JP3148500B2 - 金型装置 - Google Patents

金型装置

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JP3148500B2
JP3148500B2 JP03059894A JP3059894A JP3148500B2 JP 3148500 B2 JP3148500 B2 JP 3148500B2 JP 03059894 A JP03059894 A JP 03059894A JP 3059894 A JP3059894 A JP 3059894A JP 3148500 B2 JP3148500 B2 JP 3148500B2
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幸宏 柴田
隆一 升田
隆之 馬場
悟 春日
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金型装置に関し、たとえ
ば低圧鋳造装置の横型構造に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、低圧鋳造装置においては、上型と
下型との間に、周方向に複数に分割された横型を挿入
し、上型、下型、横型によってキャビティを形成し、そ
こにアルミ溶湯を注湯し固化し、型開きして製品をとり
出している。しかし、横型が一対の場合、横型はミキリ
部で製品と接線方向に型開きされるためカジリを生じや
すい。カジリを防止するためには、従来、横型ミキリ部
に製品接線方向に抜勾配を付けたものがある。しかし、
抜勾配をつける場合には、その分製品に駄肉がついてし
まい、後工程の切削がそれだけ大変になりかつ材料も無
駄になる。この対策として、たとえば特開平1−237
066号公報に示されているように、各横型をキャビテ
ィ周方向に複数のブロックに分割し、ミキリ部に対応す
る部位のブロックを隣りのブロックとの分割面に沿って
製品半径方向に摺動可能に設け、さらに両ブロックの間
にシリンダを追加してミキリ部のブロックを強制的に製
品半径方向に動かすようにした構造が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平1−2
37066号公報のように、横型駆動用のシリンダの他
に、ミキリ部に対応するブロックを開閉するための専用
シリンダを設けるものでは、シリンダ数の増加、金型装
置の大型化と複雑化、設備費のコストアップが生じる。
本発明の目的は、一対の横型を有し、各型を複数ブロッ
クに分割した金型装置であって、ブロック間に専用シリ
ンダを設けないでもミキリ部に対応するブロックを横型
開閉方向と傾いた方向に開閉できる金型装置を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、次の本発明
の金型装置によって達成される。 (1)各横型がキャビティ周方向に複数のブロックに分
割されており、各横型の両端ブロックが各横型の開閉の
移動方向から傾いた方向に可動とされている、開閉可能
な一対の横型と、前記横型に連結された、前記横型を開
閉駆動する駆動手段と、前記駆動手段の動きが前記両端
ブロックの前記横型の開閉の移動方向から傾いた方向の
動きとして伝達されるように前記駆動手段またはそれと
一体的に動く部材と前記両端ブロックとを連繋する連繋
手段と、を備えたことを特徴とする金型装置。 (2)前記連繋手段に、前記両端ブロックの開閉のタイ
ミングと前記横型の開閉のタイミングとを互いにずらす
開閉タイミングずらし手段を設けた(1)記載の金型装
置。
【0005】
【作用】上記本発明装置では横型駆動手段の型開閉力を
利用して両端ブロックを横型開閉方向と傾いた方向に開
閉するようにしたので、型開き時の横型ミキリ部の製品
とのカジリを防止でき、両端ブロックの開閉に専用シリ
ンダを設けないで済み、装置の大型化、複雑化が防止さ
れる。
【0006】
【実施例】本発明の望ましい実施例を数例説明する。図
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10はそれぞれ
本発明の第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
実施例に対応し、図11、12、13は本発明の第11
実施例に対応する。また図14の立面図は何れの実施例
にも適用可能である。全実施例に共通な構成部分には、
全実施例にわたって同一の符号の付してある。はじめ
に、全実施例に共通な構成を、たとえば図1、図14を
参照して説明する。図1、図14に示すように、金型装
置は、上型1と、下型2と、上型、下型間に設けられる
一対の横型3を有し、上型1、下型2、横型3によって
閉型時にキャビティ4が形成される。キャビティ4は、
たとえば環状をしており、キャビティ4の外周側は横型
3によって郭定され、キャビティ4の内周側は上型1ま
たは下型2によって郭定される。キャビティ形状は鋳造
される製品の形状に対応して変わるが、製品はたとえば
車両用ホイール等である。
【0007】一対の横型3は、図1に示すように、左右
に対称に配置され、横方向に開閉され、互いに接近、離
反される。一対の横型3が接近されて互いに接触した状
態が型閉じ状態、離反した状態が型開き状態に対応す
る。横型3は、注湯時には型閉じ状態にあり、鋳造製品
取出し時は型開き状態にある。横型3は駆動手段、たと
えば油圧シリンダ5によって開閉駆動される。図1はシ
リンダ5のロッド部分を示している。
【0008】各横型3は、キャビティ周方向に複数のブ
ロック6、7、8に分割されている。分割は、2分割、
3分割、または4分割以上の分割であってもよい。各横
型3のブロック6、7、8のうち、各横型3の両端に位
置するブロック6、7は横型3の移動方向Aから傾いた
方向B、B′(直線方向でも回転方向でもよい)に横型
3に対し相対的に可動とされている。これによって、型
開き時の横型ミキリ部(横型合わせ面12、13近傍
部)の鋳造製品とのカジリを防止または抑制する。1
0、11はブロック6、7、8間の分割面を示してい
る。両端ブロック6、7の動きは、中央のブロック8に
対して分割面10、11で接触したままスライドする動
きであってもよいし、あるいは分割面10、11で隣り
合うブロック同志が接触、離間する動きであってもよ
い。
【0009】横型駆動手段としてのシリンダ5またはそ
れと一体的に動く部材と、両端ブロック6、7とは、シ
リンダ5またはそれと一体に動く部材の動きが両端ブロ
ック6、7の横型移動方向から傾いた方向B、B′の動
きとして伝達されるように、連繋手段9により連繋され
ている。連繋手段9は、シリンダのような駆動手段をも
たない。
【0010】連繋手段9は、両端ブロック6、7のブロ
ック開閉(B、B′方向の動きによるブロック開閉)
と、一対の横型3の開閉(A方向の動きによる横型開
閉)との開閉タイミングを互いにずらす開閉タイミング
ずらし手段19を有している。たとえば、シリンダ5の
ロッドにはシリンダ連結板20が固定され、横型3には
連結板21が連結しており、連繋手段9がシリンダ連結
板20と両端ブロック6、7を連結しており、連結板2
1と連繋手段9との間には横型移動方向に隙間19が設
けられており、開閉タイミングずらし手段はこの隙間1
9から構成されていてもよい。
【0011】つぎに、各実施例に特有な構成を説明す
る。第1実施例では、図1に示すように、各横型3は両
端ブロック6、7と中央ブロック8の3つのブロックに
分割されている。ブロック6、8は分割面10でスライ
ド接触し、ブロック7、8は分割面11でスライド接触
する。分割面10、11はキャビティ4の中心に対して
ほぼ半径方向に延びている。連繋手段9は、横型可動方
向にシリンダ連結板20から両端ブロック6、7まで延
び両端ブロック側の端部近傍にラックを有する連結ロッ
ド36と、両端ブロック6、7の各々に連結され両端ブ
ロック6、7の各々と一体的にB、B′方向に動くラッ
ク37と、連結ロッド36のラックと両端ブロック6、
7に連結されたラック37とに噛合して連結ロッド36
の動きを両端ブロック6、7に伝達するピニオン38と
から構成されている。ピニオン38は中央ブロック8に
回転可能に支持されている。連結ロッド36と、中央ブ
ロック8に連結された連結板21との間にはタイミング
ずらし手段としての隙間19が、横型可動方向に形成さ
れている。シリンダ5が引かれると連結ロッド36、ピ
ニオン38、ラック37を介して両端ブロック6、7は
直ちに動き、ブロック6、7は開かれるが、その後連結
ロッド36が連結板21と係合して始めて横型3が左右
に開かれ、ブロック6、7の開閉と横型3の左右の開閉
のタイミングがずれる。
【0012】第2実施例では、図2に示すように、各連
繋手段9に対してシリンダ5が設けられ、その結果、各
横型3に対して2個のシリンダ5が設けられる。各シリ
ンダ5の作動方向は横型移動方向に平行とされている。
その他は第1実施例と同じである。
【0013】第3実施例では、図3に示すように、各横
型3は、両端ブロック6、7と中央ブロック8との3つ
のブロックに分割され、ブロック6、8は分割面10
で、ブロック7、8は分割面11でスライド接触してい
る。中央ブロック8は、シリンダ5のロッドに、シリン
ダ連結板20、連結ロッド39、連結板21を介して連
結されており、かくして中央ブロック8はシリンダ5と
一体的に動く部材となっている。中央ブロック8には、
対向する横型3に向って斜め外方に延びる傾斜ピン40
が固定されており、この傾斜ピン40は対向する横型3
の両端ブロック6、7に形成した斜め穴41にスライド
可能に突入している。したがって、横型3を引く際、傾
斜ピン40が反対側の両端ブロック6、7に設けた斜め
穴41を抜ける時、反対側の両端ブロック6、7を仮想
線の方向に移動させることを、互いの横型3が行うこと
により、ブロックの開きと横型3の開きを同時に行う。
型閉め時は、シリンダが横型3を押すと、互いの傾斜ピ
ン40が反対側の横型3の両端ブロック6、7の斜め穴
41に入っていくことにより、ブロックの閉じと横型3
の閉じを同時に行う。連結ロッド39、傾斜ピン40、
斜め穴41は連繋手段9を構成する。
【0014】第4実施例では、図4に示すように、各横
型3は両端ブロック6、7と中央ブロック8との3つの
ブロックに分割されている。中央ブロック8にはトグル
リンク42が回転軸43を中心にして回動自在となるよ
うに連結されている。トグルリンク42の一端は両端ブ
ロック6、7に回転軸44により連結され、トグルリン
ク42の他端は連結ピース45の一端に回転軸46によ
り連結されている。連結ピース45の他端は連結ロッド
47の一端に回転軸48を介して連結され、連結ロッド
47の他端はシリンダ連結板20を介してシリンダ5の
ロッドに連結されている。連結ロッド47と連結板21
の間には隙間19が存在する。型開き時、シリンダ5が
横型3を引くと、まずトグルリンク42を介して両端ブ
ロック6、7が開き、連結ロッド47が隙間19分動い
て連結ロッド47が連結板21に当った後は横型3が開
く。型閉じ時、シリンダ5を押すと、まず両端ブロック
6、7が閉じ、ついで横型3が動いて閉じる。ドグルリ
ンク42、回転軸43、44、連結ピース45、回転軸
46、連結ロッド47、回転軸48は連繋手段9を構成
し、隙間19はタイミングずらし手段を構成する。
【0015】第5実施例では、図5に示すように、各横
型3は両端ブロック6、7と中央ブロック8との3つの
ブロックに分割されている。両端ブロック6、7にはリ
ンク49の一端が回転軸50によって連結されており、
中央ブロック8にはリンク51の一端が回転軸52によ
って連結されている。リンク49の他端とリンク51の
他端とは回転軸53によって連結されており、回転軸5
3は連結ロッド54によってシリンダ5のロッドに固定
されたシリンダ連結板20に連結されている。連結ロッ
ド54と、中央ブロック8に固定された連結板21との
間には横型移動方向に隙間19が設けられている。型開
き時、シリンダ5が横型3を引くと、リンク49、51
が直線状となる方向に動いて両端ブロック6、7が仮想
線の方向に動き、ついで連結ロッド54が隙間19を吸
収する量だけ動いた後は、連結ロッド54が連結板21
に当って横型3が開く。型閉じ時は、まずブロック6、
7が閉じ、ついで横型3が閉じる。リンク49、51、
回転軸50、52、53、連結ロッド54は連繋手段9
を構成し、隙間19はタイミングずらし手段を構成す
る。
【0016】第6実施例では、図6に示すように、各横
型3は両端ブロック6、7と中央ブロック8の3つのブ
ロックに分割されている。型閉じ時には、ブロック6、
8は分割面10で接触し、ブロック7、8は分割面11
で接触し、型開き時には、ブロック6、8は分割面10
で離間し、ブロック7、8は分割面11で離間する。ブ
ロック6、8は回転軸14で回動可能に連結され、ブロ
ック7、8はもう一つの回転軸14で回動可能に連結さ
れている。シリンダ5のロッドにシリンダ連結板20が
固定されており、ロッド15はシリンダ連結板20に連
結している。中央のブロック8に連結板21が連結さ
れ、連結板21はタイミングずらし隙間19をもってロ
ッド15に連結している。両端ブロック6、7は回転軸
18、連結ピース17、回転軸16を介してロッド15
に連結している。隙間19により、型閉じ時には先に両
端ブロック6、7が中央ブロック8に対して閉じ、その
後ブロック6、7、8が一体になって動いて横型3同志
が閉じる。型開き時には、先に両端ブロック6、7が中
央ブロック8に対して開き、その後ブロック6、7、8
が一体になって動いて横型3が開く。回転軸14、ロッ
ド15、回転軸16、連結ピース17、回転軸18は連
繋手段9を構成する。
【0017】第7実施例では、図7に示すように、各横
型3は両端ブロック6、7と中央ブロック8の3つのブ
ロックに分割されている。型閉じ時にはブロック6、8
は分割面10で接触し、ブロック7、8は分割面11で
接触し、型開き時にはブロック6、8は分割面10で離
間し、ブロック8、7は分割面11で離間する。両端ブ
ロック6、7は、中央ブロック8に横型移動方向から傾
けてとりつけられた傾斜ボルト22に摺動可能に嵌合さ
れている。両端ブロック6、7が傾斜ボルト22に沿っ
て中央ブロック8に対して相対移動することにより、分
割面10、11でブロック同志が接触、離間する。シリ
ンダ5のロッドにシリンダ連結板20が固定されてお
り、連結板21は中央ブロック8に固定されており、シ
リンダ連結板20と連結板21とは連結ロッド23で連
結されている。横型3が開く時、製品粗材の摩擦により
両端ブロック6、7に中央ブロック8から離れようとす
る力が働き、両端ブロック6、7が、傾斜ボルト22に
沿って動いて製品から半径方向に離れる方向に動き、傾
斜ボルト22の頭部が両端ブロック6、7と係合した後
は両端ブロック6、7は中央ブロック8と一体となって
両横型3が離れる方向に動く。横型3が閉じる時は、両
横型3の端部ブロック6、6同志および端部ブロック
7、7同志が当る時点から互いに押し合い、閉じる。傾
斜ボルト22、連結ロッド23、傾斜ボルト22は連繋
手段9を構成する。
【0018】第8実施例では、図8に示すように、各横
型3は両端ブロック6、7の2つのブロックに分割され
ている。型閉じ時には、ブロック6、7は分割面10で
接触し、型開き時には、ブロック6、7は分割面10で
離間する。ブロック6、7は回転軸24で回動可能に連
結されることにより、ブロック6、7同志は型開閉時に
接触、離間可能に連結される。シリンダ5のロッドにシ
リンダ連結板20が固定されている。両端ブロック6、
7はそれぞれ連結ロッド25を介して、隙間19をもた
せて。シリンダ連結板20に連結されている。端部ブロ
ック6はリンク26と回転軸28で連結し、端部ブロッ
ク7はリンク27と回転軸29で連結し、リンク26と
リンク27は回転軸30で連結している。ブロック6、
7閉じ状態でリンク26、27は回転軸30の部位で屈
曲しており、ブロック6、7開き状態でリンク26、2
7は回転軸30の部位で直線状となる。回転軸30は連
結ロッド31を介してシリンダ連結板20と連結されて
いる。これによりシリンダロッド5が連結ロッド31を
型開き方向に引くと、回転軸30も引かれてリンク2
6、27が直線状になり、ブロック6、7が開く。シリ
ンダロッド5が連結ロッド31を押すとブロック6、7
は閉じる。ただし、隙間19の存在のため、ブロック
6、7の開閉が両横型3の開閉に先行する。回転軸2
4、連結ロッド25、回転軸38、29、リンク26、
27、回転軸30は、連繋手段9を構成する。
【0019】第9実施例では、図9に示すように、各横
型3は、両端ブロック6、7の2つのブロックに分割さ
れている。両端ブロック6、7は回転軸32により回動
可能に連結されている。回転軸32にはさらに押しブロ
ック33が連結されており、押しブロック33は型閉じ
時に両端ブロック6、7を押す。回転軸32による連結
により、両端ブロック6、7は分割面10で型開閉時に
接触、離間する。シリンダ5のロッドにはシリンダ連結
板20が固定されている。両端ブロック6、7には連結
ロッド34が回転軸35によって連結されており、連結
ロッド34はシリンダ連結板20に連結されている。押
しブロック33とシリンダ連結板20は連結されていな
い。型開き時には、連結ロッド34を介して両端ブロッ
ク6、7を引く際粗材との摩擦によって2点鎖線で示し
たように両端ブロック6、7同志が開き、その後横型3
全体が移動する。型閉じ時は、連結ロッド34が両端ブ
ロック6、7を回転させて、分割面10が接触するのと
同時にシリンダ連結板20が押しブロック34にあたっ
た時から横型3が閉じ、さらに押すと全体が閉じる。回
転軸32、連結ロッド34、回転軸35、押しブロック
33は連繋手段9を構成する。
【0020】第10実施例では、図10に示すように、
各横型3は、両端ブロック6、7と中央ブロック8との
3つのブロックに分割され、ブロック6、8は分割面1
0で、ブロック7、8は分割面11でスライド接触して
いる。シリンダ5のロッドに固定されたシリンダ連結板
20に連結ロッド55が連結されている。連結ロッド5
5は対向する横型3に向って延び、その先端に対向する
横型3に向って斜め外側に延びる傾斜ピン56が固定さ
れている。傾斜ピン56は両端ブロック6、7に形成さ
れた斜め穴57にスライド自在に嵌入している。連結ロ
ッド55と、中央ブロック8に固定された連結板21と
の間には、横型移動方向に隙間19が設けられている。
型開き時には、シリンダ5を引くと、連結ロッド55が
引かれて傾斜ピン56が斜め穴57から抜かれる方向に
動き、両端ブロック6、7が仮想線で示した位置に動
き、ついで連結ロッド55が隙間19を吸収する量だけ
動くと連結ロッド55が連結板21に当って、横型3が
開く。型閉じ時には、シリンダ5を押すと、まずブロッ
ク6、7が閉じて、ついで横型3が閉じる。連結ロッド
55、傾斜ピン56、斜め穴57は連繋手段9を構成
し、隙間19はタイミングずらし手段を構成する。
【0021】第11実施例では、図11〜図13に示す
ように、各横型3は、両端ブロック6、7と中央ブロッ
ク8との3つのブロックに分割され、ブロック6、8は
分割面10で、ブロック7、8は分割面11でスライド
接触している。両端ブロック6、7には軸58が固定さ
れ、この軸58にはローラベアリング59が嵌められて
いる。ローラベアリング59は、下型2または上型1に
形成された溝60に嵌入している。溝60は横型移動方
向に延び、先端で曲って両端ブロック移動方向に延びて
いる。中央ブロック8は連結ロッド61を介して、シリ
ンダ5のロッドに固定されたシリンダ連結板20に連結
されている。型開き時、シリンダ5を引くと、ローラベ
アリング59が溝60に沿って仮想線の方向に両端ブロ
ック6、7を移動させながら、横型3が離型する。型閉
め時は、横型3を押すと、横型3を閉ると共に、ローラ
ベアリング59が溝60に沿って動いてブロック6、7
が閉じる。軸58、ローラベアリング59、溝60、連
結ロッド61は連繋手段9を構成する。
【0022】つぎに作用を説明する。シリンダ5で横型
3を引いて型開きするとき、何れの実施例においても、
両端ブロック6、7は横型移動方向と傾いた方向にも動
くので、横型ミキリ部のカジリが防止される。また、連
繋手段9は、横型開閉シリンダ5の動きを利用して両端
ブロック6、7の、横型移動方向から傾いた方向の開閉
を行うので、ブロック開閉に専用シリンダを設けないで
済み、装置の大型化、複雑化を防止している。また、連
繋手段9にタイミングずらし手段としての隙間19を設
けることにより、ブロックの開閉と横型3の開閉のタイ
ミングをずらすことができ、横型ミキリ部のカジリ防止
をより確実に達成している。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、連繋手段を設
けたので、横型の開閉の動きを利用して両端ブロックの
横型移動方向から傾いた方向の開閉を行うことができ、
両端ブロック駆動専用シリンダを除去でき、装置を小型
化、コンパクト化、単純化できる。請求項2の発明によ
れば、タイミングずらし手段を設けたので、ブロックの
開閉を横型の開閉に先んじて行うことができ、横型ミキ
リ部のカジリを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図2】本発明の第2実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図3】本発明の第3実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図4】本発明の第4実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図5】本発明の第5実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図6】本発明の第6実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図7】本発明の第7実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図8】本発明の第8実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図9】本発明の第9実施例の金型装置の平面図であ
る。
【図10】本発明の第10実施例の金型装置の平面図で
ある。
【図11】本発明の第11実施例の金型装置の平面図で
ある。
【図12】図11の装置の部分正面図である。
【図13】図11のC部拡大平面図である。
【図14】本発明の何れの実施例にも適用可能な、装置
の立面図である。
【符号の説明】
1 上型 2 下型 3 横型 4 キャビティ 5 駆動手段(シリンダ) 6、7 両端ブロ
ック 8 中央ブロック 9 連繋手段 10、11 分割面 12、13 合わ
せ面 14 回転軸 15 連結ロッド 16 回転軸 17 連結ピース 18 回転軸 19 タイミング
ずらし手段(隙間) 20 シリンダ連結板 21 連結板 22 傾斜ボルト 23 連結ロッド 24 回転軸 25 連結ロッド 26 リンク 27 リンク 28 回転軸 29 回転軸 30 回転軸 31 連結ロッド 32 回転軸 33 押しブロッ
ク 34 連結ロッド 35 回転軸 36 連結ロッド 37 ラック 38 ピニオン 39 連結ロッド 40 傾斜ピン 41 斜め穴 42 トグルリンク 43 回転軸 44 回転軸 45 連結ピース 46 回転軸 47 連結ロッド 48 回転軸 49 リンク 50 回転軸 51 リンク 52 回転軸 53 回転軸 54 連結ロッド 55 連結ロッド 56 傾斜ピン 57 斜め穴 58 軸 59 ローラベア
リング 60 溝 61 連結ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春日 悟 新潟県柏崎市茨目2丁目11番23 審査官 鈴木 正紀 (56)参考文献 特開 平1−237066(JP,A) 実開 昭52−76516(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 18/04 B22C 9/06 B22D 17/22 B29C 45/33

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各横型がキャビティ周方向に複数のブロ
    ックに分割されており、各横型の両端ブロックが各横型
    の開閉の移動方向から傾いた方向に可動とされている、
    開閉可能な一対の横型と、 前記横型に連結された、前記横型を開閉駆動する駆動手
    段と、 前記駆動手段の動きが前記両端ブロックの前記横型の開
    閉の移動方向から傾いた方向の動きとして伝達されるよ
    うに前記駆動手段またはそれと一体的に動く部材と前記
    両端ブロックとを連繋する連繋手段と、 を備えたことを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 前記連繋手段に、前記両端ブロックの開
    閉のタイミングと前記横型の開閉のタイミングとを互い
    にずらす開閉タイミングずらし手段を設けた請求項1記
    載の金型装置。
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