JP3147856U - Ni−Ti合金製部品及びNi−Ti合金製部品を有すメガネフレーム - Google Patents

Ni−Ti合金製部品及びNi−Ti合金製部品を有すメガネフレーム Download PDF

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【課題】外観を損なうことなく、むしろ1つのデザイン・装飾手段として機能するように構成したメガネフレーム及びNi−Ti合金製部品を提供する。【解決手段】Ni−Ti合金製部品を備えたメガネフレームは、Ni−Ti合金製部品の先端部にTi製などの接合片を鋳造によって一体形成している為に、一般の金属製眼鏡部品と同様にロウ付けによって接合することが出来る。従って、メガネフレームの組付け作業は簡素化されて、メガネフレームの製作コストは安くなる。Ni−Ti合金製部品の先端部にTi製などの接合片を鋳造した独立部品として取扱うことが出来る。【選択図】図3

Description

本考案はNi−Ti合金製部品を一部に備えて構成するメガネフレーム、及びNi−Ti合金製部品に関するものである。
金属製のメガネフレームにおいて、近年では優れた形状記憶性や超弾性を備えたNi−Ti合金が使用されて連結部材、ワタリ、ツルなどのメガネフレームの部品が製作される場合が多い。そして、これらの部品をTi材から成るリムやヨロイなどの他の部品と結合したメガネフレームが用いられている。
ところで、Ni−Ti合金を含むTi材はロウ付けが困難であるため、Ni−Ti合金及びTi材から成るメガネフレームの部品の接合方法のひとつとして、Ni−Ti合金製メガネフレームの部品であるブリッジを溶接可能な金属製の円筒状接合片に設けた嵌合穴に差し込んでカシメ結合し、円筒状接合片をTi材から成るリムにスポット溶接、突き合わせ溶接などの抵抗溶接により接合する方法が採用されている。
しかし、円筒状接合片をレンズが嵌るリムにスポット溶接又は突き合わせ溶接などの抵抗溶接により接合する場合、Ni−Ti合金製のメガネフレーム部品と円筒状接合片とのカシメ結合部分に僅かな空隙が存在するため、抵抗加熱時に印加される高電圧の電流でスパークが発生し、円筒状接合片に変形・割れが発生し、Ni−Ti合金製メガネフレームの部品と接合片のカシメ結合が不完全になる。
特開2000−347139号に係る「Ni−Ti合金製眼鏡部品の接合方法」は、Ni−Ti合金製眼鏡部品とTi材から成る他の眼鏡部品とを強固、かつ確実に接合させることができるNi−Ti合金製眼鏡部品の接合方法である。
すなわち、Ni−Ti合金製眼鏡部品をTi製接合片に設けた嵌合穴に差し込んでカシメ結合し、接合片をTi材から成る他の眼鏡部品に抵抗溶接又は抵抗ロウ接する接合方法において、接合片の接合部が、Ni−Ti合金製眼鏡部品の嵌挿部位から離れた位置に形成している。
このように、Ti製接合片を用いることでNi−Ti合金製眼鏡部品と他のTi製眼鏡部品のロウ付けを行うことは可能であるが、嵌合穴を設けた接合片を用いることでメガネフレーム全体の外観が損なわれる虞がある。勿論、上記接合片を別途製作しなくてはならず、その分だけメガネフレームの製造コストは高くなってしまう。
特開2000−347139号に係る「Ni−Ti合金製眼鏡部品の接合方法」
このように、Ni−Ti合金製眼鏡部品と他のTi製眼鏡部品とを接合するには上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこの問題点であって、メガネフレームの外観を損なうことなく、むしろ1つのデザイン・装飾手段として機能するように構成したメガネフレーム及びNi−Ti合金製部品を提供する。
本考案に係るメガネフレームはNi−Ti合金製部品を1部に備えて構成したものである。そこで、このNi−Ti合金製部品を他の眼鏡部品とロウ付けする為に、本考案ではNi−Ti合金製部品の先端が嵌ることが出来る嵌合穴を形成した従来の接合片ではなく、先端部にTi製接合片を鋳造によって一体形成している。本考案では、接合片の材質をTi材に限定せず、Ni−Ti合金製部品がロウ付けされる他の材質と同じにすればよい。
ここで、鋳造の具体的手段は限定しないが、強固に結合する構造とし、又、この接合片はメガネフレームのデザイン・装飾として機能するような形状とされる。 ところで、Ni−Ti合金製部品は先端に鋳造されて一体化した接合片を介して他の部品とロウ付けすることが出来る。このロウ付けは従来から行われている方法と同じであって、メガネフレームをロウ付けによって簡単に組付けすることが出来る。
本考案に係るNi−Ti合金製部品を備えたメガネフレームは、Ni−Ti合金製部品の先端部にTi製などの接合片を鋳造によって一体形成している為に、一般の金属製眼鏡部品と同様にロウ付けによって接合することが出来る。従って、メガネフレームの組付け作業は簡素化されて、メガネフレームの製作コストは安くなる。Ni−Ti合金製部品の先端部にTi製などの接合片を鋳造した独立部品として取扱うことが出来る。
従って、Ni−Ti合金製部品を備えた高級メガネフレームを低コストで提供することが出来る。そして、Ni−Ti合金製部品の先端部に設けられるTi製などの接合片は、その形状を工夫することでメガネフレームのデザイン及び装飾効果をもたらすことが出来る。すなわち、該接合片は鋳造によって形成されることで、その外観・形状を自由に選択してデザイン・装飾効果を備えるように構成することが可能と成る。
図1は本考案に係るメガネフレームの外観を示す実施例であり、その基本的な形状は従来の金属製メガネフレームと共通している。同図の1はフロント部、2はツルを表し、該フロント部1は両リム3,3が連結部材(ブリッジ)4を介して連結され、リム3,3の外側にはヨロイ5,5がロウ付けされた構造と成っている。そして、ヨロイ3,3には蝶番などの継手を介してツル2,2が連結されて折畳みすることが出来る。
ところで、同図に示すメガネフレームの場合、上記連結部材はNi−Ti合金製で構成され、レンズが嵌るリム3はTi材が使用されている。連結部材4はNi−Ti合金を鋳造又は切削加工によって所定の形状に加工され、リム3はTi製の細い線材をリング状に曲げ加工によって製作される。そして、両リム3,3は該連結部材4の両端にロウ付けされるが、Ni−Ti合金製の連結部材4とTi製のリム3,3はそのままではロウ付けにて接合することは出来ない。
そこで、本考案では上記連結部材4の両端部にTi製の接合片を鋳造している。図2は接合片6,6を鋳造にて形成した本考案に係る連結部材4の具体例であり、Ti製の接合片6,6を設けることでTi製のリム3,3とロウ付けにて接合することが可能となる。図2において、6,6はTi製の接合片を表し、連結部材4の両端部に形成されている。
この場合、連結部材4を型にセットし、連結部材4の両端部に形成した空間に溶融したTi材を流し込むことで鋳造され、鋳造された接合片6,6は該連結部材4と一体化して固定される。鋳造された接合片6,6が連結部材4から分離することなく一体的に固定されるように、鋳造によって連結部材4の両端部が抱き込まれた構造と成っている。
図3は両端部に接合片6,6を設けた連結部材4によって、両リム3,3を連結したフロント部1の中央部を表している。ここで、リム3,3の材質をTi製とした場合、同じTi製の接合片6,6はロウ付けされて両リム3,3は連結される。すなわち、従来のロウ付け作業によって両リム3,3を連結部材4にて連結することが出来る。
図4は両端部に別形態の接合片を鋳造にて形成した本考案に係る連結部材4の他の具体例を示している。接合片6の形状は色々あって、第1の目的はリムとロウ付け出来るように構成したものであるが、第2にはフロント部中央のデザイン、装飾効果を狙っている。
連結部材4は一般に鍛造加工され、時には切削加工される場合もあるが、鍛造加工や切削加工にて出来上がる連結部材4の形状には限界がある。本考案では連結部材4の両端部に接合片6,6を鋳造にて形成することで、その形状は色々と変化に富むデザイン及び装飾効果をもたらすように構成出来る。例えば、図4に示す連結部材4の場合、滑らかに湾曲した上縁7及び下縁8に沿って、両接合片6,6の上縁9及び下縁10を形成し、又連結部材4の両端部表面に設けた複数の小さい突片11,11・・・を残して接合片6,6が鋳造される。すなわち、これら突片11,11・・・は接合片6,6の表面から突出している。
一方、ツル2の材質をNi−Ti合金として構成する場合も、同じく先端にTi製接合片を鋳造することで、該ツル2を蝶番などの継手に直接ロウ付けすることが出来る。そして、その他の部品の接合に際しても同じようにTi製の接合片が鋳造される。
又、本考案では接合片の材質を上記Ti材に限るものではなく、Ni−Ti合金製部品が接合される他の部品の材質が異なれば、接合片の材質もそれに応じて変化する。例えば、リムの材質をTi合金とすれば、鋳造される接合片の材質もTi合金とされる。
Ni−Ti合金製部品を備えたメガネフレーム。 両端部に接合片を鋳造した連結部材の具体例。 連結部材の接合片にて接合された両リムで、フロント部中央を表している。 両端部に接合片を鋳造した連結部材の具体例。
符号の説明
1 フロント部
2 ツル
3 リム
4 連結部材
5 ヨロイ
6 接合片
7 上縁
8 下縁
9 上縁
10 下縁
11 凸片

Claims (3)

  1. Ni−Ti合金製部品を有すメガネフレームにおいて、該Ni−Ti合金製部品の先端部に接合片を鋳造にて形成し、該接合片を介して他の部品とロウ付けしてメガネフレームを組付け、そして接合片の材質を接合される他の部品の材質と同じとしたことを特徴とするNi−Ti合金製部品を有すメガネフレーム。
  2. Ti製の両リムをNi−Ti合金製の連結部材にて連結し、リム外側にヨロイをロウ付けしたフロント部を有すメガネフレームにおいて、上記Ni−Ti合金製の連結部材の両端部にはTi製の接合片を鋳造し、該接合片とリムを直接ロウ付けしたことを特徴とするNi−Ti合金製部品を有すメガネフレーム。
  3. メガネフレームを構成するNi−Ti合金製部品において、該Ni−Ti合金製部品の先端部に接合片を鋳造にて形成し、該接合片の材質を互いにロウ付けされる他のメガネフレーム部品と同一にしたことを特徴とするメガネフレームを構成するNi−Ti合金製部品。
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