JP3147910U - 荷崩れ防止用ベルト - Google Patents

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【課題】積層荷物体への装着が容易に行える荷崩れ防止用ベルトを提供する。【解決手段】弾力性を備える環状帯体構成で、積層荷物体22に被嵌されることでその荷崩れを防止する荷崩れ防止用ベルト1であり、その一部に、荷崩れ防止用ベルト1が積層荷物体22の上角部30aに装着された状態において上方へ抜け方向の力がかかった際に、積層荷物体22の上角部30aの下方に続く側角部31に係止してその抜けを阻止する抜け阻止部12が設けられてなる荷崩れ防止用ベルト。【選択図】図3

Description

この考案は、パレット上等に積まれる複数の荷物の固定を行う荷崩れ防止用ベルトに関する。
パレット上等に積まれる複数の荷物の荷崩れを防止するための荷崩れ防止バンドとして種々のものが提供されている。しかしながらこれら現状のものは、その一端を荷物側に固定した状態において荷物群の周囲に全体が崩れないように巻回して他端を固定しなければならず、その作業に非常に手間がかかる問題があった。
この考案では、積層荷物体への装着が容易に行える荷崩れ防止用ベルトを提供する。
この考案では、弾力性を備える環状帯体構成で、積層荷物体に被嵌されることでその荷崩れを防止する荷崩れ防止用ベルトであり、その一部に、当該荷崩れ防止用ベルトが前記積層荷物体の上角部に装着された状態において上方へ抜け方向の力がかかった際に、前記積層荷物体の上角部の下方に続く側角部に係止してその抜けを阻止する抜け阻止部が設けられてなることを特徴とする荷崩れ防止用ベルトを提供する。
上記構成の荷崩れ防止用ベルトは弾力性を備える環状帯体構成であるので、巻回装着することで積層荷物体の固定が行えてその荷崩れが防止できる。とくに、荷崩れ防止用ベルトに抜け阻止部が設けられており、その抜け阻止部が設けられた部分を積層荷物体の上角部に始めに装着しておくことで、他の部分を積層荷物体に装着していく際に抜け阻止部が上角部の下方に続く側角部に係止してその部分の上方への抜けが阻止される。これにより、その部分が積層荷物体に仮固定された状態となり、その部分を基点として荷崩れ防止用ベルト全体の積層荷物体への装着が行え、その結果、積層荷物体の形態が大きい場合においても容易にその装着が行える。抜け阻止部としては、ノンスリップ加工面を持つ弾力性係止用ベルトが好適に用いられるが、積層荷物体の上角部の下方に続く側角部に係止して荷崩れ防止用ベルトの上方への抜けを阻止する機能を果たせば、適宜の形態とされればよい。
荷崩れ防止用ベルトは弾力的に固定機能を果たすものであれば適宜の材質において構成されればよい。その長さ寸法は積層荷持体の形態に対応して適宜に設定され、その長さ寸法の調整機能が備えられるものが便利に用いられる。また、その幅寸法は20〜100cmが好適とされる。
さらに、荷崩れ防止用ベルトの環状方向における複数箇所に、その幅方向における形を保つための保形パネルが取り付けられることで、その部分が捩れ状態になったり折れ重なり状態になったりすることがなく、これにより、さらに装着作業性が高められる。
この考案によれば、積層荷物体への装着が容易に行える実用性に優れる荷崩れ防止用ベルトが得られる。
図1はこの考案の荷崩れ防止用ベルトの外観斜視図、図2は要部縦方向断面図である。荷崩れ防止用ベルト1は、長尺のシート部材2の両側縁がそれらが互いに近接するように同じ側に折られた2枚重ね構成となっており、かつ、その端部どうしが連結されることで全体が環状帯体構成となっている。シート部材2は、例えば、伸縮性を持つポリウレタン繊維(登録商標「ライクラ」)等を含有するポリエステルやナイロン等よりなり、これにより荷崩れ防止用ベルト1は全体が環状方向に沿って弾力性を持って伸縮するようになっている。
荷崩れ防止用ベルト1はその環状方向における複数箇所に縦方向に縫い込み部4のそれぞれが設けられ、その相対する縫込み部4の間に形成される隙間空間6それぞれに保形パネル7それぞれが納められている。保形パネル7は方形のプラスチックパネルや厚紙等からなり、シート部材2の両端縁間の隙間部分9から差し入れることで装着される。
荷崩れ防止用ベルト1において、上記保形パネル7は一箇所において隣接するように配置され、その間部分が折り曲げ形態とされることで荷崩れ防止用ベルト1には角部10が備えられている。そしてその角部10には荷崩れ防止用ベルト1の上縁どうしを、また、下縁どうしをつなぐように係止用ベルト12のそれぞれが取り付けられている。この係止用ベルト12は内側面にノンスリップ加工が施されたウレタン等の合成ゴムよりなる。
また、荷崩れ防止用ベルト1の表面の一部にはその環状方向に沿って3本の面ファスナー13それぞれが取り付けられており、それらの端部付近には長さ調整シート部14が折り曲げ可能に取り付けられ、その上記面ファスナー13それぞれに対応する面には縦方向に面ファスナー15が取り付けられている。
次に上記荷崩れ防止用ベルト1の装着作業について説明する。20はパレットでその上部に8個の梱包箱形態の荷物21が2段に方形に積層されることで積層荷物体22が構成されている。装着するに先立って、まず、荷崩れ防止用ベルト1の長さ寸法を調整する。例えば、今積層荷物体22の周囲長さが4mである場合には、その長さを3.5m程度とする。その寸法調整は、長さ調整シート部14の面ファスナー15をファスナー13それぞれの環状方向における任意位置に固定し、面ファスナー13それぞれのある部分を長さ調整使用することで行っている。なお、この実施形態においては荷崩れ防止用ベルト1を長さ調整することなく用いている。上記荷崩れ防止用ベルト1の幅は50cmである。
上記のように長さ寸法調整した荷崩れ防止用ベルト1の角部10を、図3に示すように、積層荷物体22の一つの上角部30aに係止し、その全体を積層荷物体22上に置く。その際、上側の係止用ベルト12が係止することで角部10は上角部30aから下方にずれ落ちることはない。次に角部10の逆側部分35を矢印A方向に引っ張ることにより上記上角部30aと対角線上に位置する上角部30bに係止する。その際には角部10には引っ張り力により上方への抜けの力が働くが、下側の係止用ベルト12が上角部30aから下方に続く側角部31にノンスリップ面で接触して係止していることで角部10の上方への抜けが回避される。このように下側の係止用ベルト12が抜け阻止部として機能する。
積層荷物体の2つの上角部30a、30bに係止した状態において、荷崩れ防止用ベルト1の上角部30a、30bに係止した部分の中間位置の一方側部分36を矢印B方向に引っ張ることにより上角部30cに係止する。その引っ張り動作は荷崩れ防止用ベルト1の上角部30bに係止した部分を他方の手で押さえながら行う。この際にも手で押さえない角部10には引っ張り力により上方への抜けの力が働くが、上記と同様にして角部10の抜けが回避される。次にさらに上記と同様にして中間位置の他方側部分37を矢印C方向に引っ張ることにより上角部30dに係止する。
上記のようにして4つの上角部30a、30b、30c、30dに係止した後、上側の係止用ベルト12を上角部30a上から外し荷崩れ防止用ベルト1の全体を積層荷物体22の中間高さ位置まで引き下ろす。これにより、図4に示すように、上下2段に積層された8個の荷物21が荷崩れ防止用ベルト1により弾力的に締め付けられて積層荷物体22は一体に固定される。
このようにして、例えば、トラック運転者等における一人の作業において容易に荷崩れ防止用ベルト1の積層荷物体22への装着がなされる。また、その作業に際には、荷崩れ防止用ベルト1の複数箇所に保形パネル7それぞれが設けられていることで、荷崩れ防止用ベルト1がその部分において捩れ状態や折り重ね状態となることが妨げられ、これによっても取り扱いがスムーズに行えてその装着作業が容易になされる。
この考案の荷崩れ防止用ベルトの実施形態の外観斜視図 この考案の荷崩れ防止用ベルトの要部縦方向断面図 この考案の荷崩れ防止用ベルトの実施形態の装着作業説明図 この考案の荷崩れ防止用ベルトの実施形態の装着状態を示す図
符号の説明
1 荷崩れ防止用ベルト
12 係止用ベルト(抜け阻止部)
22 積層荷物体
30a 上角部
31 側角部

Claims (2)

  1. 弾力性を備える環状帯体構成で、積層荷物体に被嵌されることでその荷崩れを防止する荷崩れ防止用ベルトであり、
    その一部に、当該荷崩れ防止用ベルトが前記積層荷物体の上角部に装着された状態において上方へ抜け方向の力がかかった際に、前記積層荷物体の上角部の下方に続く側角部に係止してその抜けを阻止する抜け阻止部が設けられてなることを特徴とする荷崩れ防止用ベルト。
  2. 前記抜け阻止部がノンスリップ加工面を持つ弾力性係止用ベルトよりなることを特徴とする請求項1記載の荷崩れ防止用ベルト。
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