、貝の形に切った和紙の裏に、竹串などを利用して、まんべんなく付け、和紙がボンド液の水分を含んで柔らかくなる頃を見計らって、貝殻の内側に貼っていく。貝殻の口の方から紙の余裕5mm位を残して貼り始め、左右へ両手の親指をずらしながら、しわが寄らないように貼る。頂点の耳の処は、切り込みが入っているので少しづつ重なり合うことになる。
ボンドが乾かないうちに、(和紙が水分を含んでいるうちに)全体をみて最小限のしわですむように点検しなおす。尚、しわが寄らないように、和紙を伸ばしすぎると乾いたら和紙が縮んで、貝殻と和紙の間が浮いて離れ、つっぱるので注意する。
そして、完全に乾いてから貝殻より5mm出ている和紙をカットするが、貝殻の外側(和紙う貼っていない方)から見て、余分の和紙をカットする。尚、ハサミの刃を斜めに当てて切るときれいに切れる。
このように、和紙が貝殻からはみ出していないか点検する。若し、和紙が貝殻からはみ出してハサミで切り取れない時にはサンドペーパーで削る。
当然、もう一方の貝殻も同様の工程で和紙を貼る。
そして、被膜の工程は、貝殻に和紙を貼り終えて、貝が乾いた状態で、ボンド(水の入っていない物)を指につけて和紙の部分全体にまんべん無く塗布する。乾燥すると、ボンドは透明になる。
さらに、つや出し工程は、ニスをうすめ液で、少し薄めておき、該液で被膜した貝殻の上に刷毛等で塗布する。尚、ニスが薄い時は、前に塗ったニスが乾いてから重ね塗りをする。また、貝殻の外側に、うすめたニスを塗れば補強になるが、つや無しの自然状態がよければ、そのままにする。
最後に、貝殻の蝶番の部分を嵌めて二枚の貝殻が合うか、いなか、確認をする。
この考案によると、貝合わせ用の貝製造技術を確立し、それに基づいて製造・販売することにより、産業上の利用可能性があるものである。
1 蛤貝本体
2 ボンド液を塗布した層
3 友禅和紙
4 被膜層
5 つや出しのニス層

Claims (1)

  1. 貝合わせの貝において、蛤貝本体(1)の内面に、
    水で薄めたボンド液を塗布した層(2)を形成し、
    該層(2)に、予め、貝本体(1)の内面に添わせ、かつ、余白を残した友禅和紙(3)を装着し、
    該友禅和紙(3)の上に、被膜層(4)を形成し、
    かつ、つや出しのニス層(5)を形成してなる
    ことを特徴とする貝合わせ用の貝。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107584955A (zh) * 2016-07-06 2018-01-16 厦门小嶝休闲渔村开发有限公司 一种扇贝工艺品及其制作方法

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