JP3149393U - 巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司 - Google Patents

巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司 Download PDF

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Abstract

【課題】1枚のフィルムで、海苔はもとより、巻寿司の両側面も含め全体を完全に被覆包装できる構成であり、消費者が包装を解く際に、ごく簡単な操作にて海苔が巻かれた巻寿司を得ることができ、ラベルも本体と同様の素材とした巻寿司包装用フィルムを開発する。【解決手段】引き裂き誘導性を有する合成樹脂製フィルムの中央にH字状の切断用の誘導舌片を設け、海苔を封入したフィルムを巻寿司の本体に巻回包装させた際に誘導舌片の端部がフィルムの端部から突出するような長さに誘導舌片の長さを設定している巻寿司包装用フィルムを提供する。【選択図】 図1

Description

本考案は、巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司に関するものであり、さらに詳しくは、次の構成の巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司に関するものである。
<構成1>
一部に海苔を収容し、巻寿司の本体の左端部と右端部を包装した後に巻寿司の本体に巻回させて巻寿司を包装する巻寿司包装用フィルムにおいて、上辺と下辺の長さが等しく、左辺と右辺の長さがが等しい1枚の長方形状の引き裂き誘導性を有する合成樹脂製フィルムを用い、該フィルムの引き裂き誘導方向を上下とした場合に、中央から下部を海苔収容部とし、上部を巻寿司の本体の本体収容部とし、海苔収容部と本体収容部の境界部分に、フィルムの左辺から左辺に垂直に折り用切れ目を設け、右辺から右辺に垂直に折り用切れ目を設け、海苔収容部の左翼と右翼を内側に折り返して袋状にした袋部に海苔を封入できるように構成し、本体収容部の中央にH字状の切断用切れ目を設けて切断用切れ目の下部を誘導舌片、上部を切断舌片とし、海苔収容部に海苔を収容し、本体収容部に巻寿司の本体を収容して巻寿司の本体の左端部と右端部を包装した後に巻寿司の本体に完全に巻回させた際に、誘導舌片の端部がフィルムの端部から突出するような長さに誘導舌片の長さを設定していることを特徴とする巻寿司包装用フィルム。
<構成2>
上辺あるいは下辺の長さを220mm〜240mm、左辺あるいは右辺の長さを280mm〜340mmとし、左辺あるいは右辺の長さの65%から70%に当たる縦方向の長さを有する中央から下部を海苔収容部とし、残る上部を巻寿司の本体の本体収容部となし、左右の折り用切れ目は、夫々上辺あるいは下辺の長さの25%から27%の長さとし、誘導舌片の上下方向の長さを左辺あるいは右辺の長さの20%から29%とし、切断舌片の上下方向の長さを20mm〜30mmとし、誘導舌片及び切断舌片の左右方向の幅を15mm〜78mmとし、H字状の切断用切れ目の上端から上辺までの距離を10mm〜20mmとしたことを特徴とする構成1に記載の巻寿司包装用フィルム。
<構成3>
構成2の巻寿司包装用フィルムの左の折り用切れ目の右端を上端として下方に垂直に延伸された折れ線にそってフィルムの海苔収容部の左翼を折り返し、右の折り用切れ目の左端を上端として下方に垂直に延伸された折れ線にそってフィルムの海苔収容部の右翼を折り返して袋部を形成し、該袋部内に全形板海苔を長辺にて半切した海苔を収容後、フィルムの下端部分を熱圧着して全体形状をT字状となしたことを特徴とする海苔入り巻寿司包装用フィルム。
<構成4>
構成3に記載の海苔入り巻寿司包装用フィルムの本体収容部に長手方向を上辺あるいは下辺に平行にして海苔を巻いていない状態の円筒形状の巻寿司の本体を載置し、本体収容部の左翼にて巻寿司の本体の左端部を被覆し、本体収容部の右翼にて巻寿司の本体の右端部を被覆し、巻寿司の本体を本体収容部ごと下方に転動させつつ、誘導舌片を誘導舌片の下端にて裏面の下方に折り返しながら、さらに巻寿司の本体を転動させて誘導舌片の端部が突出する状態となし、さらに接着層のある引き裂き誘導性を有する合成樹脂製のラベルにて海苔入り巻寿司包装用フィルムの下端を既に巻寿司の本体に巻回されている部分に固着させたことを特徴とする海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司。
従来、巻寿司用フィルム及び海苔入り巻寿司用フィルム及び海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司に関する発明・考案は多く開示されているが、そのうちの一部を先行技術文献の項に示す。
特許文献1の「のりを巻くすし」及び特許文献2の「携帯用のり巻き」は、当該技術分野においては比較的早い時期に開示された発明あるいは考案と思われるが、特許文献1の「のりを巻くすし」は海苔を三角形状の係止舌片にて係止した1枚のフィルムにて巻寿司本体を被覆包装する。また、特許文献2の「携帯用のり巻き」も複雑に折りたたまれた海苔収容済みの1枚のフィルムにて巻寿司本体を被覆包装する。
しかしながら、 特許文献1の発明及び特許文献2の考案における最大の問題点は、巻寿司本体の胴部は包装されても、円形状の側面部は両面ともに包装されないという点であり、完全包装ではないゆえに、流通過程や購買後における衛生上の問題や、巻寿司本体の乾燥が側面から促進されるという問題が発生することは明らかである。
そしてまた、海苔部分も側面まで完全に被覆包装されていないので、この部分から湿気が侵入して、開封時には海苔のパリパリ感が損なわれている恐れもある。また、特許文献1の発明においては、三角形状の係止舌片にて海苔を係止しているだけなので、開封時に海苔が不安定となり、位置ずれや脱落を起こす可能性も考えられる。
上記の点、すなわち、側面が開放状態であるという問題点の改良を試みたのが、特許文献3の「棒状米飯加工食品の包装体」及び特許文献4の「米飯加工食品の製造兼用包装体」である。これらの考案においては、いずれも、包装用フィルムをT字状となし、Tの縦棒の部分に海苔を収容し、Tの横棒の部分にて巻寿司の両側面を囲繞して包装するという構成をとっており、このような構成によって、確かに巻寿司の両側面が露出されたままになるという問題点は解消された。
しかしながら、今度は、これにより新たな問題点が生じてくることとなった。すなわち、包装用フィルムをT字状となすために、フィルムが1枚ではすまなくなり、フィルム枚数が複数になってしまうという問題である。すなわち、特許文献3の「棒状米飯加工食品の包装体」においては、Tの横棒部分を縦棒部分とは別のフィルムとしているし、下記特許文献4の「米飯加工食品の製造兼用包装体」においては、両者は同体であるものの、さらに別の「引出し用フィルム」という構成を必要とする。
このように、フィルムの枚数が増えたり、別のフィルムを加えたりすると、それは直ちに生産ラインの複雑化につながり、最終的にはコストの上昇というマイナス要因として現れる。また、展開時(消費者による使用時)にも複雑な操作を要して包装を解くということにもつながりかねない。消費者は、複雑な操作を要する製品は敬遠する傾向にあるので、この点は、販売現場における売れ行き不振に直結する。
なお、消費者による包装の展開時には、多くの発明・考案が、「引き裂き誘導」すなわち、包装用フィルムを一定の方向に引き裂くことによって簡単に包装を解く技術を採用している。特許文献3、4、6、7、においては、この「引き裂き誘導」に関する技術内容が開示されている。このような一定の方向に引き裂くという操作に対してふさわしい素材としては高密度ポリエチレン等が挙げられるが、特許文献5には、「引き裂き誘導」に関してではないが、高密度ポリエチレンを包装用フィルムとして用いる技術内容が開示されている。
なお、上記のような包装用フィルムを用いて海苔と巻寿司本体を収納した製品は、巻寿司本体に包装用フィルムを巻回させて端部にラベルを貼着して巻き状態を固定するのが通常である。ラベルは巻き留め用としてのみならず、表面に製品の名称や製造年月日、使用材料等の諸情報が印刷されることが普通であり、情報媒体としても機能している。
しかしながら、端部にこのようなラベルが貼着された場合、ラベルは通常紙などの包装用フィルムとは異なる材質にて製造されるケースが多いため、包装用フィルム本体に「引き裂き誘導」に関する技術内容が応用してあっても、このラベルのところで引き裂き線が停止され、そこからはさらに力を加えて引き裂かねばならないことも多い。
特許文献7には、ラベルも本体と同一材質にて製造する旨の技術内容が開示されているが、特許文献7においてはリサイクル的観点からラベルも本体と同一材質にて製造するとしているだけで、上記「引き裂き誘導」が円滑に行われるための技術的配慮に関してはなんら記載がない。しかしながら、上述のように、ラベルのところで円滑な「引き裂き誘導」が阻害されるケースは非常に多く、この点の解決もまた一つの問題点となっている。
以上より、本考案の解決すべき課題を以下のとおりに設定した。
<課題1>
巻寿司包装用フィルムは、1枚で、海苔はもとより、巻寿司の両側面も含め全体を完全に被覆包装できる構成のものとする。
<課題2>
消費者が包装を解く際に、ごく簡単な操作にて海苔が巻かれた巻寿司を得ることができるような構成のものとする。
<課題3>
「引き裂き誘導」が容易に可能な素材を用いる。
<課題4>
ラベルについても本体と同様の円滑な「引き裂き誘導」を実現する。
本考案は、上記課題を実現するためになされたものであり、以下に示す解決手段を提供する。
<解決手段1>
一部に海苔を収容し、巻寿司の本体の左端部と右端部を包装した後に巻寿司の本体に巻回させて巻寿司を包装する巻寿司包装用フィルムにおいて、上辺と下辺の長さが等しく、左辺と右辺の長さがが等しい1枚の長方形状の引き裂き誘導性を有する合成樹脂製フィルムを用い、該フィルムの引き裂き誘導方向を上下とした場合に、中央から下部を海苔収容部とし、上部を巻寿司の本体の本体収容部とし、海苔収容部と本体収容部の境界部分に、フィルムの左辺から左辺に垂直に折り用切れ目を設け、右辺から右辺に垂直に折り用切れ目を設け、海苔収容部の左翼と右翼を内側に折り返して袋状にした袋部に海苔を封入できるように構成し、本体収容部の中央にH字状の切断用切れ目を設けて切断用切れ目の下部を誘導舌片、上部を切断舌片とし、海苔収容部に海苔を収容し、本体収容部に巻寿司の本体を収容して巻寿司の本体の左端部と右端部を包装した後に巻寿司の本体に完全に巻回させた際に、誘導舌片の端部がフィルムの端部から突出するような長さに誘導舌片の長さを設定していることを特徴とする巻寿司包装用フィルム。
<解決手段2>
上辺あるいは下辺の長さを220mm〜240mm、左辺あるいは右辺の長さを280mm〜340mmとし、左辺あるいは右辺の長さの65%から70%に当たる縦方向の長さを有する中央から下部を海苔収容部とし、残る上部を巻寿司の本体の本体収容部となし、左右の折り用切れ目は、夫々上辺あるいは下辺の長さの25%から27%の長さとし、誘導舌片の上下方向の長さを左辺あるいは右辺の長さの20%から29%とし、切断舌片の上下方向の長さを20mm〜30mmとし、誘導舌片及び切断舌片の左右方向の幅を15mm〜78mmとし、H字状の切断用切れ目の上端から上辺までの距離を10mm〜20mmとしたことを特徴とする解決手段1に記載の巻寿司包装用フィルム。
<解決手段3>
解決手段2の巻寿司包装用フィルムの左の折り用切れ目の右端を上端として下方に垂直に延伸された折れ線にそってフィルムの海苔収容部の左翼を折り返し、右の折り用切れ目の左端を上端として下方に垂直に延伸された折れ線にそってフィルムの海苔収容部の右翼を折り返して袋部を形成し、該袋部内に全形板海苔を長辺にて半切した海苔を収容後、フィルムの下端部分を熱圧着して全体形状をT字状となしたことを特徴とする海苔入り巻寿司包装用フィルム。
<解決手段4>
解決手段3に記載の海苔入り巻寿司包装用フィルムの本体収容部に長手方向を上辺あるいは下辺に平行にして海苔を巻いていない状態の円筒形状の巻寿司の本体を載置し、本体収容部の左翼にて巻寿司の本体の左端部を被覆し、本体収容部の右翼にて巻寿司の本体の右端部を被覆し、巻寿司の本体を本体収容部ごと下方に転動させつつ、誘導舌片を誘導舌片の下端にて裏面の下方に折り返しながら、さらに巻寿司の本体を転動させて誘導舌片の端部が突出する状態となし、さらに接着層のある引き裂き誘導性を有する合成樹脂製のラベルにて海苔入り巻寿司包装用フィルムの下端を既に巻寿司の本体に巻回されている部分に固着させたことを特徴とする海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司。
本考案の解決手段1の考案によれば、1枚の引き裂き誘導性を有する合成樹脂製フィルムに数箇所の切れ目を入れてなる巻寿司包装用フィルムであるので、製造段階にての工程数も原材料も節約でき、さらに海苔収容部には海苔を収容でき、本体収容部には巻寿司の本体を、胴部のみならず両側面も含めて完全に被覆収容でき、極めて合理的かつ経済的な巻寿司包装用フィルムが実現可能である。
「引き裂き誘導」が容易に可能な素材を用いているので、消費者が包装を解く際にも、操作が簡単である。すなわち、消費者は、包装を解く際に、1枚のフィルムを、誘導舌片によって「引き裂き誘導」の方向に沿って引き裂くだけで簡単に海苔が巻かれた巻寿司を得ることができる。
本考案の解決手段2の考案によれば、解決手段1に記載の考案における巻寿司包装用フィルムの全体の寸法、折り用切れ目と切断用切れ目の位置と寸法、誘導舌片と切断舌片の寸法を詳細に規定している。これにより、全形が210mm×190mmのサイズの通常の板海苔を高さが190mm、幅が105mmとなるように裁断した半切板海苔を海苔収容部に収容し、所謂中巻と呼称される直径が40mmの巻寿司の本体をその両側面も含めて完全に包装することのできる巻寿司包装用フィルムを得ることができる。
本考案の解決手段3の考案によれば、解決手段2の考案の海苔収容部に全形が210mm×190mmのサイズの通常の板海苔を高さが190mm、幅が105mmとなるように半切した海苔を海苔収容部に完全に収容した海苔入り巻寿司包装用フィルムを得ることができる。
本考案の解決手段4の考案によれば、本考案の解決手段3の考案の海苔入り巻寿司包装用フィルムにて巻寿司の本体を巻回して海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司を得るための順序が具体的に開示されているので、本考案の解決手段3の考案の海苔入り巻寿司包装用フィルムを用いた海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司を得ることができる。
(a)本考案の実施例1に係る巻寿司包装用フィルムの平面図である。(b)本考案の実施例1に係る巻寿司包装用フィルムの正面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 本考案の(a)本考案の実施例1に係る巻寿司包装用フィルムに海苔を載置して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムとせんとする状態の説明図である。(b)本考案の実施例1に係る巻寿司包装用フィルムに海苔を載置して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムとせんとする状態の説明図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を載置して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司とせんとする状態の説明図である。(b)図3aのA−A線縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を巻回して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司とせんとする状態の説明図である。(b)図4aのB−B線縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を巻回して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司とせんとする状態の説明図である。(b)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を巻回して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司とせんとする状態の一部を省略した説明図である。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を巻回して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司とせんとする状態の説明図である。(b)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を巻回して本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司とせんとする状態の説明図である。(c)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに巻寿司の本体を巻回し終えて本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司が略完成した状態の説明図である。 (a)図6aのC−C線拡大縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。(b)図6bのD−D線拡大縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。(c)図6cのE−E線拡大縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司が完成した状態の外観斜視図である。(b)図8aの海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の中心部分の縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。(c)図8bの要部の拡大図である。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の作用を説明する説明図である。(b)図9aの状態の海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の中心部分の縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の作用を説明する説明図である。(b)図10aの状態の海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の中心部分の縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の作用を説明する説明図である。(b)図11aの状態の海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の一部を省略した中心部分の縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の作用を説明する説明図である。但し一部を省略して描いている。(b)図12aの状態の海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の中心部分の縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張し、また一部を省略して描いている。 (a)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の作用を説明する説明図である。但し一部を省略して描いている。(b)図13aの状態の海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の中心部分の縦断面図である。但し、フィルムの厚さを誇張し、また一部を省略して描いている。 (a)図13aの状態の海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司の正面図である。(b)本考案の実施例1に係る海苔入り巻寿司包装用フィルムに包装された巻寿司において、巻寿司包装用フィルムが全て取り去られ且つ巻寿司の本体に海苔が完全に巻回された状態の正面図である。 本考案の本考案の実施例1に係る巻寿司包装用フィルムにおいて、誘導舌片及び誘導舌片に誘導されて切断された部分が全て摘除された状態を示す外観斜視図である。 図15の状態の巻寿司包装用フィルムにおいて、切断舌片において左右が切断された状態を示す外観斜視図である。
本考案を実施するための最良の形態を、以下に、図面を参照しながら説明する。
図1aは、上記のように、実施例1の考案の巻寿司用フィルムF1の平面図である。図1aにて、1は巻寿司用フィルムF1を構成する引き裂き誘導性を有する合成樹脂製のフィルム、11は図1aにおけるフィルム1の上辺、12はフィルム1の下辺、13はフィルム1の左辺、14はフィルム1の右辺である。図1aは平面図であるが、以下には、便宜的に図1aにおける上辺11のある方を上方、下辺12のある方を下方として説明する。なお、実施例1にては、引き裂き誘導性を有する合成樹脂製フィルムとして、高密度ポリエチレン製のフィルムを使用しているが、高密度ポリエチレンの代わりに高密度ポリスチレンあるいは高密度ポリプロピレンなども当然使用可能である。
また、図1bはフィルム1の正面図である。本来、フィルム1の厚さは、図1bに示す状態であると無視できる程に薄いものであるが、ここでは、描画の便のために、ある程度の厚さを持たせて表示している。また、引き裂き誘導性を有する合成樹脂製のフィルム1の引き裂き誘導性の延長方向(矢印fで表示)は、図1aにおける左辺13あるいは右辺14に平行とする。なおXは中心軸である。
フィルム1は、平面視が長方形状で、上辺11と下辺12が同じ長さL1であり、左辺13と右辺14が同じ長さL2である。実施例1にては、L1=230mm、L2=310mmとしているが、L1の数値範囲としては、L1=220〜240mm、L2の数値範囲としてはL2=280〜340mmが適切と考えられる。L1、L2の数値範囲の限定の根拠については後述する。
フィルム1には、上辺11から長さL3だけ下方の位置、下片12から長さL4だけ上方の位置に、折り用切れ目21、22が設けられている。折り用切れ目21は左辺を左端とし、左辺13に対して垂直方向に長さL5にて設けられている。また、折り用切れ目22は右辺14を右端とし、右辺に対して垂直方向に長さL6にて設けられている。実施例1にては、L5=L6としている。
実施例1のフィルム1にては、L3=100mm、L4=210mm、L5=L6=60mmとされているが、各々の数値範囲としては、L3が左辺13あるいは右辺14の長さL2の30〜35%程度(したがってL4が65〜70%程度)、L5、L6が、上辺11あるいは下辺12の長さL1の25〜27%程度が適切であると考えられる。これらの数値範囲の根拠についても後述する。なお、折り用切れ目21、22から上の部分が、巻寿司の本体R(図3a参照)を収容する本体収容部MPとされ、折り用切れ目21、22から下の部分が海苔N(図2a参照)を収容する海苔収容部NPとされる。
フィルム1には、本体収容部MPの中央部にH字状の切断用切れ目3が設けられる。切断用切れ目3は、中心軸Xに対して対称形であり、左の縦線31、右の縦線32、そして横線33から構成されるが、切断用切れ目3の要部は、縦線31の中央から下部、縦線32の中央から下部、そして横線33にて構成される誘導舌片34である。これに対し、縦線31の上部、縦線32の上部、横線33で構成される部分を切断舌片35と呼称する。
誘導舌片34の上下方向の長さをL7b、切断舌片35の上下方向の長さをL7aとすると、長さL7aと長さL7bの和が縦線31、32の長さL7となる。また、誘導舌片34及び切断舌片35の左右方向の幅は横線33の長さL8である。切断舌片35は、使用時に消費者によりフィルム1を左右に切断するために用いられる構成であるので、切断舌片35の上端、すなわち切断用切れ目3の上端より上の部分は、その時点に至るまでは切断されてはならず、切断舌片35の上端(切断用切れ目3の上端)は、フィルム1の上辺11とある程度の距離L10を保持している必要がある。
長さL7aの数値範囲については20〜30mm程度が適切と考えられる。また、長さL7bは、左辺13あるいは右辺14の長さL2に関連してその数値範囲が決定され、長さL7bの適切な数値範囲は長さL2の
19〜28%程度とすれば良い。さらに、長さL7は、上述のように長さL7aと長さL7bの和として決まる。また、長さL8は、上辺11あるいは下辺12の長さL1に関連し、L1の10〜40%程度が適切である。さらに距離L10は10〜20mm程度が適切となる。これらの数値範囲の限定の根拠についても後述する。
実施例1のフィルム1にては、L7=99.75mm、L7a=25mm、L7b=74.75mm、L8=50mmとしている。切断用切れ目3は、フィルム1の左右の中心に位置するので、中心線をXとすると、左の縦線31から中心線Xまでの距離L8aは25mm、右の縦線32から中心線Xまでの距離L8bも25mmとなる。また、距離L10は15mmとしている。
以下に、上掲の各数値範囲の限定の根拠を述べる。まず最初に決定されるのは、上辺11あるいは下辺12の長さL1で、これは、海苔収容部NPに載置される海苔N(図2a参照)のサイズから決まってくる。図2aにては、幅L11、高さL12の海苔Nを用いているが、実施例1にては、幅L11=105mm、高さL12=190mmである。これは、210mm×190mmのサイズの通常の板海苔(図示せず)を幅L11が105mm、高さL12が190mmとなるように半切したものである。
図2aに見るように、海苔収容部NPの略中央に海苔Nを載置し、しかるのちに折り用切れ目21の右端から垂直に下方に延伸される折り線41(点線で表示)にそって海苔収容部NPの左翼NP1を内側に折り返し、さらに折り用切れ目22の左端から垂直に下方に延伸される折り線42(点線で表示)にそって海苔収容部NPの右翼NP2を内側に折り返すと、図3aに見るように海苔収容部NPが袋部5となり、海苔Nはこの袋部5に収容される。
この際、図3aに見るように、左翼NP1の左端NP1a(折り返した状態では右端)と右翼NP2の右端NP2a(折り返した状態では左端)は、僅かでも重なるようにしなければならない。すなわち、重畳部分NP3が必要である。そうでないと、袋部5には中央に隙間が空いてしまうことになり、内部に収容される海苔Nの保存上の問題(吸湿や変性)が発生する懸念が生じる。なお、この重畳部分NP3の幅をL13とする。
重畳部分NP3を設けるためには、フィルム1の上辺11あるいは下辺12の長さL1は、少なくとも海苔Nの幅L11の2倍以上は必要である。今、海苔Nとして、上記のように全形板海苔を幅L11=105mm、高さL12=190mm、に半切したサイズのものを用いるとすれば、フィルム1の上辺11あるいは下辺12の長さL1の最小値は、海苔Nの幅L11の2倍以上、すなわち210mm以上となる。実際には、重畳部分NP3の幅L13を最小でも5mm程度としたいので、この点を考慮すると、長さL1の最小値は215mmとなる。
しかしながら、上記の値は、折り線41と海苔Nの左端Na、折り線42と海苔Nの右端Nbを完全に一致させた場合の数値である。実際の海苔Nの封入作業においては、海苔Nのサイズが完全に規格に一致するわけでもなく、海苔Nの左端Na、右端Nbともに凹凸があるので、折り線41と海苔Nの左端Na、折り線42と海苔Nの右端Nbの間には、最小でも夫々2〜3mmの間隙C1、C2が必要である。したがって、この分を考えると、長さL1の最小値は220mmとするのが適切ということになる。この場合、海苔収容部NPの幅L16は110mmとなるが、これは、そのまま包装済みの巻寿司MSの幅と一致する。
これに対し、長さL1の最大値は、海苔収容部NPの左翼NP1と右翼NP2が完全に重なってしまうサイズと考えられるので、海苔Nの幅L11の3倍、すなわち315mmとなるが、これに上記の折り線41、42の部分での間隙C1、C2を加えると320mmとなる。無論、これ以上の長さがあっても、余分を折り返せばよいと考えれば最大値の限定はないことになるが、折り返しが増えるとそれだけ工数が増し、非現実的となるので、現実的な最大値はL1=320mmである。
しかしながら、左翼NP1と右翼NP2の重なりの部分が大きくなりすぎるのは材料費の無駄であるので、ここでは、L1の最大値を240mmとした。このようにすると、折り線41、42の部分での間隙C1、C2の合計を5mmとして計算するとしても、重畳部分NP3の幅L13は20mmとなり、十分すぎる程の重なりとなる。
実施例1のフィルム1においては、図1aに見るように、L1=230mmとしているが、このようにすれば、折り線41と海苔Nの左端及び折り線42と海苔Nの右端の間に間隙C1、C2の合計で5mmの余裕を持たせても、左翼NP1と右翼NP2の重畳部分NP3の幅L13を10mm程度は取ることが可能となる。重畳部分NP3の幅L13がこの程度あれば、海苔Nの賞味期限内の保存上の問題(吸湿や変性)は特に生じないことが、経験上わかっている。
次に、フィルム1の左辺13あるいは右辺14の長さL2であるが、これは、先の海苔Nのサイズと、図3aに示す巻寿司の本体Rのサイズから決定されてくる。巻寿司の本体Rの幅L14は、必然的に海苔Nの幅L11(図2a参照)と一致させなければならないので、L14=105mmとなる。また、巻寿司の本体Rの直径L15は、所謂「中巻」と呼称される巻寿司の標準的なサイズとして、L15=40mmとする。
巻寿司の本体Rは、図3aに見るように、本体収容部MPの略中央に載置されるが、後の工程で、本体収容部MPの左翼MP1にて巻寿司の本体Rの左端部R1を被覆包装し、本体収容部MPの右翼MP2にて巻寿司の本体Rの右端部R2を被覆包装することを考えると、本体収容部MPの上下方向の長さL3(図1a参照)は、巻寿司の本体Rの直径L15の2〜3倍は必要である。そこで、今、長さL3を直径L15の2.5倍とすればL3=100mmmという数値が導かれる。
長さL3の数値限定については、最低限巻寿司の本体Rの左側面と右側面をともかく被覆できれば良いので、その点からすれば直径L15の1.5倍程度でも事足りるが、これまでの経験上からすると最低でも直径L15の2倍程度の長さはないと余裕を持った被覆ができにくい。また、長さL3が直径L15の3倍を越えると、材料に余裕ができすぎ、被覆の際に重なる部分が多くなりすぎて作業がしずらくなることも経験上わかっており、さらに材料の無駄ともなる。
したがって、本体収容部MPの上下方向の長さL3(図1a参照)は、巻寿司の本体Rの直径L15の2〜3倍とした。これより、巻寿司の本体Rの直径L15を40mmとすれば、長さL3の最小値は直径L15の2倍で80mm、最大値は直径L15の3倍で120mmとなる。
また、海苔収容部NPの長さL4(図1a参照)は、先の海苔NP1の高さL12(図2a参照)によって決まってくる。海苔NP1の高さL12は190mmであったので、長さL4の最小値は高さL12、すなわち190mmとなるが、これでは海苔収容部NPの上端部と下端部に海苔NP1の上端部と下端部が一致することになり、完全な封入とならず海苔NP1の保存上の問題(吸湿や変性)に関して具合が悪い。
したがって、熱溶着による封止部分NPh(図3a参照)の余裕分などを考えると、長さL4の最小値は高さL12に上下で5mm程度の余裕を加えた200mmとなる。また、余りに余裕がありすぎても材料の無駄であるし、フィルム1のサイズが無駄に大きくなる要因ともなるので、長さL4の最大値は高さL12に上下で15mm程度の余裕を加えた220mm程度が適切であると思われる。実施例1のフィルム1にては、長さL4として、高さL12に上下で各10mmの余裕を加えた210mmとした。
フィルム1の左辺13あるいは右辺14の長さL2は、本体収容部MPの長さL3と海苔収容部NPの長さL4との和であるので(L2=L3+L4)、長さL2の最小値は長さL3の最小値の80mmと長さL4の最小値の200mmの和で280mm、長さL2の最大値は、長さL3の最大値の120mmと長さL4の最大値の220mmの和で340mmとなる。実施例1のフィルム1にては、長さL3を100mm、長さL4を210mmとしたので、長さL2は両者の和で310mmとなった。
次に、折り用切れ目21の長さL5、折り用切れ目22の長さL6については、フィルム1の上辺11あるいは下辺12の長さL1の数値範囲から決定される。すなわち、L5=L6とした場合、その最小値は長さL1の最小値220mmから海苔Nの幅L11(105mm)を差し引き、さらに折り線41、42部分での間隙C1、C2分の合計(5mm)を差し引いた値の2分の1となり、これを計算すると55mmとなるが、この値は、フィルム1の上辺11あるいは下辺12の長さL1の最小値220mmの25%である。したがって、長さL5、L6の最小値は長さL1の25%とする。
また、最大値については、上記の様にできるだけ材料の無駄を省くという観点から考えると、L1の最大値を240mmとした場合に、そこから海苔Nの幅L11(105mm)を差し引き、さらに折り線41、42部分での間隙C1、C2分の合計(5mm)を差し引いた値の2分の1となり、これを計算すると65mmとなるが、この値は、フィルム1の上辺11あるいは下辺12の長さL1の最小値240mmの約27%である。したがって、長さL4、L5の最大値は長さL1の27%とする。
次に、切断用切れ目3、誘導舌片34、切断舌片35の各部分の数値限定及び切断用切れ目3の上端から上辺11までの距離L10に関する数値限定の根拠について述べる。ここで、まず最初に決定されるのは、距離L10である。
フィルム1は、図1aにて上下方向(方向f)に引き裂き誘導の方向性を有しているため、距離L10があまりに短いと、巻寿司の本体R(図3a参照)の左端部R1と右端部R2を包装している工程で切れてしまう恐れがある。かといって、距離L10があまりに長いと、消費者の使用時(展開時)にこの部分が切れにくくなり、使いずらい構成となる。したがって、距離L10をさまざまに変化させて試みた結果、距離L10の数値範囲としては10〜20mm程度が最も適切であるという結論を得た。実施例1のフィルム1においては、距離L10を中間の15mmとしている。
これに対し切断舌片35の長さL7aにはさほど厳密な限定は必要がないが、短すぎても切断しづらく、長すぎると切断用切れ目3全体が下方に下がりすぎるので、長さL7aの数値範囲としては20〜30mm程度が適切と考えられる。実施例1のフィルム1においては、長さL7aを25mmとしている。
次に、誘導舌片34の高さL7bに関してであるが、誘導舌片34は、最終的には図8aに見るように、使用者が誘導舌片34の端部34aをつまんで引き出すことができる程度にフィルム1の下辺12から突出されている必要がある。つまみやすいという観点からいうなら、端部34aの突出部分Pは5mm程度あれば十分であるが、実際には、図8aに示すようにフィルム1の下辺12から突出することになるので、突出部分P(図1a参照)としては、10mm程度が必要となる。逆にいうなら、図8aの状態にて突出部分Pが10mmとなるように誘導舌片34の高さL7bを決定するということになる。
図1aにては、誘導舌片34の端部34aが下辺12から突出された状態を2点鎖線で表現しているが、ここにおいて、突出部分Pの長さをαで表している。この場合、次式が成り立つ。
L9a+L9b=L9
L7b=L9b+α
ここで、長さL9aは、図3aに示す巻寿司の本体Rの直径L15から一義的に決定される数値である。すなわち、
L9a=π×L15
巻寿司の本体Rとして、通常「中巻」と呼称される円筒形状のものを用いることにすれば、L15は40mmであるので、
L9a=π×40mm≒125.6mm
また、次式が成立する。
L10+L7+L9=L2
これを分解して、
L10+(L7a+L7b)+(L9a+L9b)=L2
ここで、実施例1においてこれまでに確定されている数値(単位mm)を代入すると、
15+25+L7b+125.6+L9b=310
となる。
したがって、
L7b+L9b=144.4
ところが、
L7b=L9b+α
であったから、αを10mmとすれば、
2×L9b=134.4となり、
L9b=67.2mm
となる。
以上より、
L7b=67.2+10=77.2
となり、
L7=L7a+L7b
であったから、
L7=25+77.2=102.2
また、
L9=L9a+L9b
であったから、
L9=125.6+67.2=192.8
となる。
ここで、誘導舌片34の長さL7bの数値範囲を考えてみると、
L10+(L7a+L7b)+(L9a+L9b)=L2
であるが、
L9b=L7b−α
なので、これを代入して変形すれば、
2×L7b=L2−(L10+L7a+L9a−α)
となる。
今、先の数値を参考にして、L10の最小値を10mm、L7aの最小値を20mmとすると、
L9a=125.6mm、α=10mm、L2=310mmだから、
2×L7b=310−(10+20+125.6−10)
となり、
L7b=82.2mm
となる。これが、L2=310mmの場合のL7bの最大値と考えられるが、これは、L2の約26.5%である。
次に、同じ要領で、L10の最大値を20mm、L7aの最大値を30mmとすると、同様の計算の結果、
L7b=72.2mm
となる。これが、L2=310mmの場合のL7bの最小値と考えられるが、これは、L2の23.3%である。したがって、これにより、誘導舌片34の長さL7bの数値範囲は、フィルム1の左辺13あるいは右辺14の長さL2の23.3〜26.5%の範囲内が適切であるということになる。ちなみに、実施例1にては、L10=15mm、L7a=25mmであったので、この数値を当てはめて計算すると、L7b=77.8mmとなり、これは、L2を310mmとした場合、L12の約25%となる。
次に、L2として最小値280mmをとり、L10の数値範囲を10〜20mm、L7aの数値範囲を20〜30mm、αを10mmとして上記計算を行ってみると、L7bの最大値は67.2mm、最小値は57.2mmとなり、その数値範囲はL2の約20.5〜24%となる。また、L2として最大値340mmをとり、L10の数値範囲を10〜20mm、L7aの数値範囲を20〜30mm、αを10mmとして上記計算を行ってみると、L7bの最大値は97.2mm、最小値は87.2mmとなり、その数値範囲はL2の約25.6〜28.6%となる。実際には、L10、L7a、そしてαの数値範囲はもう少し増減可能であるので、その点を考えると、L7bの数値範囲は、L2の20〜29%程度とすれば良いことが結論される。
また、以上より、切断用切れ目3の縦線31、32の長さL7の数値範囲は次のように導かれる。すなわち、長さL7は長さL7aと長さL7bの和として表されるので、長さL7の最小値は長さL7aの最小値と長さL7bの最小値の和となる。今、長さL7aの最小値は20mmであり、長さL7bの最小値は長さL2の最小値の280mmの20%であるから、56mmである。したがって、長さL7の最小値は両者の和で76mmとなる。
また、長さL7の最大値は長さL7aの最大値と長さL7bの最大値の和となる。今、長さL7aの最大値は30mmであり、長さL7bの最大値は長さL2の最大値の340mmの29%であるから、98.6mmである。したがって、長さL7の最大値は両者の和で128.6mmとなる。したがって、長さL7の数値範囲は、76mm〜128.6mmである。
最後に、切断用切れ目3の横幅、すなわち横線33の長さL8の数値範囲を考える。長さL8は、誘導舌片34の左右方向の幅でもあるので、この最小値は、その端部34aの突出部分P(図8a参照)を人が普通に指でつまめるサイズとなる。このサイズは、人によってまちまちであるものの、平均的には10mm前後と考えられる。しかしながら、試行錯誤の過程にて、長さL8の最小値を10mmとすると、他の部分で不都合が生じてくることが判明してきた。
その不都合は、図8aの状態から誘導舌片34を用いてフィルム1を左右に切断完了し(図13aの状態)、巻寿司の本体Rに巻回されたままのフィルム1の左翼1Lと右翼1Rを、左翼1Lを左に、右翼1Rを右に引っ張ってフィルム1の残部を巻寿司の本体Rから脱抜せんとする際に生じる。すなわち、巻寿司の本体Rの米飯塊の表面にはフィルム1の表面部分が接触している状態であるので、左翼1Lの幅1Laと右翼1Rの幅1Ra(図14a参照)が大きいと、米飯塊の表面とフィルム1の表面部分の摩擦力が大となり、左翼1Lと右翼1Rを巻寿司の本体Rから脱抜する操作がやや困難となる。
そして、左翼1Lの幅1Laと右翼1Rの幅1Raは誘導舌片34の幅、すなわち切断用切れ目3の横線33の長さL8に依存する。すなわち、横線33の長さL8が短くなれば左翼1Lの幅1Laと右翼1Rの幅1Raは大となり、横線33の長さL8が長くなれば左翼1Lの幅1Laと右翼1Rの幅1Raは小となる。
実験では、長さL8を10mmとしても、左翼1Lと右翼1Rを慎重に引っ張れば、脱抜は可能であった。しかしながら、この作業を行うのは完成品の包装済み巻寿司MSを購入した消費者であり、消費者には各種のタイプの人がいるので、全員に慎重な引張を期待することはできない。そこで、長さL8をさまざまに変化させて、かなり荒っぽい引っ張り方をした場合でも円滑に脱抜できる数値を求めてみると、長さL8=15mm前後となった。したがって長さL8の最小値は15mmとする。
次に、長さL8の最大値については、完成品の包装済み巻寿司MSに貼着されているラベル6のサイズに関連する。図8aに見るように、ラベル6の用途の一つはフィルム1の下辺12をすでに巻回済みの部分1Aに固着するためであるが、ラベル6の実際に接着作用がなされている部分は誘導舌片34の突出部分Pに重なっていない突出部分61、62となる。すなわち、誘導舌片34自体にラベル6が接着されてしまうと誘導舌片34を引き出すことができないので、突出部分61、62を除くラベル6の端部6aは下辺12より突出させることができない。したがって、ラベル6に有効な接着力を保持させるためにはこの突出部分61、62にある程度の幅を持たせることが必要となる。
突出部分61、62の幅は、最小でも5mmくらいは必要であるので、長さL8の最大値は、ラベル6の幅L17(図11a、図14a参照)の最大値から10mmを差し引いた値となる。したがって、ラベル6の幅L17の最大値を包装済みの巻寿司MSの幅L16(図14a参照)に一致すると考えれば、幅L16は海苔Nの幅105mmに間隙C1、C2の合計5mmを加えた110mm程度(すなわち海苔収容部NPの幅L16に一致)になるので、ラベル6の幅L17の最大値も110mmということになる。
しかしながら、実際には、そのような大きなサイズのラベルを用いるのは材料費の無駄であるし、見た目も悪く、またラベル6の左端と包装済みの巻寿司MSの左端をきちんと一致させ、且つラベル6の右端と包装済みの巻寿司MSの右端をきちんと一致させて貼着しないと接着剤を塗布した部分がはみ出すおそれもあり、貼着作業が難しくなる。したがって、ラベル6の幅L17は、最大でも包装済みの巻寿司MSの幅16の5分の4程度、すなわち88mmくらいとなる。
長さL8の最大値は、ラベル6の幅L17の最大値から両端で5mmずつ、計10mmを差し引いた値となるので、これを求めると78mmとなる。したがって、切断用切れ目3の横幅、すなわち横線33の長さL8の数値範囲は、15〜78mmということになる。
次に、巻寿司包装用フィルムF1に海苔Nを収容して、海苔入り巻寿司包装用フィルムF2とするための手順を述べる。図1aのフィルム1の海苔収容部NPの中央に、幅L11、高さL12の海苔Nを載置すると図2aの状態となる。この際、海苔Nは、前述の様に210mm×190mmの標準的な全形板海苔(図示せず)を、幅L11=105mm、高さL12=190mmとなるように半切したものである。
この際、折り線41と海苔Nの左端Naの間の間隙C1及び折り線42と海苔Nの右端Nbの間の間隙C2が等しくなるようにし、且つ、下辺12と海苔Nの下端の間の間隔が10mm程度となるようにする。このように海苔Nを載置したら、図2aに示すように、海苔収容部NPの左翼NP1を折り線41にて内側(方向Y1)に折り返し、右翼NP2も折り線42にて内側(方向Y2)に折り返す。この際、左翼NP1と右翼NP2のどちらを先に折り返しても構わないが、図2a〜図3aにては左翼NP1を先に折り返している。
海苔収容部NPの左翼NP1と右翼NP2の折り返しが完了すれば、図3a、図3bに示すように、海苔収容部NPの左端NP1aと右端NP1bが中央で重なって重畳部分NP3ができる。次に、海苔収容部NPの下端部NP4(海苔Nのない部分)を熱圧着により封着する。これにより、下端部NP4は封止部分NPhとなり、海苔収容部NPに海苔Nが封止収容された海苔入り巻寿司包装用フィルムF2が完成する。
なお、実施例1にては、海苔収容部NPの下端部NP4のみを熱圧着したが、海苔収容部NPの上端部NP5(海苔Nのない部分)も熱圧着しても構わない。海苔入り巻寿司包装用フィルムF2をすぐに次の工程に送らない場合には、海苔Nの変性を回避するために、海苔収容部NPの上端部NP5も熱圧着しておくことが望ましい。
次に、海苔入り巻寿司包装用フィルムF2に巻寿司の本体Rを巻き込んで、海苔入り巻寿司包装用フィルムF2によって包装された包装済みの巻寿司MS(図8参照)を得る手順を説明する。まず、図3aに示すように、海苔入り巻寿司包装用フィルムF2の本体収容部MPの中央に、巻寿司の本体Rを長手方向を上辺11及び下辺12と平行にして載置する。巻寿司の本体Rは海苔Nが巻回されておらず、円筒形状の米飯塊であり、図示は省略するが、通常は内部に各種の具材(図示せず)を巻き込んである。
巻寿司の本体Rを載置したら、図3aに示すように、本体収容部MPの左翼MP1にて巻寿司の本体Rの左端部R1を被覆し(方向Y3)、右翼MP2にて巻寿司の本体Rの右端部R2を被覆する(方向Y4)。図4a、図4bには被覆が完了した状態を示す。このように、巻寿司の本体Rの左端部R1と右端部R2は完全にフィルム1によって被覆包装された状態となる。
次に、図4aに示すように、巻寿司の本体Rを図の下方(方向Y5)に転動させ、巻寿司の本体Rにフィルム1を巻回させてゆく。図5には、巻寿司の本体Rが、海苔収容部NPの上端まで巻回された状態を示す。この状態にて、誘導舌片34は巻寿司の本体Rに巻回されずに取り残され、また切断舌片35は、図5aを平面図とした場合に、巻寿司の本体Rの略上方に位置する。
さらにY5方向に巻回を進めていくと図6a、図7aに示すように、誘導舌片34が巻寿司の本体Rの前方に繰り出された形となる。このとき、切断舌片35は図7aに見るように、既に巻寿司の本体Rに巻回された状態となっている。また、海苔収容部NPの一部(図3aに見る海苔収容部NPの上部)が巻寿司の本体Rに巻回された状態となっている。
この状態からさらにY5方向に巻回を進めていくと図6b、図7bに示すように、誘導舌片34の折り線43(図1a参照)が180°に曲折された状態にて巻寿司の本体Rの直下に位置する状態となる。この際、誘導舌片34の長さL7bは海苔収容部N1の水平部分の長さL9bより長さβだけ長くなるので、フィルム1の下辺11から誘導舌片34の端部34aが、長さβだけ突出した状態となる。この長さβは、この段階ではβ<αであるが、さらに巻回が進むとαに接近し、巻回が完成した状態(図6c、図7c)にてβ=αとなる。
この状態からさらにY5方向に巻回を進めていくと図6c、図7cに示すように、海苔収容部NPは完全に巻寿司の本体Rに巻回されて、下辺12から誘導舌片34の端部34aが、長さαだけ突出した突出部分Pとなった状態で巻回作業が完了される。なお、図7aは図6aのC−C線拡大断面図、図7bは図6bのD−D線拡大断面図、図7cは図6cのE−E線拡大断面図であるが、図7a、図7b、図7cにおいては、巻回状態を明瞭に表示するために、フィルム1の厚さも海苔Nの厚さも極端に誇張して描いている。したがって、図7cの巻回が完了した状態でも、実際は、全体の直径L17は、巻寿司の本体Rの直径L15に略一致する。
次に、図8aに見るように、ラベル6をフィルム1の下辺12に貼着して、下辺12を固定する。これにて巻回作業はすべて完了し、巻寿司包装用フィルムF1に包装された包装済みの巻寿司MSが得られる。なお、ラベル6は引き裂き誘導性を有する合成樹脂製のフィルムで、巻寿司包装用フィルムF1に引き裂き誘導の方向性を一致させて貼着される。また、ラベル6の幅L17(図11a参照)は、15mmを最小値とし、包装済みの巻寿司MSの幅L16の5分の4を最大値とし、且つ誘導舌片34の幅、すなわち、図1aの長さL8に10mm以上を加えた長さとする。なお、実施例1にては、ラベル6は高密度ポリエチレンフィルムが用いられているが、引き裂き誘導性を有する合成樹脂であればどのような素材を使用しても自由である。
また、ラベル6は、裏面に接着剤が塗布されており、端部6aの両端に突出部分61、62を有しており、この突出部分61、62を除いた端部6aの幅が誘導舌片34のすなわち、図1aの長さ幅L8に一致するように構成されている。さらに、端部6aの反対側の端部6bには、短い切断線であるノッチ6nが複数本刻切されている。ラベル6の貼着方法は、図8aに示すように、その大部分をフィルム1の海苔収容部NPの下端部に貼着し、突出部分61、62を下辺12から突出させて巻寿司MSの胴部Dに貼着する。また、突出部分61、62を除く端部6aは、下辺12から突出しないように海苔収容部NPの下端部に貼着される。
ラベル6の表面には、製品名、製造年月日、賞味期限、原材料、製造元、販売元などの各種情報の他、巻寿司MSの包装の解き方などの取り扱い情報が印刷されている。実施例1の場合、素材として用いられている高密度ポリエチレンフィルムは顔料を混ぜないと透明であるので、ラベル6用には、予め明色の顔料を混入した高密度ポリエチレンフィルムを使用するか、あるいは最初に全面に明色を印刷した高密度ポリエチレンフィルムを使用する。素材に明色不透明の引き裂き誘導性を有する合成樹脂を用いた場合には顔料の混入や明色の全面印刷は必要としない。
包装済みの巻寿司MSは図8aに示す状態にて店頭販売される。購入した消費者(図示せず)は、包装済みの巻寿司MSの包装を一定の手順にて解き、しかるのちに食する。包装を解く手順は、実施例1にては上記のようにラベル6に印刷されているが、むろんラベル6ではなく他の部分に印刷しても良いし、あるいは包装済みの巻寿司MSとは別体のシートや袋に印刷しても良い。以下に、包装を解く手順を説明する。
巻寿司MSは図8a、図8bに示す状態で、誘導舌片34の端部34aがラベル6の端部から若干突出されて突出部分Pとなった状態であるので、消費者は突出部分Pを図8a、図8b、図8cの矢印Z1方向に引き出す。誘導舌片34は図8bに見るように、重畳して巻回された海苔収容部NPの間に折り線43にて180°曲折された状態で挟着されているが、誘導舌片34が矢印Z1方向に引張されることにより、折り線43にて切断され、矢印Z1方向に引き出される。すなわち、図1にて、縦線31の下方部分及び縦線32の下方部分がフィルム1の有する引き裂き誘導性によって方向fの下方f1方向に切断されることにより、誘導舌片34は矢印Z1方向に引き出される。
すなわち、引き裂き誘導の方向性は方向Z1に合致されているので、海苔収容部NPの裏面は誘導舌片34によって連続的に方向f1に引き裂かれ、巻寿司MSの外部に引き出される。この状態を、図9a、図9bにて示す。なお、誘導舌片34に誘導されて引き裂かれ、巻寿司MSの外部に引き出されたフィルム1の部分を引き裂き片15と呼称する。
さらにZ1方向の引張を続けると、図10a、図10bに示す状態となり、さらに続けると、図11a、図11bに示す状態となって、海苔Nが表面に露出する。この状態でさらに引張を続けると、引き裂き片15は巻寿司MSの外側面を一周して貼着されたラベル6も引き裂かれ始める。この状態を図12a、図12bに示す。この際、ラベル6の端部6bに複数本刻切されているノッチ6n、6n、……が切断作用のガイド役を果たして、ラベル6は円滑に引き裂かれる。ノッチ6n、6n、……は複数本設けられているので、引き裂き片15の幅が引き裂きの途中で変化しても対応可能である。
この状態で、さらにZ1方向の引張を続けると、引き裂き片15はラベル6の端部6aに到達してラベル6を完全に引き裂き、さらにフィルム1の下辺12に到達し、巻寿司MSの外側面から完全に切断される。すなわち、図13a、図13bに示すように、引き裂き片15は完全にフィルム1から切断離間され、巻寿司MSの外側面には帯状に海苔Nが露出された状態となる。
このような状態になれば、図14aに示すように、巻寿司MSの左端に残るフィルム1の左翼部分1Lを左方向(方向Z2)に、巻寿司MSの右端に残るフィルム1の右翼部分1Rを右方向(方向Z3)に、夫々引張して巻寿司MSの海苔付本体MNから脱抜すれば、図14bの状態となって、包装の解除が完成し、消費者は海苔付本体MNを食することができる。
図15には、切断舌片35の作用を示す。図15は、図14aの状態で巻寿司の本体Rに巻回されていない状態に展開したフィルム1を裏面から見た斜視図であるが、この状態にては、フィルム1はその上端部のみを残して左右に切断されている。すなわち、切断舌片35より上部は切断されていない状態であるが、誘導舌片34のあった位置から下部は完全に切断されている。
ここで、左右に引っ張る力Z2,Z3が加わると、切断舌片の上部31aあるいは32aのどちらかが切断され、フィルム1は完全に左右に切断分離される。その状態を図16に示す。図16にては、上部32a、すなわち、切断用切れ目3の縦線32の延長部分が縦線32に誘導されて切断された状態を示すが、これは、切断用切れ目3の縦線31の延長部分が縦線31に誘導されて切断されたとしても効果としては全く同一である。
前述のように、フィルム1は本体収容部MPにて巻寿司の本体Rの米飯塊の表面に接触しているので、接触状態により、本体収容部MPの左翼MP1に摩擦力が大きく働くか、右翼MP2に摩擦力が大きく働くかは、包装状態により微妙に異なってくる。したがって、ケースバイケースで、摩擦力の小であった側が切断され、大であった側は切断されずに残ることとなるのである。
叙上のように、本考案は、従来、複数枚のフィルムを用いなければ不可能とされてきた巻寿司の完全包装を、1枚の引き裂き誘導性を有する合成繊維製のフィルムに適切な切れ目をわずかに5箇所だけ入れることにより可能とした、画期的なものである。上記実施例1にては、所謂中巻と呼称される、直径40mm、長さ(幅)105mmの巻寿司を包装する巻寿司包装用フィルムについて説明したが、フィルム自体のサイズを変えることにより、また、切れ目の位置や寸法を適宜変更することにより、所謂細巻タイプの巻寿司や太巻タイプの巻寿司にも自在に応用できるものであることは言をまたない。
従来複数枚であったフィルムが1枚で済むということは、生産ラインの大幅な省力化につながり、設備、人員、材料、そして時間の大幅な節減が可能となる。また、本考案にては、ラベルも本体のフィルムと同じく引き裂き誘導性を有する合成繊維製のフィルムでできているので、消費者が購入して包装を解く場合にも一手順で本体のフィルムとラベルを同時に引き裂けるし、リサイクルの際にも同じ合成樹脂の範疇に入るので分別の必要がなく、大幅な手間の削減となる。このように、本考案は、販売と消費の段階においては無論のこと、生産と廃棄の段階においても極めて有効な効果を齎すものであり、産業上、多大な利用可能性を有するものである。
1 フィルム
1A 部分
1L 左翼
1La 幅
1R 右翼
1Ra 幅
11 上辺
12 下辺
13 左辺
14 右辺
15 引き裂き片
21 折り用切れ目
22 折り用切れ目
3 切断用切れ目
31 縦線
31a 上部
32 縦線
32a 上部
33 横線
34 誘導舌片
34a 端部
35 切断舌片
41 折り線
42 折り線
43 折り線
5 袋部
6 ラベル
6a 端部
6b 端部
6n ノッチ
61 突出部分
62 突出部分
C1 間隙
C2 間隙
D 胴部
F1 巻寿司包装用フィルム
F2 海苔入り巻寿司包装用フィルム
L1 長さ
L2 長さ
L3 長さ
L4 長さ
L5 長さ
L6 長さ
L7 長さ
L7a 長さ
L7b 長さ
L8 長さ
L8a 距離
L8b 距離
L9a 長さ
L9b 長さ
L10 距離
L11 幅
L12 高さ
L13 幅
L14 幅
L15 直径
L16 幅
L17 幅
MP 本体収容部
MP1 左翼
MP2 右翼
MN 海苔付本体
MS 包装済みの巻寿司
N 海苔
NP 海苔収容部
NP1 左翼
NP1a 左端
NP2 右翼
NP2a 右端
NP3 重畳部分
NP4 下端部
NP5 上端部
NPh 封止部分
Na 左端
Nb 右端
P 突出部分
F1 巻寿司用フィルム
R 本体
R1 左端部
R2 右端部
X 中心軸
Y1 方向
Y2 方向
Y3 方向
Y4 方向
Y5 方向
Z1 方向
Z2 方向
Z3 方向
f 方向
f1 方向
α 長さ
β 長さ
特開昭54‐138137号公報 実開昭55−14442号公報 実開平6−6284号公報 実開平7−18590号公報 特開平8−336365号公報 特開平11−206328号公報 特開2002−354996号公報

Claims (4)

  1. 一部に海苔を収容し、巻寿司の本体の左端部と右端部を包装した後に巻寿司の本体に巻回させて巻寿司を包装する巻寿司包装用フィルムにおいて、上辺と下辺の長さが等しく、左辺と右辺の長さがが等しい1枚の長方形状の引き裂き誘導性を有する合成樹脂製フィルムを用い、該フィルムの引き裂き誘導方向を上下とした場合に、中央から下部を海苔収容部とし、上部を巻寿司の本体の本体収容部とし、海苔収容部と本体収容部の境界部分に、フィルムの左辺から左辺に垂直に折り用切れ目を設け、右辺から右辺に垂直に折り用切れ目を設け、海苔収容部の左翼と右翼を内側に折り返して袋状にした袋部に海苔を封入できるように構成し、本体収容部の中央にH字状の切断用切れ目を設けて切断用切れ目の下部を誘導舌片、上部を切断舌片とし、海苔収容部に海苔を収容し、本体収容部に巻寿司の本体を収容して巻寿司の本体の左端部と右端部を包装した後に巻寿司の本体に完全に巻回させた際に、誘導舌片の端部がフィルムの端部から突出するような長さに誘導舌片の長さを設定していることを特徴とする巻寿司包装用フィルム。
  2. 上辺あるいは下辺の長さを220mm〜240mm、左辺あるいは右辺の長さを280mm〜340mmとし、左辺あるいは右辺の長さの65%から70%に当たる縦方向の長さを有する中央から下部を海苔収容部とし、残る上部を巻寿司の本体の本体収容部となし、左右の折り用切れ目は、夫々上辺あるいは下辺の長さの25%から27%の長さとし、誘導舌片の上下方向の長さを左辺あるいは右辺の長さの20%から29%とし、切断舌片の上下方向の長さを20mm〜30mmとし、誘導舌片及び切断舌片の左右方向の幅を15mm〜78mmとし、H字状の切断用切れ目の上端から上辺までの距離を10mm〜20mmとしたことを特徴とする請求項1に記載の巻寿司包装用フィルム。
  3. 請求項2の巻寿司包装用フィルムの左の折り用切れ目の右端を上端として下方に垂直に延伸された折れ線にそってフィルムの海苔収容部の左翼を折り返し、右の折り用切れ目の左端を上端として下方に垂直に延伸された折れ線にそってフィルムの海苔収容部の右翼を折り返して袋部を形成し、該袋部内に全形板海苔を長辺にて半切した海苔を収容後、フィルムの下端部分を熱圧着して全体形状をT字状となしたことを特徴とする海苔入り巻寿司包装用フィルム。
  4. 請求項3に記載の海苔入り巻寿司包装用フィルムの本体収容部に長手方向を上辺あるいは下辺に平行にして海苔を巻いていない状態の円筒形状の巻寿司の本体を載置し、本体収容部の左翼にて巻寿司の本体の左端部を被覆し、本体収容部の右翼にて巻寿司の本体の右端部を被覆し、巻寿司の本体を本体収容部ごと下方に転動させつつ、誘導舌片を誘導舌片の下端にて裏面の下方に折り返しながら、さらに巻寿司の本体を転動させて誘導舌片の端部が突出する状態となし、さらに接着層のある引き裂き誘導性を有する合成樹脂製のラベルにて海苔入り巻寿司包装用フィルムの下端を既に巻寿司の本体に巻回されている部分に固着させたことを特徴とする海苔入り巻寿司包装用フィルムにて包装された巻寿司。














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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011167078A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Makoto Suzuki 包装棒状飯及び包装方法

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