JP3148868U - 放射温度計 - Google Patents
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Abstract
Description
図5は、このような従来の放射温度計31を示し、入射光学系は所定の視野角(画角)が存在するところから、温度測定領域Mnは、被測定物までの距離Lnに応じて変化し、近距離を撮像する場合は比較的狭い領域で温度測定され、距離が離れるに従いその領域が広がっていくので、放射温度計を被測定物に向けて温度測定しても、実際に測定されている領域を知ることができない。
これによれば、例えば壁の温度を測定する場合に放射温度計を壁に向けると2つのレーザポインタにより温度測定領域Mnの左右両側に2つのレーザスポットLSn,RSnが形成されるので、そのスポットLSn,RSnで結んだ線を直径とする円の領域内の温度が測定されることとなる。
また、レーザポインタは、出力0.2mW以下のクラス1のもの比較的安全性の高いものが用いられているが、状況によってはこの出力によっても直視した場合に視力低下の危険性がある。
したがって、撮像素子で撮像しながら温度測定スイッチを押すと、撮像素子が退避して赤外線センサが進出され、ディスプレイパネルに映し出された被測定物の撮像範囲から放射される赤外線に基づいて温度を計測することができる。
このとき、プリズムなどの光分岐器を用いるまでもなく、撮像素子及び赤外線センサの双方に、入射光学系を透過した入射光線を受光させることができるので、入射光学系から各素子にいたる距離を短くすることができ、放射温度計を小型にすることができるという効果がある。
図1は本考案に係る放射温度計を示す説明図、図2はその正面図である。
ケーシング2内には、入射光学系4を透過してきた光線に含まれる赤外線の量を非接触で測定する赤外線センサとしてのサーモパイル5と、その光線に含まれる可視光画像を撮像する撮像素子6が、各素子5及び6の受光光軸X5及びX6を入射光学系4の入射光軸X4と平行にした状態で、入射光軸X4に対して直交する方向に往復直線移動するスライダ7に装着され、スライダ7を進退させることにより各受光光軸X5及びX6の一方が入射光軸X2に一致するように各素子5及び6が入射光学系2の結像面S上に進退可能に配されている。
サーモパイル5は温度測定ユニット11に接続され、温度測定ユニット11で測定された赤外線量に基づき、これを温度換算することで被測定物の表面温度を算出し、この結果を温度測定信号として出力する。
さらに、液晶パネル8に接続された液晶駆動装置13には、温度測定ユニット11及び画像処理装置12が接続されており、液晶パネル8に形成された画像表示領域8aに画像処理装置12から入力された画像信号により画像が映し出され、温度表示領域8bに温度測定ユニット11から入力された温度測定信号により温度数値が表示される。
そして、底面側にはラック7aが形成されており、小型モータ22によって正逆回転駆動されるピニオン22aと咬合されて、サーモパイル5と撮像素子6を入射光軸X4に対して進退させるようになっている。
温度測定ユニット13の処理手順は、図3に示すとおり、ステップSTP1で撮像素子6を入射光軸X4上に位置させてその画像を液晶パネル8に表示させた状態で温度測定スイッチ9が押下されるまで待機し、温度測定スイッチ9が押下されたときにステップSTP2に移行してモータ22を正方向に起動させた後、ステップSTP3に移行する。
ステップSTP3では、サーモパイル5が進出されてその受光光軸X5が入射光軸X4と一致したときにモータ22を停止させる。本例では、具体的にはスライダ7の位置検出用のマイクロスイッチ24Rからスイッチ信号が出力されたときにモータ22が停止するようになっている。
次いで、ステップSTP4で温度測定が終了するまで待機し、温度測定ユニット11から温度測定信号が出力されたときに、ステップSTP5に移行してモータ22を反転起動させた後、ステップSTP6に移行する。
ステップSTP6では、撮像素子6が進出されてその受光光軸X6が入射光軸X4と一致したときにモータ22を停止させる。本例では、具体的にはスライダ7の位置検出用のマイクロスイッチ24Lからスイッチ信号が出力されたときにモータ22が停止するようになっている。
メインスイッチ(図示せず)をオンすると、入射光学系4から入射された像が入射光軸X4上に位置する撮像素子6で撮像されて液晶パネル8に表示される。
ここで、入射光学系4を被測定物に向けると、液晶パネル8に被測定物が映し出され、その映し出されている範囲で温度測定が行われる。
したがって、被測定物に近づけば撮像範囲が狭くなるので温度測定領域も狭くなり、被測定物から遠ざかれば撮像範囲が広くなるので温度測定領域も広がる。
なお、入射光学系4としてズームレンズを装着すれば、ズーム倍率を調整することにより、被測定部に対して近づいたり離れたりすることなく、温度測定領域を調整することができる。
このとき、多少手振れがあったとしても、温度測定領域は温度測定スイッチ9を押下する直前に撮像されていた撮像範囲に等しいから、液晶パネル8に表示されていた範囲の温度を測定することができる。
また、温度測定スイッチ9が押下されたときにその直前の画像を一次記憶して、温度を表示する際に画像と温度数値を同時に表示させ、その合成画像を記憶するようにすれば、あとからその合成画像を見たときに測定した温度と温度測定領域が同一画面上に表示されるので、どこの温度を測定したか不明になることもない。
また、入射光学系4と各素子5及び6との間にプリズムなどの光分岐器を配する必要がないので、放射温度計を小型化することができる。
さらに赤外線センサは、サーモパイル5に限るものではなく、焦電素子など任意のものを使用し得る。
4 入射光学系
X4 入射光軸
5 サーモパイル(赤外線センサ)
X5 受光光軸
6 撮像素子
X6 受光光軸
7 スライダ
S 結像面
8 液晶パネル(ディスプレイパネル)
9 温度測定スイッチ
22 小型モータ
23 モータ制御装置
Claims (5)
- 被測定物の表面から放射される光線を入射光学系により集光させて、その入射光軸上に配された赤外線センサによりその光線に含まれる赤外線の量を非接触で測定し、温度換算することで物体の温度を測定する放射温度計において、
前記入射光学系を透過してきた光を撮像する撮像素子及び前記赤外線センサの受光光軸が択一的に前記入射光軸に一致するように夫々が進退可能に配され、
撮像素子で撮像された画像及び赤外線センサで測定された温度を表示するディスプレイパネルと、前記撮像素子を入射光軸上に位置させてその画像をディスプレイパネルに表示させた状態から撮像素子を退避させると共に赤外線センサを進出させて温度測定を行う温度測定スイッチを備えたことを特徴とする放射温度計。 - 前記撮像素子及び赤外線センサが、夫々の受光光軸を入射光軸と平行にした状態で、入射光軸に対して直交する方向に往復直線移動するスライダに装着された請求項1記載の放射温度計。
- 前記スライダを駆動する小型モータと、温度測定スイッチが押されたときに前記モータを起動させて赤外線センサの受光光軸が入射光軸上に進出したときに停止させ、温度測定が終了したときに反転起動させて撮像素子の受光光軸が入射光軸上に進出したときに停止させるモータ制御装置とを備えた請求項1又は2記載の放射温度計。
- 前記ディスプレイパネルに、撮像素子の画像を表示する画像表示領域と、赤外線センサで測定された温度を表示する温度表示領域が、個別に形成されて成る請求項1乃至3いずれか記載の放射温度計。
- 前記ディスプレイパネルに、撮像素子の画像に重ねて、赤外線センサで測定された温度を表示する画像温度表示領域が形成されて成る請求項1乃至3いずれか記載の放射温度計。
Priority Applications (1)
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JP2008008843U JP3148868U (ja) | 2008-12-17 | 2008-12-17 | 放射温度計 |
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JP2008008843U JP3148868U (ja) | 2008-12-17 | 2008-12-17 | 放射温度計 |
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JP3148868U true JP3148868U (ja) | 2009-03-05 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021100656A1 (ja) * | 2019-11-22 | 2021-05-27 | 株式会社堀場製作所 | 放射温度測定システム、放射温度測定プログラム、放射温度測定方法及び携帯端末 |
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2008
- 2008-12-17 JP JP2008008843U patent/JP3148868U/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2021100656A1 (ja) * | 2019-11-22 | 2021-05-27 | 株式会社堀場製作所 | 放射温度測定システム、放射温度測定プログラム、放射温度測定方法及び携帯端末 |
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